JP4334627B2 - 光電変換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電変換装置、詳しくは、撮影画面内の複数の領域において焦点検出を行う焦点検出装置に係る光電変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より撮影領域内の複数に領域において焦点検出を行う焦点検出装置については種々の提案がなされている。たとえば特開平1−288178号公報には、複数の光電変換素子アレイ毎にその近傍に各々配置されたモニターセンサの出力をモニターし、そのうち最も輝度の大きいモニターセンサの出力に基づいて全ての光電変換素子アレイの蓄積動作を終了させるように蓄積制御を行う技術手段が開示されている。
【0003】
また特開平7−98428号公報には、所定の時間間隔を有する複数の時刻での蓄積レベルに基づいて、適正な蓄積レベルとなるような蓄積時間を予測演算し、その演算結果に基づいて蓄積制御を行う技術手段が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平1−288178号公報で提案された焦点検出装置においては、各焦点検出領域は各々撮影領域の異なった領域を検出しており、各々の領域において被写体の輝度やコントラストは当然のことながら異なっている。そのため最も輝度の高い光電変換素子アレイの蓄積量が適正となるように全ての光電変換素子アレイの蓄積時間を制御すると、他の輝度の異なる光電変換素子アレイの蓄積レベルが不足し、焦点検出不能となるという問題があった。
【0005】
さらに蓄積制御のために非常に大規模な回路構成を必要としており、コストアップとなるという問題もある。
【0006】
また上記特開平7−98428号公報で提案された焦点検出装置においては、複数の光電変換素子アレイの蓄積制御方法については何等開示されていない。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な回路構成で複数の光電変換素子アレイの各々について適正な蓄積レベルを得ることが可能な光電変換装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の光電変換装置は、複数の光電変換素子からなる光電変換素子アレイを、複数の焦点検出領域に対応して複数有する光電変換装置において、上記光電変換素子アレイ毎に、各光電変換素子アレイの蓄積レベルに応じた蓄積レベル信号を出力する蓄積レベル発生手段と、上記蓄積レベル発生手段の出力に基づいて、各光電変換素子アレイ毎に、適正蓄積レベルに達する蓄積時間を予測する蓄積時間予測手段と、上記蓄積時間予測手段による上記予測時間に基づいて上記光電変換素子アレイの蓄積時間を制御する制御手段と、を具備し、上記制御手段は、上記複数の光電変換素子アレイの蓄積を同時に開始した後に、上記蓄積レベル発生手段から出力される上記複数の光電変換素子アレイの蓄積レベル信号のうちで最大のものが予め決められた量を越えている場合は、上記蓄積レベル信号が最大の光電変換素子アレイについてだけ上記蓄積時間予測手段の出力する予測時間に基づいて蓄積時間の制御を行ない、その制御終了後に他の光電変換素子アレイについて蓄積時間の制御を行うことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
まず、本発明の第1の実施形態の基本的な構成、作用を図1を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態である焦点検出装置の基本的な構成を示したブロック図である。
【0013】
図1に示すように、この実施形態は、複数の電荷蓄積型の光電変換素子アレイ1a,1b,1cと、上記複数の電荷蓄積型の光電変換素子アレイ1a,1b,1cの蓄積中の蓄積レベルを各々発生する蓄積レベル発生手段2a,2b,2cと、これら蓄積レベル発生手段2a,2b,2cの出力を各々の光電変換素子アレイ1a,1b,1cについて異なる時刻にお互い独立してサンプリングするモニター手段3と、このモニター手段3の出力に基づき、適正な蓄積レベルとなる蓄積時間を各々の光電変換素子アレイ1a、1b、1cについて独立に予測演算する蓄積時間予測手段4と、この蓄積時間予測手段4の出力に基づき、上記複数の光電変換素子アレイ1a,1b,1cの蓄積を制御する制御手段5と、を備えている。
【0014】
このように構成された本第1の実施形態の焦点検出装置は、上記制御手段5により全ての上記光電変換素子アレイ1a,1b,1cの蓄積動作が開始されると、上記蓄積レベル発生手段2a,2b,2cは各々の光電変換素子アレイ毎に蓄積レベルを出力する。
【0015】
上記モニター手段3は上記蓄積レベル発生手段2a,2b,2cの出力である蓄積レベルを各々光電変換素子アレイ毎に異なる時刻にサンプリングする。そして上記蓄積時間予測手段4はサンプリングされた複数の蓄積レベルに基づいて光電変換素子アレイ毎に適正な蓄積レベルとなる蓄積時間を予測演算する。上記制御手段5は上記蓄積時間予測手段4の演算した蓄積時間に基づいて上記光電変換素子アレイ1a,1b,1c各々についての蓄積を制御する。
【0016】
以下、このような構成、作用をなす実施形態をさらに詳しく説明する。
【0017】
図2は、本第1の実施形態の焦点検出装置が搭載された一眼レフレックスカメラの主要構成を示した断面図である。また、図3は、当該焦点検出装置内の焦点検出光学系およびその周辺部を示す要部拡大斜視図である。
【0018】
図2に示すように、カメラボディ11内の前部には通常の撮影機能を備える撮影レンズ12が配設されており、該撮影レンズ12の後方には、メインミラー13,サブミラー14が順に配設されている。また、メインミラー13の上方にはファインダ23を備えるファインダ光学系が配設され、一方サブミラー14の下方、すなわち、当該カメラボディ11の下部には焦点検出装置22が配設されている。
【0019】
上記撮影レンズ12を通過した被写体からの光束はメインミラー13によりその一部は反射され、又一部は透過される。メインミラー13で反射した光束は、一方でファインダ23に導かれ、他方メインミラー13を透過した光束はサブミラー14で反射されて焦点検出装置22に導かれる。
【0020】
上記焦点検出装置22は、撮影レンズ12を通過した光束を絞り込む視野マスク21,赤外光をカットする赤外カットフィルタ20,光束を集めるためのコンデンサレンズ19、光束を全反射する全反射ミラー18,光束を制御するセパレータ絞りマスク17,光束を再結像させるセパレータレンズ16,光電変換素子列とその処理回路からなるAFセンサ15とから構成されている。
【0021】
図3に示すように、上記AFセンサ15には3個の光電変換素子列Pa(31a),Pb(31b),Pc(31c)が設けられている。これら光電変換素子列31a〜31cのうち1個の光電変換素子31aは光軸を含む水平位置に配置され、2個の光電変換素子列31b,31cは光電変換素子列31aの垂直方向で光軸を含まない位置に配置されている。
【0022】
AFセンサ15の前方にはセパレータレンズ16が設けられ、セパレータレンズ16には光電変換素子列Pa〜Pcに各々対応するセパレータレンズ16a〜16cが一体に形成されている。セパレータレンズ16の前方には絞りマスク17が設けられ、絞りマスク17にはセパレータレンズ16a〜16cに各々対応する開口17a〜17cが形成されている。
【0023】
上記絞りマスク17とサブミラー14との間には反射ミラー18が設けられ、反射ミラー18はサブミラー14で下方に反射された焦点検出用光束を絞りマスク17の開口17a〜17c、セパレータレンズ16a〜16cを介して光電変換素子列31a〜31cに導く。
【0024】
また、サブミラー14と反射ミラー18との間には、絞りマスク17に対向し絞りマスク17の開口17a〜17cに対応する各コンデンサレンズ19a〜19cが一体に形成されているコンデンサレンズ19が設けられ、コンデンサレンズ19の上面には焦点検出光束を位置と方向が異なる光電変換素子列31a〜31cに対応させるように分離するための開口21a〜21cを有する視野マスク21が設けられている。
【0025】
このように構成された焦点検出装置22は、焦点検出の一原理であるTTL位相差方式であって、撮影レンズ12の射出瞳面の互いに異なる領域12a、12bと12c、12dとを通過する焦点検出光束を光電変換素子列31a〜31cでそれぞれ受光して像の光強度分布パターンを電気信号に変換してそれらの像間隔を相関演算により求めて自動焦点検出を行い、撮影レンズのでフォーカス量を求め、これに基づいて撮影レンズを駆動して自動焦点調節を行う。
【0026】
図4は、本第1の実施形態の焦点検出装置を用いたカメラの撮影画面(SG)28に対する焦点検出領域及びファインダ表示を示した正面図である。
【0027】
ここでは撮影画面に対し画面内に示す実線でターゲット表示TGa、TGb、TGcを、点線で焦点検出領域SKa、SKb、SKcを示している。
【0028】
図5は、本第1の実施形態の焦点検出装置を備えるカメラの主要電気回路を示したブロック図である。以下、本図を参照して、本カメラの電気回路的構成について説明する。
【0029】
図5に示すように、当該カメラはカメラ全体の制御を司る制御装置(コントローラ)41を備えている。この制御装置41は、その内部にCPU(中央処理装置)43、ROM44、RAM45、ADコンバータ(ADC)42を有しており、上記ROM44に格納されたカメラのシークエンスプログラムに従ってカメラの一連の動作が行なわれるようになっている。またコントローラ41はその内部にEEPROM46を有しており、オートフォーカス制御、測光等に関する補正データを予めカメラ毎に記憶するようになっている。
【0030】
また、上記コントローラ41にはレンズ駆動部(LD)51を介してレンズ駆動モータ(ML)52が接続されるとともに、撮影レンズ12の移動量を検出するエンコーダ(EL)53が接続されている。上記レンズ駆動部51はコントローラ41によって制御され、撮影レンズ12のフォーカシングレンズをレンズ駆動モータ52によって駆動する。フォーカシングレンズの駆動によりエンコーダ53にはフォーカシングレンズ移動量に応じたパルスが発生し、コントローラ41がこれを読みとってレンズ駆動を制御する。
【0031】
さらに上記コントローラ41には、ファーストレリーズスイッチ(1RSW)61、セカンドレリーズスイッチ(2RSW)62が接続されている。これらレリーズスイッチは、図示しないレリーズ釦に連動したスイッチであり、該レリーズ釦の第1段階の押し下げによりファーストレリーズスイッチ61がオンし、引き続いて第2段階の押し下げでセカンドレリーズスイッチ62がオンするようになっている。
【0032】
これらのレリーズスイッチによりコントローラ41は、ファーストレリーズスイッチ61のオン動作で測光、オートフォーカスを行い、セカンドレリーズスイッチ62のオン動作で露出動作とフィルム巻き上げを行うようになっている。
【0033】
次に、AFセンサ15の内部構成について説明する。
AFセンサ15は、3個の焦点検出領域に対応する光電変換素子列のフォトダイオードアレイ(Pa,Pb,Pc)31a,31b,31cと、これらフォトダイオードアレイに接続された画素増幅部(ECa,ECb,ECc)32a,32b,32cと、さらに画素増幅部に接続されたシフトレジスタ(SRa,SRb,SRc)33a,33b,33cおよび上記フォトダイオードアレイ、画素増幅部、シフトレジスタを制御するセンサ制御回路(SCC)34とを備えている。
【0034】
上記フォトダイオードアレイ31a,31b,31cは、いずれも前述の焦点検出光学系により2分割される光束に対応する1対のフォトダイオードアレイで構成されている。すなわち、フォトダイオードアレイ31aは1対のフォトダイオードアレイ31aL,31aRより構成され、さらにフォトダイオードアレイ31bも同様に1対のフォトダイオードアレイ31bL,31bRで、フォトダイオードアレイ31cは1対のフォトダイオードアレイ31cL,31cRで構成されている。
【0035】
上述したフォトダイオードアレイ31a,31b,31cは、後に詳述するが、いずれも複数のフォトダイオードで構成され、各フォトダイオードは入射する光量に応じた電荷を発生しそれぞれ独立して上記画素増幅部32a,32b,32c内の対応する回路部分に入力される。
【0036】
画素増幅部32a,32b,32cでは、上記フォトダイオードアレイ31a,31b,31cで発生する電荷をそれぞれ独立して増幅しそれぞれの電荷量に対応する電圧信号に変換して蓄積信号を発生する。
【0037】
センサ制御回路(SCC)34は、コントローラ41からの5個の制御信号RES,END,CLK,K1,K2,に応じてAFセンサ15の内部全体の動作を制御し、蓄積、読み出し動作を実行する。
【0038】
一方、AFセンサ15は、画素増幅部32a,32b,32cよりモニタ出力信号MDATAと蓄積信号出力信号SDATAをコントローラ41内部のADコンバータ42に対して出力する。
【0039】
すなわち、画素増幅部32a,32b,32cからは何れからも蓄積中の蓄積レベルを表すモニタ出力信号MDATAが出力されるが、該出力端には、それぞれスイッチ(SWMa)37a,(SWMb)37b,(SWMc)37cが接続されている。これらのスイッチ37a,37b,37cで何れかの画素増幅部が選択され、選択されたモニタ出力信号MDATAはバッファ35を介してA/Dコンバータ42に入力される。
【0040】
一方、何れの画素増幅部32a,32b,32cからは蓄積終了後保持されている蓄積信号レベルを表すセンサデータ信号SDATAが出力されるが、該出力端には、それぞれスイッチ(SWSa)38a,(SWSb)38b,(SWSc)38cが接続されている。これらのスイッチ38a,38b,38cで何れかの画素増幅部が選択され、選択された信号SDATAはバッファ36を介してA/Dコンバータ42に入力される。
【0041】
なお、上記スイッチ(SWMa)37a,(SWMb)37b,(SWMc)37cおよびスイッチ(SWSa)38a,(SWSb)38b,(SWSc)38cの切り換えは、コントローラ41からのデコード信号K1,K2に応じて、センサ制御回路34によって表1に示すように選択されてオン、オフされるようになっている。
【0042】
【表1】
Figure 0004334627
上述したように上記コントローラ41からは各種の制御信号がセンサ制御回路34に対して送出されるが、このうち信号RESは全センサアレイの蓄積電荷はすべてリセットするためのリセット信号であり、センサ制御回路34はこのRES信号を受けると全センサアレイの画素増幅部32a,32b,32cにリセット信号ΦRESを出力する。
【0043】
また、上記コントローラ41から出力される信号ENDは各センサアレイの蓄積を終了させるための信号であり、センサ制御回路34はこのEND信号を受けると各センサアレイの画素増幅部32a,32b,32cに対して蓄積終了信号ΦENDa〜ΦENDcを選択的に出力する。
【0044】
さらに、上記コントローラ41からの信号CLKは各センサアレイの蓄積信号であるセンサデータを読み出すためのクロック信号であり、センサ制御回路34はこのCLK信号を受けると各センサアレイの画素増幅部32a,32b,32cに対してクロック信号ΦCLKを出力する。このクロック信号ΦCLKはデコード信号K1,K2に応じて動作する上記スイッチ(SWCa,SWCb,SWCc)39a,39b,39cのオン状態に応じてシフトレジスタ33a,33b,33cに選択的に入力される(表1参照)。
【0045】
このようにデコード信号K1,K2は各センサアレイを選択するための信号として機能し、センサ制御回路34はこの信号K1,K2を受けて、選択するフォトダイオードアレイ31a,31b,31cを決定し、そのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cに対応する信号ΦEND、スイッチ(SWMa)37a,(SWMb)37b,(SWMc)37c、スイッチ(SWSa)38a,(SWSb)38b,(SWSc)38cおよびスイッチ(SWCa)39a,(SWCb)39b,(SWCc)39cを選択して有効とする。
【0046】
次に、上記フォトダイオードアレイ、画素増幅部、シフトレジスタについて図6を参照してさらに詳しく説明する。
図6は、本第1の実施形態の焦点検出装置において、上記AFセンサ15におけるフォトダイオードアレイ、画素増幅部、シフトレジスタの構成を示したブロック図である。
【0047】
なお、上記フォトダイオードアレイ31a,31b,31c、画素増幅部32a,32b,32c、シフトレジスタ33a,33b,33cにおいて、フォトダイオードアレイ31b,31c、画素増幅部32b,32c、シフトレジスタ33b,33cに関しては、それぞれフォトダイオードアレイ31a、画素増幅部32a、シフトレジスタ33aとほぼ同様の構成をなすので、重複を避けるため、ここでは代表して1組のフォトダイオードアレイ31a、画素増幅部32a、シフトレジスタ33aについて説明する。
【0048】
上述したようにフォトダイオードアレイ31aは複数のフォトダイオードで構成され、図に示すように、いま当該フォトダイオードアレイ31aがフォトダイオードPDa1・・・PDanで構成されるとする。
【0049】
一方、画素増幅部32aは、図に示すように上記フォトダイオードPDa1・・・PDanにそれぞれ対応する複数の画素増幅回路ECa1・・・ECanからなる画素増幅回路群93aと、これら画素増幅回路ECa1・・・ECanと1対1で対応するP型MOSトランジスタP1・・・PnとこれらP型MOSトランジスタP1〜Pnのソースに接続される定電流負荷ILとからなるモニタ出力信号MDATA生成部91aと、画素増幅回路ECa1・・・ECanの出力端に接続され上記シフトレジスタ33aからの信号により制御されるスイッチSWs1・・・SWsnからなるセンサデータ信号SDATA生成部92aと、で構成される。
【0050】
すなわち、上記フォトダイオードPDa1・・・PDanの出力はそれぞれ画素増幅回路ECa1・・・ECanに入力され、各フォトダイオードPDa1・・・PDanで発生する電荷はそれぞれ各画素増幅回路ECa1・・・ECanで増幅され、電圧信号Vs1・・・Vsnとして出力される。上記電圧信号Vs1〜Vsnは、P型MOSトランジスタP1〜Pnのゲートに各々接続されるとともに、スイッチSWs1・・・SWsnに接続されている。
【0051】
また、P型MOSトランジスタP1〜Pnのドレインは全てGNDに接続され、一方ソースは全て共通に定電流負荷ILに接続されている。さらにソースは上記スイッチSWMa37aを介してバッファ35に入力され、このバッファ35より信号MDATAとして出力される。
【0052】
ここで上記P型MOSトランジスタP1〜Pn、定電流負荷IL、バッファ35は画素増幅回路ECa1〜ECanの各蓄積レベルの最大値を検出するピーク検出部としての役目を果たしている。すなわち、最も入射光量の大きいフォトダイオードに対応する画素増幅回路ECanの出力に応じたモニタ信号がバッファ35より信号MDATAとして出力される。
【0053】
また画素増幅回路ECa1〜ECanの各出力電圧信号Vs1〜VsnはスイッチSWs1〜SWsnを介した後、共に上記スイッチSWSa38aを経てバッファ36に入力され、このバッファ36より信号SDATAとして出力される。
【0054】
上記スイッチSWs1〜SWsnは、それぞれシフトレジスタ33aからの制御信号S1〜Snによりそのオン・オフが制御されるようになっている。なお、この制御信号S1〜Snは、上記センサ制御回路(SCC)34からの信号ΦCLKに同期してシフトレジスタ33aから順次オン信号として発せられる。したがって、この制御信号S1〜Snにより上記スイッチSWs1〜SWsnが順次オンし、各画素増幅回路ECa1〜ECanの出力電圧信号Vs1〜VsnがスイッチSWSa38a,バッファ36を介して信号SDATAとして順次出力させる。
【0055】
次に、上記画素増幅回路についてさらに詳しく説明する。
図7は、上記画素増幅回路ECa1〜ECanのうち、1画素分の画素増幅回路ECa1の詳細な構成を示した回路図である。なお、本図においてはこのように1画素分の画素増幅回路について示したが、その他の画素増幅回路も同一の構成をなすので、ここでは画素増幅回路ECa1を代表として説明する。
【0056】
フォトダイオード70のアノードはGNDに接続され、カソードは初段アンプ部81に入力される。この初段アンプ81は、反転増幅器78、積分コンデンサ(C1)74、スイッチ(SW)71、とからなるいわゆる積分回路を構成している。
【0057】
また、上記スイッチ71はセンサ制御回路(SCC)34からの信号ΦRESによりオン/オフ制御される。
【0058】
蓄積動作時はスイッチ71をオンして積分コンデンサ74を初期化した後、該スイッチ71をオフして蓄積動作を開始し、蓄積量に応じた電圧が初段アンプ部81の出力V1として発生する。
【0059】
上記初段アンプ部81の出力端は、2段目アンプ部82の入力端に接続されている。この2段目アンプ部82はコンデンサ(C2)75,(C3)76,(C4)77、反転増幅器79、バッファ80、スイッチ(SW)72,73とで構成され、サンプルホールド機能を有するとともに、増幅率−C2/C3を有する反転増幅回路となっている。
【0060】
上記スイッチ72、73は各々センサ制御回路(SCC)34からの信号ΦRES、ΦENDによりそれぞれオン、オフ制御される。
【0061】
蓄積制御時はスイッチ72、73を共にオンさせ各部を初期化し、その後スイッチ72をオフして蓄積中の初段アンプ81の出力V1を前記所定の増幅率で増幅して出力VS1を発生する。
【0062】
そして信号ΦENDによりスイッチ73をオフするとホールドコンデンサ(C4)77にその時点での蓄積レベルに対応する電圧レベルを維持、即ちホールドして蓄積レベルを保持する。
【0063】
次に、図8のタイムチャートを参照して、図6、図7に示すフォトダイオードアレイ31aに対応させた蓄積動作と蓄積信号読み出し動作を説明する。
【0064】
まず、信号RES(ΦRES)を“H”レベル→“L”レベル、END(ΦENDa)を“L”レベル→“H”レベルとすることによりスイッチ71(図中、SW71と記す)、スイッチ72(同SW72)、スイッチ73(同SW73)をオンして画素増幅回路93a各部の初期化を行う。
【0065】
この後、所定時間後に信号RES(ΦRES)を“L”レベル→“H”レベルとすることによりスイッチ71,72をオフして蓄積動作を開始する。蓄積動作中は各フォトダイオード毎の入射光量に応じた傾きで、各画素増幅回路出力Vs1〜Vsnのレベルが下降していく。このとき、上記バッファ35の出力端には、上記Vs1〜Vsnのうちで最もレベルの低い出力(MAX)に追従した出力がモニタ信号MDATAとして出力される。
【0066】
コントローラ41(図5参照)は、上記モニタ信号MDATAを所定のタイミングで内蔵しているADコンバータ(ADC)42でA/D変換してそのレベルを判定する。そして蓄積量が適性なレベルになる時刻において信号END(ΦENDa)を“H”レベル→“L”レベルとすることによりスイッチ73をオフして同一センサアレイ内の全画素ブロックの蓄積を終了し、同時に各画素ブロックの蓄積レベルを保持する。
【0067】
上述の蓄積動作終了後、次に蓄積信号を読み出しを行う。
ここで、信号CLK(ΦCLK)として読み出しクロックをスイッチ(SWCa)39a(図5参照)を介して入力すると、シフトレジスタ(SRa)33aより制御信号S1〜Snが出力される。これにより、スイッチSWs1〜SWsnが順次オンされ、各画素の蓄積信号がスイッチSWSa、バッファ36を介して順次信号SDATAとして出力される。
【0068】
コントローラ41は、信号SDATAを信号CLK(ΦCLK)に同期してA/D変換し、内部のRAM45に格納していき、全ての画素についての蓄積信号の読み出しが完了したところでその読み出し動作を終了する。
【0069】
次に、本第1の実施形態の焦点検出装置を適用したカメラの動作について図9に示すフローチャートを参照して説明する。なお、本フローチャートは、上記コントローラ41の動作制御手順を示すメインルーチンである。
【0070】
まず、コントローラ41が動作を開始すると、図9に示すメインルーチンが実行されて、最初にEEPROM46に予め記憶されている各種補正データや蓄積制御データを読み込んでRAM45に展開する(ステップS200)。
【0071】
続くステップS201では、ファーストレリーズスイッチ(図中、1Rと記す)61がオンされているか否かを判断し、オンでなければ、ステップS209に分岐する。一方、上記ファーストレリーズスイッチがオンであれば、露出量を決定するために不図示の測光回路を動作させて被写体輝度を測定して測光処理を行う(ステップS202)。そして、被写体に対する焦点状態を検出し、それに基づいて撮影レンズを合焦位置へ駆動して被写体にピントを合わせるAF動作を行う(ステップS203)。
【0072】
このAF動作の結果、合焦したか否かを判断する(ステップS204)。合焦していなければステップS208に進み、一方合焦している場合は、更にセカンドレリーズスイッチ(図中、2Rと記す)62がオンされているか否かを判別する(ステップS205)。このセカンドレリーズスイッチ62がオンされていなければステップS208に進む。
【0073】
一方、上記セカンドレリーズスイッチ62がオンされている場合は、露出動作を行うためにまず上記ステップS202で求めた測光値に基づいて決定された絞り値に撮影レンズの絞りを絞り込み、次にシャッタを制御して所定時間だけシャッタを開いて露出動作を行う(ステップS206)。このシャッタ動作が終了したら絞りを開放状態に戻した後、撮影したフィルムを巻き上げて、次のコマの位置に給送する(ステップS207)。
【0074】
その後、一連の撮影動作を終了して続くステップS208に進み、不図示の表示装置LCD、LEDの表示動作を制御して前記ステップS201に戻って同様の処理を繰り返す。
【0075】
一方、上記ステップS209では、ファーストレリーズスイッチ61やセカンドレリーズスイッチ62以外のスイッチのどれかが操作されていることを想定して他のスイッチの状態を判定し、オンされていなければ上記ステップS208に進む。一方オンされているスイッチがある場合はそのオンされたスイッチに応じた処理を実行して(ステップS210)、ステップS208に進む。
【0076】
次に、上記ステップS203でコールされたサブルーチン「AF(自動焦点)動作」を図10に示すフローチャートを参照して説明する。
【0077】
このAF動作では、まずステップS300で蓄積中フラグを参照してAFセンサ15が蓄積中か否か判断し、まだ蓄積中であればステップS302に進む。また、蓄積中でなければ、蓄積終了フラグを参照して、AFセンサ15の全てのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cの蓄積が終了したか否かを判断する(ステップS301)。ここで蓄積終了していればステップS303に進み、まだ蓄積終了していなければ続くステップS302に進む。
【0078】
ステップS302ではサブルーチン「蓄積制御」をコールすることにより、AFセンサ15の蓄積動作を開始すると共に、AFセンサ15の蓄積中のフォトダイオードアレイのモニタ出力をそれぞれ判定して蓄積終了時間を求める。そして蓄積中を示すフラグをセットし、ステップS300に戻る。
【0079】
ステップS303では、AFセンサ15において蓄積された信号をセンサデータとして読み出す。コントローラ41から読み出し信号CLKをAFセンサ15に与え、それに同期したセンサデータがAFセンサ15より出力されるので、コントローラ41はこのセンサデータを順次A/D変換して内部のRAM45に格納する。
【0080】
この後、コントローラ41はRAM45に格納されたセンサデータに基づいて焦点検出演算を行う(ステップS304)。またここで蓄積中フラグ、蓄積終了フラグを初期化して次回の蓄積動作に備える。
【0081】
次に、ステップS304における焦点検出演算により求められたデフォーカス量が許容範囲内にあるかいなかを判別して(ステップS305)、範囲内にあれば合焦状態にあるのでステップS308に進んで合焦処理を行い、リターンする。このステップS308の合焦処理では合焦を示す不図示のファインダ内発光ダイオードを点灯させたり、不図示の発音体を発音させて合焦となったことを報知する。
【0082】
一方、上記ステップS305において非合焦状態であれば上記ステップS304で求められたデフォーカス量に基づいてレンズ駆動量を計算する(ステップS306)。この後ステップS307に進み、上記レンズ駆動量だけレンズを駆動を行う(ステップS307)。その後は再度ステップS300に戻って同様にAF動作を行い、合焦するまで蓄積動作レンズ駆動を繰り返す。
【0083】
次に、上記ステップS302におけるサブルーチン「蓄積制御」を図11ないし図13に示すフローチャートを参照して説明する。
【0084】
まず図11に示すステップS400において、コントローラ41は、蓄積中フラグを参照して蓄積中か否かを判別する(ステップS400)。ここで蓄積中でなければAFセンサ15をリセットして全センサアレイの蓄積を開始する。同時にコントローラ41内部の不図示のカウンタの計時を開始して、蓄積中フラグをセットする(ステップS401)。
【0085】
一方、上記ステップS400において蓄積中の場合は図12に示すステップS420に進む。
【0086】
上記ステップS401の後、コントローラ41はデコード信号K1、K2を“L”レベル、“H”レベルに設定してフォトダイオードアレイ31a(Pa)のモニタ信号MDATAを選択し、該信号出力をA/D変換してモニタA/D変換値MaとしてRAM45に格納する。また、コントローラ41はこのときのカウンタ値Taをモニタ検出時刻として同RAM45に格納する(ステップS402)。
【0087】
この後、コントローラ41はフォトダイオードアレイ31b,31c(Pb、Pc)についても同様にモニタ信号のA/D変換値Mb、Mc及び検出時刻Tb、TcをRAM45に格納する(ステップS403、S404)。
【0088】
そして、コントローラ41は上記モニタA/D変換値Ma、Mb、Mcの内で最も蓄積量が大きいものを選択する(ステップS405)。次に、蓄積量が大きい方が電圧値として小さくなるので、このように選択された蓄積量MAXをMminとして所定の判定値Vth1と比較する(ステップS406)。これは蓄積量MAXのモニタ信号に対応する被写体が非常に高輝度であって、非常に短い蓄積時間で制御する必要があるか否かを判断するためである。
【0089】
上記ステップS406において、蓄積量Mminが所定判定値Vth1よりも小さい場合は、コントローラ41は非常に高輝度と判断する。この場合、蓄積時間を非常に短時間に制御しないと蓄積レベルが飽和してしまうので次のステップS407以降で蓄積制御を行う。すなわち、コントローラ41は、ステップS407ではモニタ信号MDATAのサンプリング間隔を所定時間とるため所定時間だけ待ち状態とし、その後ステップS408において上記蓄積量MAXのフォトダイオードのモニタ信号出力MDATAを再度A/D変換し、該A/D変換値をMx、検出時刻をTxとしてRAM45に格納する。
【0090】
コントローラ41は、次にステップS409において、蓄積レベルが適正となるような蓄積時間を上記モニタA/D値を用いて予測計算をおこなう。検出時刻Txから適正な蓄積量となる蓄積終了時刻までの時間をΔTとすると、ΔTはフォトダイオードアレイ31a,31b,31cに対してそれぞれ以下のように示される。これは蓄積量の時間に対する変化量が一定であると仮定して、時間間隔(Tx−Ta)内の蓄積量変化(Mx−Ma)より単位時間当たりの蓄積量変化率(Mx−Ma)/(Tx−Ta)を用いて、適正な蓄積量Mthとなる残り蓄積時間ΔTaを1次式で計算するものである(図18参照)。
【0091】
ΔTa=(Tx−Ta)/(Ma−Mx)×(Mx−Mth)…(1)
ΔTb=(Tx−Tb)/(Mb−Mx)×(Mx−Mth)…(2)
ΔTc=(Tx−Tc)/(Mc−Mx)×(Mx−Mth)…(3)
但し、Mthは適正な蓄積量を表わす。
【0092】
次に、コントローラ41はステップS410において上記計算した残り蓄積時間ΔTを処理時間分の遅れ時間ΔT′だけ補正して、割り込みタイマーに設定する。ここで割り込みタイマーはフォトダイオードアレイ31a,31b,31cにそれぞれ対応して3個のタイマーが用意されており、対応する割込みタイマーにカウント値を設定する。
【0093】
この後コントローラ41は該タイマー割込みを許可し(ステップS411)、上記タイマーの計時をスタートさせ、対応するタイマーセット済フラグをセットして(ステップS412)、リターンする。割込み設定されたタイマーは設定された時間をカウントするとコントローラ41内部で割込みを発生し、後述する割込み処理を実行する。
【0094】
一方、上記ステップS406において、蓄積量MAXのMminが判定値Vth1以上の場合は、蓄積制御のための時間が十分にあるのでそのままリターンする。
【0095】
上記ステップS400において蓄積中の場合は、図12に移ってステップS420においてコントローラ41はカウンタのカウント値を判定し、蓄積リミット時間に達したか否かを判定する。ここで蓄積リミット時間に達している場合は、コントローラ41は全てのフォトダイオードアレイの蓄積動作を強制終了させて(ステップS421)、全ての蓄積終了フラグをセットしてリターンする。 一方、上記ステップS420において蓄積リミットに達していない場合は、コントローラ41は、フォトダイオードアレイ(Pa)31a,(Pb)31b,(Pc)31cの蓄積終了タイマーが設定(セット)済みであるか否かを判定し(ステップS422,ステップS423,ステップS424等)、設定済みではないフォトダイオードアレイについてモニタ出力の判定と適正蓄積時間の予測計算を行う。
【0096】
以下、これら3つのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cの蓄積終了タイマー設定状況に応じて進行されるモニタ出力の判定と適正蓄積時間の予測計算の動作について、いくつかの場合に分けて説明する。
【0097】
まず、上記フォトダイオードアレイ31a,31b,31cの蓄積終了タイマーが何れも設定されていない場合について説明する。
通常の場合、フォトダイオードアレイ31a,31b,31cについて蓄積終了タイマーはまだ設定されていないので、図12のフローチャートにおいて、コントローラ41はステップS422、S423、S424、S425と進む。そして、コントローラ41は、ステップS425、S426、S427においてフォトダイオードアレイ(Pa)31a,(Pb)31b,(Pc)31cの各モニター出力のA/D変換値Ma、Mb、Mc、検出時刻Ta、Tb、TcをそれぞれRAM45に格納する。
【0098】
この後、コントローラ41はステップS428で上記複数のモニターデータの内の蓄積量MAXのモニターデータを選択し、図13のステップS429に移行する。
【0099】
このステップS429においてコントローラ41は上記蓄積量MAXモニターデータMminを所定の判定値Vth2と比較する。ここで、蓄積量MAXモニターデータMminが所定判定値Vth2より小さいときは、コントローラ41は所定時間待った後(ステップS430)、上記選択された蓄積量MAXのフォトダイオードアレイのモニター出力をA/D変換し、A/D変換値Mx、検出時間TxをそれぞれRAM45に記憶する(ステップS431)。
【0100】
一方上記ステップS429において蓄積量MAXデータが所定値Vth2より大きいとき、すなわち蓄積量が少ないときは、適正蓄積終了時刻の予測計算精度が悪化しやすいのでデータを採用しないでリターンする。
【0101】
上記ステップS431の後、コントローラ41はステップS432において、蓄積レベルが適正となるような蓄積時間を上記モニタ値Mxを用いて予測計算をおこなう。なお、検出時刻Txから適正な蓄積量となる蓄積終了時刻までの時間ΔTは前述の式(1),(2),(3)によって求められる。
【0102】
次に、コントローラ41はステップS433において上記計算した残り蓄積時間ΔTを処理時間分の遅れ時間ΔT’だけ補正して、蓄積量MAXのフォトダイオードアレイに対応するタイマーに設定する。そしてタイマー割込み処理を許可してから(ステップS434)、上記タイマーの計時をスタートさせ、対応するタイマーセット済みフラグをセットし(ステップS435)、リターンする。この割込み設定されたタイマーは設定された時間をカウントするとコントローラ41内部で割込みを発生し、後述する割込み処理を実行する。
【0103】
次に、上記3つのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cのうち1つのフォトダイオードアレイのみ蓄積終了タイマーが設定されている場合について説明する。
【0104】
まず、フォトダイオードアレイ(Pa)31aについては蓄積時間タイマーが設定済みであり、フォトダイオードアレイ(Pb、Pc)31b,31cについては未設定の場合について、以下、説明する。
【0105】
このとき、コントローラ41は、上記ステップS422(図12参照)において、フォトダイオードアレイ31aの蓄積時間タイマーが設定済みであると判定し、ステップS436に移行する。そして、以下、ステップS436、S437、S438と進む。コントローラ41は、ステップS438、S439においてフォトダイオードアレイ(Pb、Pc)31b、31cのモニター出力をそれぞれA/D変換し、そのA/D変換値Mb、Mcと検出時刻Tb、TcとをそれぞれRAM45に記憶する。
【0106】
このステップS439の後、コントローラ41はステップS428においてモニター出力のA/D変換値Mb、Mcのうちの蓄積量の大きい方を選択し、以下、選択した方に基づいて適正な蓄積時間を求める処理を同様に行う。
【0107】
また、フォトダイオードアレイ(Pb)31bについては蓄積時間タイマーが設定済みであり、フォトダイオードアレイ(Pa、Pc)31a,31cについては未設定の場合について、以下の通りとなる。
【0108】
すなわち、フォトダイオードアレイ(Pb)31bのみ蓄積タイマーが設定済みの場合は、コントローラ41は、ステップS422以下、ステップS423、S440、S441、S442、S428の処理を行う。
【0109】
さらに、フォトダイオードアレイ(Pc)31cについては蓄積時間タイマーが設定済みであり、フォトダイオードアレイ(Pa、Pb)31a,31bについては未設定の場合について、以下の通りとなる。
【0110】
すなわち、フォトダイオードアレイ(Pc)31cのみ蓄積タイマーが設定済みの場合は、コントローラ41は、上記同様にステップS422、S423、S424、S444、S445の処理を行う。
【0111】
以上、3つのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cのうち、2つのフォトダイオードアレイの蓄積タイマーが未設定である場合について説明したが、次に、3つのフォトダイオードアレイのうち1つのフォトダイオードアレイについてのみ蓄積終了タイマーが未設定の場合は以下に示すようになる。
【0112】
まず、3つのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cのうち、フォトダイオードアレイ(Pa)31aのみ蓄積タイマーが未設定の場合は、コントローラ41は、ステップS422、S423、S440の処理を行い、ステップS443に進む。ここでコントローラ41はデコード信号K1、K2を“L”レベル、“H”レベルと設定してフォトダイオードアレイ31aを選択し、同フォトダイオードアレイ31aのモニタ出力をA/D変換後、該A/D変換値Maと検出時刻TaとをRAM45に格納する。
【0113】
そしてステップS429においてコントローラ41は、モニター出力のA/D変換値Maを判定値Vth2と比較し、上記同様の処理を行う。
【0114】
次に、3つのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cのうち、フォトダイオードアレイ(Pb)31bのみ蓄積タイマーが未設定の場合は、コントローラ41はステップS422、S436、S437、S446の処理を行う。このステップS446においてコントローラ41は、フォトダイオードアレイ31bのモニター出力をA/D変換して、A/D変換値Mbと検出時刻Tbとに基づいて、ステップS429以降で適正蓄積時刻を演算する。
【0115】
また、3つのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cのうち、フォトダイオードアレイ(Pc)31cのみ蓄積タイマーが未設定の場合は、コントローラ41は、上記同様にステップS422、S436、S447、S448の処理を実行する。
【0116】
一方、フォトダイオードアレイ31a,31b,31c全てについて蓄積終了タイマーが設定済みの場合は、コントローラ41は、ステップS422以下、ステップS436、S447を実行し、図13に移行してリターンして終了する。
【0117】
次に、上記蓄積終了タイマーの割込み処理のサブルーチンを図14ないし図16に示すフローチャートを参照して説明する。
【0118】
図14は、フォトダイオードアレイ(Pa)31aに対応した割込み処理であり、蓄積を終了させる「タイマー割込みPa」の処理を示したフローチャートである。
【0119】
この処理は、割込みタイマーの蓄積時間カウントが終了すると実行される。すなわち、ステップS500においてコントローラ41は、デコード信号K1を“L”レベル、同信号K2を“H”レベルとしてフォトダイオードアレイ(Pa)31aを選択する。次に、ステップS501において信号ENDを“H”レベル→“L”レベル(ΦENDa:H→L)としてフォトダイオードアレイ(Pa)31aの蓄積動作を終了させる。そしてフォトダイオードアレイ(Pa)31aの蓄積終了フラグをセットして(ステップS502)、リターンする。
【0120】
また、図15、図16は、それぞれフォトダイオードアレイ(Pb)31b、フォトダイオードアレイ(Pc)31cに対応した割込み処理であり、蓄積を終了させる「タイマー割込みPb」,「タイマー割込みPc」の処理を示したフローチャートである。
【0121】
なお、これらフォトダイオードアレイ(Pb)31b、フォトダイオードアレイ(Pc)31cに対応した割込み処理も、上記図14に示すフォトダイオードアレイ(Pa)31aに係る割り込み処理と同様の処理が行われるようになっている。
【0122】
すなわち、図15、図16中、ステップS503〜ステップS505およびステップS506〜ステップS508は、ともに上記図14に示すフローチャート中、ステップS500〜ステップS502と同様の動作がなされるので、ここでの詳しい説明は省略する。
【0123】
次に、本第1の実施形態の焦点検出装置における上記AFセンサ15の蓄積動作およびセンサデータ読み出し動作を、図17に示すタイムチャートを参照して説明する。
【0124】
まずコントローラ41は、信号RESを所定時間“L”レベルとしてAFセンサ15の全フォトダイオードアレイ(Pa)31a,(Pb)31b,(Pc)31cを初期化する。その後、コントローラ41は該信号RESを“L”レベル→“H”レベルとしてフォトダイオードアレイ31a,31b,31cにおいて同時に蓄積を開始する。
【0125】
コントローラ41は蓄積中の各フォトダイオードアレイ31a,31b,31cの蓄積レベルを判定するために、デコード信号K1、K2をそれぞれ“L”レベル、“H”レベルとして上記センサ制御回路34に対して送出する。これにより、フォトダイオードアレイ(Pa)31aが選択され、該フォトダイオードアレイ(Pa)31aのモニター出力信号MDATAが出力される。この後、コントローラ41は該モニター出力信号MDATAをA/D変換する。
【0126】
そして前述したようにコントローラ41は該モニター出力信号のA/D変換値Maと検出時刻TaとをRAM45に記憶する。
【0127】
次にコントローラ41は、デコード信号K1、K2をそれぞれ“H”レベル、“L”レベルに設定してフォトダイオードアレイ(Pb)31bを選択する。これにより、上記同様フォトダイオードアレイ(Pb)31bのモニター出力信号MDATAが出力され、コントローラ41はこのMDATA信号をA/D変換してA/D変換値Maと検出時刻TbとをRAM45に記憶する。
【0128】
さらにコントローラ41は、フォトダイオードアレイ(Pc)31cについても同様にデコード信号K1、K2を“L”レベル、“L”レベルとした後、モニタ出力信号MDATAのA/D変換値Mc、検出時刻TcをRAM45に記憶する。
【0129】
そしてコントローラ41は、各フォトダイオードアレイ31a,31b,31cのモニター出力信号のA/D変換値Ma、Mb、Mcのうちの蓄積量の最大値であるMcを選択して、所定時間後に再度モニター出力のA/D変換を行い、A/D変換値Mxと変換タイミングTxとをRAMに記憶する。
【0130】
また、コントローラ41は、前述の式(1)に基づいて適正な蓄積時間を演算して、蓄積を終了させるための割込みタイマーにΔTcをセットし、計時を開始する。その後、時間ΔTcが経過してタイマー割込みが発生すると、コントローラ41はデコード信号K1、K2を“L”レベル、“L”レベルとしてフォトダイオードアレイ(Pc)31cを選択し、信号ENDを“H”レベル→“L”レベルにする。
【0131】
これにより、センサ制御回路34は、信号ENDの“H”レベル→“L”レベルに同期して、信号ΦENDaを“H”レベル→“L”レベルとしてフォトダイオードアレイ(Pc)31cの蓄積を終了させる。
【0132】
このような手順でフォトダイオードアレイ(Pa)31a、フォトダイオードアレイ(Pb)31bについても同様の蓄積制御が行われる。
【0133】
そして全てのフォトダイオードアレイの蓄積が終了すると、コントローラ41次にセンサデータの読み出しを行う。
【0134】
すなわちコントローラ41は、デコード信号K1、K2を“L”レベル、“H”レベルにセットしてフォトダイオードアレイ(Pa)31aを選択し、信号CLKをAFセンサ15に出力する。
【0135】
AFセンサ15内部では、センサ制御回路34が信号CLKに応じて信号ΦCLKをフォトダイオードアレイ(Pa)31aに対して出力する。これにより、フォトダイオードアレイ(Pa)31aは信号ΦCLKに同期して画素毎の蓄積信号SDATAを順次出力する。
【0136】
コントローラ41は上記信号CLKに同期して、信号SDATAを順次A/D変換し、フォトダイオードアレイ(Pa)31aに対応するRAM45に格納して行く。
【0137】
次にコントローラ41はデコード信号K1、K2を“H”レベル、“L”レベルとしてフォトダイオードアレイ(Pb)31bを選択して、信号CLKを出力し、センサデータのA/D変換を行う。また、フォトダイオードアレイ(Pc)31cについても同様にセンサデータの読み出しを行い、全てのセンサアレイのセンサデータを読みだしを終了する。
【0138】
以上述べたように、本第1の実施形態の焦点検出装置によると、簡単な回路構成で複数のフォトダイオードアレイの蓄積量を適正に制御することが可能となる。また、蓄積中のほぼ同一時刻において蓄積レベルが大きいフォトダイオードアレイを優先して蓄積制御を行うので、効率良く制御することができる。
【0139】
次に本発明の第2の実施形態について説明する。
【0140】
この第2の実施形態の焦点検出装置は、その構成は上記第1の実施形態とほぼ同様であり、蓄積動作の一部が異なっている。したがって、ここでは差異のみの言及にとどめ、同様部分の詳しい説明は省略する。
【0141】
図19,図20は、本第2の実施形態の焦点検出装置における蓄積制御動作を示したフローチャートである。
【0142】
本第2の実施形態の焦点検出装置においても、上記第1の実施形態と同様に蓄積制御が開始されるとステップS400(図11参照)において蓄積中であるか否かの判定がなされる。そして、蓄積中でない場合はある第1の実施形態と同様の動作、すなわちステップS401〜ステップS412に示す動作がなされる。
【0143】
一方、上記ステップS400において、蓄積中であると判定されると図19に示すステップS620以降の動作に移行する。以下、ステップS620以降の動作について説明する。
【0144】
コントローラ41は、ステップS620において蓄積時間を判定して蓄積リミット時間に達しているか判断し、達している場合は全てのセンサアレイ(フォトダイオードアレイ)31a,31b,31cの蓄積を強制終了する(ステップS621)。
【0145】
一方、上記ステップS620において蓄積リミット時間に達していない場合は、コントローラ41は、ステップS622〜S628において各フォトダイオードアレイ31a,31b,31cの蓄積終了フラグを判定して蓄積終了状況に応じて場合分けを行う。ここで蓄積終了フラグは各々フォトダイオードアレイ31a,31b,31cが蓄積を終了するとセットされるフラグであり、フォトダイオードアレイ31a,31b,31c(Pa,Pb,Pc)に対して各々フラグEa、Eb、Ecを対応させている。
【0146】
ステップS622においてコントローラ41は(Ea∩Eb∩Ec)を判定し、“1”ならば全てのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cの蓄積が終了しているのでリターンする。このステップS622において“0”ならばコントローラ41はステップS623で(Ea∩Eb)を判定する。
【0147】
このステップS623で判定結果が“1”ならばフォトダイオードアレイ(Pc)31cのみ蓄積終了していないので、コントローラ41はステップS629において該フォトダイオードアレイ(Pc)31cのモニターを確認し、ステップS645に進む。
【0148】
一方、ステップS623で判定結果が“0”ならばコントローラ41はステップS624において(Ea∩Ec)を判定する。ここで判定結果が“1”ならばコントローラ41はステップS630でフォトダイオードアレイ(Pb)31bのモニターを確認してステップS645に進む。一方、ステップS624において判定結果が“0”ならばステップS625において同様に(Eb∩Ec)の判定を行う。
【0149】
このステップS625において判定結果が“1”ならばステップS631でフォトダイオードアレイ(Pa)31aのモニターを確認し、ステップS645に進む。
【0150】
上記ステップS625において判定結果が“0”ならばコントローラ41は次にステップS626においてフラグEaを判定する。ここで、該フラグが“1”であればフォトダイオードアレイ(Pb)31b、フォトダイオードアレイ(Pc)31cの蓄積は終了していないので、コントローラ41はステップS632、S633においてフォトダイオードアレイ(Pb)31b、フォトダイオードアレイ(Pc)31cのモニターを確認し、ステップS641に進む。
【0151】
また上記ステップS626においてフラグEaが“0”であればコントローラ41はステップS627でフラグEbを判定する。ここで該フラグが“1”であればステップS634、S635においてフォトダイオードアレイ(Pa)31a、フォトダイオードアレイ(Pc)31cのモニターを確認し、ステップS641に進む。
【0152】
上記ステップS627においてフラグEbが“0”ならば、コントローラ41はステップS628に進みフラグEcを判定する。ここでフラグEcが“1”ならばコントローラ41はフォトダイオードアレイ(Pa)31a、フォトダイオードアレイ(Pb)31bのモニターを確認し(ステップS636、S637)、また“0”ならば全てのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cのモニターを確認する(ステップS638、S639、S640)。
【0153】
このように蓄積終了していないフォトダイオードアレイ(センサアレイ)が複数ある場合、コントローラ41はステップS641に進み、複数のモニター信号のうちの蓄積量MAX(=Mmin)のものを選択して所定の判定値Vth2と比較する。
【0154】
そしてこの比較の結果、判定値Vth2以上場合は上記第1の実施形態と同様の理由でリターンする。一方、複数のモニター信号のうちの蓄積量MAX(=Mmin)が判定値Vth2より小さい場合は、コントローラ41はステップS642で一括蓄積制御フラグISをクリアし、ステップS643で蓄積量MAX(=Mmin)と蓄積量MIN(=Mmax)との比を所定の判定値Hthと比較する。これは複数のフォトダイオードアレイの蓄積レベルが所定の範囲内にあり、蓄積制御を一括して同時に制御してもセンサデータに支障がないかを判断している。
【0155】
この比較結果より、上記蓄積量MAX(=Mmin)と蓄積量MIN(=Mmax)との比が判定値Hthより小さい場合は、コントローラ41はステップS644に進み、一括蓄積制御フラグISをセットし、全てのフォトダイオードアレイ31a,31b,31cの蓄積を一括制御するように設定する。
【0156】
一方、蓄積終了していないフォトダイオードアレイが1つの場合は、コントローラ41はステップS645においてモニターデータMと所定の判定値Vth2とを比較し、該モニターデータMがVth2より小さいときはステップS646に進み、Vth2以上のときはリターンする。
【0157】
ステップS646においては、モニターの所定のサンプリング間隔を得るため、コントローラ41は所定時間待つ。
【0158】
図20に移って、コントローラ41は、ステップS647で上記選択された蓄積量MAXのフォトダイオードアレイのモニター出力をA/D変換し、A/D変換値Mx、検出時間TxをRAM45に記憶する。また、コントローラ41は、ステップS648において、蓄積レベルが適正となるような蓄積時間を上記モニタ値Mxを用いて予測計算をおこなう。検出時刻Txから適正な蓄積量となる蓄積終了時刻までの時間ΔTは前述の式(1)、(2)、(3)によって求められる。
【0159】
さらに、ステップS649では、コントローラ41は選択されたフォトダイオードアレイをフラグWTa、WTb、WTcをセットする。また、ステップS650で上記計算した残り蓄積時間ΔTを処理時間分の遅れ時間ΔT’だけ補正して、蓄積量MAXのセンサアレイに対応するタイマーに設定する。
【0160】
この後、コントローラ41はタイマー割込み処理を許可してから(ステップS651)、上記タイマーの計時をスタートさせ、対応するタイマーセット済みフラグをセットし(ステップS652)、リターンする。
【0161】
この割込み設定されたタイマーは設定された時間をカウントするとコントローラ41内部で割込みを発生し、後述する割込み処理を実行する。
【0162】
図21は、本第2の実施形態におけるタイマー割込み処理を示したフローチャートである。
【0163】
コントローラ41は、まずステップS700においてフラグISを判定し、ここで該フラグが“1”であれば、蓄積時間一括制御モードなのでステップS701においてK1、K2を“H”レベル、“H”レベルに設定し、センサ制御回路34において、蓄積終了信号ΦENDa,ΦENDb,ΦENDcを同時に出力するモードとする(表2参照)。
【0164】
【表2】
Figure 0004334627
この後、コントローラ41はステップS702で信号ENDを“L”レベルとして、全フォトダイオードアレイ31a,31b,31cの蓄積を終了し、ステップS703で蓄積終了フラグEa、Eb、Ecをセットしてリターンする。
【0165】
また、上記ステップS700においてフラグISが“0”の場合は、コントローラ41はステップS704に進み、選択されたフォトダイオードアレイを示すフラグWTaを判定する。ここで該フラグが“1”の場合は、コントローラ41はデコード信号K1、K2を“L”レベル、“H”レベルとし、フォトダイオードアレイ(Pa)31aを選択する(ステップS705)。さらに信号ENDを“L”レベルとし、フォトダイオードアレイ(Pa)31aの蓄積を終了させ(ステップS706)、蓄積終了フラグEaをセットし(ステップS707)、リターンする。
【0166】
上記ステップS704でフラグWTaが“0”の場合は、コントローラ41はステップS708に進み、選択フォトダイオードアレイを示すフラグWTbを判定する。そして該フラグWTbが“1”の場合はデコード信号K1、K2を“H”レベル、“L”レベルとしフォトダイオードアレイ(Pb)31bを選択する(ステップS709)。さらに信号ENDを“L”レベルとしフォトダイオードアレイ(Pb)31bの蓄積を終了させ(ステップS710)、蓄積終了フラグEbをセットし(ステップS711)、リターンする。
【0167】
上記ステップS708でフラグWTbが“0”の場合は、コントローラ41はデコード信号K1、K2を“L”レベル、“L”レベルとし、フォトダイオードアレイ(Pc)31cを選択する(ステップS712)。さらに、信号ENDを“L”レベルとしフォトダイオードアレイ(Pc)31cの蓄積を終了させ(ステップS713)、蓄積終了フラグEcをセットし(ステップS714)、リターンする。
【0168】
以上説明したように本第2の実施形態の焦点検出装置では、1つのフォトダイオードアレイ(センサアレイ)の蓄積が終了した後に、別のフォトダイオードアレイについてモニター出力に基づく蓄積制御を行う。すなわち時系列に蓄積制御を実行するので、第1の実施形態では3つ必要であった割込み用タイマーを1つにしても同等の作用を実現することができ、回路規模をさらに縮小することが可能となる。
【0169】
また蓄積時間を同一にしても、センサデータに支障がない場合だけ一括して蓄積時間制御を行うように構成したので、センサデータの飽和や信号量不足により焦点検出不能を防止することができる。
【0170】
以上述べたように、上述した各実施形態の焦点検出装置によれば、簡単な回路構成で、複数の光電変換素子アレイの蓄積量をそれぞれ適正となるように制御することが可能となるという顕著な効果を得ることができる。
【0171】
さらに、各フォトダイオードアレイの出力を非破壊で読み出すための回路を設ける必要がなく、構成が簡単となる。
【0172】
[付記]
以上詳述した如き本発明の実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、
(1) 複数の光電変換素子からなる光電変換素子アレイを複数有する光電変換装置において、
上記光電変換素子アレイ毎に、各光電変換素子アレイの蓄積レベルに応じた蓄積レベル信号を出力する蓄積レベル発生手段と、
この蓄積レベル発生手段の出力に基づいて、各光電変換素子アレイ毎に、適正蓄積レベルに達する蓄積時間を予測する蓄積時間予測手段と、
この蓄積時間予測手段による上記予測時間に基づいて上記光電変換素子アレイの蓄積時間を制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする光電変換装置。
【0173】
(2) 上記制御手段は、各光電変換素子アレイ毎に順次並列に実行する上記(1)に記載の光電変換装置。
【0174】
(2)に記載の光電変換装置は、第1の実施形態に対応し、1つの光電変換素子アレイについて蓄積時間予測手段によって予測動作が終了すると、直ちに他の光電変換素子アレイの予測動作を行って蓄積動作を行なうので、各光電変換素子アレイに応じて細かな制御が可能である。
【0175】
(3) 上記制御手段は、各光電変換素子アレイの内、上記蓄積レベル発生手段の出力レベルが所定範囲内の光電変換素子アレイについては、同時に制御を行なう上記(1)に記載の光電変換装置。
【0176】
(3)に記載の光電変換装置は、第2の実施形態に対応し、蓄積レベルが所定範囲内であれば、一緒に制御を行なうようにしたので、処理が簡単になる。
【0177】
(4) 上記制御手段は、各光電変換素子アレイの内、1つの光電変換素子アレイについて蓄積動作が終了した後に、他の光電変換素子アレイについての蓄積動作を実行する上記(1)に記載の光電変換装置。
【0178】
(4)に記載の光電変換装置によれば、1つの蓄積動作が終了した後に他の蓄積動作に移るので、ハードウェアは各光電変換素子アレイ毎に設ける必要がなく、構成が簡単となる。
【0179】
(5) 上記制御手段は、割り込みタイマ手段を有し、上記蓄積時間予測手段によって予測された時間を上記割り込みタイマ手段にセットし、上記予測時間経過時に電荷蓄積動作を停止する上記(1)に記載の光電変換装置。
【0180】
(5)に記載の光電変換装置によれば、割り込み処理によって電荷蓄積動作を終了することができ、構成が簡単となる。
【0181】
(6) 上記蓄積レベル発生手段は、上記光電変換素子に接続され、光電変換素子の電荷蓄積量に基づいて信号を出力する上記(1)に記載の光電変換装置。
【0182】
(6)に記載の光電変換装置によれば、光電変換素子の出力をそのままモニタすることができるので、正確に電荷蓄積制御を行なうことができる。
【0183】
(7) 上記蓄積レベル発生手段は、上記光電変換素子アレイの各アレイ毎に、その近傍に配置されたモニタ用の光電変換素子を含む上記(1)に記載の光電変換装置。
【0184】
(7)に記載の光電変換装置によれば、各光電変換素子の出力を非破壊で読み出すための回路を設ける必要がなく、構成が簡単となる。
【0185】
(8) 上記蓄積予測手段は、上記電荷蓄積動作の開始直後は、所定輝度より高輝度の場合には、最高輝度に対応するアレイのみについて蓄積時間を予測する上記(1)に記載の光電変換装置。
【0186】
(8)に記載光電変換装置は、第1の実施形態に対応し、高輝度時における予測遅れを防止することができる。
【0187】
(9) 上記光電変換装置は焦点検出装置のセンサ部に搭載され、上記各光電変換アレイは、それぞれ焦点検出ポイントに対応して配置されている上記(1)に記載の光電変換装置。
【0188】
(9)に記載の光電変換装置は、焦点検出装置に設けられ、複数のポイントの焦点状態を検出するに便利である。
【0189】
(10) 複数の電荷蓄積型光電変換素子アレイを有する光電変換装置において、
各光電変換素子アレイ毎に、蓄積動作中に上記アレイの電荷蓄積レベルが適正レベルに達するタイミングを予測し、この予測されたタイミングに達した時点で、各アレイ毎に電荷蓄積動作を停止するようにしたことを特徴とする光電変換装置。
【0190】
(10)に記載の光電変換装置によれば、各アレイ毎に電荷蓄積量を適正に制御することができる。
【0191】
(11) 複数の電荷蓄積型の光電変換素子アレイと、
上記複数の電荷蓄積型の光電変換素子アレイの蓄積中の蓄積レベルを各々発生する蓄積レベル発生手段と、
上記蓄積レベル発生手段の出力を各々光電変換素子アレイについて異なる時刻にお互いに独立してサンプリングするモニタ手段と、
上記モニタ手段の出力に基づき、適正な蓄積レベルとなる蓄積時間を各々の光電変換素子アレイについて独立に予測演算する蓄積時間予測手段と、
上記蓄積時間予測手段の出力に基づき、上記複数の光電変換素子アレイの蓄積を制御する制御手段と、
を具備してなることを特徴とする焦点検出装置。
【0192】
(12) 上記複数の光電変換素子アレイに関する上記蓄積レベル発生手段の出力に基づいて、蓄積制御を行なう優先順位を設定する優先順位設定手段を有し、
上記制御手段は、上記優先順位決定手段の出力に基づいて、上記複数の光電変換素子アレイの蓄積を制御する上記(11)に記載の焦点検出装置。
【0193】
(12)に記載の焦点検出装置は、第1の実施形態に対応し、優先順位毎に複数の光電変換素子アレイの蓄積制御を行なうことができるので、各アレイ毎に最適の蓄積制御を行なうことができる。
【0194】
(13) 上記制御手段は、上記複数の光電変換素子アレイの内の第1の光電変換素子アレイの蓄積が終了した後に、第2の光電変換素子アレイに関する上記モニタ手段の出力に基づいて、第2光電変換素子アレイの蓄積制御を行なうことを特徴とする上記(1)に記載の焦点検出装置。
【0195】
(13)に記載の焦点検出装置は、第2の実施形態に対応し、第1光電変換素子アレイの蓄積動作が終了した後に、第2光電変換素子アレイの蓄積動作に移るので、ハードウェアを簡略化することができる。
【0196】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、簡単な回路構成で複数の光電変換素子アレイの各々について適正な蓄積レベルを得ることが可能な光電変換装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である焦点検出装置の基本的な構成を示したブロック図である。
【図2】上記第1の実施形態の焦点検出装置が搭載された一眼レフレックスカメラの主要構成を示した断面図である。
【図3】上記第1の実施形態の焦点検出装置内の焦点検出光学系およびその周辺部を示す要部拡大斜視図である。
【図4】上記第1の実施形態の焦点検出装置を用いたカメラの撮影画面に対する焦点検出領域及びファインダ表示を示した正面図である。
【図5】上記第1の実施形態の焦点検出装置を備えるカメラの主要電気回路を示したブロック図である。
【図6】上記第1の実施形態の焦点検出装置において、AFセンサにおけるフォトダイオードアレイ、画素増幅部、シフトレジスタの構成を示したブロック図である。
【図7】上記第1の実施形態の焦点検出装置において、1画素分の画素増幅回路ECa1の詳細な構成を示した回路図である。
【図8】上記第1の実施形態の焦点検出装置において、1つのフォトダイオードアレイに対応させた蓄積動作と蓄積信号読み出し動作を示したタイミングチャートである。
【図9】上記第1の実施形態の焦点検出装置を適用したカメラのメイン動作を示したフローチャートである。
【図10】上記第1の実施形態の焦点検出装置を適用したカメラにおける、サブルーチン「AF(自動焦点)動作」を示したフローチャートである。
【図11】上記第1の実施形態の焦点検出装置を適用したカメラにおける、サブルーチン「蓄積制御」を示したフローチャートである。
【図12】上記第1の実施形態の焦点検出装置を適用したカメラにおける、サブルーチン「蓄積制御」を示したフローチャートである。
【図13】上記第1の実施形態の焦点検出装置を適用したカメラにおける、サブルーチン「蓄積制御」を示したフローチャートである。
【図14】上記第1の実施形態の焦点検出装置における、1のフォトダイオードアレイにおける、サブルーチン「蓄積終了タイマーの割込み処理」を示したフローチャートである。
【図15】上記第1の実施形態の焦点検出装置における、他のフォトダイオードアレイにおける、サブルーチン「蓄積終了タイマーの割込み処理」を示したフローチャートである。
【図16】上記第1の実施形態の焦点検出装置における、さらに他のフォトダイオードアレイにおける、サブルーチン「蓄積終了タイマーの割込み処理」を示したフローチャートである。
【図17】上記第1の実施形態の焦点検出装置におけるAFセンサの蓄積動作およびセンサデータ読み出し動作を示したタイムチャートである。
【図18】上記第1の実施形態の焦点検出装置における蓄積量を示した線図である。
【図19】本発明の第2の実施形態の焦点検出装置における蓄積制御動作を示したフローチャートである。
【図20】上記第2の実施形態の焦点検出装置における蓄積制御動作を示したフローチャートである。
【図21】上記第2の実施形態の焦点検出装置におけるタイマー割込み処理を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1a,1b,1c…光電変換素子アレイ
2a,2b,2c…蓄積レベル発生手段
3…モニター手段
4…蓄積時間予測手段
5…制御手段
15…AFセンサ
31a…フォトダイオードアレイ(Pa)
31b…フォトダイオードアレイ(Pb)
31c…フォトダイオードアレイ(Pc)
32a,32b,32c…画素増幅部
33a,33b,33c…シフトレジスタ
34…センサ制御回路(SCC)
41…コントローラ
42…A/Dコンバータ
45…RAM

Claims (1)

  1. 複数の光電変換素子からなる光電変換素子アレイを、複数の焦点検出領域に対応して複数有する光電変換装置において、
    上記光電変換素子アレイ毎に、各光電変換素子アレイの蓄積レベルに応じた蓄積レベル信号を出力する蓄積レベル発生手段と、
    上記蓄積レベル発生手段の出力に基づいて、各光電変換素子アレイ毎に、適正蓄積レベルに達する蓄積時間を予測する蓄積時間予測手段と、
    上記蓄積時間予測手段による上記予測時間に基づいて上記光電変換素子アレイの蓄積時間を制御する制御手段と、
    を具備し、
    上記制御手段は、上記複数の光電変換素子アレイの蓄積を同時に開始した後に、上記蓄積レベル発生手段から出力される上記複数の光電変換素子アレイの蓄積レベル信号のうちで最大のものが予め決められた量を越えている場合は、上記蓄積レベル信号が最大の光電変換素子アレイについてだけ上記蓄積時間予測手段の出力する予測時間に基づいて蓄積時間の制御を行ない、その制御終了後に他の光電変換素子アレイについて蓄積時間の制御を行うことを特徴とする光電変換装置。
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