JP4335794B2 - 感光体ドラムの梱包容器 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において用いる、表面に感光層を有する感光体ドラムを、運搬、保管等のために梱包する梱包容器に関するものである。
上記の各法を利用した、レーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの複合機等の画像形成装置に用いる、アルミニウム等からなる素管の外周面に感光層を形成した感光体ドラムを運搬したり、保管したりするために、従来は、感光体ドラムの周囲の全面に遮光性のシートを巻きつけ、次いで、その上に、緩衝性の保護シートを巻きつけた状態で、複数本の感光体ドラムを内袋に入れ、さらに、段ボールケース等に収容するのが一般的であった。しかし、上記の梱包では、遮光シートのエッジ等との接触によって感光層が傷つきやすいという問題があった。
そこで、例えば、共に合成樹脂シートからなり、係合凸部と係合凹部の嵌め合わせによって互いに固定された状態で、感光体ドラムを収容する空間を形成する凹部を有する上トレイと下トレイとを備えた内ケースが提案された(特許文献1)。この内ケースにおいては、凹部に、感光体ドラムの両端に装着されるフランジ等と接触して支持する領域を設けると共に、感光層と対向する部分は、感光層と接触しないように隙間を設けることで、感光層の傷つきの問題を解消している。上記内ケースを構成する上下両トレイは、通常、ポリスチレン(PS)等の非発泡の合成樹脂シートを、真空成形等して製造される。
また、上記空間内に感光体ドラムを収容して、係合凸部と係合凹部の嵌め合わせによって互いに固定した内ケースを複数セット、上下に積み重ねた状態で、合成樹脂製の外ケースに収容することも行われる(特許文献2)。
特許第3379030号公報(特許請求の範囲、第0013欄〜第0017欄、図7) 特開2001−33989号公報(特許請求の範囲、第0009欄〜第0011欄、図1)
PS等の合成樹脂シートからなる上下両トレイは、例えば、感光体ドラムのフランジ等との接触部分において、両者の摩擦によって削られて、微小な樹脂粉を発生しやすい。そして、発生した樹脂粉が、感光層の表面に付着すると、感光層の傷つきの原因になったり、形成画像の画像欠陥の原因になったりするという問題がある。
そこで、発生した樹脂粉が、感光層の表面に付着するのを防止するため、特許文献2においては、外ケースを、摩擦帯電量が大きいポリプロピレン(PP)などによって形成して、上下両トレイや、外ケース自体から発生する樹脂粉の、感光層の表面への付着を防止することが提案されている。
しかし、発明者の検討によると、上記の構成では、樹脂粉の、感光層の表面への付着を防止できないだけでなく、外ケースを、内ケースと同じPSで形成した場合等に比べて、却って、樹脂粉の感光層の表面への付着が増加してしまう場合がある。本発明の目的は、内外両ケースから発生する樹脂粉の、感光層への付着をより確実に防止することができる梱包容器を提供することにある。
請求項1記載の発明は、表面に感光層を有する感光体ドラムを収容するための内ケースと、前記内ケースを収容するための外ケースとを含む、前記感光層の表面を形成するバインダ樹脂がポリカーボネートからなる感光体ドラムの梱包容器であって、前記内ケースおよび前記外ケースのうちの一方をポリスチレン、ポリエチレン、またはポリプロピレンによって形成すると共に、他方をポリエチレンテレフタレートによって形成したことを特徴とする感光体ドラムの梱包容器である。
請求項2記載の発明は、表面に感光層を有する感光体ドラムを収容するための内ケースと、前記内ケースを収容するための外ケースとを含む、前記感光層の表面を形成するバインダ樹脂がスチレン系樹脂からなる感光体ドラムの梱包容器であって、前記内ケースおよび前記外ケースのうちの一方をポリカーボネート、またはポリエチレンテレフタレートによって形成すると共に、他方をポリエチレン、またはポリプロピレンによって形成したことを特徴とする感光体ドラムの梱包容器である
前記の課題を解決するため、発明者は、樹脂粉が、摩擦帯電によって感光層の表面等に付着するメカニズムについて検討した結果、以下の事実を見出した。すなわち、感光体ドラムの感光層は、通常、PS等のスチレン系樹脂や、あるいはポリカーボネート(PC)等をバインダ樹脂として使用して、このバインダ樹脂中に、光照射によって電荷を発生する電荷発生剤や、発生した電荷を輸送する電荷輸送剤等を分散して形成される(単層型感光層)か、または、バインダ樹脂中に電荷発生剤等を分散した電荷発生層と、バインダ樹脂中に電荷輸送剤等を分散した電荷輸送層とをこの順に、または逆の順に積層して形成される(積層型感光層)。
このうち、バインダ樹脂としてPCを用いて形成した単層型感光層や、表面側の層を、バインダ樹脂としてPCを用いて形成した積層型感光層を、従来のように、PS製の内ケース、およびPP製の外ケースと組み合わせた場合には、各部材を形成する樹脂の摩擦帯電系列が、(+)側から(−)側に、PC→PS→PPの順に並ぶことから、表面がPCからなる感光層より(−)側の帯電特性を有するPS製の内ケースで発生した樹脂粉は、より強い(−)側の帯電特性を有するPP製の外ケースではなく、逆極性である(+)側の帯電特性を有する上記感光層の表面の方に、より多く静電付着する傾向を示す。また、PP製の外ケースで発生した樹脂粉も、PS製の内ケースよりも、当該内ケースに比べて帯電極性が逆方向に大きい上記感光層の表面の方に、より多く静電付着する傾向を示す。そのため、上記の組み合わせでは、先に説明したように、樹脂粉の、感光層の表面への付着を防止できないだけでなく、外ケースを、内ケースと同じPSで形成した場合等に比べて、却って、樹脂粉の感光層の表面への付着が増加してしまう。なお、各種樹脂の摩擦帯電系列は、表1に示すとおりである〔特公平7−74931号公報より〕。
Figure 0004335794
これに対し、請求項1記載の発明においては、内ケースおよび外ケースのうちの一方を、感光体ドラムの感光層の表面を形成するPCよりも摩擦帯電系列が(−)側に位置するPS、ポリエチレン(PE)、またはPPによって形成すると共に、他方を、前記PCよりも摩擦帯電系列が(+)側に位置するポリエチレンテレフタレート(PET)によって形成しているため、内ケースで発生した樹脂粉は、感光層よりも、当該感光層の表面を形成するPCに比べて帯電極性が逆方向に大きい材料で形成された外ケースの方により多く静電付着し、逆に、外ケースで発生した樹脂粉は、感光層よりも、当該感光層の表面を形成するPCに比べて帯電極性が逆方向に大きい材料で形成された内ケースの方により多く静電付着する傾向を示す
また同様に請求項2記載の発明においては、内ケースおよび外ケースのうちの一方を、感光体ドラムの感光層の表面を形成するスチレン系樹脂よりも摩擦帯電系列が(+)側に位置するPC、またはPETによって形成すると共に、他方を、前記スチレン系樹脂よりも摩擦帯電系列が(−)側に位置するPE、またはPPによって形成しているため、内ケースで発生した樹脂粉は、感光層よりも、当該感光層の表面を形成するPCに比べて帯電極性が逆方向に大きい材料で形成された外ケースの方により多く静電付着し、逆に、外ケースで発生した樹脂粉は、感光層よりも、当該感光層の表面を形成するPCに比べて帯電極性が逆方向に大きい材料で形成された内ケースの方により多く静電付着する傾向を示す。
そのため、請求項1、2記載の発明によれば、両ケースから発生する樹脂粉の、感光層への付着を、いずれも、より確実に防止することが可能となる。
図1は、本発明の梱包容器の、実施の形態の一例を示す斜視図である。図1を参照して、この例の梱包容器は、表面に感光層D1を有すると共に、両端にフランジD2が装着された感光体ドラムDを複数本、収容するための、上トレイ1と下トレイ2とからなる内ケース3と、この内ケース3を複数セット、上下に積み重ねた状態で収容するための外ケース4とを備えている。
図2は、上記各部のうち、上トレイ1を示す平面図、図3(a)は、図2のa−a線断面図、図3(b)は、図2のb−b線断面図である。また、図4は、下トレイ2を示す平面図、図5(a)は、図4のc−c線断面図、図5(b)は、図4のd−d線断面図である。図2および図3(a)(b)を参照して、上トレイ1は、その全体が、非発泡の合成樹脂シートから、真空成形等によって一体に形成されたものであって、図3(a)(b)において下方に開口する複数個(図では10本)の収容凹部11を備えている。各収容凹部11は、同一形状に形成されていると共に、収容する感光体ドラムDの長さに対応する長さと、感光体ドラムDの、感光層D1を形成した部分の直径よりわずかに大きい幅、および半径よりわずかに大きい深さを有している。
また、収容凹部11の長手方向の両端部には、感光体ドラムDのフランジD2の直径と一致する幅と半径と一致する深さを有する支持凹部11a、11bが形成されており、この支持凹部11a、11bによって、感光体ドラムDの両端部に装着されたフランジD2を、感光層D1が収容凹部11に接触しないように両者の間に隙間を設けた状態で、支持するようになっている。また、図の例においては、収容凹部11の長手方向両側に、支持凹部11a、11bよりも狭く、かつ浅い作業凹部11c、11dが形成されている。この作業凹部11c、11dは、収容凹部11に感光体ドラムDを出し入れする際に、作業者の指や作業ロボットのハンドが挿入する逃げ部として機能する。
複数個の収容凹部11の開口側の周囲には、接合部12が形成されている。また、接合部12には、複数個の収容凹部11を囲むように、図3(a)(b)において下方に突出する凸条12a、12b、12c、12dが形成されている。また、接合部12には、凸条12a〜12dに沿って、図3(a)(b)において下方に突出する横断面円形の係合凸部12eと、上方に凹入する横断面矩形の係合凹部12fとが交互に、複数個ずつ形成されている。上トレイ1の外周部13は、収容凹部11の底面11eと同一か、または、図3(a)(b)において上方の位置に形成されており、この外周部13には、係合凸部13aが複数個(図では4個)設けられている。
図4および図5(a)(b)を参照して、下トレイ2は、上トレイ1と同様に、その全体が、非発泡の合成樹脂シートから、真空成形等によって一体に形成されたものであって、上トレイ1に形成された複数個の収容凹部11と対応する位置に、図5(a)(b)において上方に開口する複数個(図では10本)の収容凹部21を備えている。各収容凹部21は、同一形状に形成されていると共に、収容する感光体ドラムDの長さに対応する長さと、感光体ドラムDの、感光層D1を形成した部分の直径よりわずかに大きい幅、および半径よりわずかに大きい深さを有している。
また、収容凹部21の長手方向の両端部には、感光体ドラムDのフランジD2の直径と一致する幅と半径と一致する深さを有する支持凹部21a、21bが形成されており、この支持凹部21a、21bによって、感光体ドラムDの両端部に装着されたフランジD2を、感光層D1が収容凹部21に接触しないように両者の間に隙間を設けた状態で、支持するようになっている。また、図の例においては、収容凹部21の長手方向両側に、支持凹部21a、21bよりも狭く、かつ浅い作業凹部21c、21dが形成されている。この作業凹部21c、21dは、収容凹部21に感光体ドラムDを出し入れする際に、作業者の指や作業ロボットのハンドが挿入する逃げ部として機能する。
複数個の収容凹部21の開口側の周囲には、接合部22が形成されている。また、接合部22には、複数個の収容凹部21を囲むように、図5(a)(b)において下方に凹入する凹溝22a、22b、22c、22dが形成されている。また、接合部22には、凹溝22a〜22dに沿って、図5(a)(b)において下方に凹入する横断面矩形の係合凹部22eと、上方に突出する横断面円形の係合凸部22fとが交互に、複数個ずつ形成されている。下トレイ2の外周部23は、収容凹部21の底面21eと同一か、または、図5(a)(b)において下方の位置に形成されており、この外周部23には、係合凹部23aが複数個(図では4個)設けられている。
感光体ドラムDを、上記下トレイ2の収容凹部21に収容すると、当該感光体ドラムDの両端に装着されたフランジD2が支持凹部21a、21bに支持されて、収容凹部21の底面および側面と、感光層D1との間に隙間が形成される。この状態で、上トレイ1を下トレイ2に被せて、係合凸部12eを係合凹部22eに嵌め合わせると共に、係合凸部22fを係合凹部12fに嵌め合わせることにより、両トレイ1、2を互いに固定して、内ケース3を組み立てると、合わされた収容凹部11、21によって、感光体ドラムDを収容する空間が形成される。また、この状態において、フランジD2が支持凹部11a、11bに支持されて、収容凹部11の天面および側面と、感光層D1との間にも隙間が形成される。そのため、上トレイ1と下トレイ2とによって、感光体Dを、感光層D1と非接触の状態で保持して収容することができる。
また、この状態において、凸状12a〜12dが、凹溝22a〜22dに嵌め合わされて、収容凹部11、21によって形成される、感光体ドラムDを収容するための空間が、接合部12、22の隙間を通して外部と直結されるのが防止される。そのため、この隙間を通して埃等が侵入するのを抑制することができる。さらに、感光体ドラムDを収容した内ケース3の、上トレイ1の係合凸部13aを、別の包装容器3の、下トレイ2の係合凹部23aに嵌め合わせることにより、複数の包装容器3を、図1に示すように上下に積み重ねた状態として、保管または搬送する際の荷崩れを防止しながら、外ケース4に収容することができる。
上記各部のうち、内ケース3を構成する上トレイ1および下トレイ2と、外ケース4とは、本発明では、先に説明したように、いずれか一方を、感光体ドラムDの感光層D1の表面を形成するバインダ樹脂よりも摩擦帯電系列が(+)側に位置する材料で形成すると共に、他方を、感光層D1の表面を形成するバインダ樹脂よりも摩擦帯電系列が(−)側に位置する材料で形成する必要がある。これにより、上トレイ1および下トレイ2で発生する樹脂粉を外ケース4に静電付着させると共に、外ケース4で発生する樹脂粉を上トレイ1および下トレイ2に静電付着させて、樹脂粉の、感光層D1への付着をより確実に防止することができる。
具体的には、感光層Dの表面を形成するバインダ樹脂がPCである場合、前記表1に見るように、両トレイ1、2を、PCよりも摩擦帯電系列が(−)側にあるPS、PE、またはPPで形成すると共に、外ケース4を、PCよりも摩擦帯電系列が(+)側にあるPETで形成するか、もしくは両トレイ1、2をPETで形成すると共に、外ケース4をPS、PE、またはPPで形成する必要がある
また、感光層Dの表面を形成するバインダ樹脂がPS等のスチレン系樹脂である場合には、前記表1に見るように、両トレイ1、2を、PSよりも摩擦帯電系列が(+)側にあるPC、またはPETで形成すると共に、外ケース4を、PSよりも摩擦帯電系列が(−)側にあるPE、またはPPで形成するか、もしくは両トレイ1、2をPE、またはPPで形成すると共に、外ケース4をPC、またはPETで形成する必要がある
また、両トレイ1、2は、上記組み合わせの中でも、感光体ドラムDの感光層D1の表面を形成するバインダ樹脂よりも摩擦帯電系列が(+)側または(−)側に位置し、かつ、日本工業規格JIS K7113-1995「プラスチックの引張試験方法」において規定された23±2℃での引張破壊伸びが10%以上である、非発泡の合成樹脂シートによって形成するのが好ましい。これらの条件を満足する合成樹脂シートは、非発泡であるため、発泡シートに比べて機械的強度が高い上、上記のように、23±2℃での引張破壊伸びが10%以上であって、靭性、柔軟性に優れるため、係合凸部12eと係合凹部22e、係合凸部22fと係合凹部12f、係合凸部13aと係合凹部23aの嵌め合わせを、それぞれ何度か繰り返しても、嵌め合わせの部分に割れを生じない。
そのため、両トレイ1、2を何度でも再使用できるようにすると共に、割れによる樹脂粉の発生や、あるいは、感光体ドラムDのフランジD2等との接触部分での、摩擦による樹脂粉の発生を抑制することができる。しかも、摩擦帯電系列が逆方向に位置する外ケース4と組み合わせることによって、上で説明したメカニズムにより、樹脂粉の感光層D1への付着をより確実に防止することもできる。かかる特性を満足する非発泡の合成樹脂シートとしては、66ナイロン、PC、PET、PP、ポリエチレン・エチレン共重合体等からなる非発泡のシートが挙げられる。これらの合成樹脂を含む、各種の合成樹脂の引っ張り破壊伸びは、表2に示すとおりである〔化学便覧 応用化学編(II)材料編 丸善(株)刊より〕。
Figure 0004335794
なお、両トレイ1、2を形成する非発泡の合成樹脂シートの、23±2℃での引張破壊伸びは、上記の範囲内でも特に1000%以下であるのが好ましく、700%以下であるのがさらに好ましい。合成樹脂シートの、23±2℃での引っ張り破壊伸びが上記の範囲を超える場合には、当該合成樹脂シートが柔らかくなりすぎて、係合凸部12eと係合凹部22e、係合凸部22fと係合凹部12f、係合凸部13aと係合凹部23aの嵌め合わせによる、両トレイ1、2を互いに固定する強度が不十分になるおそれがある。そして、運搬中等の振動等によって固定が外れて、内部に収容した感光体ドラムが空間外に出ることで、他の感光体ドラムや内外両ケースと接触して感光層が傷つく等の問題を生じるおそれがある。
帯電系列の検討:
図2および図3(a)(b)に示す形状を有する上ケース1と、図4および図5(a)(b)に示す形状を有する下ケース2とを、表3に示す樹脂製の非発泡のシートから、真空成形によって製造すると共に、外ケース4を、同じく表3に示す樹脂製の非発泡のシートによって製造した。そして、内ケース3を構成する上記両ケース1、2の10個ずつの収容凹部11、21を合わせて形成される10個の空間に、バインダ樹脂として、PCまたはPSを使用して形成した、正帯電単層型の感光層D1を有する感光体ドラムDを、それぞれ1本ずつ、合計で、1組の内ケース3あたり10本ずつ収容したもの10組(感光体ドラムDの総数100本)を、上下に積み重ねて、外ケース4内に収容した。
次に、この梱包状態において、JIS Z0200-1999「包装貨物−評価試験方法通則」およびJIS Z0232-2004「包装貨物−振動試験方法」の方法Bによって耐震テストを5分間、行った後、100本の感光体ドラムDを取り出し、それぞれ、レーザープリンタ〔京セラミタ(株)製のエコシスFS−1010〕に装着して、グレー画像を印刷した際に、感光層D1への樹脂粉の食い込みによる画像筋の画像不良が発生した感光体ドラムDの本数を記録した。結果を表3に示す。
Figure 0004335794
表より、感光層D1を形成するバインダ樹脂としてPCを用いた感光体ドラムDを、共にPSで形成された内ケース3および外ケース4と組み合わせた比較例2、および外ケース4を、PSに代えてPEで形成した比較例3においては、樹脂粉の付着に伴う画像不良が発生した感光体ドラムの本数が100本中50本(率にして50%)に達し、また、外ケース4を、PSに代えて、特許文献2に記載されているようにPPで形成した比較例1では、画像不良が発生した感光体ドラムの本数がさらに増加して100本中70本(70%)に達することが判った。これに対し、実施例1〜4においては、樹脂粉の付着に伴う画像不良の発生を防止して、画像不良が発生した感光体ドラムの本数を100本中0本(0%)に維持できることが判った。
引張破壊伸びの検討:
実施例1、比較例1で使用したPS製の上下両ケース1、2について、係合凸部12eと係合凹部22e、係合凸部22fと係合凹部12fの嵌め合わせを10回、繰り返し行った後、上記嵌め合わせ部分を観察したところ、わずかにひび割れしているのが見られた。これに対し、実施例2〜4で使用した、PP製、PET製およびPC製の上下両ケース1、2について同様の試験を行った後、嵌め合わせ部分を観察したところ、全く変化は見られなかった。そして、このことから、上下両ケース1、2は、23±2℃での引張破壊伸びが10%以上である、非発泡の合成樹脂シートによって形成するのが好ましいことが判った。
本発明の梱包容器の、実施の形態の一例を示す斜視図である。 内ケースを構成する上トレイを示す平面図である。 同図(a)は、図2のa−a線断面図、同図(b)は、図2のb−b線断面図である。 内ケースを構成する下トレイを示す平面図である。 同図(a)は、図4のc−c線断面図、同図(b)は、図4のd−d線断面図である。
符号の説明
1 上トレイ
2 下トレイ
12e、22f 係合凸部
12f、22e 係合凹部
11、21 凹部
3 内ケース
4 外ケース
D 感光体ドラム
D1 感光層

Claims (2)

  1. 表面に感光層を有する感光体ドラムを収容するための内ケースと、前記内ケースを収容するための外ケースとを含む、前記感光層の表面を形成するバインダ樹脂がポリカーボネートからなる感光体ドラムの梱包容器であって、前記内ケースおよび前記外ケースのうちの一方をポリスチレン、ポリエチレン、またはポリプロピレンによって形成すると共に、他方をポリエチレンテレフタレートによって形成したことを特徴とする感光体ドラムの梱包容器。
  2. 表面に感光層を有する感光体ドラムを収容するための内ケースと、前記内ケースを収容するための外ケースとを含む、前記感光層の表面を形成するバインダ樹脂がスチレン系樹脂からなる感光体ドラムの梱包容器であって、前記内ケースおよび前記外ケースのうちの一方をポリカーボネート、またはポリエチレンテレフタレートによって形成すると共に、他方をポリエチレン、またはポリプロピレンによって形成したことを特徴とする感光体ドラムの梱包容器。
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