JP4337677B2 - エンジン始動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧を利用してエンジンを始動させるエンジン始動装置に関する。
従来、車両に設けられたエンジンを、油圧モータの駆動力によって始動させる構成としたエンジン始動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)
このエンジン始動装置では、車両に設けられたバッテリーから電力を供給されて駆動する専用の電動モータと、この電動モータにより駆動される専用のオイルポンプと、このオイルポンプから供給される油圧を蓄圧するアキュムレータと、このアキュムレータに蓄圧された油圧により駆動されることでエンジンを始動させる専用の油圧モータと、を備えている。
上記構成のエンジン始動装置では、エンジンを始動させるのにアキュムレータに蓄えた油圧を利用する構成であるため、電動モータ(セルモータ)の駆動力によって直接エンジンを始動させる構成に比べて、瞬時に利用できる仕事率が大きく(油圧の出力密度が電気の出力密度に比べて高いので)、エンジンの回転速度を短時間で高めることができる。このため、エンジンの初爆までの時間が短縮され、エンジンの始動性が良好になる。
しかしながら、上記構成のエンジン始動装置では、エンジンの運動エネルギを電気エネルギとしてバッテリーに蓄電すると共に、この電気エネルギを利用して電動モータを駆動し、更にこの電動モータの駆動力によってオイルポンプを駆動してアキュムレータに油圧エネルギを蓄える構成である。すなわち、エンジンの運動エネルギを一旦電気エネルギに変換した後に、更にこの電気エネルギを油圧エネルギに変換する構成であるため、これらのエネルギ変換に伴ってエネルギの損失が多く発生し、エネルギの利用効率が低下するという問題がある。
特開2001−82202号公報
本発明は、上記事実を考慮し、エネルギの高効率な有効利用を図ることができるエンジン始動装置を得ることを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係るエンジン始動装置は、駆動されることで車両に既設された所定の油圧機構に油圧を供給すると共に、自らに油圧が供給されることで駆動る油圧ポンプモータと、前記車両に設けられたエンジンと前記油圧ポンプモータとを接続し、前記エンジンの作動時には前記エンジンの回転力を前記油圧ポンプモータに伝達すると共に、前記油圧ポンプモータの油圧による駆動時には前記油圧ポンプモータの回転力を所定の減速比で減速して前記エンジンに伝達する駆動力伝達機構と、前記車両に設けられ、供給された油圧を蓄圧するアキュムレータと、前記油圧ポンプモータと前記アキュムレータとを接続すると共に、前記アキュムレータへの蓄圧の際には開路して前記油圧ポンプモータから前記アキュムレータへの油圧の供給を可能とする第1油圧回路と、前記第1油圧回路とは独立して前記油圧ポンプモータと前記アキュムレータとを接続すると共に、前記油圧ポンプモータを油圧により駆動させる際には開路して前記アキュムレータから前記油圧ポンプモータへの油圧の供給を可能とする第2油圧回路と、を備え、かつ、前記駆動力伝達機構は、前記油圧ポンプモータに接続された第1ギヤと、前記第1ギヤよりも歯数が多く形成され、前記第1ギヤに噛合する第2ギヤと、前記エンジンに接続された第3ギヤと、前記第3ギヤよりも歯数が少なく形成され、前記第3ギヤに噛合する第4ギヤと、前記第1ギヤと前記第3ギヤとの間に接続された第1ワンウェイクラッチと、前記第2ギヤと前記第4ギヤとの間に接続された第2ワンウェイクラッチと、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載のエンジン始動装置は、車両に既設された所定の油圧機構に油圧を供給するための油圧ポンプモータを備えている。この油圧ポンプモータは、エンジンに接続されると共に、互いに独立した第1油圧回路及び第2油圧回路を介してアキュムレータに接続されている。
このエンジン始動装置では、アキュムレータに油圧を蓄圧する際には、エンジンの回転力(例えば、エンジンブレーキ作動時の回転力など)によって油圧ポンプモータが油圧ポンプとして駆動される共に、第1油圧回路が開路することで油圧ポンプモータからアキュムレータへ油圧が供給される。これにより、アキュムレータに油圧が蓄圧される。
一方、油圧ポンプモータを油圧により駆動させる際、すなわち、エンジンを始動させる際には、第2油圧回路が開路することでアキュムレータから油圧ポンプモータへ油圧が供給され、これにより、油圧ポンプモータが油圧モータ(スタータ)として駆動し、エンジンが始動する。
ここで、このエンジン始動装置では、エンジンの運動エネルギが、油圧ポンプモータにより直接油圧エネルギに変換されてアキュムレータに蓄えられると共に、当該蓄えられた油圧エネルギは、エンジン始動の際に油圧ポンプモータによって再びエンジンの運動エネルギに変換(回生利用)される構成である。すなわち、従来のエンジン始動装置の如く、エンジンの運動エネルギを一旦電気エネルギに変換した後に油圧エネルギに変換する構成ではないため、電気エネルギに変換する際の大きなエネルギ損失が生じない。したがって、エネルギの高効率な有効利用を図ることができる。
しかも、このエンジン始動装置では、エンジンと油圧ポンプモータとが駆動力伝達機構を介して接続されている。この駆動力伝達機構は、エンジンの作動時にはエンジンの回転力を油圧ポンプモータに伝達する。これにより、油圧ポンプモータは油圧ポンプとして駆動される。具体的には、エンジンの作動時には、エンジンに接続された第3ギヤが回転すると共に、この第3ギヤの回転力は、第1ワンウェイクラッチを介して第1ギヤに伝達される。この第1ギヤは油圧ポンプモータに接続されているので、油圧ポンプモータが駆動される。このとき、第3ギヤに噛合した第4ギヤと、第1ギヤに噛合した第2ギヤも回転するが、第4ギヤは第3ギヤにより増速され、第2ギヤは第1ギヤにより減速されるので、第2ギヤから第3ギヤへの回転力の伝達は、第2ワンウェイクラッチにより遮断される。
また、この駆動力伝達機構は、油圧ポンプモータの油圧による駆動時(油圧モータとしての機能時)には、油圧ポンプモータの回転力を所定の減速比で減速してエンジンに伝達し、これにより、エンジンが始動する。具体的には、油圧ポンプモータの油圧による駆動時には、油圧ポンプモータに接続された第1ギヤが回転すると共に、第1ギヤに噛合した第2ギヤが減速されて回転する。第2ギヤの回転は、第2ワンウェイクラッチを介して第4ギヤに伝達され、第4ギヤが回転すると共に、第4ギヤに噛合した第3ギヤが減速されて回転する。これにより、第3ギヤに接続されたエンジンが回転し、エンジンが始動する。このとき、第3ギヤの回転は、第1ギヤの回転に対して所定の減速比で減速されているため、第3ギヤから第1ギヤへの回転力の伝達は、第1ワンウェイクラッチにより遮断される。
このように、このエンジン始動装置では、油圧ポンプモータの油圧による駆動時(油圧モータとしての機能時)には、駆動力伝達機構によって油圧ポンプモータの回転力が所定の減速比で減速されてエンジンに伝達される構成である。このため、油圧ポンプモータを油圧モータとしての機能させる際に、大きなトルクを発生させることができ、これにより、油圧ポンプモータの小型化を図ることができる。しかも、このように油圧ポンプモータを小型化した場合、油圧ポンプモータを油圧ポンプとして機能させる際のポンプ圧を低く設定できる。これにより、アキュムレータの耐圧性を低く設定することも可能となり、アキュムレータの重量の低減およびコストの低減を図ることができる。
請求項2記載の発明に係るエンジン始動装置は、駆動されることで車両に既設された所定の油圧機構に油圧を供給すると共に、自らに油圧が供給されることで駆動する油圧ポンプモータと、前記車両に設けられたエンジンと前記油圧ポンプモータとを接続し、前記エンジンの作動時には前記エンジンの回転力を前記油圧ポンプモータに伝達すると共に、前記油圧ポンプモータの油圧による駆動時には前記油圧ポンプモータの回転力を所定の減速比で減速して前記エンジンに伝達する駆動力伝達機構と、前記車両に設けられ、供給された油圧を蓄圧するアキュムレータと、前記油圧ポンプモータと前記アキュムレータとを接続すると共に、前記アキュムレータへの蓄圧の際には開路して前記油圧ポンプモータから前記アキュムレータへの油圧の供給を可能とする第1油圧回路と、前記第1油圧回路とは独立して前記油圧ポンプモータと前記アキュムレータとを接続すると共に、前記油圧ポンプモータを油圧により駆動させる際には開路して前記アキュムレータから前記油圧ポンプモータへの油圧の供給を可能とする第2油圧回路と、を備え、かつ、前記駆動力伝達機構は、前記油圧ポンプモータに接続された第1ギヤと、前記第1ギヤよりも歯数が多く形成され、前記第1ギヤに噛合する第2ギヤと、前記第2ギヤと前記エンジンとの間に接続されたワンウェイクラッチと、前記第1ギヤと前記エンジンとの間に接続されたクラッチと、を備えたことを特徴としている。
請求項2記載のエンジン始動装置では、車両に既設された所定の油圧機構に油圧を供給するための油圧ポンプモータを備えている。この油圧ポンプモータは、エンジンに接続されると共に、互いに独立した第1油圧回路及び第2油圧回路を介してアキュムレータに接続されている。
このエンジン始動装置では、アキュムレータに油圧を蓄圧する際には、エンジンの回転力(例えば、エンジンブレーキ作動時の回転力など)によって油圧ポンプモータが油圧ポンプとして駆動される共に、第1油圧回路が開路することで油圧ポンプモータからアキュムレータへ油圧が供給される。これにより、アキュムレータに油圧が蓄圧される。
一方、油圧ポンプモータを油圧により駆動させる際、すなわち、エンジンを始動させる際には、第2油圧回路が開路することでアキュムレータから油圧ポンプモータへ油圧が供給され、これにより、油圧ポンプモータが油圧モータ(スタータ)として駆動し、エンジンが始動する。
ここで、このエンジン始動装置では、エンジンの運動エネルギが、油圧ポンプモータにより直接油圧エネルギに変換されてアキュムレータに蓄えられると共に、当該蓄えられた油圧エネルギは、エンジン始動の際に油圧ポンプモータによって再びエンジンの運動エネルギに変換(回生利用)される構成である。すなわち、従来のエンジン始動装置の如く、エンジンの運動エネルギを一旦電気エネルギに変換した後に油圧エネルギに変換する構成ではないため、電気エネルギに変換する際の大きなエネルギ損失が生じない。したがって、エネルギの高効率な有効利用を図ることができる。
しかも、このエンジン始動装置では、エンジンと油圧ポンプモータとが駆動力伝達機構を介して接続されている。この駆動力伝達機構は、エンジンの作動時にはエンジンの回転力を油圧ポンプモータに伝達する。これにより、油圧ポンプモータは油圧ポンプとして駆動される。具体的には、エンジンの作動時には、油圧ポンプモータに接続された第1ギヤとエンジンとが、クラッチにより連結され、エンジンの回転力はクラッチ及び第1ギヤを介して油圧ポンプモータに伝達される。これにより、油圧ポンプモータが駆動する。このとき、第1ギヤに噛合した第2ギヤも回転するが、第2ギヤの回転は、第1ギヤの回転(エンジンの回転)に対して減速されているため、第2ギヤからエンジンへの回転力の伝達は、ワンウェイクラッチにより遮断される。
また、この駆動力伝達機構は、油圧ポンプモータの油圧による駆動時(油圧モータとしての機能時)には、油圧ポンプモータの回転力を所定の減速比で減速してエンジンに伝達し、これにより、エンジンが始動する。具体的には、油圧ポンプモータの油圧による駆動時には、クラッチによる第1ギヤとエンジンとの連結が解除される。この場合、油圧ポンプモータの駆動により第1ギヤが回転し、第1ギヤに噛合した第2ギヤが減速されて回転する。第2ギヤの回転は、ワンウェイクラッチを介してエンジンに伝達され、これにより、エンジンが始動する。
のように、このエンジン始動装置では、油圧ポンプモータの油圧による駆動時(油圧モータとしての機能時)には、駆動力伝達機構によって油圧ポンプモータの回転力が所定の減速比で減速されてエンジンに伝達される構成である。このため、油圧ポンプモータを油圧モータとしての機能させる際に、大きなトルクを発生させることができ、これにより、油圧ポンプモータの小型化を図ることができる。しかも、このように油圧ポンプモータを小型化した場合、油圧ポンプモータを油圧ポンプとして機能させる際のポンプ圧を低く設定できる。これにより、アキュムレータの耐圧性を低く設定することも可能となり、アキュムレータの重量の低減およびコストの低減を図ることができる。
請求項記載の発明に係るエンジン始動装置は、請求項1又は請求項2記載のエンジン始動装置において、前記エンジン及び前記油圧ポンプモータに接続され、前記エンジンを始動可能でかつ前記油圧ポンプモータを駆動可能な電動モータを備えた、ことを特徴としている。
請求項記載のエンジン始動装置では、エンジン及び油圧ポンプモータに接続された電動モータを備えている。この電動モータは、油圧ポンプモータを駆動可能とされている。したがって、例えば、冷間時や長時間の車両放置後などにアキュムレータの油圧が低下した場合でも、電動モータの駆動力によって油圧ポンプモータを駆動させることで、アキュムレータに蓄圧することができ、これにより、油圧ポンプモータによるエンジンの始動が可能になる。
さらに、この電動モータは、エンジンを直接始動可能とされている。したがって、上述の如くアキュムレータの油圧が低下した場合でも、速やかにエンジンの始動を行うことができる。
請求項記載の発明に係るエンジン始動装置は、請求項1乃至請求項の何れか1項記載のエンジン始動装置において、前記所定の油圧機構は、前記エンジンに接続された自動変速装置の油圧機構、前記エンジンと前記自動変速装置との間に接続されたクラッチ装置の油圧機構、パワーステアリング装置の油圧機構、及び、その他の油圧機構のうちの少なくとも何れか1つとされる、ことを特徴としている。
請求項記載のエンジン始動装置では、油圧ポンプモータ又は油圧ポンプは、エンジンに接続された自動変速装置の油圧機構、エンジンと自動変速装置との間に接続されたクラッチ装置の油圧機構、パワーステアリング装置の油圧機構、及び、その他の油圧機構のうちの少なくとも何れか1つの油圧機構に油圧を供給する。
すなわち、このエンジン始動装置では、油圧ポンプモータ又は油圧ポンプとして、例えば、一般的な所謂AT車や所謂CVT車において自動変速装置やクラッチ装置等に油圧を供給するために既設された油圧ポンプや、パワーステアリング装置に適用される既存の油圧ポンプ等を流用することができる。これにより、装置の全体構成をコンパクト化できると共に、コスト及び重量の低減を図ることができる。
しかもこの場合、第1油圧回路及び第2油圧回路としては、上記自動変速装置、クラッチ装置、及びパワーステアリング装置に適用される既存の油圧回路の一部を流用して構成することも可能であるため、装置の全体構成を一層コンパクト化できる。
以上説明したように、本発明のエンジン始動装置によれば、エネルギの高効率な有効利用を図ることができる。
<第1の実施の形態>
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
図1に示す如く、エンジン始動装置10は、油圧ポンプモータ12を備えている。この油圧ポンプモータ12は、車両に既設された所定の油圧機構に油圧を供給するための既存の油圧ポンプである。上記所定の油圧機構としては、本第1の実施の形態では、自動変速装置としてのオートマチックトランスミッション14(以下、単に「変速機14」という)の油圧機構、及び該変速機14とエンジン18との間に接続されたクラッチ装置16の油圧機構とされている。
油圧ポンプモータ12とエンジン18との間には、駆動力伝達機構19が設けられている。駆動力伝達機構19は、油圧ポンプモータ12の回転軸に接続された第1ギヤ20を備えている。この第1ギヤ20には、当該第1ギヤ20よりも歯数が多く形成された第2ギヤ22が噛合している。また、エンジン18のクランク軸には、第3ギヤ24が接続されており、この第3ギヤ24は、当該第3ギヤ24よりも歯数が少ない第4ギヤに噛合している。さらに、第1ギヤ20と第3ギヤ24との間には、第1ワンウェイクラッチ28が接続され、第2ギヤ22と第4ギヤ26との間には第2ワンウェイクラッチ30が接続されている。
第1ワンウェイクラッチ28は、第3ギヤ24の回転力を第1ギヤ20に伝達すると共に、第1ギヤ20から第3ギヤ24への回転力の伝達を遮断するようになっている。これに対し、第2ワンウェイクラッチ30は、第2ギヤ22の回転力を第4ギヤ20に伝達すると共に、第4ギヤ26から第2ギヤ22への回転力の伝達を遮断するようになっている。
一方、このエンジン始動装置10は、車両に設けられたアキュムレータ32を備えている。このアキュムレータ32は、第1油圧回路を構成する油路34を介して油圧ポンプモータ12の吐出(ディスチャージ)部に接続されると共に、第2油圧回路を構成する油路36を介して、油圧ポンプモータ12の吸入(サクション)部に接続されている。
第2油圧回路を構成する油路36の途中には、電磁切替弁38が設けられている。この電磁切替弁38には、油路40の一端部が接続されており、油路40の他端部はオイルパン42内に設けられたストレーナ44に接続されている。この電磁切替弁38は、油路36を介してアキュムレータ32と油圧ポンプモータ12の吸入部とを連通させた状態、又は、油路36の一部及び油路40を介してストレーナ44と油圧ポンプモータ12の吸入部とを連通させた状態の何れかの状態を選択的に取り得る構成となっている。
このように、電磁切替弁38によってストレーナ44と油圧ポンプモータ12の吸入部とが連通された状態で、油圧ポンプモータ12の回転軸が回転すると、オイルパン42内の作動油が油圧ポンプモータ12により吸引されて、当該油圧ポンプモータ12の吐出部から吐出されるようになっている。
油圧ポンプモータ12の吐出部とアキュムレータ32とを連通する油路34の途中には、電磁切替弁46が設けられている。この電磁切替弁46には、油路48の一端部が接続されており、油路48の他端部はオイルパン42内に配設されている。この電磁切替弁46は、油路34を介して油圧ポンプモータ12とアキュムレータ32とを連通させた状態、又は、油路34の一部及び油路48を介して油圧ポンプモータ12とオイルパン42とを連通させた状態の何れかの状態を選択的に取り得る構成とされている。
したがって、電磁切替弁46の作動により、油路34を介して油圧ポンプモータ12とアキュムレータ32とが連通された状態では、油圧ポンプモータ12の吐出部から吐出された作動油(油圧)は、アキュムレータ32内に供給されて蓄圧される。一方、電磁切替弁46の作動により、油路34の一部及び油路48を介して油圧ポンプモータ12とオイルパン42とを連通された状態では、油圧ポンプモータ12の吐出部から吐出された作動油は、オイルパン42内に戻されるようになっている。
また、油路34の電磁切替弁46よりも下流側には、逆止弁50が設けられている。この逆止弁50は、アキュムレータ32から油圧ポンプモータ12への作動油の流出を遮断するようになっている。
さらに、油路34の逆止弁50よりも下流側でかつアキュムレータ32の直前には、電磁弁52が設けられている。この電磁弁52は、アキュムレータ32に油圧を蓄圧する際、及びアキュムレータ32に蓄圧された油圧を開放する際にはオン状態とされる構成である。
一方、油路34の電磁切替弁46と逆止弁50との間の接点54には、基本油圧回路を構成する油路56の一端部が接続されている。この油路56の他端側は2つの経路に分岐しており、分岐した一方は変速機14の油圧機構に接続され、分岐した他方はクラッチ装置16の油圧機構に接続されている。また、油路56の途中には、圧力調整弁58が設けられている。これにより、油圧ポンプモータ12の吐出部から吐出されて油路56内に流入した作動油は、圧力調整弁58によってその油圧を所定の圧力まで減圧(調圧)されて、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構に供給されるようになっている。
また一方、油路34の逆止弁50と電磁弁52との間の接点60には、油圧確保回路を構成する油路62の一端部が接続されており、この油路62の他端部は、接点54と圧力調整弁58との間の接点64に接続されている。また、油路62の途中には、圧力調整弁66が設けられている。これにより、アキュムレータ32に油圧が蓄圧された状態で、電磁弁52が開放されると、接点64、54付近の油圧は、アキュムレータ32に蓄圧された油圧によって、圧力調整弁66に設定された圧力に保たれる。これにより、油圧ポンプモータ12が停止している状態(エンジン18停止状態)においても、油路56及び圧力調整弁58を介して変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構に油圧を供給できるようになっている。
一方、油路34のアキュムレータ32と接点60との間の部位は、前述した第2油圧回路を構成する油路36の一部も構成しており、油路36の接点60と前述した電磁切替弁38との間には、電磁弁68が設けられている。この電磁弁68は、油路36を開路した状態、又は、油路36を閉路した状態の何れかの状態を選択的に取り得る構成とされている。
次に、本第1の実施の形態の作用について説明する。
(1)車両の通常走行時
上記構成のエンジン始動装置10では、車両の通常走行時には、図2に示す如く、電磁切替弁38の作動によりストレーナ44と油圧ポンプモータ12の吸入部とが連通されると共に、電磁切替弁46の作動により油圧ポンプモータ12の吐出部と接点54とが連通される。また、電磁弁52によって、アキュムレータ32の入口が閉塞されると共に、電磁弁68によって油路36が閉路される。
一方、エンジン18のクランク軸の回転力は、第3ギヤ24、第1ワンウェイクラッチ28、及び第1ギヤ20を介して油圧ポンプモータ12の回転軸に伝達され、油圧ポンプモータ12が駆動される。このとき、第2ワンウェイクラッチ30側では、第4ギヤ26の回転は第3ギヤ24により増速され、第2ギヤ22の回転は第1ギヤ20により減速されるため(第4ギヤ26の回転速度が、第2ギヤ22の回転速度よりも速くなるため)、第2ワンウェイクラッチ30によって第2ギヤ22から第4ギヤ26への回転力の伝達が遮断される。
そして、上述の如く油圧ポンプモータ12が駆動されると、オイルパン42内の作動油が、油圧ポンプモータ12により吸引され、これにより、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構には、圧力調整弁58によって所定の圧力に減圧(調圧)された油圧が、油路56を介して供給される。
(2)車両の運動エネルギを回生する場合
エンジン始動装置10では、車両の制動時には、車両の運動エネルギを回生して油圧エネルギとしてアキュムレータ32に貯蔵する。この場合、図3に示す如く、電磁切替弁38の作動によりストレーナ44と油圧ポンプモータ12の吸入部とが連通されると共に、電磁切替弁46及び電磁弁52の作動により、油圧ポンプモータ12の吐出部とアキュムレータ32とが連通される。また、電磁弁68によって油路36が閉路される。すなわち、前述した車両の通常走行時の状態から、電磁弁52がオン状態となることで油路34が開路される。
この状態で車両が制動すると、車両の運動エネルギによってエンジン18のクランク軸が回転し、このクランク軸の回転力は、第3ギヤ24、第1ワンウェイクラッチ28、及び第1ギヤ20を介して油圧ポンプモータ12の回転軸に伝達され、油圧ポンプモータ12が駆動する。なお、このときも、前述した場合と同様に、第2ワンウェイクラッチ30によって第2ギヤ22から第4ギヤ26への回転力の伝達が遮断される。
そして、上述の如く油圧ポンプモータ12が駆動されると、オイルパン42内の作動油が、油圧ポンプモータ12により吸引される。これにより、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構には、圧力調整弁58によって所定の圧力に減圧(調圧)された油圧が油路56を介して供給される。しかも、アキュムレータ32には、逆止弁50及び電磁弁52を介して油圧が供給されて蓄圧される。但し、逆止弁50の機能により、アキュムレータ32内の油圧が接点54の油圧以下の間は、アキュムレータ32への油圧の供給が許容され、アキュムレータ32内の油圧が接点54の油圧と同じになると、逆止弁50により、アキュムレータ32への油圧の供給が遮断される(アキュムレータ32から油圧ポンプモータ12への作動油の流出が防止される)。これにより、回生された車両の運動エネルギは、アキュムレータ32に油圧エネルギとして貯蔵される。
(3)油圧ポンプモータ12によりエンジン18を始動させる場合
エンジン始動装置10では、エンジン18を始動させる際には、図4に示す如く、電磁切替弁46の作動により油路48を介して油圧ポンプモータ12の吐出部とオイルパン42とが連通されると共に、電磁切替弁38の作動により油圧ポンプモータ12の吸入部と電磁弁68とが連通される。そして、電磁弁52、68がオン状態にされて油路36が開路する。これにより、アキュムレータ32内の高圧作動油が、油路36を介して油圧ポンプモータ12の吸入部に供給され、油圧ポンプモータ12が駆動する。
油圧ポンプモータ12の回転力は、第1ギヤ20、第2ギヤ22、第2ワンウェイクラッチ30、第4ギヤ26、第3ギヤ24を介してエンジン18のクランク軸に伝達され、これにより、エンジン18が始動する。このとき、第1ワンウェイクラッチ28側では、第1ギヤ20の回転に対して、第3ギヤ24の回転は第2ギヤ22及び第4ギヤ26により減速されるため、第1ワンウェイクラッチ28によって第3ギヤ24から第1ギヤ20への回転力の伝達が遮断される。
(4)アキュムレータ32の油圧による変速機14及びクラッチ装置16の油圧確保
エンジン始動装置10では、エンジン18の一時停止(アイドリングストップ)等により油圧ポンプモータ12が停止し、接点54、64付近の油圧が低下した場合には、アキュムレータ32の油圧により、変速機14及びクラッチ装置16の油圧を確保することができる。
すなわち、図5に示す如く、電磁切替弁46により、接点54と油圧ポンプモータ12との連通を遮断すると共に、電磁弁68をオフ状態、電磁弁52をオン状態にしておくことにより、アキュムレータ32の油圧によって接点54、64付近の油圧が圧力調整弁66の設定圧に保たれる。これにより、油路56及び圧力調整弁58を介して、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構への圧力供給が可能となり、アイドリングストップ時の変速機14及びクラッチ装置16の油圧確保が可能となる。
(5)アキュムレータ32の油圧低下防止
エンジン始動装置10では、エンジン18を長時間停止させる場合には、図6に示す如く、電磁弁52を閉じてアキュムレータ32の油圧を遮断することで、アキュムレータ32の圧力低下を最小限に抑えることができる。
ここで、本エンジン始動装置10では、上述の如く、車両制動時における車両の運動エネルギ(エンジン18の運動エネルギ)が、油圧ポンプモータ12により直接油圧エネルギに変換されてアキュムレータ32に蓄えられると共に、当該蓄えられた油圧エネルギは、エンジン18の始動の際に油圧ポンプモータ12によって再びエンジン18の運動エネルギに変換される構成である。すなわち、従来のエンジン始動装置の如く、エンジンの運動エネルギを一旦電気エネルギに変換した後に更に油圧エネルギに変換する構成ではないため、電気エネルギへの変換に伴って大きなエネルギ損失が生じることを防止でき、これにより、エネルギの高効率な有効利用を図ることができる。
なお、一般的なエンジン始動装置の如く、発電機で回生発電してバッテリーに蓄電し、セルモータで再始動する場合の効率(電気エネルギとしての効率)は、60%×60%=36%である。これに対し、油圧ポンプモータ12で回生してアキュムレータ32に蓄圧し、油圧ポンプモータ12でエンジン18を再始動した場合の効率(油圧エネルギとしての効率)は、80%×80%=64%である。このように、車両の運動エネルギを油圧エネルギとして回生した場合の方が、車両の運動エネルギを電気エネルギとして回生する場合に比べて効率が良く、エネルギの有効利用を図ることができる。
また、本エンジン始動装置10では、上述の如く、車両の制動時に捨てていた運動エネルギを油圧エネルギとして回収してエンジン18の始動時に再利用する構成であるので、燃費が向上する。
さらに、油圧の出力密度は、電気の出力密度に比べて高いため、図7に示す如く、油圧ポンプモータ12(油圧)では、セルモータ(電気)に比べて、瞬時に利用できる仕事率が大きく、クランキング時のエンジン18の回転速度が、セルモータに比べて高い。これにより、セルモータを利用した場合よりもエンジン18の初爆が速やかに起こり、消費エネルギが減少する。
またここで、図8には、6気筒のエンジンをバッテリーとセルモータとの組合せによって始動させた場合のセルモータの仕事と時間との関係が線図にて示されている。この場合、エンジンが始動するまでの所要時間は1026msであった(T1参照)。また、図9には、前記6気筒のエンジンを油圧アキュムレータと油圧モータとの組合せによって始動させた場合の油圧モータの仕事と時間との関係が線図にて示されている。この場合、エンジンが始動するまでの所要時間は471msであった(T2参照)。
図8より、バッテリーとセルモータとの組合せによってエンジンを始動させた場合には、セルモータによる仕事に持続性はあるものの、瞬時に利用できる仕事率が低いことがわかる。これに対し、図9より、油圧アキュムレータと油圧モータとの組合せによってエンジンを始動させた場合には、油圧モータの仕事に持続性はないものの、瞬時に利用できる仕事率が高いことがわかる。
一方、図10には、前記6気筒のエンジンをバッテリーとセルモータとの組合せによって始動させた場合のセルモータの消費するエネルギと時間との関係が線図にて示されている。また、図11には、前記6気筒のエンジンを油圧アキュムレータと油圧モータとの組合せによって始動させた場合の油圧モータの消費するエネルギと時間との関係が線図にて示されている。
図10と図11との比較により、エンジンが始動するまでに油圧モータが消費するエネルギ(図11のT2時の値)は、エンジンが始動するまでにセルモータが消費するエネルギ(図10のT1時の値)に比べて、大幅に少ないことがわかる。
また一方、図12には、前記6気筒のエンジンをバッテリーとセルモータとの組合せによって始動させた場合のエンジンの回転数と時間との関係が線図にて示されている。また、図13には、前記6気筒のエンジンを油圧アキュムレータと油圧モータとの組合せによって始動させた場合のエンジンの回転数と時間との関係が線図にて示されている。
図12より、バッテリーとセルモータとの組合せによってエンジンを始動させた場合には、エンジンは持続的に回転されるものの、エンジンの回転数は低いことがわかる。これに対し、図13より、油圧アキュムレータと油圧モータとの組合せによってエンジンを始動させた場合には、エンジンの回転に持続性はないものの、エンジンの回転数は短時間で高回転まで上昇することがわかる。
以上のことから、出力密度が高い油圧アキュムレータを利用した場合、短時間で高出力を得ることができるため(但し、エネルギは少ない)、エンジンの再始動のような短時間に大きな出力を必要とする場合には有効であることがわかる。
すなわち、本エンジン始動装置10では、アキュムレータ32と油圧ポンプモータ12との組合せにより、エンジン18の回転数を短時間で高めることができるので、図14に示す如く、従来の電気エネルギによるエンジン始動装置に比べて、エンジン18の初爆までの時間が短縮され、これにより、例えば、アイドルストップ後の発進時における違和感も減少する。
しかも、本エンジン始動装置10では、油圧ポンプモータ12の回転軸に接続された第1ギヤ20と、エンジン18のクランク軸に接続された第3ギヤ24とは、第2ギヤ22、第2ワンウェイクラッチ30、及び第4ギヤ26を介して常時連結された構成である。このため、電動スタータのように飛び出し機構によってエンジンと電動スタータとを連結する構成に比べて、当該連結に必要な時間が不要であるので、エンジン18を再始動する際の時間を一層短縮できる。
加えて、通常の所謂AT車における車両発進にはクラッチ装置の油圧確保が必須であり、また、所謂CVT車における車両発進にはクラッチ装置に加えて変速機の油圧確保も必須であるが、本エンジン始動装置10では、上述の如く、アイドルストップ等のエンジン18一時停止時においても、アキュムレータ32の油圧により、変速機14及びクラッチ装置16の油圧を確保することが可能である。このため、エンジン18始動後の速やかでスムースな車両発進が可能となる。
具体的には、図15に示す如く、アキュムレータ32から供給される油圧によって、時間T3前のアイドリングストップ期間中においても、変速機14及びクラッチ装置16の油圧が維持されるため(図15の一点鎖線参照)、エンジン18が再始動してエンジン回転数(図15の実線参照)が所定の回転数に達する時間T4に車両を発進させることができる。
一方、比較のために示したアキュムレータ32からの油圧供給がない場合(図15の点線参照)には、変速機14及びクラッチ装置16の油圧上昇がエンジン回転数の上昇に遅れるため、必要な油圧に達する時間T5後の時間T6まで車両を発進させることができない。そして、アキュムレータ32からの油圧供給がない構成では、時間T6までの待ち時間と油圧切替等に伴って生じるショックによりスムースな発進が阻害されるが、本エンジン始動装置10を備えた車両では、上記の通り速やかに車両を発進させることができ、かつ油圧切替などに伴うショックが生じることもなく、運転車等の乗員に違和感を与えることのないスムースな発進が可能となる。
また、アキュムレータ32からの油圧供給がない構成では、上記違和感のために時間T6までの間に運転者がアクセルペダルを踏み込んでしまい、エンジン回転数が上昇して車両が急発進したりクラッチ結合時のショックが発生したりすることも懸念されるが、本エンジン始動装置10を備えた車両では、このような急発進等も防止される。
また一方、本エンジン始動装置10では、油圧ポンプモータ12は、基本的には、変速機14及びクラッチ装置16に油圧を供給するための油圧ポンプである。すなわち、一般的な所謂AT車や所謂CVT車に既設される油圧ポンプに、モータとしての機能も持たせたものである。したがって、エンジン18始動のために特別な駆動源を車両に搭載することを廃止でき、しかも、既存の油圧回路を利用することも可能であるため、部品点数を大幅に削減できると共に、装置の全体構成を大幅にコンパクト化できる。
さらに、本エンジン始動装置10では、油圧ポンプモータ12の回転力は、第1ギヤ20、第2ギヤ22、第3ギヤ24、第4ギヤ26により減速されて、エンジン18に伝達される構成であるため、油圧ポンプモータ12を油圧モータ(スタータ)として機能させる際に大きなトルクを発生させることができる。これにより、油圧ポンプモータ12自体を小型化することができる。
しかも、上記減速機構により、油圧ポンプモータ12を小型化した場合には、油圧ポンプモータ12を油圧ポンプとして機能させる際のポンプ圧を低減させることができ、アキュムレータ32の耐圧性を高くする必要がない。すなわち、例えば、油圧ポンプモータ12の発生するポンプ圧を数MPa程度に設定した場合、油圧ポンプモータ12からの油圧を蓄圧するアキュムレータ32の構造は、油圧ハイブリッド車のエンジン始動・走行装置に用いられるような数十〜数百MPaといった圧力に耐えうる頑丈な構造、すなわち、莫大な重量物にする必要が全くなく、これにより、コストと重量の増大を防ぐことが可能である。
なお、油圧ポンプモータ12において、ポンプ機能とモータ機能を両立させると共に、エンジン18再始動のための高圧なアキュムレータを用意することなく成立させるためには、油圧ポンプモータ12の油圧ポンプとしての機能時は、例えば、エンジン18の回転数:油圧ポンプモータ12の回転数=1:1とし、油圧ポンプモータ12の油圧モータとしての機能時には、例えば、油圧ポンプモータ12の回転数:エンジン18の回転数=7〜20:1となるように第1ギヤ20、第2ギヤ22、第3ギヤ24、第4ギヤ26の減速比を設定することが好ましい。これにより、油圧ポンプモータ12の油圧モータ(スタータ)としての機能発動時に大きなトルクの発生が可能となる。
以上説明した如く、本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10では、エネルギの高効率な有効利用を図ることができる。
なお、本第1の実施の形態においては、第1駆動力伝達機構の構成要素として第1ワンウェイクラッチ28を適用すると共に、第2駆動力伝達機構の構成要素として第2ワンウェイクラッチ30を適用する構成としたが、これに限らず、第1ワンウェイクラッチ28、第2ワンウェイクラッチ30の代わりに通常のクラッチを適用して構成してもよい。但しその場合には、アキュムレータ32への蓄圧時および通常走行時には、第1ワンウェイクラッチ28の代わりに設けたクラッチが係合し、油圧ポンプモータ12の油圧による駆動時(エンジン18の始動時)には、第2ワンウェイクラッチ30の代わりに設けたクラッチが係合するように制御する必要がある。
次に、第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10の変形例について説明する。
(第1の変形例)
図16には、第1の実施の形態の第1の変形例に係るエンジン始動装置70の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
エンジン始動装置70は、前述したエンジン始動装置10と基本的に同様の構成であるが、前述した逆止弁50の代わりに電磁弁72を備えている。この場合、油圧エネルギの回生タイミングに合わせて電磁弁72をオン状態にすることにより、油圧エネルギをアキュムレータ32に蓄圧することができる。
すなわち、前述したエンジン始動装置10の如く逆止弁50を適用した場合、アキュムレータ32の油圧が接点54付近の圧力より低い場合には、必ずアキュムレータ32に蓄圧される特性があるため、アキュムレータ32の油圧が抜けた状態で車両が発進した直後など、エネルギ回生できない場合でもアキュムレータ32に油圧が蓄圧される欠点があるが、本第1変形例の如く電磁弁72を適用することにより、これを回避することができる。
(第2の変形例)
図17には、第1の実施の形態の第2の変形例に係るエンジン始動装置74の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
エンジン始動装置74は、前述したエンジン始動装置10と基本的に同様の構成であるが、前述した逆止弁50の代わりに電磁切替弁76を備えている。この場合にも、前記第1変形例の場合と同様に、油圧エネルギの回生タイミングに合わせて電磁切替弁72を切替操作することにより、油圧エネルギをアキュムレータ32に蓄圧することができる。
(第3の変形例)
図18には、第1の実施の形態の第3の変形例に係るエンジン始動装置78の部分的な構成が概略的な配管系統図にて示されている。
このエンジン始動装置78は、前述したエンジン始動装置10と基本的に同様の構成であるが、自動変速装置として電動ポンプ変速方式のベルト式CVT80を備えた車両に適用されたものである。ベルト式CVT80は、プライマリプーリ82とセカンダリプーリ84とを備えている。プライマリプーリ82とセカンダリプーリ84には、油圧供給用の油路86又は油路88がそれぞれ接続されており、これらの油路86、88は、それぞれ接点90、92において基本油圧回路を構成する油路56に接続されている。
接点90と接点92との間には、変速用電動ポンプ96が設けられており、この変速用電動ポンプ96は、変速用電動モータ98の回転力によって駆動されるようになっている。また、接点92には、アキュムレータ32に一端側が接続された油路100の他端側が接続されており、この油路100の途中には、油路100を開路又は閉路できる電磁弁102が設けられている。
なお、図示は省略するが、このエンジン始動装置78では、他の部品構成は、前述したエンジン始動装置10と同様の構成とされており、アキュムレータ32には前述した油路34(油路36)が接続されている。
このエンジン始動装置78では、エンジン18の長時間の停止等により、アキュムレータ32の油圧が低下した場合には、電磁弁102により油路100を開路させた状態で、変速用電動モータ98により変速用電動ポンプ96を駆動すれば、積極的にアキュムレータ32に蓄圧することが可能である。すなわち、このエンジン始動装置78では、変速用電動ポンプ96の駆動により、前述したエンジン始動装置10における電磁弁52によるアキュムレータ32の油圧低下防止機能の代替機能を果たすことができる。
(第4の変形例)
図19には、第1の実施の形態の第4の変形例に係るエンジン始動装置104の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
このエンジン始動装置104は、前述したエンジン始動装置10と基本的に同様の構成とされているが、所謂MT車に適用されたものであり、前述した油圧ポンプモータ12の代わりに油圧ポンプモータ106を備えている。この油圧ポンプモータ106は、パワーステアリング装置108に油圧を供給するための油圧ポンプを流用したものであり、基本油圧開路を構成する油路56の他端側には、パワーステアリング装置108が接続されている。
また、この油圧ポンプモータ106の設定位置は、エンジン18に直接的、あるいは、ギヤ、ベルト、又はチェーン等を介して間接的に接続されている。クラッチ110には、変速機(マニュアルトランスミッション)112が接続されており、クラッチ110を連結させることで、エンジン18の回転力が変速機112に伝達される構成である。また、クラッチ110が連結解除された状態で油圧ポンプモータ106は駆動される構成である。
このエンジン始動装置104においても、前述したエンジン始動装置10と基本的に同様の作用効果を奏する。
(第5の変形例)
図20には、第1の実施の形態の第5の変形例に係るエンジン始動装置114の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
このエンジン始動装置114は、前述した第4変形例に係るエンジン始動装置104と基本的に同様の構成とされており、所謂MT車に適用されたものである。但し、クラッチ110は、エンジン18と第3ギヤ24との間に設けられており、変速機112は、直接油圧ポンプモータ106に接続されている。
このエンジン始動装置114においても、前述した第4の変形例に係るエンジン始動装置104と基本的に同様の作用効果を奏する。
(第6の変形例)
図21には、第1の実施の形態の第6の変形例に係るエンジン始動装置116の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
このエンジン始動装置116は、前述した第4変形例に係るエンジン始動装置104と基本的に同様の構成とされており、所謂MT車に適用されたものである。但し、クラッチ110は、エンジン18を介して第3ギヤ24とは反対側に設けられており、このクラッチ110に変速機112が接続されている。
このエンジン始動装置116においても、前述したエンジン始動装置104と基本的に同様の作用効果を奏する。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の構成・作用については、前記第1の実施の形態と同符号を付してその説明を省略する。
図22には、本発明の第2の実施の形態に係るエンジン始動装置118の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
エンジン始動装置118は、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と基本的に同様の構成とされているが、前記第1の実施の形態に係る駆動力伝達機構19の代わりに、駆動力伝達機構120を備えている。
駆動力伝達機構120は、油圧ポンプモータ12の回転軸に接続された第1ギヤ122を備えている。この第1ギヤ122には、当該第1ギヤ122よりも歯数が多い第2ギヤ124が噛み合っており、この第2ギヤ124とエンジン18のクランク軸との間には、ワンウェイクラッチ126が接続されている。
ワンウェイクラッチ126は、第2ギヤ124の回転力をエンジン18のクランク軸に伝達すると共に、エンジン18のクランク軸から第2ギヤ124への回転力の伝達を遮断するようになっている。
一方、第1ギヤ122とエンジン18のクランク軸との間には、クラッチ128が設けられている。このクラッチ128は、第1ギヤ122とエンジン18のクランク軸との間の回転力の伝達を可能とする連結状態、又は、当該回転力の伝達を不能とする連結解除状態の何れかの状態を取り得る構成となっている。
さらに、クラッチ128を介して第1ギヤ122とは反対側には、電動モータ130が設けられている。この電動モータ130は、車両に設けられた図示しないバッテリーに電気的に接続されており、当該バッテリーから電力を供給されて駆動するようになっている。また、この電動モータ130の出力軸とクラッチ128との間には、ワンウェイクラッチ132が接続されている。このワンウェイクラッチ132は、電動モータ130の回転力をクラッチ128及び第1ギヤ122に伝達すると共に、第1ギヤ122及びクラッチ128から電動モータ130への回転力の伝達を遮断するようになっている。
このエンジン始動装置118では、他の部品構成は、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と同じ構成である。
次に、本第2の実施の形態の作用について説明する。
(1)車両の通常走行時
上記構成のエンジン始動装置118では、車両の通常走行時には、図23に示す如く、電磁切替弁38の作動によりストレーナ44と油圧ポンプモータ12の吸入部とが連通されると共に、電磁切替弁46の作動により油圧ポンプモータ12の吐出部と接点54とが連通される。また、電磁弁52によって、アキュムレータ32の入口が閉塞されると共に、電磁弁68によって油路36が閉路される。
一方、クラッチ128は、エンジン18のクランク軸と第1ギヤ122とを連結しており、エンジン18のクランク軸の回転力は、クラッチ128及び第1ギヤ122を介して油圧ポンプモータ12の回転軸に伝達され、油圧ポンプモータ12が駆動される。油圧ポンプモータ12が駆動されると、オイルパン42内の作動油が、油圧ポンプモータ12により吸引され、これにより、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構には、圧力調整弁58により所定の圧力に減圧(調圧)された油圧が油路56を介して供給される。
なおこの場合、油圧ポンプモータ12を、エンジン18の回転力ではなく電動モータ130の回転力によって駆動してもよい。すなわち、クラッチ128によるエンジン18のクランク軸と第1ギヤ122との連結を解除した状態で、電動モータ130を駆動させれば、電動モータ130の回転力が、ワンウェイクラッチ132、クラッチ128、及び第1ギヤ122を介して油圧ポンプモータ12に伝達され、油圧ポンプモータ12が駆動される。
(2)車両の運動エネルギを回生する場合
エンジン始動装置118では、車両の制動時には、車両の運動エネルギを回生して油圧エネルギとしてアキュムレータ32に貯蔵する。この場合、クラッチ128は、エンジン18のクランク軸と第1ギヤ122とを連結している。また、図24に示す如く、電磁切替弁38の作動によりストレーナ44と油圧ポンプモータ12の吸入部とが連通されると共に、電磁切替弁46及び電磁弁52の作動により、油圧ポンプモータ12の吐出部とアキュムレータ32とが連通され、電磁弁68によって油路36が閉路される。
この状態で車両が制動すると、車両の運動エネルギによってエンジン18のクランク軸が回転し、このクランク軸の回転力は、クラッチ128及び第1ギヤ122を介して油圧ポンプモータ12の回転軸に伝達され、油圧ポンプモータ12が駆動される。
油圧ポンプモータ12が駆動されると、オイルパン42内の作動油が、油圧ポンプモータ12により吸引される。これにより、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構には、圧力調整弁58により所定の圧力に減圧(調圧)された油圧が油路56を介して供給される。しかも、アキュムレータ32には、逆止弁50及び電磁弁52を介して油圧が供給されて蓄圧される。そして、アキュムレータ32内の油圧が接点54の油圧と同じになると、逆止弁50によって、アキュムレータ32への油圧の供給が遮断される。これにより、回生された車両の運動エネルギは、アキュムレータ32に油圧エネルギとして貯蔵される。
(3)油圧ポンプモータ12によりエンジン18を始動させる場合
エンジン始動装置118では、エンジン18を始動させる際には、クラッチ128によるエンジン18のクランク軸と第1ギヤ122との連結が解除される。また、図25に示す如く、電磁切替弁46の作動により油路48を介して油圧ポンプモータ12の吐出部とオイルパン42とが連通されると共に、電磁切替弁38の作動により油路36を介して油圧ポンプモータ12の吸入部と電磁弁68とが連通される。そして、電磁弁52、68がオン状態にされて油路36が開路する。これにより、アキュムレータ32内の高圧作動油が、油路36を介して油圧ポンプモータ12の吸入部に供給され、油圧ポンプモータ12が駆動する。油圧ポンプモータ12の回転力は、第1ギヤ122、第2ギヤ124、ワンウェイクラッチ126を介してエンジン18のクランク軸に伝達され、これにより、エンジン18が始動する。
(4)アキュムレータ32の油圧による変速機14及びクラッチ装置16の油圧確保
エンジン始動装置118では、図26に示す如く、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と同様に、アキュムレータ32の油圧により、変速機14及びクラッチ装置16の油圧を確保することができる。
(5)電動モータ130の駆動によりアキュムレータ32に蓄圧する場合
エンジン始動装置118では、エンジン18の作動時・停止時にかかわらず、電動モータ130を駆動させることで、アキュムレータ32に蓄圧することができる。この場合、クラッチ128によるエンジン18のクランク軸と第1ギヤ122との連結が解除される。また、図27に示す如く、電磁切替弁38の作動によりストレーナ44と油圧ポンプモータ12の吸入部とが連通されると共に、電磁切替弁46及び電磁弁52の作動により、油圧ポンプモータ12の吐出部とアキュムレータ32とが連通され、電磁弁68によって油路36が閉路される。
この状態で、電動モータ130が駆動されると、電動モータ130の回転力が、ワンウェイクラッチ132、クラッチ128、及び第1ギヤ122を介して油圧ポンプモータ12に伝達され、油圧ポンプモータ12が駆動される。油圧ポンプモータ12が駆動されると、オイルパン42内の作動油が、油圧ポンプモータ12により吸引され、これにより、アキュムレータ32には、油路34を介して油圧が供給される。なお、このとき、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構には、圧力調整弁58により所定の圧力に減圧(調圧)された油圧が油路56を介して供給される。
(6)電動モータ130によりエンジン18を始動する場合
エンジン始動装置118では、クラッチ128によりエンジン18のクランク軸とワンウェイクラッチ132とを連結した状態で、電動モータ130を駆動させると、電動モータ130の回転力は、図28に示す如く、ワンウェイクラッチ132及びクラッチ128を介してエンジン18のクランク軸に伝達され、エンジン18が始動する。すなわち、この電動モータ130は、セルスタータとしての機能の兼ね備えている。これにより、アキュムレータ32の油圧が低下した場合でも、速やかにエンジン18の始動を行うことができる。
(7)アキュムレータ32の油圧低下防止
エンジン始動装置118では、エンジン18を長時間停止させる場合には、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と同様に、電磁弁52を閉じてアキュムレータ32の油圧を遮断することで、アキュムレータ32の圧力低下を最小限に抑えることができる。
以上説明した如く、本発明の第2の実施の形態に係るエンジン始動装置118は、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と基本的に同様の効果を奏するものであり、エネルギの高効率な有効利用を図ることができる。
次に、第2の実施の形態に係るエンジン始動装置118の変形例について説明する。
(第1の変形例)
図29には、第2の実施の形態の第1の変形例に係るエンジン始動装置133の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
エンジン始動装置133は、前述したエンジン始動装置118と基本的に同様の構成であるが、所謂MT車に適用されたものであり、油圧ポンプモータ12の代わりに油圧ポンプモータ106を備えている。この油圧ポンプモータ106は、パワーステアリング装置108に油圧を供給するための油圧ポンプを流用したものであり、基本油圧開路を構成する油路56の他端側には、パワーステアリング装置108が接続されている。
また、エンジン18には、クラッチ110を介して変速機(マニュアルトランスミッション)112が接続されている。
このエンジン始動装置133においても、前述したエンジン始動装置118と基本的に同様の作用効果を奏する。
<第参考例
次に、本発明の第参考例について説明する。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の構成・作用については、前記第1の実施の形態と同符号を付してその説明を省略する。
図30には、本発明の第参考例に係るエンジン始動装置134の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
エンジン始動装置134は、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と基本的に同様の構成とされているが、前記第1の実施の形態に係る油圧ポンプモータ12の代わりに、互いに独立した油圧ポンプ136と油圧モータ138とを備えている。
油圧ポンプ136は、車両に既設された変速機14の油圧機構、及び該変速機14とエンジン18との間に接続されたクラッチ装置16の油圧機構に油圧を供給するための既存の油圧ポンプである。油圧ポンプ136の回転軸は、エンジン18のクランク軸に接続されており、エンジン18の回転力が伝達されて駆動するようになっている。
油圧ポンプ136の吸入部は、油路141を介してストレーナ144に接続されている。また、油圧ポンプ136の吐出部は、基本油圧回路を構成する油路56を介して変速機14及びクラッチ装置16に接続されると共に、第1油圧回路を構成する油路142を介してアキュムレータ32に接続されている。
油路142は、前記第1の実施の形態に係る油路34と基本的に同様の構成であるが、前記第1の実施の形態に係る電磁切替弁46が省略された構成である。このため、前記第1の実施の形態において電磁切替弁46とオイルパン42とを接続していた油路48も省略されている。
一方、油圧モータ138の作動油供給部は、第2油圧回路を構成する油路144を介してアキュムレータ32に接続されている。油路144は、前記第1の実施の形態に係る油路36と基本的に同様の構成であるが、前記第1の実施の形態に係る電磁切替弁38が省略された構成である。また、油圧モータ138の作動油排出部には、油路146の一端部が接続されており、この油路146の他端部は、オイルパン42に接続されている。
また一方、油圧モータ138とエンジン18との間には、駆動力伝達機構148が設けられている。駆動力伝達機構148は、エンジン18のクランク軸に接続された第1ギヤ150を備えており、この第1ギヤ150には、当該第1ギヤ150よりも歯数が少なく形成された第2ギヤ152が噛合している。また、この第2ギヤ152と油圧モータ138の回転軸との間には、ワンウェイクラッチ154が接続されている。このワンウェイクラッチ154は、油圧ポンプモータ138の回転力を第2ギヤ152に伝達すると共に、第2ギヤから油圧ポンプモータ138への回転力の伝達を遮断するようになっている。
このエンジン始動装置134では、他の部品構成は、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と同じ構成である。
次に、本第参考例の作用について説明する。
(1)車両の通常走行時
上記構成のエンジン始動装置134では、車両の通常走行時には、図31に示す如く、電磁弁52によって、アキュムレータ32の入口が閉塞されると共に、電磁弁68によって油路144が閉路される。
一方、エンジン18のクランク軸の回転力は、油圧ポンプ136の回転軸に伝達され、油圧ポンプ136が駆動される。油圧ポンプ136が駆動されると、オイルパン42内の作動油が、油圧ポンプ136により吸引され、これにより、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構には、圧力調整弁58により所定の圧力に減圧(調圧)された油圧が油路56を介して供給される。
(2)車両の運動エネルギを回生する場合
エンジン始動装置134では、車両の制動時には、車両の運動エネルギを回生して油圧エネルギとしてアキュムレータ32に貯蔵する。この場合、図32に示す如く、電磁弁52の作動により油路142を介して油圧ポンプ136の吐出部とアキュムレータ32とが連通される。また、電磁弁68によって油路36が閉路される。
この状態で車両が制動すると、車両の運動エネルギによってエンジン18のクランク軸が回転し、このクランク軸の回転力は、油圧ポンプ136の回転軸に伝達され、油圧ポンプ136が駆動される。油圧ポンプ136が駆動されると、オイルパン42内の作動油が、油圧ポンプ136により吸引され、これにより、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構には、圧力調整弁58により所定の圧力に減圧(調圧)された油圧が油路56を介して供給される。しかも、アキュムレータ32には、逆止弁50及び電磁弁52を介して油圧が供給されて蓄圧される。そして、アキュムレータ32内の油圧が接点54の油圧と同じになると、逆止弁50により、アキュムレータ32への油圧の供給が遮断される。これにより、回生された車両の運動エネルギは、アキュムレータ32に油圧エネルギとして貯蔵される。
(3)油圧モータ138によりエンジン18を始動させる場合
エンジン始動装置134では、エンジン18を始動させる際には、図33に示す如く、電磁弁52、68がオン状態にされる。これにより、アキュムレータ32内の高圧作動油が、油路144を介して油圧モータ138の作動油供給部に供給されると共に作動油排出口から排出され、油路146を介してオイルパン42内に流入する。これにより、油圧モータ138が駆動する。油圧モータ138の回転力は、ワンウェイクラッチ154、第2ギヤ152、及び第1ギヤ150を介してエンジン18のクランク軸に伝達され、これにより、エンジン18が始動する。
(4)アキュムレータ32の油圧による変速機14及びクラッチ装置16の油圧確保
エンジン始動装置134では、図34に示す如く、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と同様に、アキュムレータ32の油圧により、変速機14及びクラッチ装置16の油圧を確保することができる。
(5)アキュムレータ32の油圧低下防止
エンジン始動装置134では、エンジン18を長時間停止させる場合には、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と同様に、電磁弁52を閉じてアキュムレータ32の油圧を遮断することで、アキュムレータ32の圧力低下を最小限に抑えることができる。
以上説明した如く、本発明の第参考例に係るエンジン始動装置134は、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と基本的に同様の効果を奏するものであり、エネルギの高効率な有効利用を図ることができる。
次に、第参考例に係るエンジン始動装置134の変形例について説明する。
(第1の変形例)
図35には、第参考例の第1の変形例に係るエンジン始動装置156の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
エンジン始動装置156は、前述したエンジン始動装置134と基本的に同様の構成であるが、逆止弁50の代わりに電磁弁158を備えている。この場合、油圧エネルギの回生タイミングに合わせて電磁弁158をオン状態にすることにより、油圧エネルギをアキュムレータ32に蓄圧することができる。
(第2の変形例)
図36には、第参考例の第2の変形例に係るエンジン始動装置160の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
エンジン始動装置160は、前述したエンジン始動装置134と基本的に同様の構成であるが、逆止弁50の代わりに電磁切替弁162を備えている。この場合にも、前記第1変形例の場合と同様に、油圧エネルギの回生タイミングに合わせて電磁切替弁162を切替操作することにより、油圧エネルギをアキュムレータ32に蓄圧することができる。
(第3の変形例)
図37には、第参考例の第3の変形例に係るエンジン始動装置157の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
このエンジン始動装置157は、前述したエンジン始動装置134と基本的に同様の構成とされているが、所謂MT車に適用されたものであり、前述した油圧ポンプ136の代わりに油圧ポンプ137を備えている。この油圧ポンプ137は、パワーステアリング装置108に油圧を供給するための油圧ポンプを流用したものであり、基本油圧開路を構成する油路56の他端側には、パワーステアリング装置108が接続されている。
また、この油圧ポンプ137の設定位置は、エンジン18に直接的、あるいは、ギヤ、ベルト、又はチェーン等を介して間接的に接続されている。クラッチ110には、変速機(マニュアルトランスミッション)112が接続されており、クラッチ110を連結させることで、エンジン18の回転力が変速機112に伝達される構成である。また、クラッチ110が連結解除された状態で油圧ポンプモータ106は駆動される構成である。
このエンジン始動装置157においても、前述したエンジン始動装置134と基本的に同様の作用効果を奏する。
(第4の変形例)
図38には、第参考例の第4の変形例に係るエンジン始動装置159の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
このエンジン始動装置159は、前述した第3変形例に係るエンジン始動装置157と基本的に同様の構成とされており、所謂MT車に適用されたものである。但し、クラッチ110は、エンジン18と油圧ポンプ137との間に設けられており、変速機112は、直接油圧ポンプモータ106に接続されている。
このエンジン始動装置159においても、前述した第3の変形例に係るエンジン始動装置157と基本的に同様の作用効果を奏する。
(第5の変形例)
図39には、第参考例の第5の変形例に係るエンジン始動装置161の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
このエンジン始動装置161は、前述した第3変形例に係るエンジン始動装置157と基本的に同様の構成とされており、所謂MT車に適用されたものである。但し、油圧ポンプ137は、ベルト163を介してエンジン18に接続されている。なお、ベルト163の代わりにギヤ又はチェーン等を適用して構成してもよい。一方、エンジン18には、クラッチ110を介して変速機112が接続されている。
このエンジン始動装置161においても、前述したエンジン始動装置157と基本的に同様の作用効果を奏する。
<第参考例
次に、本発明の第参考例について説明する。なお、前記第1の実施の形態及び前記第参考例と基本的に同一の構成・作用については、前記第1の実施の形態及び前記第参考例と同符号を付してその説明を省略する。
図40には、本発明の第参考例に係るエンジン始動装置164の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
エンジン始動装置164は、前記第参考例に係るエンジン始動装置134と基本的に同様の構成であるが、油圧ポンプ136とエンジン18との間には、電動モータ166が設けられている。この電動モータ166の出力軸は、油圧ポンプ136の回転軸に接続されると共に、クラッチ168を介してエンジン18のクランク軸に接続されている。このクラッチ168は、電動モータ168の出力軸とエンジン18のクランク軸との間の回転力の伝達を可能とする連結状態、又は、当該回転力の伝達を不能とする連結解除状態の何れかの状態を選択的に取り得る構成となっている。
このエンジン始動装置164では、他の部品構成は、前記第参考例に係るエンジン始動装置134と同じ構成である。
次に、本第参考例の作用について説明する。
(1)車両の通常走行時
上記構成のエンジン始動装置164では、車両の通常走行時には、図41に示す如く、電磁弁52によって、アキュムレータ32の入口が閉塞されると共に、電磁弁68によって油路144が閉路される。
一方、クラッチ168は、エンジン18のクランク軸とモータ166の出力軸とを連結しており、エンジン18の回転力は、クラッチ168及びモータ166の出力軸を介して油圧ポンプ136に伝達され、油圧ポンプ136が駆動される。
油圧ポンプ136が駆動されると、オイルパン42内の作動油が、油圧ポンプ136により吸引され、これにより、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構には、圧力調整弁58により所定の圧力に減圧(調圧)された油圧が油路56を介して供給される。
なおこの場合、油圧ポンプ136を、エンジン18の回転力ではなく電動モータ130の回転力によって駆動してもよい。すなわち、クラッチ168によるエンジン18のクランク軸と電動モータ166の出力軸との連結を解除した状態で、電動モータ166を駆動させれば、電動モータ166の回転力によって油圧ポンプモータ12が駆動される。
(2)車両の運動エネルギを回生する場合
エンジン始動装置164では、車両の制動時には、車両の運動エネルギを回生して油圧エネルギとしてアキュムレータ32に貯蔵する。この場合、クラッチ168は、エンジン18のクランク軸とモータ166の出力軸とを連結している。また、図42に示す如く、電磁弁52の作動により油圧ポンプ136の吐出部とアキュムレータ32とが連通され、電磁弁68によって油路144が閉路される。
この状態で車両が制動すると、車両の運動エネルギによってエンジン18のクランク軸が回転し、このクランク軸の回転力は、クラッチ168及び電動モータ166の出力軸を介して油圧ポンプ136に伝達され、油圧ポンプ136が駆動される。油圧ポンプ136が駆動されると、オイルパン42内の作動油が、油圧ポンプ136により吸引され、これにより、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構には、圧力調整弁58により所定の圧力に減圧(調圧)された油圧が油路56を介して供給される。しかも、アキュムレータ32には、電磁弁50及び電磁弁52を介して油圧が供給されて蓄圧される。そして、アキュムレータ32内の油圧が接点54の油圧と同じになると、逆止弁50により、アキュムレータ32への油圧の供給が遮断される。これにより、回生された車両の運動エネルギは、アキュムレータ32に油圧エネルギとして貯蔵される。
(3)油圧モータ136によりエンジン18を始動させる場合
エンジン始動装置164では、エンジン18を始動させる際には、図43に示す如く、前記第参考例に係るエンジン始動装置134と同様の作用により、エンジン18を始動させる。
(4)アキュムレータ32の油圧による変速機14及びクラッチ装置16の油圧確保
エンジン始動装置164では、図44に示す如く、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と同様に、アキュムレータ32の油圧によって、変速機14及びクラッチ装置16の油圧を確保することができる。
(5)電動モータ166の駆動によりアキュムレータ32に蓄圧する場合
エンジン始動装置164では、エンジン18の作動時・停止時にかかわらず、電動モータ166を駆動させることで、アキュムレータ32に蓄圧することができる。この場合、クラッチ168によるエンジン18のクランク軸と電動モータ166の出力軸との連結が解除される。また、図45に示す如く、電磁弁52の作動により、油圧ポンプ136の吐出部とアキュムレータ32とが連通され、電磁弁68によって油路144が閉路される。
この状態で、電動モータ166が駆動されると、電動モータ166の回転力によって油圧ポンプ136が駆動され、オイルパン42内の作動油が、油圧ポンプモータ12により吸引される。これにより、アキュムレータ32には、油路34を介して油圧が供給されて蓄圧される。なお、このとき、変速機14の油圧機構、及びクラッチ装置16の油圧機構には、圧力調整弁58により所定の圧力に減圧(調圧)された油圧が、油路56を介して供給される。
(6)電動モータ166によりエンジン18を始動する場合
エンジン始動装置164では、クラッチ168によりエンジン18のクランク軸と電動モータ166の出力軸とを連結した状態で、電動モータ166を駆動させると、電動モータ166の回転力は、図46に示す如く、クラッチ168を介してエンジン18のクランク軸に伝達され、エンジン18が始動する。すなわち、この電動モータ166は、セルスタータとしての機能の兼ね備えている。これにより、アキュムレータ32の油圧が低下した場合でも、速やかにエンジン18の始動を行うことができる。
(7)アキュムレータ32の油圧低下防止
エンジン始動装置164では、エンジン18を長時間停止させる場合には、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と同様に、電磁弁52を閉じてアキュムレータ32の油圧を遮断することで、アキュムレータ32の圧力低下を最小限に抑えることができる。
以上説明した如く、本発明の第参考例に係るエンジン始動装置164は、前記第1の実施の形態に係るエンジン始動装置10と基本的に同様の効果を奏するものであり、エネルギの高効率な有効利用を図ることができる。
次に、第参考例に係るエンジン始動装置164の変形例について説明する。
(第1の変形例)
図47には、第参考例の第1の変形例に係るエンジン始動装置170の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
このエンジン始動装置170は、前述したエンジン始動装置164と基本的に同様の構成とされているが、所謂MT車に適用されたものであり、前述した油圧ポンプ136の代わりにパワーステアリング装置108用の油圧ポンプ137を備えている。
油圧ポンプ137は、モータ166、クラッチ168、及びベルト172を介してエンジン18に接続されており、クラッチ168の連結状態では、エンジン18の回転力がベルト172、クラッチ168、及びモータ166を介して油圧ポンプ137に伝達されるようになっている。なお、ベルト172の代わりにギヤ又はチェーンを適用して構成してもよい。一方、エンジン18には、クラッチ110を介して変速機(マニュアルトランスミッション)112が接続されている。
このエンジン始動装置170においても、前述したエンジン始動装置164と基本的に同様の作用効果を奏する。
(第2の変形例)
図48には、第参考例の第2の変形例に係るエンジン始動装置174の全体構成が概略的な配管系統図にて示されている。
このエンジン始動装置174は、前述した第1変形例に係るエンジン始動装置170と同様に、所謂MT車に適用されたものである。但し、前記第1変形例に係るベルト172が省略されており、油圧ポンプ137は、モータ166及びクラッチ168を介してエンジン18に接続されている(エンジン始動装置164と同一の構成とされている)。
また、エンジン18のクランク軸に接続された第1ギヤ50には、クラッチ110を介して変速機112(マニュアルトランスミッション)が接続されている。
このエンジン始動装置174においても、前述したエンジン始動装置164と基本的に同様の作用効果を奏する。
なお、前述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、油圧ポンプモータ12、106は、変速機14の油圧機構、クラッチ装置16の油圧機構、及びパワーステアリング装置108の油圧機構などに油圧を供給するための油圧ポンプを流用したものであるが、本発明はこれに限らず、油圧ポンプモータとしては、上記以外の油圧機構に適用される油圧ポンプを流用してもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動装置における車両の通常走行時の状態を示す配管系統図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動装置におけるアキュムレータへの蓄圧時の状態を示す配管系統図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動装置においてアキュムレータの油圧により油圧ポンプモータが駆動された状態を示す配管系統図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動装置においてアキュムレータの油圧により自動変速装置及びクラッチ装置の油圧を確保した状態を示す配管系統図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動装置において電磁弁によりアキュムレータの油圧を遮断した状態を示す配管系統図である。 アキュムレータの油圧による油圧モータの消費仕事と時間との関係、及びバッテリーの電力によるセルモータの消費仕事と時間との関係を示す線図である。 バッテリーとセルモータとの組合せによりエンジンを始動させた際のセルモータの仕事と時間との関係を示す線図である。 アキュムレータと油圧モータとの組合せによりエンジンを始動させた際の油圧モータの仕事と時間との関係を示す線図である。 バッテリーとセルモータとの組合せによりエンジンを始動させた際のセルモータの消費するエネルギと時間との関係を示す線図である。 アキュムレータと油圧モータとの組合せによりエンジンを始動させた際の油圧モータの消費するエネルギと時間との関係を示す線図である。 バッテリーとセルモータとの組合せによりエンジンを始動させた際のエンジンの回転数と時間との関係を示す線図である。 アキュムレータと油圧モータとの組合せによりエンジンを始動させた際のエンジンの回転数と時間との関係を示す線図である。 アキュムレータと油圧モータとの組合せによりエンジンを始動させた際のエンジンの回転数と時間との関係、及びバッテリーとセルモータとの組合せによりエンジンを始動させた際のエンジンの回転数と時間との関係を概念的に示す線図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動装置が適用された車両の発進可能タイミングを説明するための線図である。 本発明の第1の実施の形態の第1変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第1の実施の形態の第2変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第1の実施の形態の第3変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第1の実施の形態の第4変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第1の実施の形態の第5変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第1の実施の形態の第6変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第2の実施の形態に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第2の実施の形態に係るエンジン始動装置における車両の通常走行時の状態を示す配管系統図である。 本発明の第2の実施の形態に係るエンジン始動装置におけるアキュムレータへの蓄圧時の状態を示す配管系統図である。 本発明の第2の実施の形態に係るエンジン始動装置においてアキュムレータの油圧により油圧ポンプモータが駆動された状態を示す配管系統図である。 本発明の第2の実施の形態に係るエンジン始動装置においてアキュムレータの油圧により自動変速装置及びクラッチ装置の油圧を確保した状態を示す配管系統図である。 本発明の第2の実施の形態に係るエンジン始動装置において電動モータの駆動によりアキュムレータに蓄圧した状態を示す配管系統図である。 本発明の第2の実施の形態に係るエンジン始動装置において電動モータの駆動によりエンジンを始動させた状態を示す配管系統図である。 本発明の第2の実施の形態の第1変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置における車両の通常走行時の状態を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置におけるアキュムレータへの蓄圧時の状態を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置においてアキュムレータの油圧により油圧ポンプモータが駆動された状態を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置においてアキュムレータの油圧により自動変速装置及びクラッチ装置の油圧を確保した状態を示す配管系統図である。 本発明の第参考例の第1変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第参考例の第2変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第参考例の第3変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第参考例の第4変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第参考例の第5変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置における車両の通常走行時の状態を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置におけるアキュムレータへの蓄圧時の状態を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置においてアキュムレータの油圧により油圧ポンプモータが駆動された状態を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置においてアキュムレータの油圧により自動変速装置及びクラッチ装置の油圧を確保した状態を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置において電動モータの駆動によりアキュムレータに蓄圧した状態を示す配管系統図である。 本発明の第参考例に係るエンジン始動装置において電動モータの駆動によりエンジンを始動させた状態を示す配管系統図である。 本発明の第参考例の第1変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。 本発明の第参考例の第2変形例に係るエンジン始動装置の全体構成を示す配管系統図である。
符号の説明
10 エンジン始動装置
12 油圧ポンプモータ
14 オートマチックトランスミッション(自動変速装置)
16 クラッチ装置
18 エンジン
19 駆動力伝達機構
20 第1ギヤ
22 第2ギヤ
24 第3ギヤ
26 第4ギヤ
28 第1ワンウェイクラッチ
30 第2ワンウェイクラッチ
32 アキュムレータ
34 油路(第1油圧回路)
36 油路(第2油圧回路)
38 電磁切替弁(第2油圧回路)
46 電磁切替弁(第1油圧回路)
50 逆止弁(第1油圧回路)
52 電磁弁(第1油圧回路、第2油圧回路)
68 電磁弁(第2油圧回路)
70 エンジン始動装置
72 電磁弁(第1油圧回路)
74 エンジン始動装置
76 電磁切替弁(第1油圧回路)
78 エンジン始動装置
80 ベルト式CVT(自動変速装置)
104 エンジン始動装置
108 パワーステアリング装置
114 エンジン始動装置
116 エンジン始動装置
118 エンジン始動装置
120 駆動力伝達機構
122 第1ギヤ
124 第2ギヤ
126 ワンウェイクラッチ
128 クラッチ
130 電動モータ
133 エンジン始動装置
134 エンジン始動装置
136 油圧ポンプ
138 油圧モータ
142 油路(第1油圧回路)
144 油路(第2油圧回路)
148 駆動力伝達機構
150 第1ギヤ
152 第2ギヤ
154 ワンウェイクラッチ
156 エンジン始動装置
157 エンジン始動装置
158 電磁弁(第1油圧回路)
159 エンジン始動装置
160 エンジン始動装置
161 エンジン始動装置
162 電磁切替弁(第1油圧回路)
164 エンジン始動装置
166 電動モータ
170 エンジン始動装置
174 エンジン始動装置

Claims (4)

  1. 動されることで車両に既設された所定の油圧機構に油圧を供給すると共に、自らに油圧が供給されることで駆動る油圧ポンプモータと、
    前記車両に設けられたエンジンと前記油圧ポンプモータとを接続し、前記エンジンの作動時には前記エンジンの回転力を前記油圧ポンプモータに伝達すると共に、前記油圧ポンプモータの油圧による駆動時には前記油圧ポンプモータの回転力を所定の減速比で減速して前記エンジンに伝達する駆動力伝達機構と、
    前記車両に設けられ、供給された油圧を蓄圧するアキュムレータと、
    前記油圧ポンプモータと前記アキュムレータとを接続すると共に、前記アキュムレータへの蓄圧の際には開路して前記油圧ポンプモータから前記アキュムレータへの油圧の供給を可能とする第1油圧回路と、
    前記第1油圧回路とは独立して前記油圧ポンプモータと前記アキュムレータとを接続すると共に、前記油圧ポンプモータを油圧により駆動させる際には開路して前記アキュムレータから前記油圧ポンプモータへの油圧の供給を可能とする第2油圧回路と、
    を備え、かつ、
    前記駆動力伝達機構は、
    前記油圧ポンプモータに接続された第1ギヤと、
    前記第1ギヤよりも歯数が多く形成され、前記第1ギヤに噛合する第2ギヤと、
    前記エンジンに接続された第3ギヤと、
    前記第3ギヤよりも歯数が少なく形成され、前記第3ギヤに噛合する第4ギヤと、
    前記第1ギヤと前記第3ギヤとの間に接続された第1ワンウェイクラッチと、
    前記第2ギヤと前記第4ギヤとの間に接続された第2ワンウェイクラッチと、
    を備えたことを特徴とするエンジン始動装置。
  2. 駆動されることで車両に既設された所定の油圧機構に油圧を供給すると共に、自らに油圧が供給されることで駆動する油圧ポンプモータと、
    前記車両に設けられたエンジンと前記油圧ポンプモータとを接続し、前記エンジンの作動時には前記エンジンの回転力を前記油圧ポンプモータに伝達すると共に、前記油圧ポンプモータの油圧による駆動時には前記油圧ポンプモータの回転力を所定の減速比で減速して前記エンジンに伝達する駆動力伝達機構と、
    前記車両に設けられ、供給された油圧を蓄圧するアキュムレータと、
    前記油圧ポンプモータと前記アキュムレータとを接続すると共に、前記アキュムレータへの蓄圧の際には開路して前記油圧ポンプモータから前記アキュムレータへの油圧の供給を可能とする第1油圧回路と、
    前記第1油圧回路とは独立して前記油圧ポンプモータと前記アキュムレータとを接続すると共に、前記油圧ポンプモータを油圧により駆動させる際には開路して前記アキュムレータから前記油圧ポンプモータへの油圧の供給を可能とする第2油圧回路と、
    を備え、かつ、
    前記駆動力伝達機構は、
    前記油圧ポンプモータに接続された第1ギヤと、
    前記第1ギヤよりも歯数が多く形成され、前記第1ギヤに噛合する第2ギヤと、
    前記第2ギヤと前記エンジンとの間に接続されたワンウェイクラッチと、
    前記第1ギヤと前記エンジンとの間に接続されたクラッチと、
    を備えたことを特徴とするエンジン始動装置。
  3. 前記エンジン及び前記油圧ポンプモータに接続され、前記エンジンを始動可能でかつ前記油圧ポンプモータを駆動可能な電動モータを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエンジン始動装置。
  4. 前記所定の油圧機構は、前記エンジンに接続された自動変速装置の油圧機構、前記エンジンと前記自動変速装置との間に接続されたクラッチ装置の油圧機構、パワーステアリング装置の油圧機構、及び、その他の油圧機構のうちの少なくとも何れか1つとされる、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載のエンジン始動装置
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