JP4338206B2 - 赤芽球の分類計数方法 - Google Patents

赤芽球の分類計数方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4338206B2
JP4338206B2 JP2006118603A JP2006118603A JP4338206B2 JP 4338206 B2 JP4338206 B2 JP 4338206B2 JP 2006118603 A JP2006118603 A JP 2006118603A JP 2006118603 A JP2006118603 A JP 2006118603A JP 4338206 B2 JP4338206 B2 JP 4338206B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
erythroblasts
alkyl group
scattered light
hydrogen atom
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006118603A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006208401A (ja
Inventor
智悠 辻
孝 坂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sysmex Corp
Original Assignee
Sysmex Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sysmex Corp filed Critical Sysmex Corp
Priority to JP2006118603A priority Critical patent/JP4338206B2/ja
Publication of JP2006208401A publication Critical patent/JP2006208401A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4338206B2 publication Critical patent/JP4338206B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明はフローサイトメトリによる赤芽球の分類計数に関する。
臨床検査の分野において、赤芽球の分類計数を行うことは、疾患の診断を行う上で極めて有用な情報を得ることができる。
通常、赤芽球は骨髄中に存在し末梢血液中には存在しない。末梢血への赤芽球の出現は、急性骨髄性白血病、溶血性貧血、鉄欠乏性貧血、悪性貧血等の疾患が存在する可能性を示しており、赤芽球の分類計数を行うことは、これらの疾患を診断する上で非常に有用である。
従来、赤芽球の分類計数を行うには、血液の塗抹標本を作製し、適当な染色を施した後に顕微鏡で観察しながら分類計数するのが一般的であった。
一方、近年、フローサイトメータの原理を応用した種々の全自動白血球分類計数装置が提供されている。しかしながら、これらの装置は、赤芽球が出現した場合に、アブノーマルフラッグなどによって、赤芽球の存在する可能性があることを示唆するのみで、赤芽球を正確に分類計数する事はできなかった。
また、これとは別に特許文献1及び2に、赤芽球を分類計数する方法が開示されている。
これらの方法はいずれも、適当な溶血剤で赤血球系細胞の細胞膜のみを傷害し(色素の細胞膜透過性を付与する)、白血球系細胞の細胞膜を傷害しない(色素の細胞膜透過性を付与しない)溶解剤で処理した後に(あるいは同時に)、蛍光色素で細胞膜を傷害された赤芽球のみを染色し、その蛍光強度を測定することによって、赤芽球と白血球を弁別し、赤芽球を測定する方法である。
これらの方法は、採血直後の新鮮血液を用いる場合は正確な測定が可能であるが、採血後時間の経過とともに、赤芽球のみならず、白血球の細胞膜が傷害され易くなり、あるいは、溶血剤と混合する以前に細胞膜が傷害されるために、白血球の一部が蛍光色素によって染色されてしまう。特にリンパ球系細胞が傷害された場合、傷害されたリンパ球と赤芽球を明瞭に弁別することは困難であり、赤芽球を正確に分類計数することができなくなるという問題がある。また、一部のリンパ芽球出現検体、あるいは化学療法などによって、白血球系細胞の細胞膜が溶血剤による障害を受けやすくなった検体では採血直後でも正確に赤芽球を分類計数する事は困難である。
特開平4−268453号 米国特許第5,559,037号
本発明は、採血後時間の経過した検体、あるいはダメージを受けやすい白血球が存在する場合でも、高精度で赤芽球を正確に分類計数する方法を提供することを目的とする。
本発明の赤芽球の分計数方法は、以下の工程からなる:
1)試料を、分子内に少なくとも1つの芳香環を有する有機酸又はその塩を含有し、浸透圧100mOsm/kg以下でpH2.0〜5.0の水溶液である溶血剤と混合する工程、
2)1)で調製した試料と特定の蛍光色素を混合することにより、白血球と赤芽球を染色する工程、
3)2)で調製した測定用試料をフローサイトメータで測定し、少なくとも1つの散乱光と、少なくとも1つの蛍光を測定する工程、及び
4)3)で測定した散乱光と蛍光の強度差を用いて赤芽球を分類計数する工程。
本発明でいう試料とは、末梢血液、骨髄液、尿、アフェレーシス等で採取した試料など、白血球、赤芽球を含む体液試料をいう。
本発明でいう、試料中の赤血球を測定の障害とならない程度に溶解し、白血球並びに赤芽球を染色に好適な状態にする溶血剤と混合する工程とは、試料と適当な溶血剤を混合する工程である。適当な溶血剤は、浸透圧100mOsm/kg以下、pH2.0〜5.0の水溶液である。
本工程の目的は、通常白血球細胞の1000倍の濃度で存在し、白血球、赤芽球を測定する上で障害となる赤血球を溶血することである。そして、これにより、赤芽球と白血球の間に蛍光強度の差異を生じさせることである。
赤血球は、若干の個体差はあるが通常150mOsm/kg以下の浸透圧で細胞膜に細孔を生じ、細胞内部のヘモグロビンを流出し、光学的に透明となる(溶血する)。光学的に透明となった赤血球は、測定の障害とはならなくなる。赤血球の溶血は浸透圧の低いほど、pHの低いほど速やかに進行する。本発明で使用する溶血剤では、個体差を考慮して100mOsm/kg以下の浸透圧を使用する。この浸透圧を達成するためには、例えば、NaCl、KClなどの電解質、糖類又は後述の緩衝剤濃度などにより浸透圧を調整することができる。
pHが低すぎる場合、赤血球のみならず、白血球、赤芽球にも過度の傷害を与える為、後述する蛍光強度の差異が得にくくなる。
溶液のpHは、赤血球の溶血が効率よく行われるため、酸性側にすることが好適である。したがって、2.0〜5.0のpHが使用される。さらに好適には2.5〜4.5のpHが選ばれる。
また、pHを一定に保つためには、緩衝剤を使用することが好適であり、設定するpH±2.0の付近にpKaを有する緩衝剤が使用できる。例えば、クエン酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、マロン酸などの緩衝剤を含むことができる。
さらに、溶血剤中に少なくとも1つの、分子内に少なくとも1つの芳香環を有する有機酸もしくはその塩を含有することにより、より効果的に(短時間に)赤血球を溶血することができる。好ましい有機酸としては、例えばサリチル酸、フタル酸などが挙げられる。
本条件下では赤芽球の細胞膜も赤血球と同様に細孔を生じ溶血するが、赤芽球細胞核の性状は、ほぼ生きた細胞と同様に保たれる。
一方、白血球細胞の細胞膜への傷害は明確ではないが、光学的顕微鏡による観察では、生細胞と顕著な差異は認められない。
本発明で使用される溶血剤は、低張浸透圧で赤血球系細胞を溶血するもので、他の溶血剤で使用されるような各種界面活性剤、サポニン、アルコール類などの溶解剤、溶解補助剤は本質的に不要である。
しかしながら、難溶性の色素の可溶化剤や、赤血球ゴーストの凝集防止、ゴースト収縮、赤血球溶血促進などの目的で添加する界面活性剤、アルコール、サポニンなどを、含有しても良い。
しかしながら、多量の界面活性剤の存在は、特に赤芽球の核の性状を変化させ、後述する赤芽球と白血球の蛍光強度の差異を小さくするという問題があり好ましくない。
したがって、本発明に使用する溶血剤は、従来の溶血剤とは異なり、本質的に細胞成分を溶解する界面活性剤などの成分を含まない方が好ましい。
この結果、予期せぬことに、従来不可能であると考えられていた赤芽球と白血球間の明瞭な蛍光強度の差異を生じさせることができた。
少なくとも白血球と赤芽球を弁別可能に染色する特定の蛍光色素とは、以下の群からなる色素のうち少なくとも1種類が使用される。
Figure 0004338206
(式中,R1,R2,は水素原子又は炭素数1−6のアルキル基又は水酸基で置換された炭素数1−6のアルキル基;Y,Zは硫黄又は酸素又は窒素又はメチル及びエチルより選択される低級アルキル基を有する炭素;nは1又は2;X-はアニオンである。)
Figure 0004338206
(式中,R1は水素原子又は炭素数1−6のアルキル基;R2およびR3は水素原子,メチル及びエチルより選択される低級アルキル基又はメトキシ及びエトキシより選択される低級アルコキシ基;R4は水素原子又は炭素数1−10のアルキル基;Zは硫黄,酸素,あるいはメチル及びエチルより選択される低級アルキル基を有する炭素;nは1又は2;X-はアニオンである。)
Figure 0004338206
(式中,R1は水素原子又はジメチルアミノ基;R2は炭素数1−6のアルキル基,R3は水素原子又はジメチルアミノ基;nは1又は2;X-はアニオンである。)
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
Figure 0004338206
式中、ヘテロ環の窒素原子に結合するアルキル基は、炭素数1−10、好ましくは1−6のアルキル基であり、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルを挙げることができる。低級アルキル基又は低級アルコキシ基とは、メチル、エチル、メトキシ、エトキシである。好ましいアニオンには、F-、Cl-、Br-、I-などのハロゲンイオン、及びCF3SO3 -、BF4 -、ClO4 -などを含む。
上記に記載した色素のうちNKシリーズは日本感光色素研究所(株)より、LDS730、LD700はExciton社より、その他のものは市販品を購入することができる。
蛍光色素は、溶血剤に溶解させ、溶血剤と同時に血液に作用させても(混合させても)良いし、溶解処理(工程の)後、適当な溶媒(水、低級アルコール、エチレングリコール, DMSO、等)に溶解したものを添加しても良い。
色素の濃度は使用する色素により異なるが、一般に0.01−100mg/L、好ましくは0.1−10mg/L、より好ましくは0.3−3.0mg/Lである。なお、この濃度は溶血剤と色素溶液とを混合した状態での濃度である。
前述の溶血剤で処理した血球を上述の色素で染色した場合、白血球細胞は強く染色され、フローサイトメータで測定した場合強い蛍光を発する。一方赤芽球は弱く染色され、弱い蛍光を発する。白血球と赤芽球の蛍光強度に差異が生じる作用機序は明確ではないが、おそらく赤芽球の核(DNA)が凝縮しているために、色素の細胞核への取り込みが阻害されていると考えられる。
通常の溶血剤では、界面活性剤等が使用されているために、赤芽球の細胞核の凝集構造がゆるみ、白血球細胞と同程度の染色性を示してしまい、赤芽球と白血球を弁別することが困難になると考えられる。
本発明の好ましい態様では、サリチル酸などの有機酸、色素、及び所望によりポリオキシエチレン系ノニオン界面活性剤などの界面活性剤を精製水に溶解し、NaOHなどを用いてpHを調整して得られる簡単な組成の試薬を用いることができる。試薬を試料と混合し、15−50℃、好ましくは20−40℃で、5−120秒間、好ましくは10−40秒間反応させる。
このようにして調製した測定用試料をフローサイトメータで測定し、少なくとも1つの散乱光と、少なくとも1つの蛍光を測定する。
本発明でいう散乱光とは、一般に市販されるフローサイトメータで測定できる散乱光をさし、前方低角散乱光(受光角度0〜5度付近)、前方高角散乱光(受光角度5〜20度付近)等をいい、白血球の大きさ情報を反映する散乱角度が選ばれる。このうち低角前方散乱光がより好適である。
蛍光とは、前述の細胞成分と結合した色素から発せられるもので、使用する色素によって好適な受光波長が選択される。蛍光信号は、細胞化学的特性を反映するものである。
フローサイトメータの光源は、特に限定されず、色素の励起に好適な波長の光源が選ばれる。例えば、アルゴンイオンレーザ、He−Neレーザ、赤色半導体レーザなどが使用される。特に半導体レーザは気体レーザに比べ非常に安価であり、装置コストを大幅に下げることができる。
次いで、測定した散乱光と蛍光の強度差を用いて赤芽球を分類計数する。「測定した散乱光と蛍光の強度差を用いて赤芽球を分類計数する工程」とは、(1)例えばX軸に前方低角散乱光、Y軸に蛍光をとってスキャッタグラムを描いた場合、例えば図1に示すように、各細胞は集団(クラスター)を形成して分布する;そして(2)この集団を、適当な解析ソフトで解析することにより、赤芽球の数と割合を算出する、工程をいう。
本発明の方法を用いると、採血後時間の経過した検体、あるいはダメージを受けやすい白血球が存在する場合でも、高精度で赤芽球を正確に分類計数することができる。また、本発明の方法はフローサイトメータを用いることにより短時間で効率よく赤芽球の分類計数を行うことができ、各種疾患の診断に有用な情報を提供することができる。
本発明を以下の実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明には種々の変更、修飾が可能であり、したがって、本発明の範囲は以下の実施例によって限定されるものではない。
実施例1
以下の組成の試薬を調製した。
サリチル酸 10mM 市販品
NK−2825 0.3mg/L 日本感光色素研究所(株)
BC−20TX 3g/L 日光ケミカルズ(株)
精製水 1L
なお、この水溶液試薬は、NaOHでpHを3.0に調整(浸透圧30mOsm/kg)した。また、上記BC−20TXとは、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテルのである。
上記試薬1.0mlに抗凝固剤処理した赤芽球が末梢血に出現した患者の血液30μlを加え、35℃で10秒間反応させたのちフローサイトメータで、前方低角散乱光、蛍光を測定した。光源は633nmの赤色半導体レーザを使用した。蛍光は660nm以上の波長の蛍光を測定した。
図2にX軸に前方低角散乱光強度、Y軸に赤蛍光強度をとったスキャッタグラムを示す。血球は単核球(リンパ球, 単球)、顆粒球(好中球, 好酸球, 好塩基球)、赤芽球の3つの集団を形成する。
実施例2
以下の組成の試薬を調製した。
サリチル酸 10mM 市販品
NK−321 0.3mg/L 日本感光色素研究所(株)
BO−16 3g/L 日光ケミカルズ(株)
精製水 1L
なお、この水溶液試薬は、NaOHでpHを3.0に調整(浸透圧32mOsm/kg)した。また、上記NK−321とは、日本感光色素研究所(株)から提供されている請求項1記載の化2の化学式を持つ色素であり、上記BO−16とは、ポリオキシエチレン(16)オレイルエーテルである。
上記試薬1.0mlに抗凝固剤処理した赤芽球が末梢血に出現した患者の血液30μlを加え、35℃で10秒間反応させたのちフローサイトメータで、前方低角散乱光、蛍光を測定した。光源は633nmの赤色半導体レーザを使用した。蛍光は660nm以上の波長の蛍光を測定した。
図3にX軸に前方低角散乱光強度、Y軸に赤蛍光強度をとったスキャッタグラムを示す。血球は単核球(リンパ球, 単球)、顆粒球(好中球, 好酸球, 好塩基球)、赤芽球の3つの集団を形成する。
実施例3
以下の組成の試薬を調製した。
サリチル酸 10mM 市販品
NK−1836 3mg/L 日本感光色素研究所(株)
精製水 1L
なお、この水溶液試薬は、NaOHでpHを3.0に調整(浸透圧25mOsm/kg)した。
上記試薬1.0mlに抗凝固剤処理した赤芽球が末梢血に出現した患者の血液30μlを加え、35℃で10秒間反応させたのちフローサイトメータで、前方低角散乱光、蛍光を測定した。光源は633nmの赤色半導体レーザを使用した。蛍光は660nm以上の波長の蛍光を測定した。
図4にX軸に前方低角散乱光強度、Y軸に赤蛍光強度をとったスキャッタグラムを示す。血球は単核球(リンパ球, 単球)、顆粒球(好中球, 好酸球, 好塩基球)、赤芽球の3つの集団を形成する。
実施例4
以下の組成の試薬を調製した。
サリチル酸 10mM 市販品
DiIC1(5) 3mg/L 日本感光色素研究所(株)
精製水 1L
なお、この水溶液試薬は、NaOHでpHを3.0に調整(浸透圧25mOsm/kg)した。また、上記DiIC1(5)とは、日本感光色素研究所(株)から提供されている請求項1記載の化1の化学式を持つ色素である。
上記試薬1.0mlに抗凝固剤処理した赤芽球が末梢血に出現した患者の血液30μlを加え、35℃で10秒間反応させたのちフローサイトメータで、前方低角散乱光、蛍光を測定した。光源は633nmの赤色半導体レーザを使用した。蛍光は660nm以上の波長の蛍光を測定した。
図5にX軸に前方低角散乱光強度、Y軸に赤蛍光強度をとったスキャッタグラムを示す。血球は単核球(リンパ球, 単球)、顆粒球(好中球, 好酸球, 好塩基球)、赤芽球の3つの集団を形成する。
各々の集団にウインドウを設けウィンドウ内の細胞数の計数、細胞比率の算出を行う。
実施例5
以下の組成の試薬を調整した。
サリチル酸 10mM 市販品
クエン酸 10mM 市販品
NK−1836 0.3mg/L 日本感光色素研究所(株)
精製水 1L
なお、この水溶液試薬は、NaOHでpHを3.0に調整(浸透圧40mOsm/kg)した。
上記試薬1.0mLに抗凝固剤処理した赤芽球が末梢血に出現した患者の血液30μlを加え、35℃で10秒間反応させたのちフローサイトメータで、前方低角酸乱光、蛍光を測定した。光源は633nm赤色半導体レーザを使用した。蛍光は660nm以上の波長の蛍光を測定した。
図6にX軸に前方低角散乱光強度、Y軸に赤蛍光強度をとったスキャッタグラムを示す。血球は単核球(リンパ球、単球)、顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)、赤芽球の3つの集団を形成する。
各々の集団にウインドウを設けウインドウ内の細胞数の計数、細胞比率の算出を行う。
図7に用手法(メイーグリュンワルド−ギムザ染色、500カウント)と本法を用いた場合の測定結果の相関図を示す。
本発明の方法を用いて測定した血液試料の前方低角散乱強度−赤蛍光強度スキャッタグラムの一例である。 実施例1の試薬で測定した赤芽球が末梢血に出現した患者の血液試料の前方低角散乱強度−赤蛍光強度スキャッタグラムである。 実施例2の試薬で測定した赤芽球が末梢血に出現した患者の血液試料の前方低角散乱強度−赤蛍光強度スキャッタグラムである。 実施例3の試薬で測定した赤芽球が末梢血に出現した患者の血液試料の前方低角散乱強度−赤蛍光強度スキャッタグラムである。 実施例4の試薬で測定した赤芽球が末梢血に出現した患者の血液試料の前方低角散乱強度−赤蛍光強度スキャッタグラムである。 実施例5の試薬で測定した赤芽球が末梢血に出現した患者の血液試料の前方低角散乱強度−赤蛍光強度スキャッタグラムである。 用手法と本発明の方法を用いて得られた測定結果の相関図を示す。

Claims (3)

  1. 以下の工程からなる赤芽球分類計数方法:
    1)試料を、分子内に少なくとも1つの芳香環を有する有機酸又はその塩を含有し、浸透圧100mOsm/kg以下でpH2.0〜5.0の水溶液である溶血剤と混合する工程、
    2)1)で調製した試料と以下の化1乃至化16の化合物よりなる群から選ばれる蛍光色素を混合することにより、白血球と赤芽球を染色する工程、
    3)2)で調製した測定用試料をフローサイトメータで測定し、少なくとも1つの散乱光と、少なくとも1つの蛍光を測定する工程、及び
    4)3)で測定した散乱光と蛍光の強度差を用いて赤芽球を分類計数する工程。
    Figure 0004338206
    (式中,R1,R2,は水素原子又は炭素数1−6のアルキル基又は水酸基で置換された炭素数1−6のアルキル基;Y,Zは硫黄又は酸素又は窒素又はメチル及びエチルより選択される低級アルキル基を有する炭素;nは1又は2;X-はアニオンである。)
    Figure 0004338206
    (式中,R1は水素原子又は炭素数1−6のアルキル基;R2およびR3は水素原子,メチル及びエチルより選択される低級アルキル基又はメトキシ及びエトキシより選択される低級アルコキシ基;R4は水素原子又は炭素数1−10のアルキル基;Zは硫黄,酸素,あるいはメチル及びエチルより選択される低級アルキル基を有する炭素;nは1又は2;X-はアニオンである。)
    Figure 0004338206
    (式中,R1は水素原子又はジメチルアミノ基;R2は炭素数1−6のアルキル基,R3は水素原子又はジメチルアミノ基;nは1又は2;X-はアニオンである。)
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
    Figure 0004338206
  2. 分子内に少なくとも1つの芳香環を有する有機酸又はその塩が、サリチル酸又はその塩である請求項1記載の赤芽球分類計数方法。
  3. 散乱光の受光角度が、前方低角散乱光、前方高角散乱光、から選ばれる少なくとも一つである請求項1記載の赤芽球分類計数方法。
JP2006118603A 2006-04-23 2006-04-23 赤芽球の分類計数方法 Expired - Fee Related JP4338206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006118603A JP4338206B2 (ja) 2006-04-23 2006-04-23 赤芽球の分類計数方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006118603A JP4338206B2 (ja) 2006-04-23 2006-04-23 赤芽球の分類計数方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15233997A Division JP4107441B2 (ja) 1997-06-10 1997-06-10 赤芽球の分類計数用試薬

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006208401A JP2006208401A (ja) 2006-08-10
JP4338206B2 true JP4338206B2 (ja) 2009-10-07

Family

ID=36965380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006118603A Expired - Fee Related JP4338206B2 (ja) 2006-04-23 2006-04-23 赤芽球の分類計数方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4338206B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2684695T3 (es) * 2007-06-25 2018-10-04 Sysmex Corporation Reactivo y kit de reactivos para el análisis de leucocitos primitivos
WO2009001869A1 (ja) 2007-06-25 2008-12-31 Sysmex Corporation 幼若白血球の分析用試薬及び分析用試薬キット
US8148101B2 (en) * 2008-07-22 2012-04-03 Abbott Laboratories Method for classifying and counting bacteria in body fluids
CN117233067B (zh) * 2023-11-10 2024-03-05 广东省大湾区华南理工大学聚集诱导发光高等研究院 一种白细胞检测试剂盒及其应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006208401A (ja) 2006-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3886271B2 (ja) 赤芽球の分類計数用試薬及び分類計数方法
JP4914656B2 (ja) 試料分析用試薬、試料分析用試薬キット及び試料分析方法
JP4796443B2 (ja) 試料分析用試薬、試料分析用試薬キット及び試料分析方法
JP4324552B2 (ja) 白血球の分類計数方法
JP4212827B2 (ja) 骨髄液有核細胞自動分析方法
JP4042925B2 (ja) 幼若白血球の分類計数法
JP5600726B2 (ja) 試料分析方法
JP2007263894A (ja) 血液学的試料の測定方法及び測定装置
JP3345135B2 (ja) 血液分析方法
JP2006091024A (ja) 白血球分類計数方法及び白血球分類計数試薬キット
WO2012147578A1 (ja) 白血球の分類計数方法、白血球分類試薬キット及び白血球分類試薬
JP2002148261A (ja) 異常細胞分類計数方法
JP5214603B2 (ja) 幼若白血球の分析用試薬及び分析用試薬キット
JP4338206B2 (ja) 赤芽球の分類計数方法
JP3929283B2 (ja) 骨髄有核細胞の分類計数方法
JP4107441B2 (ja) 赤芽球の分類計数用試薬
JP2007225595A (ja) 幼若白血球分析用試薬及び試薬キット
JP3553691B2 (ja) 網状赤血球測定用試薬及び測定方法
JP4354982B2 (ja) 白血球の分類計数方法
JP4489978B2 (ja) 損傷細胞分類計数方法
JP2006300962A (ja) 白血球の分類計数方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20090512

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090603

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090625

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090629

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150710

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees