(参考例)
図1は、本発明の一参考例に係る印刷システムの構成例を示すブロック図で、印刷システムは、印刷データに基づいて印刷処理を行う印刷部10,印刷データを生成して印刷部10に送信する印刷データ生成部20を有している。印刷部10は、例えば、プリンタなどであり、機器インタフェース(I/F)部11,印刷データ受信部12,ドキュメント印刷部13,変更前文書給紙部14,用紙枚数カウント部15,ドキュメント差し替え処理部16、印刷用紙給紙部17,不要文書排紙部18,及び変更後文書排紙部19から構成されている。
また、印刷データ生成部20は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)上のプリンタドライバなどであり、印刷区間指定部21,データ生成部22,印刷データ送信部23,及び機器I/F部24から構成されている。また、図中、1は差し替え前の印刷文書(以下、変更前の文書という)、2は図示しない差し替え部分の印刷文書(以下、変更部分の文書という)を差し替えたことで不要となった不要文書、3は変更前の文書1に対して変更部分の文書を差し替えた変更後の文書を示す。尚、本参考例において、差し替え対象とする文書は、変更等を加えた文書を代表例として説明するものとする。
印刷データ生成部20を備えたPCは、装置全体の制御を行うCPU,半導体メモリであるRAM,ROM,HDD(ハードディスク)等の記憶装置,入力装置,表示装置,通信装置,出力装置,及びシステムバス(図示せず)などを有する汎用コンピュータであって、印刷データ生成部20(プリンタドライバ)は、プリンタ(印刷部10)の印刷に関する設定機能などを備えたプログラムである。このプリンタドライバは、HDD等の記憶装置にインストールされ、PCのOS(Operating System)上で機能する。印刷実行時には、CPUがプリンタドライバを実行領域であるRAMに読み出すことにより実行される。
また、処理の途中経過や処理結果は、CRT,LCD等の表示装置を通じて操作者等に提示され、各処理において、操作者は、キーボード,マウス(ポインティングデバイス)等の入力装置から必要なパラメータ等を入力指定する。また、通信装置は各種通信ネットワークに接続するためのネットワークインタフェイスであって、これにより、各PC同士をアクセス可能に接続することができる。出力装置はプリンタ等の外部機器と接続してデータを出力する。これらのCPU,RAM,ROM,記憶装置,入力装置,表示装置,通信装置,及び出力装置は、システムバスを介して相互に接続されている。
本参考例は、変更前の文書1の用紙枚数を用紙枚数カウント部15でカウントすることにより、変更等の加えられた部分の文書のみを印刷できるようにすると共に、差し替え前の印刷文書に対して、変更等の加えられた部分の印刷結果を自動的に差し替えるようにしたものである。
図2は、図1に示した印刷区間指定部21により表示されるユーザインタフェースと変更前の文書1との対応関係を示す図である。図中、左側に示すページ入力欄は「印刷するドキュメントのページ数」を指定する欄、右側に示すページ入力欄は「差し替え先の文書のページ数」を指定する欄で、各ページ入力欄は変更区間毎に設けられており、互いに関連付けされている。この「印刷するドキュメントのページ数」のページ入力欄は、入力されたページ数により変更部分の印刷データの区間を指定する。また、「差し替え先の文書のページ数」のページ入力欄は、入力されたページ数により変更前の文書1における変更対象区間を指定する。この「印刷するドキュメントのページ数」と「差し替え先の文書のページ数」に入力するページ数は必ずしも一致していなくてもよい。また、変更部分の印刷データが1つしかない場合、「印刷するドキュメントのページ数」のページ入力欄には入力しなくてもよい。
ここで、印刷区間指定部21による「印刷するドキュメントのページ数」の他の指定方法として、変更部分の印刷データの開始ページ数と終了ページ数の組を指定してもよく、また、変更部分の印刷データの用紙番号(この用紙番号は1枚の用紙に対して1つ設定される)を指定してもよく、また、変更部分の印刷データの開始用紙番号と終了用紙番号の組を指定してもよい。
ここで、ページ数を指定する場合、1枚の用紙に対して複数のページが設定される場合がある。印刷区間指定部21は、変更部分の印刷データのページ数で指定された場合、そのページ数に対応した用紙番号に変換するようにしてもよい。例えば、両面印刷が指定されている場合、1枚の用紙に2ページ印刷されることになる。後述する先端/後端検知用文書の比較や、文書差し替えを用紙単位で行う場合には、先端/後端検知用文書を奇数にすると、用紙の表側もしくは裏側のデータしか無いことになるので、印刷区間指定部21は、枚数を1つ大きい偶数に修正する。1枚の用紙に複数ページ印刷する機能として、他にN−Up印刷やPamphlet印刷などがある。
以下、図1に示す印刷データ生成部20の各部について詳細に説明する。
まず、印刷区間指定部21は、変更前の文書1に対して変更する区間を指定するためのユーザインタフェース(以下、UI)を表示させ、ユーザはこのUIから所望の区間を指定することができる。すなわち、印刷区間指定部21は、図2に示すUIを表示させ、UIに表示される変更区間0,変更区間1,…に対応するページ数を入力することにより、図1に示す変更前の文書1における該当区間を変更対象として指定し、また、変更部分に対応する印刷データの該当区間を指定することができる。
データ生成部22は、図示しないアプリケーションで作成された文書データに基づいて、印刷部10に送信するための印刷データを生成する。このとき、印刷区間指定部21で指定した「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」を印刷データに付加する。印刷データ送信部23は、データ生成部22で作成された印刷データを印刷部10に送信する。機器I/F部24は、印刷部10と有線もしくは無線、またはネットワーク等を介して接続し、印刷部10と通信するための通信インタフェースである。
以下、図1に示す印刷部10の各部について詳細に説明する。
機器I/F部11は、印刷データ生成部20と有線もしくは無線、またはネットワーク等を介して接続し、印刷データ生成部20と通信するための通信インタフェースである。印刷データ受信部12は、印刷データ生成部20から印刷データを受信し、印刷区間指定部21で指定された「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」をドキュメント差し替え処理部16へ送信する。また、受信した「印刷するドキュメントのページ数」に対応する印刷データをドキュメント印刷部13へ送信する。ドキュメント印刷部13は、印刷データ受信部12から送信された印刷データに基づいて用紙に印刷を行う。
変更前文書給紙部14は、変更前の文書1を入れて給紙するための給紙トレイを備えている。用紙枚数カウント部15は、変更前文書給紙部14から給紙した変更前の文書1の用紙枚数をカウントする。
ドキュメント差し替え処理部16は、印刷データ受信部12からの「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」に従って、変更前の文書1の該当する個所を、ドキュメント印刷部13で印刷された印刷結果(すなわち変更部分の文書)と差し替えを行う。
すなわち、ドキュメント差し替え処理部16は、用紙枚数カウント部15でカウントした用紙枚数の区間が、「差し替え先の文書のページ数」に合致するかどうか判定する。例えば、「印刷するドキュメントのページ数」に1ページから5ページが指定され、「差し替え先の文書のページ数」に5ページから10ページが指定されている場合、ドキュメント差し替え処理部16は、用紙枚数カウント部15でカウントした用紙枚数の区間が、5ページから10ページであったときに、「差し替え先の文書のページ数」に合致したと判定する。両者が合致した場合、「印刷するドキュメントのページ数」に対応する変更部分の印刷データ(1ページから5ページ)の印刷をドキュメント印刷部13に指示し、両者が合致しない場合、変更前の文書1をドキュメント印刷部13からそのまま排紙させ、変更前の文書1の「差し替え先の文書のページ数」に該当する5ページから10ページのみを、「印刷するドキュメントのページ数」に該当する変更部分の文書(1ページから5ページ)に差し替える。その結果は、変更後の文書3として、変更後文書排紙部19に排紙される。
さらに、印刷用紙給紙部17は、ドキュメント印刷部13で変更部分の文書を印刷するための用紙(通常は白紙)を入れて給紙するための給紙トレイを備えている。不要文書排紙部18は、変更前の文書1に対して、変更により差し替えられ、不要となった文書(不要文書2)を排紙するための排紙トレイを備えている。変更後文書排紙部19は、変更前の文書1に対して、変更個所を差し替えた変更後の文書3を排紙するための排紙トレイを備えている。
本参考例によれば、プリンタドライバなどを用いて、変更前の文書に対して、変更した区間(すなわち、印刷する区間)を指定し、プリンタに変更前の文書をセットしておけば、指定された区間に該当する変更部分を印刷し、その印刷結果を差し替えた変更後の文書を得ることができる。
尚、ドキュメント差し替え処理部16は、変更前の文書1を排紙させる際に、ドキュメント印刷部13を印字せずに通過させる排紙経路以外に、ドキュメント印刷部13を通らない変更前の文書1の排紙経路を別に設けるようにしてもよい。このように、別の排紙経路を設けることで、変更前の文書1の排紙時にドキュメント印刷部13を占有することがなく、変更前の文書1の排紙処理と、変更部分の印刷処理を平行して行うことができるため、差し替え処理を効率的に行うことができる。
図1において、まず、ユーザは、あらかじめ変更前の文書1を変更前文書給紙部14に入れておく。次に、印刷区間指定部21から変更区間を指定する。すなわち、図2に示すユーザインタフェースを用いて「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」を指定し、この「印刷するドキュメントのページ数」の区間に応じた文書データの印刷を実行する。データ生成部22では、文書データに基づいて印刷データが作成され、その印刷データは印刷データ送信部23から印刷部10へと送信される。
印刷部10では、印刷データ受信部12によりデータ生成部22で作成された印刷データを受信する。印刷データ受信部12は、印刷データに付加された「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」をドキュメント差し替え処理部16へと伝達し、印刷データをドキュメント印刷部13へと伝達する。ドキュメント差し替え処理部16は、「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」を受け取ると、変更前文書給紙部14から変更前の文書1を1枚ずつ給紙する。
用紙枚数カウント部15は、変更前文書給紙部14から給紙された用紙の枚数をカウントする。ドキュメント差し替え処理部16は、用紙枚数カウント部15でカウントされた変更前の文書1の区間が、「差し替え先の文書のページ数」と異なる場合は、給紙した変更前の文書1を変更後文書排紙部19へと排紙する。例えば、「差し替え先の文書のページ数」として5ページから10ページが指定された場合、変更前の文書1の1ページから4ページをカウントした場合は、変更後文書排紙部19へと排紙する。
また、ドキュメント差し替え処理部16は、給紙している変更前の文書1の区間が、「差し替え先の文書のページ数」と一致する場合は、給紙した変更前の文書1を不要文書と判断し、不要文書排紙部18へと排紙する。この場合、ドキュメント差し替え処理部16は、「印刷するドキュメントのページ数」に応じた印刷データを印刷するように、ドキュメント印刷部13に対して印刷要求を出す。
ドキュメント印刷部13は、ドキュメント差し替え処理部16からの印刷要求があった場合、該当部分の印刷データを用紙に印刷して、ドキュメント差し替え処理部16に渡す。ドキュメント差し替え処理部16は、ドキュメント印刷部13から印刷済み用紙を渡された場合、変更後文書排紙部19へと排紙する。ドキュメント印刷部13は、変更部分の印刷が終了した場合、印刷終了通知をドキュメント差し替え処理部16へ通知する。ドキュメント差し替え処理部16は、印刷終了通知を受け取ると、用紙枚数カウント部15で止まっていた以降の部分を変更前文書給紙部14から給紙し、変更後文書排紙部19へと排紙する。
尚、本参考例では、不要文書排紙部18と、変更後文書排紙部19の複数の排紙トレイを設けているが、1つの排紙トレイとしてもよい。しかしながら、1つの排紙トレイに排紙を行う場合、変更後の文書3と、不要文書2をユーザが選別する必要があり、手間がかかる。本実施形態のように、複数の排紙トレイとすることで、変更後の文書3を簡単に取り出すことができる。
本発明の参考例における他の参考例として、図1に示したプリンタ(印刷部10)から、ドキュメント差し替え装置を分離した構成としてもよい。このように構成することで、従来のプリンタでも容易に文書差し替え処理が可能となる。以下、図3を参照して説明する。
図3は、本発明の参考例に係るドキュメント差し替え部の構成例を示すブロック図で、図中、30はドキュメント差し替え部で、該ドキュメント差し替え部30(以下、ドキュメント差し替え装置30)は、外部I/F部31,区間指定情報入力部32,変更文書給紙部33,変更前文書給紙部34,変更文書給紙枚数カウント部35,変更前文書給紙枚数カウント部36,ドキュメント差し替え処理部37,不要文書排紙部38,及び変更後文書排紙部39から構成されている。ユーザは、変更部分の文書4を、図示しない印刷装置で予め印刷しておく。また、変更前の文書1は、先に印刷出力され、保管されているものとする。
図3において、ユーザは、予め印刷した変更部分の文書4を変更文書給紙部33に入れ、変更前の文書1を変更前文書給紙部34に入れてセットしておく。もちろん、変更前の文書1及び変更部分の文書4を1つの給紙トレイに入れてセットしてもよいが、置く順番をユーザが考慮して間違いなくセットする必要がある。本参考例のように、複数の給紙トレイに分けてセットすることで、置く順番を間違えることがない。
区間指定情報入力部32は、ユーザが「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」を指定するための情報を入力する手段で、ユーザがユーザインタフェース等から直接入力指定してもよいし、例えば、外部I/F部31を介して、印刷データ生成部20を備えたPCにネットワーク等を介して接続し、外部のPC等から「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」を指定するための情報を入力するようにしてもよい。この入力された情報は、区間指定情報入力部32からドキュメント差し替え処理部37へと伝達される。
上記PC上のプリンタドライバから、差し替える区間、すなわち「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」の指定を行うときに、印刷部(プリンタ)10への出力と同時にドキュメント差し替え装置30に上記「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」を送信することができるため、ユーザがドキュメント差し替え装置30から「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」を直接指定する必要がなくなる。
ドキュメント差し替え処理部37は、「印刷するドキュメントのページ数」,「差し替え先の文書のページ数」を受け取ると、変更前文書給紙部34から変更前の文書1を1枚ずつ給紙する。変更前文書給紙枚数カウント部36は、変更前文書給紙部34から給紙された用紙の枚数をカウントする。その結果はドキュメント差し替え処理部37へと伝達される。
ドキュメント差し替え処理部37は、変更前文書給紙枚数カウント部36でカウントされた変更前の文書1の区間が、「差し替え先の文書のページ数」と異なる場合は、給紙した変更前の文書1を変更後文書排紙部39へと排紙する。例えば、「差し替え先の文書のページ数」として5ページから10ページが指定された場合、変更前の文書1の1ページから4ページをカウントした場合は、変更後文書排紙部39へと排紙する。
また、ドキュメント差し替え処理部37は、給紙している変更前の文書1の区間が、「差し替え先の文書のページ数」と一致する場合は、給紙した変更前の文書1を不要文書と判断し、不要文書排紙部38へと排紙する。次に、ドキュメント差し替え処理部37は、変更文書給紙部33から変更部分の文書4を1枚ずつ給紙する。変更文書給紙枚数カウント部35は、変更文書給紙部33から給紙された用紙の枚数をカウントする。その結果はドキュメント差し替え処理部37へと伝達される。
ドキュメント差し替え処理部37は、変更文書給紙枚数カウント部35でカウントされた変更部分の文書4の区間(ページ数)が、「印刷するドキュメントのページ数」と一致する場合は、給紙した変更部分の文書4を変更後文書排紙部39へと排紙する。次に、ドキュメント差し替え処理部37は、変更前文書給紙枚数カウント部36で止まっていた以降の部分を変更前文書給紙部34から給紙し、変更後文書排紙部39へと排紙する。
尚、本参考例のドキュメント差し替え装置30は、変更部分の文書4に対しても変更文書給紙枚数カウント部35を備える構成としているが、変更前の文書1の1部分のみを変更する場合であって、変更部分の文書4が1つの変更部分からなる場合、変更文書給紙枚数カウント部35を備えない構成としてもよい。この場合、ドキュメント差し替え処理部37は、給紙している変更前の文書1の区間が、「差し替え先の文書のページ数」と一致した場合に、給紙した変更前の文書1を不要文書と判断し、その変更前の文書1を不要文書排紙部38へと排紙し、ドキュメント差し替え処理部37は、変更文書給紙部33から変更部分の文書4を1枚ずつ給紙し、変更後文書排紙部39へと排紙する。
(本発明の実施形態)
図4は、本発明の一実施形態に係る印刷システムの構成例を示すブロック図で、印刷システムは、印刷データに基づいて印刷処理を行う印刷部40,印刷データを生成して印刷部40に送信する印刷データ生成部20を有している。印刷部40は、例えば、プリンタなどであり、機器I/F部41,印刷データ受信部42,ドキュメント印刷部43,変更区間先端検知用印刷データ蓄積部44,変更区間後端検知用印刷データ蓄積部45,変更前文書給紙部46,画像読み取り部47,変更前文書画像データ蓄積部48,画像データ比較部49,印刷用紙給紙部50,ドキュメント差し替え処理部51,不要文書排紙部52,及び変更後文書排紙部53から構成されている。
また、印刷データ生成部20は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)上のプリンタドライバなどであり、印刷区間指定部25,データ生成部22,印刷データ送信部23,及び機器I/F部24から構成されている。本実施形態は、差し替え前の印刷文書と変更等の加えられた部分を含む印刷データとを比較することにより、変更等の加えられた部分の文書のみを印刷できるようにすると共に、差し替え前の印刷文書に対して、変更等の加えられた部分の印刷結果を自動的に差し替えるようにしたものである。
図5は、図4に示した印刷区間指定部25により表示されるユーザインタフェースと変更後の印刷データとの対応関係を示す図である。図5(A)は印刷区間指定部25により表示されるユーザインタフェースの一例を示す図で、図5(B)は差し替え(変更)部分の印刷データを含む変更後の印刷データの一例を示す図である。図5(A)に示すユーザインタフェースは、図5(B)に示す変更後の印刷データにおける変更部分の印刷データ,変更部分の印刷データより前の先端検知用文書の印刷データ,変更部分の印刷データより後の後端検知用文書の印刷データの区間を指定するためのもので、変更区間、すなわち変更部分の印刷データの区間(ページ数)毎に、変更区間先端検知用文書の印刷データの区間、変更区間後端検知用文書の印刷データの区間を指定する。
ここで、変更区間先端検知用文書の印刷データの区間、変更区間後端検知用文書の印刷データの区間は、固定値で例えば“2枚”としてもよい。枚数を増やせば、検知率が上がる場合があるため、本例では任意に設定可能としている。
図6乃至図9は、本発明の一実施形態に係る変更前の文書1から変更区間を検知するための方法の一例を説明するための図である。本例は、図4に示したシステム構成及び図5に示したユーザインタフェースに基づいて説明する。
図6は、印刷済みの変更前の文書1と変更後の文書3に相当する変更後の印刷データの一例を示す図で、図6(A)は印刷済みの変更前の文書1を示し、図6(B)は変更後の文書3に相当する変更後の印刷データを示す。図6(A)に示す印刷済みの変更前の文書1に対して、その印刷ドキュメント(文書データ)を変更して、図6(B)に示す変更後の文書3に相当する変更後の印刷データを作成する。本例では、図6(A)に示す“あいうえ”が、図6(B)に示す“12345”に変更されている。この状態で、ユーザは、図5(A)に示したユーザインタフェースから、変更区間06ページから10ページまで、変更区間先端検知用文書3ページ、変更区間後端検知用文書2ページ、を指定したとする。
図7は、図5(A)に示したユーザインタフェースに対応した変更後の印刷データの状態を示す図である。変更区間06ページから10ページまで指定したことにより、変更区間の印刷データとして「12345」が指定され、変更区間先端検知用文書3ページを指定したことにより、変更区間先端検知用印刷データ「CDE」が指定され、変更区間後端検知用文書2ページを指定したことにより、変更区間後端検知用印刷データ「XY」が指定される。
図8及び図9は、変更前の文書1から変更区間を検知するための方法の一例を説明するための図である。図8(A)において、図4に示した印刷部40の変更区間先端検知用印刷データ蓄積部44には、変更区間先端検知用印刷データ「CDE」が蓄積され、変更区間後端検知用印刷データ蓄積部45には、変更区間後端検知用印刷データ「XY」が蓄積され、このとき、変更前文書画像データ蓄積部48には、まだデータはない。
次に、図8(B)において、変更前文書給紙部46から1枚(本例では変更前の文書1の“A”)給紙し、給紙した用紙を画像読み取り部47でスキャンして変更前文書画像データ蓄積部48に蓄積する。次に、図8(C)において、変更前文書画像データ蓄積部48に蓄積されたデータのページ枚数が、変更区間先端検知用印刷データ蓄積部44に蓄積されたページ枚数に一致するまで変更前文書画像データ蓄積部48にデータを蓄積する。ここでは、“A”,“B”,“C”が蓄積される。
次に、図8(D)において、図8(C)に示すように、蓄積されたデータ枚数が一致したら、データ同士を比較する。この比較処理は画像データ比較部49で行う。本例では、「ABC」と「CDE」でデータが異なるため、画像データ比較部49は、変更区間ではないと判断する。さらに、変更前文書給紙部46から1枚“D”を給紙する。このとき、変更前文書画像データ蓄積部48のページ枚数が、変更区間先端検知用印刷データ蓄積部44のページ枚数と一致しているので、変更前文書画像データ蓄積部48に蓄積されている画像データの中から、最初に蓄積された画像データ“A”を削除し、残りの画像データ“B”,“C”を前に詰め、その後端に今回給紙した用紙の画像データ“D”を蓄積する。
次に、図9(A)において、画像データ比較部49は、画像データ「BCD」についても同様に比較し、「BCD」と「CDE」でデータが異なるため、変更区間ではないと判断する。さらに、変更前文書給紙部46から1枚“E”を給紙すると、「CDE」と「CDE」で一致する。次に、図9(B)において、データが一致した場合、ドキュメント差し替え処理部51は、次に給紙される用紙から変更対象として認識する。よって、差し替え(変更)フラグをONにして、変更前文書画像データ蓄積部48に蓄積されている画像データを全て削除し、ここまでに給紙された用紙は、変更後文書排紙部53に排紙される。
次に、図9(C)において、図7に示した変更区間の印刷データを印刷して、印刷した「12345」を変更後文書排紙部53に排紙する。このときの変更後文書排紙部53には、「ABCDE12345」が排紙されている。次に、図9(D)において、変更前文書給紙部46から1枚“あ”を給紙し、同様に、画像読み取り部47でスキャンして変更前文書画像データ蓄積部48に蓄積する。ここから、画像データ比較部49は、変更前文書画像データ蓄積部48に蓄積したデータと、変更区間後端検知用印刷データ蓄積部45の画像データとを比較する。図9(D)では、ページ枚数が異なり、比較結果も一致しない。
次に、図9(E)において、差し替えフラグがONの場合、変更前文書給紙部46から給紙した用紙を、不要文書排紙部52に排紙する。変更前文書給紙部46から順次給紙し、図9(D)に示した状態から5枚給紙(い,う,え,X,Y)すると、変更前文書画像データ蓄積部48は、図9(E)に示す状態となり、変更前文書画像データ蓄積部48のデータ「XY」が、変更区間後端検知用印刷データ蓄積部45の画像データ「XY」と一致する。
次に、図9(F)において、変更区間後端検知用印刷データ蓄積部45の画像データと一致した場合、差し替えフラグをOFFにして、変更区間後端検知用印刷データ「XY」を印刷して変更後文書排紙部53に排紙する。あるいは、給紙された原稿“X”“Y”を、変更後文書排紙部53にそのまま排紙してもよい。次に、図9(G)において、変更前文書給紙部46から給紙を続けると、差し替えフラグがOFFのため、給紙した用紙は変更後文書給紙部53に排紙される。変更前文書給紙部46から給紙できなくなった場合で、印刷するべき印刷データがないと差し替え終了となる。
ここで、印刷区間指定部25によりページ数を指定する場合、1枚の用紙に対して複数のページが設定される場合がある。区間指定部21は、変更部分の印刷データのページ数で指定された場合、そのページ数に対応した用紙番号に変換するようにしてもよい。例えば、両面印刷が指定されている場合、1枚の用紙に2ページ印刷されることになる。先端/後端検知用文書の比較や、文書差し替えを用紙単位で行う場合には、先端/後端検知用文書を奇数にすると、用紙の表側もしくは裏側のデータしか無いことになるので、区間指定部21は、枚数を1つ大きい偶数に修正する。1枚の用紙に複数ページ印刷する機能として、他にN−Up印刷やPamphlet印刷などがある。
図10は、1枚の用紙に複数のページを割り付けて印刷された場合の変更前の文書1と変更部分の印刷データとの比較処理の一例を説明するための図である。図10(A)は、1枚の用紙に複数のページを割り付けて印刷された変更前の文書1を示し、図10(B)は、変更部分の印刷データを示す。先端検知用文書として1ページが指定されている場合、両面設定がされていれば、用紙の裏面のみとなり、4−Up指定がされていれば、用紙の右下1/4となる。図10(A)に示すように、変更前の文書1が4−Upの場合で、先端検知用文書のページ枚数を1と指定した場合、変更前の文書1では画像データが1/4に縮小されているため、画像データを比較する際には、印刷データも1/4に縮小して比較する。さらに、比較対象となるページ以外の部分にはマスクをして、比較対象から外す処理を行う。
図11は、本発明の一実施形態に係るドキュメント差し替え部の構成例を示すブロック図で、図中、60はドキュメント差し替え部で、該ドキュメント差し替え部60(以下、ドキュメント差し替え装置60)は、外部I/F部61,区間指定情報入力部62,変更前文書給紙部63,変更文書給紙部64,画像読み取り部65,66,変更後文書先端検知用画像データ蓄積部67,変更後文書後端検知用画像データ蓄積部68,変更前文書画像データ蓄積部69,画像データ比較部70,ドキュメント差し替え処理部71,不要文書排紙部72,及び変更後文書排紙部73から構成されている。ユーザは、変更部分の文書4として、変更部分の文書、先端検知用文書、及び後端検知用文書を、図示しない印刷装置で予め印刷しておく。また、変更前の文書1は、先に印刷出力され、保管されているものとする。
図11において、ユーザは、予め印刷した変更部分の文書4を変更文書給紙部64に入れ、変更前の文書1を変更前文書給紙部63に入れてセットしておく。もちろん、変更前の文書1及び変更部分の文書4を1つの給紙トレイに入れてセットしてもよいが、置く順番をユーザが考慮して間違いなくセットする必要がある。本実施形態のように、複数の給紙トレイに分けてセットすることで、置く順番を間違えることがない。
区間指定情報入力部62は、ユーザが、変更区間のページ数,変更区間先端検知用文書のページ数,及び変更区間後端検知用文書のページ数を指定するための情報を入力するための手段で、ユーザがユーザインタフェース等から直接入力指定してもよいし、例えば、外部I/F部61を介して、印刷データ生成部20を備えたPCにネットワーク等を介して接続し、外部のPC等から情報を入力するようにしてもよい。この入力された情報は、区間指定情報入力部62からドキュメント差し替え処理部71へと伝達される。
ドキュメント差し替え処理部71は、変更区間のページ数,変更区間先端検知用文書のページ数,及び変更区間後端検知用文書のページ数を受け取ると、変更前文書給紙部63から変更前の文書1を1枚ずつ給紙する。画像読み取り部65は、給紙された用紙を読み取って変更前文書画像データ蓄積部69に蓄積する。また、変更文書給紙部64から変更部分の文書4を1枚ずつ給紙する。画像読み取り部66は、給紙された用紙を読み取って、変更区間先端検知用文書を変更後文書先端検知用画像データ蓄積部67に蓄積し、変更区間後端検知用文書を変更後文書後端検知用画像データ蓄積部68にそれぞれ蓄積する。画像データ比較部71は、前述の図6乃至図9に示した方法で比較処理を行う。その比較結果に基づいて、不要文書2は不要文書排紙部72へ、変更後の文書3は変更後文書排紙部73へ排紙される。
(他の参考例)
図12は、本発明の他の参考例に係る印刷システムの構成例を示すブロック図で、印刷システムは、印刷データに基づいて印刷処理を行う印刷部80,印刷データを生成して印刷部80に送信する印刷データ生成部20を有している。印刷部80は、例えば、プリンタなどであり、機器I/F部81,印刷データ受信部82,ドキュメント印刷部83,変更前文書給紙部84,用紙枚数カウント部85,画像読み取り部86,区間情報解析部87,区間情報蓄積部88,ドキュメント差し替え処理部89,印刷用紙給紙部90,不要文書排紙部91,及び変更後文書排紙部92から構成されている。
また、印刷データ生成部20は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)上のプリンタドライバなどであり、印刷区間指定部26,データ生成部22,印刷データ送信部23,及び機器I/F部24から構成されている。本参考例は、差し替え前の印刷文書中の差し替えを行う区間の区間情報を取得することにより、変更等の加えられた部分の文書のみを印刷できるようにすると共に、差し替え前の印刷文書に対して、変更等の加えられた部分の印刷結果を自動的に差し替えるようにしたものである。
図13は、図12に示した印刷区間指定部26により表示されるユーザインタフェースと区間情報を記載した用紙との対応関係を示す図である。図13(A)は印刷区間指定部26により表示されるユーザインタフェースの一例を示す図で、図13(B)は区間情報を記載した用紙の一例を示す図である。図13(A)に示すユーザインタフェースは、図13(B)に示す区間情報を記載した用紙の区間を指定するためのもので、変更区間1,2,3,4,5,6の各区間に設けられたチェックボックスをユーザがチェックすることで、区間を指定することができる。図13(B)に示す区間情報を記載した用紙は、変更前の文書1に含まれる変更前の文書1の用紙であってもよく、また、変更前の文書1の先頭ページとは別に設けた用紙であってもよい。変更前の文書1は、区間情報を記載した用紙を先頭に設けた状態で変更前文書給紙部84にセットされる。
図13(A)に示すユーザインタフェースから指定された区間の情報は、印刷データ送信部23から印刷部80の印刷データ受信部82に送信され、印刷データ受信部82からドキュメント差し替え処理部89に送信される。
図12において、画像読み取り部86は、変更前文書給紙部84から給紙した変更前の文書1の先頭ページに設けられた区間情報を読み取り、区間情報解析部87は、読み取った区間情報を解析して、その結果を区間情報蓄積部88に蓄積する。一方、用紙枚数カウント部85は、変更前文書給紙部84から給紙した変更前の文書1の用紙枚数をカウントする。ドキュメント差し替え処理部89は、図13(A)に示すユーザインタフェースから指定された区間の情報と、区間情報蓄積部88に蓄積された区間情報とから該当区間のページ数を特定し、用紙枚数カウント部85でカウントした用紙枚数の区間が、特定した区間に合致するかどうか判定し、両者が合致した場合、その区間に対応する変更部分の印刷データの印刷をドキュメント印刷部83に指示し、両者が合致しない場合、変更前の文書1をドキュメント印刷部83からそのまま排紙させ、印刷区間指定部26で指定された区間のみを、変更部分の文書に差し替える。
図14は、本発明の他の参考例に係るドキュメント差し替え部の構成例を示すブロック図で、図中、100はドキュメント差し替え部で、該ドキュメント差し替え部100(以下、ドキュメント差し替え装置100)は、外部I/F部101,区間指定情報入力部102,変更文書給紙部103,変更前文書給紙部104,画像読み取り部105,区間情報解析部106,区間情報蓄積部107,変更文書給紙枚数カウント部108,画像読み取り部109,区間情報解析部110,区間情報蓄積部111,変更前文書給紙枚数カウント部112,ドキュメント差し替え処理部113,不要文書排紙部114,及び変更後文書排紙部115から構成されている。ユーザは、変更部分の文書4を、図示しない印刷装置で予め印刷しておくものとする。また、変更前の文書1は、先に印刷出力されて保管されているものとする。
図13において、ユーザは、予め印刷した変更部分の文書4を変更文書給紙部103に入れ、変更前の文書1を変更前文書給紙部104に入れてセットしておく。この際、図13(B)に示した区間情報を記載した用紙は予め各文書の先頭にセットされている。区間指定情報入力部102は、ユーザが、変更区間を指定するための情報を入力する手段で、ユーザがユーザインタフェース等から直接入力指定してもよいし、例えば、外部I/F部101を介して、印刷データ生成部20を備えたPCにネットワーク等を介して接続可能とし、外部のPC等から情報を入力するようにしてもよい。この入力された情報は、区間指定情報入力部102からドキュメント差し替え処理部113へと伝達される。
ドキュメント差し替え処理部113は、区間指定情報入力部102から変更区間の情報を受け取ると、変更前文書給紙部104から変更前の文書1を1枚ずつ給紙する。この際、画像読み取り部109は、先頭ページの区間情報を読み取り、区間情報解析部110は、読み取った区間情報を解析し、その結果を区間情報蓄積部111に蓄積する。また、変更文書給紙部103からは変更部分の文書4を1枚ずつ給紙する。この際、画像読み取り部105は、先頭ページの区間情報を読み取り、区間情報解析部106は、読み取った区間情報を解析し、その結果を区間情報蓄積部107に蓄積する。
一方、ドキュメント差し替え処理部113は、区間指定情報入力部102から変更区間の情報を受け取ると、変更前文書給紙部104から変更前の文書1を1枚ずつ給紙する。変更前文書給紙枚数カウント部112は、変更前文書給紙部104から給紙された用紙の枚数をカウントする。その結果はドキュメント差し替え処理部113へと伝達される。
ドキュメント差し替え処理部113は、変更前文書給紙枚数カウント部112でカウントされた変更前の文書1の区間が、指定された変更区間と異なる場合は、給紙した変更前の文書1を変更後文書排紙部115へと排紙する。
また、ドキュメント差し替え処理部113は、給紙している変更前の文書1の区間が、指定された変更区間と一致する場合は、給紙した変更前の文書1を不要文書と判断し、不要文書排紙部114へと排紙する。次に、ドキュメント差し替え処理部113は、変更文書給紙部103から変更部分の文書4を1枚ずつ給紙する。変更文書給紙枚数カウント部108は、変更文書給紙部103から給紙された用紙の枚数をカウントする。その結果はドキュメント差し替え処理部113へと伝達される。
ドキュメント差し替え処理部113は、変更文書給紙枚数カウント部108でカウントされた変更部分の文書4の区間(ページ数)が、指定された区間と一致する場合は、給紙した変更部分の文書4を変更後文書排紙部115へと排紙する。次に、ドキュメント差し替え処理部113は、変更前文書給紙枚数カウント部112で止まっていた以降の部分を変更前文書給紙部104から給紙し、変更後文書排紙部115へと排紙する。
尚、本参考例のドキュメント差し替え装置100は、変更部分の文書4に対しても変更文書給紙枚数カウント部108を備える構成としているが、変更前の文書1の1部分のみを変更する場合で、変更部分の文書4が1つの変更部分からなる場合、変更文書給紙枚数カウント部108を備えない構成としてもよい。この場合、ドキュメント差し替え処理部113は、給紙している変更前の文書1の区間が、指定された区間と一致した場合に、給紙した変更前の文書1を不要文書と判断し、その変更前の文書1を不要文書排紙部114へと排紙し、ドキュメント差し替え処理部113は、変更文書給紙部103から変更部分の文書4を1枚ずつ給紙し、変更後文書排紙部115へと排紙する。
また、これまでに示したプリンタ(印刷部)側に、印刷区間指定部を備えるようにしてもよい。このように構成することで、プリンタ本体の表示パネルから、差し替え部分の指定や変更を行うことができるため、文書差し替え処理を容易に行うことができる。この場合、プリンタ(印刷部)は、印刷部に、印刷区間指定部と、指定された区間に対応する差し替え部分の印刷データを記憶する記憶手段(図示せず)を備えるようにする。
図15は、本発明の参考例に係るドキュメント差し替え処理の流れの一例を説明するためのフロー図である。本例は、図1に示した印刷システムに基づいて説明するものとする。まず、印刷部10は、変更前文書給紙部14から給紙した用紙枚数を0とし(ステップS1)、変更前文書給紙部14から1枚給紙したかどうか判断し(ステップS2)、1枚給紙した場合(YESの場合)、給紙した用紙枚数に1を加える(ステップS3)。
次に、印刷部10は、変更前文書の差し替え指定部分の先頭ページ数と一致するかどうかを判断し(ステップS4)、先頭ページ数と一致しない場合(NOの場合)、変更前文書の差し替え指定部分の先頭ページ数より大きいかどうか判断し(ステップS5)、先頭ページ数より大きくない場合(NOの場合)、給紙した用紙を変更後文書排紙部19へ排紙し(ステップS6)。ステップS2に戻る。
また、ステップS4において、先頭ページ数と一致する場合(YESの場合)、不要文書排紙部18に排紙し(ステップS7)、変更後文書の印刷データから変更する部分の印刷データを印刷して変更後文書排紙部19へ排紙し(ステップS8)、ステップS2に戻る。また、ステップS5において、先頭ページ数より大きい場合(YESの場合)、変更前文書の差し替え指定部分の後端ページ数以下かどうかを判断し(ステップS9)、後端ページ数以下でない場合(NOの場合)、ステップS6に移行し、また、上記ステップS9において、後端ページ数以下の場合(YESの場合)、給紙した用紙を不要文書排紙部18へ排紙し(ステップS10)、ステップS2に戻る。
次に、印刷部10は、上述のステップS2において、1枚も給紙されない場合(NOの場合)、変更後文書でまだ印刷していない印刷データがあるかどうかを判断し(ステップS11)、印刷データがある場合(YESの場合)、その印刷データを印刷して変更後文書排紙部19へ排紙する(ステップS20)。一方、上記ステップS11において、印刷データがない場合(NOの場合)、そのまま終了する。
図16は、本発明の他の参考例に係るドキュメント差し替え処理の流れの他の例を説明するためのフロー図である。本例は、図3に示したドキュメント差し替え装置30に基づいて説明するものとする。まず、ドキュメント差し替え装置30は、変更前文書給紙部34から給紙した用紙枚数を0とし(ステップS21)、変更文書給紙部33から給紙した用紙枚数を0とし(ステップS22)、変更前文書給紙部34から1枚給紙したかどうか判断し(ステップS23)、1枚給紙した場合(YESの場合)、給紙した用紙枚数に1を加える(ステップS24)。
次に、ドキュメント差し替え装置30は、変更前文書の差し替え指定部分の先頭ページ数と一致するかどうかを判断し(ステップS25)、先頭ページ数と一致しない場合(NOの場合)、変更前文書の差し替え指定部分の先頭ページ数より大きいかどうか判断し(ステップS26)、先頭ページ数より大きくない場合(NOの場合)、給紙した用紙を変更後文書排紙部39へ排紙し(ステップS27)。ステップS23に戻る。
また、ステップS25において、先頭ページ数と一致する場合(YESの場合)、給紙した用紙を不要文書排紙部38に排紙し(ステップS28)、変更文書給紙部33から1枚給紙したかどうか判断し(ステップS29)、1枚給紙した場合(YESの場合)、給紙した用紙枚数に1を加え(ステップS30)、変更後文書の差し替え指定部分の後端ページ数と一致するかどうかを判断し(ステップS31)、後端ページに一致しない場合(NOの場合)、ステップS29に戻り、後端ページに一致する場合(YESの場合)、ステップS23に戻る。また、上記ステップS29において、1枚も給紙されない場合(NOの場合)、ステップS23に戻る。
また、ステップS26において、先頭ページ数より大きい場合(YESの場合)、変更前文書の差し替え指定部分の後端ページ数以下かどうかを判断し(ステップS32)、後端ページ数以下でない場合(NOの場合)、ステップS27に移行し、また、上記ステップS32において、後端ページ数以下の場合(YESの場合)、給紙した用紙を不要文書排紙部38へ排紙し(ステップS33)、ステップS23に戻る。
次に、ドキュメント差し替え装置10は、上述のステップS23において、1枚も給紙されない場合(NOの場合)、変更文書給紙部33にまだ用紙が残っているかどうかを判断し(ステップS34)、用紙が残っている場合(YESの場合)、変更文書給紙部33から残りの用紙を全て給紙して変更後文書排紙部39へ排紙する(ステップS35)。一方、上記ステップS34において、用紙が残っていない場合(NOの場合)、そのまま終了する。
図17は、本発明の他の参考例に係るドキュメント差し替え処理の流れの他の例を説明するためのフロー図である。本例は、図12に示した印刷システムに基づいて説明するものとする。まず、印刷部80は、変更前文書給紙部84から1枚給紙し(ステップS41)、給紙した用紙をスキャンし(ステップS42)、スキャンした画像データから変更前文書の区間情報を解析し(ステップS43)、現在処理している変更前文書の区間を0に初期化し(ステップS44)、変更前文書給紙部84から給紙した用紙枚数を0にする(ステップS45)。
次に、印刷部80は、変更前文書給紙部84から1枚給紙したかどうか判断し(ステップS46)、1枚給紙した場合(YESの場合)、給紙した用紙枚数に1を加える(ステップS47)。次に、変更前文書の区間情報に記された区間の先頭ページ数と一致するかどうかを判断し(ステップS48)、先頭ページ数と一致しない場合(NOの場合)、現在処理している変更前文書の区間は変更指定されている区間と一致するかどうか判断し(ステップS49)、変更指定されている区間と一致しない場合(NOの場合)、給紙した用紙を変更後文書排紙部92へ排紙し(ステップS50)。ステップS46に戻る。
また、ステップS48において、先頭ページ数と一致する場合(YESの場合)、現在処理している変更前文書の区間に1を加え(ステップS51)、現在処理している変更前文書の区間は変更指定されている区間と一致するかどうか判断し(ステップS52)、変更指定されている区間と一致しない場合(NOの場合)、給紙した用紙を変更後文書排紙部92へ排紙し(ステップS55)。ステップS46に戻る。また、ステップS52において、変更指定されている区間と一致する場合(YESの場合)、給紙した用紙を不要文書排紙部91へ排紙し(ステップS53)、変更後文書の印刷データから変更する部分の印刷データを印刷して変更後文書排紙部92へ排紙し(ステップS54)、ステップS46に戻る。また、ステップS49において、変更指定されている区間と一致する場合(YESの場合)、不要文書排紙部91へ排紙し(ステップS56)、ステップS46に戻る。
次に、印刷部80は、上述のステップS46において、1枚も給紙されない場合(NOの場合)、変更後文書でまだ印刷していない印刷データがあるかどうかを判断し(ステップS57)、印刷データがある場合(YESの場合)、その印刷データを印刷して変更後文書排紙部92へ排紙する(ステップS58)。一方、上記ステップS57において、印刷データがない場合(NOの場合)、そのまま終了する。
図18は、本発明の他の参考例に係るドキュメント差し替え処理の流れの他の例を説明するためのフロー図である。本例は、図14に示したドキュメント差し替え装置100に基づいて説明するものとする。まず、ドキュメント差し替え装置100は、変更前文書給紙部104から1枚給紙し(ステップS61)、給紙した用紙をスキャンし(ステップS62)、スキャンした画像データから変更前文書の区間情報を解析し(ステップS63)、変更文書給紙部103から1枚給紙し(ステップS64)、給紙した用紙をスキャンし(ステップS65)、スキャンした画像データから変更後文書の区間情報を解析し(ステップS66)、現在処理している変更前文書の区間を0に初期化し(ステップS67)、変更前文書給紙部104から給紙した用紙枚数を0にし(ステップS68)、変更文書給紙部103から給紙した用紙枚数を0にする(ステップS69)。
次に、ドキュメント差し替え装置100は、変更前文書給紙部104から1枚給紙したかどうか判断し(ステップS70)、1枚給紙した場合(YESの場合)、給紙した用紙枚数に1を加える(ステップS71)。次に、変更前文書の区間情報に記された区間の先頭ページ数と一致するかどうかを判断し(ステップS72)、先頭ページ数と一致しない場合(NOの場合)、現在処理している変更前文書の区間は変更指定されている区間と一致するかどうか判断し(ステップS73)、変更指定されている区間と一致しない場合(NOの場合)、変更後文書排紙部115へ排紙し(ステップS74)、ステップS70に戻る。
また、ステップS72において、先頭ページ数と一致する場合(YESの場合)、現在処理している変更前文書の区間に1を加え(ステップS75)、現在処理している変更前文書の区間は変更指定されている区間と一致するかどうか判断し(ステップS76)、変更指定されている区間と一致しない場合(NOの場合)、給紙した用紙を変更後文書排紙部115へ排紙し(ステップS81)。ステップS70に戻る。また、ステップS76において、変更指定されている区間と一致する場合(YESの場合)、給紙した用紙を不要文書排紙部114へ排紙し(ステップS77)、変更文書給紙部103から1枚給紙したかどうか判断し(ステップS78)、1枚も給紙されない場合(NOの場合)、ステップS70に戻り、1枚給紙した場合(YESの場合)、給紙した用紙枚数に1を加え(ステップS79)、変更前文書の区間情報に記された区間の後端ページ数と一致するかどうかを判断し(ステップS80)、後端ページ数と一致しない場合(NOの場合)、ステップS78に戻り、後端ページ数と一致する場合(YESの場合)、ステップS70に戻る。
また、ドキュメント差し替え装置100は、ステップS73において、変更指定されている区間と一致する場合(YESの場合)、不要文書排紙部114へ排紙し(ステップS82)、ステップS70に戻る。
また、ドキュメント差し替え装置100は、上述のステップS70において、1枚も給紙されない場合(NOの場合)、変更文書給紙部103にまだ用紙が残っているかどうかを判断し(ステップS83)、用紙が残っている場合(YESの場合)、変更文書給紙部103から残りの用紙を全て給紙して変更後文書排紙部115へ排紙する(ステップS84)。一方、上記ステップS83において、用紙が残っていない場合(NOの場合)、そのまま終了する。
図19及び図20は、本発明が適用されるドキュメント差し替え処理の流れの一例を説明するためのフロー図で、図20は、図19のフローの続きである。本例は、図4に示した印刷システムに基づいて説明するものとする。まず、印刷部40は、変更フラグをOFFにし(ステップS91)、先端検知用印刷データの枚数が0かどうかを判断し(ステップS92)、枚数が0でない場合(NOの場合)、(先端検知用印刷データの枚数−1)分給紙し(ステップS93)、給紙時に文書画像をスキャンし(ステップS94)、画像データを蓄積し(ステップS95)、給紙した用紙を変更後文書排紙部53へ排紙する(ステップS95)。
一方、印刷部40は、ステップS92において、枚数が0の場合(YESの場合)、変更フラグをONにし(ステップS96)、変更後文書の印刷データから変更する部分の印刷データを印刷して変更後文書排紙部53へ排紙する(ステップS97)。次に、変更前文書給紙部46から1枚給紙したかどうかを判断し(ステップS98)、1枚給紙した場合(YESの場合)、図20に示すステップS99に移行する。また、ステップS98において、1枚も給紙されない場合(NOの場合)、変更後文書でまだ印刷していない印刷データがあるかどうかを判断し(ステップS119)、印刷データがある場合(YESの場合)、その印刷データを印刷して変更後文書排紙部53へ排紙する(ステップS120)。一方、上記ステップS119において、印刷データがない場合(NOの場合)、そのまま終了する。
図20において、印刷部40は、上述のステップS98で、変更前文書給紙部46から1枚給紙された場合(YESの場合)、変更フラグがONかどうかを判断し(ステップS99)、変更フラグがONでない場合(NOの場合)、給紙時に文書画像をスキャンして画像データを蓄積し(ステップS100)、先端検知用印刷データの枚数以上画像が蓄積されたかどうかを判断し(ステップS101)、画像が蓄積されていない場合(NOの場合)、給紙した用紙を変更後文書排紙部53へ排紙し(ステップS102)、図19のステップS98へ戻る。また、上記ステップS101において、画像が蓄積された場合(YESの場合)、蓄積された画像と先端検知用印刷データが一致するかどうか判断し(ステップS103)、画像が一致しない場合(NOの場合)、蓄積された画像の中から最初に蓄積された1枚分の画像データを削除し、(ステップS104)、ステップS102に移行する。
一方、ステップS103において、画像が一致した場合(YESの場合)、変更後文書排紙部53へ排紙し(ステップS105)、変更フラグをONとし(ステップS106)、蓄積された画像データを削除し(ステップS107)、変更後文書の印刷データから変更部分の印刷データを印刷して変更後文書排紙部53へ排紙し(ステップS108)、図19のステップS98へ戻る。
次に、印刷部40は、ステップS99において、変更フラグがONの場合(YESの場合)、後端検知用印刷データの枚数が0かどうかを判断し(ステップS109)、枚数が0の場合(YESの場合)、給紙した用紙を不要文書排紙部52に排紙し(ステップS112)、図19のステップS98へ戻る。また、上記ステップS109において、枚数が0でない場合(NOの場合)、給紙時に文書画像をスキャンして画像データを蓄積し(ステップS110)、後端検知用印刷データの枚数以上画像が蓄積されたかどうかを判断し(ステップS111)、画像が蓄積されていない場合(NOの場合)、不要文書排紙部52へ排紙し(ステップS112)、図19のステップS98へ戻る。また、上記ステップS111において、画像が蓄積された場合(YESの場合)、蓄積された画像と後端検知用印刷データとを比較し(ステップS113)、両者が一致するかどうか判断し(ステップS114)、画像が一致しない場合(NOの場合)、蓄積された画像の中から最初に蓄積された1枚分の画像データを削除し、(ステップS115)、ステップS112に移行する。
一方、ステップS114において、画像が一致した場合(YESの場合)、変更フラグをOFFとし(ステップS116)、後端検知用印刷データを印刷して変更後文書排紙部53へ排紙し(ステップS117)、蓄積した画像データを削除し(ステップS118)、ステップS112に移行する。
以上、本発明の印刷システム、ドキュメント差し替え装置における各機能を中心に各実施形態を説明してきたが、本発明は、印刷システム、ドキュメント差し替え装置における各ステップを実行する方法としても説明したようにドキュメント差し替え方法としての形態もとることができる。また、印刷文書における変更した区間を指定するための機能を備えたプログラム(すなわちプリンタドライバ)としての形態も、また、そのプログラムを記録した記録媒体としての形態も可能である。
本発明に係るプログラムを記憶した記録媒体の実施形態について説明する。記録媒体としては、具体的には、CD−ROM(−R/−RW)、光磁気ディスク、DVD−ROM(−R/−RW/−RAM)、FD、HD、フラッシュメモリ、メモリカードや、メモリスティック及びその他各種ROMやRAM等が想定でき、これら記録媒体に上述したプログラムを記録して流通させることにより、当該機能の実現を容易にする。そしてコンピュータ等の情報処理装置に上記のごとくの記録媒体を装着して情報処理装置によりプログラムを読み出すか、若しくは情報処理装置が備えている記憶媒体に当該プログラムを記憶させておき、必要に応じて読み出すことにより、当該機能を実行することができる。
1…変更前の文書、2…不要文書、3…変更後の文書、4…変更部分の文書、10,40,80…印刷部(プリンタ)、11,24,41,81…機器I/F部、12,42,82…印刷データ受信部、13,43,83…ドキュメント印刷部、14,46,84…変更前文書給紙部、15,85…用紙枚数カウント部、16,89…ドキュメント差し替え処理部、17,50,90…印刷用紙給紙部、18,38,52,72,91,114…不要文書排紙部、19,39,53,73,92,115…変更後文書排紙部、20…印刷データ生成部(プリンタドライバ)、21,25,26…印刷区間指定部、22…データ生成部、23…印刷データ送信部、30,60,100…ドキュメント差し替え部(ドキュメント差し替え装置)、31,61,101…外部I/F、32,62,102…区間指定情報入力部、33,64,103…変更文書給紙部、34,63,104…変更前文書給紙部、35,108…変更文書給紙枚数カウント部、36,112…変更前文書給紙枚数カウント部、37,51,71,113…ドキュメント差し替え処理部、44…変更区間先端検知用印刷データ蓄積部、45…変更区間後端検知用印刷データ蓄積部、47…画像読み取り部、48,69…変更前文書画像データ蓄積部、49,70…画像データ比較部、67…変更後文書先端検知用印刷データ蓄積部、68…変更後文書後端検知用印刷データ蓄積部、86,105,109…画像データ読み取り部、87,106,110…区間情報解析部、88,107,111…区間情報蓄積部。