JP4336866B2 - ヒートポンプサイクル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流量制御用の制御弁を備え高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるヒートポンプサイクル(以下、超臨界ヒートポンプと呼ぶ。)に関するもので、超臨界ヒートポンプにて温水を生成する給湯器に用いて有効である。
【0002】
【従来の技術】
超臨界ヒートポンプは勿論、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となるヒートポンプ(以下、未臨界ヒートポンプと呼ぶ。)においても、低圧側の熱交換器(室外器)にて大気中から熱を吸収するため、室外器内の冷媒温度を大気(外気)温度より下げる必要がある。このため、冬期間のごとく、外気温度が低いときには、室外器の表面温度が0℃以下となるため、室外器の表面に霜が付着してしまう。
【0003】
そこで、通常、室外器の表面に霜が付着したときには、圧縮機から吐出した高温の冷媒を室外器に流入させて室外器の表面に付着した霜を除去する除霜運転を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、除霜運転中は、圧縮機から吐出した高温の冷媒を室外器に流入させるので、室外器にて大気中から熱を吸収すること(ヒートポンプ運転すること)ができない。そこで、通常、除霜運転時には、ヒートポンプ運転時に比べて多量の冷媒を循環させることにより、除霜運転時間を短くしている。
【0005】
このため、従来は、除霜運転用の冷媒回路(圧縮機から吐出された冷媒を室内器を迂回して室外器に導くバイパス回路)、及びこの冷媒回路を開閉する電磁弁等を設けていたので、ヒートポンプを構成する部品点数の低減を図ることが難しく、ヒートポンプの製造原価低減を図ることが困難であった。
【0006】
本発明は、上記点に鑑み、除霜運転用の冷媒回路及び電磁弁等を廃止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
超臨界ヒートポンプでは高圧側の冷媒圧力が高いので、循環する冷媒の密度が高く、体積流量が小さくても大きな質量流量を得ることができる。このため、ヒートポンプ運転時は勿論、除霜運転時においても、フロン等を冷媒とする未臨界ヒートポンプに比べて、少ない体積流量にて必要とする熱量(質量流量)を得ることができる。
【0008】
したがって、除霜運転時において必要とする体積流量と、ヒートポンプ運転時に必要とする体積流量との差が小さくなるので、除霜運転用の冷媒回路(バイパス回路)及び電磁弁等を設けることなく、ヒートポンプ運転時に冷媒流量を制御する制御弁の最大流量を従来(除霜運転用の冷媒回路及び電磁弁等を設けている場合)に比べて大きくすることで、除霜運転時において必要とする体積流量を確保することができる。
【0009】
そこで、請求項1に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出する高圧冷媒を放冷する放熱器(200)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒を減圧するヒートポンプ用制御弁(300)と、
前記ヒートポンプ用制御弁(300)から流出した冷媒を蒸発させる蒸発器(400)とを備え、
前記高圧冷媒の圧力が冷媒の臨界圧力以上となるヒートポンプサイクルであって、
前記ヒートポンプ用制御弁(300)は、
冷媒流路(311)を上流側空間(311a)と下流側空間(311b)とに仕切る隔壁部(312)、及び前記隔壁部(312)に形成され、前記上流側空間(311a)と前記下流側空間(311b)とを連通させる弁口(313)を有するバルブボディ(310)と、
前記弁口(313)の開度を調節するとともに、前記弁口(313)側に向かうほど断面積が縮小する弁体側テーパ部(314b)を有する弁体(314)とを備え、
前記弁体(314)の可動可能な全ストローク寸法が、前記弁体側テーパ部(314b)における前記弁体(314)の移動方向の長さより大きくなるように設定され、
前記弁口(313)のうち前記弁体(314)側の端部には、前記弁体(314)側に向かうほど前記弁口(313)の開口面積が増大する弁口側テーパ部(313a)が形成されており、
前記弁体(314)の移動量に応じて前記弁口(313)を流通する冷媒流量を制御する通常流量調節領域(A)では、前記弁体(314)の先端(314e)が、前記弁口側テーパ部(313a)のうち最も開口面積が小さくなる部位(313c)より前記開度が縮小する側に位置するように前記弁体(314)を移動させ、
さらに、前記弁体(314)の移動量によらず前記弁口(313)を流通する冷媒流量を前記弁口(313)の開口面積によって決定される最大流量に制御する最大流量領域(B)では、前記弁体(314)の先端(314e)が、前記弁口側テーパ部(313a)のうち最も開口面積が大きくなる部位より前記開度が拡大する側に位置するように前記弁体(314)を移動させ、
前記通常流量調節領域(A)における前記弁口(313)を流通する冷媒流量の最大流量が前記最大流量領域(B)における前記最大流量よりも所定値だけ小さくなるように、前記通常流量調節領域(A)における前記弁体(314)の移動範囲と、前記最大流量領域(B)における前記弁体(314)の移動範囲とが不連続に設定されていることを特徴としている。
これによると、最大流量を従来より大きくすることができ、除霜運転用の冷媒回路及び電磁弁等を廃止しても、除霜運転時において必要とする体積流量を確保することができる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のヒートポンプサイクルにおいて、前記放熱器(200)にて前記高圧冷媒を放冷する通常運転モードでは、前記弁体(314)を前記通常流量調節領域(A)に移動させて前記弁口(313)を流通する冷媒流量を前記通常流量調節領域(A)における前記最大流量以下に制御し、
前記蒸発器(400)を除霜する除霜運転モードでは、前記弁体(314)を前記最大流量領域(B)に移動させることを特徴としている。
【0011】
さらに、請求項3に記載の発明では、請求項1に記載のヒートポンプサイクルにおいて、前記圧縮機(100)の起動した時から所定時間が経過するまで前記弁体(314)を前記最大流量領域(B)に移動させ、その後、前記弁体(314)を前記通常流量調節領域(A)に移動させることを特徴としている。
【0013】
これにより、圧縮機(100)が起動してから所定時間の間、最大開度の状態を維持して異物をヒートポンプ用制御弁(300)外に排出することができるので、サイクル内に混入した異物が制御弁(300)で詰まってしまうことを未然に防止することができる。
【0016】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る超臨界ヒートポンプ用の制御弁を、温水を生成する給湯器に適用したものであって、図1は本実施形態に係る給湯器の模式図である。
【0018】
図1中、一点鎖線で囲まれた機器が超臨界ヒートポンプを構成するものであり、100は冷媒(本実施形態では、二酸化炭素)を吸入圧縮する圧縮機であり、本実施形態では、圧縮機構と圧縮機構を駆動する電動モータ(駆動手段)とが一体となった電動式の圧縮機を採用している。
【0019】
200は圧縮機100から吐出した高温・高圧の冷媒と給湯水とを熱交換して給湯水を加熱する給湯用熱交換器(ガスクーラ、放熱器)であり、本実施形態では、冷媒流れと給湯水流れとを対向流れとすることにより、給湯水と冷媒との熱交換効率を高めている。
【0020】
300は、バルブ開度を調節することにより、ヒートポンプサイクル内を循環する冷媒流量及び圧縮機100の吐出圧(高圧側圧力)を制御するとともに、冷媒を減圧する制御弁であり、400は制御弁300にて減圧された低温・低圧の冷媒を蒸発させて外気(大気)から熱を吸収する室外器(蒸発器)である。なお、制御弁300の詳細は後述する。
【0021】
500は室外器400から流出する冷媒を液相冷媒と気相冷媒とに分離して気相冷媒を圧縮機100の吸入側に流出させるとともに、ヒートポンプサイクル中の余剰冷媒を蓄えるアキュムレータである。
【0022】
また、600は給湯用熱交換器200にて生成された高温の温水(給湯水)を保温貯蔵する保温タンクであり、700は給湯水を循環ささせるポンプである。
【0023】
次に、制御弁300について述べる。
【0024】
図2は制御弁300の断面図であり、310は、冷媒流路311を上流側空間311aと下流側空間311bとに仕切る隔壁部312が形成されたステンレス製のバルブボディであり、この隔壁部312には、上流側空間311aと下流側空間311bと連通させる弁口313が設けられている。
【0025】
314は弁口313の開度(バルブ開度)を調節する柱状のニードル弁体(以下、弁体と略す。)であり、この弁体314の弁口313側端部には、図3に示すように、弁口313側に向かうほど断面積が縮小する第1、2テーパ部314a、314bが形成されている。
【0026】
なお、本実施形態では、第1テーパ部314aのテーパ比C(JIS B 0612参照)が、第2テーパ部314bのテーパ比Cより大きくなるように段付き状のテーパ部としている。
【0027】
一方、弁口313のうち弁体314側の端部には、弁体314側に向かうほど弁口313の開口面積が増大する第1テーパ部313aが形成され、弁口313のうち弁体314と反対側(下流側空間311b側)の端部には、下流側に向かうほど弁口313の開口面積が増大する第2テーパ部313bが形成されている。
【0028】
因みに、弁口313の第1テーパ部313aは、図4に示すように、弁口313を弁体314により閉じた際に、弁体314の第1テーパ部314aに接触して弁体314の座りを良くする弁座として機能するものである。
【0029】
また、図2中、320は弁体314をその長手方向に可動させるアクチュエータ部であり、このアクチュエータ部320は、バルブボディ310に対して回転することにより弁体314を可動させるロータ部321、及びロータ部321周りに所定の回転磁界を誘起することによりロータ部321を回転させる励磁コイル部322、ロータ部321の回転運動を弁体314の長手方向の直線運動に変換する送りネジ部材323等からなるステッピングモータ式のものである。
【0030】
ここで、ロータ部321は、アルミニウムにて成形された略円柱状のスリーブ321a、及びこのスリーブ321aの外周側に接着された円筒状の永久磁石(マグネット)321bからなるものである。
【0031】
そして、スリーブ321aの略中央部には、円筒状の送りネジ部材323の外周部に形成されたネジ部にネジ嵌合するネジ部が軸方向に延びて形成され、一方、送りネジ部材323はバルブボディ310にカシメ固定されている。このため、ロータ部321が回転すると、ロータ部321は回転しながら送りネジ部材321の長手方向に直線的に移動する。
【0032】
また、弁体314は、スリーブ321a内をその軸方向に貫通するようにスリーブ321aに配設された状態で、第1、2テーパ部314a、314bと反対側の端部に装着された止め輪314cにより係止されるようにスリーブ321aに吊り下げられている。
【0033】
また、314dは、止め輪314cとスリーブ321aとの接触面圧が上昇する向き(弁体314を弁口313側に押し付ける向き)の弾性力を弁体314に作用させるコイルバネ(弾性体)であり、このコイルバネ314dの弾性力により、ロータ部321が回転しながら弁口313側に移動する際に、弁体314をロータ部321に追従させて弁口313側に移動させることができる。
【0034】
なお、励磁コイル部322は、第1、2コイル322a、322b、磁路を構成する金属製のヨーク322c、及び第1、2コイル322a、322bにパルス電流を供給する端子部322d等からなるもので、これれら322a〜322dは樹脂にてモールド固定されている。
【0035】
因みに、322eは、バルブボディ310に形成された位置決め用の穴部310aに勘合する突起部322fが形成されたバネ特性を有すL字状の位置決めバネであり、この位置決めバネ322eは、Pネジにて励磁コイル部322に固定されている。
【0036】
また、330はロータ部321と励磁コイル部322との間に所定の磁気ギャップを形成するとともに、ロータ部321側を収納する圧力隔壁を構成するステンレス製のカバーであり、このカバー330はバルブボディ310に溶接されている。
【0037】
331、332はロータ部321がバルブボディ310側に移動した際の最大移動量を規制するストッパであり、ロータ部321(スリーブ321a)に圧入されたストッパ331とバルブボディ310に圧入されたストッパ332とが衝突することによりロータ部321の最大移動量が規制される。
【0038】
そして、本実施形態では、弁体314の可動可能な全ストローク寸法が、弁体314の第2テーパ部314bの長さLより大きくなるように設定されている。なお、第2テーパ部314bの長さLとは、図3に示すように、第2テーパ部314bのうち弁体314の長手方向と平行な方向、すなわち弁体314に移動方向に測った寸法(テーパ比Cの分母寸法)である。
【0039】
次に、本実施形態に係る給湯器及び制御弁300の概略作動を述べる。
【0040】
1.給湯器が停止しているとき
給湯器が停止しているときには、圧縮機100及びポンプ700を停止させるとともに、図4に示すように、弁体314の第1テーパ部314aを弁口313の第1テーパ部313aに密着させるようにして弁口313を閉じる。
【0041】
2.給湯器を稼動させて温水を生成するとき(通常流量調節領域)
励磁コイル部322に所定数のパルス電流を与えることにより、ロータ部321がそのパルス数に応じた回転角度だけ回転することにより、弁体314がその長手方向に移動する。
【0042】
このため、図5に示すように、弁体314の第2テーパ部314bと弁口313との隙間面積(バルブ開度)が変化することにより、弁口313を流通する冷媒流量が変化する。
【0043】
このとき、バルブ開度は、給湯用熱交換器200に流入する給湯水の温度と給湯用熱交換器200から流出する冷媒の温度との差が所定の温度差ΔT(本実施形態では、約10℃)となるように、弁体314の先端314eが、弁口313の第1テーパ部313aのうち最も開口面積が小さくなる部位313c(図3参照)よりバルブ開度が縮小する側に位置する範囲内で制御される。
【0044】
3.除霜運転時(最大流量領域)
給湯器を稼動させて温水を生成しているときに、室外器400の表面に霜が付着したときには、ポンプ700を停止させるとともに、図3に示すように、弁体314の先端314eが、弁口313の第1テーパ部313aのうち最も開口面積が大きくなる部位よりバルブ開度が拡大する側に位置する部位まで移動させる。
【0045】
これにより、弁口313を流通する冷媒流量が、バルブ開度(弁体314の移動量)によらず、弁口313の開口面積によって決定する最大流量まで上昇するとともに、圧縮機100から吐出した冷媒が、制御弁300にて大きく減圧されることなく室外器400に流入するので、室外器400の表面に付着した霜を融解除去する。
【0046】
なお、本実施形態では、外気温と室外器出口冷媒温度との温度差が所定温度差より大きく、かつ、外気温と室外器出口冷媒温度との温度差が所定温度差より大きい状態が所定時間以上継続したときに霜が室外器400の表面に付着したものとみなして、除霜運転を所定時間だけ実行する。
【0047】
ところで、図6は弁体314の移動量比(全ストローク寸法に対する比率)と流量比(最大流量に対する比率)との関係を示すグラフであり、Aに示す領域が給湯器を稼動させて温水を生成するとき(通常流量調節領域)の弁体314の移動量比を示しており、Bに示す領域が除霜運転時(最大流量領域)の弁体314の移動量比を示している。
【0048】
そして、このグラフからも明らかなように、通常流量調節領域Aにおいては、弁体314の移動量比の増減に応じて流量比が増減し、最大流量領域Bにおいては、弁体314の移動量比の増減によらず、流量比が最大流量比となることが判る。
【0049】
次に、本実施形態の特徴(作用効果)を述べる。
【0050】
超臨界ヒートポンプでは高圧側の冷媒圧力が高いので、循環する冷媒の密度が高く、体積流量が小さくても大きな質量流量を得ることができる。このため、温水を生成するとき(通常流量調節領域)は勿論、除霜運転時(最大流量領域)においても、フロン等を冷媒とする未臨界ヒートポンプに比べて、少ない体積流量にて必要とする熱量(質量流量)を得ることができる。
【0051】
したがって、除霜運転時において必要とする体積流量と、温水生成時に必要とする体積流量との差が小さくなるので、除霜運転用の冷媒回路(バイパス回路)及び電磁弁等を設けることなく、温水生成時に冷媒流量を制御する制御弁300の最大流量を従来(除霜運転用の冷媒回路及び電磁弁等を設けている場合)に比べて大きくすることで、除霜運転時において必要とする体積流量を確保することができる。
【0052】
つまり、本実施形態のごとく、弁体314の可動可能な全ストローク寸法が、弁体314の第2テーパ部314bにおける弁体314の移動方向の長さLより大きくなるように設定し、除霜運転時に、弁体314の先端314eが、弁口313の第1テーパ部313aのうち最も開口面積が小さくなる部位313cよりバルブ開度が拡大する側に位置する部位まで移動させれば、通常流量調節領域Aにおける最大流量より大きい流量を除霜運転時(最大流量領域)に流通させることができるので、除霜運転用の冷媒回路及び電磁弁等を廃止して、除霜運転時において必要とする体積流量を確保することができる。
【0053】
(第2実施形態)
本実施形態は、制御弁300の制御に関するもので、具体的には、図7に示すように、圧縮機100の起動した時から所定時間(本実施形態では、60秒)が経過するまで、制御弁300の開度を除霜運転時(最大流量領域)Bに対応する開度とし、その後、通常流量調節領域A(温水生成運転)に対応する開度にて制御弁300の開度を制御するウォームアップバルブ制御モード(以下、バルブ制御モードと略す。)を設けたものである。
【0054】
なお、図7、8の縦軸は制御弁300の開度を制御するためのパルス数を示すもので、本実施形態ではパルス数が大きくなるほど、開度が大きくなる。
【0055】
次に、本実施形態の特徴(作用効果)を述べる。
【0056】
図8はバルブ制御モードを行わず、圧縮機100が起動した時から直ちに通常流量調節領域A(温水生成運転)に対応する開度にて制御弁300の開度を制御する場合を示すチャートである。
【0057】
そして、図7、8から明らかなように、圧縮機100の起動と同時に制御弁300の開度を全開(制御可能な開度の上限)まで開くが、図8に示すように、バルブ制御モードを行わず、圧縮機100が起動した時から直ちに通常流量調節領域A(温水生成運転)に対応する開度にて制御弁300の開度を制御すると、サイクル内に混入した異物が制御弁300で詰まってしまうおそれがある。
【0058】
これに対して、本実施形態では、圧縮機100の起動後、所定時間、開度が大きい除霜運転時(最大流量領域)Bに対応する開度を維持するので、この開度を維持している間に異物を制御弁300外に排出することができる。したがって、サイクル内に混入した異物が制御弁300で詰まってしまうことを未然に防止することができる。
【0059】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明に係るヒートポンプ用制御弁を給湯器に適用したが、本発明はこれに限定されるものでなはく、空調装置にも適用することができる。
【0060】
また、上述の実施形態では、冷媒として二酸化炭素を採用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばエチレン、エタン、酸化窒素等であってもよい。
【0061】
また、上述の実施形態では、パルス数によりアクチュエータ320の作動量を制御したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電流値や電圧値等のその他の電気制御信号値によりアクチュエータ320を制御してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る給湯器の模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る制御弁の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る制御弁の最大流量領域における絞り部分の拡大図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る制御弁の給湯器停止時における絞り部分の拡大図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る制御弁の通常流量調節領域における絞り部分の拡大図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る制御弁の移動量比(全ストローク寸法に対する比率)と流量比(最大流量に対する比率)との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施形態に係る制御弁の制御チャートを示す特性図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る制御弁の特徴を説明するための特性図である。
【符号の説明】
300…制御弁、310…バルブボディ、313…弁口、
314…弁体、314a…第1テーパ部、314b…第2テーパ部、
320…アクチュエータ部。
Claims (3)
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(100)と、
前記圧縮機(100)から吐出する高圧冷媒を放冷する放熱器(200)と、
前記放熱器(200)から流出した高圧冷媒を減圧するヒートポンプ用制御弁(300)と、
前記ヒートポンプ用制御弁(300)から流出した冷媒を蒸発させる蒸発器(400)とを備え、
前記高圧冷媒の圧力が冷媒の臨界圧力以上となるヒートポンプサイクルであって、
前記ヒートポンプ用制御弁(300)は、
冷媒流路(311)を上流側空間(311a)と下流側空間(311b)とに仕切る隔壁部(312)、及び前記隔壁部(312)に形成され、前記上流側空間(311a)と前記下流側空間(311b)とを連通させる弁口(313)を有するバルブボディ(310)と、
前記弁口(313)の開度を調節するとともに、前記弁口(313)側に向かうほど断面積が縮小する弁体側テーパ部(314b)を有する弁体(314)とを備え、
前記弁体(314)の可動可能な全ストローク寸法が、前記弁体側テーパ部(314b)における前記弁体(314)の移動方向の長さより大きくなるように設定され、
前記弁口(313)のうち前記弁体(314)側の端部には、前記弁体(314)側に向かうほど前記弁口(313)の開口面積が増大する弁口側テーパ部(313a)が形成されており、
前記弁体(314)の移動量に応じて前記弁口(313)を流通する冷媒流量を制御する通常流量調節領域(A)では、前記弁体(314)の先端(314e)が、前記弁口側テーパ部(313a)のうち最も開口面積が小さくなる部位(313c)より前記開度が縮小する側に位置するように前記弁体(314)を移動させ、
さらに、前記弁体(314)の移動量によらず前記弁口(313)を流通する冷媒流量を前記弁口(313)の開口面積によって決定される最大流量に制御する最大流量領域(B)では、前記弁体(314)の先端(314e)が、前記弁口側テーパ部(313a)のうち最も開口面積が大きくなる部位より前記開度が拡大する側に位置するように前記弁体(314)を移動させ、
前記通常流量調節領域(A)における前記弁口(313)を流通する冷媒流量の最大流量が前記最大流量領域(B)における前記最大流量よりも所定値だけ小さくなるように、前記通常流量調節領域(A)における前記弁体(314)の移動範囲と、前記最大流量領域(B)における前記弁体(314)の移動範囲とが不連続に設定されていることを特徴とするヒートポンプサイクル。 - 前記放熱器(200)にて前記高圧冷媒を放冷する通常運転モードでは、前記弁体(314)を前記通常流量調節領域(A)に移動させて前記弁口(313)を流通する冷媒流量を前記通常流量調節領域(A)における前記最大流量以下に制御し、
前記蒸発器(400)を除霜する除霜運転モードでは、前記弁体(314)を前記最大流量領域(B)に移動させることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプサイクル。 - 前記圧縮機(100)の起動した時から所定時間が経過するまで前記弁体(314)を前記最大流量領域(B)に移動させ、その後、前記弁体(314)を前記通常流量調節領域(A)に移動させることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプサイクル。
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