JP3818150B2 - エジェクタサイクル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エジェクタサイクルに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
エジェクタサイクルとは、周知のごとく、エジェクタにて冷媒を減圧膨張させて蒸発器にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機の吸入圧を上昇させる蒸気圧縮式冷凍サイクルである。
【0003】
ところで、膨張弁等の減圧手段により等エンタルピ的に冷媒を減圧する蒸気圧縮式冷凍サイクル(以下、膨張弁サイクルと呼ぶ。)では、膨張弁を流出した冷媒が蒸発器に流れ込むのに対して、エジェクタサイクルでは、エジェクタを流出した冷媒は気液分離器に流入し、気液分離器にて分離された液相冷媒が蒸発器に供給され、気液分離器にて分離された気相冷媒が圧縮機に吸入される。
【0004】
つまり、膨張弁サイクルでは、冷媒が圧縮機→放熱器→膨張弁→蒸発器→圧縮機の順に循環する1つの冷媒流れとなるのに対して、エジェクタサイクルでは、圧縮機→放熱器→エジェクタ→気液分離器→圧縮機の順に循環する駆動流と、気液分離器→蒸発器→エジェクタ→気液分離器の順に循環する吸引流とが存在することとなる。
【0005】
このため、膨張弁サイクルにおいては、膨張弁を全開として温度の高い冷媒を蒸発器に流入させることにより蒸発器に付いた霜を取り除くことができるものの、エジェクタサイクルでは、放熱器を流れる温度の高い冷媒、つまり駆動流と蒸発器を流れる吸引流とは別の流れであり、駆動流を蒸発器に供給することができないので、除霜運転ができない。
【0006】
これに対しては、発明者等は、図5に示すように、放熱器20を流出した冷媒をエジェクタ40を迂回させて蒸発器30に導くバイパス回路80を新たに設けるとともに、バイパス回路80の上流側及び下流側の2カ所に、除霜運転時に冷媒がエジェクタ40に流入する、つまりホットガスが蒸発器30を迂回することを防止するバルブ81、82を設けたものを検討したが、この検討品では、除霜運転を実現するために、1つのバイパス回路80と2つのバルブ81、82を必要とするので、エジェクタサイクルの構造が複雑になり、製造原価上昇を招いてしまう。
【0007】
本発明は、上記点に鑑み、エジェクタサイクルの製造原価上昇を抑制しつつ、除霜運転を可能にすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、圧縮機(10)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(20)と、冷媒を蒸発させる蒸発器(30)と、放熱器(20)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及びノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、ノズル(41)から噴射する冷媒と蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(44、45)を有するエジェクタ(40)と、エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するとともに、気相冷媒を圧縮機(10)の吸入側に流出し、液相冷媒を蒸発器(30)側に流出させる気液分離器(50)と、エジェクタ(40)の冷媒出口側と気液分離器(50)とを繋ぐ冷媒通路に設けられ、この冷媒通路を開閉する開閉弁(60)とを備えることを特徴とする。
【0009】
これにより、「従来の技術及び発明が解決しようとする課題」の欄で述べたような放熱器を流出した冷媒をエジェクタを迂回させて蒸発器に導くバイパス回路80を新たに設けることなく、エジェクタ(40)の冷媒出口側に開閉弁(60)を設けるといった簡便な手段にて除霜運転を行うことができるので、エジェクタサイクルの製造原価上昇を抑制しつつ、除霜運転を行うことができる。
【0010】
なお、開閉弁(60)は、請求項2に記載の発明のごとく、電磁式アクチュエータにより開閉駆動されるものとしてもよい。
【0011】
請求項3に記載の発明では、エジェクタ(40)は、ノズル(41)の絞り開度を可変制御することができるものであり、開閉弁(60)を閉じたときには、ノズル(41)の絞り開度を、開閉弁(60)を開いたときのノズル(41)の絞り開度に比べて大きくすることを特徴とする。
【0012】
これにより、蒸発器(30)に流入する高温の冷媒の温度が大きく低下することを防止できるので、効率よく蒸発器(30)の除霜を行うことができる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、圧縮機(10)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(20)と、冷媒を蒸発させる蒸発器(30)と、放熱器(20)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及びノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、ノズル(41)から噴射する冷媒と蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(44、45)を有するエジェクタ(40)と、エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するとともに、気相冷媒を圧縮機(10)の吸入側に流出し、液相冷媒を蒸発器(30)側に流出させる気液分離器(50)とを備え、蒸発器(30)の表面に付いた霜を除去する除霜運転時には、圧縮機(10)を吐出した冷媒を、エジェクタ(40)を経由させてエジェクタ(40)側から蒸発器(30)に導くことを特徴とする。
【0014】
これにより、「従来の技術及び発明が解決しようとする課題」の欄で述べたような放熱器を流出した冷媒をエジェクタを迂回させて蒸発器に導くバイパス回路80を新たに設けることなく除霜運転を行うことができるので、エジェクタサイクルの製造原価上昇を抑制しつつ、除霜運転を行うことができる。
【0015】
なお、請求項5に記載の発明のごとく、圧縮機(10)から吐出した冷媒を冷媒の臨界圧力以上まで上昇させてもよい。
【0016】
また、請求項6に記載の発明のごとく、冷媒として二酸化炭素を用いてもよい。
【0017】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本実施形態は、本発明に係るエジェクタサイクルを二酸化炭素を冷媒とするヒートポンプ式の給湯暖房装置に適用したものであり、図1は本実施形態に係るエジェクタサイクル、すなわち給湯暖房装置の模式図である。
【0019】
圧縮機10は電動モータ等の駆動源(図示せず。)から駆動力を得て冷媒を吸入圧縮するポンプ手段であり、水冷媒熱交換器20は圧縮機10から吐出した高温・高圧冷媒と給湯水とを熱交換して給湯水を加熱するとともに、冷媒を冷却する放熱器である。
【0020】
蒸発器30は室外空気と液相冷媒とを熱交換させて液相冷媒を蒸発させることにより外気から熱を奪う吸熱器であり、エジェクタ40は水冷媒熱交換器20から流出する冷媒を減圧膨張させて蒸発器30にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機10の吸入圧を上昇させるものである。なお、エジェクタ40の詳細構造は後述する。
【0021】
因みに、図1には蒸発器30としてサーペンタイン状のものが描かれているが、これは熱交換器を模式的に描いたもので、蒸発器30はサーペンタイン式の熱交換器に限定されるものではなく、多数本のチューブとタンクとからなる、いわゆるマルチフロー型の熱交換器であってもよい。
【0022】
また、気液分離器50はエジェクタ40から流出した冷媒が流入するとともに、その流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄えるものであり、分離された気相冷媒は圧縮機10に吸引され、分離された液相冷媒は蒸発器30側に吸引される。
【0023】
因みに、気液分離器50と蒸発器30とを結ぶ冷媒通路は蒸発器30に吸引される冷媒を減圧して蒸発器30内の圧力を確実に低下させるために、キャピラリチューブや固定絞りのごとく、冷媒が流通することにより所定の圧力損失が発生するように設定されている。
【0024】
なお、圧縮機10の摺動部分の潤滑及びシール性を確保するために、冷媒に潤滑油を混合しているが、本実施形態で使用している潤滑油(PAG)は、気液分離器50内においては、冷媒と分離した状態となり、気液分離器50の最下層に溜まるので、U字状の気相冷媒排出管(図示せず。)の最下部に設けられたオイル戻し穴(図示せず。)から潤滑油を多く含む液相冷媒を気相冷媒と共に圧縮機10に供給している。
【0025】
また、エジェクタ40の冷媒出口側と気液分離器50の冷媒入口側とを繋ぐ冷媒通路には、この冷媒通路を開閉する、電磁式アクチュエータにより開閉駆動される開閉弁60が設けられてり、この開閉弁60及び後述するエジェクタ40のノズル41は電子制御装置(図示せず。)により制御されている。
【0026】
貯湯タンク70は、水冷媒熱交換器20にて加熱された給湯水を保温貯蔵する蓄熱手段であり、水冷媒熱交換器20においては、冷媒流れと給湯水流れとが対向流となるようにして両者を熱交換している。なお、貯湯タンク70に蓄えられた温水は、風呂、洗面所、台所等の給湯及び床暖房や空調等の暖房等に用いる。
【0027】
次に、エジェクタ40について述べる。
【0028】
図2は本実施形態に係るエジェクタ40の模式断面図であり、図2中、ノズル41は水冷媒熱交換器20から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるであり、本実施形態では、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部を有する末広ノズル(divergent Nozzle、de Laval Nozzle)を採用している。
【0029】
また、ニードル弁42は、軸方向に変位するこによりノズル41の開口面積を可変制御するものであり、このニードル弁42の軸方向端部のうち、ノズル41側はノズル41側に向かうほど断面積が縮小するように円錐テーパ状に形成され、反対側は電気式のアクチュエータ43に固定されている。
【0030】
なお、本実施形態では、アクチュエータ43としてステッピングモータを採用しており、ニードル弁42はアクチュエータ43のマグネットロータ43aとネジ結合している。このため、マグネットロータ43aが回転すると、ニードル弁42は、ロータ43aの回転角とネジのリードとの積に比例した量だけ軸方向に変位する。
【0031】
また、混合部44はノズル41から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器30にて蒸発した気相冷媒を吸引する部分であり、ディフューザ45は及びノズル41から噴射する冷媒と蒸発器30から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる部分である。
【0032】
因みに、ディフューザ45及び混合部44は、ノズル41を収納するハウジング46により形成されており、ノズル41はハウジング46に圧入により固定されている。因みに、ノズル41及びハウジング46はステンレス製である。
【0033】
なお、混合部44においては、ノズル41から噴射する駆動流の運動量と混合部44に吸引された吸引流の運動量との和が保存されるように駆動流と吸引流とが混合するので、混合部44においても冷媒の圧力が上昇する。一方、ディフューザ45においては、通路断面積を徐々に拡大することにより、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するので、エジェクタ40においては、混合部44及びディフューザ45の両者にて冷媒圧力を昇圧する。そこで、混合部44とディフューザ45とを総称して昇圧部と呼ぶ。
【0034】
つまり、理想的なエジェクタ40においては、混合部44で駆動流の運動量と吸引流冷媒の運動量との和が保存されるように冷媒圧力が増大し、ディフューザ45でエネルギーが保存されるように冷媒圧力が増大することが望ましい。そこで、本実施形態では、水冷媒熱交換器20にて必要とされる熱負荷に応じてニードル弁42を変位させてノズル41の絞り開口面積を可変制御している。
【0035】
次に、給湯暖房装置の概略作動を述べる。
【0036】
1.通常運転時(図1、図2参照)
この運転モードは室外空気から吸熱して給湯水を加熱するモードである。具体的には、開閉弁60を全開とした状態で圧縮機10を稼動させる。
【0037】
これにより、気液分離器50から気相冷媒が圧縮機10に吸入され、圧縮された冷媒が水冷媒熱交換器20に吐出される。そして、水冷媒熱交換器20にて給湯水を加熱した冷媒は、エジェクタ40のノズル41にて減圧膨張して蒸発器30内の冷媒を吸引する。
【0038】
次に、蒸発器30から吸引された冷媒とノズル41から吹き出す冷媒とは、混合部44にて混合しながらディフューザ45にてその動圧が静圧に変換されて気液分離器50に戻る。
【0039】
一方、エジェクタ40にて蒸発器30内の冷媒が吸引されるため、蒸発器30には気液分離器50から液相冷媒が流入し、その流入した冷媒は、蒸発器30内を、巨視的に見て、上方側から下方側に向けて流通しながら室外空気から吸熱して蒸発する。
【0040】
なお、エジェクタ40は、水冷媒熱交換器20にて必要とされる熱負荷に応じてニードル弁42を変位させてノズル41の絞り開度が可変制御される。
【0041】
2.除霜運転時(図3、図4参照)
開閉弁60を全閉とするとともに、ノズル41の絞り開度を全開として少なくとも通常運転時に比べて絞り開度を大きくしてノズル41での減圧程度を小さくする。
【0042】
これにより、圧縮機10から吐出した高温の冷媒は、水冷媒熱交換器20及びエジェクタ40を経由してエジェクタ40側から蒸発器30に流入し、巨視的に見て、下方側から上方側に向けて流通しながら蒸発器30を内側から加熱して蒸発器30の表面に付いた霜を除去する。
【0043】
なお、除霜運転時においてはノズル41の絞り開度は、冷媒が除霜を行うに十分な温度を有し、かつ、冷媒の圧力が蒸発器30の耐圧圧力以下となるようにする。
【0044】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0045】
本実施形態によれば、「従来の技術及び発明が解決しようとする課題」の欄で述べたような放熱器を流出した冷媒をエジェクタを迂回させて蒸発器に導くバイパス回路80を新たに設けることなく、エジェクタ40の冷媒出口側と気液分離器50の冷媒入口側とを繋ぐ冷媒通路に開閉弁60を設けるといった簡便な手段にて除霜運転を行うことができるので、エジェクタサイクル、つまり給湯暖房装置の製造原価上昇を抑制しつつ、除霜運転を行うことができる。
【0046】
なお、本実施形態では、圧縮機10から吐出した高温の冷媒は、水冷媒熱交換器20及びエジェクタ40を経由してエジェクタ40側から蒸発器30に流入するので、圧縮機10から吐出した高温の冷媒が蒸発器30を迂回して圧縮機10に流れ込むといった問題は発生しない。
【0047】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、給湯暖房装置に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、冷蔵庫、冷凍庫及び空調装置等のその他のエジェクタサイクルを用いた熱機関にも適用することができる。
【0048】
また、上述の実施形態では、冷媒を二酸化炭素として高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界エジェクタサイクルであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、フロンを冷媒とするエジェクタサイクルのごとく、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力未満となる未臨界エジェクタサイクルであってもよい。
【0049】
また、上述の実施形態では、アクチュエータ43としてステッピングモータを採用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばリニアモータ等のその他のものであってもよい。
【0050】
また、上述の実施形態では、開閉弁60を電磁式アクチュエータにて駆動したが、本発明はこれに限定されるものではなく、手動式等のその他の手段であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエジェクタサイクルの模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係るエジェクタの模式図である。
【図3】本発明の実施形態に係るエジェクタサイクルにおける除霜運転時の冷媒流れを示す模式図である。
【図4】本発明の実施形態に係るエジェクタにおける除霜運転時の冷媒流れを示す模式図である。
【図5】試作検討に係るエジェクタの模式図である。
【符号の説明】
10…圧縮機、20…水冷媒熱交換器(放熱器)、30…蒸発器、
40…エジェクタ、50…気液分離器、60…開閉弁。
Claims (7)
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、
前記圧縮機(10)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(20)と、
冷媒を蒸発させる蒸発器(30)と、
前記放熱器(20)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及び前記ノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、前記ノズル(41)から噴射する冷媒と前記蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(44、45)を有するエジェクタ(40)と、
前記エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するとともに、気相冷媒を前記圧縮機(10)の吸入側に流出し、液相冷媒を前記蒸発器(30)側に流出させる気液分離器(50)と、
前記エジェクタ(40)の冷媒出口側と前記気液分離器(50)とを繋ぐ冷媒通路に設けられ、この冷媒通路を開閉する開閉弁(60)とを備えることを特徴とするエジェクタサイクル。 - 前記開閉弁(60)は、電磁式アクチュエータにより開閉駆動されることを特徴とする請求項1にエジェクタサイクル。
- 前記エジェクタ(40)は、前記ノズル(41)の絞り開度を可変制御することができるものであり、
前記開閉弁(60)を閉じたときには、前記ノズル(41)の絞り開度を、前記開閉弁(60)を開いたときの前記ノズル(41)の絞り開度に比べて大きくすることを特徴とする請求項1又は2に記載のエジェクタサイクル。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、
前記圧縮機(10)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(20)と、
冷媒を蒸発させる蒸発器(30)と、
前記放熱器(20)から流出した高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及び前記ノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、前記ノズル(41)から噴射する冷媒と前記蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(44、45)を有するエジェクタ(40)と、
前記エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するとともに、気相冷媒を前記圧縮機(10)の吸入側に流出し、液相冷媒を前記蒸発器(30)側に流出させる気液分離器(50)とを備え、
前記蒸発器(30)の表面に付いた霜を除去する除霜運転時には、前記圧縮機(10)を吐出した冷媒を、前記エジェクタ(40)を経由させて前記エジェクタ(40)側から前記蒸発器(30)に導くことを特徴とするエジェクタサイクル。 - 前記圧縮機(10)から吐出した冷媒を冷媒の臨界圧力以上まで上昇させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタサイクル。
- 冷媒として二酸化炭素を用いたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタサイクル。
- 請求項1ないし6のいずれか1つに記載のエジェクタサイクルにて得られる熱にて暖房を行うことを特徴とする暖房装置。
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