JP4339645B2 - 離型シート及び粘着体 - Google Patents

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Description

本発明は、耐熱性、耐溶剤性、離型層と離型基材との密着性に優れ、粘着層を離型層に直接転写塗工可能な離型シートに関する。また、本発明は離型シートの離型層上に粘着層を設けた粘着体にも関する。
離型フィルムは、粘着面あるいは接着面を保護するものとして広く使用されている。離型フィルムの離型面を構成する素材として最も一般的に使用されてきたのは、シロキサン単位を含有するシリコーン系ポリマーであった。ところが、シリコーン系離型剤にはシロキサン系低分子物が内在するため、電子部材などの精密用途に適用された場合、これが揮散して空気中で酸化されたものが固着しトラブルを生じる場合があった。このため、シロキサン源を持たず且つシリコーン系離型フィルムと同等の離型性を有するフィルムが求められていた。例えば、ハードディスク装置は、著しい勢いで高性能化、高密度化が進んでおり、今後もこのような高性能化、高密度化は、さらに進行するものと考えられる。そして、ハードディスク装置の高性能化、高密度化がさらに進むと、前述したような微小なシリコーン化合物の堆積が、ハードディスクの読み込みや書き込みに悪影響を及ぼす可能性が指摘されている。
かかる用途に適したものとして、弗化物などのハロゲン化合物により表面エネルギーを低減した離型層の活用が提案されている。そのような離型層は、例えば、特開昭55−165925号公報、特開平1−198349号公報、特開平4−246532号公報、特開平4−270649号公報、特開平4−290746号公報、特開2001−129940号公報、特開2001−138338号公報、特開2000−263714号公報、特開2001−129940号公報などに記載されている。しかし、これらの離型層は、概ね現行シリコーン系に比べて重剥離であり、また昨今の廃棄物処理における環境負荷軽減のための脱ハロゲン化の趨勢に必ずしも従うものではない。
珪素もハロゲン元素も含まない離型層の例として、ポリオレフィンあるいは長鎖アルキル含有ポリマーなども以前より知られている。これらは、例えば特開昭54−7442号公報、特開昭55−69675号公報、特開平5−329994号公報、特開平10−183078号公報、特開平11−28708号公報、特開2000−303019号公報などに記載されているが、いずれも剥離力が100mN/cmを超える重剥離であり、適用できる用途に制限があるなどの課題があった。ポリオレフィンを用いて軽剥離を達成した例として、特開2001−246697号公報、特開2000−248237号公報に記載される技術が挙げられるが、有機溶剤や分散液をキャストする工程フィルムには適さないなどの課題もあった。ポリオレフィンを用いた場合は離型層と離型基材フィルムの密着性が十分でなく、粘着剤と離型層を剥離する際に離型層が粘着剤へ脱離する問題があった。このため、離型層を設ける際には離型基材との接着力を確保するために接着性樹脂を離型層と基材層の間に設けること等がなされてきた。
離型基材上でシリコーンを化学架橋することによって、ゴム的性質、耐熱性、耐薬品性が付与されたシリコーン離型シートを得ることができる。粘着体を得るには、粘着基材の上に粘着層を設けた粘着シートをシリコーン離型シートと貼り合わせる「直塗工」や、離型層上に粘着層を設ける際に粘着剤液を離型層上に塗布し加熱、乾燥したのち粘着剤液に含まれる有機溶剤を蒸散させると共に粘着剤の化学反応を行うことで粘着層設け、ついで粘着基材を貼り合わせる「転写塗工」を採用することが可能である。転写塗工によれば、離型シートに粘着層を設け、次いで粘着基材を構築できることから、直塗工に比べて粘着基材を傷めずに粘着体を得ることができるという利点がある。このため、表示用ラベル分野では転写塗工が広く用いられている。
しかしながら、これまでの非シリコーン離型材は、耐薬品性、耐熱性に劣っていたり、そもそも低い剥離力を生得していなかったりしたため、転写塗工には不適とされてきた。また、粘着シートは、離型層と離型基材からなる離型シートとは独立に設けられ、離型シートと貼り合わせることで粘着体にしているが、低い剥離力を有する粘着体は得られていなかった。
特開昭55−165925号公報 特開平1−198349号公報 特開平4−246532号公報 特開平4−270649号公報 特開平4−290746号公報 特開2001−129940号公報 特開2001−138338号公報 特開2000−263714号公報 特開2001−129940号公報 特開昭54−7442号公報 特開昭55−69675号公報 特開平5−329994号公報 特開平10−183078号公報 特開平11−28708号公報 特開2000−303019号公報 特開2001−246697号公報 特開2000−248237号公報
これらの従来技術の課題を考慮して、本発明は、耐熱性、耐溶剤性、離型基材との密着性に優れ、粘着層を離型層に直接転写塗工可能な離型シートおよび粘着体を提供することを目的とした。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、反応性ポリオレフィンを化学架橋して得られる離型層を採用することによって、珪素、ハロゲン元素を実質的に含有せず、非常に優れた離型層を構成しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、離型基材および該離型基材の少なくとも片面に設けられた離型層からなる離型シートであって、該離型層が架橋ポリオレフィンを含有する離型層であり、該架橋ポリオレフィンが、分子中に少なくとも1つ以上のヒドロキシル基を含む反応性ポリオレフィンとイソシアネート基を1分子中に2個以上有する多官能化合物との架橋反応により形成されているか、分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を含む反応性ポリオレフィンとアミノ基を分子中に少なくとも2つ以上有する多官能性化合物との反応により形成されており、前記離型基材がポリエステルフィルムまたはポリオレフィンフィルムであり、かつ、2液型アクリル系粘着剤から得られる粘着層に対する剥離力が120〜300mN/cmであることを特徴とする離型シートを提供する。
以下、本明細書中において、「反応性ポリオレフィン」とは、分子中に少なくとも1つ以上のヒドロキシル基またはエポキシ基を含むポリオレフィンのことを言い、反応性ポリオレフィンの有する「多官能化合物と反応しうる官能基」とは、ヒドロキシル基またはエポキシ基のことを言う。また、「多官能化合物」とは、イソシアネート基またはアミノ基を分子中に少なくとも2つ以上含む化合物のことを言い、多官能化合物の有する「反応性ポリオレフィンと反応しうる官能基」とは、イソシアネート基またはアミノ基のことを言う。
前記離型層は、密度0.94g/cm3以下の非反応性ポリオレフィンを含むものであることが好ましく、反応性ポリオレフィンは多官能化合物と反応しうる官能基を0.01〜5重量%有することが好ましい。また、前記反応性ポリオレフィンは、多官能化合物と反応しうる官能基を0.01〜5重量%有し、密度が0.94g/cm3以下であることも好ましい
本発明の離型シートを構成する離型層の厚みは0.03〜5μmであることが好ましい。離型層は、反応性ポリオレフィンを含有する離型剤を有機溶剤に溶解して離型剤溶液を得て、該離型剤溶液を離型基材上に塗布した後、架橋反応に供して得ることができる。また、本発明の離型シートを構成する離型基材は、ポリエステルフィルムかポリオレフィンフィルムである。
本発明は、上記の離型シートの離型層上に粘着層を設けた粘着体も提供する。粘着層は、粘着剤を含む溶液を転写塗工して形成したものであることが好ましい。
本発明によれば、耐熱性、耐溶剤性、離型層と離型基材との密着性に優れ、粘着層を離型層に直接転写塗工可能な離型シートおよび粘着体が提供される。
発明の実施の形態
以下において、本発明の離型シート及び粘着体について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
第1の発明は、離型基材の少なくとも片面に離型層を有する離型シートである。該離型層は架ポリオレフィンを含有する離型剤であり、通常、反応性ポリオレフィンを含有する離型剤を架橋反応に供することによって形成される。具体的には、反応性ポリオレフィンと架橋反応しうる化合物とを反応させて架橋するか、反応性ポリオレフィン自体を架橋させることによって、離型層を形成することができる。このような反応性ポリオレフィンを用いた架橋反応を利用することによって、耐熱性、耐薬品性、離型基材への密着性が良好な離型層を形成することができる。したがって、本発明によれば、離型層にシリコーン化合物を含有させる必要がなくなり、シリコーン化合物を使用することに伴う種々の問題を回避することができる。
本発明に用いる離型基材は、離型層を支持する機能を有していればその形態は特に制限されないが、好ましくは平滑なフィルムまたはシートである。ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムやポリメチルペンテンフィルム等のポリオレフィンフィルムである。
型基材がポリエステルフィルムまたはポリオレフィンフィルムで構成されていれば、加工時や使用時等において、塵などが発生しにくく、ハードディスク装置等の電子機器等に悪影響を及ぼしにくい。
また、離型基材がポリエステルフィルムまたはポリオレフィンフィルムで構成されていれば、加工時における裁断または打ち抜き等が容易になる。
離型基材がポリエステルフィルムまたはポリオレフィンフィルムで構成されている場合、かかるポリエステルフィルムまたはポリオレフィンフィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルムか延伸ポリプロピレンフィルムであるのがより好ましい。これらのフィルムは、塵の発生がより少なく、また、加熱時のガスの発生がより少ないという利点を有している。
離型基材の厚さは特に限定されないが、10〜200μmであるのが好ましく、25〜50μmであるのがより好ましい。
離型基材の表面には処理が施されていてもよい。例えば、プライマー用の樹脂を塗布したり、プラズマ、フレームプラズマ等を用いて活性化したりするなどの処理を施すことができる。
本発明の離型シートを構成する離型層は、架橋ポリオレフィンを含有する離型層であり、通常、反応性ポリオレフィンを含有する離型剤を架橋反応に供することにより形成される。このようにして形成された離型層は、2液型アクリル系粘着剤に対する剥離力が120〜300mN/cmの範囲内にある。
架橋反応に供する反応性ポリオレフィンを含有する離型剤は、反応性ポリオレフィンおよび該反応性ポリオレフィンと反応しうる官能基を1分子中に2個以上有する多官能化合物が含まれていれば特に制限はない。例えば、反応性ポリオレフィン、該反応性ポリオレフィンと反応しうる官能基を1分子中に2個以上有する多官能化合物および密度0.94g/cm3以下の非反応性ポリオレフィンを含む離型剤や、多官能化合物と反応しうる官能基を0.01〜5重量%有していて密度が0.94g/cm3以下である反応性ポリオレフィンと、該反応性ポリオレフィンと反応しうる官能基を1分子中に2個以上有する多官能化合物を含む離型剤等を挙げることができる。
本発明において、反応性ポリオレフィンは、架橋反応しうる化合物と反応してゲル化するか、自ら架橋反応しゲル化することによって3次元網目を形成する。
このような架橋反応を通して、離型層に耐熱性と耐薬品性を付与することができる。
反応性ポリオレフィンと架橋反応しうる化合物とは、反応性ポリオレフィンにミクロに分散するか或いは相溶し、且つ架橋することでネットワークを形成し、それによって、耐熱性と耐薬品性を向上させる作用を有する化合物である。反応性ポリオレフィンと架橋反応しうる化合物は、さらに離型基材表面に存在する官能基と反応または相互作用して離型基材との密着性を向上させる作用も有する化合物であることが好ましい。
本発明における化学架橋は、反応性官能基間の反応によって行われる。例えば、分子中に少なくとも1つ以上のヒドロキシル基を含む反応性ポリオレフィンと、イソシアネート基を分子中に少なくとも2つ以上有する多官能性化合物との反応、または、分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を含む反応性ポリオレフィンと、アミノ基を分子中に少なくとも2つ以上有する多官能性化合物との反応によって得ることができる。反応性ポリオレフィンと反応しうる多官能性化合物を用いれば、反応性ポリオレフィンにミクロに分散して均一なゲル化を行うことができるため好ましい。
離型性と耐溶剤性を両立させるためには、離型層を形成する非反応性ポリオレフィンとの相溶性が重要である。相溶性が低い反応性ポリオレフィンを用いた場合は、十分な耐溶剤性が得られないばかりか、反応性ポリオレフィンが離型層表面にブリードアウトして剥離力が大幅に増大してしまう。
本発明で使用できる反応性ポリオレフィンは、ポリオレフィン骨格にヒドロキシル基またはエポキシ基を有するものであれば特に限定されないが、好ましくは、ポリオレフィン骨格にヒドロキシル基またはエポキシ基を少なくとも分子中に平均して1個以上有する化合物が好ましい。
低剥離力と離型基材に対する密着性を両立するためには、反応性ポリオレフィンに含まれる官能基量は0.01〜5重量%であることが好ましく、0.01〜1重量%であることがより好ましい。5重量%以上反応性官能基が存在すると剥離力が増大する傾向がある。
反応性ポリオレフィンを用いる場合は、非反応性ポリオレフィンとブレンドをしなくても優れた剥離力と、離型基材に対する密着性が得られる場合がある。ポリオレフィンの密度が低ければ剥離力に与える影響を軽減することができるのと同様に、特に密度が0.94g/cm3以下で、官能基量が0.01〜5重量%の反応性ポリオレフィンを使用すれば、非反応性ポリオレフィンを用いなくても良好な離型層を得ることができる。
反応性ポリオレフィンの例としては、溶融や溶液状態において官能基を有する化合物を適用してポリオレフィンを変性したものや、触媒の存在下にエチレン等と反応性を有する化合物を共重合する等の手法によって得られるもの等を挙げることができる。反応性基としてはエポキシ基、ヒドロキシル基が挙げられる。
反応性ポリオレフィンの具体例として、エチレンα−オレフィン共重合体のヒドロキシ(メタ)アクリレート変性物、ポリエチレンのヒドロキシ(メタ)アクリレート変性物、ポリプロピレンのヒドロキシ(メタ)アクリレート変性物、三菱化学(株)製ポリテールHやポリテールHAに代表されるポリオレフィンポリオール;エチレンα−オレフィン共重合体のエポキシ基を有する(メタ)アクリレート変性物、ポリエチレンのエポキシ基を有する(メタ)アクリレート変性物、核水添スチレンジエン共重合体のエポキシ基を有する(メタ)アクリレート変性物、ポリプロピレンのエポキシ基を有する(メタ)アクリレート変性物等が挙げられる。
反応性ポリオレフィンは分子中に異なる官能基を有していてもよい。また、本発明で用いる反応性ポリオレフィンは、複数の反応性ポリオレフィンからなる組成物であってもよい。
反応性ポリオレフィンと反応しうる官能基を有する多官能化合物は、反応性ポリオレフィンと反応しうる官能基を1分子中に2つ以上有する。反応性ポリオレフィンとこれと反応しうる官能基を有する反応性ポリオレフィンを多官能化合物として用いることもできる。
多官能性化合物として、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びそれらの付加体等の多官能イソシアネート、多価アルキルアミン及びそれらの組成物が挙げられる。
好ましい架橋反応の組み合わせとして、イソシアネート基とヒドロキシル基、エポキシ基とアミノ基の組み合わせが挙げられる。
架橋反応に用いる官能基の組み合わせは、転写塗工に用いられる粘着剤に含まれる反応性官能基を考慮しながら適宜選択することが好ましい。すなわち、粘着層を離型層上に転写塗工する際に、離型層に含まれる未反応官能基が粘着層に含まれる反応性官能基と反応して剥離性を低下させてしまうことがあるため、このような反応をできるだけ抑制するように配慮することが好ましい。特に、反応が進行した結果、粘着層と離型層の相互作用が、離型基材と離型層との接着力を上回ると、粘着剤の剥離過程で離型層が粘着剤側に移行してしまい、粘着層の性能も損なうことになる。
具体的には、粘着剤に含まれる反応性官能基との反応性が低い官能基を用いて離型層を架橋しておけば、このような反応を効果的に抑制することができる。また、未反応官能基がなるべく離型層に残存しないように、離型剤中の反応性ポリオレフィンや多官能性化合物の官能基量を調整しておくことも有効である。特に、反応性ポリオレフィンと多官能性化合物に含まれる反応性基の量は反応によって完全に消費されるように最適化しておくことが好ましい。よって、異なる官能基間の反応においては、それぞれの官能基数を概ね等しくしておくことが望ましい。しかし、塗工等の過程で官能基が失活する場合や、離型基材表面での反応により官能基が消費される場合があるため、適宜最適化が必要である。また、架橋速度を向上させるために適宜触媒等を用いることも有効であるが、電子部品用に供する場合は金属元素やハロゲン元素を含まない触媒を選択することが好ましい。
このようにして、本発明の粘着体を構成する成分の種類や量を最適化することによって、離型シートから粘着層に成分が移行するのを防止することができ、粘着層を離型シートから簡便、確実に剥離することができるようにすることができる。
本発明では、離型層中に非反応性ポリオレフィンが含まれていてもよい。非反応性ポリオレフィンは、2種以上の異なるポリオレフィンからなる組成物であってもよい。離型性と耐熱性の観点からは、結晶性を有するオレフィンエラストマーとポリエチレンあるいはポリプロピレンの組成物であることが好ましい。
ポリオレフィンエラストマーとしては、例えば、エチレンプロピレン共重合体、エチレンブテン共重合体、エチレンオクテン共重合体、エチレンプロピレンエチリデンノルボルネン等のエチレン共重合体や、核水添したスチレンブタジエンブロック共重合体、核水添したスチレンイソプレン共重合体等を含むものが挙げられる。その中でも、特に、エチレンプロピレン共重合体が好ましい。エチレンプロピレン共重合体を主成分とすることにより、離型性に特に優れた離型シートを得ることができる。
ポリエチレンを用いる場合は、チーグラーナッタ触媒、メタロセン触媒等の遷移金属触媒を用いて合成されたものを使用することが好ましい。なかでも、メタロセン触媒を用いて合成されたものを使用すれば、離型性および耐熱性に優れた離型シートを得ることができるという利点がある。ポリエチレンとしては、具体的にはエチレンプロピレン共重合体、エチレンヘキセン共重合体、エチレンブテン共重合体、エチレンオクテン共重合体等のエチレンとα−オレフィンの共重合体が挙げられる。
ポリプリロピレンを用いる場合は、プロピレンを主成分とする共重合体で、トルエンに常温で可溶である分子量が10,000以上の重合体を用いることが好ましい。
本発明に用いる非反応性ポリオレフィンの密度は、特に限定されないが、0.94g/cm3以下であることが好ましく、0.92g/cm3以下であるのがより好ましい。また、非反応性ポリオレフィンの密度は通常、0.86g/cm3以上である。非反応性ポリオレフィンの密度が0.94g/cm3を超えると十分な離型性が得られにくくなる傾向がある。
離型層には、必要に応じて酸化防止剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、パラフィン、パラフィンワックス、プロセスオイル、ポリプロピレン、ポリエチレンを含ませることができる。
離型基材上に離型層を設ける方法は特に限定されないが、例えばホットメルト法、塗布法、共押出法等々の方法が挙げられる。塗布法の場合には、原崎勇次著「コーティング方式」(槇書店、1979年発行)に示されるリバースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクターコーターあるいはこれら以外の塗布装置を用いて、離型基材フィルム製造工程外で塗布液を塗布する方法、フィルム製造工程内で塗布する方法が挙げられる。塗布法の場合、通常、反応性ポリオレフィンを含有する離型剤を有機溶剤に溶解して離型剤溶液を得て、該離型剤溶液を離型基材に塗布した後、架橋反応に供して離型層を形成することができる。この場合、架橋反応は離型基材の耐熱温度以下で行う必要がある。溶融状態にて離型を離型基材上に層押し出し続いて、その後架橋させてもよい。
離型層の厚みは特に限定されるものではないが、0.03μm〜5μmであることが好ましい。0.03μm未満であると離型基材表面の凹凸を離型層が覆いきれずに剥離力が大きくなる傾向がある。逆に、5μm以上であると熱伝導の観点から架橋速度が低下し、結果として離型基材と離型層との密着性が低下する傾向がある。離型層の厚みは好ましくは0.03μm〜3μmであり、更に好ましくは0.03μm〜1μm以下である。
本発明の離型シートを構成する離型層は、2液型アクリル系粘着剤に対する剥離力が120〜300mN/cmである。剥離力は120〜200mN/cmであることがより好ましく、120〜150mN/cmであることがさらに好ましい。剥離力は後述する試験例に記載される方法によって評価される。
本願における第2の発明は前記離型シートの離型層上に粘着層を設けた粘着体である。
以下、粘着体について説明する。粘着体は、離型シート、該離型シートの離型層に隣接する粘着層および該粘着層に隣接する粘着基板を含む構成を有する。
粘着基材は、フィルム状またはシート状の電子部品等、金属、プラスチック、ゴム製品等で粘着剤が粘着できるものであれば特に限定されない。好ましい粘着基材として、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムやポリメチルペンテンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム、アルミニウム、ステンレス等の金属箔、グラシン紙、上質紙、コート紙、含浸紙、合成紙等の紙等で構成された基材を挙げることができる。
これらの粘着基材の表面には必要に応じて表面処理が施されていてもよい。
前記粘着層を構成する粘着剤は特に限定されず、例えば、ゴム系、アクリル系等の各種粘着剤が用いられる。電子機器用の粘着テープには、低アウトガス性や接着の信頼性が要求されることから、アクリル系粘着剤を使用することが好ましい。特に、2液型アクリル系粘着剤を用いて粘着層を形成することが好ましい。
2液型アクリル系粘着剤とは、粘着剤を乾燥する過程で、反応性官能基を含む(メタ)アクリル系ポリマー(共重合体であってもよいし、官能基を含む化合物とのブレンドであってもよい)と有機溶媒よりなる粘着剤液に、粘着剤液に含まれる反応性感応基と反応可能な化合物(硬化剤という)を反応させることを特徴と粘着剤である。粘着剤液と硬化剤は独立に保管しておき、使用直前に混合して、加熱や光の照射で反応を誘発させることが一般的である。
2液型アクリル系粘着剤の粘着剤成分は、溶液重合法、エマルション重合法、紫外線重合法等の慣用の重合法により得られるアクリル系ポリマーを主剤とし、これに必要に応じて架橋剤、粘着付与剤、軟化剤、老化防止剤、充填剤等の各種添加剤を加えることにより調製できる。
上記のアクリル系粘着剤としては、例えばエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート(好ましくは、アルキル部分の炭素数が2〜12程度(特に4〜10程度)のアルキル(メタ)アクリレート)を主成分とし、これに必要により共重合可能な改質用モノマー(例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有単量体;アクリロニトリルなどのシアノ基含有単量体;アクリルアミド、置換アクリルアミドなどのアミド基含有単量体;酢酸ビニルなどのビニルエステル;スチレンなどの芳香族ビニル化合物等)を加えたモノマー混合物の共重合体が用いられる。また、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボン酸基、イソシアネート基、ビニルエーテル基、エポキシ基等の反応性官能基を有する(メタ)アクリレート単量体を反応性のモノマーとして用いた共重合体も用いられる。ここでいう共重合体は、反応性モノマー同士の共重合体であってもよいし、反応性モノマーと他のモノマーとの共重合体であってもよい。
2液型アクリル系粘着剤の硬化剤は、粘着剤に含まれる反応性感応基と反応可能なものであれば特に限定されない。硬化に用いられる化学反応は特に限定されないが、反応に伴い粘着剤の分子量が増大して行く反応が好ましい。この例として、ヒドロキシル基を含む粘着剤と多価のイソシアネート化合物からなる硬化剤の反応によるウレタン結合の形成や、エポキシ基を含む粘着剤と酸触媒を始めとする開環重合触媒を含む硬化剤との反応等を挙げることができる。
硬化剤と粘着剤の混合比は適宜選択されるが、硬化剤が多すぎると粘着剤の硬化が進み、運動性が低下するため粘着力が低下してしまうし、少なすぎると硬化後の粘着剤のべたつきが大きく、凝集力が劣ってしまう。
粘着層の厚みは、粘着性等を考慮して適宜選択することができる。例えば5〜100μm、好ましくは20〜50μm程度である。
粘着剤溶液の溶剤はとくに限定されないが、トルエン、アルコール、酢酸エチル、メチルエチルケトン等の一般的溶媒やそれらの混合溶媒、水等が挙げられる。
粘着剤液は、前述の溶媒に粘着剤を加えたものである。必要に応じて架橋剤及び架橋助剤を加えることもできる。粘着剤液の固形分濃度は、一般に10〜90重量%程度である。
離型層上に粘着層を設ける際には、離型シートの離型層の上に直接粘着剤を含む溶液を塗布、乾燥してから、粘着基材を貼り合わせる転写塗工を採用することができる。粘着層は、前記粘着剤を粘着基材上に慣用の塗布法を用いて塗布、乾燥してから、粘着層と離型シートの離型層とを貼り合わせてもよい。
また、乾燥温度および時間は粘着剤シートの耐熱温度と粘着剤液ならびに硬化剤液に用いられた溶媒の沸点、硬化剤の反応速度等を考慮し適宜選択される。
本発明において離型層及び粘着基材上に粘着層を設ける方法は特に限定されないが、塗布法を用いる場合には、原崎勇次著、槇書店、1979年発行、「コーティング方式」に示されるリバースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクターコーターあるいはこれら以外の塗布装置を用いて、粘着基材製造工程外で塗布液を塗布する方法、粘着基材製造工程内で塗布する方法等を用いることができる。
粘着体の製造工程において、粘着層は離型シートの離型層上に粘着剤液を転写塗工によって設けることができる。使用に際しては、こうして得られた粘着層の上に粘着基材を貼り付けてもよい。あるいは、離型層上に粘着層を設けた後、巻いて離型基材と粘着基材を兼用させて粘着体を得てもよい。そしてこの粘着体は粘着層と離型層との界面で容易に剥離することができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
以下に実施例および比較例で用いた材料をまとめて記載する。
離型基材
離型基材1:厚さ40μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
離型基材2:厚さ40μmの延伸ポリプロピレンフィルム
非反応性ポリオレフィン
エチレンプロピレン共重合体1:製造例1に示す。
エチレンプロピレン共重合体2:製造例2に示す。
エチレンヘキセン共重合体1:製造例3に示す。
エチレンヘキセン共重合体2:製造例4に示す。
反応性ポリオレフィン
ヒドロキシエチルメタアクリレート変性エチレンプロピレン共重合体:
製造例5、7に示す。
ヒドロキシエチルメタアクリレート変性エチレンヘキセン共重合体:
製造例6に示す。
グリシジルメタアクリレート変性エチレンヘキセン共重合体:
製造例8に示す。
三菱化学(株)製、ポリテールH(OH基を有するポリブタジエンの水素
化物、数平均分子量2700、NMRより求めたOH基量1.5重量%、
密度0.85g/cm3
3官能イソシアネート
三菱化学(株)製、脂肪族3官能イソシアネート・トリオール付加体、
マイテックッス718A(76重量%酢酸ブチル溶液)
2官能アミン
和光純薬工業(株)製 ヘキサメチレンジアミン
可塑剤
出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイル PW-90
粘着基材
三菱化学ポリエステルフィルム(株)製ポリエステルフィルム
ダイアホイルT100−38、厚さ38μm
2液型アクリル系粘着剤液
綜研化学(株)製、SKダイン1604N(アクリル系エステル共重合化
合物(CAS.No.25119−83−9)、トルエンと酢酸エチル
(35:25)の混合溶液、粘着剤が固形分として40%溶解)
イソシアネート系硬化剤
綜研化学(株)製、硬化剤L−45(トルエンジイソシアネート−トリメ
チロールプロパン付加体45%、トルエン40%、酢酸エチル15%)
(製造例1)エチレンプロピレン共重合体1の製造
1Lのオートクレーブをエチレンとプロピレン混合ガス(分圧比8/2)で置換し、脱気、乾燥したトルエン450mLを投入した。系内にメチルアルモキサントルエン溶液(Witco社製)をAl分として100ミリモル仕込み、70℃で10分攪拌した後、メタロセン触媒(ジメチルシリレンビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド)を0.1ミリモル加えて上記エチレンとプロピレンの混合ガスで0.7MPaに加圧し、1時間重合してエチレンプロピレンランダム共重合体を得た。1H−NMRで求めた生成物の組成重量比はエチレン/プロピレン=74/26、MFRは2.0g/10分であった。密度は0.86g/cm3であった。
(製造例2)エチレンプロピレン共重合体2の製造
1Lのオートクレーブをエチレンとプロピレン混合ガス(分圧比6/4)で置換し、脱気、乾燥したトルエン450mLを投入した。系内にメチルアルモキサントルエン溶液(Witco社製)をAl分として100ミリモル仕込み、70℃で10分攪拌した後、メタロセン触媒(ジメチルシリレンビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド)を0.1ミリモル加えて上記エチレンとプロピレンの混合ガスで0.7MPaに加圧し、1時間重合してエチレンプロピレンランダム共重合体を得た。1H−NMRで求めた生成物の組成モル比はエチレン/プロピレン=51/49、MFRは2.0g/10分であった。密度は0.86g/cm3であった。
(製造例3)エチレンヘキセン共重合体1の製造
1Lオートクレーブをエチレンガスで置換し、脱気、乾燥したトルエン450mL、同じく脱気、乾燥した1−ヘキセン25gを投入した。系内にメチルアルモキサントルエン溶液(Witco社製)をAl分として100ミリモル仕込み、70℃で10分攪拌した後、メタロセン触媒(ジメチルシリレンビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド)を0.1ミリモル加えてエチレンガスで0.5MPaに加圧し、2時間重合してエチレンヘキセンランダム共重合体を得た。1H−NMRで求めた生成物の組成モル比はエチレン/ヘキセン=76/24、MFRは3.5g/10分であった。
(製造例4)エチレンヘキセン共重合体2の製造
1Lのオートクレーブをエチレンガスで置換し、脱気、乾燥したトルエン450mL、同じく脱気、乾燥した1−ヘキセン16gを投入した。系内にメチルアルモキスァントルエン溶液(Witco社製)をAl分として100ミリモル仕込み、70℃で10分攪拌した後、メタロセン触媒(ジメチルシリレンビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド)を0.1ミリモル加えてエチレンガスで0.5MPaに加圧し、2時間重合してエチレンヘキセンランダム共重合体を得た。1H−NMRで求めた生成物の組成重量比はエチレン/ヘキセン=85/15、MFRは17g/10分であった。
(製造例5)ヒドロキシエチルメタアクリレート変性エチレンプロピレン共重合体の製造
製造例1で得られたエチレンプロピレン共重合体1を100重量部、ヒドロキシエチルメタアクリレートを30重量部、ジクミルパーオキサイドを6.6重量部秤取して、オルトジクロルベンゼンに溶解し2%溶液とした。この溶液を150℃で7時間反応させた。反応混合物をメタノールに投じて、得られた沈殿物を濾過、乾燥して変性ポリオレフィンを得た。NMRより求めたヒドロキシエチルメタアクリレートの含有量は0.32重量%で、OH基量は0.04重量%であった。密度は0.86g/cm3であった。
(製造例6)ヒドロキシエチルメタアクリレート変性エチレンヘキセン共重合体の製造
エチレンプロピレン共重合体1の替わりに製造例3で得られたにエチレンヘキセン共重合体1を用いた点を変更して、製造例5と同じ操作を行って変性ポリオレフィンを得た。NMRより求めたOH基量は0.04重量%であり、密度は0.88g/cm3であった。
(製造例7)ヒドロキシエチルメタアクリレート変性エチレンプロピレン共重合
体の製造
製造例1で得られたエチレンプロピレン共重合体1を100重量部、ヒドロキシエチルメタアクリレートを3重量部、2.5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサンを0.15重量部秤取して、ドライブレンドした後、ラボプラストミル混練機(東洋精機製作所製)を用い、185℃、回転数90rpmで3分間混練してヒドロキシル基を有するエチレンプロピレンランダム共重合体を得た。NMRより求めたヒドロキシエチルメタアクリレートの含有量は1.2重量%で、OH基量は0.15重量%であった。密度は0.86g/cm3であった。
(製造例8)グリシジルメタアクリレート変性エチレンプロピレン共重合体の製造
製造例1で得られたエチレンプロピレンランダム共重合体100重量部、グリシジルメタアクリレート(以下GMAと略す)3.1重量部、ラジカル開始剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン0.1重量部をドライブレンドした後、ラボプラストミル混練機(東洋精機製作所製)を用い、製造例7と同様に混練して、エポキシ基を有するエチレンプロピレンランダム共重合体を得た。NMRより求められたGMA含量は0.86重量%、密度は0.86g/cm3であった。
なお、本明細書における官能基量は1H−NMRスペクトルにより定量した。
1H−NMRスペクトルは、日本電子製GSX400を用いて測定した。試料はオルトジクロルベンゼンに溶解して2〜10重量%濃度の溶液にして測定した。測定条件は、共鳴周波数400MHz、パルス角45゜、パルス間隔20秒、積算回数3000〜4000回、観測範囲−1〜15ppmとした。
(実施例1)
製造例1で得られたエチレンプロピレン共重合体1(75重量部)と製造例3で得られたエチレンヘキセン共重合体1(25重量部)をブレンドして、密度0.865g/cm3の非反応性ポリオレフィンを調製した。非反応性ポリオレフィンを99.5重量部、上記ポリテールHを0.5重量部混合し、トルエンとともに加熱することによって、2%濃度のトルエン溶液を得た。次いで、3官能イソシアネートを、反応性ポリオレフィンに含まれるOHに対して1.1当量のイソシアネート基になるように添加し、また、非反応性ポリオレフィンと反応性ポリオレフィンの合計固形分量100重量部に対して1重量部の1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンを添加して離型剤液を得た。離型剤液を、A4版サイズの離型基材1上にバーコーターを用いて塗工し、150℃に加熱されたドライヤ(佐竹化学機器工業(株)製、セーフベンドライヤN50−S5)内にて3分間乾燥することによって、厚み0.2μmの離型層を有する離型シートを得た。
2液型アクリル系粘着剤液100重量部にイソシアネート系硬化剤1.5重量部を加えて均一に混合した混合液を、粘着剤液の厚みが100μm、幅8cmとなるようにアプリケーター(太佑機材(株)製、100μm用)を用いて離型シートの離型層上に23℃で塗布した。塗布後2秒経過してから、100℃に加熱されたドライヤ(佐竹化学機器工業(株)製、セーフベンドライヤN50−S5)内で2分間乾燥させたのち、取り出して室温に冷却した。粘着層の厚みは40μmであった。室温まで冷却されてから2分後に、粘着基材を粘着層上に置き、さらにその上で2kgのローラーを30cm/minの速度で一往復させることによって、粘着層と粘着基材を圧着させた。これによって、離型シート上に粘着シートが設けられた粘着体が得られた。
(実施例2)
製造例1で得られたエチレンプロピレン共重合体1(25重量部)と製造例4で得られたエチレンヘキセン共重合体2(75重量部)をブレンドして、密度0.89g/cm3の非反応性ポリオレフィンを調製した。非反応性ポリオレフィンを99重量部、上記ポリテールHを1重量部混合し、トルエンとともに加熱することによって、2%濃度のトルエン溶液を得た。次いで、3官能イソシアネートを、反応性ポリオレフィンに含まれるOHに対して等当量のイソシアネート基になるように添加し、また、非反応性ポリオレフィンと反応性ポリオレフィンの合計固形分量100重量部に対して1重量部の1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンを添加して離型剤液を得た。離型剤液を、A4版サイズの離型基材1上にバーコーターを用いて塗工し、150℃に加熱されたドライヤ(佐竹化学機器工業(株)製、セーフベンドライヤN50−S5)内にて3分間乾燥することによって、厚み0.2μmの離型層を有する離型シートを得た。
その後、実施例1と同じ方法によって粘着層を形成し、粘着基材を貼り合わせて粘着体を得た。
(実施例3)
製造例5で得られたヒドロキシエチルメタアクリレート変性エチレンプロピレン共重合体(50重量部)と製造例6で得られたヒドロキシエチルメタアクリレート変性エチレンヘキセン共重合体(50重量部)をブレンドして、密度0.87g/cm3の反応性ポリオレフィンを調製した。この反応性ポリオレフィンをトルエンとともに加熱して、2%濃度のトルエン溶液を得た。次いで、3官能イソシアネートを、反応性ポリオレフィンに含まれるOHに対して等当量のイソシアネート基になるように添加し、また、反応性ポリオレフィンの固形分量100重量部に対して1重量部の1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンを添加して離型剤液を得た。離型剤液を、A4版サイズの離型基材1上にバーコーターを用いて塗工し、150℃に加熱されたドライヤ(佐竹化学機器工業(株)製、セーフベンドライヤN50−S5)内にて3分間乾燥することによって、厚み0.3μmの離型層を有する離型シートを得た。
その後、実施例1と同じ方法によって粘着層を形成し、粘着基材を貼り合わせて粘着体を得た。
(実施例4)
実施例2の離型基材1を離型基材2に替えて、離型層を形成する際の乾燥温度を100℃とした以外は実施例2と同様の操作を行い、離型シートを得た。
その後、実施例1と同じ方法によって粘着層を形成し、粘着基材を貼り合わせて粘着体を得た。
(実施例5)
製造例7で得られたヒドロキシエチルメタアクリレート変性エチレンプロピレン共重合体(70重量部)と製造例3で得られたエチレンヘキセン共重合体1(30重量部)をブレンドして、密度0.87g/cm3の反応性ポリオレフィン組成物を調製した。この反応性ポリオレフィン組成物をトルエンとともに加熱して、2%濃度のトルエン溶液を得た。次いで、3官能イソシアネートを、反応性ポリオレフィン組成物に含まれるOHに対して1.1当量のイソシアネート基になるように添加し、また、反応性ポリオレフィンの固形分量100重量部に対して1重量部の1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンを添加して離型剤液を得た。離型剤液を、A4版サイズの離型基材1上にバーコーターを用いて塗工し、150℃に加熱されたドライヤ(佐竹化学機器工業(株)製、セーフベンドライヤN50−S5)内にて3分間乾燥することによって、厚み0.2μmの離型層を有する離型シートを得た。
その後、実施例1と同じ方法によって粘着層を形成し、粘着基材を貼り合わせて粘着体を得た。
(実施例6)
実施例5の離型基材1を離型基材2に替えて、離型層を形成する際の乾燥温度を100℃とした以外は実施例5と同様の操作を行い、離型シートを得た。その後、実施例1と同じ方法によって粘着層を形成し、粘着基材を貼り合わせて粘着体を得た。
(実施例7)
製造例7で得られたヒドロキシエチルメタアクリレート変性エチレンプロピレン共重合体(20重量部)と製造例3で得られたエチレンヘキセン共重合体(60重量部)と出光興産製のプロセスオイルPW90(20重量部)をブレンドして、反応性ポリオレフィン組成物を調製した。この反応性ポリオレフィン組成物をトルエンとともに加熱して、2%濃度のトルエン溶液を得た。次いで、3官能イソシアネートを、反応性ポリオレフィン組成物に含まれるOHに対して1.1当量のイソシアネート基になるように添加し、また、反応性ポリオレフィンの固形分量100重量部に対して1重量部の1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンを添加して離型剤液を得た。ついで、実施例5と同様の操作を行い、離型シートを得た。その後、実施例1と同じ方法によって粘着層を形成し、粘着基材を貼り合わせて粘着体を得た。
(実施例8)
製造例8で得られたグリシジルメタアクリレート変性エチレンプロピレン共重合体(50重量部)と製造例3で得られたエチレンヘキセン共重合体(50重量部)をブレンドして、密度0.87g/cm3の反応性ポリオレフィン組成物を調製した。次いで、ヘキサメチレンジアミンを、反応性ポリオレフィン組成物に含まれるエポキシ基に対して1.0当量となるように添加し離型剤液を得た。ついで、実施例5と同様の操作を行い、離型シートを得た。その後、実施例1と同じ方法によって粘着層を形成し、粘着基材を貼り合わせて粘着体を得た。
(比較例1)
製造例2で得られたエチレンプロピレン共重合体2(74重量部)と製造例3で得られたエチレンヘキセン共重合体1(26重量部)をブレンドして、密度0.865g/cm3の非反応性ポリオレフィンを調製した。この非反応性ポリオレフィンを2%濃度になるようにトルエンに溶解して、離型剤を得た。離型剤液を、A4版サイズの離型基材1上にバーコーターを用いて塗工し、150℃に加熱されたドライヤ(佐竹化学機器工業(株)製、セーフベンドライヤN50−S5)内にて3分間乾燥することによって、厚み0.2μmの離型層を有する離型シートを得た。
その後、実施例1と同じ方法によって粘着層を形成し、粘着基材を貼り合わせて粘着体を得た。
(比較例2)
ポリビニルアルコールを長鎖アルキルイソシアネートで変性して得られた非シリコーン系離型剤(一方社油脂製、ピーロイル1050)を、A4版サイズの離型基材1上にバーコーターを用いて塗工し、150℃に加熱されたドライヤ(佐竹化学機器工業(株)製、セーフベンドライヤN50−S5)内にて3分間乾燥することによって、厚み1μmの離型層を有する離型シートを得た。
その後、実施例1と同じ方法によって粘着層を形成し、粘着基材を貼り合わせ
て粘着体を得た。
(試験例)
上記各実施例および比較例で得られた剥離シートと粘着体を、室温(23℃)にて72時間安定化させた後、以下の測定を行った。
[常態剥離力]
離型シートを幅25mm、長さ150mmに切断し、JIS Z−0237記載の方法に準拠して剥離力を測定した。すなわち、幅25mmの粘着テ―プ(日東電工(株)製、ニットーテ―プNo.502)の粘着層側を離型シートの離型層上に貼り合わせ、重さ2kgのゴムロ―ラを1往復させて圧着した。その後、引張り試験機を用いて、離型シートを固定し、25℃で300mm/分の速度で粘着テ―プを180°方向に剥離する際に要する力を測定し、シート幅で規格化した。8個の試料について同じ測定を行い、その平均値をもって常態剥離力とした。
[2液型アクリル系粘着剤に対する剥離力]
粘着シートを幅25mm、長さ150mmに切断し、JIS Z−0237記載の方法に準拠して剥離力を測定した。すなわち、室温にて1時間放置後、引張試験機にて引張速度300mm/分で180°方向に離型基材を剥離し、剥離が安定した領域における平均剥離荷重を測定した。測定した平均剥離荷重を粘着テープ幅で除した値を剥離力とした。8個の試料について同じ測定を行い、その平均値をもって2液型アクリル系粘着剤に対する剥離力とした。
セロハンテープによる密着性評価
離型シートの離型層上に、幅25mm長さ60mmに切り出したセロハン粘着テープ(コクヨ製、品番T−SS24N)の粘着層側を貼り合わせ、重さ2kgのローラーを1往復させて密着させた後、室温で72時間放置して安定化した。離型シートを固定し、粘着テープを300mm/分で180°方向に剥離した後に離型基材の表面に残る離型層を顕微鏡で観察して、以下の3段階で評価した。
○: 離型層が完全に基材に残っている。
△: まばらに離型層が剥がれている。
×: 離型層がほぼ完全に離型層から剥がれ、粘着テープの粘着層側に
移っている。
これらの結果を表1に示した。
Figure 0004339645
表1から明らかなように、本発明の離型シートは優れた常態剥離力及び基材密着性を有しており、常態及び転写塗工後の何れにおいても低い剥離力を有している。一方、比較例1,2の離型シートは転写塗工後の剥離力が高く、離型層と離型基材の密着性も悪い。

Claims (8)

  1. 離型基材および該離型基材の少なくとも片面に設けられた離型層からなる離型シートであって、
    該離型層が架橋ポリオレフィンを含有する離型層であり、
    該架橋ポリオレフィンが、分子中に少なくとも1つ以上のヒドロキシル基を含む反応性ポリオレフィンとイソシアネート基を1分子中に2個以上有する多官能化合物との架橋反応により形成されているか、分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を含む反応性ポリオレフィンとアミノ基を分子中に少なくとも2つ以上有する多官能性化合物との反応により形成されており、
    前記離型基材がポリエステルフィルムまたはポリオレフィンフィルムであり、かつ、
    2液型アクリル系粘着剤から得られる粘着層に対する剥離力が120〜300mN/cmであることを特徴とする離型シート。
  2. 前記離型層が、密度0.94g/cm3以下の非反応性ポリオレフィンを含む請求項1に記載の離型シート。
  3. 前記反応性ポリオレフィンが、前記多官能化合物と反応しうる官能基を0.01〜5重量%有する請求項1または2に記載の離型シート。
  4. 前記反応性ポリオレフィンが、前記多官能化合物と反応しうる官能基を0.01〜5重量%有しており密度が0.94g/cm3以下である請求項1または2に記載の離型シート。
  5. 前記離型層の厚みが0.03〜5μmである請求項1〜のいずれか1項に記載の離型シート。
  6. 前記離型層が、反応性ポリオレフィンを含有する離型剤を有機溶剤に溶解して離型剤溶液を得て、該離型剤溶液を離型基材上に塗布した後、架橋反応に供して得られる離型層である請求項1〜のいずれか1項に記載の離型シート。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の離型シートの離型層上に粘着層を設けた粘着体。
  8. 前記粘着層が、粘着剤を含む溶液を転写塗工して得られた粘着層である請求項に記載の粘着体。
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