JP2006351554A - 検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ステージ動作中の試料の位置ずれに対処して、高い検査精度を得る検査装置を提供する
【解決手段】 本発明の検査装置は、試料表面に設けられた複数のパターンを電子ビームを利用して検査する検査装置であって、一次コラム、二次コラム、および検出器を備える。一次コラムは、試料表面に一次ビームを照射する電子銃を有する。二次コラムは、試料表面から発生する二次電子を捕獲する。検出器は、二次電子を検出する。以上の構成において、二次コラムは、二次電子の回転角度を調整するための偏向器を有することを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

この発明は、ウエハ、マスク等の試料表面に設けられたパターンを電子ビームを利用して検査する検査装置に関するものである。
最近のLSIの高集積化に伴い、ウエハ、マスク等の試料表面の欠陥検出に要求される検出感度は、ますます高くなってきている。例えば、256MDRAMはパターン寸法0.25μmのウエハ上に形成されるが、このウエハに対する検出感度としては、寸法0.1μmの欠陥が検出できる程度の検出感度が必要とされている。また、欠陥検出の高感度化とともに、検査速度の高速化をも満足させた検査装置の要求が高まってきている。これらの要求に応えるべく、電子ビームを利用した表面検査装置(画像検査装置)が開発されている。
従来、電子ビームを利用した画像検査装置としては、例えば、特開平5−258703号公報や特開平7−249393号公報などに記載された検査装置が知られている。図8は、上記特開平7−249393号公報に開示された従来の画像検査装置の構成を示す図である。この従来の画像検査装置は、矩形電子ビームを発生させる矩形陰極を有する電子銃と四極子レンズ系とからなる一次コラム81と、検査対象である試料表面(電子ビーム照射領域85)からの二次電子もしくは反射電子を検出する投影型の二次電子検出コラム(二次コラム)84とから構成されている。一次コラム81から試料82上の電子ビーム照射領域85に電子ビーム(一次ビーム)が照射されると、電子ビーム照射領域85からの二次電子等の二次ビーム83により形成される該電子ビーム領域の電子像が二次コラム84の電子レンズ系により電子検出器86の電子入射面に結像される。そして、該電子ビーム照射領域85の電子像が電気信号として検出信号処理回路87に取り出される。このように、矩形陰極と四極子レンズ系とで電子光学系が構成されることにより、一次ビームが照射される試料82上の電子ビーム照射領域85の形状を、容易にかつ任意に成形することができる。この従来の画像検査装置は、適正なアスペクト比をもつ矩形電子ビームを発生させることにより、高い検出感度を有するとともに、試料全面を走査するための検査時間が大幅に短縮できることを特徴としている。
次に、試料表面の電子ビーム照射領域からの二次電子を検出する二次電子検出系としては様々な検出系が提案されている。その一例として、MCP/蛍光面/リニアイメージセンサから構成された二次電子検出器が知られている。図9は、従来の二次電子検出器の構造を示す断面図である。試料表面の電子ビーム照射領域から放出された二次電子は、二次電子検出コラムを通過してマイクロチャンネルプレート(MCP)71で増倍される。このMCP71の後段には入力面上に蛍光膜72が塗布されたファイバ・オプティック・プレート(FOP)が設置されており、MCP71により増倍された電子群は蛍光膜72で光変換された後、FOP73を介してMOS型リニアイメージセンサ74に入射され、電気信号に再変換される。
特開平5−258703号公報 特開平7−249393号公報
しかしながら、従来の画像検査装置では、試料が搭載されたステージを連続移動させている間に該試料の位置がずれる可能性も考慮する必要がある。検査中に発生した試料の位置ずれは、得られる試料画像を不完全なものにする。従来の画像検査装置では、このような課題は考慮されておらず、例えば、ウエハ上のパターン等の検査に支障を来してしまうという課題がある。
この発明は、主に上述の課題を解決するためになされたものであり、ステージ動作中の試料の位置ずれに対処して、高い検査精度を得る検査装置を提供することを目的としている。
《1》 本発明の検査装置は、試料表面に設けられた複数のパターンを電子ビームを利用して検査する検査装置であって、一次コラム、二次コラム、および検出器を備える。
一次コラムは、試料表面に一次ビームを照射する電子銃を有する。
二次コラムは、試料表面から発生する二次電子を捕獲する。
検出器は、二次電子を検出する。
以上の構成において、二次コラムは、二次電子の回転角度を調整するための偏向器を有することを特徴とする。
《2》 なお好ましくは、電子銃は、一次ビームとして、矩形電子ビームを形成する。
《3》 また好ましくは、検出器は、TDIアレイCCDを備える。
《4》 なお好ましくは、一次コラムは、一次ビームの回転角度を調整するための偏向器を有する。
《5》 また好ましくは、検査装置は、試料を移動させるステージと、該ステージの位置情報を取得するレーザ干渉計ユニットとを有する。そして、二次コラムが有する偏向器は、レーザ干渉計ユニットが検出した回転ずれに基づいて二次電子の回転角度を調整する。
《6》 なお、下記のような構成も好ましい。
画像検査装置は、基本的に、試料表面に電子ビーム(一次ビーム)を照射するための照明系を含む一次コラムと、該試料表面からの電子ビーム(二次ビーム)を電子検出系に導くための二次コラムを備える。一次コラムには一次ビームを照射するための電子銃と該一次ビームを試料表面と略一致すべき所定面上に結像させるとともに該一次ビームの断面形状を整形するための四極子レンズ系を備えており、二次コラムにも二次ビームにより形成される電子像を電子検出系の電子入射面に結像させるための四極子レンズ系を備えている。また、当該検査装置において、上記一次コラムと二次コラムは、図1に示されたように、一次ビームの軌道を曲げるとともに二次ビームを直進させるウィーンフィルタ等の電磁プリズムを適用することにより、一体的に構成することが可能であり、また、図7に示されたように、別個独立に構成することも可能である。
具体的に、この画像検査装置は、少なくとも、電子ビームを照射して所定の結像面上に該電子ビームにより形成される電子像を結像させる照射系と、試料表面と結像面とが略一致した状態で、該試料を移動させるステージと、電子ビームが照射される前記試料上の電子ビーム照射領域からの二次電子、反射電子、及び後方散乱電子の少なくともいずれかを検出する電子検出系と、電子検出系からの出力信号に基づいて試料上の電子ビーム照射領域に含まれる検査対象領域の画像を表示する画像表示系とを備えている。また、上記電子検出系は、少なくとも、電子ビーム照射領域から到達した二次電子、反射電子、及び後方散乱電子の少なくともいずれかを増倍するMCPと、該MCPにより増倍されかつ出力された電子群を光変換する蛍光部(蛍光面)と、そして、該MCPとともに蛍光部を挟むように配置され、該蛍光部により励起された光を受光するTDIアレイCCDとを備えている。なお、この明細書において、電子検出系は二次コラムと、MCP、蛍光部、及びTDIアレイCCDを有する電子検出器(MCPアセンブリ検出器)とを含む。
特に、この画像検査装置において、上記照射系は電子ビームを偏向させるための第1のアライメント用偏向器を有し、上記電子検出系は電子ビーム照射領域からの電子ビームを偏向させるための第2のアライメント偏向器を有している。そして、当該検査装置は、上記位置検出系から得られたステージの位置ずれ情報に基づいて、電子ビーム照射領域からの電子ビームによって形成される該電子ビーム照射領域の像であって電子検出系により検出されるべき電子像の位置及び回転角を補正すべく、第1及び第2のアライメント用偏向器をそれぞれ独立に制御するアライメント制御系を、さらに備えたことを特徴としている。
なお、上記アライメント制御系は、TDIアレイCCDにおいて順次取り込まれる1ライン単位の画像ごとに補正動作を行う。また、上記ステージの位置ずれ情報には、該ステージが移動可能な第1の方向に沿ったずれ量に相当する第1の位置ずれ情報と、該第1の方向に垂直な第2の方向に沿ったずれ量に相当する第2の位置ずれ情報と、そして、該第1及び第2の方向に垂直な第3の方向を中心に回転したずれ量に相当する第3の位置ずれ情報が含まれる。
上述のように、この発明に係る検査装置によれば、ステージの移動時に、ステージに角度θ分の角度ずれが発生しても、リアルタイムで画像補正を行うことができる。これにより、検査すべき試料画像が不完全になることはなくなり、ウエハ上のパターンなどの検査を精度良く行うことができるという効果がある。
以下、この発明に係る画像検査装置の実施の形態について、図1〜図7を用いて説明する。なお、各図の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。図1は、この発明に係る画像検査装置の基本的な実施形態の構成を示す図である。この図において、当該画像検査装置は、ウエハ等の試料6を搭載するX−Yステージ7と、ステージ7上に設置された試料6の所定領域(電子ビーム照射領域)に電子銃1から照射された電子ビーム(一次ビーム)100を導く一次コラム3と、一次ビーム100の軌道を変える電磁プリズムとしてのウィーンフィルタ51と、試料6の電子ビーム照射領域からの二次電子、反射電子、後方散乱電子等の二次ビーム110を検出する電子検出器59と、そして、二次ビーム110を電子検出器59に導く二次コラム4を備えている。
一次コラム3は、矩形陰極を有する電子銃1と、該電子銃1から出射された矩形電子ビームの断面形状を整形する一次レンズ系30を備えている。矩形陰極には、大電流を取り出すことが可能なLaB6部材が利用可能である。また、一次レンズ系30には、回転軸非対称の四極子や八極子の静電(あるいは電磁)レンズが利用可能である。静電レンズは、いわゆるシリンドリカルレンズと同様に一次ビームの進行方向に対して垂直方向に集束と発散を引き起こすことができるため、これら静電レンズを複数段(例えば3段)用意し、各静電レンズのレンズ条件を最適化することにより、一次ビームの損失を抑制しながら、試料6上の所望の電子ビーム照射領域の形状を、任意に矩形形状あるいは楕円形状に整形することができる。なお、これら電子銃1及び多段の一次レンズ系30(図中の3重四極子レンズ系)を含む一次コラム3の制御は、CPU500の指示に従って、一次コラム制御系520により行われる。
一方、二次コラム4は、試料6上の電子ビーム照射領域からの二次ビーム110を効率よく二次レンズ系40へ導くために用意されたカソードレンズ55と、複数段の静電レンズからなる二次レンズ系40を備えている。さらに、この二次コラム4内には、所定位置に開口絞り57が配置され、試料6から見て該開口絞り57の後方には、径の異なる開口(フィールド孔)が複数設けられた視野絞り58が、図中の矢印S1で示された方向に沿って移動できるよう装着されている。なお、二次コラム4に含まれる各要素の制御は、CPU500の指示に従って、二次コラム制御系530により行われる。
電子検出器59の電子入射面は、試料6からの二次ビーム110が集束する結像面上に位置にしている。したがって、この電子入射面には二次レンズ系40により試料6上の電子ビーム照射領域の電子像が結像される。電子検出器59は、二次レンズ系40を介して検出された電子を光信号に変換し、さらに撮像素子によって光電信号に再変換する。変換された電気信号は検出制御系540を介してCPU500に取り込まれる。CPU500は、一次コラム制御系520及び二次コラム制御系530に制御信号を出力するとともに、ステージ7の移動を制御するステージ制御系510に対しても制御信号を出力する。一次コラム制御系520は、少なくとも、一次コラム3内の一次レンズ系30に対して、また、二次コラム制御系530は、少なくとも、カソードレンズ55及び二次レンズ系40に対してレンズ電圧の制御を行う。また、CPU500は、検出制御系540からの検出電気信号を受け、該信号に基づいてディスプレイ550に試料6上の電子ビーム照射領域に含まれる検査対象領域の像を表示することも可能である。
ウィーンフィルタ51は、図2(a)に示されたように、中空の円柱電極部材が4分割された形状を有しており、一次レンズ系30を通過した一次ビーム100の軌道を、偏向作用により曲げるよう機能する。ウィーンフィルタ51は、磁界と電界を直交させ、電界をE、磁界をB、荷電粒子の速度をvとしたとき、E=vBのウィーン条件を満たす荷電粒子のみを直進させ、それ以外の荷電粒子の軌道を曲げる。すなわち、図2(b)に示されたように、一次ビーム100がウィーンフィルタ51に入射すると、磁界による力FBと電界による力FEとが発生し、これら発生した力により一次ビーム100の軌道は曲げられる。一方、二次ビーム110は、図2(c)に示されたように、ウィーンフィルタ51へ入射しても磁界による力FBと電界による力FEとが逆方向に働くため、係る力同志が互いに相殺されるのでそのまま直進する。
次に、この基本的な実施形態に係る画像検査装置の動作を説明する。一次コラム3内の多段の一次レンズ系30は、電子銃1から照射される一次ビーム100を、ウィーンフィルタ51に導く。ウィーンフィルタ51は、電磁プリズムとして作用する偏向器であり、一次コラム3からの特定のエネルギーを有する一次ビーム100を、その加速電圧で決定される角度で曲げて、試料6の所定領域(検査対象領域である電子ビーム照射領域)に垂直に照射させる。一方、ウィーンフィルタ51は、試料6上の電子ビーム照射領域からカソードレンズ55を介して導かれた二次ビーム110(二次電子、反射電子、後方散乱電子の少なくともいずれか)に対しては、そのまま直進させ、二次コラム4内の二次レンズ系40に入射させる。
ウィーンフィルタ51を通過した二次ビーム110は、二次レンズ系40により集束され、電子検出器59の電子入射面に所定の倍率で拡大投影され、電子検出器59で画像電気信号に変換される。このとき、開口絞り57は、二次レンズ系40の収差を抑える役割を果たすとともに、装置内に散乱する余計な電子が、電子検出器59で検出されることを防ぐ役割を果たす。また、視野絞り58に設けられた開口を選択することにより、検出電子の種類を選択することができる。すなわち、二次電子は、反射電子より電子数が多いため、二次電子を中心に検出したい場合には、径の小さい開口が選択される。また、反射電子を多く検出したい場合には、逆に径の大きな開口が選択される。これにより、試料6の状態に合わせて収率の高い電子を選択して検出することができる。
検出制御系540は、電子検出器59から画像信号(光電変換された電気信号)を取り出し、CPU500に出力する。CPU500では、取り出された画像信号からテンプレートマッチング等によって試料6上の電子ビーム照射領域におけるパターンの欠陥検査が行われる。また、ステージ制御系510は、CPU500からの指示に従ってステージ7を駆動し、次の試料6上の検査箇所に電子ビームの照射位置を合わせて、以上の検査動作を繰り返す。なお、電子検出器59からの画像信号に基づいて、CPU500はディスプレイ550に得られた試料6の表面の像を表示することも可能である。
次に、この発明に係る画像検査装置の第1実施例を説明する。なお、これら各実施例は、一次コラム3と二次コラム4とが独立に用意され、電子ビームの軌道を変更するための電磁プリズムを備えない構造を有するが、基本的な構造は図1に示されたウィーンフィルタ51を有する装置と同様であり、また、ウィーンフィルタを適用して一次コラムと二次コラムとを一体的に構成してもよいのは言うまでもない。
この第1実施例の画像検査装置では、主に試料を搭載するステージの位置ずれを補正し、高精度な検査を実現する構成を中心に説明する。図3は、この発明に係る画像検査装置の第1実施例の構成を示す図である。なお、図3が示された紙面上、ステージ7の位置ずれ方向を示す座標として、水平方向にX軸、紙面に対して垂直な方向にY軸、θがZ軸回りの角度として示されている。
この第1実施例において、一次コラム3は、矩形電子ビームを形成する電子銃1と四極子レンズ系2a(一次光学系)とからなる電子ビーム照射系を備え、この一次コラム3から照射される一次ビーム100により、試料6から二次電子110が発生する。試料6の表面上から発生する二次電子110は、投影型の二次コラム4により捕獲され、電子検出系としてのMCPアセンブリ検出器5に拡大投影される。
MCPアセンブリ検出器5(電子検出器)は、図4に示されたように、TDIアレイCCDを備え、かつカメラ駆動制御系8により制御されるTDIアレイCCDから試料画像に相当する電気信号(列ごとに蓄積された電荷)が取り出される。試料6は、ステージ7上に搭載されており、ステージ7はステージドライバ15によりX軸方向及びY軸方向に移動可能である。なお、ステージ7のX軸方向の位置、Y軸方向の位置、及びZ軸を中心とした回転角θは、位置検出手段としてのレーザ干渉計ユニット9により読み取られる。
一方、CPU500からの指示により、ステージドライバ15がステージ7を移動させるが、その位置情報は、レーザ干渉計ユニット9からTDIアレイCCDのカメラ駆動制御系8へも伝達されて、順次試料画像に関する電気信号がCPU500へ供給され、ディスプレイ550上に表示されるようになっている。一次ビーム100は、第1アライメント用偏向器20aにより、試料6の表面上での位置及び回転角度が調整される。第1アライメント用偏向器20aは、第1アライメント用偏向器ドライバ20bにより駆動される。
二次電子は、第2アライメント用偏向器22aにより、MCPアセンブリ検出器5の電子入射面上での位置及び回転角度が調整される。第2アライメント用偏向器22aは第2アライメント用偏向器ドライバ22bにより駆動される。さらに、第1及び第2アライメント用偏向器ドライバ20b、22bは、CPU500からの指示に従って動作するアライメント制御系23によって制御されるが、レーザ干渉計ユニット9により検出されるステージ7のX軸方向の位置、Y軸方向の位置、及びZ軸を中心とした回転角θなどのステージの位置情報によるリアルタイム制御も可能である。
一次ビーム100が照射される試料6上の電子ビーム照射領域の形状は、三重四極子レンズ2aにより調整されている。一次系三出力レンズ電源2bは、CPU500の制御下にあるレンズ制御系24により制御され、CPU500の指示に従って一次ビーム100の断面形状(電子ビーム照射領域の形状)が整形される。
4つの投影光学系の電界レンズ21a(二次光学系)は、MCPアセンブリ検出器5に二次ビーム110により形成される電子像(電子ビーム照射領域の像)を投影するために用意されており、MCPアセンブリ検出器5の電子入射面における像の倍率及び焦点位置は二次系四出力レンズ電源21bの出力により決定される。二次系四出力レンズ電源21bは、CPU500の制御下にあるレンズ制御系24により制御される。
以上のように構成された第1実施例の画像検査装置の動作を、以下順を追って説明する。まず、TDIアレイCCDについて簡単に説明する。図4は、TDI(Time-Delay-Integration;時間遅延積分型)アレイCCDの構成を示すブロック図である。TDIアレイCCDは、水平方向にC1〜C1024の1024個が並んでいるライン状のCCD画素列が、垂直方向にROW1〜ROW256の256列並べられている。各CCD画素列上の蓄積電荷は、外部から供給される1垂直クロック信号により、一度に垂直方向へCCD1画素分だけ転送されるようになっている。なお、このTDIアレイCCDとしては、例えば、DALSA社製のDalsa CT-E1F2 Scan Camerasが知られている。
Row1に撮像されたある時点のライン画像情報(1024画素分)は、ステージ7上の試料6が垂直方向に1画素列分だけ移動し、それと同期して垂直クロック信号が与えられると、Row2に転送される。Row2では1画素分移動した同じ領域(先にRow1で撮像されていた領域)を撮像することとなるので、該Row2に蓄積される画像電荷は先に蓄積されたRow1の電荷の2倍になる。続けて、試料6の移動に伴って同じ領域が垂直方向にさらに1画素分移動し、同期クロック信号が与えられると、Row2の蓄積電荷はRow3に転送され、このRow3でも先のRow2で撮像された同じ領域を撮像することとなるため、該Row3ではRow1での蓄積電荷の3倍の画像電荷が蓄積される。以下、順々に試料6の移動に追随してRow256まで電荷の転送と撮像の繰り返し動作が終わると、先にRow1に蓄積された電荷の256倍の画像電荷が水平出力レジスタからシリアルに画像データとして取り出される。
以上のように、TDIアレイCCDでは、試料6の移動に伴って撮像した画像情報(蓄積電荷)を順次次段のRowに転送し、該次段のRowで前段のRowが撮像していた領域を再度撮像するので、連続的に移動する試料6上の所望のライン画像を実質的に静止した状態で撮像している。なお、試料6が連続的に移動している際、一次ビーム100が照射されている電子ビーム照射領域(検査対象領域を含む)が静止するよう、該電子ビーム照射領域も走査制御機構により連続的に走査される。
以上説明した動作が、各画素列Row1〜Row256で同時に行われるため、TDIアレイCCD上に投影された試料6上の2次元画像(1024画素×256画素)を垂直方向(試料6の走査方向)にシフトさせながら、256倍の画像電荷が蓄積された試料6のライン画像を、1ラインずつ同期して取り出すことが可能となる。
次に、電子検出器としてのMCPアセンブリ検出器5の構成について、図5を用いて詳細に説明する。投影型の二次コラム4により試料6上の電子ビーム照射領域からの二次ビーム110(試料6からの投影画像ビーム)は、MCPユニット(マイクロチャンネルユニット)300に投影される。このMCPユニット300は第1及び第2のMCP31、32から構成されており、二次ビーム110は、まず第1のMCP31内に導かれる。第1のMCP31に入射された二次ビーム110はその電流量をMCP31内で増幅しながら、第2のMCP32を経由して蛍光面33に到達する。
その際、第1のMCP31の電子入射面の電位は、二次コラム4から投影される二次ビーム110の加速電圧がMCP31の検出効率の最も良い値になるよう設定される。例えば、投影された試料6の表面60の画像ビーム(二次ビーム110)の加速電圧が−5kVであったとき、第1のMCP31の電子入射面における電位は−4.5kVに設定される。これにより、該二次ビーム110は減速し、その電子エネルギーは0.5keV程度になる。
二次ビーム110の電流量の増幅率は、第1のMCP31と第2のMCP32の間に印加される電圧で規定される。例えば1kV印加されるとき、1×104の増幅率となる。また、第2のMCP32から出力される増倍されたビームの拡がりをできるだけ抑制するために、第2のMCP32と蛍光面33との間には、4kV程度の電圧が印加される。
蛍光面33では、到達した電子が光子に変換され、その出力画像はFOP(ファイバ・オプティック・プレート)34を通過して、TDIアレイCCDが搭載されたTDIカメラ35に照射される。蛍光面33での画像サイズとTDIアレイCCDの撮像サイズを合わせるため、FOP34では約3:1に画像が縮小されて投影されるように設計されている(すなわち、FOP34における入力面の面積と出力面の面積の比が3:1)。
以上のような機能を持つ構成要素を用いて、実際にどのようにして試料6上における検査対象領域の画像がCPU500に取り込まれていくかについて、MCPアセンブリ検出器5の動作を図6を用いて説明する。図6において、試料(ウエハ)6の表面60中の斜線で示された検査対象領域(電子ビーム照射領域に含まれる)41内の座標(X1,Y1)から座標(X1024,Y1)までのライン状領域(撮像領域)40の画像を順次取得し、検査する場合を想定する。その際、電子ビーム照射系を含む一次コラム3からの一次ビーム100が照射される試料6上の所定領域(電子ビーム照射領域)は該試料6に対して静止した状態であり、CPU500の指示により、ステージ7上に設置された試料6は一定の速度で垂直方向(矢印S2で示された方向)に連続的に移動している。また、撮像領域40の画像は、MCPアセンブリ検出器5の電子入射面上に適正に拡大投影されるように、レンズ制御系24、アライメント制御系23が調整されている。
オペレータからCPU500に検査指示が行われると、ステージ7は1次ビーム100が照射されている電子ビーム照射領域とともに矢印S2で示された方向に連続移動され、画像対象領域41内を順次照射し検査が開始される。1ラインアドレスがインクリメントされるごとにステージ7の位置情報は、レーザ干渉計ユニット9からカメラ駆動制御系8へ伝達され、順次試料6上の撮像領域40のライン画像がCPU500へ取り込まれ、画像検査が行われる。
ステージ7の移動速度むらや機械的振動などの要因により、ステージ7のX軸方向の位置ずれ、Y軸方向の位置ずれ、及びステージ回転によるθ分の角度ずれが発生すると、それは即座にレーザ干渉計ユニット9により読み取られ、試料6の位置、角度のずれに対応して撮像領域40が一致するように、アライメント制御系23が第1のアライメント用偏向器20aを制御する。また、同時にアライメント制御系23は、二次電子の二次ビーム110により形成される電子ビーム照射領域内の撮像領域40の画像が、MCPアセンブリ検出器5の電子入射面上でTDIカメラ35に適正に画像が伝達されるように、第2のアライメント用偏向器21aも制御することで、X軸方向の位置ずれ、Y軸方向の位置ずれ、及びZ軸を中心として回転による角度ずれが補正される。なお、この第1実施例では、検出される電子群を二次電子としたが反射電子や後方散乱電子であっても構わない。また、この第1実施例において、試料6に照射される電子ビームの断面形状は矩形状であるが、矩形状以外の長方形や楕円形状となっていてもよい。さらに、電磁レンズを適用すれば、MCPアセンブリ検出器5の電子入射面上で電子ビーム入射領域40の2次元画像自体を回転させることが可能となる。
次に、この発明に係る画像検査装置の第2実施例を説明する。図7は、この発明に係る画像検査装置の構成を示す図である。この発明は、図3の構成に加えてTDIアレイCCD35自体をモータ等の駆動手段で回転させて、MCPアセンブリ検出器5の電子入射面上の2次元画像を相対的に移動させることができる。図7において、600は該TDIアレイCCD35を含むMCPアセンブリ検出器5を移動させるために駆動部(モータ等を含む)であり、610はCPU500からの指示にしたがって駆動部600に駆動指示を出力する駆動制御部である。なお、この第2実施例でも、検出される電子群を二次電子としたが反射電子や後方散乱電子であっても構わない。また、この第2実施例において、試料6に照射される電子ビームの断面形状は矩形状であるが、矩形状以外の長方形や楕円形状となっていてもよい。さらに、電磁レンズを適用すれば、MCPアセンブリ検出器5の電子入射面上で電子ビーム入射領域40の2次元画像自体を回転させることが可能となり、CPU500からの指示によりTDIアレイCCD35自体を回転させる粗動調整と電磁レンズで駆動する微動調整とを組み合わせて制御することも可能となる。
以上説明したように、本発明は検査装置などに利用可能な技術である。
この発明に係る画像検出装置の基本的な実施形態の構成を示す図である。 図1の電磁プリズム(ウィーンフィルタ)の構成及び機能を説明するための図であり、(a)は当該電磁プリズムの構成を示す斜視図、(b)は(a)に示された電磁プリズムを通過する二次ビームの軌道を説明するための図、及び(c)は(a)に示された電磁プリズムを通過する二次ビームの軌道を説明するための図である。 この発明に係る画像検査装置の第1実施例の構成を示す図である。 TDIアレイCCDの構造を概略的に示すブロック図である。 図3に示された画像検出装置における電子検出系(MCPアセンブリ検出器)の構成を示す図である。 パターン検査時におけるTDIアレイCCDの動作及び走査制御を説明するための図である。 この発明に係る画像検査装置の第2実施例の構成を示す図である。 従来の画像検査装置の構成を示す図である。 従来の二次電子検出器の構成を示す図である。
符号の説明
1…電子銃(照明系に含まれる)、3…一次コラム(照明系を含む)、4…2次コラム、20a、36…第1のアライメント用偏向器、22a、48…第2のアライメント用偏向器、31、31…MCP、33…蛍光面、34…FOP、35、351…TDIアレイCCD、51…ウィーンフィルタ(電磁プリズム)、59…電子検出器、500…CPU、510…ステージ制御系、520…一次コラム制御系、530…2次コラム制御系、540…検出制御系、550…ディスプレイ

Claims (5)

  1. 試料表面に設けられた複数のパターンを電子ビームを利用して検査する検査装置であって、
    前記試料表面に一次ビームを照射する電子銃を有する一次コラムと、
    前記試料表面から発生する二次電子を捕獲する二次コラムと、
    前記二次電子を検出する検出器とを有し、
    前記二次コラムは、前記二次電子の回転角度を調整するための偏向器を有する
    ことを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1に記載の検査装置において、
    前記電子銃は、前記一次ビームとして、矩形電子ビームを形成する
    ことを特徴とする検査装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の検査装置において、
    前記検出器は、TDIアレイCCDを備える
    ことを特徴とする検査装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の検査装置において、
    前記一次コラムは、前記一次ビームの回転角度を調整するための偏向器を有する
    ことを特徴とする検査装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の検査装置において、
    前記検査装置は、試料を移動させるステージと、該ステージの位置情報を取得するレーザ干渉計ユニットとを有し、
    前記二次コラムが有する前記偏向器は、前記レーザ干渉計ユニットが検出した回転ずれに基づいて前記二次電子の回転角度を調整する
    ことを特徴とする検査装置。
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