JP4335591B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造技術に関し、特に、半導体装置の製造工程におけるパッケージング工程でのチップ切断に適用する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェハのダイシング工程に於いては例えば特開2003−59864号公報に記載のように高速で回転するダイシングブレードによりウェハを切断する方法が用いられてきた。また、例えば特開2002−192368号公報に記載のようにレーザ加工装置によりウェハを部分的に改質し外力により割断する方法も知られていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−59864号公報
【特許文献2】
特開2002−192368号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来技術では、近年多用されつつある薄形の半導体チップを製造する場合、チップの割れやかけを防止するためにダイシングブレードの砥粒として従来より細かいものを選択する必要がある。この場合、研削速度が低下するためダイシングブレードの送り速度を低く設定する。この結果、薄形の半導体チップを製造する場合はチップ切断工程に要する時間が延び、生産性が低下する問題があった。また、第1の従来技術では小形の半導体チップを製造する場合には、チップの粘着面積が低下するため、ダイシング中のチップの剥離や脱落を防止する目的で、ダイシングブレードの切り込み力を低下させる必要がある。この場合も砥粒の研削力が低下するためダイシングブレードの送り速度を低く設定する。このため小形の半導体チップを製造する場合は、チップ切断工程に要する時間が延び、生産性が低下する問題があった。
【0005】
一方、第2の従来技術では、割断のきっかけとなる部分的な改質領域の形成にはレーザ照射を用いるため、薄形の半導体チップを製造する場合でも加工速度の低下が問題とならない。しかしながら、この従来技術ではチップの個片化に際し、ダイシングテープを介して裏面から加圧ニードルを押し当てて割断を起こす方法と温度変化を与えて行う方法が記載されているのみで、特に小形の半導体チップを確実に割断する目的については十分な考慮がなされておらず、例えば厚さ0.05mm、チップサイズ0.5×0.5mmの薄形かつ小形の半導体チップを製造する目的では使用できないと言う欠点があった。
【0006】
本発明の目的は、上記のような薄形かつ小形の半導体チップの製造においても使用できる高速で確実なチップ切断技術を提供し、半導体装置の製造を容易ならしめることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、レーザ照射や表面微細加工による部分的な改質若しくは欠損による応力集中部位を起点として、以下に示す方法により、高速かつ確実な割断を実現することにより、薄形かつ小形の半導体チップの製造においても使用できる高速で確実なチップ切断技術を提供し、半導体装置の製造を容易ならしめる。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、予め分割対象部分の表面若しくは内部に脆弱部が設けられたウェハをテープ状フィルムの上に貼り付けられた被対象物から個々の半導体装置を分割して前記テープ状フィルムから剥離して製造する半導体装置の製造方法であって、前記被対象物に対して前記テープ状フィルムを拡張する拡張工程と、該拡張工程で前記テープ状フィルムを拡張させた被対象物に対して分割対象の半導体装置に超音波振動を印加して前記分割対象の半導体装置の周辺の脆弱部に対して高周波の繰り返し応力を発生させて前記分割対象の半導体装置の周辺で割断して前記テープ状フィルムから剥離する超音波印加工程とを有し、前記超音波印加工程において、前記超音波振動を前記分割対象の半導体装置に印加する際、部分吸着パッドにより前記テープ状フィルムを介して前記分割対象の半導体装置の周辺を吸着固定し、さらに、前記超音波振動を前記分割対象の半導体装置における回路形成面と反対の裏面に直接印加することを特徴とする。
また、本発明は、前記超音波印加工程において、前記部分吸着パッドは複数の部分吸着パッドによって形成し、前記超音波振動を前記分割対象の半導体装置に印加して遮断した後、前記複数の部分吸着パッドの各々を前記分割対象の半導体装置から引き離すことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態について図1を用いて説明する。
【0014】
例として、厚さ50μmに加工した回路形成済み200mmシリコンウェハ基板を、0.5mm×0.5mmのチップに分割してLSIチップを得る場合を説明する。なお、以降の図ではチップ厚さが極端に薄く、チップサイズもウェハに比して微小であるため図面上は正確な比率を保つことはできず、模式的に図示している。
【0015】
テープ150に貼り付けられた薄加工済みのウェハ100はテープ150をテープ枠160に張られることにより平坦に保たれている。このウェハ100は先行する工程によりチップ分割を予定している部位に、ウェハ内部若しくは表面に欠陥を設けてあり、それ以外の部分に比して外部応力に対して脆弱になっている。このテープ枠150は図1(a)step1に示すようにテープ枠チャック201に挟み込まれることにより固定されている。
【0016】
次に図1(b)step2に示すごとくテープ150のテープ枠160近傍に配置された拡張リング301aがテープ150を下面から押し上げることによりテープ150を引き延ばす。この時点で、ウェハ100にはテープの張力が伝わることにより、多数存在するチップ分割部位が部分的に破断し、複数のチップ102が連結した状態である分割中のチップ群101となる。
【0017】
しかる後、図1(c)step3に示すように拡張リング301aの内周に入り込む位置にテープ枠301bがテープ150の外周付近を押し下げることにより更にテープ150を引き延ばす。この時点で、チップの分割が進み、一部には単体のチップ102に分割されたものも発生するが、分割中のチップ群101の状態のチップも混在する。さらに、同様に図1(d)において拡張リング301cが更にテープ150を引き延ばす。この状態ではテープ150の拡張が十分進展し、ウェハ100はチップ102に分割された状態となる。
【0018】
従来使用されてきたダイシング用のテープ枠は200mmウェハ用では高々内径300mmの枠を使用しているが、本実施例のように、200mmウェハを0.5mm×0.5mmの微小なチップに分割する場合、十分なテープ150の拡張が得られない。この例では200mmウェハは直径方向に400本もの分割領域を有し脆弱部が細かく散在するため、従来の長さ方向で数%から10数%程度のテープ拡張では先に破断した部位のテープ150が集中して延びるため、全体に平均的な伸展が得られず、テープ拡張工程後も、分割中のチップ群101の状態が残り、次工程にて確実にチップ102を得ることができない。
【0019】
そこで、本実施例のテープ枠160は内径を200mmウェハに対しては300mm以上、できれば400mm程度とし、複数の拡張リング301を用いることでテープ150を長さ方向で50%以上伸展する。これにより、テープ150の伸展のムラが生じても、全面に渡って確実にチップ102を得ることができる。
【0020】
本実施例ではテープ枠160の形状を変えることで、容易に微細なLSIチップを得ることができる利点がある。
【0021】
反面、従来一般に使用されているダイシング枠と寸法が異なる専用の枠を用いること、ダイシングテープとして平均50%以上の伸展に耐える特性のテープを選択し、かつ従来のダイシングに比して2倍程度の面積使用する点で不利がある。そこで、本発明の第2の実施例として上記に課題に対応した例を、図2に示す。本実施例では、部分的に脆弱な部位を設けた回路形成済みのウェハ100は従来のダイシング用テープ枠と同様のテープ枠160に貼られる。このテープ枠160はテープ枠ステージ202に載置されテープ枠チャック201により押さえ込まれている。テープ枠チャック201は部分的に段差を有しており、テープ枠160は概ねテープ枠ステージ202に同心で固定されている。図2(a)に示すように、テープ150の外周部をテープカッター203により円形に切り抜き、テープ枠160からウェハ100およびテープ150を切り離す。
【0022】
しかる後、円形のテープ150の外周部を多数のテープチャック302によりチャックする。図2(b)では外周部24ヶ所をチャックしている。しかる後、これらのテープチャック302を外方向へ放射状に動かすことによりテープ150を概ね均等に引き延ばす。これにより、脆弱部を有するウェハ100はチップ102に分割される。
【0023】
本実施例では、ウェハ100に脆弱部を設ける工程で使用するテープ枠160として既存のテープ枠と同寸法のものを使用することができ、低コストである点と、多数のテープチャック302により放射状にテープ拡張を行うため、テープ150の拡張が第1の実施例での場合に比して均等になり、チップ102の分割がより確実になる利点がある。
【0024】
しかし、これらの実施例では、チップ102の分割力をテープの張力にのみ頼っているため、より微小なLSIチップや素子チップを必要とする場合は分割が確実ではなくなるおそれがある。そこで、このような場合でも確実にチップ102を得られる方法として。第3の実施例を図3に示す。
【0025】
この実施例でも、ウェハ100をテープ150に貼り付け、テープ枠160に張り、拡張リング301aで拡張する事は、第1の実施例と同様である。次に図3(c)step3に示すように、取り外す予定のチップ102の周辺を部分吸着パット311により裏面から真空吸着する。部分吸着パット311の表面には連結した溝が設けてあり、この表面の溝部が排気されることにより真空吸着が行われる。さらに部分吸着パット311の中央部は孔が設けてある。この状態で部分吸着パット311を通して超音波発振機312、超音波ホーン313の先端に設けた先端チップ314が対象とするチップ102の裏面に押し当てられる。このとき、超音波発振機312の超音波の振幅は超音波ホーン313により拡張され、先端チップ314を超音波(20kHz以上。本実施例では28kHz、振幅0.03mm)で振動させる。
【0026】
この先端チップ314の振動はテープ150を介し、チップ102に伝わる。この振動エネルギーによって、分割対象のチップが完全には独立せずに隣接チップとつながったままで、分割途中のチップ群101を形成していた場合でも、予め設けた脆弱部分に高周波の繰り返し応力を発生し、チップ102の周辺で割断を行い、チップ102を確実に得ることができる。このとき、超音波振動によりテープ150のチップ102に対向した部位の温度が高まること、チップ102がテープ150から超音波剥離することにより、当該部分のテープ150が一層拡張する。これにより対象とするチップ102の周辺に残った他のチップ102や分割途中のチップ群101は、対象とするチップ102から離れる方向に僅かにずれるため、図3(d)に示すように吸着コレット315がチップ102を真空吸着し、垂直に持ち去るときに、チップ間の摺動により、チップ102の割れ、欠けの発生や、異物の発生を回避できる。
【0027】
この実施例では、超音波振動を分離対象とするチップ102に加えることで、テープ150からのチップ102の取り外しを確実にすると同時に、チップ102の周辺での割断を確実にできる利点がある。
【0028】
この実施例でのチップ102の割断を一層確実にする方法として、先端チップ314の超音波振動をチップ102の周辺に集中するよう先端チップ314を、図4に示すように上面にくぼみ314aを設けた形状とする方法がある。この場合、超音波発振機312の振動エネルギーは、チップ102の周辺部に集中するため、割断を一層確実にする効果がある。この場合は、テープ150のダメージも集中するため、超音波発振機312のパワーが過大な場合や、超音波振動を長時間連続して印加した場合は、テープ150が破れるなどの副作用を生じるおそれがあるため、パワーと振動印加時間の積(エネルギー)を一定以下に留めるよう制御する。上記エネルギーは、テープ150の耐熱温度や、チップ102の厚さによる熱拡散などに依存するため、実験により調整する必要がある。
【0029】
上記実施例では、超音波振動の印加をテープ150を介して行ってきたが、LSIの回路形成面がテープ150に粘着している側に形成されている場合、超音波振動を直接に分割対象とするチップ102に印加することもできる。この場合の実施例を図5に示す。図5ではウェハ100の回路形成面をテープ150に向けて配置してある点で、従前の実施例とは異なっている。このため、ウェハ100の上面は、チップ裏面であり、微細な回路が形成されてはおらず、硬質の先端チップ314’をLSIのチップ102に直接接触させても問題を生じない。このため、超音波発振機312はコレットチャック兼用超音波ホーン313’に設けてあり、先端チップ314’には真空吸着孔を設けてある。分割剥離対象のチップ102は突き上げピン316により、超音波印加された先端チップ314’に直接押し当てられ、超音波振動は確実にチップ102に伝わり、チップ102を周辺の分割中のチップ群101やテープ150から分離剥離できる。
【0030】
本実施例では、テープ150を介すことなくチップ102に超音波振動を印加するため、テープ150に柔軟性が高く、延展性に優れた柔軟な性質の有機材料を用いても超音波が吸収されて減衰するおそれが少なく、効率よくチップ102を分割できる利点がある。
【0031】
前記第3の実施例では、超音波による発熱と、チップ102自体の剥離によりテープ150が分割対象チップの周辺で一層延びる効果で、チップ102と周辺の分割途中のチップ群101とが摺動することを回避した。これに対し、分割チップの周辺で、テープ150を外力により更に拡張し、チップ間の摺動を一層確実に防止することも可能である。
【0032】
この実施例を図6および図7に示す。図6のプロセスでは、図4に示した実施例とstep2までは共通である。図6(a)step3では第3の実施例の部分吸着パット311とは形状が異なる部分吸着パット311’を用いる。この部分吸着パット311’の形状と配置を図7に示した。部分吸着パット311’の表面にも連結した溝と吸着排気孔が設けられている点では部分吸着パット311と同様であるが、部分吸着パット311’ではドーナツ状の一体形状ではなく、複数の独立した部分吸着パット311’が超音波ホーン313先端チップ314を取り囲んで配置されている。
【0033】
このような部分吸着パット311’は図6(a)に示すように分割対象とするチップ102の周辺近傍を吸着固定し、先端チップ314を超音波で振動させることで、チップ102を分割中のチップ群101から分割する。
【0034】
この後、超音波発振機312のパワーを遮断した状態で、吸着コレット315の上昇前に部分吸着パッド311’をチップ102から引き離す方向に移動させる。これにより、チップ102の周辺でテープ150の拡張が一層強くなり、チップ102と周辺の分割中のチップ群101や別のチップ102との距離が離れる。
【0035】
これにより、分割対象としたチップ102をコレット315により垂直に持ち上げてもチップ間の摺動が防止でき、チップ102の割れ、欠けや、摺動異物の発生を防止できる利点がある。
【0036】
なお、このとき、図9に示すように先端チップ314をやや突き上げて、テープ150を少し延ばし、チップ102の周辺で上に凸になるように変形させることにより、チップ間の摺動を一層確実に防止できる。この方法は、第1の実施例や、第3の実施例に併せて用いることも当然可能である。
【0037】
この他、チップ厚さが厚い場合や、チップサイズが大きく脆弱部分とそれ以外の部分の強度さが大きい場合は使用できる方法として、チップ102と周辺の分割中のチップ群101を分割する方法として、先端チップ314と、コレットチャック315でチップ102を挟み込んで持ち上げることにより、チップ102を割取る方法も、場合によって可能である。この方法は、例えば図9の先端チップ314に超音波を与えないで、分割中のチップ群101をコレット315と先端チップ314で挟み込んで、持ち上げることにより、分割対象とするチップ102の周辺で、上に凸になる応力を発生させることにより、分割を起こす。この方法が可能な場合は、実際には超音波発振機312や超音波ホーン313は必要でないため、本プロセスに用いる装置を簡便にすることができる。
【0038】
この場合の先端チップは図9に示したようにチップ102と同程度のサイズで平坦であることを必ずしも必要としない。たとえば先端チップ314の直径をウェハ拡張後の直径と同程度の直径を有する、上に緩い凸状の曲率を有する部分球殻状の形状とし、ウエハ100を球殻状に等方的に曲げ、チップ102の分割を確実に行うことも可能である。また、この場合は先端チップ314を廃して、変わりにテープ150の裏面側に空気圧を加え、テープ150を膨らませることで変形させ、チップ102の分割を促進することも同様に可能である。
【0039】
また、図10に示すように、テープ150を円筒形状の巻き上げローラ303にテンションを加えながら巻き取ることでウエハ100をまず一列の分割中のチップ群101に分割し、しかる後、テープ150をテープカッター203により短冊状に切り分け、再度別方向からローラ303に巻き付けることで、縦の分割と横の分割を別々に実施することも可能である。この実施例によれば、テープリール状に巻き取ったLSIチップが得られるため、改めて部品供給リールに納め直す手間を省略できる利点がある。
【0040】
この他の実施例として、ダイシングブレードにより脆弱部のい分割を促進する方法がある。図8に示すように内部に脆弱部101aを設けた分割中のチップ群101に対し、先端が概ねV字形状を有する極薄のダイシングブレード320をブレードホルダー321によって保護しつつ、回転させながら押し当て、脆弱部102aの近傍の表面にV字形状の加工溝を設けつつ、ダイシングブレード320の押しつけ力により分割中のチップ群101を脆弱部101aの両側に引き離す力を発生せしめる。この場合、テープ150を拡張することなく、ダイシングブレード320の研削加工と、加工力によるクラック伸展にのみ頼って、チップ102を得ることもできる。この実施例によればダイシングブレード320により分割部周辺に面取り加工を施す効果があり、分割部分でマイクロクラックが生じても、チップ102の有効部分に至りにくいという利点がある。
【0041】
また、テープ150の拡張方法として、前記の実施例のように縦横に概ね均等に引き延ばすのではなく、チップ102の割断線に対して、テープ150を斜め方法に引き延ばすことで、分割を実現する方法もある。その状態を図11に示す。ウェハ100は図11(a)に示すようにテープ150に斜め方向に貼り付けられており、図11(b)に示すように、押さえ板304に順送りで押さえつけられつつ、テープ150を引き延ばすことによりチップ102を分割することができる。この場合、テープ150の特性により1軸拡張をおこなうと、別方向の幅が狭くなることがあるが、この特性が顕著な場合は、横方向にもガイドチャック(図示せず)を設け、テープ150の幅が縮小しないように、抑える方が好ましい場合がある。この場合、多軸拡張を行う場合に比して、テープ拡張が1軸で済むため、生産装置構成が容易で安価になる利点がある。
【0042】
ここまでの、実施例ではウェハ100の分割予定部分に脆弱部を設ける方法について特に限定してこなかったが、例えば、ウェハ100の表面又は裏面にダイサーなどでV字の溝を加工しておく方法、エッチング処理により部分的にウェハ100を薄くする方法、レーザ照射によりウェハ100を部分的に熱処理し、ウェハ100の表面や内部に結晶欠陥を生成させて内部応力を持たせる方法などが考えられる。これらそれぞれについて、生産設備の価格や扱い易さ、プロセス安定性などの利点があり、必要に応じて選択すればよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のチップ割断方法に比して、微細なチップを多数得られる利点がある。たとえば、0.5mm角のトランジスタチップやダイオードチップ、無線通信タグなどのLSIの生産において、薄チップの割断が確実に行えるようになるため、生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例プロセスを示す部分縦断面図。
【図2】本発明の第2の実施プロセスを示す斜視図。
【図3】本発明の第3の実施例プロセスを示す部分縦断面図。
【図4】本発明の第3の実施例プロセスの変形例を示す縦断面図。
【図5】その他の実施例を示す図。
【図6】その他の実施例を示す図。
【図7】その他の実施例を示す図。
【図8】その他の実施例を示す図。
【図9】その他の実施例を示す図。
【図10】その他の実施例を示す図。
【図11】その他の実施例を示す図。
【符号の説明】
100…ウェハ、101…分割中のチップ群、102…チップ、150…テープ、160…テープ枠、201…テープ枠チャック、202…テープ枠ステージ、203…テープカッター、301…拡張リング、302…テープチャック、303…巻き上げローラ、311…部分吸着パット、312…超音波発振機、313…超音波ホーン、314…先端チップ、315…吸着コレット、316…突き上げピン、320…ダイシングブレード、321…ブレードホルダー。
Claims (2)
- 予め分割対象部分の表面若しくは内部に脆弱部が設けられたウェハをテープ状フィルムの上に貼り付けられた被対象物から個々の半導体装置を分割して前記テープ状フィルムから剥離して製造する半導体装置の製造方法であって、
前記被対象物に対して前記テープ状フィルムを拡張する拡張工程と、
該拡張工程で前記テープ状フィルムを拡張させた被対象物に対して分割対象の半導体装置に超音波振動を印加して前記分割対象の半導体装置の周辺の脆弱部に対して高周波の繰り返し応力を発生させて前記分割対象の半導体装置の周辺で割断して前記テープ状フィルムから剥離する超音波印加工程とを有し、
前記超音波印加工程において、前記超音波振動を前記分割対象の半導体装置に印加する際、部分吸着パッドにより前記テープ状フィルムを介して前記分割対象の半導体装置の周辺を吸着固定し、さらに、前記超音波振動を前記分割対象の半導体装置における回路形成面と反対の裏面に直接印加することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記超音波印加工程において、前記部分吸着パッドは複数の部分吸着パッドによって形成し、前記超音波振動を前記分割対象の半導体装置に印加して遮断した後、前記複数の部分吸着パッドの各々を前記分割対象の半導体装置から引き離すことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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