JP4340206B2 - 熱転写記録用受容体、記録体及びラベル - Google Patents

熱転写記録用受容体、記録体及びラベル Download PDF

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本発明は、熱転写記録用受容体、記録体及びラベルに関し、詳しくは耐溶剤性の良好な熱転写記録用受容体、記録体及びラベルに関する。
熱転写記録媒体をサーマルヘッドで加熱し、インクを受容体に転写させて画像を形成する方法は、一般的に知られており、銘板等のラベルの作成に用いられている。
このようなラベルがイソプロピルアルコール(IPA)等の有機溶剤を使用する環境で使用される場合、ラベルに転写された画像が有機溶剤によって消去しない耐溶剤性が要求される。
耐薬品性に優れる受像シートとしては、150℃の熱収縮率が2.0%未満で、かつ比重が1.2以下のポリエステルフィルムの少なくとも片面に、ハロゲン化ポリオレフィンを主成分とする被覆層[A]を設け、さらに該被覆層[A]上に水性エチレン系アイオノマー樹脂を主成分とする被覆層[B]を形成せしめた受像シート(特許文献1参照)、フィルム支持体の少なくとも片面に被覆層(A)、被覆層(B)が順次形成された受像シートであって、該フィルム支持体が150℃の熱収縮率が0.5%以下で、かつ比重が1.3以下のポリエステルフィルムであり、被覆層(A)がハロゲン化ポリオレフィンを主成分とする層からなり、被覆層(B)が水性エチレン性アイオノマー樹脂を主成分とする層からなることを特徴とする受像シート(特許文献2参照)が知られている。また、インク転写性に優れる熱転写受像体として、基材の少なくとも片面に水性エチレン系アイオノマー樹脂を主成分とする受容層を被覆してなる熱転写受像体において、該受像層の平滑度が100秒以上であり、かつ中心線平均粗さRaが1.0μm以下であることを特徴とする熱転写受像体が知られている(特許文献3参照)。しかしながら、このような受像シートは、IPA等の有機溶剤に対する耐溶剤性が不十分である。
一方、支持体紙上に熱により溶融または軟化したインクを受容する受容層を有し、これとは反対面に粘着付与層を設けた熱転写記録用受容紙ラベルにおいて、受容層形成液中にエマルジョン樹脂を含有し、該受容層を形成する製造工程において、受容層形成液を支持体紙上に塗工後、受容層液塗工面の温度を前記エマルジョン樹脂のMFT(最低造膜温度)以上とする工程を設けて製造されることを特徴とする熱転写記録用受容紙は、エタノールに対する耐有機溶剤性が良好であることが知られている(特許文献4参照)。
特開平5−286227号公報 特開平8−43994号公報 特開平8−58250号公報 特開2004−82727号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、IPAに対する耐溶剤性が良好な熱転写記録用受容体、該熱転写記録用受容体に画像が転写されている記録体及び該熱転写記録用受容体から得られるラベルを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、支持体上にアンダー層及び受容層が積層されている熱転写記録用受容体において、前記アンダー層及び前記受容層は、エチレン−メタクリル酸共重合体の塩及び架橋剤を含有し、前記受容層は、無機顔料をさらに含有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記アンダー層及び前記受容層は、エチレン−メタクリル酸共重合体の塩及び架橋剤を含有し、前記受容層は、無機顔料をさらに含有するので、IPAに対する耐溶剤性が良好な熱転写記録用受容体を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、前記エチレン−メタクリル酸共重合体を重合する際の前記エチレンに対する前記メタクリル酸の重量比は、3/17以上1/3以下であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、前記エチレン−メタクリル酸共重合体を重合する際の前記エチレンに対する前記メタクリル酸の重量比は、3/17以上1/3以下であるので、IPAに対する耐溶剤性が良好な熱転写記録用受容体を得ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の熱転写記録用受容体において、前記架橋剤は、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、イソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物、多価金属塩からなる群より選択される化合物を含有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記架橋剤は、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、イソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物、多価金属塩からなる群より選択される化合物を含有するので、受容層の耐溶剤性と転写画像の精細性を両立させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体において、前記エチレン−メタクリル酸共重合体の塩に対する前記架橋剤の含有率は、0.5重量%以上5.0重量%以下であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、前記エチレン−メタクリル酸共重合体の塩に対する前記架橋剤の含有率は、0.5重量%以上5.0重量%以下であるので、受容層の耐溶剤性と層均一性を両立させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体において、前記無機顔料の粒子径は、1.0μm以上4.0μm以下であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記無機顔料の粒子径は、1.0μm以上4.0μm以下であるので、受容層の耐溶剤性と転写画像の精細性を両立させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体において、前記受容層中の前記無機顔料の含有率は、30重量%以上70重量%以下であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、前記受容層中の前記無機顔料の含有率は、30重量%以上70重量%以下であるので、受容層の耐溶剤性と透明性を両立させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体において、前記アンダー層の付着量は、0.5g/m以上3.0g/m以下であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、前記アンダー層の付着量は、0.5g/m以上3.0g/m以下であるので、支持体と需要層の接着強度及び熱転写記録用受容体の耐溶剤性を両立させることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体において、前記受容層の付着量は、0.5g/m以上3.0g/m以下であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、前記受容層の付着量は、0.5g/m以上3.0g/m以下であるので、転写画像の精細性と受容層の透明性を両立させることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体において、前記支持体のヘイズは、10%以下であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、前記支持体のヘイズは、10%以下であるので、支持体の透明性を高めることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体において、前記支持体は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ナイロン、ビニロンからなる群より選択される樹脂を含有するプラスチックフィルムであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、前記支持体は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ナイロン、ビニロンからなる群より選択される樹脂を含有するプラスチックフィルムであるので、熱転写記録媒体の透明性を高めることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体において、前記支持体の前記受容層が設けられている側と反対側の面にさらに金属蒸着層が設けられていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、前記支持体の前記受容層が設けられている側と反対側の面にさらに金属蒸着層が設けられているので、銀色の熱転写記録用受容体を得ることができる。
請求項12に記載の発明は、記録体において、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体に画像が転写されていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体に画像が転写されているので、IPAに対する耐溶剤性が良好な記録体を提供することができる。
請求項13に記載の発明は、ラベルにおいて、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体の前記支持体の前記受容層が設けられている側と反対側の面にさらに粘着層及び剥離紙が積層されていることを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体の前記支持体の前記受容層が設けられている側と反対側の面にさらに粘着層及び剥離紙が積層されているので、IPAに対する耐溶剤性が良好なラベルを提供することができる。
本発明によれば、IPAに対する耐溶剤性が良好な熱転写記録用受容体、該熱転写記録用受容体に画像が転写されている記録体及び該熱転写記録用受容体から得られるラベルを提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の熱転写記録用受容体は、支持体上にアンダー層及び受容層が積層されており、アンダー層及び受容層は、エチレン−メタクリル酸共重合体の塩及び架橋剤を含有し、受容層は、無機顔料をさらに含有する。なお、エチレン−メタクリル酸共重合体を重合する際のエチレンに対するメタクリル酸の重量比は、3/17以上1/3以下であることが好ましい。このため、IPAに対する耐溶剤性が良好である。ここで、エチレン−メタクリル酸共重合体の塩とは、少なくとも一つ以上のカルボンキシル基がカルボン酸塩に変換されているエチレン−メタクリル酸共重合体を意味し、カルボン酸塩のカウンターカチオンとしては、Na、K、Ca2+、Zn2+、NH 等が挙げられる。
本発明で用いられる架橋剤は、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、イソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物、多価金属塩からなる群より選択される化合物を含有することが好ましく、エポキシ化合物が特に好ましい。これにより、エチレン−メタクリル酸共重合体の塩と架橋反応し、受容層の耐溶剤性を向上させることができる。なお、エチレン−メタクリル酸共重合体の塩に対する架橋剤の含有率は、0.5重量%以上5.0重量%以下であることが好ましい。架橋剤の含有率が0.5%未満であると、受容層の耐溶剤性が不十分となり、5.0重量%を超えると、受容層塗布時にハジキ等が発生し、層均一性が悪化する。
本発明で用いられる無機顔料の粒子径は、1.0μm以上4.0μm以下であることが好ましい。粒子径が1.0μm未満では、受容層の耐溶剤性が低下し、4.0μmを超えると、転写画像の精細性が低下する。なお、無機顔料としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、ケイ酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、焼成カオリン、タルク等が挙げられ、中でも炭酸カルシウムが好ましい。
本発明において、受容層中の無機顔料の含有率は、30重量%以上70重量%以下であることが好ましく、60重量%以上75重量%以下がさらに好ましい。含有率が30重量%未満であると、受容層の耐溶剤性が低下し、70重量%を超えると、受容層の透明性が低下し、半透明受容体にする場合や裏面に金属蒸着層を設けて銀色の熱転写記録用受容体にする場合に、良好な透明性及び銀色の外観が得られない。
本発明では、必要に応じて、受容層は、さらに他の樹脂を含有することもできる。このような樹脂としては、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、カルボン酸、カルボン酸ナトリウム、スルホン酸ナトリウム、アセト酢酸等で変性されたポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン等の水溶性樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、ウレタン変性ポリエチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、受容層中のこれらの樹脂の含有量は、10重量%未満にすることが好ましい。また、本発明の受容層の作成方法としては、受容層の塗布液を支持体に塗布、乾燥する方法が挙げられるが、これらの樹脂は、エマルション、水分散体等の形態で塗布液に添加することができる。
本発明において、アンダー層には、必要に応じて無機顔料、有機顔料、樹脂、滑剤、分散剤、消泡剤等を添加することができる。また、受容層には必要に応じて高級脂肪酸金属塩やパラフィンワックス等の滑剤、分散剤、消泡剤等を添加することができる。
本発明において、アンダー層の付着量は、0.5g/m以上3.0g/m以下であることが好ましい。アンダー層の付着量が0.5g/m未満であると、支持体と受容層の接着強度を高める効果が不十分となり、3.0g/mを超えると、熱転写記録用受容体の耐溶剤性が低下する。
本発明において、受容層の付着量は、0.5g/m以上3.0g/m以下であることが好ましい。受容層の量が0.5g/m未満であると、転写画像の精細性が低下し、3.0g/mを超えると、受容層の透明性が低下し、半透明受容体にする場合や裏面に金属蒸着層を設けて銀色受容体にする場合に、良好な透明性及び銀色の外観が得られない。
本発明で用いられる支持体のヘイズ(JIS K−7105)は、10%以下であることが好ましい。ヘイズが10%を超えると、半透明の熱転写記録用受容体が必要とされる場合や、熱転写記録用受容体の裏面に金属蒸着層を設けて銀色の熱転写記録用受容体を作製する場合に、支持体の透明性が低下し、半透明の熱転写記録用受容体としては好ましくなく、また裏面にアルミ蒸着層を設けても好ましい銀色の外観にならない。
本発明で用いられる支持体としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ナイロン、ビニロン等のプラスチックフィルム、ポリオレフィン、ポリエステル等の合成紙、紙、不織布等が挙げられるが、中でもプラスチックフィルムが好ましい。
本発明の熱転写記録用受容体は、支持体の受容層が設けられている側と反対側の面にさらに金属蒸着層が設けられていることが好ましい。これにより、銀色の熱転写記録用受容体を得ることができる。ここで、金属蒸着層は、アルミニウム、銀、亜鉛等の金属を真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング等の方法を用いることにより形成することができる。なお、金属蒸着層を形成する金属としては、アルミニウムが好ましい。また、金属蒸着層の厚さは、0.01μm以上0.1μm以下とであることが好ましい。
本発明の記録体は、上記の熱転写記録用受容体に画像が転写されている。これにより、IPAに対する耐溶剤性が良好な記録体を提供することができる。
本発明のラベルは、上記の熱転写用受容体の支持体の受容層が設けられている側と反対側の面にさらに粘着層及び剥離紙が積層されている。これにより、IPAに対する耐溶剤性が良好な熱転写記録用ラベルを提供することができる。なお、このような熱転写記録用ラベルは、剥離紙を剥がすことにより被着体に粘着させることができる。
本発明において、熱転写記録用受容体の厚さは、40μm以上250μm以下であることが好ましい。厚さが40μm未満では、熱転写記録用受容体の強度が低下して破れやすくなり、250μmを超えると、熱転写記録用ラベルとして用いられる場合に、被着体に貼着された際、引っ掛かって脱落しやすくなる。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、ここでの部は固形分重量基準である。
〔実施例1〕
固形分27%のエチレン−メタクリル酸共重合体のナトリウム塩ケミパールS−650(三井化学社製)71.9部及びエポキシ当量160mg/eqのエポキシ化合物0.6部を水27.5部中で分散させ、アンダー層塗布液を調製した。次に、アンダー層塗布液を厚さ50μmの白色ポリエステルフィルムU2(帝人・デュポンフィルム社製)に、乾燥後の塗布量が約1.5g/mとなるように、塗布、乾燥してアンダー層を形成した。
粒子径1.5μm、固形分25%の炭酸カルシウムの水分散体40.0部、ケミパールS−650 35.9部及びエポキシ当量160mg/eqのエポキシ化合物0.3部を水23.8部中で分散させ、受容層塗布液(1)を調製した。次に、受容層塗布液(1)をアンダー層上に、乾燥後の塗布量が3.0g/mとなるように、塗布、乾燥して受容層を形成し、感熱転写記録用受容体を作製した。
〔実施例2〕
実施例1の支持体を白色ポリエステルフィルムU2から厚さ50μm、ヘイズ4.5%のポリエステルフィルムE5100(東洋紡社製)に変更した以外は、実施例1と同様に感熱転写記録用受容体を作製した。
〔実施例3〕
実施例1の支持体を白色ポリエステルフィルムU2から厚さ50μm、ヘイズ0.04%のポリエーテルスルホンフィルムFS−1300(住友ベークライト社製)に変更した以外は、実施例1と同様に感熱転写記録用受容体を作製した。
〔実施例4〕
実施例1の支持体を白色ポリエステルフィルムU2から厚さ50μmのアルミ蒸着ポリエステルフィルム メタルミー(東洋メタライジング社製)に変更した以外は、実施例1と同様に感熱転写記録用受容体を作製した。
〔実施例5〕
グラシン紙剥離紙8LKY(リンテック社製)に、ワイヤーバーを用いてアクリル系粘着剤AT−21(サイデン化学社製)を、乾燥後の塗布量が18.0g/mとなるように、塗布、乾燥した後、粘着層と実施例1の熱転写記録用受容体の受容層が設けられていない面とを貼り合わせてラベルを作製した。
〔比較例1〕
粒子径1.5μm、固形分25%の炭酸カルシウムの水分散体40.0部及び固形分34%のポリエステル樹脂の水分散体バイロナールMD−1200(東洋紡社製)29.4部を水30.6部中で分散させ、受容層塗布液(2)を得た。次に、ポリエステルフィルムE5100に受容層塗布液(2)を3.0g/mとなるように塗布乾燥し、受容層を形成し、感熱転写記録用受容体を作製した。
〔比較例2〕
感熱転写記録用受容体として、厚さ50μmの透明フィルム系受容体FR1225−50(リンテック社製)を使用した。
〔評価方法及び結果〕
熱転写記録媒体B110C(リコー社製)及びプリンター96XiIII(Zebra社製)を用いて、実施例1乃至4並びに比較例1及び2で得られた感熱転写記録用受容体に、印字速度を2インチ/秒、印字エネルギーをトーン25として印字を行った。
次に、印字された感熱転写記録用受容体に、IPAを綿棒に0.5cc含ませて塗布後、100g/cmの荷重をかけて50回擦るラブテストを実施し、ラブテスト後の印字部を観察し、テスト前と変化が見られないものを5、画像の判読は可能だがやや傷ができるものを4、画像の判読は可能だが傷ができるものを3、画像は残るが判読は不可能になるものを2、画像が消去してしまうものを1として、耐溶剤性を評価した。
この評価結果を表1に示す。
Figure 0004340206
表1から本発明の熱転写記録用受容体及びラベルは、IPAに対して優れた耐溶剤性を有することがわかる。

Claims (13)

  1. 支持体上にアンダー層及び受容層が積層されている熱転写記録用受容体において、
    前記アンダー層及び前記受容層は、エチレン−メタクリル酸共重合体の塩及び架橋剤を含有し、
    前記受容層は、無機顔料をさらに含有することを特徴とする熱転写記録用受容体。
  2. 前記エチレン−メタクリル酸共重合体を重合する際の前記エチレンに対する前記メタクリル酸の重量比は、3/17以上1/3以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録用受容体。
  3. 前記架橋剤は、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、イソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物、多価金属塩からなる群より選択される化合物を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写記録用受容体。
  4. 前記エチレン−メタクリル酸共重合体の塩に対する前記架橋剤の含有率は、0.5重量%以上5.0重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体。
  5. 前記無機顔料の粒子径は、1.0μm以上4.0μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体。
  6. 前記受容層中の前記無機顔料の含有率は、30重量%以上70重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体。
  7. 前記アンダー層の付着量は、0.5g/m以上3.0g/m以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体。
  8. 前記受容層の付着量は、0.5g/m以上3.0g/m以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体。
  9. 前記支持体のヘイズは、10%以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体。
  10. 前記支持体は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ナイロン、ビニロンからなる群より選択される樹脂を含有するプラスチックフィルムであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体。
  11. 前記支持体の前記受容層が設けられている側と反対側の面にさらに金属蒸着層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体に画像が転写されていることを特徴とする記録体。
  13. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の熱転写記録用受容体の前記支持体の前記受容層が設けられている側と反対側の面にさらに粘着層及び剥離紙が積層されていることを特徴とするラベル。
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