JP4343454B2 - 内燃機関の低周波用排気消音器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復動機関などの内燃機関の排気騒音に含まれる主として100Hz以下の低周波音を減衰させる内燃機関の低周波用排気消音器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
船舶などに搭載される内燃機関としては、2サイクル又は4サイクルディーゼルエンジンなどの往復動機関が一般的であるが、この機関からの排気音は騒音であり、近年、その騒音に含まれる低周波帯の音が周辺の家屋などに影響があることがわかってきた。
人間の耳は20Hz〜2万Hzの音を聞き取ることが出来るとされているが、一般に100Hz以下の音を低周波音と呼び、そのレベルが大きいと窓や建具をガタつかせる物理的影響、特に敏感な人に対しては睡眠妨害などの心理的影響、又頭痛や圧迫感などの生理的影響があるといわれており、このような低周波帯の騒音のレベルを下げることが望まれている。
【0003】
一般的な構造の消音器では、100Hzより上の中・高周波の騒音に対応させて減音する構造であり、積極的にこの低周波騒音の減音を行うものではない。低周波騒音の対策として、共鳴型構造やサイドブランチ型構造の消音器、或いはアクティブスピーカを用いたアクティブ消音器を採用することで対応している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の排気消音器では、共鳴型構造の消音器では、ある特定の周波数成分の減音にのみ効果がある方法であるが、機関の運転条件等により周波数が変化することから確実な有効性を得られない欠点がある。
【0005】
また、サイドブランチ型構造の消音器では、機関からの排気を導入する管体に対して、サイドブランチとなる管体を別途接続構成させる構造となるが、減音させたい音の1/4波長の長さを有する構造となるため、その減音させたい音の周波数が低周波になればなるほどサイドブランチ用管体の長さを長く形成させなければならないことから、構造上、強度を付与するための設計の変更や、振動に対する対処構造などを要し、すなわち長尺な管体を支持する構造を必要とする欠点を有するとともに、機関からの排気が流れ込むことから熱による膨張変形などについても考慮しなくてはならず、容易に実現できない問題がある。
【0006】
さらに、アクティブスピーカを用いる消音器では、低周波になればなる程、大容量のスピーカが必要になり、現実的でなくなる欠点がある。
【0007】
また、上記したいずれの消音器も、低周波になればなるほど装置が大型になることから、機関に対する消音器の大きさを含めた装置全体としての構造が大型なものとなり好ましくなく、有効な消音器を得られない欠点を有する。
【0008】
そこで本発明は、上記問題点を解消するために、機関からの排気による騒音に含まれる低周波帯域の騒音に対し、有効にこれを減音させることを可能とし、周辺環境への影響を低減させるとともに、簡素な構造で有効な減音効果を得ることの可能な内燃機関の低周波用排気消音器を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載の内燃機関の低周波用排気消音器は、機関からの排気を導き、共鳴室3を貫通して膨張吸音室4に開口する導入管5と、
該導入管5の前記共鳴室4内における中途部に分岐形成され、先端が閉塞され盲端6aとされるとともに、前記導入管5との分岐部分から前記盲端6aまでの長さを前記機関より発生する騒音の最も大きいレベルの周波数に対応する波長の略1/4の長さに形成されるサイドブランチ管6と、
前記膨張吸音室4に開口する前記導入管5の開口端5dに対して所定距離隔てて対向して配設され、一端が開口し前記開口端5dに対向し、他端が閉塞され盲端12bに形成される管体よりなり、該盲端12bと前記開口との長さを、前記騒音に含まれる所望の周波数に対応する波長の略1/4の長さに形成される閉管12と、
を具備することを特徴としている。
【0010】
この内燃機関の低周波用排気消音器によれば、機関から発生する排気音における最も大きいレベルとなっている減衰させたい低周波騒音の周波数に対応する波長の略1/4の長さとされるサイドブランチ管6を設け、またこのサイドブランチ管6の先端を盲端6aにて構成したことにより、機関から導入管5にて流入する排気騒音のうち、減衰させたい周波数の音がサイドブランチ管6によって干渉されることとなり、その騒音を低減させることとなるとともに、導入管5の開口端5dに対向して設けられる閉管12にてさらにその騒音を低減させられる。すなわち、導入管5の開口端5dに対向する閉管12は、前記サイドブランチ管6と同様の干渉作用を発生させることとなり、これにより、導入管5と閉管12との対向する部分の空間にて、音の干渉が起こり騒音の低減が行われる。
なお、閉管12は、その開口が、導入管5の開口端5dに対して、所定間隔を隔て、すなわち連続せずに空間を介して位置する構成としてもよく、また、導入管5の開口端5dと閉管12の開口とが所定の長さの管状部材にて連結構造とされ、その管状部材の側方が、排気流出口となるように構成することとしてもよい。
【0011】
なお、本発明の内燃機関の低周波用排気消音器1は、機関からの排気を導き、共鳴室3を貫通して膨張吸音室4に開口する導入管5と、
該導入管5の前記共鳴室3内における中途部に分岐形成され、先端が閉塞され盲端6aとされるとともに、前記導入管5との分岐部分から前記盲端6までの長さを前記機関より発生する騒音の最も大きいレベルの周波数に対応する波長の略1/4の長さに形成されるサイドブランチ管6と、
を具備することを特徴とすることとしてもよい。
【0012】
このような構成とした内燃機関の低周波用排気消音器1によれば、機関から発生する排気音における最も大きいレベルとなっている減衰させたい低周波騒音の周波数に対応する波長の略1/4の長さとされるサイドブランチ管6を設け、またこのサイドブランチ管6の先端を盲端6aにて構成したことにより、機関から導入管5にて流入する排気騒音のうち、減衰させたい周波数の音がサイドブランチ管6によって干渉されることとなり、その騒音を低減させることとなる。
なお、サイドブランチ管6は、導入管5との分岐部分を所定の角度で分岐するよう構成され、例えば、導入管5の屈曲する中途部分を分岐部分としてサイドブランチ管6が接続される構成や、略真直な導入管5に対して、その中途部分に対して所定の角度、例えば直交する方向にサイドブランチ管6が延設されるように接続される構成などとされてもよい。
【0013】
また、上記内燃機関の低周波用排気消音器は、前記導入管5の前記サイドブランチ管6との分岐部分より先端側における前記共鳴室3内に位置する側壁に、前記共鳴室3に連通する複数の貫通孔11が穿設されていることとしてもよい。
【0014】
この内燃機関の低周波用排気消音器によれば、サイドブランチ管6によって特定の低周波の周波数の騒音を低減させた後に、導入管5の側壁に設けられている貫通孔11により、共鳴室3内でさらにその騒音が共鳴吸収されて低減されることとなる。
【0015】
さらに、内燃機関の低周波用排気消音器は、前記導入管5及び又はサイドブランチ管6は、前記共鳴室3及び前記膨張吸音室4毎に分割形成され、該各室毎において、一端が一方の壁体に固定されるとともに、他端が他方の壁体に対して所定間隙を隔てて自由端とされ、該自由端における前記所定間隙の周囲を覆う短尺な接続管17,18が前記他方の壁体に設けられることとしてもよい。
【0016】
この内燃機関の低周波用排気消音器によれば、長尺となるサイドブランチ管6を共鳴室3及び膨張吸音室4と各室毎の分割構造とし、その室内にて対向する壁体に両端のそれぞれを固定される構造ではなく、一方の端部を壁体に対して所定間隔を隔てる自由端とし、かつその自由端を接続管17,18で覆い略連結状に構成させたので、機関からの排気による熱が伝わって、熱膨張を起こしても、サイドブランチ管6は管軸方向に所定間隙分の逃げがあることから、変形を起こすことなく、騒音の減音を有効に行える。また、導入管5も同様に、分割構造としたことで、上記同様に排気の熱による膨張変形に対し、管軸方向に所定間隙分の逃げがあることで、流路としての変形を起こすことがない。
さらに、これら管5,6がそれぞれ分割構造であることから、これを支持する構造が分割された管体毎に構成されればよいとともに、その管体の両端を固定するのではなく、各室にて一端のみを固定する構造とし、自由端となる他端は、摺接支持になり、強度上の特別な設計などを要せず、確実な減音の構造を得ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による内燃機関の低周波用排気消音器の実施の形態を示す側断面図である。
【0018】
本実施の形態の内燃機関の低周波用排気消音器1は、図1に示すように、ケース2と、導入管5と、サイドブランチ管6と、閉管12と、排気出口管10とで大略構成されている。
【0019】
ケース2は、略中空箱形状で、内部が壁体2b,2c,2dで複数に区切られ、機関側を共鳴室3とされ、この共鳴室3に隣接して複数の膨張吸音室4、本実施の形態では、3つの膨張吸音室4A,4B,4Cを備えている。
【0020】
共鳴室3は、機関に接続される導入管5が貫通しているとともに、この導入管5の中途部5aに接続されるサイドブランチ管6との分岐部分が位置している。また、各膨張吸音室4A,4B,4Cは、内側面が吸音材7にて覆われており、共鳴室3に隣接する第1の膨張吸音室4Aの容積に比べ、この第1の膨張吸音室4Aに隣接する第2の膨張吸音室4B、さらに第3の膨張吸音室4Cが段階的に小さい容積となるよう構成されている。なお、吸音材7の材質としては、グラスウール、ロックウールなどよりなり、厚さは100mm程度である。
【0021】
各膨張吸音室4A,4B,4Cは、やや短尺な直管よりなるバイパス管8,9が壁体2c,2dを貫通して設けられることで連通されており、機関からの排気を各室に順次導くようになっており、第3の膨張吸音室4Cには、ケース2外方に延出する排気出口管10が壁体2eに貫通して設けられ、排気を外部に排出するようになっている。
なお、バイパス管8,9は本実施の形態では、複数で構成され、連通させる総開口面積が後述する導入管5の開口面積より大きく設定され、流路抵抗をより少なくし、背圧が発生しないようになっている。
【0022】
導入管5は、基端となる一端5bが機関側に接続されるとともに、共鳴室3内にて略S字状に屈曲成形され、先端となる他端5cが第1の膨張吸音室4A内に所定の長さ延出し開口するようになっている。
【0023】
また、この導入管5は、共鳴室3内に位置する中途部分の側壁に、貫通孔11が穿設されている。この貫通孔11は、本実施の形態では複数で構成され、その開口総面積が、この共鳴室3内の導入管5とサイドブランチ管6とを除く容積と、共鳴周波数とから算出され、本実施の形態では側壁面に互いに略等間隔となって6個で構成される。
【0024】
導入管5の共鳴室3内における基端側の中途部5aには、サイドブランチ管6が分岐接続されている。
サイドブランチ管6は、略直管状に形成され、導入管5の基端5b側から真直にケース2内へ延び、本実施の形態では、図1に示すように、第1の膨張吸音室4Aを貫通し、第2の膨張吸音室4B内へ先端が延出するように構成されている。
【0025】
このサイドブランチ管6は、先端が閉塞され盲端6aとされている。そして、このサイドブランチ管6は、盲端6aから導入管5との分岐部分までの長さL1 を、機関より発生する騒音の最も大きいレベルの周波数に対応する波長、すなわち、減衰させたい所望の低周波騒音の周波数の波長の略1/4の長さに設定され形成される。
【0026】
なお、本実施の形態では、図1に示すように、導入管5の基端5b側からサイドブランチ管6との接続部分を直管状に略真直に形成し、導入管5をサイドブランチ管6から分岐するような形状とし、サイドブランチ管6の管軸線と導入管5の管軸線とを、スムーズに排気が導入管5の奥方に流れるように所望の角度αに設定しており、本実施の形態では、サイドブランチ管6の管軸線に対して略60°の角度で導入管5が共鳴室3内へ延びるように構成されている。
【0027】
また、閉管12は、第1の膨張吸音室4Aと第2の膨張吸音室4Bとを隔てる壁体2cに貫通し、この壁体2cに中途部分を固定されて設けられる。
この閉管12は、導入管5と略同径の管体より構成されるとともに、機関から発生する騒音に含まれる所望の周波数に対応する波長の略1/4よりやや短い長さに形成され、一端12aが開口し、他端が閉塞されて盲端12bとされた直管よりなり、すなわち、一端12aの開口よりやや外方(図1中X印)にて、前記波長の略1/4の長さL2 となるように設定される。
【0028】
そして、この閉管12は、前述した導入管5の第1の膨張吸音室4A内にて開口する開口端5dと、開口同士が所定間隔を隔てて対向し、導入管5の管軸の延長線上が管軸となるように配置される。なお、導入管5の開口端5dと閉管12の開口(一端12a)との間隔は、それぞれの開口直径と略同等な長さからやや長い長さに設定されている。
【0029】
また、本実施の形態の低周波用排気消音器1としては、前述した導入管5とサイドブランチ管6とが、上記共鳴室3及び膨張吸音室4毎に分割構成とされている。
すなわち、導入管5とサイドブランチ管6とは、各室3,4の壁体2a,2b,2c間の距離に対応する長さに設定される管体を壁体2b,2cに穿設される貫通穴14,15を介して連続するように構成することで略一体構造状に構成されており、導入管5は、機関側に接続される基端5b側から分岐部分及び先端側中途部分までのS字状部51と、開口先端部52との2つに分割され、サイドブランチ管6は、導入管5との接続部分から延出する接続基部61と、第1の膨張吸音室4Aに位置する中間部62と、盲端6aを備える先端部63との3つに分割された構造になっている。
【0030】
そして、共鳴室3には、導入管5のS字状部51とこれに分岐接続されるサイドブランチ管6の接続基部61が配置され、導入管5のS字状部51基端部分51aが共鳴室3の一方の壁体2aとしてのケース2の側壁に複数の支持ブラケットなどの固定部材20を用いて固定されており、S字状部51の先端51b及び接続基部61の先端61aは、他方の壁体2bに対して所定間隔、例えば数十mm隔てて自由端とされるとともに、この他方の壁体2bに穿設される一対の第1の各貫通穴14,14の周囲に設けられ共鳴室3内面に突出する短尺な接続管17,17にそれぞれ挿着状態とされて、これら接続管17,17により各管部51,61の先端51b,61aと壁体2bとの所定間隙を覆うように構成されている。
【0031】
また、第1の膨張吸音室4Aには、前記各第1の貫通穴14,14に位置して、導入管5の開口先端部52とサイドブランチ管6の中間部62とのそれぞれの基端52a,62aが、共鳴室3の他方の壁体を兼ねる一方の壁体2bに複数の支持ブラケットなどの固定部材21を用いて固定され、それそれがS字状部51と接続基部61とで連通するようになる。サイドブランチ管6の中間部62の先端62bは、第1の膨張吸音室4Aの他方の壁体2cに対して所定間隔、例えば数十mm隔てて自由端とされるとともに、この他方の壁体2cに穿設される第2の貫通穴15の周囲に設けられ第1の膨張吸音室4A内面に突出する短尺な接続管18に挿着状態とされて、この接続管18により中間部62の先端62bと壁体2cとの所定間隙を覆うように構成されている。
【0032】
さらに、第2の膨張吸音室4Bには、前記第2の貫通穴15に位置して、サイドブランチ管6の先端部63の基端63aが、第1の膨張吸音室4Aの他方の壁体を兼ねる一方の壁体2cに複数の支持ブラケットなどの固定部材22を用いて固定され、サイドブランチ管6の中間部62と連通するようになる。
【0033】
従って、このように構成された内燃機関の低周波用排気消音器1によれば、機関から発生する排気音における最も大きいレベルとなっている減衰させたい低周波騒音の周波数に対応する波長の略1/4の長さとされるサイドブランチ管6を設け、またこのサイドブランチ管6の先端を盲端6aにて構成したことにより、機関から導入管5にて流入する排気騒音のうち、減衰させたい周波数の音がサイドブランチ管6によって干渉されることとなり、その騒音を低減させることとなる。
【0034】
特に本実施の形態では、サイドブランチ管6と導入管5との分岐部分に、サイドブランチ管6により発生する定在波の山と谷とが位置するように構成されることから、機関よりの騒音が、その分岐部分にて打ち消し合う作用が発生する。
なお、騒音レベルの最も大きい周波数は、機関の回転数、機関の気筒数、機関のサイクル(2又は4サイクル)により異なるが、例えばおよそ25Hzの低周波である。
【0035】
また、このサイドブランチ管6によって特定の低周波の周波数の騒音を低減させた後に、導入管5の中途部側壁に設けられている貫通孔11により、共鳴室3内でさらにその騒音を低減されることとなる。
【0036】
本実施の形態では、この共鳴室3内では、サイドブランチ管6にて減音する対象となる低周波騒音の周波数に対応した共鳴吸収を行うように構成し、サイドブランチ管6による減音効果をさらに向上させ、すなわち、導入管5を通過する時点で特定の周波数の騒音が十分に減衰されるようになっている。
【0037】
さらに、導入管5から第1の膨張吸音室4A内に流出する排気は、バイパス管8による第2の膨張吸音室4Bへ向かう前に、導入管5の開口端5dに対向して設けられる閉管12にてさらにその騒音を低減させられる。すなわち、導入管5の開口端5dに対向する閉管12は、サイドブランチ管6と同様に定在波を発生させることとなり、これにより、導入管5と閉管12との対向する部分の空間にて、音の干渉が起こり騒音の低減が行われる。本実施の形態では、閉管12の開口の近傍の位置で、発生する定在波の山と谷とが位置するように構成されて、その位置にて打ち消し合う作用が発生する。なお、この閉管12では、例えば50Hzとされる。
【0038】
また同時に、この第1の膨張吸音室4A内にて、膨張による騒音の低減と、吸音材7による騒音の低減が行われるとともに、バイパス管8を介して第2,第3の膨張吸音室4B,4Cに流れるにともない、各膨張吸音室4B,4C内にて、膨張による騒音の低減と吸音材7による騒音の低減が行われ、これらにより、100Hzより上の中・高周波の騒音が低減されて、排気は排気出口管10へと流れる。
そして、排気は、この排気出口管10より外方である大気中に排出されることとなる。
【0039】
また、上述した構成の排気消音器1によれば、減音したい対象である低周波騒音の周波数に対応させる構造であるサイドブランチ管6の構造が、長尺な直管よりなるが、そのサイドブランチ管6を共鳴室3及び膨張吸音室4と各室毎の分割構造とし、その室内にて対向する壁体2a,2b,2cに両端のそれぞれを固定される構造ではなく、一方の端部を壁体に対して所定間隔を隔てる自由端とし、かつその自由端を接続管17,18で覆い略連結状に構成させたので、機関からの排気による熱が伝わって、熱膨張を起こしても、サイドブランチ管6は分割部分にて管軸方向に所定間隙分の逃げがあることから、変形を起こすことなく、騒音の減音を有効に行える。また、導入管5も同様に、S字状部51と開口先端部52とで分割構造であり、同様に排気の熱による膨張変形に対し、管軸方向に所定間隙分の逃げがあることで、流路としての変形を起こすことがない。
【0040】
さらに、この導入管5及びサイドブランチ管6が分割構造であることから、これを支持する構造が分割された管体51,52,61,62,63毎に構成されればよいとともに、その管体の両端を固定するのではなく、一端のみを固定する構造とし、自由端となる他端は、摺接支持になり、強度上の特別な設計などを要せず、確実な減音の構造を得ることが可能となる。この自由端となる他端は、本実施の形態では、25〜50mmの間隔とされている。
【0041】
なお、上述した実施の形態では、導入管5とサイドブランチ管6との分岐状態を、略60°の角度で構成した例について述べたが、この分岐の角度は、これに限定されることはなく、また、機関からの排気の流入角度についても上記実施の形態のような構造に限定されるものではない。
【0042】
すなわち、上述した実施の形態では、機関からの排気が、真直にサイドブランチ管6に向いて流入する構造とし、導入管5が略60°の角度で屈曲し、その屈曲部分にてサイドブランチ管6が接続される構造としているが、機関からの排気の流入角度を真直とし、サイドブランチ管の延びる方向を所定の角度に傾ける構造等としてもよく、例えば、図2に示すように、略真直にケース2内に延びる導入管5に対して、その中途部分に対して所定の角度、例えば直交する方向にサイドブランチ管6が延設されるように接続される構成などとされてもよい。この場合も、サイドブランチ管6により、定在波が発生し、機関よりの騒音が、その分岐部分にて打ち消し合う作用が発生して騒音を低減させることとなる。
【0043】
また、上述した実施の形態では、閉管12の開口が、導入管5の開口端5dに対して、所定間隔を隔て、すなわち連続せずに空間を介して位置する構成とした例について述べたが、導入管5の開口端5dと閉管12の開口とが所定の長さの管状部材にて連結構造とされ、その管状部材の側方が、排気流出口となるように構成することとしてもよく、例えば図3に示すように、導入管5と閉管12とが管状部材30にて連続した管体のように構成され、第1の膨張吸音室4A内に排気流出口31が開口する構造としてもよい。
【0044】
この場合、排気流出口31の開口径が上述した実施の形態における閉管12の開口と導入管5の開口端5dとの所定間隔を隔てた空間部分に相当し、この排気流出口31の内方における導入管5と閉管12との間にて、閉管12による定在波の発生にて騒音の低減が行われる。なお、この管状部材30による連続した管体構造とする場合には、膨張吸音室の壁体を貫通する構成となることから、上記サイドブランチ管6と同様に分割構造とすることが好ましく、すなわち、一端を壁体2bに固定し、他端を自由端として壁体2cに対し所定間隔隔てて摺接支持となる構造とする。これにより、排気熱による熱膨張が起きても、変形を起こすことなく、騒音の減音を有効に行える。
【0045】
さらに、上述した実施の形態では、機関からの排気を導入管5でケース2内に導く構造とし、この導入管5の中途にサイドブランチ管6を分岐接続する構造としたが、機関からの排気を導入するとともに、直接サイドブランチ管に進入する構造、すなわち導入管部分とサイドブランチ管部分とが真直な管体で構成されることとし、上述した周波数の略1/4の長さの位置を導入管部分とサイドブランチ管部分との接続部分として、この位置で側方に貫通穴のみを開口形成させて、その開口部分より排気を共鳴室等のケース内に導く構造としてもよい。
【0046】
【実施例】
次に、上述した実施の形態における、具体的な実施例について図4及び図5を用いて説明する。
この実施例においては、メインエンジン、発電用エンジンを備える船舶にて、メインエンジンに本発明の排気消音器を使用した。各エンジンは、4サイクルディーゼルエンジンとされ、メインエンジンに接続される消音器の出口付近及び、この消音器から約50m離れた地点での騒音の計測を行った。なお、騒音の分析方法としては、1/3オクターブバンドを用いており、図5において、*で示した線図が、一般にガタつき域値とされているレベルで、これを超えた音圧レベルが発生することで、家屋などの窓や戸、建具が振動等を起こすものである。なお、このガタつき域値の出典は、「音の環境と制御技術 第I巻 基礎技術」第52頁(監修者:時田保夫、発行者:小野介嗣、発行所:株式会社フジ・テクノシステム、2000年2月24日初版第1刷発行)」とした。
【0047】
図4に示すように、メインエンジンの排気出口では、本発明の排気消音器1を使用する以前は、低周波の25Hzが約130dBであった(図中○線)が、本発明の排気消音器1を使用することで、約80dB(図中●線)となっており、この25Hzにおいて、約50dBの減音効果があった。
【0048】
また、100Hzより上の周波数帯域の騒音についても、本発明の消音器を用いることで大きく低下している。
【0049】
次に、メインエンジンから約50m離れた地点での騒音の計測を行った。図5に示すように、メインエンジンの排気出口と約50m離れた地点での計測結果では、対策前の音の傾向がよく一致しており、このことから、50m離れた地点での騒音が、メインエンジンからのものであることがわかる。
この図5では、50m離れた地点での各計測結果が、全てガタつき域値を下回っており、本発明の排気消音器1を採用したことで減音の効果があることがわかる。
なお、31.5Hz付近のグラフ線が、対策前と対策後とで反転しているが、これは発電用エンジンの騒音の影響によるものであり、また、125Hz以上においても対策後のレベルが対策前のレベルを超えてしまっているが、これは暗騒音のレベルが関係している。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明による内燃機関の低周波用排気消音器では、機関から発生する排気音における最も大きいレベルとなっている減衰させたい低周波騒音の周波数に対応する波長の略1/4の長さとされるサイドブランチ管を設け、またこのサイドブランチ管の先端を盲端にて構成したことにより、機関から導入管にて流入する排気騒音のうち、減衰させたい周波数の音がサイドブランチ管によって干渉されることとなり、その騒音を低減させることとなる。すなわち、サイドブランチ管と導入管との分岐部分に、サイドブランチ管により発生する定在波の山と谷とが位置するように構成され、これにより、機関よりの騒音が、その分岐部分にて打ち消し合うこととなって、騒音が低減する効果を得られる。
【0051】
また、導入管の開口端に対向して閉管を設けたことにより、この閉管が、サイドブランチ管と同様に定在波を発生させることとなり、これにより、導入管と閉管との対向する部分の空間にて、音の干渉が起こり、騒音が低減する効果を得られる。
【0052】
さらに、導入管の中途部側壁に設けられる貫通孔により、排気騒音は共鳴室内にて共鳴吸収されさらに騒音を低減されることとなる。
【0053】
また、本発明の内燃機関の低周波用排気消音器によれば、サイドブランチ管を共鳴室及び膨張吸音室と各室毎の分割構造とし、その室内にて対向する壁体に両端のそれぞれを固定される構造ではなく、一方の端部を壁体に対して所定間隔を隔てる自由端とし、かつその自由端を接続管で覆い略連結状に構成させたので、機関からの排気による熱が伝わって、熱膨張を起こしても、導入管、サイドブランチ管は管軸方向に所定間隙分の逃げがあることから、流路としての変形を起こすことなく、騒音の減音を有効に行える効果がある。
【0054】
さらに、これら管がそれぞれ分割構造であることから、これを支持する構造が分割された管体毎に構成されればよいとともに、その管体の両端を固定するのではなく、各室にて一端のみを固定する構造とし、自由端となる他端は、摺接支持になり、強度上の特別な設計などを要せず、確実な減音の構造を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内燃機関の低周波用排気消音器の実施の形態を示す側断面図である。
【図2】本発明による内燃機関の低周波用排気消音器の他の実施の形態を示す側断面図である。
【図3】本発明による内燃機関の低周波用排気消音器の他の実施の形態を示す側断面図である。
【図4】同低周波排気消音器を使用したメインエンジン排気出口の騒音計測の実施例を示すグラフ図である。
【図5】同低周波排気消音器を使用したメインエンジン排気出口から約50m離れた地点での騒音計測の実施例を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1…低周波用排気消音器
3…共鳴室
4…膨張吸音室
5…導入管
5d…開口端
6…サイドブランチ管
6a…盲端
11…貫通孔
12…閉管
12b…盲端
17,18…接続管
Claims (1)
- 機関からの排気を導き、共鳴室を貫通して膨張吸音室に開口する導入管と、
該導入管の前記共鳴室内における中途部に分岐形成され、先端が閉塞され盲端とされるとともに、前記導入管との分岐部分から前記盲端までの長さを前記機関より発生する騒音の最も大きいレベルの周波数に対応する波長の略1/4の長さに形成されるサイドブランチ管と、
前記膨張吸音室に開口する前記導入管の開口端に対して所定距離隔てて対向して配設され、一端が開口し前記開口端に対向し、他端が閉塞され盲端に形成される管体よりなり、該盲端と前記開口との長さを、前記騒音に含まれる所望の周波数に対応する波長の略1/4の長さに形成される閉管と、
を具備することを特徴とする内燃機関の低周波用排気消音器。
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