JP4337339B2 - 発光ダイオード駆動回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオード(以下、LEDという)を定電流駆動する発光ダイオード駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発光ダイオード駆動回路としては、図15および図17に示すものが知られている。
図15に示すLED駆動回路101は、直流電源Vcc、抵抗R101、トランジスタQ101から構成されている。図16に示すように、外部からA点に入力されるパルス信号がローレベルになりLED101が消灯している場合には、LED101の駆動電流を遮断することができるため、高効率駆動が可能になるといった利点を有している。
【0003】
また、図17に示すLED駆動回路102は、直流電源Vcc、カレントミラー回路からなる定電流源(トランジスタQ102,Q103)、トランジスタQ104から構成されている。このLED駆動回路102を複数設け、同一光度ランクのLED102をそれぞれに実装した場合、LED102毎の順方向電圧VF がバラついても、明るさはバラつかないといった利点を有している。
【0004】
なお、LED駆動回路としては、特許文献1に記載された回路が報告されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−209123
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図15に示すLED駆動回路101を複数設けた場合、LED101の順方向電圧VF がバラつくことにより、順方向電流IF が変動して動作点が異なるため、LED101毎に明るさが異なる可能性が高いといった問題があった。
【0007】
また、図17に示すLED駆動回路102では、図18に示すように、外部からB点に入力されるパルス信号がハイレベルになりLED102が消灯していても、定電流がトランジスタQ104に流れるため、電源効率が低下するといった問題があった。
このため、定電流回路を用いて高効率に動作可能なLED駆動回路の実現が要望されていた。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、発光ダイオードの明度が安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる発光ダイオード駆動回路を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、発光ダイオードに所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を供給する定電流回路と、直列に接続される前記発光ダイオードおよび前記定電流回路に、直列に接続して外部からのパルス信号に応じて前記定電流回路の動作をオンオフ制御するスイッチング素子と、を備えた発光ダイオード駆動回路であって、前記定電流回路は、電流源としてのカレントミラー回路と、前記カレントミラー回路に起動電流を流して前記カレントミラー回路を起動するための起動抵抗と、前記カレントミラー回路が起動されて前記カレントミラー回路から生成された電流を受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成する基準電圧回路と、前記基準電圧回路から生成された定電流を受けて所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を生成するバンドギャップ回路と、を有し、前記カレントミラー回路に流れる前記起動電流は、前記起動抵抗には流れ、前記基準電圧回路および前記バンドギャップ回路には流れないことを要旨とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、前記定電流回路において、前記カレントミラー回路は、PNP型の第1および第2のトランジスタを有し、エミッタが共通接続され、ベースが共通接続され、さらに第2のトランジスタのベース−コレクタが接続され、前記基準電圧回路は、NPN型の第3および第4のトランジスタを有し、ベースが共通接続され、前記第1のトランジスタのコレクタと第3のトランジスタのコレクタおよびベースが接続され、前記第2のトランジスタのコレクタと第4のトランジスタのコレクタが接続され、第3のトランジスタのエミッタが直列に接続されるm個のダイオードの第1のダイオードのアノードに接続され、第4のトランジスタのエミッタが第1の抵抗の他端に接続され、前記バンドギャップ回路は、NPN型の第5および第6のトランジスタを有し、ベースが共通接続され、前記第1の抵抗の一端と第5のトランジスタのコレクタおよびベースが接続され、前記第2のトランジスタのエミッタと第6のトランジスタのコレクタが接続され、第5のトランジスタのエミッタが第3の抵抗の他端に接続され、第6のトランジスタのエミッタが第3の抵抗の一端に接続されるとともに前記直列に接続されるm個のダイオードの第mダイオードのカソードに接続され、前記起動抵抗は、前記第2のトランジスタのベースと前記第3の抵抗の一端との間に接続されていることを要旨とする。
【0016】
請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、前記バンドギャップ回路に設けられた第6のトランジスタは、マルチエミッタを有することを要旨とする。
【0017】
請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、前記第1の抵抗および第3の抵抗は、前記第4のトランジスタおよび第5のトランジスタに流れる電流を制限するとともに前記第6のトランジスタに流れる電流の温度係数を調整することを要旨とする。
【0018】
請求項5記載の発明は、上記課題を解決するため、前記スイッチング素子は、バイポーラトランジスタ、FET、IGBTの何れか1つからなる半導体スイッチング素子であることを要旨とする。
【0019】
請求項6記載の発明は、上記課題を解決するため、半導体集積回路としてモノリシック形成されることを要旨とする。
【0022】
請求項7記載の発明は、上記課題を解決するため、発光ダイオードに所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を供給する定電流回路を備え、前記発光ダイオードと前記定電流回路を直列に接続してなる発光ダイオード駆動回路であって、前記定電流回路は、電流源としてのカレントミラー回路と、前記カレントミラー回路に起動電流を流して前記カレントミラー回路を起動するための起動抵抗と、前記カレントミラー回路が起動されて前記カレントミラー回路から生成された電流を受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成する基準電圧回路と、前記基準電圧回路から生成された定電流を受けて所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を生成するバンドギャップ回路と、を有し、前記カレントミラー回路に流れる前記起動電流は、前記起動抵抗には流れ、前記基準電圧回路および前記バンドギャップ回路には流れないことを要旨とする。
【0023】
請求項8記載の発明は、上記課題を解決するため、半導体集積回路としてモノリシック形成されることを要旨とする。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、請求項1乃至請求項8の発明に対応する発明の実施の形態は、(第1の実施の形態)〜(第3の実施の形態)に記載されており、これらの実施例以外の実施例は参考である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るLED駆動回路11の構成を示す図である。
【0042】
図1に示すように、LED駆動回路11は、LED1に正の温度係数を有する定電流を供給する定電流回路13と、直列に接続されるLED1および定電流回路13に、直列に接続して外部からのパルス信号に応じて定電流回路13の動作をオンオフ制御するスイッチング素子Q7とから構成されている。
詳しくは、定電流回路13は、電流源としてのカレントミラー回路15と、カレントミラー回路15を起動するための起動抵抗R2と、カレントミラー回路から生成された電流を受けて正の温度係数を有する定電流を生成するバンドギャップ回路17とから構成されている。
【0043】
さらに、第1抵抗R1は、第4トランジスタQ4に流れる電流を制限するために設けられている。
定電流回路13において、カレントミラー回路15は、PNP型の第1のトランジスタQ1および第2のトランジスタQ2を有し、エミッタが共通接続され、ベースが共通接続され、さらに第2のトランジスタQ2のベース−コレクタが接続されている。また、バンドギャップ回路17は、NPN型の第3のトランジスタQ3および第4のトランジスタQ4を有し、ベースが共通接続され、第1のトランジスタQ1のコレクタと第3のトランジスタQ3のコレクタおよびベースが接続され、第2のトランジスタQ2のコレクタと第4のトランジスタQ4のコレクタが接続され、第3のトランジスタQ3のエミッタが第1の抵抗R1の一端に接続され、第4のトランジスタQ4のエミッタが第1の抵抗R1の他端に接続されている。さらに、起動抵抗R2は、第2のトランジスタQ2のベースと第1の抵抗R1の一端との間に接続されている。
【0044】
次に、図2〜図4を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路11の動作について説明する。なお、時刻tは図2に示すそれぞれのタイミングである。
いま、時刻t0において、LED駆動回路11に直流電源Vccが印加されており、スイッチング素子Q7のベース電圧がローレベル状態にあることとして説明を始める。
【0045】
このとき、スイッチング素子Q7はオフ状態になっているので、LED1および定電流回路13には電流が流れていない。すなわち、順方向電流IF =0となっている。
次に、時刻t1において、スイッチング素子Q7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、スイッチング素子Q7はオフ状態からオン状態に切り替わり、スイッチング素子Q7のコレクタ−エミッタ間が導通して図1に示すD点の電圧がほぼGNDレベルになる。
【0046】
図1に示すD点の電圧がほぼGNDレベルになると、まず、直流電源VccからLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからベース、起動抵抗R2、スイッチング素子Q7のコレクタからエミッタを経由して起動電流が流れ、容易に起動できるようになる。なお、起動抵抗R2がMΩオーダーの抵抗値を有するため、起動電流はμAオーダーの値となる。
【0047】
この起動電流に応じて図1に示すC点のベース電圧が降下し、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
なお、定電流回路13に設けられているトランジスタQ1〜Q4のうち第1および第2トランジスタQ1,Q2のみがオンするような最小の直流電源Vccの電圧を、図3に示すように、Vcc1 とすると、
【数1】
となる。
【0048】
さらに、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンすると、第3および第4トランジスタQ3,Q4のベースからエミッタに向かって電流が流れ、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
この結果、直流電源VccからLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタ、スイッチング素子Q7のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。同時に、直流電源VccからLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタ、第1抵抗R1、スイッチング素子Q7のコレクタからエミッタを経由して電流I2 が流れる。
【0049】
なお、定電流回路13に設けられているトランジスタQ1〜Q4の全てがオンしてLED1のIF が一定になるような最小の直流電源Vccの電圧を、図3に示すように、Vcc2 とすると、
【数2】
となる。
【0050】
上述したように、第1および第2トランジスタQ1,Q2は、カレントミラー回路15を構成しており、さらに、カレントミラー回路15は半導体集積回路としてモノリシック形成されているので、同一セルにて形成されている第1および第2トランジスタQ1,Q2にそれぞれ流れる電流I1 ,I2 は等しくなる。
【0051】
【数3】
I1 =I2 (3)
従って、LED1に流れる順方向電流IF は、
【数4】
IF =I1 +I2 (4)
となる。
【0052】
すなわち、第4トランジスタQ4のエミッタにマルチエミッタを採用しているので、第1抵抗R1を調整することで、I1 =I2 となり、さらに、第1および第2トランジスタQ1,Q2が同一セルにて形成されているので、
【数5】
I1 =I2 =0.5×IF (5)
となる。
【0053】
また、第4トランジスタQ4の1個あたりのエミッタ面積S(Q4)と、第3トランジスタQ3のエミッタ面積S(Q3)は、それぞれ同一セルにて形成されているので、第4トランジスタQ4のセル数をnとすると、
【数6】
S(Q4)=n・S(Q3) (6)
となる。
【0054】
ここで、第3トランジスタQ3のベース・エミッタ間の電圧降下VBE(Q3)=VBE(Q4)+I2×R1の関係が成り立つことから、
【数7】
となる。
【0055】
(7)式を解くと、電流I1 ,I2 、LED1の順方向電流IF をそれぞれ求めることができる。
なお、バンドギャップ回路17により発生する順方向電流IFは、図4に示すように、ジャンクション温度Tjの上昇にともない増加する。
【0056】
このように、時刻t1において、スイッチング素子Q7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、スイッチング素子Q7はオフ状態からオン状態に切り替わり、スイッチング素子Q7のコレクタ−エミッタ間が導通して図1に示すD点の電圧がほぼGNDレベルになる。この結果、LED1に上述した定電流の順方向電流IF が生じるので、LED1が点灯する。
【0057】
次に、時刻t2において、スイッチング素子Q7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、スイッチング素子Q7はオン状態からオフ状態に切り替わり、スイッチング素子Q7のコレクタ−エミッタ間が非導通となり図1に示すD点の電圧が直流電源Vccレベルになる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
【0058】
(変形例1)
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るLED駆動回路11の変形例1の構成を示す図である。
本変形例の特徴は、カレントミラー回路16として、図1に示すカレントミラー回路15の第1および第2トランジスタQ1,Q2を構成するPNP型トランジスタQ1〜Q2のエミッタに抵抗R11,R12を直列に接続し、バンドギャップ回路18として、バンドギャップ回路17の第3および第4トランジスタQ3,Q4を構成するNPN型トランジスタQ3〜Q4のエミッタに抵抗R13,R14を直列に接続することにある。
なお、図5に示すトランジスタのエミッタに抵抗を接続するという構成は、後述する図6,7,10に示すトランジスタについても適用できる。
【0059】
このように、トランジスタQ1〜Q4のエミッタに抵抗を直列に接続することで、直流電源Vccの電圧変動に起因してトランジスタに生じるアーリー効果を抑制することができるとともに、電流I1 とI2 の比で表す電流バランスを調整することもでき、この結果、直流電源Vccの電圧変動に影響されにくい定電流回路を構成することができる。
【0060】
(変形例2)
図6は、本発明の第1の実施の形態に係るLED駆動回路11の変形例2の構成を示す図である。
本変形例の特徴は、カレントミラー回路19として、図1に示すカレントミラー回路15の第1および第2トランジスタQ1,Q2を構成するPNP型トランジスタに代わって、Pch−MOSFETを用いたことにあり、応答速度を向上することができる。
【0061】
本実施の形態における効果は、外部からのパルス信号に応じてスイッチング素子Q7により定電流回路14の動作をオン制御された場合、起動抵抗R2によりカレントミラー回路19を起動して電流を生成し、カレントミラー回路19から生成された電流をバンドギャップ回路17が受けて正の温度係数を有する定電流を生成し、スイッチング素子Q7と定電流回路14に直列に接続したLED1に供給するので、上述した従来のLED駆動回路101,102と比較して、LED1の明度が安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる。
【0062】
なお、本実施の形態においては、スイッチング素子Q7を設けておき、外部からのパルス信号に応じてスイッチング素子Q7により定電流回路14の動作をオン制御するように構成したが、本発明はこのような場合に限定するものではなく、スイッチング素子Q7を構成上から削除してもよい。すなわち、直列に接続されているLED1と定電流回路14に直流電源が加わった場合、起動抵抗R2によりカレントミラー回路19を起動して電流を生成し、カレントミラー回路19から生成された電流をバンドギャップ回路17が受けて正の温度係数を有する定電流を生成し、定電流回路14に直列に接続したLED1に供給するので、上述した従来のLED駆動回路101,102と比較して、LED1の明度が安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる。
【0063】
(第2の実施の形態)
図7は、本発明の第2の実施の形態に係るLED駆動回路21の構成を示す図である。
図7に示すように、LED駆動回路21は、LED1に負の温度係数を有する定電流を供給する定電流回路23と、直列に接続されるLED1および定電流回路23に、直列に接続して外部からのパルス信号に応じて定電流回路23の動作をオンオフ制御するスイッチング素子Q7とから構成されている。
【0064】
詳しくは、定電流回路23は、電流源としてのカレントミラー回路15と、カレントミラー回路15を起動するための起動抵抗R2と、カレントミラー回路15から生成された電流を受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成する基準電圧回路27とから構成されている。
なお、カレントミラー回路15は、第1の実施の形態において説明したので、その説明を省略する。
【0065】
上述した定電流回路23において、カレントミラー回路15は、PNP型の第1のトランジスタQ1および第2のトランジスタQ2を有し、エミッタが共通接続され、ベースが共通接続され、さらに第2のトランジスタQ2のベース−コレクタが接続されている。基準電圧回路27は、NPN型の第3のトランジスタQ3および第4のトランジスタQ4を有し、ベースが共通接続され、第1のトランジスタQ1のコレクタと第3のトランジスタQ3のコレクタおよびベースが接続され、第2のトランジスタQ2のコレクタと第4のトランジスタQ4のコレクタが接続され、第3のトランジスタQ3のエミッタが少なくとも1つ以上のダイオードD1〜Dmを介して第1の抵抗R1の一端に接続され、第4のトランジスタQ4のエミッタが第1の抵抗R1の他端に接続されている。さらに、起動抵抗R2は、第2のトランジスタQ2のベースと第1の抵抗R1の一端との間に接続されている。
【0066】
次に、図8〜図9を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路21の動作について説明する。なお、時刻tは図2に示すそれぞれのタイミングである。
いま、時刻t0において、LED駆動回路21に直流電源Vccが印加されており、スイッチング素子Q7のベース電圧がローレベル状態にあることとして説明を始める。
このとき、スイッチング素子Q7はオフ状態になっているので、LED1および定電流回路23には電流が流れていない。すなわち、順方向電流IF =0となっている。
【0067】
次に、時刻t1において、スイッチング素子Q7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、スイッチング素子Q7はオフ状態からオン状態に切り替わり、スイッチング素子Q7のコレクタ−エミッタ間が導通して図7に示すD点の電圧がほぼGNDレベルになる。
図7に示すD点の電圧がほぼGNDレベルになると、まず、直流電源VccからLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからベース、起動抵抗R2、スイッチング素子Q7のコレクタからエミッタを経由して起動電流が流れ、容易に起動できるようになる。この起動電流に応じて図7に示すC点のベース電圧が降下し、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
【0068】
なお、定電流回路23に設けられているトランジスタQ1〜Q4のうち第1および第2トランジスタQ1,Q2のみがオンするような最小の直流電源Vccの電圧を、図8に示すように、Vcc1 とすると、上述した(1)式と同様になる。
【0069】
さらに、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンすると、第4トランジスタQ4のベースからエミッタに向かって電流が流れ、第4トランジスタQ4がオンする。
この結果、直流電源VccからLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタ、スイッチング素子Q7のコレクタからエミッタを経由して電流I2 が流れる。
【0070】
同時に、直流電源VccからLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタ、ダイオードD1〜Dm、スイッチング素子Q7のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。
【0071】
なお、定電流回路23に設けられているトランジスタQ1〜Q4の全てがオンしてLED1のIF が一定になるような最小の直流電源Vccの電圧を、図8に示すように、Vcc2 とすると、
【数8】
となる。
【0072】
上述したように、第1および第2トランジスタQ1,Q2は、カレントミラー回路15を構成しており、さらに、カレントミラー回路15は半導体集積回路としてモノリシック形成されているので、同一セルにて形成されている第1および第2トランジスタQ1,Q2にそれぞれ流れる電流I1 ,I2 は等しくなる。
【0073】
【数9】
I1 =I2 (9)
従って、LED1に流れる順方向電流IF は、
【数10】
IF =I1 +I2 (10)
となる。
【0074】
また、第4トランジスタQ4のエミッタに接続されている第1抵抗R1による電圧降下は、第3トランジスタQ3のエミッタに接続されているダイオードD1〜Dmによる電圧降下と同一になるので、
【数11】
I2=(m×VF )/R1 (11)
となる。
なお、ダイオードDmの個数が多くなるに従って第1抵抗R1は、設定し易くなる。但し、起動抵抗R2に発生する起動電圧が高くなるので、直流電源Vccも高くなる。
【0075】
さらに、第1および第2トランジスタQ1,Q2が同一セルにて形成されているので、I1=I2となり、
【数12】
I1 =I2 =0.5×IF (12)
となる。
また、(11)式を解くと、電流I1 ,I2 、LED1の順方向電流IF をそれぞれ求めることができる。
【0076】
なお、基準電圧回路27内のダイオードD1〜Dmは、図9に示すように、ジャンクション温度Tjに対して順方向電流IF が減少する負の温度係数を有している。
【0077】
このように、時刻t1において、スイッチング素子Q7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、スイッチング素子Q7はオフ状態からオン状態に切り替わり、スイッチング素子Q7のコレクタ−エミッタ間が導通して図7に示すD点の電圧がほぼGNDレベルになる。この結果、LED1に上述した定電流の順方向電流IF が生じるので、LED1が点灯する。
【0078】
次に、時刻t2において、スイッチング素子Q7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、スイッチング素子Q7はオン状態からオフ状態に切り替わり、スイッチング素子Q7のコレクタ−エミッタ間が非導通となり図7に示すD点の電圧が直流電源Vccレベルになる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
なお、第1および第2トランジスタQ1,Q2は、同一セルにて形成されているので、上述した(13)式のようにI1 =I2 としてあつかったが、
【数13】
Q1のエミッタ面積<Q2のエミッタ面積 (13)
としてもよく、この場合、トランジスタQ1,Q2の面積比からI1 <I2 として扱ってもよい。
また、定電流回路23を半導体集積回路としてモノリシック形成した場合、第1抵抗R1の抵抗値は正の温度係数を有することとなる。
【0079】
本実施の形態における効果は、外部からのパルス信号に応じてスイッチング素子Q7により定電流回路23の動作をオン制御された場合、起動抵抗R2によりカレントミラー回路15を起動して電流を生成し、カレントミラー回路15から生成された電流を基準電圧回路27により受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成するので、従来のLED駆動回路101,102と比較して、LEDの明度が安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる。
【0080】
なお、本実施の形態においては、スイッチング素子Q7を設けておき、外部からのパルス信号に応じてスイッチング素子Q7により定電流回路23の動作をオン制御するように構成したが、本発明はこのような場合に限定するものではなく、スイッチング素子Q7を構成上から削除してもよい。すなわち、直列に接続されているLED1と定電流回路23に直流電源が加わった場合、起動抵抗R2によりカレントミラー回路15を起動して電流を生成し、カレントミラー回路15から生成された電流を基準電圧回路27により受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成するので、従来のLED駆動回路101,102と比較して、LEDの明度が安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる。
【0081】
(第3の実施の形態)
図10は、本発明の第3の実施の形態に係るLED駆動回路31の構成を示す図である。
図10に示すように、LED駆動回路31は、LED1に所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を供給する定電流回路33と、直列に接続されるLED1および定電流回路33に、直列に接続して外部からのパルス信号に応じて定電流回路33の動作をオンオフ制御するスイッチング素子Q7とから構成されている。
【0082】
詳しくは、定電流回路33は、電流源としてのカレントミラー回路15と、カレントミラー回路15を起動するための起動抵抗R2と、カレントミラー回路15から生成された電流を受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成する基準電圧回路35と、基準電圧回路35から生成された定電流を受けて所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を生成するバンドギャップ回路37とから構成されている。
【0083】
また、第1の抵抗R1および第3の抵抗R3は、第4のトランジスタQ4および第5のトランジスタQ5に流れる電流を制限するとともに第6のトランジスタQ6に流れる電流の温度係数を調整する。
【0084】
次に、図11〜図12を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路31の動作について説明する。なお、時刻tは図2に示すそれぞれのタイミングである。
いま、時刻t0において、LED駆動回路31に直流電源Vccが印加されており、スイッチング素子Q7のベース電圧がローレベル状態にあることとして説明を始める。
このとき、スイッチング素子Q7はオフ状態になっているので、LED1および定電流回路33には電流が流れていない。すなわち、順方向電流IF =0となっている。
【0085】
次に、時刻t1において、スイッチング素子Q7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、スイッチング素子Q7はオフ状態からオン状態に切り替わり、スイッチング素子Q7のコレクタ−エミッタ間が導通して図10に示すD点の電圧がほぼGNDレベルになる。
【0086】
図10に示すD点の電圧がほぼGNDレベルになると、まず、直流電源VccからLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからベース、起動抵抗R2、スイッチング素子Q7のコレクタからエミッタを経由して起動電流が流れ、容易に起動できるようになる。なお、起動抵抗R2がMΩオーダーの抵抗値を有するため、起動電流はμAオーダーの値となる。
【0087】
この起動電流に応じて図10に示すC点のベース電圧が降下し、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
さらに、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンすると、第3および第4トランジスタQ3,Q4のベースからエミッタに向かって電流が流れ、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
【0088】
この結果、直流電源VccからLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタ、第1抵抗R1、第5トランジスタQ5のコレクタからエミッタ、第3抵抗R3、スイッチング素子Q7のコレクタからエミッタを経由して電流I2 が流れる。
【0089】
このとき、第5トランジスタQ5がオンするので、同時に、第6トランジスタQ6がオンし、直流電源VccからLED1のアノード、カソード、第6トランジスタQ6のコレクタからエミッタ、スイッチング素子Q7のコレクタからエミッタを経由して電流I3 が流れる。
【0090】
さらに、第3トランジスタQ3がオンするので、直流電源VccからLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタ、ダイオードD1〜Dm、スイッチング素子Q7のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。
【0091】
ここで、LED1に流れる順方向電流IF は、基準電圧回路35とバンドギャップ回路37とを流れる電流の総和となるため、
【数14】
IF =I1 +I2 +I3 (14)
となる。
【0092】
上述したように、第1および第2トランジスタQ1,Q2は、カレントミラー回路15を構成しており、さらに、カレントミラー回路15は半導体集積回路としてモノリシック形成されているので、同一セルにて形成されている第1および第2トランジスタQ1,Q2にそれぞれ流れる電流I1 ,I2 は等しくなる。
【0093】
【数15】
I1 =I2 (15)
従って、LED1に流れる順方向電流IF は、
【数16】
となる。
【0094】
図10に示すA−C−D間の電圧降下と、図10に示すA−D間の電圧降下が同一になるので、
【数17】
となる。
【0095】
上述した(16),(17)式を解くと、抵抗値定数、及び電流I1 ,I2 ,I3 を設定することができる。
また、半導体集積回路としてモノリシック形成すると、第3抵抗R3は、図11に示すように、正の温度係数となり、第6トランジスタQ6を流れる電流I3の温度係数は、電流I1,I2よりも正ぎみとなる。
【0096】
さらに、基準電圧回路35内のダイオードD1〜Dmは、図12に示すように、ジャンクション温度Tjに対して順方向電圧VF が減少する負の温度係数を有している。
【0097】
このため、電流I1,I2と、電流I3との電流バランスを調整することにより、LED1に流れる順方向電流IF の温度係数を自由に調整できる。
【0098】
すなわち、所定の符号および大きさの温度係数を有する順方向電流IFを供給できる。
【0099】
また、第6トランジスタQ6をマルチエミッタ化して比較的大きな電流を流せるようにしているので、第1および第2トランジスタQ1,Q2のセル面積を縮小化することができ、PNP型トランジスタを用いることによる面積効率の低下を回避することができる。
従って、半導体集積回路としてモノリシック形成することで、チップ面積の縮小化に寄与することができる。
【0100】
また、図10に示すように、本実施の形態における定電流回路33では、基準電圧回路35とバンドギャップ回路37とを複合して用いているので、定電流の温度特性をフラットに近づけることも可能である。
【0101】
同時に、基準電流をトランジスタQ1〜Q5、ダイオードD1〜Dm、第1抵抗R1,第3抵抗R3により決定し、バンドギャップ回路37によりカレントミラー回路を構成しているので、定電流回路33に流れる大半の電流が第6トランジスタQ6に流れるように回路定数の設定を行えば、素子の面積縮小化を図ることができ、モノリシックIC化を容易に行うことができ、PNP型トランジスタを用いることによる面積効率の低下を回避することができる。
【0102】
本実施の形態における効果は、外部からのパルス信号に応じてスイッチング素子Q7により定電流回路33の動作をオン制御された場合、起動抵抗R2によりカレントミラー回路15を起動して電流を生成し、カレントミラー回路15から生成された電流を基準電圧回路35により受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成し、さらに、基準電圧回路35から生成された定電流を受けたバンドギャップ回路37により所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を生成するので、従来のLED駆動回路101,102と比較して、LEDの明度がさらに安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる。
【0103】
なお、本実施の形態においては、スイッチング素子Q7を設けておき、外部からのパルス信号に応じてスイッチング素子Q7により定電流回路33の動作をオン制御するように構成したが、本発明はこのような場合に限定するものではなく、スイッチング素子Q7を構成上から削除してもよい。すなわち、直列に接続されているLED1と定電流回路33に直流電源が加わった場合、起動抵抗R2によりカレントミラー回路15を起動して電流を生成し、カレントミラー回路15から生成された電流を基準電圧回路35により受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成し、さらに、基準電圧回路35から生成された定電流を受けたバンドギャップ回路37により所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を生成するので、従来のLED駆動回路101,102と比較して、LEDの明度がさらに安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる。
【0104】
(応用例1)
図13は、上述した本発明の第1乃至第3実施の形態に係るLED駆動回路11,21,31を応用したLED駆動装置41の構成を示す図である。
図13に示すように、LED駆動装置41は、外部から入力される制御信号CNTY1〜4に応じて直流電源VccからそれぞれのLED11〜44に供給する接続線をそれぞれオンオフする例えばリレーの接点や半導体スイッチからなるスイッチSW1〜4と、スイッチSW1〜4とそれぞれ接続するLED11〜44と、LED11〜44にそれぞれ接続して定電流を供給する定電流回路ICC11〜44と、外部から入力されるパルス信号PX1〜4に応じて定電流回路ICC11〜44の動作をそれぞれオンオフ制御するスイッチング素子Q71〜74とをそれぞれ直列に接続している。
【0105】
このLED駆動装置41は、外部から入力される制御信号CNTY1〜4に応じてスイッチSW1〜4がオンオフ制御され点灯すべきLEDが指定され、さらに、外部から入力されるパルス信号PX1〜4に応じてLEDの点灯タイミングが指定されるので、パルス信号PX1〜4の発生タイミングをちらつきが気にならない周波数以上に設定することで、ディスプレイ装置として利用できる。
【0106】
このLED駆動装置41に用いる定電流回路ICC11〜44は、第1〜第3の実施の形態に示すLED駆動回路11〜31の何れでも採用することが可能である。トランジスタの耐圧値が例えば、約7〜8Vあると、ダイナミック点灯時に逆バイアス電圧が発生しても、LEDは破壊することがなく、直流電源Vccの電圧を増加することができる。また、定電流回路は高インピーダンス特性を有しているので、直流電源Vccの電圧が増加しても電流値IF は一定となる。
【0107】
図13に示すようなダイナミック駆動のLED駆動装置41に対して、同一光度のLEDを数多く実装した場合を想定した場合、
(1)第1〜第3の実施の形態に示す何れの定電流回路を用いても、LEDには直流電源Vccの電圧や順方向電圧VF に依らず安定した定電流の順方向電流IF を供給できるため、LED毎に光度バラつきを起こす可能性が極めて低い。また、LEDをオンオフ制御するためのスイッチング素子Q71〜Q74がオフ状態の場合、定電流回路もオフ状態になっているため、点灯時に生じる電流以外の無駄な電流が流れることがなく、高効率の「定電流方式LEDドライバー」を実現することができる。
【0108】
(2)面積効率が高いモノリシックICを例えば、ICC11〜44とQ71〜74とで実現することが可能であり、LED不具合検出機能やサージ保護機能を付加することが可能である。
【0109】
(3)ダイナミック駆動による点灯でも、定電流回路の耐圧値が高いため、当該定電流回路が直接駆動していない他のLEDへの電流の回り込みがなく、LEDの点灯不良が起き難い。言い換えると、直流電源Vccの電圧増加が可能である。従来の定電流回路ではLEDの耐圧値で直流電源Vccの電圧が決定されていたため、例えば5V程度の低い電源電圧が想定されていた。
【0110】
(応用例2)
図14は、上述した本発明の第1乃至第3実施の形態に係るLED駆動回路11,21,31を応用したLED駆動装置51の構成を示す図である。
図14に示すように、LED駆動装置51は、外部から入力される制御信号CNTY1〜4に応じて直流電源Vccからそれぞれの定電流回路ICC51〜54に供給する接続線をそれぞれオンオフする例えばリレーの接点や半導体スイッチからなるスイッチSW1〜4と、スイッチSW1〜4とそれぞれ接続する定電流回路ICC51〜54と、定電流回路ICC51〜54から供給される電流により発光するLED11〜44と、外部から入力されるパルス信号PX1〜4に応じてLED11〜44の動作をそれぞれオンオフ制御するスイッチング素子Q71〜74とをそれぞれ直列に接続している。
【0111】
このLED駆動装置51は、外部から入力される制御信号CNTY1〜4に応じてスイッチSW1〜4がオンオフ制御され点灯すべきLEDが指定され、さらに、外部から入力されるパルス信号PX1〜4に応じてLEDの点灯タイミングが指定されるので、パルス信号PX1〜4の発生タイミングをちらつきが気にならない周波数以上に設定することで、ディスプレイ装置として利用できる。
なお、応用例2に示すLED駆動装置51の特徴とする点については、上述した応用例1と同様であるので、その説明を省略する。
【0112】
(第4の実施の形態)
図19は、本発明の第4の実施の形態に係るLED駆動回路201の構成を示す図である。
図19示すように、LED駆動回路201は、外部からのパルス信号に応じて交互に繰り返す起動トリガと停止信号を生成して定電流回路213の動作をオンオフ制御するON−OFF制御回路211と、ON−OFF制御回路211から起動トリガおよび停止信号を入力し、起動トリガに応じて発光ダイオードLED1に定電流を供給する一方、停止信号に応じてLED1に供給していた定電流を停止する定電流回路213とから構成されている。
【0113】
詳しくは、ON−OFF制御回路211は、NPN型の3個のトランジスタ、すなわち、第5トランジスタQ5、第6トランジスタQ6および第7トランジスタQ7を有している。第7トランジスタQ7は、外部からのパルス信号がベースに入力され、制御回路系の制御系電源Vccが抵抗R3を介してコレクタに接続され、エミッタが抵抗R4を介してGNDに接続されている。さらに、第7トランジスタQ7のコレクタと抵抗R3との接続点は、コンデンサC1を介してダイオードD0のアノードに接続さ、さらに、ダイオードD0のカソードが第5トランジスタQ5のベースに接続されている。一方、第7トランジスタQ7のエミッタと抵抗R4との接続点は、第6トランジスタQ6のベースに接続されている。また、起動抵抗R2の一端は、定電流回路213に設けられた第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタとLED1のカソードが共通接続されたA点に接続されており、一方、起動抵抗R2の他端は、第5トランジスタQ5のコレクタに接続されている。さらに、第5トランジスタQ5のエミッタと第6トランジスタQ6のコレクタとが共通接続されたB点には、第1トランジスタQ1のコレクタと第3トランジスタQ3のコレクタおよびベースが共通接続されている。
【0114】
定電流回路213は、発光ダイオードLED1に定電流を供給するカレントミラー回路215と、カレントミラー回路215から生成された電流を受けて正の温度係数を有する定電流を生成するバンドギャップ回路217とから構成されている。また、第1の実施の形態のように定電流の温度特性を有している。特に、バンドギャップ回路217は、ON−OFF制御回路211から起動トリガおよび停止信号を入力し、起動トリガに応じてカレントミラー回路215に定電流の供給を開始させる一方、停止信号に応じてカレントミラー回路215に定電流の供給を停止させるという機能を受け持っている。
【0115】
定電流回路213において、カレントミラー回路215は、PNP型の第1トランジスタQ1および第2トランジスタQ2を有し、エミッタが共通接続され、ベースが共通接続され、さらに第2トランジスタQ2のベース−コレクタが接続されている。また、バンドギャップ回路217は、NPN型の第3トランジスタQ3および第4トランジスタQ4を有し、ベースが共通接続され、第1トランジスタQ1のコレクタと第3トランジスタQ3のコレクタおよびベースが接続され、第2トランジスタQ2のコレクタと第4トランジスタQ4のコレクタが接続され、第3トランジスタQ3のエミッタが第1の抵抗R1の一端に接続され、第4トランジスタQ4のエミッタが第1の抵抗R1の他端に接続されている。第1抵抗R1は、第4トランジスタQ4に流れる電流を制限するために設けられている。
【0116】
次に、図20〜図21を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路201の動作について説明する。なお、時刻tは図20および図21に示すそれぞれのタイミングである。
いま、時刻t10において、LED駆動回路201に制御系電源Vccが印加されており、第7トランジスタQ7のベース電圧がハイレベル状態にあることとして説明を始める。
このとき、第7トランジスタQ7はオン状態になっているが、LED1および定電流回路213には電流が流れていない。すなわち、順方向電流IF =0となっている。また、第7トランジスタQ7のコレクタにはコレクタ電流が流れているため、コンデンサC1には電荷が蓄積されていない。
【0117】
(1)点灯動作
次に、時刻t11において、第7トランジスタQ7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタはオープン状態に移行し、制御系電源Vccから抵抗R3を介してコンデンサC1に充電電流が流れる。
【0118】
このとき、コンデンサC1からダイオードD0を介して第5トランジスタQ5のベースにハイレベルのパルス信号が起動トリガとして入力されるので、起動トリガのハイレベル期間だけ第5トランジスタQ5がオンし、B点に起動トリガが現れる。
【0119】
この結果、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第5トランジスタQ5のコレクタからエミッタへ、さらに、第3トランジスタQ3のベース電圧を上昇させて第3トランジスタQ3がオンし、第3トランジスタQ3のベースからエミッタへ電流IR2が流れる。なお、起動抵抗R2が数百Ωオーダーの抵抗値を有するため、起動電流は10mAオーダーの値となる。
この起動電流に応じて図19に示すB点の電圧が上昇するので、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
さらに、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンすると、第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタからベースに向かって電流が流れ、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
【0120】
この結果、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。同時に、駆動系電源VccからLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタを経由して電流I2 が流れる。
上述したように、第1および第2トランジスタQ1,Q2は、カレントミラー回路215を構成しており、さらに、カレントミラー回路215は半導体集積回路としてモノリシック形成されているので、同一セルにて形成されている第1および第2トランジスタQ1,Q2にそれぞれ流れる電流I1 ,I2 は等しくなる。
【0121】
【数18】
I1 =I2 (18)
従って、LED1に流れる順方向電流IF は、
【数19】
IF =I1 +I2 (19)
となる。
【0122】
すなわち、第4トランジスタQ4のエミッタにマルチエミッタを採用しているので、第1抵抗R1を調整することで、I1 =I2 となり、さらに、第1および第2トランジスタQ1,Q2が同一セルにて形成されているので、
【数20】
I1 =I2 =0.5×IF (20)
となる。
【0123】
また、第4トランジスタQ4の1個あたりのエミッタ面積S(Q4)と、第3トランジスタQ3のエミッタ面積S(Q3)は、それぞれ同一セルにて形成されているので、第4トランジスタQ4のセル数をnとすると、
【数21】
S(Q4)=n・S(Q3) (21)
となる。
【0124】
ここで、第3トランジスタQ3のベース・エミッタ間の電圧降下VBE(Q3)=VBE(Q4)+I2×R1の関係が成り立つことから、上述した式(7)となる。
上述した(7)式を解くと、電流I1 ,I2 、LED1の順方向電流IF をそれぞれ求めることができる。
なお、バンドギャップ回路217により発生する順方向電流IFは、図4に示すように、ジャンクション温度Tjの上昇にともない増加する。
【0125】
このように、時刻t11において、第7トランジスタQ7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、トランジスタQ7はオン状態からオフ状態に切り替わり、トランジスタQ7のコレクタがオープン状態になり、コンデンサC1から起動トリガが発生して起動電流IR2が第5トランジスタQ5に流れ、バンドギャップ回路217を起動する。この結果、LED1に上述した定電流の順方向電流IF が生じるので、LED1が点灯する。
【0126】
次に、図21を参照して、リセットパルス信号について説明する。
まず、制御系電源Vccが既に立ち上がっていることとする。時刻t20において、駆動系電源VLED の供給が開始され、時刻t21〜t24の間で、駆動系電源VLED が安定したこととする。
【0127】
ここで、時刻t22〜t23において、E点に1回のリセットパルス信号を外部から与えると、リセットパルス信号の立ち下がり(t23)時以降、LED1にIF が流れる。
図21においては、時刻t24〜t27において駆動系電源VLED に電圧変動があるが、本実施の形態によれば定電流回路213を用いているので、電圧変動による影響がIF 現れず、安定している。
【0128】
(2)消灯動作
次に、時刻t12において、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ間が導通状態となる。この結果、第6トランジスタQ6のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わり、第6トランジスタQ6のコレクタ−エミッタ間が導通状態となり、GNDレベルの停止信号がB点に生成されるので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第6トランジスタQ6のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。
【0129】
この停止信号に応じて、図19に示すB点の電圧がGNDレベルになるので、同時に、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオフ状態になり、これに応じてカレントミラー回路215の第2トランジスタQ2に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、第1トランジスタQ1に流れていた電流I1も0になる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
【0130】
なお、第6トランジスタQ6のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わった直後に、第6トランジスタQ6のコレクタ−エミッタ間に流れるコレクタ電流Icのオン期間は、半導体集積回路が有する寄生容量により決定されものである。
【0131】
(変形例1)
図22は、本発明の第1の実施の形態に係るLED駆動回路221の変形例1の構成を示す図である。
図19に示すカレントミラー回路215では、A点に起動抵抗R2を接続していたのに対し、本変形例では、ON−OFF制御回路231において、この起動抵抗R2の一端を制御系電源Vccに直接に接続する一方、起動抵抗R2の他端を第5トランジスタQ5のコレクタに接続することにある。
【0132】
なお、図22に示すように、第5トランジスタQ5のコレクタから起動抵抗R2を制御系電源Vccに直接に接続するという構成は、後述する図23,図24に示す構成についても適用できる。
このように、第5トランジスタQ5のコレクタから起動抵抗R2を制御系電源Vccに直接に接続することで、制御系電源Vccには制御系となるON−OFF制御回路231を接続し、これとは独立に駆動系電源VLED には駆動系となる定電流回路233とLED1を直列に接続することができる。この結果、駆動系電源VLED の電圧変動に影響されにくいON−OFF制御回路231を構成することができる。
【0133】
(第5の実施の形態)
図23は、本発明の第5の実施の形態に係るLED駆動回路241の構成を示す図である。なお、第5の実施の形態は、図19に示す第4の実施の形態に対応するLED駆動回路201とほぼ基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略することとする。
【0134】
図23に示すように、LED駆動回路241の特徴は、定電流回路251を有することにある。また、第2の実施の形態のように定電流の温度特性を有している。定電流回路251は、ON−OFF制御回路211から起動トリガおよび停止信号を入力し、起動トリガに応じてカレントミラー回路215に定電流の供給を開始させる一方、停止信号に応じてカレントミラー回路215に定電流の供給を停止させるという機能を受け持っている。また、基準電圧回路257は、カレントミラー回路215から生成された電流を受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成する。
【0135】
基準電圧回路257は、NPN型の第3トランジスタQ3および第4トランジスタQ4を有し、ベースが共通接続され、第1トランジスタQ1のコレクタと第3トランジスタQ3のコレクタおよびベースが接続され、第2トランジスタQ2のコレクタと第4トランジスタQ4のコレクタが接続され、第3トランジスタQ3のエミッタが少なくとも1つ以上のダイオードD1〜Dmを介して第1の抵抗R1の一端に接続され、第4トランジスタQ4のエミッタが第1抵抗R1の他端に接続されている。
【0136】
次に、図20〜図21を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路241の動作について説明する。なお、時刻tは図20に示すそれぞれのタイミングである。
(1)点灯動作
次に、時刻t11において、ON−OFF制御回路211では、第7トランジスタQ7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタはオープン状態に移行し、制御系電源Vccから抵抗R3を介してコンデンサC1に充電電流が流れる。
【0137】
このとき、コンデンサC1からダイオードD0を介して第5トランジスタQ5のベースにハイレベルのパルス信号が起動トリガとして入力されるので、起動トリガのハイレベル期間だけ第5トランジスタQ5がオンし、B点に起動トリガが現れる。
この結果、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第5トランジスタQ5のコレクタからエミッタへ、さらに、第3トランジスタQ3のベース電圧を上昇させて第3トランジスタQ3がオンし、第3トランジスタQ3のベースからエミッタへ、さらに、ダイオードD1〜Dmを介して電流IR2が流れる。
【0138】
この起動電流に応じて図23に示すB点の電圧が上昇するので、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
さらに、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンすると、第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタからベースに向かって電流が流れ、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
【0139】
この結果、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタ、ダイオードD1〜Dmを経由して電流I1 が流れる。同時に、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタを経由して電流I2 が流れる。
【0140】
このように、時刻t11において、第7トランジスタQ7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、トランジスタQ7はオン状態からオフ状態に切り替わり、トランジスタQ7のコレクタがオープン状態になり、コンデンサC1から起動トリガが発生して起動電流IR2が第5トランジスタQ5に流れ、基準電圧回路257を起動する。この結果、LED1に上述した定電流の順方向電流IF が生じるので、LED1が点灯する。
【0141】
(2)消灯動作
次に、時刻t12において、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ間が導通状態となる。この結果、第6トランジスタQ6のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わり、第6トランジスタQ6のコレクタ−エミッタ間が導通状態となり、GNDレベルの停止信号がB点に生成されるので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第6トランジスタQ6のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。
【0142】
この停止信号に応じて、図23に示すB点の電圧がGNDレベルになるので、同時に、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオフ状態になり、これに応じてカレントミラー回路215の第2トランジスタQ2に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、第1トランジスタQ1に流れていた電流I1も0になる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
【0143】
(第6の実施の形態)
図24は、本発明の第6の実施の形態に係るLED駆動回路261の構成を示す図である。なお、第6の実施の形態は、図23に示す第5の実施の形態に対応するLED駆動回路241とほぼ基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略することとする。
【0144】
図24に示すように、LED駆動回路261の特徴は、定電流回路273に設けられた基準電圧回路275にバンドギャップ回路277を有することにある。本実施の形態における定電流回路273では、基準電圧回路275とバンドギャップ回路277とを複合して用いているので、第3の実施の形態のように定電流の温度特性をフラットに近づけるという機能を有している。
【0145】
バンドギャップ回路277は、NPN型の第8トランジスタQ8および第9トランジスタQ9を有し、ベースが共通接続され、第4トランジスタQ4のコレクタに接続されている抵抗R1に対して、第8トランジスタQ8のコレクタおよびベースが接続され、第2トランジスタQ2のエミッタと第9トランジスタQ9のコレクタが接続され、第8トランジスタQ8のエミッタが抵抗R5の一端に接続され、第9トランジスタQ9のエミッタがGNDに接続されるとともに、抵抗R5の他端に接続されている。抵抗R5は、第8トランジスタQ8に流れる電流を制限するために設けられている。
【0146】
次に、図20〜図21を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路261の動作について説明する。なお、時刻tは図20に示すそれぞれのタイミングである。
(1)点灯動作
次に、時刻t11において、ON−OFF制御回路211では、第7トランジスタQ7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタはオープン状態に移行し、制御系電源Vccから抵抗R3を介してコンデンサC1に充電電流が流れる。
【0147】
このとき、コンデンサC1からダイオードD0を介して第5トランジスタQ5のベースにハイレベルのパルス信号が起動トリガとして入力されるので、起動トリガのハイレベル期間だけ第5トランジスタQ5がオンし、B点に起動トリガが現れる。
【0148】
この結果、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第5トランジスタQ5のコレクタからエミッタへ、さらに、第3トランジスタQ3のベース電圧を上昇させて第3トランジスタQ3がオンし、第3トランジスタQ3のベースからエミッタへ、さらに、ダイオードD1〜Dmを介して電流IR2が流れる。
【0149】
この起動電流に応じて図24に示すB点の電圧が上昇するので、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
さらに、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンすると、第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタからベースに向かって電流が流れ、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
【0150】
この結果、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタ、第1抵抗R1、第8トランジスタQ8のコレクタからエミッタ、抵抗R5を経由してGNDへ電流I2 が流れる。
【0151】
このとき、第8トランジスタQ8がオンするので、同時に、第9トランジスタQ9がオンし、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第9トランジスタQ9のコレクタからエミッタを経由してGNDへ電流I3 が流れる。
【0152】
さらに、第3トランジスタQ3がオンするので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタ、ダイオードD1〜Dmを経由してGNDへ電流I1 が流れる。
【0153】
ここで、LED1に流れる順方向電流IF は、基準電圧回路275とバンドギャップ回路277とを流れる電流の総和となるため、
【数22】
IF =I1 +I2 +I3 (22)
となる。
【0154】
上述したように、第1および第2トランジスタQ1,Q2は、カレントミラー回路215を構成しており、さらに、カレントミラー回路215は半導体集積回路としてモノリシック形成されているので、同一セルにて形成されている第1および第2トランジスタQ1,Q2にそれぞれ流れる電流I1 ,I2 は等しくなる。
【0155】
従って、LED1に流れる順方向電流IF は、
【数23】
IF =2×I1 +I3 (23)
(2)消灯動作
次に、時刻t12において、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ間が導通状態となる。この結果、第6トランジスタQ6のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わり、第6トランジスタQ6のコレクタ−エミッタ間が導通状態となり、GNDレベルの停止信号がB点に生成されるので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第6トランジスタQ6のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。
【0156】
この停止信号に応じて、図24に示すB点の電圧がGNDレベルになるので、同時に、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオフ状態になり、これに応じてカレントミラー回路215の第2トランジスタQ2に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、第1トランジスタQ1に流れていた電流I1も0になる。
【0157】
同時に、第4トランジスタQ4がオフ状態になったことに応じてバンドギャップ回路277の第8トランジスタQ8に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、これに応じて第9トランジスタQ9に流れていた電流I3も0になる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
【0158】
(第7の実施の形態)
図25は、本発明の第7の実施の形態に係るLED駆動回路281の構成を示す図である。
図25に示すように、LED駆動回路281は、外部からのパルス信号に応じて交互に繰り返す点灯信号と停止信号を生成して定電流回路293の動作をオンオフ制御するON−OFF制御回路291と、ON−OFF制御回路291から点灯信号および停止信号を入力し、点灯信号に応じて発光ダイオードLED1に定電流を供給する一方、停止信号に応じてLED1に供給していた定電流を停止する定電流回路293とから構成されている。なお、定電流回路293を構成するカレントミラー回路215とバンドギャップ回路217については、上述したのでその説明を省略する。
【0159】
詳しくは、ON−OFF制御回路291は、NPN型の第7トランジスタQ7を有している。第7トランジスタQ7は、外部からのパルス信号がベースに入力され、起動抵抗R2の一端は、定電流回路293に設けられた第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタとLED1のカソードが共通接続されたA点に接続されており、一方、起動抵抗R2の他端は、第7トランジスタQ7のコレクタに接続されている。さらに、第7トランジスタQ7のコレクタが接続されたB点には、第1トランジスタQ1のコレクタと第3トランジスタQ3のコレクタおよびベースが共通接続されている。
【0160】
次に、図26を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路281の動作について説明する。なお、時刻tは図26に示すそれぞれのタイミングである。
いま、時刻t30において、LED駆動回路281に駆動系電源VLED が印加されており、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベル状態にあることとして説明を始める。
このとき、第7トランジスタQ7はオフ状態になっているので、LED1および定電流回路293には電流が流れている。すなわち、順方向電流IF =I1+I2となっている。
【0161】
(1)消灯動作
時刻t31において、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ間が導通状態となる。
【0162】
この結果、第7トランジスタQ7のコレクタにおいてGNDレベルの停止信号がB点に生成されるので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第7トランジスタQ7のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。
【0163】
図25に示すB点の電圧がGNDレベルになるので、同時に、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオフ状態になり、これに応じてカレントミラー回路215の第2トランジスタQ2に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、第1トランジスタQ1に流れていた電流I1も0になる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
消灯時、起動抵抗R2に流れる電流IR2は数μAと微少のためLED1は点灯しない。
【0164】
なお、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わった直後に、第7トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ間に流れるコレクタ電流Icのオン期間は、半導体集積回路が有する寄生容量により決定されものである。
【0165】
(2)点灯動作
次に、時刻t32において、第7トランジスタQ7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタはオープン状態に移行し、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第7トランジスタQ7のコレクタがハイレベルになり、B点に点灯信号が現れる。なお、起動抵抗R2が数MΩオーダーの抵抗値を有するため、起動電流はμAオーダーの値となる。
【0166】
この起動電流に応じて図25に示すB点の電圧が上昇するので、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
さらに、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンすると、第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタからベースに向かって電流が流れ、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
【0167】
この結果、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。同時に、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタを経由して電流I2 が流れる。この結果、LED1に上述した定電流の順方向電流IF が生じるので、LED1が点灯する。
【0168】
次に、図27を参照して、駆動系電源VLED の投入時でのLED駆動回路281の動作について説明する。
まず、時刻t40において、駆動系電源VLED の供給が開始されて上昇し、時刻t41〜t42において、駆動系電源VLED の電圧が駆動可能電圧Vthを越えたこととする。
【0169】
この時、E点に外部から与えられている電圧が0Vである場合には、時刻t42において、点灯信号が発生してLED1にIF が流れ、LED1が点灯する。なお、時刻t42〜t46の間で、駆動系電源VLED が安定したこととする。
【0170】
ここで、時刻t44〜t45において、E点に1回のハイレベル信号が外部から与えると、B点がローレベルに移行するので、LED1は消灯する。
図27においては、時刻t46〜t49において駆動系電源VLED に電圧変動があるが、本実施の形態によれば定電流回路293を用いているので、電圧変動による影響がIF 現れず、安定している。
【0171】
(第8の実施の形態)
図28は、本発明の第8の実施の形態に係るLED駆動回路301の構成を示す図である。
図28に示すように、LED駆動回路301は、外部からのパルス信号に応じて交互に繰り返す点灯信号と停止信号を生成して定電流回路313の動作をオンオフ制御するON−OFF制御回路291と、ON−OFF制御回路291から点灯信号および停止信号を入力し、点灯信号に応じて発光ダイオードLED1に定電流を供給する一方、停止信号に応じてLED1に供給していた定電流を停止する定電流回路313とから構成されている。なお、定電流回路313を構成するカレントミラー回路215と基準電圧回路257については、上述したのでその説明を省略する。
【0172】
次に、図28を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路301の動作について説明する。なお、時刻tは図26に示すそれぞれのタイミングである。
いま、時刻t30において、LED駆動回路301に駆動系電源VLED が印加されており、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベル状態にあることとして説明を始める。
【0173】
このとき、第7トランジスタQ7はオフ状態になっているので、LED1および定電流回路313には電流が流れている。すなわち、順方向電流IF =I1+I2となっている。
(1)消灯動作
時刻t31において、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ間が導通状態となる。
【0174】
この結果、第7トランジスタQ7のコレクタにおいてGNDレベルの停止信号がB点に生成されるので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第7トランジスタQ7のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。
【0175】
図28に示すB点の電圧がGNDレベルになるので、同時に、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオフ状態になり、これに応じてカレントミラー回路215の第2トランジスタQ2に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、第1トランジスタQ1に流れていた電流I1も0になる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
消灯時、起動抵抗R2に流れる電流IR2は数μAと微少のため、LED1は点灯しない。
なお、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わった直後に、第7トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ間に流れるコレクタ電流Icのオン期間は、半導体集積回路が有する寄生容量により決定されものである。
【0176】
(2)点灯動作
次に、時刻t32において、第7トランジスタQ7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタはオープン状態に移行し、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第7トランジスタQ7のコレクタがハイレベルになり、B点に点灯信号が現れる。なお、起動抵抗R2が数MΩオーダーの抵抗値を有するため、起動電流はμAオーダーの値となる。
【0177】
この起動電流に応じて図28に示すB点の電圧が上昇するので、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
【0178】
さらに、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンすると、第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタからベースに向かって電流が流れ、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
この結果、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタ、ダイオードD1〜Dmを経由して電流I1 が流れる。同時に、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタ、抵抗R1を経由して電流I2 が流れる。
【0179】
このように、時刻t32において、第7トランジスタQ7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオン状態からオフ状態に切り替わり、トランジスタQ7のコレクタがオープン状態になり、起動電流IR2が第3トランジスタQ3に流れ、基準電圧回路257を起動する。この結果、LED1に上述した定電流の順方向電流IF が生じるので、LED1が点灯する。
【0180】
(第9の実施の形態)
図29は、本発明の第9の実施の形態に係るLED駆動回路321の構成を示す図である。
図29に示すように、LED駆動回路321は、外部からのパルス信号に応じて交互に繰り返す点灯信号と停止信号を生成して定電流回路333の動作をオンオフ制御するON−OFF制御回路291と、ON−OFF制御回路291から点灯信号および停止信号を入力し、点灯信号に応じて発光ダイオードLED1に定電流を供給する一方、停止信号に応じてLED1に供給していた定電流を停止する定電流回路333とから構成されている。なお、定電流回路333を構成するカレントミラー回路215と基準電圧回路275およびバンドギャップ回路277については、上述したのでその説明を省略する。
【0181】
次に、図29を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路321の動作について説明する。なお、時刻tは図26に示すそれぞれのタイミングである。
いま、時刻t30において、LED駆動回路321に駆動系電源VLED が印加されており、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベル状態にあることとして説明を始める。
このとき、第7トランジスタQ7はオフ状態になっているので、LED1および定電流回路333には電流が流れている。すなわち、順方向電流IF =I1+I2+I3となっている。
【0182】
(1)消灯動作
時刻t31において、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ間が導通状態となる。
この結果、第7トランジスタQ7のコレクタにおいてGNDレベルの停止信号がB点に生成されるので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第7トランジスタQ7のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。
【0183】
図29に示すB点の電圧がGNDレベルになるので、同時に、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオフ状態になり、これに応じてカレントミラー回路215の第2トランジスタQ2に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、第1トランジスタQ1に流れていた電流I1も0になる。
同時に、第4トランジスタQ4がオフ状態になったことに応じてバンドギャップ回路277の第8トランジスタQ8に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、これに応じて第9トランジスタQ9に流れていた電流I3も0になる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
【0184】
消灯時、起動抵抗R2に流れる電流IR2は数μAと微少のため、LED1は点灯しない。
なお、第7トランジスタQ7のベース電圧がローレベルからハイレベルに切り替わった直後に、第7トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ間に流れるコレクタ電流Icのオン期間は、半導体集積回路が有する寄生容量により決定されものである。
【0185】
(2)点灯動作
次に、時刻t32において、第7トランジスタQ7のベース電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、第7トランジスタQ7はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7トランジスタQ7のコレクタはオープン状態に移行し、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第7トランジスタQ7のコレクタがハイレベルになり、B点に点灯信号が現れる。なお、起動抵抗R2が数MΩオーダーの抵抗値を有するため、起動電流はμAオーダーの値となる。
【0186】
この起動電流に応じて図29に示すB点の電圧が上昇するので、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第3トランジスタQ3のベース電圧を上昇させて第3トランジスタQ3がオンし、第3トランジスタQ3のベースからエミッタへ、さらに、ダイオードD1〜Dmを介して電流IR2が流れる。
【0187】
この起動電流に応じて図29に示すB点の電圧が上昇するので、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
さらに、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンすると、第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタからベースに向かって電流が流れ、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
【0188】
この結果、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタ、第1抵抗R1、第8トランジスタQ8のコレクタからエミッタ、抵抗R5を経由してGNDへ電流I2 が流れる。
このとき、第8トランジスタQ8がオンするので、同時に、第9トランジスタQ9がオンし、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第9トランジスタQ9のコレクタからエミッタを経由してGNDへ電流I3 が流れる。
【0189】
さらに、第3トランジスタQ3がオンするので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタ、ダイオードD1〜Dmを経由してGNDへ電流I1 が流れる。
【0190】
ここで、LED1に流れる順方向電流IF は、基準電圧回路275とバンドギャップ回路277とを流れる電流の総和となるため、
【数24】
IF =I1 +I2 +I3 (24)
となる。
この結果、LED1に上述した定電流の順方向電流IF が生じるので、LED1が点灯する。
【0191】
(第10の実施の形態)
図30は、本発明の第10の実施の形態に係るLED駆動回路341の構成を示す図である。
図30に示すように、LED駆動回路341は、外部からのパルス信号に応じて交互に繰り返す点灯信号と停止信号を生成して定電流回路353の動作をオンオフ制御するON−OFF制御回路351と、ON−OFF制御回路351から点灯信号および停止信号を入力し、点灯信号に応じて発光ダイオードLED1に定電流を供給する一方、停止信号に応じてLED1に供給していた定電流を停止する定電流回路353とから構成されている。なお、定電流回路353を構成するカレントミラー回路215とバンドギャップ回路217については、上述したのでその説明を省略する。
【0192】
詳しくは、ON−OFF制御回路351は、CMOS型の第7−1トランジスタQ7−1と第7−2トランジスタQ7−2を有している。第7−1トランジスタQ7−1と第7−2トランジスタQ7−2とはゲートが共通接続されており、外部からのパルス信号がゲートに入力され、第7−1トランジスタQ7−1のソースに接続された起動抵抗R2の一端は、定電流回路353に設けられた第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタとLED1のカソードが共通接続されたA点に接続されている。さらに、第7−1トランジスタQ7−1のドレインと第7−2トランジスタのドレインが共通接続されたB点には、第1トランジスタQ1のコレクタと第3トランジスタQ3のコレクタおよびベースが共通接続されている。第7−2トランジスタQ7−2のソースは、GNDに接続されている。
【0193】
次に、図30を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路341の動作について説明する。なお、時刻tは図31に示すそれぞれのタイミングである。
いま、時刻t60において、LED駆動回路341に駆動系電源VLED が印加されており、第7−1トランジスタQ7−1と第7−2トランジスタQ7−2のゲート電圧がローレベル状態にあることとして説明を始める。
このとき、第7−1トランジスタQ7−1はオン状態になっているので、LED1および定電流回路353には電流が流れている。すなわち、順方向電流IF =I1+I2となっている。
【0194】
(1)消灯動作
時刻t61において、E点のゲート電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、第7−1トランジスタQ7−1はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7−2トランジスタQ7−2はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7−2トランジスタQ7−2のドレイン−ソース間が導通状態となる。
この結果、GNDレベルの停止信号がB点に生成されるので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第7−2トランジスタQ7−2のドレインからソースを経由してGNDへ電流I1 が流れる。
【0195】
この停止信号に応じて、図30に示すB点の電圧がGNDレベルになるので、同時に、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオフ状態になり、これに応じてカレントミラー回路215の第2トランジスタQ2に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、第1トランジスタQ1に流れていた電流I1も0になる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
なお、第7−2トランジスタQ7−2のゲート電圧がローレベルからハイレベルに切り替わった直後に、第7−2トランジスタQ7−2のドレイン−ソース間に流れるドレイン電流Idのオン期間は、半導体集積回路が有する寄生容量により決定されものである。
【0196】
(2)点灯動作
次に、時刻t62において、E点のゲート電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、第7−1トランジスタQ7−1はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7−2トランジスタQ7−2はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7−1トランジスタQ7−1のドレイン−ソース間が導通状態となる。
この結果、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第7−1トランジスタQ7−1のドレインがハイレベルになり、B点に点灯信号が現れる。なお、起動抵抗R2が数MΩオーダーの抵抗値を有するため、起動電流はμAオーダーの値となる。
【0197】
この起動電流に応じて図30に示すB点の電圧が上昇するので、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
さらに、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンすると、第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタからベースに向かって電流が流れ、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
【0198】
この結果、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタを経由して電流I1 が流れる。同時に、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタを経由して電流I2 が流れる。この結果、LED1に上述した定電流の順方向電流IF が生じるので、LED1が点灯する。
【0199】
次に、図32を参照して、駆動系電源VLED の投入時でのLED駆動回路341の動作について説明する。
まず、時刻t70において、駆動系電源VLED の供給が開始されて上昇し、時刻t71〜t72において、駆動系電源VLED の電圧が駆動可能電圧Vthを越えたこととする。
【0200】
この時、E点に外部から与えられている電圧が0Vである場合には、時刻t72において、点灯信号が発生してLED1にIF が流れ、LED1が点灯する。なお、時刻t72〜t76の間で、駆動系電源VLED が安定したこととする。
【0201】
ここで、時刻t74〜t75において、E点に1回のハイレベル信号が外部から与えると、B点がローレベルに移行するので、LED1は消灯する。
図32においては、時刻t76〜t79において駆動系電源VLED に電圧変動があるが、本実施の形態によれば定電流回路353を用いているので、電圧変動による影響がIF 現れず、安定している。
【0202】
(第11の実施の形態)
図33は、本発明の第11の実施の形態に係るLED駆動回路361の構成を示す図である。
図33に示すように、LED駆動回路361は、外部からのパルス信号に応じて交互に繰り返す点灯信号と停止信号を生成して定電流回路373の動作をオンオフ制御するON−OFF制御回路351と、ON−OFF制御回路351から点灯信号および停止信号を入力し、点灯信号に応じて発光ダイオードLED1に定電流を供給する一方、停止信号に応じてLED1に供給していた定電流を停止する定電流回路373とから構成されている。なお、定電流回路373を構成するカレントミラー回路215と基準電圧回路257については、上述したのでその説明を省略する。
【0203】
次に、図33を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路361の動作について説明する。なお、時刻tは図31に示すそれぞれのタイミングである。
いま、時刻t60において、LED駆動回路361に駆動系電源VLED が印加されており、第7−1トランジスタQ7−1と第7−2トランジスタQ7−2のゲート電圧がローレベル状態にあることとして説明を始める。
このとき、第7−1トランジスタQ7−1はオン状態になっているので、LED1および定電流回路361には電流が流れている。すなわち、順方向電流IF =I1+I2となっている。
【0204】
(1)消灯動作
時刻t61において、E点のゲート電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、第7−1トランジスタQ7−1はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7−2トランジスタQ7−2はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7−2トランジスタQ7−2のドレイン−ソース間が導通状態となる。
この結果、GNDレベルの停止信号がB点に生成されるので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第7−2トランジスタQ7−2のドレインからソースを経由してGNDへ電流I1 が流れる。
【0205】
この停止信号に応じて、図33に示すB点の電圧がGNDレベルになるので、同時に、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオフ状態になり、これに応じてカレントミラー回路215の第2トランジスタQ2に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、第1トランジスタQ1に流れていた電流I1も0になる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
なお、第7−2トランジスタQ7−2のゲート電圧がローレベルからハイレベルに切り替わった直後に、第7−2トランジスタQ7−2のドレイン−ソース間に流れるドレイン電流Idのオン期間は、半導体集積回路が有する寄生容量により決定されものである。
【0206】
(2)点灯動作
次に、時刻t62において、E点のゲート電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、第7−1トランジスタQ7−1はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7−2トランジスタQ7−2はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7−1トランジスタQ7−1のドレイン−ソース間が導通状態となる。
この結果、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第7−1トランジスタQ7−1のドレインがハイレベルになり、B点に点灯信号が現れる。なお、起動抵抗R2が数MΩオーダーの抵抗値を有するため、起動電流はμAオーダーの値となる。
【0207】
この起動電流に応じて図33に示すB点の電圧が上昇するので、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
さらに、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンすると、第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタからベースに向かって電流が流れ、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
【0208】
この結果、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタ、ダイオードD1〜Dmを経由して電流I1 が流れる。同時に、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタ、抵抗R1を経由して電流I2 が流れる。この結果、LED1に上述した定電流の順方向電流IF が生じるので、LED1が点灯する。
【0209】
(第12の実施の形態)
図34は、本発明の第12の実施の形態に係るLED駆動回路381の構成を示す図である。
図34に示すように、LED駆動回路381は、外部からのパルス信号に応じて交互に繰り返す点灯信号と停止信号を生成して定電流回路393の動作をオンオフ制御するON−OFF制御回路351と、ON−OFF制御回路351から点灯信号および停止信号を入力し、点灯信号に応じて発光ダイオードLED1に定電流を供給する一方、停止信号に応じてLED1に供給していた定電流を停止する定電流回路393とから構成されている。なお、定電流回路393を構成するカレントミラー回路215と基準電圧回路257およびバンドギャップ回路277については、上述したのでその説明を省略する。
【0210】
次に、図34を参照して、本発明の本実施の形態に係わるLED駆動回路381の動作について説明する。なお、時刻tは図31に示すそれぞれのタイミングである。
いま、時刻t60において、LED駆動回路381に駆動系電源VLED が印加されており、第7−1トランジスタQ7−1と第7−2トランジスタQ7−2のゲート電圧がローレベル状態にあることとして説明を始める。
このとき、第7−1トランジスタQ7−1はオン状態になっているので、LED1および定電流回路393には電流が流れている。すなわち、順方向電流IF =I1+I2+I3となっている。
【0211】
(1)消灯動作
時刻t61において、E点のゲート電圧がローレベルからハイレベルに切り替わると、第7−1トランジスタQ7−1はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7−2トランジスタQ7−2はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7−2トランジスタQ7−2のドレイン−ソース間が導通状態となる。
この結果、GNDレベルの停止信号がB点に生成されるので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第7−2トランジスタQ7−2のドレインからソースを経由してGNDへ電流I1 が流れる。
【0212】
この停止信号に応じて、図34に示すB点の電圧がGNDレベルになるので、同時に、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオフ状態になり、これに応じてカレントミラー回路215の第2トランジスタQ2に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、第1トランジスタQ1に流れていた電流I1も0になる。
【0213】
同時に、第4トランジスタQ4がオフ状態になったことに応じてバンドギャップ回路277の第8トランジスタQ8に流れていた電流I2の供給が停止されて0になるので、これに応じて第9トランジスタQ9に流れていた電流I3も0になる。この結果、LED1の順方向電流IF =0になり、LED1が消灯する。
【0214】
なお、第7−2トランジスタQ7−2のゲート電圧がローレベルからハイレベルに切り替わった直後に、第7−2トランジスタQ7−2のドレイン−ソース間に流れるドレイン電流Idのオン期間は、半導体集積回路が有する寄生容量により決定されものである。
【0215】
(2)点灯動作
次に、時刻t62において、E点のゲート電圧がハイレベルからローレベルに切り替わると、第7−1トランジスタQ7−1はオフ状態からオン状態に切り替わり、第7−2トランジスタQ7−2はオン状態からオフ状態に切り替わり、第7−1トランジスタQ7−1のドレイン−ソース間が導通状態となる。
この結果、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第7−1トランジスタQ7−1のドレインがハイレベルになり、B点に点灯信号が現れる。なお、起動抵抗R2が数MΩオーダーの抵抗値を有するため、起動電流はμAオーダーの値となる。
【0216】
この起動電流に応じて図34に示すB点の電圧が上昇するので、駆動系電源VLED からLED1、起動抵抗R2を介して第3トランジスタQ3のベース電圧を上昇させて第3トランジスタQ3がオンし、第3トランジスタQ3のベースからエミッタへ、さらに、ダイオードD1〜Dmを介して電流IR2が流れる。
この起動電流に応じて図34に示すB点の電圧が上昇するので、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンする。
【0217】
さらに、第3および第4トランジスタQ3,Q4がオンすると、第1および第2トランジスタQ1,Q2のエミッタからベースに向かって電流が流れ、第1および第2トランジスタQ1,Q2がオンする。
この結果、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第2トランジスタQ2のエミッタからコレクタ、第4トランジスタQ4のコレクタからエミッタ、第1抵抗R1、第8トランジスタQ8のコレクタからエミッタ、抵抗R5を経由してGNDへ電流I2 が流れる。
このとき、第8トランジスタQ8がオンするので、同時に、第9トランジスタQ9がオンし、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第9トランジスタQ9のコレクタからエミッタを経由してGNDへ電流I3 が流れる。
【0218】
さらに、第3トランジスタQ3がオンするので、駆動系電源VLED からLED1のアノード、カソード、第1トランジスタQ1のエミッタからコレクタ、第3トランジスタQ3のコレクタからエミッタ、ダイオードD1〜Dmを経由してGNDへ電流I1 が流れる。
ここで、LED1に流れる順方向電流IF は、基準電圧回路275とバンドギャップ回路277とを流れる電流の総和となるため、
【数25】
IF =I1 +I2 +I3 (25)
となる。
この結果、LED1に上述した定電流の順方向電流IF が生じるので、LED1が点灯する。
【0219】
(応用例1)
図35は、上述した本発明の第10の実施の形態に係るLED駆動回路341を応用したLED駆動装置401の構成を示す図である。
図35に示すように、LED駆動装置401は、外部から入力される制御信号CNTY1〜4に応じて駆動系電源VLED からそれぞれのLED11〜44に供給する接続線をそれぞれオンオフする例えばリレーの接点や半導体スイッチからなるスイッチSW1〜4と、スイッチSW1〜4とそれぞれ接続するLED11〜44と、LED11〜44にそれぞれ接続して定電流を供給する定電流回路ICC1〜4とをそれぞれ直列に接続している。
【0220】
また、定電流回路ICC1〜4には、外部からそれぞれE1〜E4に入力されるパルス信号に応じてオンオフ制御するON−OFF制御回路411〜414が接続されている。
このLED駆動装置401は、外部から入力される制御信号CNTY1〜4に応じてスイッチSW1〜4がオンオフ制御され点灯すべきLEDが指定され、さらに、外部からそれぞれE1〜E4に入力されるパルス信号に応じてLEDの点灯タイミングが指定されるので、パルス信号の発生タイミングをちらつきが気にならない周波数以上に設定することで、ディスプレイ装置として利用することができる。
【0221】
このLED駆動装置401に用いる定電流回路ICC1〜4は、第4〜第12の実施の形態に示すLED駆動回路201,221,241,261,281,301,321,341,361,381の何れでも採用することが可能である。また、定電流回路は高インピーダンス特性を有しているので、駆動系電源VLED の電圧が増加しても電流値IF は一定となる。
【0222】
図35に示すようなダイナミック駆動のLED駆動装置401に対して、同一光度のLEDを数多く実装した場合を想定した場合、
(1)第4〜第12の実施の形態に示す何れの定電流回路を用いても、LEDには駆動系電源VLED の電圧や順方向電圧VF に依らず安定した定電流の順方向電流IF を供給できるため、LED毎に光度バラつきを起こす可能性が極めて低い。また、LEDをオンオフ制御するためのON−OFF制御回路により停止信号が出力されている場合、定電流回路はオフ状態になっているため、点灯時に生じる電流以外の無駄な電流が流れることがなく、高効率の「定電流方式LEDドライバー」を実現することができる。
【0223】
(2)面積効率が高いモノリシックICを例えば、上述したON−OFF制御回路と定電流回路とで実現することが可能であり、LED不具合検出機能やサージ保護機能を付加することが可能である。
【0224】
(第4〜第12の実施の形態における共通の効果)
第4〜第12の実施の形態におけるLED駆動回路によれば、以下のような共通の効果があった。
特に、従来の発光ダイオード駆動回路と比較して、発光ダイオードの明度が安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる。
【0225】
(1)LED1には、駆動系電源の電圧やVFに依存せず、安定した定電流を供給することができるため、他のLEDに交換した場合でも、光度バラツキを起こす可能性が極めて低い。
【0226】
(2)ON−OFF制御回路から停止信号が出力されている場合には、定電流回路もオフされるため、無駄な電流が流れないので、高効率のLED駆動回路を提供することができる。なお、図26に示すように、第7,8,9の実施の形態では、起動抵抗に数μAの電流が流れるが、効率の低下に影響を与えない電流レベルである。
【0227】
(3)ON−OFF制御回路に用いるトランジスタは、LEDをオンオフ制御するスイッチング素子Q7よりもPc損失分を低下することができるので、発熱量の減少に寄与することができる。
(4)面積効率が高いモノリシックICを実現することができる。
【0228】
(5)バイポーラプロセスやBiCMOSプロセスに適応することができる。
【0229】
上述した従来の発光ダイオード駆動回路と比較して、発光ダイオードの明度が安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる。
【0230】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、外部からのパルス信号に応じてスイッチング素子により定電流回路の動作をオン制御された場合、起動抵抗によりカレントミラー回路を起動して電流を生成し、カレントミラー回路から生成された電流を基準電圧回路により受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成し、さらに、基準電圧回路から生成された定電流を受けたバンドギャップ回路により所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を生成するので、従来の発光ダイオード駆動回路と比較して、発光ダイオードの明度がさらに安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる。
【0235】
請求項7記載の本発明によれば、直列に接続されている発光ダイオードと定電流回路に直流電源が加わった場合、起動抵抗によりカレントミラー回路を起動して電流を生成し、カレントミラー回路から生成された電流を基準電圧回路により受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成し、さらに、基準電圧回路から生成された定電流を受けたバンドギャップ回路により所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を生成するので、従来の発光ダイオード駆動回路と比較して、発光ダイオードの明度がさらに安定し、かつ、電源効率の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るLED駆動回路11の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るLED駆動回路11の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】LED駆動回路11に設けられた定電流回路13における直流電源Vccと順方向電流IF との特性を示すグラフである。
【図4】定電流回路13における順方向電流IF とジャンクション温度Tjとの特性を示すグラフである。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るLED駆動回路11の変形例1の構成を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るLED駆動回路11の変形例2の構成を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るLED駆動回路21の構成を示す図である。
【図8】LED駆動回路21に設けられた定電流回路23における直流電源Vccと順方向電流IF との特性を示すグラフである。
【図9】定電流回路23における順方向電流IF とジャンクション温度Tjとの特性を示すグラフである。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係るLED駆動回路31の構成を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係るLED駆動回路31に設けられた定電流回路33をモノリシック形成した場合に、第1抵抗R1及び第3抵抗R3とジャンクション温度Tjとの特性を示すグラフである。
【図12】定電流回路33における順方向電圧VF とジャンクション温度Tjとの特性を示すグラフである。
【図13】本発明の第1乃至第3実施の形態に係るLED駆動回路11,21,31を応用したLED駆動装置41の構成を示す図である。
【図14】本発明の第1乃至第3実施の形態に係るLED駆動回路11,21,31を応用したLED駆動装置51の構成を示す図である。
【図15】従来のLED駆動回路101を示す図である。
【図16】従来のLED駆動回路101の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】従来のLED駆動回路102を示す図である。
【図18】従来のLED駆動回路102の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図19】本発明の第4の実施の形態に係るLED駆動回路201の構成を示す図である。
【図20】本発明の第4の実施の形態に係るLED駆動回路201の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図21】LED駆動回路201に設けられた定電流回路における駆動系電源VLED と順方向電流IF との特性を示すグラフである。
【図22】本発明の第4の実施の形態に係るLED駆動回路201の変形例1の構成を示す図である。
【図23】本発明の第5の実施の形態に係るLED駆動回路241の構成を示す図である。
【図24】本発明の第6の実施の形態に係るLED駆動回路261の構成を示す図である。
【図25】本発明の第7の実施の形態に係るLED駆動回路281の構成を示す図である。
【図26】本発明の第7の実施の形態に係るLED駆動回路281の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図27】LED駆動回路281に設けられた定電流回路における駆動系電源VLED と順方向電流IF との特性を示すグラフである。
【図28】本発明の第8の実施の形態に係るLED駆動回路301の構成を示す図である。
【図29】本発明の第9の実施の形態に係るLED駆動回路321の構成を示す図である。
【図30】本発明の第10の実施の形態に係るLED駆動回路341の構成を示す図である。
【図31】本発明の第10の実施の形態に係るLED駆動回路341の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図32】LED駆動回路341に設けられた定電流回路における駆動系電源VLED と順方向電流IF との特性を示すグラフである。
【図33】本発明の第11の実施の形態に係るLED駆動回路361の構成を示す図である。
【図34】本発明の第12の実施の形態に係るLED駆動回路381の構成を示す図である。
【図35】本発明の第4乃至第12実施の形態に係るLED駆動回路を応用したLED駆動装置401の構成を示す図である。
【符号の説明】
11,21,31 LED駆動回路
LED1 発光ダイオード
12,13,14,23,33 定電流回路
Q7 スイッチング素子
15,16,19 カレントミラー回路
17,18,37 バンドギャップ回路
27,35 基準電圧回路
201,221,241,261,281,301,321,341,361,381 LED駆動回路
LED1 発光ダイオード
213,233,251,273,293,313,333,353,361,393 定電流回路
215,235 カレントミラー回路
217,237,277 バンドギャップ回路
257,275 基準電圧回路
Claims (8)
- 発光ダイオードに所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を供給する定電流回路と、
直列に接続される前記発光ダイオードおよび前記定電流回路に、直列に接続して外部からのパルス信号に応じて前記定電流回路の動作をオンオフ制御するスイッチング素子と、を備えた発光ダイオード駆動回路であって、
前記定電流回路は、
電流源としてのカレントミラー回路と、
前記カレントミラー回路に起動電流を流して前記カレントミラー回路を起動するための起動抵抗と、
前記カレントミラー回路が起動されて前記カレントミラー回路から生成された電流を受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成する基準電圧回路と、
前記基準電圧回路から生成された定電流を受けて所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を生成するバンドギャップ回路と、を有し、
前記カレントミラー回路に流れる前記起動電流は、前記起動抵抗には流れ、前記基準電圧回路および前記バンドギャップ回路には流れないことを特徴とする発光ダイオード駆動回路。 - 前記定電流回路において、
前記カレントミラー回路は、
PNP型の第1および第2のトランジスタを有し、エミッタが共通接続され、ベースが共通接続され、さらに第2のトランジスタのベース−コレクタが接続され、
前記基準電圧回路は、
NPN型の第3および第4のトランジスタを有し、ベースが共通接続され、前記第1のトランジスタのコレクタと第3のトランジスタのコレクタおよびベースが接続され、前記第2のトランジスタのコレクタと第4のトランジスタのコレクタが接続され、第3のトランジスタのエミッタが直列に接続されるm個のダイオードの第1のダイオードのアノードに接続され、第4のトランジスタのエミッタが第1の抵抗の他端に接続され、
前記バンドギャップ回路は、
NPN型の第5および第6のトランジスタを有し、ベースが共通接続され、前記第1の抵抗の一端と第5のトランジスタのコレクタおよびベースが接続され、前記第2のトランジスタのエミッタと第6のトランジスタのコレクタが接続され、第5のトランジスタのエミッタが第3の抵抗の他端に接続され、第6のトランジスタのエミッタが第3の抵抗の一端に接続されるとともに前記直列に接続されるm個のダイオードの第mダイオードのカソードに接続され、
前記起動抵抗は、
前記第2のトランジスタのベースと前記第3の抵抗の一端との間に接続されていることを特徴とする請求項1記載の発光ダイオード駆動回路。 - 前記バンドギャップ回路に設けられた第6のトランジスタは、
マルチエミッタを有することを特徴とする請求項2記載の発光ダイオード駆動回路。 - 前記第1の抵抗および第3の抵抗は、
前記第4のトランジスタおよび第5のトランジスタに流れる電流を制限するとともに前記第6のトランジスタに流れる電流の温度係数を調整することを特徴とする請求項2記載の発光ダイオード駆動回路。 - 前記スイッチング素子は、
バイポーラトランジスタ、FET、IGBTの何れか1つからなる半導体スイッチング素子であることを特徴とする請求項1記載の発光ダイオード駆動回路。 - 半導体集積回路としてモノリシック形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の発光ダイオード駆動回路。
- 発光ダイオードに所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を供給する定電流回路を備え、前記発光ダイオードと前記定電流回路を直列に接続してなる発光ダイオード駆動回路であって、
前記定電流回路は、
電流源としてのカレントミラー回路と、
前記カレントミラー回路に起動電流を流して前記カレントミラー回路を起動するための起動抵抗と、
前記カレントミラー回路が起動されて前記カレントミラー回路から生成された電流を受けて基準電圧を生成するとともに負の温度係数を有する定電流を生成する基準電圧回路と、
前記基準電圧回路から生成された定電流を受けて所定の符号および大きさの温度係数を有する定電流を生成するバンドギャップ回路と、を有し、
前記カレントミラー回路に流れる前記起動電流は、前記起動抵抗には流れ、前記基準電圧回路および前記バンドギャップ回路には流れないことを特徴とする発光ダイオード駆動回路。 - 半導体集積回路としてモノリシック形成されることを特徴とする請求項7記載の発光ダイオード駆動回路。
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