JP4339463B2 - 三段階高さ切り替え運搬用容器 - Google Patents

三段階高さ切り替え運搬用容器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器の積み重ね状態を3段階に切り替えることが可能な運搬容器に関するもので、より詳細には、商品の搬送効率を向上させると共に、商品の取り出し性をも向上させることができる運搬用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
運搬用容器の1種として、スタッキング及びネステイング容器(SN容器)と呼ばれているものが知られている。スタッキングとは、同じ型の容器同士を高い高さで積み上げられる状態であり、ネステイングとは同じ型の容器同士を低い高さで重ね合わされるものである。
【0003】
このようなSN容器として、実公昭63−40453号公報には、矩形容器の側壁に該容器の開口縁から容器中高部位までに外方に膨出させた膨出部(ポケット部)を相対する側壁について非対称に形成しており、容器同士は通常位置でネステイング、上段の容器を下段の容器に対して平面方向に180゜回転することにより上下段の容器の膨出部同士が互い違いになりスタッキング可能としたものが示されている。
【0004】
同様の機能を有する容器として、実用新案登録第2533369号公報には、側壁に支脚部と切欠ポケット部とを設け、スタッキング時には前記支脚部が切欠ポケット部に収容されるようにしたものが示されている。
【0005】
かように、SN容器は、スタッキングとネステイングとの2通りの高さで容器同士の積み重ねが可能であり、搬送商品の他品種化及び多様化に対応して、商品の高さに応じて、上記の二つの積み重ね高さを利用して商品を効率よく搬送できるという利点を有するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
商品輸送に際して、容器同士の積み重ね時の有効高さは、商品の高さをH、ヘッドスペースの高さをαとして、通常H+αに設定される。輸送効率の点からは、αは可及的に小さいことが望ましい。
【0007】
一方、運搬用容器の用い方も多様化しており、店頭での商品の陳列販売には、商品を詰めた容器同士を積み重ね、容器の側面に設けた開口部(扉部)から商品を取り出す方式も用いられている。同様な方式は、工場における部品の取り出し及び組立などにも用いられている。
【0008】
しかしながら、上記容器側面の開口部は、容器の強度などからくる制約もあって、特に高さ方向はあまり大きくすることができないため、実際の商品を取り出すときの作業性を考慮に入れて、αを通常よりも大きくとり、輸送効率を犠牲にしていた。
【0009】
従って、本発明の目的は、簡単な操作で3段階の積み重ね高さを選択でき、輸送効率を高めることが可能な運搬用容器を提供するにある。
本発明の他の目的は、輸送効率を犠牲にすることなく、商品の取り出し作業性をも向上させることができる運搬用容器を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上方に開口し各側壁が開口縁となる上方フランジに向かって少し広がるように傾斜した容器からなり、容器の中心を通る線に対してほぼ対称位置で且つ相対する第一の対の側壁の中央部よりコーナーよりの位置に、支脚部と支脚部を受ける第一のポケットとの群を配置し、同じ方向で積載したときには積み上げられ、反対方向に積載したときには重ね合わされる構造の運搬用容器において、容器の断面形状を正方形にすると共に、第一のポケットが設けられた側壁に隣り合う第二の対の側壁に前記支脚部を受ける第二のポケット乃至支持部を配置し、第二のポケット乃至支持部の深さを第一のポケットの深さとは異なる深さとし、90゜回転して積載したときに第二の重ね合わせ状態が得られるようにしたことを特徴とする三段階高さ切り替え運搬用容器が提供される。
本発明の容器においては、第一の対の側壁の一方に全体としての幅の広い支脚部及び第一の対の側壁の他方に全体としての幅の狭い支脚部がそれぞれ設けられ、且つ第一の対の側壁の一方に全体としての幅の狭い支脚部を受けるポケット及び第一の対の側壁の他方に全体としての幅の広い支脚部を受けるポケットがそれぞれ設けられているのがよい。
また、本発明の一つの態様では、第二のポケットが上記の幅の広い支脚部及び幅の狭い支脚部の両方を受けるように形成されていることができる。
一般に、少なくとも第一の対の側壁の外方には、高さ方向のほぼ中間に上方フランジとほぼ重なる位置関係で下方フランジが設けられ、第一の対の側壁の下方フランジより上方に第一のポケットが設けられ、第二のポケットが上方フランジと下方フランジとのほぼ中間の深さとなるように設けられていることが好ましい。
更に、第二の対の側壁に内容物取り出しのための開口部が設けられていることが、積み上げ状態で、内容物を円滑に取り出すために好ましい。
この場合、開口部よりも外側の一方に支脚部が設けられ、且つ開口部よりも外側の他方にこの支脚部を受けるポケットが設けられていることが好ましく、これに対応して、第一の対の側壁部には、第二の対の側壁部の支脚部を受ける第三のポケットが形成されていることが好ましい。
【0011】
【発明の実施形態】
本発明の運搬用容器では、上方に開口し各側壁が開口縁となる上方フランジに向かって少し広がるように傾斜しており、容器の中心を通る線に対してほぼ対称位置で且つ相対する側壁(以下第一の側壁とも呼ぶ)の中央部よりコーナーよりの位置に、支脚部と支脚部を受ける第一のポケットとの群を配置し、同じ方向で積載したときには積み上げられ(スタッキング)、反対方向に積載したときには積み重ね合わされる(ネステイング)構造となっている。
本発明の運搬用容器において、この容器の断面形状を正方形にすると共に、第一のポケットが設けられた側壁に隣り合う側壁(以下第二の側壁とも呼ぶ)に前記支脚部を受ける第二のポケット乃至支持部を配置し、第二のポケット乃至支持部の深さを第一のポケットの深さとは異なる深さとし、90゜回転して積載したときに第二の積み重ね合わせ状態が得られるようにしたことが特徴である。
【0012】
即ち、本発明の容器においては、容器同士を積み重ねた際、▲1▼同方向の積載で、支脚部が開口縁と係合してスタッキング状態、▲2▼180度回転状態での積載で、支脚部が第一のポケットに収納されて第一のネステイング状態、▲3▼90度回転状態での積載で、支脚部が第二のポケット乃至支持部に支持されて第二のネステイング状態、と三段階での高さの切り替えが可能となる。
【0013】
第一のネステイング状態及び第二のネステイング状態の高さをどのようにとるかは自由であり、用途に応じ適宜決定することができる。
一般には、第一のネステイング状態の高さ(h)を最も小さくし、第二のネステイング状態(以後中間ネステイングとも呼ぶ)の高さ(h)を第一のネステイング状態の高さ(h)とスタッキング状態の高さ(h)とのほぼ中間の高さとするのが、輸送効率と取り出し作業性の点で好都合である。
【0014】
本発明の運搬用容器では、このように三段階での高さの切り替えが可能であるため、収納して運搬する商品の高さ(H)に対応させて、ヘッドスペースの高さ(α)を可及的に小さくすることが可能となり、輸送効率を顕著に高めることができる。
【0015】
また、商品の運搬時の容器の積載状態を中間ネステイング状態とし、一方商品の陳列販売時の積載状態、或いは部品取り出し時の積載状態をスタッキング状態とすることにより、輸送効率を高めながら、商品或いは部品等の取り出し作業性を向上させることもできる。
更に、中間ネステイング状態での運搬では、スタッキング状態での容器同士の係合に比して、容器間の係合の程度が深いため、荷崩れ等の発生も少ないという顕著な利点も奏されるものである。
【0016】
更にまた、取り出しのための開口部を1個の側壁部に設けた容器であっても、商品乃至部品の取り出しのためのスタッキング状態では、積載された各容器の開口部が同じ側に面するので、商品乃至部品の取り出しが容易であるという利点が達成される。
【0017】
【実施例】
本発明を図面に示す次の実施例に基づいて説明する。
図面において、
図1は本発明の一実施例(実施例1)の運搬容器の上面図であり、
図2は図1の容器の図1の左側から見た側面図であり、
図3は図1の容器の図1の右側から見た側面図であり、
図4は図1の容器の図1の下側から見た側面図であり、
図5は図1の容器の3段階の積み重ね状態を示す説明図であり、
図6は本発明の他の実施例(実施例2)の運搬容器の上面図であり、
図7は図6の容器の図6の左側から見た側面図であり、
図8は図6の容器の図6の右側から見た側面図であり、
図9は図6の容器の図6の下側から見た側面図であり、
図10は本発明の更に他の実施例(実施例3)の運搬容器の上面図であり、
図11図10の容器の図10の左側から見た側面図であり、
図12は図10の容器の図10の右側から見た側面図であり、
図13は図10の容器の図10の下側から見た側面図である。
【0018】
[実施例1]
この実施例の容器は、どの方向からの積み重ねが可能なように水平断面が正方形であり、大別して、4個の側壁2、3、4、5と、これらの側壁の下部につながる底壁1とからなっている。
側壁2、3は対向しており、側壁4、5も対向している。
側壁4、5は同様の構成であるので、その一方4のみが図4として示されている。
【0019】
側壁2は、上端に上方フランジ21を有しており、ほぼ中間の高さの位置に下方フランジ22を有している。上方フランジ21の下方には、その補強の目的で、水平ビード23、23及び垂直ビード24が設けられていて、下方フランジよりも上部の構造を補強している。
上方フランジ21の外方には、上方フランジ21よりも少し上に突出した最外壁25を備えており、この最外壁25は容器同士が積み上げられたスタッキング時において、上方フランジで支持される支脚部の水平方向への移動を阻止するものである。
底壁1の周囲には、接地面に対して脚となる補強溝状リブ11が形成されている。
【0020】
側壁2は、他の側壁についても当てはまるが、下方フランジ22により上部構造と下部構造とに二分されており、この上部構造として支脚部を受けるポケット、下部構造として支脚部が設けられる。
【0021】
具体的に、図2に示すとおり、側壁2においては、相互の間隔の広い一対の支脚部6、6が下方フランジ22の下に設けられる。
支脚部6は、側壁2から外方に小間隔だけ突出し且つ側壁に沿って底壁1の下端まで上下に延びる内側ビード61及び外側ビード62を備えており、水平断面がコの字型の構造材を形成している。
この具体例において、内側ビード61は下方フランジ22の位置で止まっているが、外側ビード62は下方フランジ22を通って上方フランジ21まで延びていることが了解されよう。
【0022】
一方、下方フランジ22の上部には、支脚部6の延長部の内側に且つこれに隣接して、相互の間隔の狭い支脚部(図3において8で示す)を受ける一対のポケット7、7が設けられている。
このポケット7は、側面がテーパ状の内側ビード71と外側ビード72とで規定され、下面が下方フランジ22で規定されるように設けられている。
【0023】
一方、側壁3を示す図3において、側壁2の場合と同様に、側壁3は、上端に上方フランジ31を有しており、ほぼ中間の高さの位置に下方フランジ32を有している。上方フランジ31の下方には、その補強の目的で、水平ビード33、33及び垂直ビード34が設けられている。
上方フランジ31の外方には、上方フランジ31よりも少し上に突出した最外壁35を備えており、この最外壁35は容器同士が積み上げられたスタッキング時において、上方フランジで支持される支脚部の水平方向への移動を阻止するものである。
【0024】
側壁3にも、相互の間隔の広い一対の支脚部8、8が下方フランジ32の下に設けられる。
支脚部8は、側壁3から外方に小間隔だけ突出し且つ側壁3に沿って底壁1の下端まで上下に延びる内側ビード81及び外側ビード82を備えており、水平断面がコの字型の構造材を形成している。
この具体例において、外側ビード82は下方フランジ32の位置で止まっているが、内側ビード81は下方フランジ32を通って上方フランジ31まで延びていることが了解されよう。
【0025】
一方、下方フランジ32の上部には、支脚部8の延長部の外側に且つこれに隣接して、相互の間隔の広い支脚部6を受ける一対のポケット9、9が設けられている。
このポケット7は、側面がテーパ状の内側ビード91と外側ビード92とで規定され、下面が下方フランジ32で規定されるように設けられている。
【0026】
側壁部4を示す図4において、側壁部4の中央且つ上方には、商品などを取り出すための開口部100が設けられている。
この開口部100は上部が開放されており、その下方及び側方は、下部ビード101、下方側部ビード102及び上方側部ビード103で規定されている。この具体例において、下部ビード101及び下方側部ビード102は断面が溝型の補強構造となっている。
下方側部ビード102と上方側部ビード103との間には水平方向の段差部110が形成されており、この段差部110が間隔の広い支脚部6を受ける支持部となる。
側壁部4も、上方フランジ41及び下方フランジ42を有するが、これらのフランジは開口部100以外の部分に設けられている。
上方フランジ41の外方には、上方フランジ41よりも少し上に突出した最外壁45を備えており、この最外壁45は容器同士が積み上げられたスタッキング時において、上方フランジで支持される支脚部の水平方向への移動を阻止するものである。
【0027】
開口部100の下部ビード101は、内容品の取り出し作業性の点で、下方フランジ42よりも下方に設けられている。
また、前記段差部、即ち支脚部6に対する支持部110は、上方フランジ41と下方フランジ42とのほぼ中間の高さに設定されている。
【0028】
側壁部4の開口部100よりも外方の一方の側には、前記と同様の構造の支脚部120が設けられ、開口部100よりも外方の他方の側には下方フランジ42よりも上方に前記同様の構造のポケット130が形成されている。
支脚部120とポケット130とは、容器を図4に示す位置から180度反転させたとき、側壁部4の支脚部120が側壁部5のポケット130に収納され、また側壁部4のポケット130に側壁部5の支脚部120が収納される関係に設けられている。
【0029】
図1乃至4の実施例では、側壁部2の支脚部6よりも外側に、支脚部120を収納しうるポケット140が形成されている。このポケット140は下部141と両側部142、142とからなるが、下部141は上方フランジ21と下方フランジ22とのほぼ中間の高さにある。
【0030】
また同様に、側壁部3のポケット9の外側に且つこれに隣接して、支脚部120を収納しうるポケット145が形成されている。ポケット9とポケット145との間には境界がなく、ポケット145の下部146は上方フランジ31と下方フランジ32とのほぼ中間の高さにある。
【0031】
図1乃至4の実施例の容器における積み重ねは、次のように行われる。
(A)スタッキング(図5(A))
容器同士を上下に同方向に積み重ねる。各側壁の支脚部の当接状態は次の通りである。
上の容器Mの側壁部2の支脚部6は下の容器Nの側壁部2の上方フランジ21に当接する。
上の容器Mの側壁部3の支脚部8は下の容器Nの側壁部3の上方フランジ31に当接する。
上の容器の側壁部4(5)の支脚部120は下の容器の側壁部4(5)の上方フランジ41に当接する。
これらの当接状態は、各当接部の外方に最外壁25、35、45が存在するため、水平方向にずれることなく安定に維持される。
(B)中間ネステイング(図5(B))
容器同士を90度回転した状態で積み重ねる。各側壁の支脚部の当接状態は次の通りである。
上の容器Mの側壁部2の支脚部6は下の容器Nの側壁部4(5)の支持部(段差部110に当接する。
上の容器Mの側壁部5(4)の支脚部120は下の容器Nの側壁部2及び3のポケット140及び145に収納され、支持される。
(C)フルネステイング(図5(C))
容器同士を180度反転して積み重ねる。各側壁の支脚部の当接状態は次の通りである。
上の容器Mの側壁部2の支脚部6は下の容器Nの側壁部3のポケット9に収納され、保持される。
上の容器Mの側壁部3の支脚部8は下の容器Nの側壁部2のポケット7に収納され、保持される。
上の容器Mの側壁部4(5)の支脚部120は下の容器Nの側壁部5(4)のポケット130に収納され、保持される。
本発明によれば、以上のように容器同士の3段階の高さでの安定な積み重ねが可能となる。
【0032】
本発明は、3段階の高さでの安定な積み重ねを利用して、種々の用途にこれを利用することができる。
この利用の一態様を示す図5において、植木鉢のような商品Kを収納した容器同士を中間ネステイングの状態(B)で輸送する。
この商品の展示及び販売時には、容器同士の積み重ねをスタッキングの状態(A)に変更する。これにより開口部100を通しての商品Kの取り出しが容易に行えるようになる。
空容器の輸送に際しては、容器同士の積み重ねをフルネステイングの状態(C)とする。これにより、容器を最もコンパクトな形で回送することが可能となる。
勿論上に示したのは用い方の一態様を示したものに過ぎなく、多くの使用態様があることが了解されなければならない。
【0033】
本実施例の容器においては、側壁部4(5)に開口部100が設けられているため、この開口部100に隣接する側壁部4(5)の上方部分が上方からの応力を受けた場合、外方に開くように変形する傾向があり、これが容器の座屈につながる場合があるがあるが、これに対しても十分な対策が講じられている。
即ち、商品を収納した状態で運搬に用いられる中間ネステイング状態(B)では、既に指摘したとおり、上の容器Mの側壁部2の支脚部6は下の容器Nの側壁部4(5)の支持部(段差部110に当接し、また上の容器Mの側壁部5(4)の支脚部120は下の容器Nの側壁部2及び3のポケット140及び145に収納され、支持される結果、側壁部4(5)に加わる応力が分散され、また側壁部4(5)の上方部分が外方に開くように変形するのを防止することができる。
同様に、フルネステイング状態(C)においても、側壁部4(5)の支脚部120は下の容器Nの側壁部5(4)のポケット130に収納され、保持される結果、側壁部4(5)の上方部分が外方に開くように変形するのを防止することができる。
【0034】
[実施例2]
本発明の他の実施例を示す図6乃至9において、この実施例の容器の基本的構成は図1乃至5の実施例1の容器のそれと同様であるが、実施例2の容器においては、側壁部4(5)に開口部100が設けられていない点、及び支持部(段差部)110の代わりにポケット150が設けられている点で実施例1と相違する。
【0035】
即ち、ポケット150は側壁部2の支脚部6及び側壁部3の支脚部8を受けるためのものであり、幅広の下部151とテーパー状で下向きに間隔の狭まる側部152、152からなっている。幅広の下部151は、上方フランジ41と下方フランジ42とのほぼ中間の高さに設定されており、これは実施例1の支持部110の場合と全く同様である。
【0036】
実施例2の容器における3段階の高さにおける積み重ねは、基本的には実施例1の場合と同様であるが、中間ネステイングの場合、次の違いがある。
(B’)中間ネステイング(図5(B))
容器同士を90度回転した状態で積み重ねる。各側壁の支脚部の当接状態は次の通りである。
上の容器Mの側壁部2の支脚部6は下の容器Nの側壁部4(5)のポケット150に収納され、保持される。
上の容器Mの側壁部3の支脚部8は下の容器Nの側壁部5(4)のポケット150に収納され、保持される。
上の容器Mの側壁部5(4)の支脚部120は下の容器Nの側壁部2及び3のポケット140及び145に収納され、支持される。
【0037】
[実施例3]
本発明の他の実施例を示す図10乃至13において、この実施例の容器の基本的構成は図6乃至9の実施例2の容器のそれと同様であるが、実施例3の容器においては、側壁部4(5)に支脚部120及びポケット130が設けられていない点で実施例2と相違する。
この結果として、実施例3の容器においては、側壁部2のポケット140及び側壁部3のポケット145が不要となり、それに伴って側壁部2の支脚部6をコーナ部に近接した位置に設けること、即ち側壁部2の支脚部6、6の全体としての幅を大きくとることが可能となり、支脚部6、6による支持状態を一層安定化させることができる。
これに伴って、他方の側壁部3の支脚部8、8も全体としての幅が広いものとなり、同様の効果がある。
【0038】
実施例3の容器における3段階の高さにおける積み重ねは、基本的には実施例2の場合と同様であるが、中間ネステイングの場合、次の違いがある。
(B”)中間ネステイング(図5(B))
容器同士を90度回転した状態で積み重ねる。各側壁の支脚部の当接状態は次の通りである。
上の容器Mの側壁部2の支脚部6は下の容器Nの側壁部4(5)のポケット150に収納され、保持される。
上の容器Mの側壁部3の支脚部8は下の容器Nの側壁部5(4)のポケット150に収納され、保持される。
【0039】
本発明の容器においては、本発明の精神を逸脱しない範囲で、多くの変更が可能である。例えば、支脚部を収納するポケットとしては、外方が壁となったポケットを用いる代わりに、外方も切り欠かれた切欠ポケットを用いることが可能である。
【0040】
【発明の効果】
本発明の運搬用容器では、上方に開口し各側壁が開口縁となる上方フランジに向かって少し広がるように傾斜しており、容器の中心を通る線に対してほぼ対称位置で且つ相対する側壁(以下第一の側壁とも呼ぶ)の中央部よりコーナーよりの位置に、支脚部と支脚部を受ける第一のポケットとの群を配置し、同じ方向で積載したときには積み上げられ(スタッキング)、反対方向に積載したときには積み重ね合わされる(ネステイング)構造となっている。
本発明の運搬用容器において、この容器の断面形状を正方形にすると共に、第一のポケットが設けられた側壁に隣り合う側壁(以下第二の側壁とも呼ぶ)に前記支脚部を受ける第二のポケット乃至支持部を配置し、第二のポケット乃至支持部の深さを第一のポケットの深さとは異なる深さとし、90゜回転して積載したときに第二の積み重ね合わせ状態が得られるようにしたことが特徴である。
即ち、本発明の容器においては、容器同士を積み重ねた際、▲1▼同方向の積載で、支脚部が開口縁と係合してスタッキング状態、▲2▼180度回転状態での積載で、支脚部が第一のポケットに収納されて第一のネステイング状態、▲3▼90度回転状態での積載で、支脚部が第二のポケット乃至支持部に支持されて第二のネステイング状態、と三段階での高さの切り替えが可能となる。
第一のネステイング状態及び第二のネステイング状態の高さをどのようにとるかは自由であり、用途に応じ適宜決定することができる。
一般には、第一のネステイング状態の高さ(h)を最も小さくし、第二のネステイング状態(以後中間ネステイングとも呼ぶ)の高さ(h)を第一のネステイング状態の高さ(h)とスタッキング状態の高さ(h)とのほぼ中間の高さとするのが、輸送効率と取り出し作業性の点で好都合である。
本発明の運搬用容器では、このように三段階での高さの切り替えが可能であるため、収納して運搬する商品の高さ(H)に対応させて、ヘッドスペースの高さ(α)を可及的に小さくすることが可能となり、輸送効率を顕著に高めることができる。
また、商品の運搬時の容器の積載状態を中間ネステイング状態とし、一方商品の陳列販売時の積載状態、或いは部品取り出し時の積載状態をスタッキング状態とすることにより、輸送効率を高めながら、商品或いは部品等の取り出し作業性を向上させることもできる。
更に、中間ネステイング状態での運搬では、スタッキング状態での容器同士の係合に比して、容器間の係合の程度が深いため、荷崩れ等の発生も少ないという顕著な利点も奏されるものである。
更にまた、取り出しのための開口部を1個の側壁部に設けた容器であっても、商品乃至部品の取り出しのためのスタッキング状態では、積載された各容器の開口部が同じ側に面するので、商品乃至部品の取り出しが容易であるという利点が達成される。
また、側壁部に開口部が設けられている容器では、開口部に隣接する側壁部の上方部分が上方からの応力を受けた場合、外方に開くように変形する傾向があり、これが容器の座屈につながる場合があるが、本発明の容器では、第二の対の側壁に第二のポケットを設けると共に、開口部の外側の一方に支脚部及び他方にこれを受けるポケットを設けることにより、商品を収納した状態で運搬に用いられる中間ネステイング状態(B)では、既に指摘したとおり、側壁部に加わる応力が分散され、また側壁部の上方部分が外方に開くように変形するのが抑制されて、座屈を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例(実施例1)の運搬容器の上面図である。
【図2】図1の容器の図1の左側から見た側面図である。
【図3】図1の容器の図1の右側から見た側面図である。
【図4】図1の容器の図1の下側から見た側面図である。
【図5】図1の容器の3段階の積み重ね状態を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施例(実施例2)の運搬容器の上面図である。
【図7】図6の容器の図6の左側から見た側面図である。
【図8】図6の容器の図6の右側から見た側面図である。
【図9】図6の容器の図6の下側から見た側面図である。
【図10】本発明の更に他の実施例(実施例3)の運搬容器の上面図である。
【図11】図10の容器の図10の左側から見た側面図である。
【図12】図10の容器の図10の右側から見た側面図である。
【図13】図10の容器の図10の下側から見た側面図である。

Claims (7)

  1. 上方に開口し各側壁が開口縁となる上方フランジに向かって少し広がるように傾斜した容器からなり、容器の中心を通る線に対してほぼ対称位置で且つ相対する第一の対の側壁の中央部よりコーナーよりの位置に、支脚部と支脚部を受ける第一のポケットとの群を配置し、同じ方向で積載したときには積み上げられ、反対方向に積載したときには重ね合わされる構造の運搬用容器において、容器の断面形状を正方形にすると共に、第一のポケットが設けられた側壁に隣り合う第二の対の側壁に前記支脚部を受ける第二のポケット乃至支持部を配置し、第二のポケット乃至支持部の深さを第一のポケットの深さとは異なる深さとし、90゜回転して積載したときに第二の重ね合わせ状態が得られるようにしたことを特徴とする三段階高さ切り替え運搬用容器。
  2. 第一の対の側壁の一方に全体としての幅の広い支脚部及び第一の対の側壁の他方に全体としての幅の狭い支脚部がそれぞれ設けられ、且つ第一の対の側壁の一方に全体としての幅の狭い支脚部を受けるポケット及び第一の対の側壁の他方に全体としての幅の広い支脚部を受けるポケットがそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の運搬用容器。
  3. 第二のポケットが幅の広い支脚部及び幅の狭い支脚部の両方を受けるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の運搬用容器。
  4. 少なくとも第一の対の側壁の外方には、高さ方向のほぼ中間に上方フランジとほぼ重なる位置関係で下方フランジが設けられ、第一の対の側壁の下方フランジより上方に第一のポケットが設けられ、第二のポケットが上方フランジと下方フランジとのほぼ中間の深さとなるように設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかにに記載の運搬用容器。
  5. 第二の対の側壁に内容物取り出しのための開口部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかにに記載の運搬用容器。
  6. 開口部よりも外側の一方に支脚部が設けられ、且つ開口部よりも外側の他方にこの支脚部を受けるポケットが設けられていることを特徴とする請求項5に記載の運搬用容器。
  7. 第一の対の側壁部には、第二の対の側壁部の支脚部を受ける第三のポケットが形成されていることを特徴とする請求項6に記載の運搬用容器。
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