JP4332876B2 - 簡易型薬剤揮散器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として室内や車内において使用され、ファンやヒータ等を用いずに自然に薬剤を気中に揮散する簡易型薬剤揮散器に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に、立体形状に展開可能なハニカム材に揮散性の薬剤(消臭剤)を添着した薬剤揮散器が開示されている。
この薬剤揮散器は、ファンやヒータなどを用いずに自然に薬剤を気中に揮散するものであるから、簡易型薬剤揮散器の一種である。
しかも、ハニカム材を立体形状に展開して使用するので、使用時の外観形状を見栄え良くできる。
【0003】
特許文献2には、立体形状に展開できるハニカム構造の薬剤保持体を、折り畳み自在な支持体に取付け、その支持体を展開状態とすることで薬剤保持体を立体形状とし、自然に薬剤を気中に揮散、または、その薬剤保持体の内部にファンを設置し、ファンを駆動して薬剤を気中に揮散する薬剤揮散装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
実公平3−14191号公報
【特許文献2】
特開2000−189032号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、立体形状に展開できるハニカム構造体に薬剤を保持させ、その保持した薬剤を気中に揮散するようにしたものは、その使用時の外観形状を見栄え良くできるが、その反面、薬剤を継続して揮散する時間が短く使用期間が短い、ハニカム構造体に保持した薬剤による薬効のみであって、異なる薬効が得られない。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みなされたもので、その目的は、薬効継続時間を延ばし使用期間を長くしたり、あるいは異なる薬効が得られるようにした使用時の外観形状が見栄え良い簡易型薬剤揮散器を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、主薬剤揮散器1と、補助薬剤2を備えた簡易型薬剤揮散器であって、
前記主薬剤揮散器1は、2つ折り状態と展開状態に変位可能な支持体10に、重合形状と立体形状に折り畳み、拡開自在で揮散性の薬剤を保持した薬剤保持体20を、支持体10が2つ折り状態の時に薬剤保持体20が重合形状、支持体10が展開状態の時に薬剤保持体20が立体形状となるように取付けたもので、
前記補助薬剤2は、主薬剤揮散器1に着脱可能に取付けてあり、
前記支持体10は補助薬剤挿入用穴10aを有し、薬剤保持体20は補助薬剤挿入用穴10aと対向した補助薬剤収容用凹陥部22を有し、
前記補助薬剤2の揮散性薬剤が、補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収容用凹陥部22に収容されていることを特徴とする簡易型薬剤揮散器である。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において補助薬剤2は、2つ折り状態と展開状態に変位可能な取付体30に、重合形状と立体形状に折り畳み、拡開自在で揮散性の薬剤を保持した薬剤保持体40を、取付体30が2つ折り状態の時に薬剤保持体40が重合形状、取付体30が展開状態の時に薬剤保持体40が立体形状となるように取付けたもので、
その取付体30を支持体10に、支持体10とともに取付体30が2つ折り状態、展開状態に変位すると共に、薬剤保持体40が補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収容用凹陥部22に収容されるように取付た簡易型薬剤揮散器である。
【0010】
第3の発明は、第1の発明において補助薬剤2は、薬効を有する製剤単体2aより成り、この製剤単体2aが補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収容用凹陥部22に収容されている簡易型薬剤揮散器である。
【0011】
第4の発明は、第1の発明において補助薬剤2は、液状薬剤を収容した容器60に吸液芯61を設けたもので、その容器60が補助薬剤収容用凹陥部22に収容されている簡易型薬剤揮散器である。
【0012】
【作 用】
第1の発明によれば、主薬剤揮散器1の薬剤保持体20を立体形状として使用するから、その薬剤保持体20を見栄えの良い外観形状とすることができる。
また、補助薬剤2の揮散性薬剤は、使用状態において薬剤保持体20で囲まれ、直接目視されないし、薬剤保持体20の外観を見苦しくすることがない。
よって、これらが相俟って、使用時の外観形状が見栄え良い簡易型薬剤揮散器とすることができる。
【0013】
また、薬剤保持体20の保持した薬剤と補助薬剤2の揮散性薬剤を同一の薬効を発揮するものとすれば、その薬効を補強したり、長時間薬効を継続して長期間使用できる。
【0014】
また、前述の薬剤保持体20の保持した薬剤と補助薬剤2の揮散性薬剤を異なる薬効を発揮するものとすれば、異なる薬効を発揮する簡易薬剤揮散器とすることができる。
【0015】
また、補助薬剤2を取外した状態で、主薬剤揮散器1の補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収容用凹陥部22に薬剤を供給することで、その薬剤保持体20に薬剤を保持できる。
よって、主薬剤揮散器1の製造時や、使用後に、薬剤保持体20に薬剤を簡単に保持することができるので、その薬剤保持体20を繰り返して使用することができる。
【0016】
第2の発明によれば、補助薬剤2の薬剤保持体40は主薬剤揮散器1の薬剤保持体20とともに重合形状、立体形状に折り畳み、拡開するので、運搬・保管時などには各薬剤保持体20,40を重合形状として全体をコンパクトにできるし、使用時には各薬剤保持体20,40を立体形状として空気の接する面積を大とし、スムーズに薬剤を自然に気中に揮散することができる。
【0017】
第3の発明によれば、補助薬剤2が薬効を有する製剤単体2aより成るので、主薬剤揮散器1に簡単に取付けできるし、小型コンパクトな補助薬剤2でありながら薬効継続時間を長くすることができる。
【0018】
第4の発明によれば、補助薬剤2が吸液芯61を有する容器60で、薬剤の揮散状況が容器60内の薬剤の減少状態で目視で確認できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1と図2に示すように、主薬剤揮散器1と、この主薬剤揮散器1に取付け、取外し自在、つまり着脱可能な補助薬剤2で簡易型薬剤揮散器を構成する。
前記主薬剤揮散器1は、支持体10と、この支持体10に取付けた薬剤保持体20と、この薬剤保持体20が保持した揮散性の薬剤を備えている。
前記支持体10は、2つ折り状態、例えば図1に示す2つ折り状態と展開状態、例えば図3に示す180度展開状態に変位する。
前記薬剤保持体20は、図3に示すように伸縮自在な多数のセル21を有するハニカム構造で、その各セル21が重ね合わせられて押しつぶされた重合形状、例えば図1に示す形状と、各セル21が拡開した立体形状、例えば図3に示すほぼ半球形状に折り畳み拡開自在である。
【0020】
前記薬剤保持体20は支持体10に、その支持体10が2つ折り状態の時に薬剤保持体20が重合形状、支持体10が展開状態の時に薬剤保持体20が立体形状となるように取付けてある。
【0021】
前記補助薬剤2は、揮散性薬剤を備え、主薬剤揮散器1に、その揮散性薬剤が立体形状の薬剤保持体20で囲まれるように取付けられる。
つまり、主薬剤揮散器1に補助薬剤2が、使用状態の時に揮散性薬剤を薬剤保持体20で囲むように取付けられる。
例えば、図1と図3に示すように、支持体10に補助薬剤挿入用穴10aを形成し、薬剤保持体20には補助薬剤挿入用穴10aと対向した補助薬剤収容用凹陥部22を形成する。
そして、補助薬剤2は、その揮散性薬剤が補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収容用凹陥部22内に収容されるように取付けられる。
【0022】
このようであるから、主薬剤揮散器1の薬剤保持体20を立体形状として使用するから、見栄えの良い外観形状とすることができる。
また、薬剤保持体20の保持した薬剤と補助薬剤2の揮散性薬剤を同一の薬効を発揮するものとすれば、その薬効を補強したり、長時間薬効を継続して長期間使用できる。
しかも、前述の薬剤保持体20の保持した薬剤と補助薬剤2の揮散性薬剤を異なる薬効を発揮するものとすれば、異なる薬効を発揮する簡易薬剤揮散器とすることができる。
例えば、害虫を防除する場面で侵入飛翔害虫の殺虫と侵入防止(忌避)ができる。また、消臭する場面で香り、害虫防除と消臭ができる。
さらに、前記補助薬剤2の揮散性薬剤は、使用状態において薬剤保持体20で囲まれ、直接目視されないし、薬剤保持体20の外観を見苦しくすることがなく、見栄えの良い外観形状とすることができる。
【0023】
また、製造時や使用後に、主薬剤揮散器1の補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収容用凹陥部22に薬剤を供給することで、その薬剤保持体20に薬剤を保持できる。
【0024】
次に、各部材の具体形状の一例を説明する。
前記、支持体10は第1板状体11と、第2板状体12と、この第1板状体11と第2板状体12に亘って一体的に設けられた折り曲げ用連結片13を備えた板状で、図1と図2に示す2つ折り状態から第1・第2板状体11,12を矢印a方向に動かして図3に示す180度に展開した状態に変位できる。なお図3に示す180度に展開した状態から第1・第2板状体11,12を矢印b方向に動かすことで、その第1・第2板状体11,12が接した360度に展開した状態に変位することも可能である。
【0025】
そして、運搬、保管時等には図1に示す2つ折り状態とし、使用時には図3に示す展開状態とする。
なお、図3に示す180度の展開状態の場合には、その支持体10をテーブル等に載置して使用したり、壁に吊り下げて使用する。
また、360度の展開状態の場合には、その支持体10を壁等に吊り下げて使用する。
【0026】
この実施の形態では第1・第2板状体11,12は、ほぼ半円形状の板11a,12aと、その円弧状面に一体的に設けた取手片11b,12bを有し、その半円形状の板11a,12aの直線状面が折り曲げ用連結片13で一体的に連結されている。
そして、前記取手片11b,12bを持って前述したように2つ折り状態、180度展開状態、360度展開状態に変位できるようにしてある。
よって、支持体10を容易に各状態に変位することができる。
なお、展開状態は180度、360度に限ることはなく、任意の角度に展開できることは勿論である。
【0027】
前記薬剤保持体20は、第1・第2板状体11,12のほぼ半円形状の板11a,12aの対向面に跨って取付け、例えば接着してある。
そして、支持体10を2つ折り状態とすることで前述のように薬剤保持体20は重合形状となり、主薬剤揮散器1がコンパクトになる。
また、薬剤保持体20が支持体10で被覆される。
よって、主薬剤揮散器1の運搬、保管が容易であるし、取り扱う時に薬剤保持体20に人の手が触れることがないから、薬剤が人の手に付着しない。
【0028】
また、支持体10が展開状態であると薬剤保持体20が立体形状で、多数のセル21が拡開しているので、薬剤保持体20の空気と触れる面積が大きく、保持した薬剤がスムーズに揮散する。
【0029】
前記支持体10は、表面に薬剤が付着し難いことが好ましい。
例えば、合成樹脂製の支持体、紙製で表面に樹脂膜などをコーティングした支持体。
前記薬剤保持体20は、紙、不織布、織物、フィルムなどを挙げることができ、使用する薬剤を保持もしくは含浸するものであれば全て使用可能であり、有効成分や製剤に応じて適宜選択すればよい。
また、形状を維持するため、コシの強い材質を選択、あるいはガスバリア性のフィルムやアルミ箔などをラミネートする、など方法を採用する。
【0030】
この実施の形態では、支持体10を図1に示す2つ折り状態に保持する保持手段を備えている。
例えば、図3と図4に示すように第1・第2板状体11,12の取手片11b,12bに雄係止部14と雌係止部15を設け、この雄係止部14と雌係止部15を図4に示すように嵌合しながら係止することで支持体10の第1・第2板状体11,12を2つ折り状態に保持する。
この保持手段によれば、雄係止部14と雌係止部15の嵌合長さを変えることで、第1板状体11と第2板状体12の間隔を調整できる。
なお、各取手片11b,12bの端部に相互に係止する係止片を設けて保持手段としても良い。また、ゴムバンドなどを保持手段としても良い。
【0031】
前記折り曲げ用連結片13の長手方向中間部、好ましくは長手方向中央部に切欠部16を形成すると共に、第1・第2板状体11,12に切欠部16と連続して切欠部17,18を形成することで、前述の補助薬剤挿入用穴10aとしてある。
前記薬剤保持体20の一端面20aにおける補助薬剤挿入用穴10との対向した部分が切欠きされて補助薬剤収容用凹陥部22を形成している。
【0032】
前記補助薬剤2は、この実施の形態では取付体30と、薬剤保持体40と、その薬剤保持体40に保持した揮散性の薬剤を備え、その揮散性の薬剤を保持した薬剤保持体40が前述の揮散性薬剤である。
前記取付体30は、前述の支持体10と同様に2つ折り状態と展開状態に変位可能な板状である。
例えば、第1板状体31と第2板状体32を折り曲げ用連結片33で一体的に連結した形状で、図1、図2に示す2つ折り状態と図3に示す180度展開状態に変位する。
【0033】
前記薬剤保持体40は、図3に示すように、伸縮自在な多数のセル41を有するハニカム構造で、図1、図2に示すように多数のセル41が重なり合う重合形状と、図3に示すように多数のセル41が拡開した立体形状、例えばほぼ半球形状に拡開、折り畳み自在である。
この薬剤保持体40は取付体30の内面、例えば第1・第2板状体31,32の対向面に跨って取付け、例えば接着してある。
そして、取付体30が2つ折り状態であると薬剤保持体40が重合形状、取付体30が展開状態であると薬剤保持体40が立体形状である。
【0034】
前記取付体30は、表面に薬剤が付着し難いことが好ましい。
例えば、合成樹脂製の支持体、紙製で表面に樹脂膜などをコーティングした取付体。
前記薬剤保持体40は、紙、不織布、織物、フィルムなどを挙げることができ、使用する薬剤を保持もしくは含浸するものであれば全て使用可能であり、有効成分や製剤に応じて適宜選択すればよい。
また、形状を維持するため、コシの強い材質を選択、あるいはガスバリア性のフィルムやアルミ箔などをラミネートする、など方法を採用する。
【0035】
前記取付体30は、支持体10に取付け、取外し自在に取付けられ、前記薬剤保持体40は、支持体10の補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収納用凹陥部22に収容される。
例えば、補助薬剤2の第1・第2板状体31,32、折り曲げ用連結片33は、主薬剤揮散器1の支持体10の第1・第2板状体11,12、折り曲げ用連結片13よりもそれぞれ大きく、2つ折り状態で補助薬剤2の第1・第2板状体31,32が主薬剤揮散器1の第1・第2板状体11,12を挟持すると共に、折り曲げ用連結片33が折り曲げ用連結片13に接する。
前記補助薬剤2の薬剤保持体40は取付体30よりも小さく、支持体10の補助薬剤挿入用穴10aから薬剤保持体20の補助薬剤収容用凹陥部22内に収容される。
【0036】
なお、補助薬剤2を強固に取付けするには、その取付体30と支持体10を粘着テープで固定したり、取付体30を第1・第2板状体31,32が接触する方向に弾性的に付勢されたものとし、その第1・第2板状体31,32が第1・第2板状体11,12に強く接するようにしても良い。
【0037】
前述の構成とすることで、使用状態において各薬剤保持体20,40が立体形状となり、その空気と触れる面積が大きいからスムーズに薬剤を気中に揮散できる。
また、運搬、保管時には支持体10、取付体30を2つ折り状態とすることによって各薬剤保持体20,40が重合形状となるから、全体がコンパクトである。
【0038】
また、補助薬剤2を取外した状態においては薬剤保持体20の補助薬剤収容用凹陥部22が支持体10の補助薬剤収容用穴10aから外部に開口するので、薬剤供給手段によって補助薬剤収容用穴10aから薬剤を薬剤保持体20に供給することができ、それによって、その薬剤保持体20に薬剤を保持することができる。
よって薬剤を保持しない薬剤保持体20を支持体10に取付け、その後に薬剤保持体20に薬剤を保持できるから、主薬剤揮散器1の製造時に薬剤保持体20に薬剤を簡単に保持できる。
また、使用により薬剤保持体20から薬剤が揮散した場合に、その薬剤保持体20に薬剤を簡単に保持できる。
【0039】
前述の供給する薬剤の形態は、有効成分を含んだ液状薬剤、有効成分を含んだジェル状、ゲル状の半固形状薬剤、有効成分を含んだ粉粒などの固形状薬剤などの製剤が挙げられる。好ましくは、薬剤保持体20への保持速度が速いことから有効成分を含んだ液状薬剤の製剤である。
また、液状薬剤を供給する仕方としては、滴下、噴霧、接触付着(塗布)等が挙げられるが、これに限ることはない。
【0040】
例えば図5に示すように支持体10を2つ折り状態として補助薬剤挿入用穴10aが上向きとなるようにし、薬剤供給手段50、例えばノズル51を備えた容器52を補助薬剤挿入用穴10aの上方に位置し、そのノズル51で液状の薬剤53を補助薬剤挿入用穴10aから薬剤保持体20に滴下することで、その薬剤が含浸して保持される。
【0041】
この時、支持体10を完全に2つ折りした状態から若干展開して薬剤保持体20が完全に重合した形状から若干拡開した形状として薬剤保持体20の多数のセル21が若干拡開した状態とする。例えば、保持手段によって第1板状体11と第2板状体12の間隔を調整して若干広くする。
このようにすることで、薬剤が薬剤保持体20に保持(含浸)し易くなる。
【0042】
前述の補助薬剤2は、薬効を有する揮散性の製剤単体より成るものとし、その製剤単体を主薬剤揮散器1に取付けて、使用時に製剤単体(つまり、揮散性薬剤)が薬剤保持体20で囲まれるようにしても良い。
例えば、揮散性薬剤を固形とした固形状製剤、揮散性薬剤をジェル状、ゲル状とした半固形状製剤、揮散性薬剤を含有した昇華性固形製剤、効能を有する昇華性物質等の薬効を有する揮散性の製剤単体を、取付体30に設け、その取付体30を支持体10に取付け、取外し自在に取付けしたり、その製剤単体を支持体10に取付け・取外し自在に取付けする。
【0043】
具体的には、図6と図7に示すように支持体10の折り曲げ用連結片13の一部分、好ましくは長手方向中央部を切り起こして補助薬剤挿入用穴10aを形成すると共に、その穴を開閉する蓋13aとする。
この蓋13aに薬剤を有する揮散性の薬剤単体2aを取付け、取外し自在に取付ける。
そして、蓋13aで穴10aを閉じると図7に示すように、前述の製剤単体2aが薬剤保持体20の補助薬剤収容用凹陥部22内に収容され、図8に示す使用状態において立体形状の薬剤保持体20で製剤単体2aが囲まれるようにする。なお、前述の蓋13aを設けずに、折り曲げ用連結片13に着脱自在な取付体30を形成し、この取付体30に前述の製剤単体2aを取付けても良い。
【0044】
前記補助薬剤2は、薬効を有する有効成分を含有する液状薬剤を含浸体に含ませたものでも良いし、その含浸体を取付体、例えば前述の蓋13aに着脱自在に取付けたものでも良い。
前述の含浸体としては、紙、不織布、織物、綿、樹脂、木材などの材料を、ジャバラ形状、スノコ形状、糸束形状、スポンジ形状などに加工したものが挙げられる。
【0045】
また、前記補助薬剤2は、吸液芯を有する液状薬剤を収容した容器とすることもできる。
例えば、図9に示すように、容器60に液状薬剤を収容すると共に、その容器60に吸液芯61の下部を挿入し、かつその吸液芯61の上部を容器60から突出する。
この場合には、容器60を補助薬剤収容用凹陥部22に収容する。例えば容器60を蓋13aに着脱自在に取付けると共に、その吸液芯61を補助薬剤収容用凹陥部22に突出して収容する。
【0046】
このようにすれば、薬剤の揮散状況が容器60内の薬剤減少状態を目視で確認できる。
例えば、容器60を薬剤量を目視できるように透明、半透明としたり、目盛部分を有するものとすれば、容器60を見ることで薬剤減少状態を確認できる。また、吸液芯61を外すことで容器60内を見ることでも薬剤減少状態を確認できる。
【0047】
前記吸液芯61としては、タルク、シリカ、マイカなどの無機物質や木粉、合成樹脂などの有機物質を粘結剤と各種形状に成型したもの、紙、パルプ、ポリエステル、ポリプロピレン、レーヨンなど材料による各種繊維で円柱、角柱、板状などの形状に加工したもの、またその糸状、布状などを束ねたものなどが挙げられる。
【0048】
前記薬剤としては、従来より殺虫、防虫、忌避、害虫成長制御、などを目的として用いられている常温揮散性薬剤、または防虫・防黴剤、香料、消臭剤、機能性植物油などの常温揮散性薬剤が挙げられる。これらの単剤、または複合剤として用いる。
また、製剤化において、前記有効成分に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、揮散調製剤、着色剤、などを必要に応じて適宜使用する。さらに、液剤の調製に、溶剤、界面活性剤など、エアゾールの調製に、溶剤、高圧ガスなど、ゲル剤の調製に、溶剤、ゲル化剤など、固形剤の調製に、溶剤、増量剤、昇華剤など、を使用する。
【0049】
前記薬剤(つまり、有効成分)の有効期間の確認方法については、公知技術を採用し、ハニカム構造の薬剤保持体20及び薬剤に付与したり、または、補助薬剤2の薬剤保持体40や製剤単体2aに付与したり、あるいは別にインジケータ用具を具備し、使用終点や薬剤の処理時期を確認する。また、補給する薬剤や製剤にも供することで次の薬剤の処理時期を確認する。
公知技術の中でも、色変、消失など目視で確認できる方が分かりやすく好ましい。
例えば、それ自体が昇華し経時的に消失する昇華性物質をインジケーターとして使用する。昇華性物質としては、アダマンタン、シクロドデカン、ノルボルナン、トリメチルノルボルナン、樟脳、メントール、などが例示でき、これを微粒剤、顆粒、錠剤、等形状に成形したものを使用する。
色変物質を利用したものをインジケータとして使用する。
その1つとして、電子供与性呈色化合物、顕色剤、減感剤からなる可変色色素を担持体に含浸したものは、減感剤、又は顕色剤に用いた揮散性薬剤が揮散し、残存率が減少することで電子供与性呈色化合物と顕色剤との反応が開始し呈色を生起し、担持体の色調が変化する。色調として、赤、黒、青、緑、紫、橙、黄、茶、など多くの色が可能であり、前記3成分の選定、組合せ等によって希望する色調、色濃度、色変時期を得ることができる。
また、油溶性の色素や染料の採用により、例えば、色素等を揮散性薬剤に溶解させ、色素等と親和性のない担持体に保持することにより揮散に伴い色彩の減色を確認する。
水筆法の原理をインジケーターとして使用することができる。
水筆法とは、例えば、着色した紙材などの担持体に揮散性薬剤を含浸すると共に表面に酸化チタンの微粒子を付着させ、該薬剤の消失に伴い着色した元の色から酸化チタンの白色に変色させる方法である。着色した紙材として、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、白、黒、グレーなど彩色が挙げられ、色変化、文字や模様などの表示で確認できる。
【0050】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、主薬剤揮散器1の薬剤保持体20を立体形状として使用するから、その薬剤保持体20を見栄えの良い外観形状とすることができる。
また、補助薬剤2の揮散性薬剤は、使用状態において薬剤保持体20で囲まれ、直接目視されないし、薬剤保持体20の外観を見苦しくすることがない。
よって、これらが相俟って、使用時の外観形状が見栄え良い簡易型薬剤揮散器とすることができる。
【0051】
また、薬剤保持体20の保持した薬剤と補助薬剤2の揮散性薬剤を同一の薬効を発揮するものとすれば、その薬効を補強したり、長時間薬効を継続して長期間使用できる。
【0052】
また、前述の薬剤保持体20の保持した薬剤と補助薬剤2の揮散性薬剤を異なる薬効を発揮するものとすれば、異なる薬効を発揮する簡易薬剤揮散器とすることができる。
【0053】
また、補助薬剤2を取外した状態で、主薬剤揮散器1の補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収容用凹陥部22に薬剤を供給することで、その薬剤保持体20に薬剤を保持できる。
よって、主薬剤揮散器1の製造時や、使用後に、薬剤保持体20に薬剤を簡単に保持することができるので、その薬剤保持体20を繰り返して使用することができる。
【0054】
請求項2に係る発明によれば、補助薬剤2の薬剤保持体40は主薬剤揮散器1の薬剤保持体20とともに重合形状、立体形状に折り畳み、拡開するので、運搬・保管時などには各薬剤保持体20,40を重合形状として全体をコンパクトにできるし、使用時には各薬剤保持体20,40を立体形状として空気の接する面積を大とし、スムーズに薬剤を自然に気中に揮散することができる。
【0055】
請求項3に係る発明によれば、補助薬剤2が薬効を有する製剤単体2aより成るので、主薬剤揮散器1に簡単に取付けできるし、小型コンパクトな補助薬剤2でありながら薬効継続時間を長くすることができる。
【0056】
請求項4に係る発明によれば、補助薬剤2が吸液芯61を有する容器60で、薬剤の揮散状況が容器60内の薬剤の減少状態で目視で確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す簡易型薬剤揮散器の分解斜視図である。
【図2】簡易型薬剤揮散器の断面図である。
【図3】使用状態の断面図である。
【図4】図1のA−A拡大断面図である。
【図5】主薬剤揮散器の薬剤保持体に薬剤を供給する状態を示す正面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す簡易型薬剤揮散器の斜視図である。
【図7】補助薬剤の取付部分を拡大した断面図である。
【図8】使用状態の断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態を示す簡易型薬剤揮散器の使用状態の断面図である。
【符号の説明】
1…主薬剤揮散器、2…補助薬剤、10…支持体、10a…補助薬剤挿入用穴、11…第1板状体、12…第2板状体、13…折り曲げ用連結片、20…薬剤保持体、21…セル、22…補助薬剤収容用凹陥部、30…取付体、31…第1板状体、32…第2板状体、33…折り曲げ用連結片、40…薬剤保持体、41…セル、60…容器、61…吸液芯。
Claims (4)
- 主薬剤揮散器1と、補助薬剤2を備えた簡易型薬剤揮散器であって、
前記主薬剤揮散器1は、2つ折り状態と展開状態に変位可能な支持体10に、重合形状と立体形状に折り畳み、拡開自在で揮散性の薬剤を保持した薬剤保持体20を、支持体10が2つ折り状態の時に薬剤保持体20が重合形状、支持体10が展開状態の時に薬剤保持体20が立体形状となるように取付けたもので、
前記補助薬剤2は、主薬剤揮散器1に着脱可能に取付けてあり、
前記支持体10は補助薬剤挿入用穴10aを有し、薬剤保持体20は補助薬剤挿入用穴10aと対向した補助薬剤収容用凹陥部22を有し、
前記補助薬剤2の揮散性薬剤が、補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収容用凹陥部22に収容されていることを特徴とする簡易型薬剤揮散器。 - 補助薬剤2は、2つ折り状態と展開状態に変位可能な取付体30に、重合形状と立体形状に折り畳み、拡開自在で揮散性の薬剤を保持した薬剤保持体40を、取付体30が2つ折り状態の時に薬剤保持体40が重合形状、取付体30が展開状態の時に薬剤保持体40が立体形状となるように取付けたもので、
その取付体30を支持体10に、支持体10とともに取付体30が2つ折り状態、展開状態に変位すると共に、薬剤保持体40が補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収容用凹陥部22に収容されるように取付た請求項1記載の簡易型薬剤揮散器。 - 補助薬剤2は、薬効を有する製剤単体2aより成り、この製剤単体2aが補助薬剤挿入用穴10aから補助薬剤収容用凹陥部22に収容されている請求項1記載の簡易型薬剤揮散器。
- 補助薬剤2は、液状薬剤を収容した容器60に吸液芯61を設けたもので、その容器60が補助薬剤収容用凹陥部22に収容されている請求項1記載の簡易型薬剤揮散器。
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