JP4342976B2 - スクリーン印刷物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スクリーン印刷物及びその製造方法に係り、特に、メタリック光沢(金属光沢)やミラー光沢、パール光沢等の各種の光沢を発する光輝性を備えた表面を有するスクリーン印刷物の新規な構造と、そのような構造を有するスクリーン印刷物の有利な製造方法とに関するものである。
よく知られているように、スクリーン印刷は、被印刷物の形状や大きさ、素材等に捕らわれることなく、多種、多様な被印刷物に対する印刷が可能であるところから、極めて幅広い用途において利用されており、近年では、単に、図柄や文字等を印刷するだけでなく、様々な工業製品の製造にも、利用されている。
ところで、そのようなスクリーン印刷の利用技術の一つとして、メタリック光沢やミラー光沢、パール光沢等の各種の光沢を発する光輝性を備えた表面を形成する技術が、知られている。これは、ポリカーボネート製やアクリル樹脂製の透明な樹脂平板や透明なガラス平板等からなる被印刷シートの表面や裏面に、アルミニウムや真鍮等の金属粉体やパール粉体(パール顔料)等が含有せしめられてなるメタリックインキやミラーインキ、パールインキ等の、所謂光輝性インキをスクリーン印刷によりべた塗りして、インキ層を形成し、このインキ層が形成された被印刷シートの表面において、光の反射により、メタリック光沢やミラー光沢、パール光沢等の光沢を発するメタリック(金属)表面やミラー表面、パール表面等を擬似的に表現するようにした技術である。
そして、かかるスクリーン印刷技術によって形成されたメタリック(金属)調、ミラー調、パール調等の光輝性を備えた表面を有するスクリーン印刷物は、実際に、メタリック(金属)材料や鏡、パール等を用いて製作された物品に比して、優れた成形性や軽量性等が発揮され、しかも製造コストが安価であるところから、それらの物品の代用品として、広く使用されているのであるが、近年では、ニーズの多様化や他製品との差別化の要望等に応えるべく、そのような光輝性表面を有するスクリーン印刷物に対して、既存品には見られない新たな特徴が具備せしめられることが、要求されてきている。
例えば、メタリック調の光輝性を備えた表面を有するスクリーン印刷物のうち、自動車用計器板等に使用されるものについては、昼間、表面側から光が照射される際に、メタリック調の輝きが十分に発揮される一方、夜間、バックライト等により、裏面側から光が照射されたときには、表面において、メタリック色とは異なった着色光が発するようになっていることが、望まれている。
ところが、メタリック調の光輝性を備えた表面を有する従来のスクリーン印刷物にあっては、光輝性を発するインキ層を与えるメタリックインキが、隠蔽性を高める上で、光透過性に乏しいものであるため、上述の如き要求を満足させることが出来なかった。
なお、メタリック光沢を発する表面を備え、且つ光透過性を有するシートとしては、例えば、ガラスやアクリル板等の透明基板上に、アルミニウムやクロム等からなる金属蒸着膜を形成した金属蒸着シートが、知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、このような金属蒸着シートにおいて、その表面の一部のみが、メタリック調の光輝性と光透過性の両方を発揮するように為すためには、透明基板上への金属蒸着操作に先立って、透明基板の金属蒸着膜が形成されるべき部位以外の部位に適当なマスキングを施し、そして、金属蒸着操作の終了後に、マスキングを除去するといった極めて面倒で且つ時間の掛かる作業を行わなければならなかった。それ故、表面の一部のみにおいてメタリック光沢を発するようなデザインを有するシートを、上述の如き金属蒸着シートを用いて作製しようとすると、マスキングの形成及び除去作業のために生産性が低下してしまうといった問題が惹起されることが避けられなかったのである。
特開平8−103982号公報 特開平10−329496号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、光透過性を備えた光輝性表面を有し、かかる光輝性表面に対して、光が、表面側から照射された場合と裏面側から照射された場合とで、表面側において異なるデザインを表現することが出来、しかも、一部の表面のみが、そのような光透過性を備えた光輝性表面にて構成される場合にあっても、または表面の全面が、かかる光輝性表面にて構成される場合にあっても、同様な生産性が確保され得る新規な構造を備えたスクリーン印刷物を提供することにある。また、本発明にあっては、そのようなスクリーン印刷物を工業的に有利に製造し得る方法を提供することをも、その解決課題とするものである。
そして、本発明にあっては、スクリーン印刷物に係る課題の解決のために、その第一の態様とするところは、(a)透明な平板からなる被印刷シートと、(b)光の反射により光沢を発する光輝性粉体が、無色インキに、その100重量部に対して5〜100重量部の割合となる量において含まれてなる光輝性インキを用いたスクリーン印刷により、前記被印刷シートの裏面に形成されたインキ層からなり、該被印刷シートの表面側から照射される光の一部を反射せしめて、該被印刷シートの表面側において光沢を発する一方、該被印刷シートの裏面側から照射される光の一部を透過せしめて、該被印刷シートの表面側において、かかる透過光を発散する光反射層と、(c)該光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、所定の色と光透過性とを有するカラーインキを用いたスクリーン印刷により形成された、該光反射層上に位置するインキ層からなり、該被印刷シートの裏面側からの照射光を透過せしめると共に、かかる照射光を前記カラーインキの色に着色せしめて、該光反射層に導くバックカラー層とを含んで構成されていることを特徴とするスクリーン印刷物にある。
なお、このような本発明に従うスクリーン印刷物の好ましい第二の態様においては、前記バックカラー層が、前記光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、所定のパターンをもって部分的に形成されていると共に、かかるバックカラー層部分的に形成された状態において、不透明なインキを用いたスクリーン印刷により形成される、光を透過しないインキ層からなる遮光層が、該光反射層の入射面における該バックカラー層の非形成部位の全面を被覆するように設けられることとなる。
また、本発明に従うスクリーン印刷物の有利な第三の態様では、前記バックカラー層が、前記光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、スクリーン印刷によるべた塗りにより形成される一方、不透明なインキを用いたスクリーン印刷により形成される、光を透過しないインキ層からなる遮光層が、前記バックカラー層の前記光反射層側とは反対側の面に対して、直接に、かかる面を部分的に被覆するように設けられて、該バックカラー層の光反射層側とは反対側の面における該遮光層の非被覆部位にて、所定のパターンが形成されるように構成される。
さらに、本発明に従うスクリーン印刷物の望ましい第四の態様においては、前記光反射層が、前記光輝性粉体を、無色インキに、その100重量部に対して5〜30重量部の割合となる量において含有せしめてなる光輝性インキを用いたスクリーン印刷により形成されたインキ層にて、構成される。
更にまた、本発明に従うスクリーン印刷物の別の好ましい第五の態様では、前記光輝性粉体が、光の反射によりメタリック光沢乃至はミラー光沢を発する金属粉体からなり、且つかかる金属粉体が、4〜35μmの範囲内の平均粒径を有して、構成される。
また、本発明に従うスクリーン印刷物の他の有利な第六の態様においては、前記光輝性粉体が、光の反射によりパール光沢を発するパール粉体からなり、且つかかるパール粉体が、10〜150μmの範囲内の平均粒径を有して、構成される。
そして、本発明にあっては、スクリーン印刷物の製造方法に係る課題を解決するために、その第七の態様とするところは、(a)透明な平板からなる被印刷シートを準備する工程と、(b)光の反射により光沢を発する光輝性粉体が、無色インキに、その100重量部に対して5〜100重量部の割合となる量において含まれてなる光輝性インキを用い、前記被印刷シートの裏面に、該光輝性インキをスクリーン印刷手法によりべた塗りして、該被印刷シートの表面側から照射される光の一部を反射せしめて、該被印刷シートの表面側において光沢を発する一方、該被印刷シートの裏面側から照射される光の一部を透過せしめて、該被印刷シートの表面側において、かかる透過光を発散する光反射層を形成する工程と、(c)所定の色と光透過性とを有するカラーインキを用い、前記光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、該カラーインキをスクリーン印刷手法にて印刷することによって、該被印刷シートの裏面側からの照射光を透過せしめると共に、かかる照射光を前記カラーインキの色に着色せしめて、該光反射層に導くバックカラー層を、該光反射層上に形成する工程とを含むことを特徴とするスクリーン印刷物の製造方法にある。
また、かかる本発明に従うスクリーン印刷物の製造方法における第八の態様においては、前記バックカラー層を、前記光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、所定のパターンをもって部分的に形成し、その後、不透明なインキを用い、該光反射層の入射面における該バックカラー層の非形成部位の全面に対して、該不透明インキをスクリーン印刷によりべた塗りして、光を透過しないインキ層からなる遮光層を形成することとなる。
さらに、本発明に従うスクリーン印刷物の製造方法における好ましい第九の態様では、前記バックカラー層を、前記光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、スクリーン印刷手法によりべた塗りして、形成した後、不透明なインキを用い、該バックカラー層の該光反射層側とは反対側の面の一部分に対して、直接に、該不透明インキをスクリーン印刷手法により印刷して、光を透過しないインキ層からなる遮光層を形成すると共に、該バックカラー層の光反射層側とは反対側の面における該遮光層の非被覆部位にて、所定のパターンを形成することとなる。
すなわち、本発明に従うスクリーン印刷物の第一の態様においては、透明な被印刷シートと、被印刷シートの表面側からの照射光の一部を反射して光沢を発すると共に、被印刷シートの裏面側からの照射光の一部を透過する光反射層と、所定の色と光透過性とを有し、被印刷シートの裏面側からの照射光を、かかる所定の色に着色せしめて透過するバックカラー層とが、このバックカラー層を、光反射層における被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に、直接に位置せしめた状態で、一体的に積層形成されて、構成されている。
これによって、かかるスクリーン印刷物では、光反射層において発せられる光沢によって発揮される光輝性と、光反射層とバックカラー層がそれぞれ有する光透過性と被印刷シートの透明性とに基づく光透過性と、バックカラー層による光の着色機能とが、印刷物表面に対して有利に付与せしめられている。
それ故、このような本発明に係るスクリーン印刷物にあっては、被印刷シートの表面側から光が照射せしめられた際に、その照射光の一部が光反射層にて反射せしめられて、印刷物表面において光沢が発せられ、また、被印刷シートの裏面側から光が照射せしめられたときには、その照射光が、バックカラー層にて着色せしめられた状態で、光反射層に導かれ、更にかかる光反射層を透過せしめられ、以て、被印物表面において、光沢色とは異なる着色光が発せられ得る。
しかも、本発明に従うスクリーン印刷物においては、光反射層とバックカラー層とが、スクリーン印刷により形成されたインキ層にて構成されているところから、例えば、印刷物表面の一部のみにおいて光輝性と光透過性とが発揮せしめられるように構成される際にも、例えば、基板に対して、光輝性と光透過性とを与え得る金属蒸着膜を基板表面の一部に形成する従来方式を採用する場合とは異なって、マスキングの形成や除去等の面倒で手間の掛かる作業を何等行うことなく、印刷物表面の全面において光輝性と光透過性とが発揮せしめられるように為すときと同様に、単に、光反射層とバックカラー層とを、被印刷シートの裏面に部分的にスクリーン印刷するだけの極めて簡単で且つ短時間の作業を行うことにより、印刷物表面の一部に対して、光輝性と光透過性とが付与され得る。
従って、このような本発明に従うスクリーン印刷物にあっては、表面側からの光の照射により光沢を発する一方、裏面側からの光の照射により光沢色とは異なる着色光を発するように、光の入射方向によって異なるデザインを表現する特徴的な表面が有利に具備せしめられ得て、単に、光輝性のみを有する表面を備えた従来品では到底得られない優れた意匠性が、極めて効果的に発揮され得るのであり、しかも、印刷物表面において、かかる特徴的表面が占める割合にて、生産性が左右されるようなことも、有利に皆無ならしめられ得るのである。
また、かかる本発明に従うスクリーン印刷物の第二の態様では、被印刷シートの裏面側からの照射光のうち、光反射層や被印刷シートの裏面に形成された遮光層に照射された光は、それら光反射層や被印刷シートを透過せしめられることがなく、所定のパターンを有するバックカラー層に照射された光だけが、かかるバックカラー層を透過せしめられ、それによって、印刷物表面におけるバックカラー層のパターンに応じた部位のみにおいて、バックカラー層にて着色された着色光が発せられるようになる。
従って、かくの如き本発明に従うスクリーン印刷物にあっては、単に、印刷物表面において、表面側からの照射光の反射により発せられる光沢色とは異なった色の着色光が、裏面側からの光の照射により発せられるだけでなく、かかる着色光にて、バックカラー層のパターンに応じた所望の柄や形状を表現することが可能となり、以て、よりバラエティに富んだデザイン性が発揮され得ることとなる。
さらに、本発明に従うスクリーン印刷物の第三の態様においては、被印刷シートの裏面側からの照射光のうち、遮光層に照射された光は、バックカラー層や被印刷シート、更には光反射層を透過せしめられることがなく、所定のパターンを有するバックカラー層の遮光層非被覆部位に照射された光だけが、バックカラー層を透過せしめられる。
従って、このようなスクリーン印刷物にあっても、単に、印刷物表面において、表面側からの照射光の反射により発せられる光沢色とは異なった色の着色光が、裏面側からの光の照射により発せられるだけでなく、かかる着色光にて、バックカラー層における遮光層非被覆部位のパターンに応じた所望の柄や形状を表現することが可能となり、以て、よりバラエティに富んだデザイン性が発揮され得ることとなる。
更にまた、本発明に従うスクリーン印刷物の第四の態様によれば、光反射層を与えるインキ層中の光輝性粉体の量が特定の範囲の値に制限されているため、かかる光反射層において、被印刷シートの表面側からの照射光の反射による光輝性を十分に維持しつつ、被印刷シートの裏面側からの照射光の一部を透過せしめる光透過性が、より確実に発揮され得、以て、表面側からの光の照射により光沢を発する一方、裏面側からの光の照射により光沢色とは異なる着色光を発する表面が、更に一層確実に具備せしめられ得ることとなる。
また、本発明に従うスクリーン印刷物の第五及び第六の態様によれば、被印刷シートの表面側からの照射光の反射により、印刷物表面において、メタリック光沢やミラー光沢、或いはパール光沢が、更に一層効果的に発揮され得る。
そして、本発明に従うスクリーン印刷物の製造方法に係る第七の態様においては、透明な被印刷シートと、被印刷シートの表面側からの照射光の一部を反射して光沢を発すると共に、被印刷シートの裏面側からの照射光の一部を透過する反射層と、所定の色と光透過性とを有し、被印刷シートの裏面側からの照射光を、かかる所定の色に着色せしめて、透過するバックカラー層とが、このバックカラー層を、光反射層における被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に、直接に或いは被印刷シートを介して位置せしめた状態で、一体的に積層形成されてなるスクリーン印刷物が、より確実に製造され得る。
従って、このような本発明に従うスクリーン印刷物の製造方法によれば、表面側からの光の照射により光沢を発する一方、裏面側からの光の照射により光沢色とは異なる着色光を発する特徴的表面が有利に具備せしめられ得て、単に、光輝性のみを有する表面を備えた従来品では到底得られない優れたデザイン性が極めて効果的に発揮され得るスクリーン印刷物が、印刷物表面における特徴的表面の占有面積に拘わらず、優れた生産性をもって、有利に製造され得ることとなる。そして、それによって、かくの如き優れた特徴を有するスクリーン印刷物の生産コストの低減化が効果的に図られ得ると共に、経済的なロスを招くことなく、かかるスクリーン印刷物の小ロットの生産が可能となるのである。
また、本発明に従うスクリーン印刷物の製造方法における第八及び第九の態様によれば、印刷物表面において、表面側からの照射光の反射により発せられる光沢色とは異なった色の着色光が、裏面側からの光の照射により発せられるだけでなく、かかる着色光にて、所望の柄や形状を表現し得るスクリーン印刷物を容易に製造することが出来るのである。
以下、本発明をより具体的に明らかにするために、本発明に係るスクリーン印刷物とその製造方法の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1及び図2には、本発明に従う構造を有するスクリーン印刷物の一例としての自動車用計器板が、その平面形態と縦断面形態とにおいて、それぞれ概略的に示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態の計器板10は、基材としての被印刷シート12を有し、その裏面(図2では、被印刷シート12の下面)上に、光反射層14とバックカラー層16と遮光層18とが積層形成されて、構成されている。なお、図2では、光反射層14とバックカラー層16と遮光層18の被印刷シート12上への積層形態の理解を容易と為すために、それら各層14,16,18と被印刷シート12、及び後述するスピンドルパターン20のそれぞれの厚さが誇張され、それらの幅寸法や長さ寸法等に比して、大きな寸法で示されていることが、理解されるべきである。
より具体的には、被印刷シート12は、例えば、ポリカーボネートやアクリル樹脂等の樹脂材料やガラス材料等からなる透明な薄肉平板にて、構成されている。そして、そのような透明な被印刷シート12の裏面上に、照射される光の反射により光沢を発すると共に、照射光の一部を透過する特性を備えた光輝性インキがスクリーン印刷により円形にべた塗りされることで、かかる光輝性インキからなる光輝性インキ層が、被印刷シート12の裏面における所定大きさの円形領域部分を、所定の厚さをもって完全に覆うにように形成されている。また、そのような円形の光輝性インキ層の被印刷シート12側とは反対側の面における外側部分(外周部分)には、所定の色と光透過性を有するカラーインキがスクリーン印刷により円環状にべた塗りされることによって、カラーインキ層が、一体的に積層形成されている。そして、そのような被印刷シート12の裏面上に直接に形成された光輝性インキ層にて、光反射層14が構成されており、また、この光反射層14を与える光輝性インキ層における被印刷シート12側とは反対側の外周部に設けられたカラーインキ層にて、バックカラー層16が構成されている。
つまり、ここでは、被印刷シート12の裏面上に、円形状を呈し、被印刷シート12の表面側から照射される光を反射して、光沢を発すると共に、かかる照射光の一部を透過する光反射層14が、形成されており、また、かかる光反射層14における被印刷シート12の裏面側からの照射光の入射面に対して、かかる照射光を透過すると共に、所定の色に着色するバックカラー層16が、光反射層14の外側部分に対応した円環形状を呈する円環パターンをもって、部分的に積層形成されているのである。
なお、ここにおいて、光反射層14を与える光輝性インキには、スクリーン印刷物に用いられるスクリーンインキのうち、光の反射により光沢を発する光輝性粉体が無色インキに混和されることにより、光輝性が付与されてなるインキが用いられるが、かかる光輝性インキに含まれる光輝性粉体の種類は、何等限定されるものではなく、光反射層14で表現されるべき光沢色に応じて、適宜に用いられる。例えば、光反射層14での光の反射により、メタリック光沢やミラー光沢を発するように為す際には、光輝性粉体として、アルミニウム粉体や真鍮粉体等の金属粉体が用いられ、また、パール光沢を得る場合には、光輝性粉体として、パール粉体(パール顔料)等が用いられる。一方、そのような光輝性粉体が混和される無色インキも、その種別(タイプ)が、特に限定されるものではない。
そして、前述せる如く、光反射層14は、照射された光の反射により光沢を発する光輝性に加えて、照射光の一部を透過し得る特性をも具備している必要がある。そのため、それら両方の特性を光反射層14に付与せしめる上で、かかる光反射層14を与える光輝性インキは、光輝性粉体が、無色透明な無色インキに、その100重量部に対して5〜100重量部の割合となる量の範囲内において含まれたものでなければならないのである。
すなわち、光輝性と光透過性の両方の特性を光反射層14に十分に付与し得る無色インキに対する光輝性粉体の配合割合は、光輝性粉体自体が有する光透過性にも左右され、光輝性粉体自体の光透過性が高いものは、無色インキに対する配合割合が大きくても良く、また、その逆に光透過性の低いものは、無色インキに対する配合割合が小さくされることとなるが、無色インキに対する光輝性粉体の配合割合が5重量部を下回る場合には、光輝性粉体が過少となって、光反射層14において、光の反射による光沢が、十分に発せられないようになり、また、かかる配合割合が100重量部を越える場合には、今度は光輝性粉体が多過ぎて、光反射層14における光透過性が大きく損なわれることとなる。
従って、光反射層14において、光輝性と光透過性の両方の特性を十分に且つ確実に得るためには、光反射層14を与える光輝性インキとして、光輝性粉体が、無色インキに、上記の如き特定の割合となる量において含有せしめられたものを使用する必要があるのである。なお、このような無色インキに対する光輝性粉体の配合割合は、無色インキの100重量部に対して、光輝性粉体が5〜30重量部となる割合とされていることが、より望ましく、それによって、光反射層14に対して、光輝性と光透過性の両特性が、更に一層確実に付与せしめられ得ることとなる。
また、光反射層14を与える光輝性インキ中の光輝性粉体の種類によっても多少の違いはあるものの、光反射層14における光輝性と光透過性は、光輝性粉体の大きさによっても、影響を受ける。つまり、光反射層14中の光輝性粉体が余りに小さいと、光反射層14での光の反射量が少なくなって、光の反射によって発せられる光沢の度合いが小さくなるばかりでなく、光反射層14内で密に存在するようになって、光反射層14における光透過性が低下するといった問題が生ずる恐れがある。一方、光輝性粉体が大き過ぎると、スクリーン印刷する際における光輝性インキの印刷適性が損なわれるといった不具合が生ずる場合がある。
それ故、例えば、光輝性粉体として、金属粉体が用いられる場合には、その金属粉体の平均粒径が、好適には4〜35μm程度の範囲内の値とされ、また、パール粉体が使用される際には、その平均粒径が10〜150μm程度の範囲内の値とされることが、望ましいのである。
一方、バックカラー層16を与えるカラーインキとしては、光を透過し且つその透過光を着色せしめ得るカラーインキが、被印刷シート12の表面において表現されるべき色に応じて、スクリーン印刷物に用いられるスクリーンカラーインキの中から適宜に選択されて、使用される。また、このカラーインキにあっても、その種別が、何等限定されるものではない。
そして、本実施形態の計器板10においては、上記の如き光反射層14とバックカラー層16とが設けられた被印刷シート12の裏面上に、黒色や白色等を呈する不透明なインキが、スクリーン印刷により、光反射層14が形成されていない部位の全面と、光反射層14の被印刷シート側とは反対側面におけるバックカラー層16が形成されていない内側部分の全面とに、それぞれべた塗りされて、かかる不透明インキからなる不透明インキ層が、形成されている。
すなわち、ここでは、不透明インキ層が、被印刷シート12の裏面における光反射層14の非形成部位の全面と、光反射層14における被印刷シート12の裏面側からの照射光の入射面のうち、バックカラー層16の非形成部位の全面とに、それぞれ、所定厚さをもって完全に覆うように形成されている。そして、このような不透明インキ層にて、光を透過しない遮光層18が構成されており、以て、被印刷シート12の裏面におけるバックカラー層16の形成部位以外の部位の全面が、かかる遮光層18にて被覆されているのである。
これによって、本実施形態においては、被印刷シート12の表面(図2では、被印刷シートの上面)側から光が照射されたときに、かかる照射光(図2において、矢印アで示す)が、光反射層14において反射せしめられて、光沢が発っせられるようになっている。なお、本実施形態の自動車用計器板10においては、光反射層14中にアルミニウム粉体が混入せしめられて、かかる光反射層14にてメタリック光沢が発せられるようになっているため、被印刷シート12の表面における光反射層14の形成部位に対応する部位に、多数の同心円が一定ピッチで密に描かれた同心円状模様を呈するスピンドルパターン20が、透明なインキを用いて、スクリーン印刷されており、それによって、光反射層14にて反射される光が回転して見えるスピン効果が発揮されて、被印刷シート12の表面において発せられるメタリック光沢が、より高い質感をもって、リアルに表現され得るように構成されている。
また、このような計器板10において、被印刷シート12の裏面(図2では、被印刷シートの下面)側から光が照射された際には、その照射光のうち、遮光層18に照射された光(図2において、矢印イで示す)が、遮光層18にて遮られて、被印刷シート12を透過されず、バックカラー層16に照射された光(図2において、矢印ウで示す)だけが、バックカラー層16を透過せしめられ、このとき、バックカラー層16を透過せしめられる光が、バックカラー層16にて、それを与えるカラーインキの色に着色せしめられる。そして、このバックカラー層16にて着色された着色光が、光反射層14の外側部分に導かれ、そこを透過し、更に被印刷シート12を透過せしめられ、以て、被印刷シート12の表面側において、発散せしめられるようになっている。
かくして、かかる自動車用計器板10においては、自動車のインストルメントパネルに組み込まれた状態下で、昼間、表面側から日光等が照射された際に、被印刷シート12を透過した日光が光反射層14にて反射され、またスピンドルパターン20によるスピン効果も相俟って、計器板10表面において、メタリック調の輝きが、高い質感をもって、よりリアルに表現され得るようになっている。そして、夜間、インストルメントパネルに組み込まれたバックライトが点灯せしめられたときには、このバックライトの光が、バックカラー層16にて着色せしめられて、バックカラー層16と光反射層14と被印刷シート12とを透過せしめられ、それにより、計器板10表面におけるバックカラー層16の形成領域(円環パターン)に対応した外側部分のみが、バックカラー層16にて着色された着色光にて色付けされて、円環状に光らされ得るようになっている。
このように、本実施形態の自動車用計器板10にあっては、自動車への組付状態下において、昼間と夜間とで、光が照射される方向の違いにより、それぞれ異なった外観が得られるところから、昼間も夜間も、単に、メタリック光沢のみを発する表面を備えた従来品では到底得られない優れたデザイン性と高級感とが、極めて効果的に発揮され得るのである。
また、かかる自動車用計器板10では、バックカラー層16が、光反射層14に対して、円環状パターンをもって形成されていることにより、計器板10表面の外側部分が、バックカラー層16に対応した色をもって、円環状に光らされるようになっているため、より優れた視覚的効果が得られる。
さらに、本実施形態の計器板10においては、光反射層14が、スクリーン印刷により形成された光輝性インキ層にて構成されているところから、かかる光反射層14が被印刷シート12の裏面に、部分的に形成されているにも拘わらず、例えば、光反射層14を蒸着操作等による従来方式にて形成する場合とは異なって、光反射層14の形成に際して、被印刷シート12の裏面における光反射層14の非形成部位にマスキングを施し、またそれを除去する面倒で手間のかかる作業等が、何等行われることがなく、従って、そのような煩雑な作業が行われない分だけ、生産性の向上が望まれ得るのである。
ところで、このような優れた特徴を発揮する自動車用計器板10は、例えば、以下の如き手順に従って、作製されることとなる。
すなわち、先ず、目的とする自動車用計器板10の基板となる被印刷シート12として、前述せる如き樹脂材料やガラス材料からなる透明な薄肉平板が準備されるが、この被印刷シート12は、後述するスクリーン印刷作業が何等支障なく実施され得るように、表面と裏面の両面において、少なくとも、スピンドルパターン20と光反射層14が形成される領域が、何れも平滑面とされていることが、望ましい。
次に、被印刷シート12が準備されたら、無色のスクリーンインキに対して、アルミニウム粉体等の光輝性粉体が前述せる如き特定の範囲内の値となる量において含有せしめられた光輝性インキが用いられ、かかる光輝性インキが、公知のスクリーン印刷手法に従って、被印刷シート12の裏面における円形領域部分にべた塗りされ、乾燥硬化せしめられて、光反射層14が、円形形状をもって形成される。
その後、被印刷シート12の裏面に形成された光反射層14の被印刷シート12側とは反対側面の外側部分(外周部分)に、例えば、光透過性を有する紫色のスクリーンカラーインキが、公知のスクリーン印刷手法によって、円環形状を呈するようにべた塗りされ、乾燥硬化せしめられて、円環パターンを有するバックカラー層16が、光反射層14の被印刷シート12側とは反対側面に対して、その外側部分の全体を覆うようにして、一体的に積層形成される。
次いで、被印刷シート12の裏面において、光反射層14が形成されていない部分と、光反射層14の被印刷シート12側とは反対側面におけるバックカラー層16が形成されていない内側部分とに、例えば、不透明な黒色の不透明インキが、公知のスクリーン印刷手法によってべた塗りされ、乾燥硬化せしめられて、遮光層18が、被印刷シート12の裏面における光反射層14の非形成部分と光反射層14の被印刷シート12側とは反対側面におけるバックカラー層16の非形成部分とに、それらの部分の全体を覆うようにして、一体的に積層形成される。
なお、かくして被印刷シート12の裏面側に積層形成される光反射層14とバックカラー層16のそれぞれの厚さは、特に限定されるものではないものの、一般には、光反射層14とバックカラー層16が、それぞれ2μm以上とされていることが、好ましい。これによって、被印刷シート12の表面側からの照射光が、光反射層14にて十分に反射されて、鮮やかな光沢が発せられると共に、被印刷シート12の裏面側からの照射光が、バックカラー層16により十分に色付けされて、より鮮明な着色光が得られることとなる。
また、被印刷シート12の裏面側からの照射光が、光反射層14と被印刷シート12とを通じて、被印刷シート12の表面側に漏れ出すようなことを阻止する上において、遮光層18の厚さが、3μm以上とされていることが、望ましい。それによって、バックカラー層16にて色付けされた着色光にて、バックカラー層16の円環状パターンに応じた形状が、より確実に表現され得るようになる。なお、それら光反射層14とバックカラー層16と遮光層18のそれぞれの厚さの上限は、インキの無駄な使用により、各層14,16,18が必要以上に厚くならない程度において、適宜に決定される。
そして、必要に応じて、このような被印刷シート12の裏面側への光反射層14とバックカラー層16と遮光層18の形成工程の終了後に、或いはかかる工程に先立って、被印刷シート12の表面における光反射層14の形成部位に対応する部位に、スピンドルパターン20が、形成される。このスピンドルパターン20の形成に際しても、無色透明なスクリーンインキを用いた公知のスクリーン印刷手法が、採用される。
これによって、図1及び図2に示される如き構造を有する、目的とする自動車用計器板10が作製されることとなる。また、かくして作製された自動車用計器板10は、その後、必要に応じて、スピンドルパターン20の被印刷シート12側とは反対側の面上に、所定の加飾層や目盛り等がスクリーン印刷されて、使用に供される。
このように、かくの如き手法においては、単に、公知のスクリーン印刷手法を利用して、被印刷シート12の裏面に、光反射層14とバックカラー層16と遮光層18とを、積層形成するだけで、目的とする自動車用計器板10が、極めて簡単に作製され得るのであり、しかも、従来の蒸着手法を利用する製作手法とは異なって、光反射層14とバックカラー層16と遮光層18とが、被印刷シート12の裏面に対して、それぞれ部分的に形成されているにも拘わらず、それらの非形成部位に対するマスキング作業やその除去作業を、何等行う必要がないのである。
従って、このような本実施形態手法によれば、自動車への組付状態下において、昼間と夜間とでは異なった外観が得られるような優れたデザイン性と高級感とを備えた自動車用計器板10が、優れた生産性をもって、より低コストに製造され得るのであり、また、それによって、かかる自動車用計器板10の小ロットでの作製にも、経済的なロスを可及的に低く抑えつつ、有利に対応可能となるのである。
ここにおいて、本実施形態では、バックカラー層16が、光反射層14における被印刷シート12の裏面側からの照射光の入射面側に、円環パターンをもって部分的に形成されていたが、円環パターン以外の所望のパターンをもって、バックカラー層16を形成することも、勿論可能である。例えば、かかるバックカラー層16の有するパターンが、各種の柄や文字、絵等であっても良いのである。
さらに、バックカラー層16を、光反射層14の入射面の全面を覆うように形成しても良い。また、光反射層14が被印刷シート12の表面に設けられる場合には、バックカラー層16を、被印刷シート12の裏面における光反射層14の形成部位に対応する部位の全面を覆うように、形成することも、可能である。
なお、このようなバックカラー層16の形成形態を採用するときには、遮光層18を、バックカラー層16における被印刷シート12の裏面側からの照射光の入射面上に、直接に形成することにより、バックカラー層16の遮光層18非形成部位にて、上述の如き各種のパターンが形成されるように為すことも出来る。これによって、光反射層14における被印刷シート12の裏面側からの照射光の入射面側に、バックカラー層16が所定のパターンをもって形成される場合と同様に、より優れた視覚効果得られるといった特徴が、有利に発揮され得る。
加えて、本実施形態では、自動車用計器板とその製造方法に対して、本発明を適用したものの具体例を示したが、本発明は、その他、自動車用計器板以外のスクリーン印刷物と、その製造方法の何れに対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
その他、本発明は、各種の形態において実施され得るものであって、当業者の知識に基づいて採用される本発明についての種々なる変更、修正、改良に係る各種の実施の形態が、何れも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、本発明の範疇に属するものであることが、理解されるべきである。
以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本発明の特徴を更に明確にすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。
先ず、被印刷シートとして、ポリカーボネート製で、表面と裏面とが平滑面とされた、0.5mmの厚さの透明な平板[商品名:EC−100(筒中プラスチック工業株式会社製)]を準備した。また、無色透明な無色インキ[商品名:T−JET(株式会社ミノグループ製)]の所定量と、紫色のカラーインキ[商品名:T−JET603TPバイオレット(株式会社ミノグループ製)]の所定量と、黒色の不透明インキ[商品名:MRC黒(株式会社ミノグループ製)]の所定量とを、それぞれ準備し、更に、光輝性粉体として、18μmの平均粒径を有するアルミニウム粉体[商品名:723BS150(株式会社ミノグループ販売)]を所定量準備した。
そして、準備された光輝性粉体と無色インキとを用い、かかる光輝性粉体を、無色インキに、その100重量部に対して15重量部の割合となる量において、配合し、混合せしめて、光輝性インキを調製した。
その後、かくして調製された光輝性インキを、被印刷シートの裏面の所定大きさの円形領域に、150メッシュのスクリーンを用いて、公知のスクリーン印刷手法によりべた塗りし、これを乾燥硬化させて、3μmの厚さの光反射層を、被印刷シートの裏面に形成した。
次いで、先に準備されたカラーインキを、被印刷シートの裏面に形成された光反射層における被印刷シート側とは反対側面の外側部分の円環状領域に、250メッシュのスクリーンを用いて、公知のスクリーン印刷手法によりべた塗りし、これを乾燥硬化させて、円環状パターンと3μmの厚さとを有するバックカラー層を、光反射層における被印刷シート側とは反対側面の外側部分に、積層形成した。
引き続いて、先に準備された不透明インキを、被印刷シートの裏面における光反射層が形成されていない部分の全面と、被印刷シートの裏面に形成された光反射層における被印刷シート側とは反対側面のうち、バックカラー層が形成されていない内側部分の全面とに、250メッシュのスクリーンを用いて、公知のスクリーン印刷手法によりべた塗りし、これを乾燥硬化させて、3μmの厚さを有する遮光層を、被印刷シートの裏面に対して、かかる裏面におけるバックカラー層の非形成部位の全面を覆うように、形成した。
かくして、被印刷シートの裏面に、光反射層が形成されると共に、この光反射層における被印刷シート側とは反対側面に、バックカラー層が、円環パターンをもって積層形成され、更に、被印刷シートの裏面におけるバックカラー層の非形成部位に、遮光層が形成されてなる、目的とするスクリーン印刷物を得た。
そして、先ず、この得られたスクリーン印刷物に対して、その表面側から光を照射した状態で、スクリーン印刷物を、その表面から視認により観察したところ、かかる表面における円形領域において、光の反射により、銀色のメタリック光沢が鮮明に発せられていることが、認められた。次いで、このスクリーン印刷物に対して、その裏面側から光を照射した状態で、スクリーン印刷物を、その表面から視認により観察したところ、かかる表面において、銀色を呈する円形領域のうち、その外側部分に位置する円環状部分が、紫色に光っていることが確認された。
このことから、本発明に従う構造を有するスクリーン印刷物において、表面側から光が照射された際と、裏面側から光が照射された際とでは、異なった外観が得られ、以て優れたデザイン性が発揮され得ることが、明確に認識され得るのである。
本発明に従うスクリーン印刷物の一例を示す平面説明図である。 図1におけるII−II断面説明図である。
符号の説明
10 自動車用計器板
12 被印刷シート
14 光反射層
16 バックカラー層
18 遮光層
20 スピンドルパターン

Claims (11)

  1. 透明な平板からなる被印刷シートと、
    光の反射により光沢を発する光輝性粉体が、無色インキに、その100重量部に対して5〜100重量部の割合となる量において含まれてなる光輝性インキを用いたスクリーン印刷により、前記被印刷シートの裏面に形成されたインキ層からなり、該被印刷シートの表面側から照射される光の一部を反射せしめて、該被印刷シートの表面側において光沢を発する一方、該被印刷シートの裏面側から照射される光の一部を透過せしめて、該被印刷シートの表面側において、かかる透過光を発散する光反射層と、
    該光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、所定の色と光透過性とを有するカラーインキを用いたスクリーン印刷により形成された、該光反射層上に位置するインキ層からなり、該被印刷シートの裏面側からの照射光を透過せしめると共に、かかる照射光を前記カラーインキの色に着色せしめて、該光反射層に導くバックカラー層と、
    を含んで構成されていることを特徴とするスクリーン印刷物。
  2. 前記バックカラー層が、前記光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、所定のパターンをもって部分的に形成されていると共に、かかるバックカラー層部分的に形成された状態において、不透明なインキを用いたスクリーン印刷により形成される、光を透過しないインキ層からなる遮光層が、該光反射層の入射面における該バックカラー層の非形成部位の全面を被覆するように設けられている請求項1に記載のスクリーン印刷物。
  3. 前記バックカラー層が、前記光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、スクリーン印刷によるべた塗りにより形成される一方、不透明なインキを用いたスクリーン印刷により形成される、光を透過しないインキ層からなる遮光層が、前記バックカラー層の前記光反射層側とは反対側の面に対して、直接に、かかる面を部分的に被覆するように設けられて、該バックカラー層の光反射層側とは反対側の面における該遮光層の非被覆部位にて、所定のパターンが形成されるようになっている請求項1に記載のスクリーン印刷物。
  4. 前記光反射層が、前記光輝性粉体を、無色インキに、その100重量部に対して5〜30重量部の割合となる量において含有せしめてなる光輝性インキを用いたスクリーン印刷により形成されたインキ層にて、構成されている請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載のスクリーン印刷物。
  5. 前記光輝性粉体が、光の反射によりメタリック光沢乃至はミラー光沢を発する金属粉体からなり、且つかかる金属粉体が、4〜35μmの範囲内の平均粒径を有している請求項1乃至請求項4のうちの何れか1項に記載のスクリーン印刷物。
  6. 前記光輝性粉体が、光の反射によりパール光沢を発するパール粉体からなり、且つかかるパール粉体が、10〜150μmの範囲内の平均粒径を有している請求項1乃至請求項4のうちの何れか1項に記載のスクリーン印刷物。
  7. 前記光反射層の形成部位に対応する前記被印刷シートの表面部位に、同心円状模様を呈するスピンドルパターンが、透明なインキを用いて形成されている請求項1乃至請求項6のうちの何れか1項に記載のスクリーン印刷物。
  8. 透明な平板からなる被印刷シートを準備する工程と、
    光の反射により光沢を発する光輝性粉体が、無色インキに、その100重量部に対して5〜100重量部の割合となる量において含まれてなる光輝性インキを用い、前記被印刷シートの裏面に、該光輝性インキをスクリーン印刷手法によりべた塗りして、該被印刷シートの表面側から照射される光の一部を反射せしめて、該被印刷シートの表面側において光沢を発する一方、該被印刷シートの裏面側から照射される光の一部を透過せしめて、該被印刷シートの表面側において、かかる透過光を発散する光反射層を形成する工程と、
    所定の色と光透過性とを有するカラーインキを用い、前記光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、該カラーインキをスクリーン印刷手法にて印刷することによって、該被印刷シートの裏面側からの照射光を透過せしめると共に、かかる照射光を前記カラーインキの色に着色せしめて、該光反射層に導くバックカラー層を、該光反射層上に形成する工程と、
    を含むことを特徴とするスクリーン印刷物の製造方法。
  9. 前記バックカラー層を、前記光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、所定のパターンをもって部分的に形成し、その後、不透明なインキを用い、該光反射層の入射面における該バックカラー層の非形成部位の全面に対して、該不透明インキをスクリーン印刷によりべた塗りして、光を透過しないインキ層からなる遮光層を形成するようにした請求項に記載のスクリーン印刷物の製造方法。
  10. 前記バックカラー層を、前記光反射層における前記被印刷シートの裏面側からの照射光の入射面に対して、スクリーン印刷手法によりべた塗りして、形成した後、不透明なインキを用い、該バックカラー層の該光反射層側とは反対側の面の一部分に対して、直接に、該不透明インキをスクリーン印刷手法により印刷して、光を透過しないインキ層からなる遮光層を形成すると共に、該バックカラー層の光反射層側とは反対側の面における該遮光層の非被覆部位にて、所定のパターンを形成するようにした請求項に記載のスクリーン印刷物の製造方法。
  11. 前記光反射層の形成部位に対応する前記被印刷シートの表面部位に、同心円状模様を呈するスピンドルパターンを、透明なインキを用いてスクリーン印刷により形成する工程を、更に含んでいる請求項8乃至請求項10のうちの何れか1項に記載のスクリーン印刷物の製造方法。
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