JP5600997B2 - 半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造方法に関する。
従来より、ウェハに半導体素子を形成した後に、チップに分断(個片化)する手法として、種々の方法が用いられている。
例えば、ウェハに形成された複数の半導体素子の境界領域をダイシングブレードで分断するダイシング法があった(例えば、特許文献1参照)。
また、ウェハに形成された複数の半導体素子の境界領域にレーザを照射して分断用の改質層を形成し、伸縮性のあるダイシングテープに接着したウェハに応力を与えて分断するレーザダイシング法があった。ウェハへの応力の付与は、ダイシングテープを放射状に延伸させて境界領域に引き伸ばす力を付与する手法や、ウェハが接着された伸縮性テープに幅広いスキージを押し当てて折り曲げる力を付与する手法によって行われていた(例えば、特許文献2、3参照)。
特開2006−203023号公報 特開2004−111601号公報 特開2006−066539号公報
レーザダイシング法は、研削水、洗浄水を使用しないため、タクトタイムの短縮化や製造装置の簡略化を図ることができ、また、特に、チップへの水分の混入を避けたい場合に有効的である。
しかしながら、従来のレーザダイシング法による半導体装置の製造方法では、ウェハを搭載した伸縮性テープを放射状に延伸させてチップの個片化を行う際に、チップ同士の間で破片が生じる場合があった。破片が発生してチップ(半導体装置)に付着又は混入することで、歩留まり率が低下する可能性があった。
また、幅広いスキージを伸縮性テープに沿って走査してウェハに局所的に応力をかける手法では、スキージが接触している部分の周囲にあるチップ(半導体装置)同士が干渉し合い、分断によって生じ得る破片の発生確率が高まる可能性があった。
また、スキージを伸縮性テープに接触させながら走査するため、静電気が発生し、個片化されたチップ(半導体装置)が静電気を帯びる(帯電する)可能性があった。チップ(半導体装置)が帯電すると、破片や異物が付着しやすくなるという問題があった。
また、レーザダイシングではなく、ダイシングブレードで個片化を行う手法においても、破片の発生による問題が生じていた。
上述のような破片の付着、混入、帯電による異物の付着等は、半導体装置の信頼性低下、又は歩留まり率の低下に繋がるため、低減されることが望まれていた。
そこで、分断時に生じ得る破片等の付着等を抑制し、半導体装置の信頼性及び歩留まり率を向上させることのできる半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態の半導体装置の製造装置は、複数の素子が形成され、前記複数の素子の境界領域が改質又は加工された半導体ウェハを個片化して半導体装置を製造する半導体装置の製造装置であって、回動自在な回転台と、前記回転台に搭載され、径方向に移動可能な複数の台座とを含み、前記半導体ウェハが一方の面に固着され、前記半導体ウェハよりも平面視で大きく、伸縮性を有するシート部材を前記複数の台座に固着し、前記回転台を回転させて前記複数の台座を遠心力で径方向外側に移動させることにより、前記シート部材を径方向に延伸させて、前記シート部材に固定された前記半導体ウェハを個片化する。
また、前記回転台は、径方向外側に向かって延伸する複数のガイド部を有するとともに、前記複数の台座の各々は、前記複数のガイド部の各々に対して摺動自在に係合されていてもよい。
また、前記複数のガイド部の径方向内側の端部は、すべて前記回転台の回転中心から等距離にあってもよい。
また、前記複数のガイド部の径方向外側の端部は、すべて前記回転台の回転中心から等距離にあってもよい。
また、前記回転台は、前記台座が径方向外側の所定位置まで移動した際に、前記台座を当該所定位置で固定するための係合部を有していてもよい。
前記回転台は、前記係合部の係合状態を解除するための解除機構を有していてもよい。
本発明の実施の形態の半導体装置の製造方法は、複数の素子が形成された半導体ウェハを個片化して半導体装置を製造する半導体装置の製造方法であって、前記半導体ウェハの前記複数の素子の境界領域を改質又は加工する工程と、前記半導体ウェハよりも平面視で大きく、伸縮性を有するシート部材の一方の面に前記半導体ウェハを固定する工程と、前記シート部材を回転させて遠心力で径方向に延伸させることにより、前記シート部材に固定された前記半導体ウェハを個片化する工程とを含む。
また、回転台に搭載され、前記回転台の回転による遠心力により径方向に移動可能な複数の台座に前記シート部材を固定する工程をさらに含み、前記回転台を回転させて前記複数の台座を径方向外側に移動させることにより、前記シート部材を径方向に延伸させて、前記シート部材に固着された前記半導体ウェハを個片化してもよい。
分断時に生じ得る破片等の付着等を抑制し、半導体装置の信頼性及び歩留まり率を向上させることのできる半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造方法を提供できる。
実施の形態1の半導体装置の製造装置を示す図である。 実施の形態1の半導体装置の製造装置の要部を拡大して示す図である。 実施の形態1の半導体装置の製造装置100の動作状態を示す図である。 実施の形態1の半導体装置の製造装置によって行われる製造工程の一部を説明するための図である。 実施の形態1の半導体装置の製造装置100によるダイシング処理を説明するための図である。 実施の形態2の半導体装置の製造装置を示す図である。 実施の形態2の半導体装置の製造装置200によるダイシング処理を説明するための図である。
以下、本発明の半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造方法を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1の半導体装置の製造装置を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’矢視断面図、(C)は(A)のB−B’矢視断面を拡大して示す図である。
ここでは、実施の形態1の半導体装置の製造装置100の動作説明を通じて、実施の形態1の半導体装置の製造方法についての説明を行う。
図1(A)、(B)に示すように、実施の形態1の半導体装置の製造装置100は、基台10及び回転台20を含み、回転台20は、基台10内に配設されるモータ11の回転軸12に軸支されている。
基台10は、円板状の筐体であり、モータ11を内蔵し、モータ11の回転軸12が上面10Aから突出している。基台10は、例えば、鉄製又はステンレス製であればよい。
モータ11は、例えば、サーボモータであればよく、回転軸12に軸支される回転台20を所定の回転数で回転させるために用いられる。モータ11には、基台10の外部から電力が供給される。
回転台20は、後述する半導体装置(チップ)の個片化を行うために用いる部材であり、回転軸12に着脱自在に軸支されている。このため、個片化を行った後に回転軸12から取り外せば、半導体装置の搬送に利用することも可能である。なお、回転台20は、例えば、ステンレス製であればよい。
回転台20は、図1(A)に示すように、回転中心20Cから放射状に延伸する8本のアーム部21A〜21Hを有する。アーム部21A〜21Hは、等角度間隔で配設されている。図1(A)には8本のアーム部21A〜21を示すため、アーム部21A〜21Hの各々の間は、45度である。なお、以下では、8つのアーム部21A〜21Hを区別しない場合には、アーム部21と称す。
アーム部21A〜21Hには、それぞれ、長手方向に沿ってガイド部としての溝部22A〜22Hが形成されている。アーム部21A〜21H及び溝部22A〜22Hの各々の長手方向は、回転台20の径方向と一致する。溝部22A〜22Hは、回転台20が回転する際に、遠心力で台座23A〜23Hを径方向外側に案内するために設けられている。
なお、以下では、8つの溝部22A〜22Hを区別しない場合には、溝部22と称し、8つの台座23A〜23Hを区別しない場合には、台座23と称す。
溝部22A〜22Hは、すべて同一の長さ、幅、及び深さを有する。溝部22A〜22Hの各々の径方向内側の端部から回転台20の回転中心20Cまでの距離は、すべて同一に設定されており、同様に、溝部22A〜22Hの各々の径方向外側の端部から回転中心20Cまでの距離も、すべて同一に設定されている。これは、回転台20が回転する際に、台座23A〜23Hの各々の位置を回転中心に対して等距離にすることにより、回転バランスを良好にするためである。
また、図1(C)に示すように、溝部22は、長手方向に対する断面が逆T字型であり、台座23は溝部22の逆T字型に対応する逆T字型の突起部231を有する。台座23の突起部231は溝部22に係合しており、台座23は溝部22の長手方向に摺動可能になっている。
なお、アーム部21A〜21Hは、それぞれ、溝部22A〜22Hよりも径方向における外側に、係合部24A〜24Hを有するが、係合部24A〜24Hの構成については後述する。以下、係合部24A〜24Hを区別しない場合には、係合部24と称す。
図2は、実施の形態1の半導体装置の製造装置の要部を拡大して示す図であり、(A)は台座23の側面図、(B)は台座23の背面図、(C)、(D)はアーム部21の径方向外側の部分の断面を示す図である。
図2(A)に示すように、台座23は、突起部231が形成されていない側に凹部232を有する。台座23は、凹部232が径方向の外側に位置するように溝部22に係合される。凹部232は、円筒状に凹んでおり、台座23を溝部22の径方向外側の端部に固定する際に用いる。なお、図2(B)の背面図は、図2(A)の側面図における左側から台座23を見た状態を示す。
ここで、台座23は、例えば、ステンレス製であればよい。
また、図2(C)に示すように、係合部24は、可動部241、ばね242、及び電磁石243を有しており、これらはアーム21の上面側に形成された穴部244内に配設されている。
可動部241は、強磁性体(典型的には、鉄)で構成されており、電磁石243を励磁しているときは、磁気吸着されて実線で示す収納位置に納まる。収納位置では、係合部の上面は、アーム21の上面と同一面、あるいはアーム21の上面よりも少し下がった位置にある。また、可動部241が収納位置にあるときは、ばね242は自然長よりも収縮した状態にある。
電磁石243を消磁すると、ばね242は、復元力によって長さが伸びるため、可動部241は図2(D)に示す突出位置まで突出する。突出位置では、可動部241は、下半分が穴部244内に残りつつ、上半分がアーム部21の上面から突出した状態になる。
係合部24は、実際には、アーム部21A〜21H(図1(A)参照)の各々に配設されるため、8つ存在する。
なお、各係合部24は、回転台20に搭載されるため、電磁石243への電力供給は、例えば、回転軸12(図1(B)参照)の近傍で、ロータリコネクタのように回転体に電力供給を行う部品を用いて行えばよい。
また、可動部241を収納位置と突出位置との間で移動させる際の各電磁石243の励磁/消磁の切替制御と、モータ11(図1(B)参照)の回転駆動制御とについては、電磁石243のオン/オフとモータ11のオン/オフとを行える操作部を設け、電磁石243の励磁/消磁の切り替えと、モータ11の回転/停止の切り替えとを操作できるようにすればよい。
図3は、実施の形態1の半導体装置の製造装置100の動作状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は係合部24の動作状態を拡大して示す図である。
実施の形態1の半導体装置の製造装置100は、電磁石243に電流を流して可動部241を収納位置に引っ込ませた状態(図2(C)参照)で、モータ11(図1(B)参照)を所定の回転数で回転させると、回転板20が回転され、台座23A〜23Hが遠心力によって溝部22A〜22Hに沿って回転板20の径方向外側に移動する(図3(A)参照)。
台座23A〜23Hが溝部22A〜22Hの径方向外側の端部まで移動したときに、電磁石243を消磁すると、図3(B)に示すように可動部241が突出し、可動部241の上半分は凹部232の内部に挿入される。このとき、可動部241の下半分は穴部244内に残っているため、可動部241を突出位置に移動させることにより、台座23を溝部22の径方向外側の端部に固定することができる。なお、台座23を溝部22の径方向外側の端部に固定することの利用方法については後述する。
図4は、実施の形態1の半導体装置の製造装置によって行われる製造工程の一部を説明するための図であり、(A)はウェハをポーラスシートに接着する工程、(B)はウェハにレーザ加工を行う工程を示す。
図4(A)に示すように、ウェハ50は、ダイシングテープ60に接着される。ウェハ50は、例えば、シリコンウェハであり、複数の素子が形成されている。これら複数の素子は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子であり、分断(個片化)されることにより、各々が半導体装置になる。このため、ここでは、各素子を半導体装置51と称す。MEMS素子は、半導体製造工程によって作製される振動子を有する微小な電子部品であり、振動子の変位による静電容量等の物理量の変位を検出することができる。このようなMEMS素子は、例えば、車両のヨーレートセンサに用いられるため、分断(個片化)時の処理は水分を避けた処理が望ましい。
ダイシングテープ60は、伸縮性を有するシートであり、平面視でウェハ50よりも大きく、表面にはウェハ50を接着するための接着剤が塗布されている。なお、この接着剤は、例えば、紫外線硬化するものを用いればよい。
図4(A)に示すように、複数の半導体装置51が形成されたウェハ50は、ダイシングテープ60に接着される。ダイシングテープ60へのウェハ50の搭載は、周知のウェハマウンタ等の装置を用いて行えばよい。
次に、図4(B)に示すように、レーザ装置70を用いてレーザ71をウェハ50に照射し、ダイシングテープ60に接着されたウェハ50の複数の半導体装置51同士の間の境界領域52にレーザ加工を行う。
レーザ装置70としては、例えば、YAGレーザ装置を用いることができる。YAGレーザ装置70から出力されるレーザ71のレーザ出力及びパルス幅を調整することにより、ウェハ50の境界領域52内に、例えば、30〜50nm程度の改質層を形成することができる。
このレーザ加工により、境界領域52内のシリコンの単結晶は、多結晶又はアモルファスのように、機械的強度が低いものに改質されている。
図5は、実施の形態1の半導体装置の製造装置100によるダイシング処理を説明するための図であり、(A1)と(A2)はダイシングを行う前の状態を示す断面図と平面図、(B1)と(B2)はダイシングが終了した状態を示す断面図と平面図、(C1)と(C2)はダイシング終了後にチップを搬送するための状態を示す断面図と平面図である。
図5(A2)は(A1)のA−A’矢視断面図であり、(B2)は(B1)のA−A’矢視断面図であり、(C2)は(C1)のA−A’矢視断面図である。
実施の形態1の半導体装置の製造装置100によるダイシング処理は、図5(A1)、(A2)に示すようにウェハ50が接着されたダイシングテープ60を台座23A〜23Hに搭載した状態から開始する。ダイシングテープ60を台座23A〜23Hに搭載する際には、ウェハ50の中心と、回転台20の回転中心20C(図1(A)参照)を一致させた状態で、ダイシングテープ60の下面を台座23A〜23Hに接着すればよい。ここで、ダイシングテープ60としては、例えば、裏面(底面)のうち、台座23A〜23Hの接触する部分に接着剤が塗布されているものを用いればよい。
次に、モータ11を駆動し、回転台20を所定の回転数で回転させる。回転台20が回転すると、台座23A〜23Hは、それぞれ、遠心力により溝部22A〜22Hに沿って回転台20の径方向外側に徐々に移動する。
台座23A〜23Hが径方向外側に移動するに連れて、ダイシングテープ60は平面視で放射状に延伸されるため、ダイシングテープ60上に接着されたウェハ50にも平面視で放射状に延伸する応力がかかる。
ウェハ50は、上述のように、レーザ加工により複数の半導体装置51同士の間の境界領域52が改質されて機械的強度が落とされているため、放射状に延伸しようとするダイシングテープ60によって放射状に引っ張られ、これにより、ウェハ50は、図5(B1)、(B2)に示すように、複数の半導体装置51に個片化される。
このとき、個片化を行うためにウェハ50を引き伸ばす方向(放射状の方向)と、ウェハ50にかかる荷重の方向(径方向)とが一致しているので、ウェハ50への無理な力が軽減され、破片の発生等を抑制することができる。
なお、回転台20を回転させる際の所定の回転数は、ウェハ50の境界領域52の強度、ダイシングテープ60の伸縮度、台座23A〜23Hの質量等に応じて決定すればよい。
個片化処理が終了したら、モータ11を駆動して回転台20を回転させたまま、係合部24の電磁石243を消磁させて、図5(C1)に示すように可動部241を突出させる。これにより、可動部241は凹部232の内部に挿入される。なお、可動部241は、アーム部21A〜21Hの各々に一つずつ配設されているため、台座23A〜23Hの各々の裏面に形成された凹部232に挿入されることになる。
そして、この結果、台座23A〜23Hは、溝部22A〜22Hの径方向外側の端部に固定される。
次に、可動部241を突出させて上半分を凹部232の内部に挿入し、台座23A〜23Hを溝部22A〜22Hの径方向外側の端部に固定した状態で、モータ11を停止させると、回転台20は停止される。
このとき、台座23A〜23Hを固定していないと、回転台20の回転速度の低下に伴い、台座23A〜23Hにかかる遠心力が小さくなるため、引き伸ばされたダイシングテープ60が収縮又は変形する力等により、台座23A〜23Hが溝部22A〜22Hに沿って回転中心20Cの方向に引き戻される可能性がある。台座23A〜23Hが回転中心20Cの方向に引き戻されてしまうと、個片化が終了した複数の半導体装置51同士が接触したり、重なったりすることにより、破片が生じたり、半導体装置51が損傷を受ける可能性がある。
しかしながら、実施の形態1の半導体装置の製造装置100によれば、回転台20の回転数を落とす前に、台座23A〜23Hを溝部22A〜22Hの径方向外側の端部に固定するため、回転台20が停止しても、台座23A〜23Hが溝部22A〜22Hに沿って回転中心20Cの方向に引き戻されることはない。
このため、回転台20が停止しても、ダイシングテープ60を平面視で放射状に引き伸ばした状態に保持でき、これにより、複数の半導体装置51を個片化が終了した時点の状態に保持できる。
なお、この状態で回転台20を回転軸12から取り外しても、台座23A〜23Hは径方向外端で固定されているので、次の処理工程のために搬送することが可能である。
以上、実施の形態1の半導体装置の製造方法によれば、個片化の際にウェハ50を引き伸ばす方向(放射状の方向)と、ウェハ50にかかる荷重の方向(径方向)とが一致しているので、ウェハ50への無理な力が軽減され、破片の発生等を抑制しながら個片化を行うことができる。
また、個片化を終了した後に、ダイシングテープ60を平面視で放射状に引き伸ばした状態に保持できるので、半導体装置51同士の接触等を抑制できるため、破片の発生を抑制することができる。
また、実施の形態1の半導体装置の製造装置100は、ウェハ50を回転させながら個片化を行うため、仮に破片が生じた場合であっても、回転によって生じる遠心力で破片をウェハ50よりも外側に飛ばし去ることができる。
このため、従来のように、ウェハ50を回転させることなく個片化を行っていた場合に比べて、仮に破片が生じても、破片が半導体装置51に付着又は混入する確率を大幅に低下させることができる。
また、ダイシングの際に、従来のようにスキージで走査すると半導体装置51が帯電する可能性があるが、実施の形態1の半導体装置の製造装置100には、静電気を発生させるような動作が含まれていないため、帯電による異物の付着を抑制することもできる。
以上により、実施の形態1によれば、分断時に生じ得る破片等の付着等を抑制し、半導体装置51の歩留まり率を向上させることのできる半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
また、以上では、ウェハ50の半導体装置51の境界領域52をレーザ照射によって改質する形態について説明したが、境界領域52の強度を落とすための処理は、レーザ照射による改質に限られるものではなく、例えば機械的な加工等による処理であってもよい。例えば、ダイシングブレードを用いて境界領域52の表面から所定の深さだけ削り取る加工を行うことによって溝を形成し、境界領域52の強度を落とす処理であってもよい。
このように、機械的な処理によって境界領域52の改質を行う場合でも、上述のようにウェハ50及びダイシングテープ60を回転させて個片化を行えば、仮に破片があったとしても、破片を遠心力でウェハ50よりも外側に飛ばし去ることができるので、半導体装置51への破片の付着又は混入を抑制し、歩留まり率を向上させることができる。
また、以上では、回転台20が8本のアーム部21A〜21Hを有する形態について説明したが、アーム部21の本数は8本に限られるものではなく、使用形態等に応じて本数を選択すればよい。
また、アーム部21が断面逆T字型の溝部22を有し、台座23が溝部22に係合する断面逆T字型の突起部231を有する形態について説明したが、これらの形状は一例に過ぎず、回転台20に搭載される台座23が回転台20の回転によって生じる遠心力によって径方向外側に移動可能に構成されていれば、回転台20に対して台座23が摺動する構成は、どのようなものであってもよい。
また、以上では、係合部24が可動部241、ばね242、及び電磁石243を有する形態について説明したが、係合部24は、台座23A〜23Hを径方向における所定の位置に固定できるものであれば、可動部241、ばね242、及び電磁石243に限られるものではない。例えば、電動式のアクチュエータを用いて可動部241を突出させてもよい。
また、以上では、ウェハ50に形成される素子がMEMS素子である形態について説明したが、ウェハ50に形成される素子はMEMS素子に限定されず、例えば、LSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)やメモリ等の記憶素子であっても何でもよい。
<実施の形態2>
実施の形態2の半導体装置の製造装置は、台座の形状が実施の形態1の半導体装置の製造装置100と異なる。その他の構成は、実施の形態1の半導体装置の製造装置100と同一であるため、同一の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
なお、実施の形態2の半導体装置の製造方法は、実施の形態1の半導体装置の製造方法と同一である。
図6は、実施の形態2の半導体装置の製造装置を示す図であり、(A)は回転前の状態を表す平面図、(B)は回転後の状態を表す平面図である。
図6(A)に示すように、実施の形態2の半導体装置の製造装置200は、平面視で扇形の台座223A〜223Hを有する。台座223A〜223Hは、上部の形状が異なるだけで、その他の構成は実施の形態1の半導体装置の製造装置100の台座23と同一である。
このため、実施の形態2の半導体装置の製造装置200の台座223A〜223Hは、それぞれ、下部側に突起部231及び凹部232(図2参照)を有し、回転台20の溝部22A〜22Hに沿って径方向外側に移動可能である。
図6(B)は、実施の形態2の半導体装置の製造装置200の台座223A〜223Hが溝部22A〜22H(図1(A)参照)に沿って径方向の外端に移動した状態を示す平面図である。
図6(B)に示すように、台座223A〜223Hは、溝部22A〜22H(図1(A)参照)に沿って径方向の外端に移動した際に、外周部が同一の円C上に位置するように構成されている。これは、ダイシングテープ60に、より均等に応力が加わるようにするためと、分断後に半導体装置51同士が接触しにくくするためである。また、個片化処理の終了後に、次の処理を行うべく搬送等をする場合に、治具等への取り付けをより安定的に行えるようにするためである。
図7は、実施の形態2の半導体装置の製造装置200によるダイシング処理を説明するための図であり、(A1)と(A2)はダイシングを行う前の状態を示す断面図と平面図、(B1)と(B2)はダイシングが終了した状態を示す断面図と平面図、(C1)と(C2)はダイシング終了後にチップを搬送するための状態を示す断面図と平面図である。
図7(A2)は(A1)のA−A’矢視断面図であり、(B2)は(B1)のA−A’矢視断面図であり、(C2)は(C1)のA−A’矢視断面図である。
実施の形態2の半導体装置の製造装置200によるダイシング処理は、図7(A1)、(A2)に示すようにウェハ50が接着されたダイシングテープ60を台座223A〜223Hに搭載した状態から開始する。ダイシングテープ60を台座223A〜223Hに搭載する際には、ウェハ50の中心と、回転台20の回転中心20Cを一致させた状態で、ダイシングテープ60の下面を台座223A〜223Hに接着すればよい。
次に、モータ11を駆動し、回転台20を所定の回転数で回転させと、台座223A〜223Hは、それぞれ、遠心力により溝部22A〜22Hに沿って回転台20の径方向外側に徐々に移動する。
台座223A〜223Hが径方向外側に移動するに連れて、ダイシングテープ60は平面視で放射状に延伸され、ウェハ50は、図7(B1)、(B2)に示すように、複数の半導体装置51に個片化される。
このとき、個片化を行うためにウェハ50を引き伸ばす方向(放射状の方向)と、ウェハ50にかかる荷重の方向(径方向)とが一致しているので、ウェハ50への無理な力が軽減され、破片の発生等を抑制することができる。
個片化処理が終了したら、モータ11を駆動して回転台20を回転させたまま、係合部24の電磁石243を消磁させて、図7(C1)に示すように可動部241を突出させることにより、台座223A〜223Hを溝部22A〜22Hの径方向外側の端部に固定する。
最後に、モータ11を停止させることにより、回転台20を停止させる。
この状態では、図7(C2)に示すように、台座223A〜223Hの外周部は同一の円C上に位置するので、ダイシングテープ60に、より均等に応力が加わるようになり、また、分断後に半導体装置51同士が接触しにくくなる。また、回転台20を回転軸12から取り外して、次の処理工程のために搬送する場合に、治具等への取り付けをより安定的に行うことができる。
また、台座223A〜223Hの外周部は同一の円C上に位置することにより、回転中にダイシングテープ60が台座223A〜223Hと密着し、これにより、宙に浮くようなことを抑制でき、安定的にダイシングテープ60を引き伸ばすことができる。なお、ダイシングテープ60と台座223A〜223Hの各々との接着は、ダイシングテープ60の均一な引き延ばしを妨げないように行えばよい。例えば、台座223A〜223Hの扇形の中心角の中央を通る径方向の直線上でダイシングテープ60の最も外側となる位置(あるいはその周辺)で、ダイシングテープ60と台座223A〜223Hの各々とを接着すればよい。
以上により、実施の形態2によれば、分断時に生じ得る破片等の付着等を抑制し、半導体装置51の歩留まり率を向上させることのできる半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
また、台座223A〜223Hは、外周部が同一の円C上に位置するように構成されているので、次の処理工程のために搬送する場合に、治具等への取り付けをより安定的に行うことができる。
以上、本発明の例示的な実施の形態の半導体装置の製造装置、及び半導体装置の製造方法について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
10 基台
10A 上面
11 モータ
12 回転軸
20 回転台
20C 回転中心
21、21A〜21H アーム部
22、22A〜22H 溝部
23、23A〜23H、223、223A〜223H 台座
231 突起部
232 凹部
24 係合部
241 可動部
242 ばね
243 電磁石
50 ウェハ
51 半導体装置
52 境界領域
60 ダイシングテープ
70 レーザ装置
100、200 半導体装置の製造装置

Claims (8)

  1. 複数の素子が形成され、前記複数の素子の境界領域が改質又は加工された半導体ウェハを個片化して半導体装置を製造する半導体装置の製造装置であって、
    回動自在な回転台と、
    前記回転台に搭載され、径方向に移動可能な複数の台座と
    を含み、
    前記半導体ウェハが一方の面に固着され、前記半導体ウェハよりも平面視で大きく、伸縮性を有するシート部材を前記複数の台座に固着し、前記回転台を回転させて前記複数の台座を遠心力で径方向外側に移動させることにより、前記シート部材を径方向に延伸させて、前記シート部材に固定された前記半導体ウェハを個片化する、半導体装置の製造装置。
  2. 前記回転台は、径方向外側に向かって延伸する複数のガイド部を有するとともに、前記複数の台座の各々は、前記複数のガイド部の各々に対して摺動自在に係合されている、請求項1に記載の半導体装置の製造装置。
  3. 前記複数のガイド部の径方向内側の端部は、すべて前記回転台の回転中心から等距離にある、請求項2に記載の半導体装置の製造装置。
  4. 前記複数のガイド部の径方向外側の端部は、すべて前記回転台の回転中心から等距離にある、請求項2又は3に記載の半導体装置の製造装置。
  5. 前記回転台は、前記台座が径方向外側の所定位置まで移動した際に、前記台座を当該所定位置で固定するための係合部を有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造装置。
  6. 前記回転台は、前記係合部の係合状態を解除するための解除機構を有する、請求項5に記載の半導体装置の製造装置。
  7. 複数の素子が形成された半導体ウェハを個片化して半導体装置を製造する半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体ウェハの前記複数の素子の境界領域を改質又は加工する工程と、
    前記半導体ウェハよりも平面視で大きく、伸縮性を有するシート部材の一方の面に前記半導体ウェハを固定する工程と、
    前記シート部材を回転させて遠心力で径方向に延伸させることにより、前記シート部材に固定された前記半導体ウェハを個片化する工程と
    を含む、半導体製造装置の製造方法。
  8. 回転台に搭載され、前記回転台の回転による遠心力により径方向に移動可能な複数の台座に前記シート部材を固定する工程をさらに含み、
    前記回転台を回転させて前記複数の台座を径方向外側に移動させることにより、前記シート部材を径方向に延伸させて、前記シート部材に固着された前記半導体ウェハを個片化する、請求項に記載の半導体製造装置の製造方法。
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