JP4336488B2 - 検出装置および検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、検出装置および検出方法に関する。
【0002】
本発明は特に、荷電粒子ビームに含まれる位置情報を検出するための検出装置および検出方法を提供するものである。上記荷電粒子は、特に電子であってもよい。したがって、本発明は、特に電子顕微鏡観察の分野に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
従来の走査型電子顕微鏡(SEM)においては、例えば米国特許第5,578,821号に開示されているように、観察対象物のある一点(画素)に電子ビームを集束させている。上記集束ビームの電子によって上記対象物内で発生した後方散乱電子、二次電子または透過電子を、各用途に応じて設けられた検出装置によって検出する。また、上記対象物上における上記集束ビームの到達位置を変更するために偏向器が用いられている。上記検出装置自体は位置敏感型ではないが、全ての後方散乱電子、二次電子、または透過電子を一括して受光する。しかしながら、上記検出装置によって検出された後方散乱電子、二次電子、または透過電子の強度を、上記偏向器によって決定される上記対象物上における上記集束ビームの到達位置に対応させることにより、上記観察対象物の位置情報を含む画像を得ることができる。上記偏向器は、上記ビームを上記対象物の異なる画素上に連続的に走査する役割を果たしており、これにより異なる個所に対応させられた強度が検出されて、位置情報を含む上記対象物の画像が形成される。このような検出方法は、上記対象物における1つの画素のみから発生する荷電粒子の強度を継続的に検出するため非常に時間がかかっていた。
【0004】
米国特許第6,087,659号は、二次元的に延びる対象物上の領域を一次電子で照射し、上記対象物から発せられる二次電子を、光学結像系を用いて位置敏感型検出器に結像させる電子顕微鏡検出装置を開示している。米国特許第5,578,821号に開示される上記システムとは対照的に、かかる検出装置によれば、偏向器によって1つ1つの画素を順次走査する必要がない。それどころか、対象物における多数の画素を、上記位置敏感型検出器を用いて同時に検出することが可能になる。このため、位置情報を含んだ対象物の画像は上記位置敏感型検出器によって即座に供給されるので、1つ1つの画素を順次組み立てることによってこのような画像を構成する必要がなくなる。
【0005】
【特許文献1】
US 6,184,526 B1
【0006】
【特許文献2】
US 6,452,190 B1
【0007】
【特許文献3】
US 5,892,224号
【0008】
【特許文献4】
特開2000−164167号公報
【0009】
【特許文献5】
WO 90/03043 A1
【0010】
【特許文献6】
DE 39 28 836 A1
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような検出方法において、位置敏感型検出器として従来のCCD検出器を用いた場合、単位時間当たりに取得できる対象物の位置情報量は限られており、高度な用途においては少なすぎるという問題があった。
【0012】
したがって、本発明は、荷電粒子ビームに含まれる位置情報を検出するための検出装置および検出方法であって、単位時間当たりに取得可能な位置情報量が増加した装置および方法を提供することを目的とする。
【0013】
本発明はさらに、対象物の位置情報の検出を、より速い速度で可能にする電子顕微鏡装置、特に、後方散乱電子顕微鏡および/または二次電子顕微鏡および/または透過電子顕微鏡および/または光電子顕微鏡を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る検出装置は、荷電粒子ビームに含まれる位置情報を検出するための検出装置であって、検出領域を有し、前記検出領域に到達した荷電粒子の、その到達位置によって左右される強度分布を、時間的に集積して得た位置情報を含む画像を供給する複数の位置敏感型検出器と、前記複数の位置敏感型検出器によって供給された前記画像を受け取るための制御器とを有し、前記荷電粒子ビームを前記複数の検出器から選択される第1の検出器の検出領域へと向かわせる偏向器が設けられ、前記偏向器は前記制御器によって制御されて、前記ビームを向かわせる前記第1の検出器を前記複数の検出器から選択し、前記第1の検出器は、休止時間の間、前記検出器がその検出領域に到達した荷電粒子の強度をそれ以上集積せず、前記偏向器は、前記休止時間の間に、前記第1の検出器とは異なる第2の検出器の検出領域に前記荷電粒子ビームを向かわせるように前記制御器によって制御され、第1の画像を前記第1の検出器からメモリへと伝送する間に、第2の検出器に関連した結像および集積を行うことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、荷電粒子ビームに含まれる位置情報を、該情報を含む画像を供給する少なくとも1つの位置敏感型検出器と、上記検出器によって供給された上記画像を受け取る制御器とによって検出する検出装置である。上記検出器内に画像を形成するために、上記検出器の照射を行う、すなわち、位置情報を含む上記粒子ビームを上記検出器の検出領域へと向かわせる。そして、上記検出器は、上記検出領域に到達する上記粒子ビームの、その到達位置によって左右される照射強度の分布を、時間的に集積する。検出領域に到達する上記粒子ビームの、到達位置に従って集積した上記強度により、上記検出器によって供給される画像の基礎が形成される。
【0016】
上記画像は、到達位置に従って集積した強度に相当する位置情報を含む。例えば、上記画像は、特に2進データまたはアナログ信号として、電子的に表示できる。
【0017】
本発明は、位置敏感型検出器が複数設けられていること、ならびに荷電粒子ビームを上記複数の検出器から選択される一検出器の検出領域へと向かわせる偏向器が設けられ、上記偏向器は制御器によって制御されて上記複数の検出器から上記ビームを向かわせる検出器を選択することを特徴とする。
【0018】
本発明は、以下の知見に基づいている。
【0019】
位置敏感型検出器が1つしか設けられていない従来の検出装置においては、上記検出器が位置情報を含む画像を読み取る速度は限られている。なぜなら、上記検出器には、上記検出器自体がそれ以上の画像情報を受け取れない、すなわち、その検出領域に到達する照射強度をそれ以上集積しない休止時間が存在するからである。この休止時間の間は、上記検出器は休止状態にある。
【0020】
通常、この休止時間は、位置情報を含む画像を上記検出器から各制御器へと伝送するために要する時間と少なくとも部分的に重複する。上記荷電粒子ビームはこの休止時間の間にも位置情報を提供するが、上記検出器はこの位置情報を検出できない。したがって、上記荷電粒子ビームによって位置情報が提供されているにも関らずこのような位置情報が検出されない時間を減少させることにより、上記検出装置によって単位時間当たりに検出される位置情報の量を増加させることが可能である。
【0021】
したがって、本発明においては、位置敏感型検出器を複数設けている。上記荷電粒子ビームは、常に、1つの検出器の検出領域にのみ向かっていることが好ましい。しかしながら、偏向器が設けられているので上記ビームは偏向可能であり、上記複数の検出器それぞれの検出領域へと上記ビームを選択的に向かわせることができる。また、ビーム照射が既に行われた検出器の休止時間の間は、荷電粒子ビームに含まれる位置情報が該検出器の休止時間においても検出されるように、上記荷電粒子ビームをその時点で休止状態にない別の検出器へと向かわせればよい。
【0022】
また、設ける検出器の個数については、利用可能な状態にある検出器が実質的に常に1つ存在するように、言い換えれば、休止状態にない検出器が実質的に常に1つ存在するように設定することが好ましい。また、検出器の個数は、検出器の休止時間を照射時間で割って上記休止時間に対する上記照射時間の比率を求め、得られた値に小数点以下の端数がある場合にはそれを切り上げて次に大きい整数の値を検出器の個数とすることが好ましい。
【0023】
上記検出装置は、時間の経過と共に急速に変化する対象物の観察にも使用できる。この場合、上記検出装置は、検出器を1つしか備えていないため上述のような休止時間の問題を有する従来の検出装置と比べて、単位時間当たりにより多くの画像を取得することができる。
【0024】
対象物の観察を行うため、上記検出装置は、上記対象物の画像または別の方法で形成される対象物の中間画像を、上記荷電粒子ビームによって上記検出器の検出領域に結像する光学結像系を備えていることが好ましい。
【0025】
さらに、上記検出装置は、静止している対象物または時間の経過と共に極めて緩慢に変化する対象物の迅速な観察にも使用できる。この用途においては、上記光学結像系は、上記対象物の部分領域のみを上記各検出器の検出領域に結像することが好ましい。この場合、上記光学結像系を上記制御器によって制御し、上記検出領域に結像された部分領域を変更することが可能である。これにより、例えば、電子ビームを照射する検出器として現在選択されている検出器を他の検出器へと変更するのと実質的に同時に、上記検出器に結像されている上記対象物の上記部分領域を変更することが可能であり、よって上記対象物の隣り合う領域を示す複数の部分画像を連続的に形成することができる。上記検出器に結像されている上記対象物の上記部分領域は、例えば、上記対象物の位置を上記検出装置に対して機械的に移動させることによっても変更できる。しかしながら、上記検出器に結像された上記部分領域を、単に光学パラメータを変更することによって変更することも可能であるし、あるいは光学パラメータの変更と上記対象物の機械的な移動とを組み合わせて行うことによって変更することも可能である。
【0026】
検出領域に結像される荷電粒子は、例えば、イオンまたは陽電子であってもよい。しかしながら、上記検出装置は、特に電子顕微鏡においては電子の検出に使用されることが好ましい。この場合、検出される電子は、後方散乱電子、二次電子、透過電子、または光電子であることが好ましい。
【0027】
検出領域へと送る荷電粒子を発生させるためには、少なくとも対象物の部分領域にエネルギーを供給し、上記対象物の上記部分領域から荷電粒子を放出させる照射系を設けることが好ましい。上記照射系として、電子源、光子源、またはイオン源を用いることができる。
【0028】
対象物の急速な変化を観察するために好ましい実施形態においては、上記照射系は、制御器によって制御されるパルス照射系である。この場合、上記制御器によって上記照射系を制御し、上記荷電粒子ビームによって対象物を結像する検出器として選択されている検出器を、上記照射系が所定数のエネルギーパルス、特にちょうど1エネルギーパルスを上記対象物へと供給する度に変更することが好ましい。
【0029】
上記検出装置は、観察対象物の内部または表面で発生した電子の観察だけでなく、対象物の位置情報を運搬するように中間の工程で発生した荷電粒子、特に電子の観察にも使用できる。このような中間の工程としては、例えば、観察対象物を光子/電子変換器上に光学的に結像する光光学的(light-optical)な中間工程が挙げられる。上記光子/電子変換器は、上記対象物から発せられた光子を、その位置に従って電子へと変換する。このようにして得られた電子は、次に上記光学結像系によって検出領域に結像される。このようにして、光光学的に観察された対象物の画像の高読み込み速度(high pick-up rate)が実現される。
【0030】
上記光学結像系は、上記粒子ビームに含まれる位置情報に基づいて位置依存性の極めて高い粒子強度を得ることができる画像平面または画像領域を提供することが好ましい。また、上記複数の検出器の検出領域は、実質的にこの画像平面または画像領域内に配置されていることが好ましい。上記画像領域は、必ずしも平面形状でなくてもよく、空間内において屈曲した表面形状を有していてもよい。上記複数の検出領域は、横並びに一列に、一次元的に配置されており、また、これに応じ、上記粒子ビームをそのビーム方向と交差する一方向に偏向する偏向器が設けられている。しかしながら、上記検出領域を二次元的な領域において横並びに一列に配置し、これに応じて、上記粒子ビームをそのビーム方向と交差する別々の二方向に偏向する偏向器を設けることもまた同様に有利である。
【0031】
上記検出器は、半導体検出器であることが好ましく、特に、CCD検出器および/またはCID検出器であることが好ましい。
【0032】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0033】
(実施の形態1)
図1は、検出装置1の概略斜視図である。
【0034】
上記検出装置1は、荷電粒子を偏向するための偏向器3を備えている。本実施形態においては、上記荷電粒子は電子であり、一定のビーム断面7を有するビーム5としてZ軸と平行に上記偏向器3に入射し、偏向ビーム9として上記偏向器3から出射される。上記偏向器3は静電偏向式の偏向器であり、上記入射ビームに対してX方向に対向配置された二つの電極11および12と、上記入射ビームに対してY方向に対向配置された二つの電極13および14とを備えている。電極11,12および13,14からなる二つの電極対は、図1には示していない制御器よって制御可能である。上記制御器は、上記電極対間に電界を発生させ、この電界により、上記ビーム5が、入射時のビーム方向に対して垂直に偏向する。図1において、上記電極11,12からなる電極対には約0Vの電圧が印加され、一方、上記電極13,14からなる電極対には、上記入射ビーム5をY方向に角度αをもって偏向させる電界を発生させる電圧が印加されている。
【0035】
9個の位置敏感型電子検出器17が、上記偏向器3からZ方向に離れた位置に配置されている。上記電子検出器の検出領域19は、Z軸に沿って突出し、隣り合う検出領域がX方向およびY方向に均等な間隔で離間するように一領域内に配置されている。
【0036】
上記入射ビーム5は、上記偏向器3によって偏向されなかった場合、上記検出器領域の中央に位置する検出器17−5の検出領域19−5の中央に到達する。また、図1に示すように、上記ビーム5が角度αをもって偏向されると、上記偏向器3から出射されるビーム9は、中央に位置する上記検出器17−5のY方向の隣に位置する検出器17−8の検出領域19−8の中央に到達する。上記偏向器3は制御可能であり、上記9個の検出器17における検出領域19のうちのいずれか1つへと上記入射ビーム5を選択的に向かわせるように偏向させることが可能である。
【0037】
上記各検出器17は、その照射時間tBの間に、それぞれの検出領域19に到達した荷電粒子の強度を、その到達位置に従って集積するために設けられている。したがって、上記各検出器17は、上記入射ビーム5に含まれる位置情報を検出する役割を果たす。このような位置情報を最高のコントラストで検出するため、上記偏向器3に至るまでのビーム経路上に、上記入射ビーム5を集束する磁気レンズ21を配置する。ここで、上記入射ビーム5は無限に発せられる平行ビームであり、上記磁気レンズ21と上記検出器17が設けられた領域との間の距離は、上記磁気レンズ21の焦点距離と実質的に同等になるように設定されているものと仮定する。さらに、平面状の上記検出領域19は、上記磁気レンズ21の中心をその中心とする球体の一部分をなすカップ23状の画像領域に配置されている。したがって、上記偏向器3によって上記ビーム9が各検出領域19に向けられると、上記ビーム5に含まれる位置情報に基づくほぼ鮮明な画像が、各検出領域19上に形成される。
【0038】
上記検出器17はいずれもCCD型の半導体検出器であり、上記各検出器17の感知領域の前にはシンチレーターが配置されている。上記シンチレーターは到達した荷電粒子を光子へと変換し、このようにして得られた光子によって上記半導体検出器が励起される。上記検出器17の制御スキームを図2に示している。上記検出器17内の画像が、所定強度での上記ビームの照射によって十分なコントラストで集積されるように、照射時間tBが設けられている。上記照射時間の終了後、上記検出器17に蓄積された位置依存性を有する画像を上記制御器へと伝送する。このため、図中にtAとして示した伝送時間97が必要となる。上記画像をアナログまたはデジタル信号の形で上記制御器へと伝送した後、上記検出器をリセットし、再度照射される準備ができた状態とすることができる。したがって、上記前回の照射時間tBとその次の照射時間tBとの間に存在する休止時間(tTと称する)の間に、データ伝送が開始され、実際にデータが伝送され、さらに上記検出器がリセットされる。この休止時間tTの間は、上記検出器は電子強度をそれ以上集積することができず、よって休止状態にある。
【0039】
図2に示す時間スキームにおいて、上記休止時間tTは、上記照射時間tBと比べてかなり長い。
【0040】
上述のような制御サイクルの開始時t0においては、上記ビームを上記検出器17−1の上記検出領域19−1へと向かわせるように上記偏向器を制御すべきである。また、この検出器17−1の照射時間tB(図2において参照番号98で表す)においては、上記ビーム9は依然としてこの検出器に向けられたままであり、上記ビーム9に含まれる荷電粒子の強度は、上記検出器17−1によって、到達位置に従って集積される。上記検出器17−1の照射時間tBが終了すると、上記制御器によって上記偏向器3を制御し、上記ビームを照射する検出器として今まで選択されていた検出器17−1を、検出器17−2へと変更する。選択する検出器の変更は、上記偏向器3によって実質的に瞬時に行われ、また、この時点で上記検出器17−2は既にリセットされており、上記ビームがその検出領域に向けられるやいなや、実質的に直ちに照射を開始することが可能である。上記検出器17−2の照射時間tBが終了すると、選択する検出器を再度変更する。上記偏向器3は、今度は上記ビームを既にリセットされている次の検出器17−3へと向かわせ、そこで検出器17−3の照射が開始される。この操作は、全ての検出器17−1〜17−9の連続的な照射が終了するtEの時点まで続けられる。tEは、上記第1の検出器17−1の休止時間tTが終了する時点と一致している。すなわち、tEの時点においては、検出器17−1は再度照射される準備ができた状態にある。したがって、検出器17−9の照射時間tBが終了すると、tEの時点において、ビーム照射が最後に行われた検出器17−8にではなく、検出器17−1へとビームを向かわせるように上記偏向器3を制御し、この時点から検出器17−1を再度照射させる。
【0041】
したがって、図2に示す9個の検出器17に対するこの制御スキームによれば、上記検出器の休止時間tTが照射時間tBと比べて比較的長いにも関らず、上記ビーム5から実質的に常時画像情報を得ることができる。
【0042】
上記ビーム5は、上記検出器における様々な検出領域へと時間的に連続して向けられ、これにより上記検出器17が継続的に照射状態となる。したがって、図2に示すスキームにおいては、上記各検出器17の伝送時間tAもまた、相互間において順次移行していく。
【0043】
伝送時間tAの間に伝送された画像データは、上記制御器によってメモリへと伝送される。上記メモリ内においては、上記各検出器の画像が異なるメモリ領域に記憶されており、また、上記検出器から得た個々の画像を後から分析できるよう、上記メモリ領域は上記各検出器に対応するように設けられている。
【0044】
以下、本発明の別の実施形態について説明する。図1および図2を参照して説明した実施形態に使用されている部材と同様の機能および構成を有する部材については、図1および図2に記載のものと同一の参照番号を付与しているが、区別のためアルファベットを補足している。
【0045】
(実施の形態2)
図3に概略的に示す検出装置1aは、対象物27、具体的には製造過程にある半導体ウェーハ27の立体構造を示す画像を形成する。上記対象物27の立体構造の画像は電子画像であって、上記画像の画像データはメモリ29に記憶される。
【0046】
上記検出装置1aは、上記対象物27の表面における二次元に限定された領域31を、複数の検出器17aのいずれか1つである検出器17aの検出領域19a上に結像する光学結像系21aを備えた二次電子顕微鏡として提供される。このため、上記光学結像系21aは、上記対象物近傍に配置された集束レンズ33と、さらに別の集束レンズ35と、さらに別の光学系である光学倍率系39と、偏向器41とを備えている。
【0047】
図3において、領域31上におけるある個所から異なる角度で発せられる2つの二次電子の軌道43,45を象徴的に示している。0eVから約50eVの運動エネルギーをもって上記対象物27から発せられる上記2つの二次電子はまず加速され、その運動エネルギーが約20keVにまで増加する。このような加速は、上記対象物27と上記対象物27の前に配置された電極49の間で発生する電界の影響によっておこる。上記電子は、加速された後、上記対象物近傍に配置された上記集束レンズ33を通過し、次に上記集束レンズ35を通過する。上記集束レンズ35を通過すると、二次電子43,45のビーム5aは、上記対象物27についての位置情報を有するようになる。これは、上記対象物27から発せられる際の上記二次電子43,45の強度が、上記領域31内における上記対象物27の構造により、その到達位置によって左右されることによる。かかる位置情報を画像の形で得るために、上記ビームは、上記光学倍率系39をさらに通過する。上記光学倍率系39は、1以上の電子光学レンズおよびその他の構成部材を備えていてもよい。上記光学倍率系39を通過した後、上記ビーム5aは偏向器3aを通過する。上記偏向器3aは、制御器47によって、上記ビームが上記複数の検出器17aから選択された1つの検出器の検出領域19aへと到達するように制御され得る。
【0048】
図3においては、2個の検出器17aのみを象徴的に示している。しかしながら、3個以上の検出器を設けることが可能であり、例えば、9個の検出器を、図1に示したような配置で設けることができる。但し、検出器の個数に関らず、上記制御器47は、上記複数の検出器の中からいずれか1つを選択し、上記偏向器3aによって上記ビーム5aを選択した検出器へと向かわせ、それを照射させなければならない。このため、図2を参照して述べたような照射スキームが、ここでも同様に用いられる。すなわち、異なる検出器17aを時間的に連続して照射し、上記各検出器の休止時間の間に、上記各検出器に記憶されている画像強度を上記制御器47へと伝送する。しかしながら、上記各検出器の休止時間において、休止状態にある検出器以外の検出器17aは照射される準備ができた状態にあり、よって、上記ビーム5aに含まれる位置依存性を有する情報を取得することが可能な状態にある。このため、上記位置情報は、実質的に絶え間なく取得される。
【0049】
上記個々の検出器17aから上記制御器47へと伝送された画像は、上記制御器47によって、上記メモリ29内の異なるメモリ領域にそれぞれ記憶される。
【0050】
上記光学結像系21aを構成する上述の各部材33、35、および39は、実質的に上記検出装置1aの主軸51を中心にして設けられている。しかしながら、上記検出領域19aのいずれか1つに結像される上記領域31は、上記主軸51に対して、上記主軸51と交差するX方向に移動させることができる。このため、上記2個の集束レンズ33および35の間には、2個の偏向器53および54が設けられている。図3は、上記検出領域19aに結像させる上記領域31の中心を、上記主軸51に対してX方向に距離Mだけ移動させた状態を示している。上記軌道43,45は、上記対象物近傍に設けられた上記集束レンズ33を通過した後は、Z軸、すなわち主軸51と実質的に平行である。上記対象物により近い位置に設けられている上記偏向器53は、上記電子の軌道を、上記電子が上記主軸51に向かって移動するように、角度βをもって偏向させる。次に、上記対象物27からより離れた位置に設けられた上記偏向器54は、上記電子の軌道を、上記電子が再度Z軸と平行に移動するように、角度−βをもって偏向させる。よって、上記領域31の上記主軸51からの偏向量Mは、上記2個の偏向器53,54間の離間距離と、上記2個の偏向器53,54のそれぞれによって与えられる偏向角βとによって決定される。
【0051】
上記対象物近傍に配置された上記集束レンズ33は、上記制御器47によって、上記二次電子43,45に作用するレンズ効果の光軸57が、上記検出装置の幾何学上の主軸である上記主軸51からX方向に量Mをもって離間するように制御され得る。したがって、上記対象物近傍に配置された上記集束レンズ33は、その光軸が変化するレンズ、すなわち、移動対象物レンズ(MOL(Moving object lens))とも称される軸可変レンズである。このようなレンズは、例えば、米国特許第4,376,249号や、イー・ゴトーらのオプティック48(1997年)255頁以降(E. Goto et al.,OPTIC 48(1977),pages 255 et seq.)に記載されている。
【0052】
上記対象物近傍に配置された上記集束レンズ33および上記偏向器53,54は、このように、上記主軸51から量Mをもって偏向された上記領域31を上記主軸51へと戻す。この際、上記領域31に含まれる画像特性はそのまま維持されるため、上記主軸51に沿って上記第2の集束レンズ35の中心を通過する上記ビーム5aは、上記主軸51に対して量Mだけ移動した上記領域31の位置情報を有している。
【0053】
また、観察系は、以下のように機能する。
【0054】
まず始めに、上記ウェーハ27の第1の領域31を、上記複数の検出器17aのうちの第1の検出器上に結像し、次に上記第1の検出器17aに対し、上記対象物27の上記第1領域から発せられた二次電子を照射時間tBの間照射する。上記第1検出器17aの照射時間tBの終了後、上記偏向器3aを上記制御器47によって制御し、上記ビーム5aを、その時点で休止状態にないさらに別の検出器、すなわち第2の検出器17aへと向かわせる。電子ビームを照射する検出器17aの切り替えと同時に、上記偏向器53および54、さらに上記対象物近傍に配置された上記集束レンズ33を上記制御器47によって制御し、結像された上記第1の領域と隣り合う、上記ウェーハ27の第2領域を上記光学結像系21aによって結像させる。これにより、上記対象物27の表面における上記第2領域の画像が、上記第2検出器17a内に形成される。この操作をさらに別の検出器17aおよびさらに別の領域31についても行い、全ての検出器17aが照射されるまで繰り返す。しかしながら、全ての検出器17aの照射終了時点において、上記第1検出器17aの休止時間は既に終了しており、上記第1検出器17aは再度照射される準備ができた状態となっている。よって、上記制御器47により、ビーム5aを再度上記第1検出器へと向かわせるように上記偏向器3aを制御する。このような上記偏向器3aによる検出器の切り替えは、ここでもやはり、先に結像された上記対象物27の表面上の領域とは異なる領域31を上記光学系21aによって結像させるため行われる、上記偏向器53,54および上記対象物近傍に配置された上記集束レンズ33の切り替えと同時に行う。
【0055】
上記検出器17aによってこのように検出された上記対象物表面の一部分の画像は、例えば図2を参照して説明したようなスキームによって、上記制御器47へとそれぞれ伝送され、上記制御器47によって上記メモリ29へと供給されて上記メモリ内の別個の部分領域に記憶される。したがって、上記対象物27の観察終了時には、上記対象物27から取得されたあらゆる画像がデジタル形式で上記メモリ29に記憶されており、これらを後続の分析に供することができる。
【0056】
上記二次電子43,45は、電子銃63と、磁気レンズ65と、ビーム形成孔67とによって形成された一次電子ビーム61によって上記対象物27から取り出される。上記ビーム61の一次電子の運動エネルギーは約22keVである。上記一次電子ビーム61は、例えば、ウィーンフィルタ69のようなビームコンバイナにより、主軸上で上記二次電子ビーム5aに重畳される。したがって、上記一次電子ビーム61は上記主軸51上を上記対象物27に向かって移動し、上記対象物27に達するまでの間に、上記集束レンズ35、上記偏向器45,53、および上記対象物近傍に配置された集束レンズ33を順次通過する。上記一次電子ビームは、移動時に、上記偏向器54および53によってある程度偏向される。しかしながら、上記一次電子ビームのこれら偏向器による各偏向角は、上記二次電子の偏向角である角度βおよび−βと必ずしも一致していなくてもよい。したがって、上記ビーム形成孔67の大きさは、上記対象物27の表面の一部分が一次電子によって照射され、かつその部分が上記検出器17a上に結像される上記領域31よりも大きくなるように設定すればよい。
【0057】
上記制御器47は、上記一次電子ビーム61の強度を調整するように上記電子銃63を制御することもできる。この結果、所定の照射時間tBにおいて、最適な照射強度を設定することができる。さらに、上記制御器47は、一次電子のパルスを供給するように上記電子銃63を制御することもでき、上記二次電子を同様にパルス状に発生させることができる。これにより、極めて短い照射時間が実現でき、さらに上記検出器17aの照射時間tBよりも短い時間間隔でおこる上記対象物27の構造変化を観察することが可能となる。
【0058】
(実施の形態3)
図3に示す検出装置以外にも、図4に示すような検出装置1bを、二次電子顕微鏡としてではなく、透過電子顕微鏡として提供している。一次電子ビーム61bは、電子銃63b、ビーム形成孔67b、および集束レンズ65bによって形成され、まず、上記検出装置の主軸51bに沿って移動する。上記一次電子ビーム61bは、2つのビーム偏向器54bおよび53bを順次通過する。上記ビーム偏向器54bおよび53bは、それぞれ角度βおよび角度−βをもって上記ビームを偏向させる。この結果、上記偏向器53bを通過した上記ビームは、上記主軸51bに対して量Mだけずれた状態で集束レンズ33bへと入射する。上記集束レンズ33bは、円形の磁気レンズ34と、上記磁気レンズ34内に配置された双極子磁場発生用のコイル71,72とを備えている。上記コイル71,72によって発生した双極子磁場は、上記円形レンズ34の集束磁場と重畳させることができ、この結果得られる磁場全体を、上記主軸51bに対して量Mだけ偏向した上記一次電子ビーム61bに対する集束磁場とすることができる。この磁場の対称軸もまた、上記主軸51bに対して量Mだけ偏向している。したがって、上記一次電子61bは、同様に上記主軸51bに対して量Mだけ偏向した対象物27bの領域を照射する。
【0059】
上記対象物27bの照射領域31bの上側に到達する上記一次電子は、その一部のみが上記対象物27bを通過し、透過電子として反対側から出射される。このように出射された透過電子は、複数の検出器17bの検出領域19b上に、光学結像系21bによって結像される。上記光学結像系21bは、上記対象物27bの表面を境に、上記一次電子ビーム61bを上記領域31bへと向かわせるための部材と実質的に対称的に配置された部材を備えている。したがって、上記光学結像系21bは、ダイポールコイル72'および71'を有する円形磁気レンズ34'を備えた集束レンズ33b'と、2つの偏向器53b'および54b'とを備えている。上記光学結像系21bを構成する上述の各部材71'、72'、53b'、および54b'もまた上記制御器47bによって制御可能であり、上記主軸51bに対して量Mだけ偏向した上記領域31bを、上記透過電子が光学倍率系39bへと入射する前に上記主軸51bへと戻すように制御され得る。上記透過電子は、上記光学倍率系39bを通過した後、上記一次電子のビームを上記主軸51bに対して偏向させる偏向器3bを通過し、上記複数の検出器17bのうち、上記対象物27bの表面が検出器上に鮮明に結像されるのに十分な距離だけ上記対象物27bから離れた検出器のいずれか1つへと選択的に到達する。
【0060】
図4に示す実施形態において、上記検出器17bもまた、図3および図2に示す実施形態を参照して説明した時間スキームに基づいて操作されている。この透過電子顕微鏡によれば、対象物表面の比較的大きな部分の完全な電子顕微鏡画像を、比較的短時間で得ることができる。
【0061】
(実施の形態4)
図5は、光電子放出型電子顕微鏡として提供される検出装置1cを示している。上記検出装置1cは、光源または光子源63cを備えている。上記光源または光子源63cは、制御器47cによってパルス方式に制御されており、対象物27cの領域31cを照射する。上記光子源63cから発せられた光子によって、対象物27cの上記領域31cから光電子が取り出される。取り出された光電子は、電極49cによって上記対象物27cの電位に相当する電位を印加されて加速され、上記対象物近傍に配置された上記集束レンズ33cを通過する。上記光電子は、次に第2集束レンズ35cを通過し、光学倍率系39cをさらに通過する。上記対象物近傍に配置された上記集束レンズ33c、上記第2集束レンズ35c、および上記光学倍率系39cは、これら全体で光学結像系21cとして機能し、上記対象物27cの上記領域31cを検出器17cに結像させる。上記光学系39cと上記検出器17cとの間には、偏向器3cが配置されている。この偏向器3cは、上記制御器47cによって、上記領域31cを上記検出器17cのうちのいずれか1つの検出器に選択的に結像させるように制御され得る。
【0062】
図3および図4を参照して述べた上記実施形態とは異なり、図5に示す電子顕微鏡においては、上記検出器17cに結像された上記対象物27cの上記領域31cは、該電子顕微鏡の主軸に対して偏向可能ではない。上記顕微鏡1cは、主として上記対象物27cの急速な構造の変化を検出するためのものである。このため、上記制御器47cは、上記光子源63cと上記偏向器3cとを同期させて制御する。上記偏向器3cは、上記光子源63cからちょうど1照射パルスが放出されるたびに、上記領域31cを先に照射された検出器とは異なる検出器へと向かわせるように制御される。この結果、上記対象物27cの画像は、異なる検出器17cに時間的に連続して形成される。これらの画像もまた、図2を参照して述べたスキームに対応するスキームに基づく時間的順序で、上記異なる検出器から順次読み取られる。したがって、上記検出装置1cによれば、上記対象物27cの急速な構造の変化を表す画像を、検出器が1つしか設けられていない従来の検出装置と比べてより高速で取得することができる。
【0063】
図5を参照して上述した光電子顕微鏡としての実施形態のさらに別の態様においては、上記光源または光子源63cはイオン源であってもよく、また光学系65cは、上記対象物27c上の上記領域31cにエネルギーを供給するイオン光学素子であってもよい。イオンの形で供給されたこのエネルギーは、上記対象物27c上の上記領域31cにおいて位置によって左右される電子の放出を引き起こし、このようにして放出された電子を上記光学系21cおよび上記検出器17cによって観察する。
【0064】
(実施の形態5)
図3、4、および5を参照して上述した上記各システムとは異なり、図6に示す検出装置においては、対象物27dは、直接電子光学的に観察されない。上記対象物27dは、光光学系81によって、光子/電子変換器83の入射側84に光光学的(light−optically)に結像される。上記光子/電子変換器83は多数溝プレートであり、上記プレートは、その入射側84と出射側85との間に延びる複数の微細管86を有している。上記入射側84と上記出射側85との間には高電圧が印加され、その結果、上記入射側84で発生した光電子が上記微細管86内で増幅され、上記出射側85において上記微細管86より出射される。上記光子/電子変換器83の上記出射側85から出射される電子は、まず電極49dによって加速され、次に、集束レンズ33d,35dと光学倍率系39dとを備えた光学結像系21dによって検出器17d上に結像される。本実施形態においても、上記光学倍率系39dと上記検出器17dとの間に、上記変換器83の上記出射側85の電子を上記検出器17dのうちのいずれか1つの検出器に選択的に結像させるための偏向器3dが設けられている。上記電子は上記各検出器に結像され、上記検出器17dは、ここでも上述のものと同様の時間的順序で上記制御器47dに読み込まれる。対象物を光学検出器に光学的に直接結像させる従来の方法による上記対象物の光学的な観察とは対照的に、上記電子検出装置1dによれば、極めて速い画像読み込み速度が得られる。また、上記電子光学的偏向器3dが設けられていることによって、複数の検出器間において、照射を行う検出器を迅速に切り替えることが可能になり、よって、より多くの検出器を設けてこれらを連続的に照射することが可能になるため、画像高読み込み速度を効率的に向上させることができる。
【0065】
なお、図3、図4、図5および図6においては、簡略化のため、複数の検出器として2個の検出器のみを示した。しかしながら、これら実施形態における検出器の個数は、各検出器の照射時間の終了後に、その時点で休止状態にない別の検出器が利用可能な状態にあるように設定される。したがって、これら実施形態において実際に使用される検出器の個数は、これよりも多くなる。これら複数の検出器は、図3〜図6に示すように一列に、すなわち直線的に横並びに配置してもよい。また、上記偏向器は、上記ビームをそのビーム方向と交差するある一方向に上記ビームを偏向するように設ければよい。しかしながら、上記検出器を、図1に示すように二次元的な領域に配置することも可能である。したがって、上記偏向器は、上記ビームをそのビームの軸に対して垂直な、異なる2方向へと偏向するために設けられている。
【0066】
上述の各実施形態において、複数の検出器のいずれか1つの検出器に選択的にビームを向かわせるために設けられている偏向器は、静電偏向式の偏向器であると述べた。しかしながら、磁気式の偏向器を同目的のために設けることも可能である。すなわち、荷電粒子ビームに対して偏向効果を及ぼす磁場を発生させるコイル装置を設けてもよい。このような磁場としては、双極子磁場が好ましい。
【0067】
図7は、図2に示す検出器の制御スキームの別の態様を示している。図7に示す制御スキームは、中間メモリを備えた検出器に関するスキームである。図7は、3つの検出器D1、D2、およびD3の制御スキームを示している。上記スキームの開始時であるt0の時点から、上記検出器D1の照射が照射時間tBにわたって行われる。上記照射時間の終了後、上記検出器D1によって集積された画像が、図7において矢印99で示すように、上記検出器D1の中間メモリへと伝送される。このように先に取得された画像を上記中間メモリへと伝送してから、上記画像を上記中間メモリから制御器へと伝送するが、この工程は読み込み時間tAを要する。しかしながら、上記検出器は、上記中間メモリから上記制御器への画像の伝送が行われる前に、既に再度照射される準備ができた状態となっている。図示されている制御スキームにおいては、検出器D2の照射は上記検出器D1の照射終了直後から行われており、そして上記検出器D2の照射時間終了後に上記検出器D3の照射が開始され、tEの時点で終了している。次に、上記検出器D1が再度照射される。しかしながら、上記検出器D1は、先に照射された画像の上記中間メモリから上記制御器への伝送がまだ行われていない時点において再度照射される。まとめると、上記検出器D1,D2,D3の照射は、実質的に絶え間なく行われ、これにより上記荷電粒子ビームに含まれる位置情報が実質的に絶え間なく検出される。上記検出器内に上記中間メモリが設けられていることにより、上記検出器の照射と同時に上記検出器からの画像情報の読み出しが行われ、上記検出器の休止時間tTは、画像の読み出しに要する上記時間tAよりも短い。
【0068】
上述の各実施形態において使用可能な検出器としては、例えば、従来より使用されているCCD(電荷結合素子)検出器が挙げられる。しかしながら、その他のタイプの検出器をこの用途に使用することも可能である。例えば、CMOS活性画素検出器またはランダムアクセス電荷注入装置型検出器を使用することができる。CMOS活性画素検出器としては、フォトビット社(Photobit)よりPB−MV40として市販されているものが入手可能である。また、ランダムアクセス電荷注入装置型検出器としては、例えば、シドテック社(CIDTECH)製の商品名RACID84が入手可能である。
【0069】
さらに、上述の各実施形態において述べた複数の検出器を、各検出器の操作性のチェックに使用することも可能である。この用途においては、対象物における同一の一領域を、2以上の検出器によって時間的に連続して分析する。このようにすれば、上記2以上の検出器において、全く同一の部分画像が得られるはずである。上記2以上の検出器によって取得したこれらの部分画像を比較することにより、これらの部分画像間の違いが明らかとなり、これにより、上記検出器における不具合を発見することが可能になる。このような作業を行うことで、上記複数の検出器のそれぞれにおける、画素エラー等といった、不具合のあるビット領域を確認することができる。検出器の不具合を調べるためのこのような操作は、例えば、規則的あるいは不規則的に繰り返してもよい。
【0070】
上述の各実施形態において、偏向器は、図3、図4、図5、および図6においては検出器と光学倍率系との間に、図1においては検出器と磁気レンズ21との間に配置されている。しかしながら、上記偏向器を、ビーム経路内において、光学倍率系または光学結像系を構成する1以上の部材の前に配置してもよい。あるいは、上記偏向器を上記光学結像系へと組み込むことも可能である。また、上記偏向器によって発生される収差を補正するために、自動集束コイルのような補正部材を設けてもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の検出装置および検出方法によれば、単位時間当たりに取得可能な位置情報量を増加させ、かつ対象物の位置情報の検出をより速い速度で行える装置および方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の検出装置を示す概略図
【図2】 図1の検出装置における複数の検出器の制御を示す時間スキームを示す図
【図3】 本発明の実施形態2に係る、二次電子顕微鏡としての検出装置を示す概略図
【図4】 本発明の実施形態3に係る、透過電子顕微鏡としての検出装置を示す概略図
【図5】 本発明の実施形態4に係る、光電子顕微鏡としての検出装置を示す概略図
【図6】 本発明の検出装置のさらに別の実施形態を示す図
【図7】 図2に示した検出器の制御スキームのさらに別の例を示す図
【符号の説明】
1 検出装置
3 偏向器
5 荷電粒子ビーム
7 ビーム断面
9 偏向ビーム
11,12,13,14 電極
17−1〜17−9 検出器
19−1〜19−9 検出領域
21 磁気レンズ
1a 検出装置
3a 偏向器
5a 荷電粒子ビーム
17a 検出器
19a 検出領域
21a 光学結像系
27 対象物
31 領域
33,35 集束レンズ
39 光学倍率系
41 偏向器
43,45 二次電子の軌道
47 制御器
49 電極
51 主軸
53,54 偏向器
57 光軸
61 一次電子ビーム
63 電子銃
65 磁気レンズ
67 ビーム形成孔
69 ウィーンフィルタ
1b 検出装置
3b 偏向器
17b 検出器
19b 検出領域
21b 光学結像系
27b 対象物
31b 照射領域
33b 集束レンズ
33b’ 集束レンズ
34,34’ 円形磁気レンズ
39b 光学倍率系
47b 制御器
51b 主軸
53b,54b,53b’,54b’ 偏向器
61b 一次電子ビーム
63b 電子銃
65b 集束レンズ
67b ビーム形成孔
71,72 コイル
71’,72’ ダイポールコイル
1c 検出装置
3c 偏向器
17c 検出器
21c 光学結像系
27c 対象物
31c 領域
33c,35c 集束レンズ
39c 光学倍率系
47c 制御器
49c 電極
63c 光源または光子源
65c 光学系
1d 検出装置
3d 偏向器
17d 検出器
21d 光学結像系
33d,35d 集束レンズ
39d 光学倍率系
47d 制御器
49d 電極
81 光光学系
83 光子/電子変換器
84 入射側
85 出射側
86 微細管
97 伝送時間
98 照射時間
99 矢印
Claims (21)
- 荷電粒子ビーム(5)に含まれる位置情報を検出するための検出装置であって、検出領域(19)を有し、前記検出領域(19)に到達した荷電粒子の、その到達位置によって左右される強度分布を、時間的に集積して得た位置情報を含む画像を供給する複数の位置敏感型検出器(17)と、前記複数の位置敏感型検出器(17)によって供給された前記画像を受け取るための制御器(47)とを有し、前記荷電粒子ビーム(5)を前記複数の検出器(17)から選択される第1の検出器(17)の検出領域(19)へと向かわせる偏向器(3)が設けられ、前記偏向器(3)は前記制御器(47)によって制御されて、前記ビーム(5)を向かわせる前記第1の検出器(17)を前記複数の検出器(17)から選択し、
前記第1の検出器は、休止時間(t T )の間、前記検出器(17)がその検出領域(19)に到達した荷電粒子の強度をそれ以上集積せず、
前記偏向器(3)は、前記休止時間の間に、前記第1の検出器(17)とは異なる第2の検出器の検出領域(19)に前記荷電粒子ビーム(5)を向かわせるように前記制御器(47)によって制御され、
第1の画像を前記第1の検出器からメモリへと伝送する間に、第2の検出器に関連した結像および集積を行うことを特徴とする検出装置。 - 前記制御器(47)は、さらに前記ビーム(5)を時間的に連続するように、かつ繰り返し周期的に前記複数の検出器(17)の検出領域(19)へと向かわせるように前記偏向器(3)を制御する請求項1に記載の検出装置。
- 各検出器(17)には、その検出領域(19)に到達する前記荷電粒子の強度の集積を行う照射時間(tB)が設けられており、前記複数の検出器の個数は、前記休止時間(tT)を前記照射時間(tB)で割って前記休止時間に対する前記照射時間の比率を求め、得られた値に小数点以下の端数がある場合にはそれを切り上げて次に大きい整数の値として決定される請求項2に記載の検出装置。
- 光学結像系(21)をさらに備え、前記光学結像系(21)により、前記光学結像系の対象物配置面に配置される対象物(27)を、荷電粒子ビーム(5)によって前記複数の検出器(17)の検出領域(19)に結像させる請求項1から3のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記光学結像系(21)は、前記対象物(27)の部分領域(31)を前記検出領域(19)に結像するために設けられており、さらに前記光学結像系(21)は、前記検出領域(19)に結像された前記対象物(27)の前記部分領域(31)を変更するように前記制御器(47)によって制御される請求項4に記載の検出装置。
- 前記制御器(47)は、前記対象物(27)の前記部分領域(31)の画像の変更と、前記部分領域(31)が結像された前記検出器(17)の選択の変更とが実質的に同時に行われるように設けられている請求項5記載の検出装置。
- 照射系(63)をさらに備え、この照射系(63)によって少なくとも前記対象物の部分領域(31)へとエネルギーを供給し、これにより前記部分領域(31)における複数の個所から荷電粒子を発生させ、これらをビーム(5)として前記光学結像系(21)を通過させて前記検出器(17)の前記検出領域(19)へと到達させる請求項4から6のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記照射系は電子源(63;63a;63b)および/または光子源(63c)および/またはイオン源を有する請求項7に記載の検出装置。
- 前記荷電粒子は、後方散乱電子および/または二次電子および/または透過電子および/または光電子を含む請求項7または8に記載の検出装置。
- 前記照射系が前記制御器(47c)によって制御可能なパルス照射系(63c)であり、前記制御器(47c)は、前記部分領域(31c)を結像させる検出器として選択されている前記検出器(17c)を別の検出器へと変更した後に、前記照射系(63a)にエネルギーパルスを放出させ、その後に、前記部分領域(31c)を結像させる検出器(17c)を再度変更するように前記照射系を制御する請求項7から9のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記対象物が光子/電子変換器であり、特に多数溝プレート(83)である請求項4から10のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記ビーム(5a)は、前記偏向器(3a)によってそのビーム方向(51)と交差する一方向へと偏向可能であり、かつ前記複数の検出器(17a)の前記検出領域(19a)は、前記ビーム方向(51)に見た場合、横並びに一列に設けられている請求項1から11のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記ビーム(5)は互いに交差する2方向(x,y)および前記ビームのビーム方向(z)へと偏向可能であり、かつ前記複数の検出器(17)の前記検出領域(19)は、前記ビーム方向(51)に見た場合、ある領域内において複数の方向に横並びに設けられている請求項1から11のいずれか1項に記載の検出装置。
- 前記複数の検出器が半導体検出器であり、特にCCD検出器および/またはCID検出器である請求項1から13のいずれか1項に記載の検出装置。
- 観察対象物の画像を形成する方法であって、検出領域を有し、照射時間の間に前記検出領域に到達した荷電粒子の、その到達位置によって左右される強度分布を、時間的に集積すると共に、このように集積した強度の画像を供給し、前記画像の供給に要する時間の少なくとも一部において休止状態にあり、このような休止時間の間には前記強度を集積しない位置敏感型検出器を複数設ける工程と、前記検出器によって供給された複数の画像を受け取るメモリを設ける工程と、少なくとも前記対象物の部分領域を、前記複数の検出器のうち、現在選択されている1つの検出器の検出領域に前記荷電粒子ビームによって結像し、到達位置によって左右される前記ビームの強度を前記現在選択されている検出器によって集積する工程と、前記複数の検出器のなかから、前記現在選択されている検出器とは異なる新たに選択すべき検出器を決定する工程と、先に選択されていた検出器の画像を、前記先に選択されていた検出器の照射時間が終了した後に、メモリのメモリ領域へと伝送する工程と、少なくとも前記対象物の部分領域を、前記先に選択されていた検出器の休止時間の間に、前記新たに選択された検出器の検出領域に前記荷電粒子ビームによって結像し、前記先に選択されていた検出器の前記画像を前記メモリの前記メモリ領域へと伝送している間に、到達位置によって左右される前記ビームの強度を前記新たに選択された検出器によって集積する工程と、前記新たに選択された検出器の照射時間の終了後、前記新たに選択された検出器の画像を、前記先に選択されていた検出器の前記画像が伝送された前記メモリ領域とは異なるメモリ領域へと伝送する工程とを包含する方法。
- 前記新たに選択すべき検出器を決定する際、前記複数の検出器のなかから休止状態にない検出器を選択する請求項15記載の検出装置。
- 前記現在選択されている検出器の検出領域に結像された前記対象物の部分領域が、前記先に選択されていた検出器の検出領域に結像された前記対象物の部分領域とは異なる請求項15または16に記載の方法。
- 前記複数のメモリ領域に伝送された、前記対象物の複数の部分領域の画像を合成し、前記対象物の全体画像として出力する請求項17に記載の方法。
- 少なくとも前記対象物の前記部分領域へとエネルギーを供給し、これにより前記部分領域の複数の個所から荷電粒子を発生させ、これを前記ビーム検出器の前記検出領域へと結像させるパルス照射系を設ける工程をさらに包含しており、前記照射系によるエネルギーパルスの放出と、前記現在選択されている検出器とは異なる前記新たに選択すべき検出器の選択とが互いに同期している請求項15から18のいずれか1項に記載の方法。
- 結像された対象物は、複数の装置、特に、半導体ウェーハ上の複数の半導体装置、および/または光子/電子変換器、特に多数溝プレートを含んでいる請求項15から19のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象物における同一の部分領域を、前記複数の検出器のうちの少なくとも2つの検出器に結像させ、前記少なくとも2つの検出器から取得した画像を互いに比較し、前記2つの検出器のうちの少なくとも1つにおける不具合に関する情報を取得する請求項15から20のいずれか1項に記載の方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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