JP4334085B2 - レンズシャッタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラに組み込まれるレンズシャッタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から知られているレンズ駆動装置としては、特開平6−258564号公報に記載されているものがある。この公報に記載された装置は、支持部材の内壁面に形成された雌ヘリコイドとレンズブロックの外壁面に形成された雄ヘリコイドとの螺合によって、レンズブロックが螺旋状に回転しながら、レンズを光軸方向に進退させる構成になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のレンズ駆動装置には、次のような課題が存在している。すなわち、固定して利用される支持部材に対し、可動側のレンズブロックは螺旋運動をしながら進退するが、このとき、レンズブロックは、駆動部材と接する端部が支持部材から飛び出した状態で進退するので、レンズブロックの進退によって、螺合領域が変化する。その結果、突出している端部を回避する逃げ部分の影響で、レンズ支持部(雌ヘリコイド)が部分的に切り欠きされるため後退するレンズを安定して保持することが困難であった。
【0004】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、特に、レンズ枠が螺旋移動する際においてレンズを安定して進退させるようにしたレンズシャッタ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明のレンズシャッタ装置は、地板に対して遥動自在に取付けられていて露光開口を開閉するシャッタ羽根と、地板に固定されていて光軸方向に筒状に延在しており内周部には雌ヘリコイドネジを有している支持枠と、レンズを保持していると共に外周部には前記雌ヘリコイドネジに螺合させた雄ヘリコイドネジを有しており支持枠内に収容され常に該雄ヘリコイドネジが前記雌ヘリコイドネジに完全に螺合している状態で光軸方向に螺旋移動するレンズ枠と、支持枠内でレンズ枠と地板との間に配置されていてレンズ枠を光軸方向に付勢しているスプリングと、地板上において露光開口の周囲で回転自在となるように支持されており凸片を支持枠内でレンズ枠に係合させているレンズ駆動リングとを備えたことを特徴とする。
【0006】
この結果、前述した課題に記載したレンズ支持部(雌ヘリコイド)を切り欠きを設けることなく構成し、レンズを保持するレンズ枠を支持枠内に収容させることとした。これによって、レンズの径方向に対する光軸ブレを可能な限り抑えることができ、カメラの品質が向上する。
【0007】
請求項2記載のレンズシャッタ装置において、地板には、レンズ枠の側方に位置するロータの回転を、レンズ駆動リングのラックに伝達させるギア列が設けられると好ましい。この場合、レンズ枠の側方にモータのロータを配置させる構成を採用するので、光軸方向において、装置自体の薄型化が達成され、カメラへの組み込み易さの一助をなす。
【0008】
請求項3記載のレンズシャッタ装置において、支持枠には、地板とは反対側の端部に、レンズの光軸と同心をなす固定レンズを嵌め込むことが好ましい。このような構成を採用した場合、レンズ枠は支持枠内に収容させるように配置されるので、支持枠の前端側を光軸方向に延ばすことができ、その結果、その部分を利用して、ここに固定レンズを嵌め込むことができ、装置自体に、可動側のレンズと固定レンズとからなるレンズ群を組み込むことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明によるレンズシャッタ装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0010】
図1は本発明に係るレンズシャッタ装置のレンズ駆動を原理的に示すブロック図であり、1は被写体像を所定の像面に結像させるための撮影用レンズ、2は撮影用レンズを駆動するための例えばカム部材等のレンズ駆動手段、3は駆動源となるステップモータ、4はステップモータ3の回転をレンズ駆動手段2に対して伝達する連結手段であり、一般的にはギア列等が想定される。5はシャッタボタン等の操作に連動して測距動作及び合焦動作を実行させるためのスイッチ、6はアクティブ測距その他公知の手法で被写体距離を測定する測距装置を各々示す。
【0011】
次に、7はプログラム制御でステップモータ3に対して供給する駆動パルスを制御するモータ制御手段であり、8は各種制御データを記憶したメモリ手段である。制御手段7は、初期位置に停止しているステップモータに対して自起動領域内の周波数帯にある正転パルスを供給してステップモータ3を正転起動させる起動制御手段7aと、起動制御手段7aにより正転状態に置かれたステップモータ3に対して正転パルス周波数をスルー領域まで増大せしめる加速制御手段7bと、加速制御手段7bによりスルー領域で正転状態に置かれたステップモータ3に対して加える正転パルス周波数を所望の合焦位置の近傍まで維持せしめる定速駆動制御手段7cと、定速駆動制御手段7cにより合焦位置の近傍まで駆動されたステップモータ3に対して加える正転パルスを再度自起動領域内の周波数帯域まで減少せしめる減速制御手段7dと、減速制御手段7dにより所望の合焦位置まで駆動されたステップモータ3を停止させる停止制御手段7eと、合焦位置から初期位置に向うステップモータ3に対して自起動領域内の周波数帯にある逆転パルスを供給してステップモータ3を初期位置に復帰させる逆転制御手段7fを具備し、これらの各制御手段はメモリ手段8内に予め用意された制御データにしたがって作動する。
【0012】
図2はステップモータのパルス周波数トルク特性を示すものであり、スターティング特性曲線よりも下の領域が自起動領域(入力パルスに同期して起動停止逆転が出来る領域)を示し、スターティング特性曲線よりも上でスルーイング特性曲線よりも下の領域がスルー領域(自起動領域を越えてパルス周波数を増加させ、或いは負荷トルクを増大させても同期を失わずに応答できる出来る領域)を示す。そして図2からも明らかなように自起動領域やスルー領域は同一のステップモータでも負荷トルクの変動に伴なって変動する。又、スチルカメラ用のレンズの駆動源としてステップモータを使用した場合、レンズの繰り出し位置などによってステップモータに対して加わる負荷トルクも変動する。そこで、メモリ手段8にはこれらの制御データが目的となる合焦位置毎に用意されており、測距装置6から被写体距離が入力されると、被写体距離に応じてメモリ手段8から各種制御データを読み出して起動制御手段7a以下の各制御手段が作動する。
【0013】
【実施例】
次に、図3はステップモータ3の具体的な構成例を示しており、10は中央に露出開口10aが形成された地板である。3aは、レンズ枠31の側方に位置して、90度間隔でS極N極が交互に配置されたロータであり、3b、3cはロータ3aに対して磁極を向けて左右対称配置されたステータである。各ステータは基本的には馬蹄形状であるが、全体の収まりを良くするために露出開口10aを中心として概ね同心円弧状に形成されておりその磁極先端はロータ3aの回転軸を中心として45度−90度−135−90度の度間隔で配置されている。各々のステータ3b、3cには各々コイル3d、3eが捲着されており、各コイル3d、3eに対して位相のずれたパルス信号を加えるとロータ3aはパルス信号の位相順序に応じた方向にステップ回転する。
【0014】
ロータ3aの回転は図4及び図5に示す連結手段の一例であるギア列を介して伝達される。尚、図4は被写体側から見た平面図、図5は断面図である。先ず、11はロータ3aと同軸の出力ピニオンである。又、12aと12b、13aと13b、14aと14bは各々大径車及び小径車を示しており、各々2段歯車を構成している。出力ピニオン11の回転は大径車12aに伝達され、小径車12bを同軸回転させる。小径車12bの回転は大径車13aに伝達され、小径車13bを回転させる。小径車13bの回転は小径車13bに伝達され、大径車14aを回転させる。又、15は概ね全周にわたってラック15aが形成されたレンズ駆動手段の一例たるレンズ駆動リングであり、レンズ駆動リング15は露出開口10aを中心に回転可能に支持されており、ラック15aが大径車14aと噛合している。レンズ駆動リング15に形成された凸片15bには後述のレンズ枠が連結されており、レンズ駆動リング15が露出開口10aを中心に図4に示す状態から右旋する時にレンズ枠は無限遠から近接撮影位置に向けて繰り出される。又、16はレンズ駆動リング15の初期位置規制用のストッパである。又、17は繰り出しギアであり、繰り出しギア17はラック15aと噛合するとともにスプリング18によって左旋習性を与えられている。尚、図面上ではスプリング18は矢印によって付勢方向のみを示しているが、この方向の付勢力を与えることが出来る限りスプリングの具体的な構成は限定されない。したがって、繰り出しギア17はレンズ駆動リング15に対して右旋方向の付勢力を及ぼし、レンズ繰り出し時にステップモータ3に対して加わる負荷トルクを減少させ、自起動領域やスルー領域を高速側にすることを可能とする。尚、スプリング18によって与えられる付勢力は、非通電状態でステップモータを回転させない限度のものである。
【0015】
次に、19は後述のシャッタ羽根を開閉駆動するための羽根開閉レバーであり、羽根開閉レバー19は軸19aによって回動自在に支持されるとともにスプリング20によって右旋習性を与えられている。尚、スプリング20も矢印で付勢方向のみを示している。羽根開閉レバー19の先端部裏面のピン19bは後述のシャッタ羽根を係合しており、羽根開閉レバー19が図示の状態から右旋すると後述のシャッタ羽根は露出開口10aを開口する。21は、羽根開閉レバーを駆動するための羽根駆動モータであり、その駆動ピン21aはモータ21に対する通電により所定の角度範囲内で揺動する。この出力ピン21aには羽根開閉レバー19の他の一端のアーム19cが係合しており出力ピン21aが左旋すると羽根開閉レバー19はスプリング20の付勢力によって右旋する。尚、22及び23は出力ピン21aの揺動範囲を規制するためのストッパである。
【0016】
次にシャッタ羽根周辺の構成を図6に示す。25,26は各々基本的には左右対称形状のシャッタ羽根であり、シャッタ羽根25,26は各々地板10の裏面に設けられた軸25a,26aに揺動自在に支持されるとともにシャッタ羽根25,26に形成された長孔25b、26bに羽根開閉レバー19の先端裏面に植設されたピン19bが地板10を貫通して係合している。尚、地板10の貫通孔は図面の煩雑化を避けるため省略している。したがって、図示する状態から羽根開閉レバー19を右旋させるとシャッタ羽根25が軸25aを中心に左旋し、シャッタ羽根26が軸26aを中心に左旋して露出開口10aを開口する。尚、27はシャッタ羽根25の初期位置規制用のストッパ、28は羽根位置検出用のフォトリフレクタである。
【0017】
次に、図7から明らかなように、レンズシャッタ装置Aにおいて、地板10には、これと協働してシャッタ羽根25,26を収容させる支持枠35が固定され、光軸方向に延在する支持枠35内にレンズ枠31を収容させている。撮影用レンズ30を保持したレンズ枠31はスプリング32によってガタ寄せされているが、このスプリング32は、レンズ枠31と地板10との間に配置させ、レンズ枠31を光軸方向に付勢させている。地板10上に露出開口10aを中心に回転自在に支持されたレンズ駆動リング15から立ち曲げ形成された凸片15bはレンズ枠31と係合しており、このレンズ枠31の外周部はヘリコイドネジ33と螺合している。従って、レンズ駆動リング15を回転させてレンズ枠31を回転させると、支持枠35内でレンズ枠31はヘリコイドネジに沿って光軸方向に螺旋移動する。そして、前述したように、レンズ枠31を支持枠35内に収容させるよう構成させた結果、図示したように支持枠35の前端部35aを光軸方向に延ばすことができる。従って、その前端部35aを利用して、この部分に、図示しない固定レンズを嵌め込むことができ、装置A自体に可動側のレンズ30と固定側のレンズとからなるレンズ群を組み込むことが可能となる。
【0018】
次に、上記事項及び図8,図9の状態変化を示す図並びに図11のタイムチャートを参照して上記実施例の動作を説明する。モータ制御手段はスイッチ5がオンすると測距装置6から被写体までの距離を示すデータを読み込み、読み込んだ距離データに基づいてメモリ手段8から各種の制御データを読み込み、この制御データに基づいて起動制御手段7a、加速制御手段7b、定速走行制御手段7c、減速制御手段7d、停止制御手段7e及び逆転制御手段7fの各々に必要な制御データを設定する。初期状態においてレンズ駆動リング15は図4に示す位置にあり、モータ制御手段7はその起動制御手段7aが自起動領域にある周波数帯の正転パルス(パルスAの位相がパルスBの位相よりも90度進んだパルス)をステップモータ3に対して供給する。より具体的にはタイムチャートの「1」地点でパルスA及びパルスBの双方を例えば10ms(ミリセコンド)Hレベルに維持してステップモータ3の安定化を図った後、タイムチャートの「2」のタイミングから自起動領域にある周波数帯の例えば2.5ms周期のパルスをステップモータに加え、この4パルス目のパルスを例えば10ms維持する。
【0019】
この様にして正転パルスが供給されることによりステップモータ3のロータ3aは時計廻りに回転し、この回転が図4に示すギア11乃至14を介してレンズ駆動リング15のラック15aに伝達され、レンズ駆動リング15は4ステップ右旋する。尚、この時スプリング18の付勢力がレンズ繰り出しギア17を介してレンズ駆動リング15のラック15aに伝達されるので、レンズ駆動リング15を右旋させるのに必要なステップモータ3の負荷トルクが軽減され、より高速な自起動周波数を設定することが出来る。このようにしてレンズ駆動リング15が4ステップ右旋する間にレンズ駆動リング15の凸片15cは羽根開閉レバー19の先端部を押し下げ、羽根開閉レバー15を若干右旋させる。その結果図6に示すシャッタ羽根25は軸25aを中心にして若干左旋し、シャッタ羽根25の先端付近の凸片25cはフォトリフレクタ28の検出窓28aを遮蔽する。従って、タイムチャートのタイミング「3」でフォトリフレクタ28の出力は反転しており、この出力反転が認められない場合には、何等かのエラーが発生したものとしてエラー処理を行う。
【0020】
一方、タイムチャートのタイミング「3」でフォトリフレクタ28の出力反転が確認された場合にはモータ制御手段7はタイムチャートのタイミング「4」からタイミング「5」にかけて加速制御手段7bによる制御動作に移行する。より具体的には加速制御手段7aは自起動領域にある例えば2.5msのパルス幅からスルー領域にある例えば1.2msのパルス幅までパルス周波数を徐々に加速した正転パルスをステップモータ3に供給し、ステップモータ3は徐々に加速されながら右旋していく。従って、レンズ駆動リング15も徐々に加速さながら右旋動作を行い、その凸片15bはレンズ枠31を回転させ、撮影用レンズを近距離方向に繰り出して行く。尚、この時にもスプリング18はステップモータ3に対する負荷トルクを減少せしめるので、より高速な自起動周波数やスルー周波数を設定することに貢献する。
【0021】
タイムチャートのタイミング「5」ではステップモータはスルー領域にある周波数帯の正転パルスで正転をしており、モータ制御手段7はタイムチャートのタイミング「5」からタイムチャートのタイミング「6」にかけて定速走行制御手段による制御動作に移行する。より具体的には定速走行制御手段7cはスルー領域にある例えば1.2msのパルス幅のパルスをステップモータ3に供給しつづけるので、ステップモータ3は定速で正転し、レンズ駆動リング15も定速で右旋する。そしてタイムチャートのタイミング「6」に到達するとモータ制御手段7はタイムチャートのタイミング「7」までの間減速制御手段7dに制御動作を委ねる。より具体的には減速制御手段7dはスルー領域にある例えば1.2msのパルス幅から自起動領域にある例えば2.5msのパルス幅までパルス周波数を徐々に減速した正転パルスをステップモータ3に供給し、ステップモータ3は徐々に減速されながら右旋していく。従って、レンズ駆動リング15も徐々に減速さながら右旋動作を行い、撮影用レンズを目的の合焦位置まで繰り出す。
【0022】
そして、タイムチャートのタイミング「7」になるとモータ制御手段7は停止制御手段7eに制御を委ねる。具体的には、停止制御手段7eはタイミング「7」でのパルス状態を例えば10ms維持し、ステップモータ7の安定化を図った後にタイミング「8」でステップモータ7に対する通電をオフする。従って、撮影用レンズはその位置で停止する。図8はこの様にしてレンズ駆動リング15が最大限右旋した状態を示している。
【0023】
そして、タイミング「8」でステップモータ7に対する通電がオフにするのと同時に羽根駆動モータ21に対して正方向の通電を行い、その出力ピン21aを左旋させる。従って、羽根開閉レバー19はスプリング20の付勢カによって右旋し、図9に示す様にシャッタ羽根25は軸25aを中心に左旋し、シャッタ羽根26は軸26aを中心に右旋して露出開口10aを開口する。又、この様にしてシャッタ羽根25が作動する過程でシャッタ羽根25に形成された凸片25cがフォトリフレクタ28の検出窓28aを通過するときにフォトリフレクタ28はパルスを発生する。このタイミング「9」のパルスアップエッジやタイミング「10」のパルスダウンエッジは例えば自動露出制御用のディレィタイミングストロボ同調用のディレィタイミングとして使用することが出来る。その後タイムチャートのタイミング「11」で羽根駆動モータ21に逆方向通電を行って出力ピン21aを初期位置に向けて右旋させれば、羽根開閉レバー19はスプリング20に抗して左旋し、露出開口10aは閉鎖される。
【0024】
このようにして露光動作が終了した後のタイミング「12」からモータ制御手段7は逆転制御手段7fが作動し、逆転制御手段7fは自起動領域内にある逆転パルス(パルスAとパルスBの位相順序が逆転したパルス)をステップモータ7に対して供給し、レンズ駆動リング15は初期位置に向って逆転し、レンズ駆動リング15が初期位置に到達することにより一回の撮影動作が完了する。尚、レンズの初期復帰時には自起動領域のパルスでの駆動を行うのは、時間的に余裕があるためであり、逆転時にも加速減速を行う様にしてもよい。又、上記ではモータ制御手段を複数の制御手段に分けて説明をしたが、これらの各制御手段は実際には単一のマイクロプロセッサを使用して実現されるものである。更に、上記では、レンズが最大限繰り出される場合に関しての説明を行ったが遠距離撮影で繰り出し量が僅かな場合には加速定速減速を順次行わずに、合焦位置まで自起動領域のパルスで駆動することが可能であり、又、この様に自起動領域での駆動を行っても遠距離撮影のように繰り出し量が少ない場合には合焦に要する時間も少なくてすむ。
【0025】
【発明の効果】
本発明によるレンズシャッタ装置は、以上のように構成されているため、次のような効果を得る。すなわち、地板に取付けられた開閉自在なシャッタ羽根と、地板に固定されて、光軸方向に延在する支持枠と、レンズを保持すると共に、支持枠内に収容させた状態で光軸方向に螺旋移動するレンズ枠と、レンズ枠と地板との間に配置され、レンズ枠を光軸方向に付勢するスプリングと、地板上においてその開口の周囲で回転自在に支持されると共に、レンズ枠と係合する凸片をもったレンズ駆動リングとを備えたことにより、レンズ枠が螺旋移動する際においてレンズを安定して進退させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレンズシャッタ装置のレンズ駆動を原理的に示すブロック図である。
【図2】ステップモータのパルス周波数トルク特性を示す特性図である。
【図3】レンズ駆動装置に使用されるステップモータの構成例を示す平面図である。
【図4】レンズ駆動装置に使用される動力伝達経路の初期状態の一例を示す平面図である。
【図5】図4に示す動力伝達経路の断面図である。
【図6】羽根開閉機構の初期状態における平面図である。
【図7】本発明に係るレンズシャッタ装置の一実施形態を示す断面図である。
【図8】図4に示す動力伝達経路が最大限動作した状態を示す平面図である。
【図9】図6に示す羽根開閉機構が全開位置まで到達した状態を示す平面図である。
【図10】制御動作例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
A…レンズシャッタ装置、
3…ステップモータ、 3a…ロータ、
4…連結手段
6…測距装置
7…制御手段
8…メモリ手段
10…地板、10a…開口、
15…レンズ駆動リング、15b…凸片、
16…ストッパ
19…羽根開閉レバー
21…モータ
25,26…シャッタ羽根、
30…レンズ、
31…レンズ枠、
32…スプリング、
35…支持枠。
Claims (3)
- 地板に対して遥動自在に取付けられていて露光開口を開閉するシャッタ羽根と、
前記地板に固定されていて光軸方向に筒状に延在しており内周部には雌ヘリコイドネジを有している支持枠と、
レンズを保持していると共に外周部には前記雌ヘリコイドネジに螺合させた雄ヘリコイドネジを有しており前記支持枠内に収容され常に該雄ヘリコイドネジが前記雌ヘリコイドネジに完全に螺合している状態で光軸方向に螺旋移動するレンズ枠と、
前記支持枠内で前記レンズ枠と前記地板との間に配置されていて前記レンズ枠を光軸方向に付勢しているスプリングと、
前記地板上において前記露光開口の周囲で回転自在となるように支持されており凸片を前記支持枠内で前記レンズ枠に係合させているレンズ駆動リングとを備えたことを特徴とするレンズシャッタ装置。 - 前記地板には、前記レンズ枠の側方に位置するロータの回転を、前記レンズ駆動リングのラックに伝達させるギア列が設けられたことを特徴とする請求項1記載のレンズシャッタ装置。
- 前記支持枠には、前記地板とは反対側の端部に、前記レンズの光軸と同心をなす固定レンズを嵌め込んだことを特徴とする請求項1又は2記載のレンズシャッタ装置。
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