JP4332569B2 - サンドコンパクションパイル工法用材料およびその材料を使用したサンドコンパクションパイルの造成方法 - Google Patents

サンドコンパクションパイル工法用材料およびその材料を使用したサンドコンパクションパイルの造成方法 Download PDF

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本発明は、陸上の緩い砂地盤の液状化対策あるいは海上の軟弱粘土地盤を改良するために、サンドコンパクションパイル工法(以下、SCP工法ともいう)における砂に代えて使用される製鋼スラグ、高炉徐冷スラグ、高炉水砕スラグを用いたサンドコンパクションパイル工法用材料およびその材料を使用したサンドコンパクションパイルの造成方法に関する。
ここで、前記の製鋼スラグとは、製鋼工程で生じる石灰分を主体とした粉粒状の副産物であり、転炉スラグ、溶銑予備処理スラグ、2次製錬スラグ、電気炉スラグなどを言う。
また、高炉徐冷スラグとは、溶融状態の高炉スラグをヤードに流し込み、空気と適度な散水により冷却して生成される結晶質で岩石状のものをいう。
また、高炉水砕スラグとは、溶融状態の高炉スラグを加圧水で急冷することにより生成されるガラス質(非結晶)で粒状のものをいう。高炉水砕スラグには、炉前水砕スラグと炉外水砕スラグとがある。なお、以下の説明で、高炉徐冷スラグと高炉水砕スラグと合せて、高炉スラグということもある。
従来、地盤改良工法に砂を用いるサンドコンパクションパイル工法(以下、SCP工法ともいう)が知られている。その施工方法には、以下の方法がある。
(A)バイブロハンマを用いてケーシングパイプに振動を与え、また打戻し式に締め固める締固め砂杭の造成方法。
(B)ケーシングパイプを回転圧入させ、また強制昇降装置を用いてケーシングパイプを打戻し式に締め固める締固め砂杭の造成方法。
(C)ケーシングパイプを引き上げながらケーシングに内装の振動機・つき固め装置により砂を側方へ広げて砂杭を締め固め造成する方法。
(D)内管ケーシングおよび外管ケーシングを備えた二重管構造のケーシングパイプを回転圧入して所定の深度に達した後に、ケーシングパイプの引き上げとともに材料を排出しながら内管ケーシングを上下する締め固め砂杭の造成方法。
(E)先端に偏心した掘削・拡径ヘッドを装着したケーシングパイプケーシングパイプを回転圧入させ、ケーシングパイプを打戻し式に締め固める砂杭の造成方法。
前記のSCP工法は、砂を用いて、改良すべき地盤中に締め固めた砂杭を強制的に打設して、緩い砂地盤の場合、締め固めによる液状化防止、軟弱な粘土地盤では強制的な置き換え排除によって強度増強あるいは圧密沈下防止を目的とした地盤改良工法である。
SCP工法に用いられる砂杭は、従来良質な天然砂が用いられてきたが、近年、港湾工事を中心として多数箇所に砂によるSCP杭に代わって、天然資源の保護の観点より製鋼スラグ、高炉徐冷スラグ、高炉水砕スラグのリサイクル材料の有効活用が推進されている。
また、砂地盤の液状化対策あるいは軟弱粘土地盤を改良する目的で、サンドコンパクションパイル工法における砂に代わる中詰材用の材料として、(1)製鋼スラグ100%を用いることも知られている(例えば、非特許文献1参照)。
また、(2)20MM以下の粒径に調整した転炉スラグに、高炉スラグ、石灰またはセメントあるいはセメントクリンカを重量比で、それぞれ転炉スラグを100、高炉水砕スラグを10−20、石灰またはセメントあるいはセメントクリンカを(10:20)の割合で混合した材料が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、(3)高炉滓に塩化アルミニウムまたはその塩を混合攪拌した混合物(例えば、特許文献1参照)も知られている(例えば、特許文献2参照特開昭)。
また、(4)高炉滓に塩化アルミニウムまたはその塩あるいは硫酸アルミニウムを混合攪拌した混合物を地中に打ち込み、さらに珪フッ化マグネシウム(MGSIF・HOの水溶液をその上に散布するようにしたものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、膨張性固化杭関連技術としては、例えば特許文献4〜6が知られている。
前記の膨張性固化杭関連技術として特許文献4では、硬焼生石灰粉粒体(10−60%)と、硫酸アミニュウム系化合物(0.1−5%)と、細骨材・砂・スクリーニングス・石膏・水砕スラグまたは転炉スラグあるいは石灰灰等の珪酸成分含有物とを用いた地盤改良材料が開示されている。
また、前記の膨張性固化杭関連技術として特許文献5では、地盤中の水分と反応することにより、膨張・硬化をして地盤を改良する地盤改良材料であって、硬焼生石灰粉粒体、硫酸カルシウム系硬化粉粒体、および、珪化変性明礬石系粉粒体を含む地盤改良材料であって、硬焼生石灰粉粒体(10−60%)と、硫酸アルミニュウム系化合物(0.1−5%)と、細骨材・砂・スクリーニングス・石膏・水砕スラグまたは転炉スラグあるいは石灰灰等の珪酸成分含有物とを用いた地盤改良材料が開示されている。
また、前記の膨張性固化杭関連技術として特許文献6では、砂質地盤に所定のピッチで多数の締固め杭を造成し、杭造成用ケーシングの打戻しによる杭径の拡大(物理的締固め)と杭材料の水和・膨張による杭径の拡大(化学的締固め)とにより杭間地盤を所定強度に締固める技術の砂質地盤締固め工法において、硬焼生石灰と、硫酸アルミニウム系化合物と、コンクリート砂・砂利・水砕スラグ・転炉スラグ等の骨材とを用いた地盤改良材が開示されている。
(財)沿岸開発技術研究センター 鐵鋼スラグ協会発行、港湾工事用製鋼スラグ利用手引書P31〜P33、2004.9 特開昭56−41914号公報 特開昭57−44018号公報 特開昭62−91583号公報 特開2001−152149号公報 特開2001−59217号公報 特開2002−322638号公報
前記(1)の場合には、水硬性に伴う固結強度などの品質管理が困難であることから,現状はSCP材料として、最低限、粒度,内部摩擦角を満足する天然砂代替材料(φ材)の粒状材としての利用にとどまっている。鉄鋼スラグは、内部摩擦角が大きいだけでなく、水硬性を併せ持つc-φ材としての特性を有することから、この特性を最大限発揮することによって、より合理的な地盤改良を提供することが可能である。
ここで、前記の[φ材]とは、通常の砂・岩石等の粒状材料で、拘束圧に比例する摩擦成分によって外力に対してせん断抵抗する材料をいう。
また、前記の[c-φ材]とは、粘着成分を有する材料で、拘束圧に比例しない一定の粘着力と拘束圧に比例する摩擦成分の両方の成分によって、外力に対してせん断抵抗する材料をいう。また、SCP材料としての製鋼スラグは、比較的細粒分混合率が多いために、打設時にケーシング内が閉塞されるという問題が生じる場合があると共に、製鋼スラグは水分を含むと膨張するという問題もある。
前記(2)の場合には、材料費が高く、そのためスラグ杭の施工費用が高くなるという問題がある。また、多数の材料を混合するようになるので、SCP用材料を製造するために、混合・粒度調整上の手間がかかるという問題もある。
前記(3)および(4)の場合には、材料費が高く、そのためスラグ杭の施工費用が高くなるという問題がある。また、フッ素を含有しているので、土壌を汚染する恐れがあるという問題もある。
本発明は、鉄鋼スラグの水硬性を確実に発現させた高強度SCP杭により、合理的な地盤改良工法におけるサンドコンパクションパイル(SCP)を安価に提供するために、前記の問題の中でも、従来のような製鋼スラグ単体での利用における固結強度の安定化を図ると共に、細粒分混合率を低減することにより、粒度を改善したサンドコンパクションパイル工法用材料およびその材料を用いたサンドコンパクションパイルの造成方法を提供することを目的とする。
前記の課題を有利に解決するために、第1発明の鉄鋼スラグSCP工法用材料では、製鋼スラグと高炉徐冷スラグとの質量混合率を8.5:1.5〜0.5:9.5とし、かつ、締め固め粒子破砕による75μm以下の粒度による細粒分混合率FC(%)を下記(1)式で設定することを特徴とする。
10.0%≧αFC LD +β・k・FC BF ≧2.0% (1)
ただし、α:製鋼スラグ混合率(%)
β:高炉徐冷スラグ混合率(%)
FC LD :製鋼スラグのFC(%)
FC BF :高炉スラグのFC(%)
FC:75μm以下の粒度の混合率(%)
k:施工前後における高炉スラグのFC増加率予測値である。
また、第2発明のサンドコンパクションパイル工法用材料では、製鋼スラグと、高炉徐冷スラグおよび高炉水砕スラグとの質量混合率を、8.5:1.5から0.5:9.5とし、かつ、締め固め粒子破砕による75μm以下の粒度による細粒分混合率FC(%)を下記(2)式で設定することを特徴とする。
10.0%≧αFC LD +β´・k・FC BF ≧2.0% (2)
ただし、α:製鋼スラグ混合率(%)
β´:高炉徐冷スラグ+高炉水砕スラグの混合率(%)
FC LD :製鋼スラグのFC(%)
FC BF :高炉スラグのFC(%)
FC:75μm以下の粒度の混合率(%)
k:施工前後における高炉スラグのFC増加率予測値である。
また、第発明のサンドコンパクションパイルの造成方法では、ケーシングパイプ内に材料を投入して、前記ケーシングパイプに振動を与えると共に打戻し式にサンドコンパクションパイルを造成するパイル造成方法、あるいは、ケーシングパイプを回転圧入すると共に打戻し式にサンドコンパクションパイルを造成するパイル造成方法であって、第1発明または第2発明のサンドコンパクションパイル工法用材料を、ケーシングパイプ内に投入してサンドコンパクションパイルを造成することを特徴とする。
また、第発明のサンドコンパクションパイルの造成方法では、ケーシングパイプ内に砂を投入して、ケーシングパイプ内もしくは先端に装着した振動・つき固め装置により砂を側方へ広げて砂杭を締め固め造成するサンドコンパクションパイルの造成方法であって、前記砂の代わりに、第1発明または第2発明のサンドコンパクションパイル工法用材料を、ケーシングパイプ内に投入してサンドコンパクションパイルを造成することを特徴とする。
また、第発明のサンドコンパクションパイルの造成方法では、内管ケーシングおよび外管ケーシングを備えた二重管構造のケーシングパイプを回転圧入して所定の深度に達した後に、ケーシングパイプの引き上げとともに砂をケーシングパイプの内管ケーシング先端部から排出しながら内管ケーシングを上下することで、砂杭を締め固め造成するサンドコンパクションパイルの造成方法であって、前記砂の代わりに、第1発明または第2発明のサンドコンパクションパイル工法用材料を、ケーシングパイプ内に投入してサンドコンパクションパイルを造成することを特徴とする。
また、第発明では、先端に偏心した掘削・拡径ヘッドを装着したケーシングパイプを地盤に回転圧入すると共に打戻し式にサンドコンパクションパイルを造成するパイル造成方法であって、第1発明または第2発明のサンドコンパクションパイル工法用材料を、ケーシングパイプ内に投入してサンドコンパクションパイルを造成することを特徴とする。
本発明によると次のような効果がある。
第1発明では、製鋼スラグに高炉徐冷スラグを混合することによって、従来のような製鋼スラグ単体での利用では、強度発現は小さくばらつきが非常に大きいが、高炉徐冷スラグを混合することにより、スラグ杭の強度(一軸圧縮強さ)を改善することができ、確実に強度保障することが可能である。その結果、スラグ杭の固結強度を安定させることができ、SCP工法によるスラグ杭間の砂地盤の液状化防止ならびに粘土地盤の改良においては高い複合地盤としてのせん断強度・沈下抑制を図ることができる。さらに、盛土等の構造物に対する周辺構造物への変形、沈下、側方流動の防止のために、盛土構造物と近接構造物の間の遮断工もしくは、支持杭に利用することもできる。
さらに、製鋼スラグと高炉徐冷スラグの混合材料における、75μm以下の混合率FCについて、αFC LD +β・k・FC BF の値Aを10.0%≧A≧2.0%とすることにより、鉄鋼スラグを用いたSCP工法用材料の固結強度を保障するとともに、施工装置であるケーシング内で鉄鋼スラグSCP工法用材料(中詰材料)が詰まり、ケーシングが閉塞して施工不能になることを防止できるなどの効果が得られる。
第2発明では、製鋼スラグに対して、高炉徐冷スラグと高炉水砕スラグを混合させて、75μm以下の混合率FCについて、αFC LD +β´・k・FC BF の値Aを10.0%≧A≧2.0%とすることにより、高炉徐冷スラグとの混合物に比べて、さらにスラグ杭の強度を高めることができる。
発明によると、第1発明または第2発明のサンドコンパクション工法用材料を使用して、SCP杭施工装置におけるケーシングパイプに振動を与えると共に打ち戻し式にサンドコンパクショパイルを造成したり、あるいは、ケーシングパイプを回転圧入しながら打ち戻し式にサンドコンパクションパイルを造成するので、ケーシングパイプ内においてサンドコンパクション材料が閉塞することなく効率よく施工することができ、また、造成されたスラグ杭の一軸圧縮強度が向上するスラグ杭を容易に施工することができる。また、ケーシングパイプに振動を与える打ち戻し式の施工形態では、低騒音工法でスラグ杭を施工することができ、また、回転圧入しながら打ち戻しする施工形態では、無振動・低騒音でスラグ杭を施工することができる。
発明によると、第1発明または第2発明のサンドコンパクション工法用材料を使用して、SCP杭施工装置におけるケーシングパイプを引き上げながらケーシング内もしくは先端に装着した振動機もしくは締め固め装置により、前記材料を側方へ広げて前記材料による杭を締め固め造成することができ、ケーシングパイプ内においてサンドコンパクション工法用材料が閉塞することなく効率よく施工することができ、また造成されたスラグ杭の一軸圧縮強度が向上するスラグ杭でも容易に施工することができる。また、回転圧入する施工形態では、低振動・低騒音でスラグ杭を施工することができる。
また、第発明によると、内管ケーシングと外管ケーシングとを備えた二重管構造のケーシングパイプを回転圧入して所定の深度に達した後に、ケーシングパイプの引き上げとともにサンドコンパクション工法用材料を内管ケーシング先端部から排出しながら内管ケーシングを上下することで、第1発明または第2発明のサンドコンパクション工法用材料による杭を締め固め造成することができ、ケーシングパイプ内においてサンドコンパクション工法用材料が閉塞することなく効率よく施工することができ、また造成されたスラグ杭の一軸圧縮強度が向上するスラグ杭でも容易に施工することができる。また、回転圧入する施工形態では、低振動・低騒音でスラグ杭を施工することができる。
発明によると、先端に偏芯した掘削・拡径ヘッドを装着したケーシングパイプを回転圧入すると共に打戻し式にサンドコンパクションパイルを造成するパイル造成方法により、第1発明または第2発明のサンドコンパクション工法用材料による杭を締め固め造成することができ、ケーシングパイプ内においてサンドコンパクション工法用材料が閉塞することなく効率よく施工することができ、また造成されたスラグ杭の一軸圧縮強度が向上するスラグ杭でも容易に施工することができる。また、回転圧入する施工形態では、低振動・低騒音でスラグ杭を施工することができる。
次に、本発明の実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1実施形態のSCP工法用材料では、製鋼スラグと高炉徐冷スラグとの質量混合率を8.5:1.5から0.5:9.5の割合で混合され、かつ、締め固め粒子破砕による75μm以下の粒度である細粒分混合率FC(%)を前記(1)式で設定された材料としている。
また、本発明の第2実施形態の鉄鋼スラグSCP工法用材料では、製鋼スラグと、高炉徐冷スラグおよび高炉水砕スラグとの質量混合率を、8.5:1.5〜0.5:9.5とし、かつ、締め固め粒子破砕による75μm以下の粒度である細粒分混合率FC(%)を前記(2)式で設定された材料としている。
前記第1実施形態の鉄鋼スラグSCP工法用材料において、製鋼スラグを質量混合率で、85%〜5%にした理由は、高炉徐冷スラグが15%を下回ると、スラグ杭の強度が低下するため、高炉徐冷スラグの下限を15%としこれ以上とした。また、製鋼スラグを5%より少ないと、強度が低下することから製鋼スラグの下限を5%としこれ以上とした。
また、高炉徐冷スラグおよび高炉水砕スラグが15%を下回ると、スラグ杭の強度が低下するため、高炉徐冷スラグおよび高炉水砕スラグの下限を15%としこれ以上とした。また、高炉徐冷スラグおよび高炉水砕スラグが95%を超えると、強度上昇が期待できないため高炉徐冷スラグの上限を95%としこれ以下とした。高炉徐冷スラグおよび高炉水砕スラグのそれぞれの割合は、室内強度試験等により、適宜設定すればよい。高炉徐冷スラグおよび高炉水砕スラグの好ましい混合範囲は50%〜90%である。
従来の砂によるSCP杭と、製鋼スラグ杭と、製鋼スラグ+高炉除冷スラグのサンドコンパクションパイル工法用材料(SCP工法用材料)による杭と、製鋼スラグ+高炉除冷スラグ+高炉水砕スラグのサンドコンパクションパイル工法用材料(SCP工法用材料)による杭を施工した場合、施工後の前記各種SCP杭の固結状況と施工性について下記表1を示す。なお、施工法は、ケーシングを備えた振動式締め固めによるSCP工法である。また、評価中、◎は施工性の他、杭材の強度発現に優れる場合を、○は施工性に優れる場合を、△〜×は施工性の低下が懸念される場合である。
Figure 0004332569
前記表より、製鋼スラグ+高炉除冷スラグのサンドコンパクションパイル工法用材料(SCP工法用材料)、および製鋼スラグ+高炉除冷スラグ+高炉水砕スラグのサンドコンパクションパイル工法用材料(SCP工法用材料)の場合は、SCP工法用材料が製鋼スラグあるいは砂の場合に比べて、一軸圧縮強さ(σ)が格段に高いことがわかる。また、製鋼スラグ+高炉除冷スラグのサンドコンパクションパイル工法用材料、および製鋼スラグ+高炉除冷スラグ+高炉水砕スラグのサンドコンパクションパイル工法用材料の場合は、製鋼スラグの場合に比べて、施工性がよいことがわかる。
表2は、前記[0015]に示したc-φ材としての強度特性を有する鉄鋼スラグSCP杭(改良率70%)により図1に示す重力式ケーソン護岸8直下の軟弱海底粘土地盤9を幅26.0m、深さ20mの範囲で改良した場合の円弧すべりに対する安全率についての計算結果である。
特にc-φ材である強度特性を有する本発明の鉄鋼スラグSCPでは、固結特性がないφ材である砂杭や鉄鋼スラグ杭では効果が得られにくい、拘束圧の小さい表層部の円弧すべりに対して有効で、改良仕様の合理化が期待できる。なお、表2に示すc-φ特性を有する鉄鋼スラグSCP杭の粘着力c=30KN/Mは、本発明で保障する最低の強度レベルに対応する粘着力である。
Figure 0004332569
表3は、現場で施工した直径700MMの砂杭および本発明の固結特性を有する鉄鋼スラグSCP杭の杭頭部で実施した平板載荷試験結果として、最大荷重時の沈下量および地盤反力係数、弾性係数をそれぞれ示したものである。
なお、平板載荷試験は、直径300MMの剛体平板と反力としての大型重機との間にジャッキを挿入して、荷重を3サイクルで載荷・除荷してその時の変位を計測した。表3は各ケースにおける荷重―沈下曲線から求めた結果を示したものである。
各ケースと載荷により極限支持力には到達していないが、本発明の鉄鋼スラグSCP杭は砂杭に比べて沈下が約半分以下と小さく、地盤反力係数、弾性係数は3〜4倍大きくなっており、沈下抑制に極めて有効である。
Figure 0004332569
★弾性係数 E=I・B(1−μ)・K (MN/M
ここで、Iは影響値(載荷面が剛な円形の場合0.785)であり、Bは載荷版の直径であり、μはポアソン比(0.333)であり、Kは地盤反力係数である。
表4は、製鋼スラグと高炉徐冷スラグとからなるSCP工法用材料の室内養生28日後の三軸圧縮試験(地盤工学会基準JGS-0541準拠 供試体寸法:直径φ=150mm 高さH=300mm)の結果を示したものである。
表より、製鋼スラグと高炉徐冷スラグとからなるSCP工法用材料の内部摩擦角は比較の天然砂より非常に大きく、28日養生後には固結により粘着力を発現しており、最も強度の小さい供試体の一軸圧縮強さ60〜70KN/mの場合でも粘着力C>30KN/Mとなっており、前記の表2に示した円弧すべりの計算例に示したとおり、拘束圧の小さい表層部の円弧すべりに対して有効で、改良仕様の合理化が期待できる。
Figure 0004332569
SCP工法には一般的にケーシングパイプの引き抜きと打戻しを繰り返して砂杭を造成する方法ならびにケーシング先端に装備した拡径締め固め装置で砂杭を作る方法等があるが、いずれもケーシングパイプにより地中に材料を排出しながら締め固めにより杭を造成する。そのため、材料の細粒分が多い場合にはケーシング内で材料が閉塞し施工不能になるため、一般的には75μm以下の混合率は10%以下に規定されている。
一方、スラグの固結促進を図るためには粒径が小さいほど効果的であり、特に現状の粒度試験で用いられる最小のふるい目である、75μm以下の粒度の混合率FC(%)が、もっとも固結による強度と相関性が高い。そこで、75μm以下の粒度の混合率FC(%)に着目して、製鋼スラグのみによるスラグ杭と、製鋼スラグと高炉徐冷スラグとからなるSCP工法用材料によるスラグ杭とについて、75μM以下の粒度の混合率FC(%)を変化させて道路用鉄鋼スラグ(JIS A 5015)に規定される一軸圧縮試験方法にとる供試体(直径φ=150mm、高さH=125mm)の一軸圧縮強度(kN/m)の関係について実験した結果を以下で説明する。
図2は、75μm以下の粒度の混合率FC(%)と一軸圧縮強度(kN/m)の関係を示したもので、図中、三角(△)は、製鋼スラグと高炉徐冷スラグとからなるSCP工法用材料によるスラグ杭の実験結果であり、また、4角(薄黒□)は製鋼スラグのみによるスラグ杭の実験結果であり、4角(黒□)は天然砂のみによる実験結果であり、この図から、製鋼スラグと高炉徐冷スラグとからなるSCP工法用材料によるスラグ杭では、75μm以下の粒度の混合率Fc(%)が2.0%であれば、所要の一軸圧縮強さ500kN/mを得ることができ、製鋼スラグ+高炉徐冷スラグ+高炉水砕スラグでは、2.0%以上では、1700kN/mを得ることができる。
図3は、前記[0032]の一軸圧縮試験に関して、地盤材料としての試験方法(JIS A 1216)に準じて、直径φ=150mm 高さH=300mmの供試体による一軸圧縮強さと75μm以下の混合率FC(%)の関係を示したものである。
この図から製鋼スラグと高炉徐冷スラグとからなるSCP工法用材料によるスラグ杭では、75μm以下の粒度の混合率FC(%)が2.0%以上であれば、所要の一軸圧縮強さ60kN/Mを得ることができる。
図4は、本願で規定する75μm以下の混合率Fの下限値である2%前後の試料に対して、製鋼スラグ混合率と一軸圧縮強さの関係を示したものである。この図から、製鋼スラグ50%を超えると強度は低下し、前記に示す一軸圧縮強さ60kN/mを満足するためには、最大で85%程度であることが分かる。
また、SCP工法では、施工時の締め固めにより材料の粒子破砕が生じる。特に、高炉スラグは、製鋼スラグに比べて極めて破砕されやすく、施工前後において粒度が変化する。図5は、土粒子密度(g/cm)と、施工法(陸上SCP工法ならびに海上SCP工法)により施工前後における75μm以下の粒度の混合率Fc(%)の増加率kについて、示したものである。
図5から土粒子密度(g/cm)が2.6g/cm程度の高炉スラグでは、陸上SCP工法では約1.5倍のF増加、海上SCP工法では約2.5倍のFが増加することがわかる。一方、土粒子密度が3.0/c 程度の製鋼スラグでは、施工前後のFの増加はわずかで無視できる程度である。本発明では、高炉徐冷スラグと製鋼スラグの混合材料あるいはこれに高炉水砕スラグを含ませた混合材料であることから、高炉スラグの粒子破砕効果を考慮してFをさらに低減することが可能である。
前記の高炉徐冷スラグの粒子破砕(細粒化)を見込んで、また、固結促進用に、SCP工法による締め固め粒子破砕による細粒分混合率(FC)の混合率増加効果を考慮して、本発明のサンドコンパクションパイル工法用材料では、SCP工法用材料中の、(1)製鋼スラグ混合率α(%)と、75μm以下の粒度の混合率FC(%)の製鋼スラグFC(FCLD)との積と、(2)高炉徐冷スラグ混合率(%)と、75μm以下の粒度の混合率FC(%)の高炉スラグのFC(FCBF)と、高炉スラグのFCの増加率予測値kとの積とを、鉄鋼スラグSCP工法用材料の設計に取り入れて、これら(1)と(2)の和、すなわち、αFCLD+β・k・FCBFを、10.0%≧αFCLD+β・k・FCBF≧2.0%とすると、細粒分増加によるケーシングの閉塞、あるいは一軸圧縮強度を安定させることができる。なお、前記の固結強度として前記表2に示した円弧すべりの計算例に示したとおり、拘束圧の小さい表層部の円弧すべりに対して有効となる強度レベルを見込んでいる。
すなわち、本発明では、前記の製鋼スラグと高炉徐冷スラグとの質量混合率、あるいは前記の製鋼スラグと、高炉徐冷スラグおよび高炉水砕スラグとの質量混合率とし、かつ、固結促進用に、SCP工法による締め固め粒子破砕による細粒分混合率(FC)の混合率増加効果を考慮して、細粒分混合率FC(%)を下記(1)式、あるいは(2)式で規定した高炉スラグを混合した鉄鋼スラグサンドコンパクションパイル工法用材料としている。
10.0%≧αFCLD+β・k・FCBF≧2.0% (1)
10.0%≧αFC LD +β´・k・FC BF ≧2.0% (2)
ただし、α:製鋼スラグ混合率(%)、
β:高炉徐冷スラグ混合率(%)
β´:高炉徐冷スラグ+高炉水砕スラグの混合率(%)、
FCLD:製鋼スラグのFC、
FCBF:高炉スラグのFC、
FC:75μm以下の粒度の混合率(%)である。
k:施工法(海上SCP工法あるいは陸上SCP工法)による施工前後におけるFC増加率予測値である。
前記のαFCLD+β・k・FCBFの値が10.0%以上に細粒分が多くなると、サンドコンパクション工法に用いる施工装置のケーシング内において、SCP工法用材料(中詰材料)が詰まりやすくなり、ケーシング内が閉塞して施工不能になる恐れがあるので、上限を10.0%以下とした。
また、前記のαFCLD+β・k・FCBFの値が2.0%より細粒分が少ないと、所定の一軸圧縮強度が得られないので、下限を2.0%以上とした。
前記の施工法(海上SCP工法あるいは陸上SCP工法)および施工地盤による施工前後におけるFc増加率予測値kは下記表5の通りである。
Figure 0004332569
前記の本発明のサンドコンパクション材料により、サンドコンパクションパイルを構築する本発明の施工方法の形態について説明する。
図6は、本発明のサンドコンパクションパイルの造成方法の第1実施形態を説明するための説明図である。この形態では、ケーシングパイプ1をバイブロハンマにより振動を与えると共に、打ち戻し式によりサンドコンパクションパイルを築造する施工方法である。
無限軌道式走行車体に支持されたリーダー(図示を省略した)を介して支承され、ホッパー2および振動機3を備えたケーシングパイプ支承ホルダー4によりケーシングパイプ1の上端部を支承した状態で、以下の施工手順によりサンドコンパクションパイルを造成する施工工法である。
(1)ケーシングパイプ1を施工装置におけるリーダーに沿って立設させて所定の位置に据える。
(2)バイブロハンマを起動し、ケーシングパイプ1を地中に貫入する。
(3)ケーシングパイプを所定深度に貫入させ、ホッパー2からケーシングパイプ1内に一定量の本発明のサンドコンパクション材料を投入する。
(4)ケーシングパイプ1を規定の高さに引き上げながら、ケーシングパイプ1内のサンドコンパクション材料を圧縮空気を使用しながらケーシングパイプ1先端部から排出し、本発明のサンドコンパクション材料によるスラグ柱体6を形成する。
(5)ケーシングパイプ1を地中に降下させるように打戻し、前記スラグ柱体6を締固め拡径する。
(6)前記の(4)〜(5)の工程を繰返し、所定の深さまでスラグ杭7を造成する。
なお、前記のようにして築造されたスラグ杭を軟弱地盤の前後方向あるいは左右方向に間隔をおいて多数築造することにより、所定の範囲の軟弱地盤が改良される。
図7は、本発明の施工方法の他の形態を示すものであって、この施工方法は、無限軌道式走行車体に支持されたリーダー(図示を省略した)を介して支承され、ケーシングパイプ1を保持して回転駆動する回転駆動装置とホッパー2およびリーダー側のラックに噛み合う歯車を内蔵した強制昇降装置5によりケーシングパイプ1の上端部を支承した状態で、以下の施工手順によりサンドコンパクションパイルを施工する施工方法である。
(1)ケーシングパイプ1を施工装置におけるリーダに沿って立設させ、一定量の本発明のサンドコンパクション工法用材料を投入する。
(2)ケーシングパイプ1を正回転させながら地中に貫入する。
(3)ケーシングパイプ1を所定深度に貫入させ、ホッパー2からケーシングパイプ1内に一定量の本発明のサンドコンパクション工法用材料を投入する。
(4)ケーシングパイを1を逆回転させて規定の高さに引き上げながら、ケーシングパイプ内の本発明のサンドコンパクション工法用材料を、ケーシングパイプ先端部から排出し、本発明のサンドコンパクション材料によるスラグ柱体6を形成する。
(5)ケーシングパイプ1を正回転させながら地中に降下させるように打戻し、前記スラグ柱体6を締め固め拡径する。
(6)前記(4)および(5)を繰り返して、本発明のサンドコンパクション工法用材料によるスラグ柱体6を拡径するように施工して、スラグ杭7を造成する。
図8は、さらに本発明の施工方法の他の形態を示すものであって、この形態では、ケーシングを引き上げながらサンドコンパクションパイル工法用材料を排出して、ケーシング内装の振動機、つき固め装置により材料を側方へ広げて杭を締め固め造成する施工方法である。
以下の施工手順によりスラグ杭7を造成する施工工法である。
(1)ケーシングパイプ1を施工装置におけるリーダーに沿って立設させて所定の位置に据える。
(2)ケーシングパイプ1を地中に貫入する。
(3)ケーシングパイプを所定深度に貫入させ、ホッパー2からケーシングパイプ1内に一定量の本発明のサンドコンパクション材料を投入する。
(4)ケーシングパイプ1を規定の高さに引き上げながら、ケーシングパイプ1内のサンドコンパクション材料を圧縮空気等を使用しながらケーシングパイプ1先端部から排出し、ケーシング内もしくは先端に装着した振動機もしくは締め固め装置により本発明のサンドコンパクション材料を側方へ広げてスラグ柱体6を形成する。
(5)前記の(3)〜(4)の工程を繰返し、所定の深さまでスラグ杭7を造成する。
図9は、さらに本発明の施工方法の他の形態を示すものであって、この形態では、内管ケーシング1aおよび外管ケーシング1bを備えた二重管構造のケーシングパイプ1を回転圧入して所定の深度に達した後に、ケーシングパイプの引き上げとともに、前記材料をケーシングパイプの内管ケーシング先端部から排出しながら内管ケーシングを上下することで、前記材料によるスラグ杭7を締め固め造成する施工方法である。
以下の施工手順によりスラグ杭7を造成する施工工法である。
(1)ケーシングパイプ1を施工装置におけるリーダーに沿って立設させて所定の位置にセットする(内管ケーシング内には、予めサンドコンパクション工法用材料を投入しておく)。
(2)(3)ケーシングパイプ1を正回転させながら所定深度に貫入させ、ホッパー2からケーシングパイプ1内に一定量の本発明のサンドコンパクション材料を投入する。ケーシングの貫入終了後、ケーシングの回転を止める。
(4)ケーシングパイプ1に引き上げながら、ケーシングパイプ1内のサンドコンパクション材料を圧縮空気等を使用してケーシングパイプ1の内管ケーシング1a先端部から排出し、内管ケーシングパイプ1aを上下することで、前記材料による柱体を締め固め拡径して柱体6を形成する。内管ケーシング1aを上下に30cm程度、8〜12回/m程度で作動させ地盤中に供給する材料を突き固めながらケーシング1を引き上げる。
(5)前記の(4)の工程を繰返し、所定の深さまでスラグ杭7を造成する。
図10は、さらに本発明の施工方法の他の形態を示すものであって、この形態では、先端に偏芯した掘削・拡径ヘッド10を装着したケーシングパイプ1を回転圧入すると共に打戻し式に、本発明のサンドコンパクション工法用材料によるスラグ杭7を締め固め造成する施工方法である。
以下の施工手順によりスラグ杭7を造成する施工工法である。
(1)ケーシングパイプ1を施工装置におけるリーダーに沿って立設させて所定の位置に据え、ケーシングパイプ1を正回転させながら地中に貫入する。
(2)ケーシングパイプ1を所定深度に貫入させ、ホッパー(図示省略)からケーシングパイプ1内に一定量の本発明のサンドコンパクション工法用材料を投入する。
(3)ケーシングパイプ1を逆回転させて規定の高さに引き上げながら、ケーシングパイプ内の本発明のサンドコンパクション工法用材料を、ケーシングパイプ先端部から排出し、本発明のサンドコンパクション材料によるスラグ柱体6を形成する。
(4)ケーシングパイプ1を逆回転させながら地中に降下させるように打戻し、前記スラグ柱体6を締め固め拡径する。
(5)前記(3)および(4)を繰り返して、本発明のサンドコンパクション工法用材料によるスラグ柱体6を拡径するように施工して、スラグ杭7を造成する。
c-φ材としての強度特性を有する本発明の鉄鋼スラグSCP杭による改良効果を示す円弧すべり計算に用いた重力式ケーソン護岸直下の軟弱海底粘土地盤を幅26.0m、深さ20mの範囲で改良したモデル図である。 75μm以下の粒度の混合率FC(%)と道路用鉄鋼スラグ(JIS A 5015)で規定される供試体寸法での一軸圧縮強さ(kN/m)の関係を示した実験結果を示すグラフである。 75μm以下の粒度の混合率FC(%)とJIS A 1216で規定される供試体寸法での一軸圧縮強さ(kN/m)の関係を示した実験結果を示すグラフである。 75μm以下の粒度の混合率FC(%)2%程度の供試体における製鋼スラグ混合率と一軸圧縮強さ(kN/m)の関係を示した実験結果を示すグラフである。 土粒子密度(g/cm)と、施工法(海上SCP工法、陸上SCP工法)により施工前後における75μm以下の粒度の混合率F(%)の増加率Kについて、高炉徐冷スラグ単体ならびに製鋼スラグについて示すグラフである。 本発明のサンドコンパクションパイル造成工法のバイブロハンマによる打戻し式の施工方法を示す図である。 本発明のサンドコンパクションパイル造成工法の回転圧入・打ち戻し式の施工方法を示す図である。 本発明のサンドコンパクションパイル造成工法のケーシング内装の振動機、つき固め装置により材料を側方へ広げて杭の施工方法を示す図である。 本発明のサンドコンパクションパイル造成工法の回転圧入・打ち戻し式の施工方法を示す図である。 本発明のサンドコンパクションパイル造成工法の回転圧入・打ち戻し式の施工方法を示す図である。
符号の説明
1 ケーシングパイプ
1a 内管ケーシング
1b 外管ケーシング
2 ホッパー
3 振動機
4 ケーシングパイプ支承ホルダー
5 強制昇降装置
6 スラグ柱体
7 スラグ杭
8 重力式ケーソン護岸
9 軟弱海底粘土地盤
10 掘削・拡径ヘッド

Claims (6)

  1. 製鋼スラグと高炉徐冷スラグとの質量混合率を8.5:1.5から0.5:9.5とし、かつ、締め固め粒子破砕による75μm以下の粒度である細粒分混合率FC(%)を下記(1)式で設定することを特徴とするサンドコンパクションパイル工法用材料。
    10.0%≧αF LD+β・k・FCBF≧2.0% (1)
    ただし、α:製鋼スラグ混合率(%)
    β:高炉徐冷スラグ混合率(%)
    FCLD:製鋼スラグのFC(%)
    FCBF:高炉スラグのFC(%)
    FC:75μm以下の粒度の混合率(%)
    k:施工前後における高炉スラグのFC増加率予測値である。
  2. 製鋼スラグと、高炉徐冷スラグおよび高炉水砕スラグとの質量混合率を、8.5:1.5から0.5:9.5とし、かつ、締め固め粒子破砕による75μm以下の粒度である細粒分混合率FC(%)を下記()式で設定することを特徴とするサンドコンパクションパイル工法用材料。
    10.0%≧αF LD+β´・k・FCBF≧2.0% (
    ただし、α:製鋼スラグ混合率(%)
    β´:高炉徐冷スラグ+高炉水砕スラグの混合率(%)
    FCLD:製鋼スラグのFC(%)
    FCBF:高炉スラグのFC(%)
    FC:75μm以下の粒度の混合率(%)
    k:施工前後における高炉スラグのFC増加率予測値である。
  3. ケーシングパイプ内に材料を投入して、ケーシングパイプに振動を与えると共に打戻し式にサンドコンパクションパイルを造成するパイル造成方法、あるいは、ケーシングパイプを回転圧入すると共に打戻し式にサンドコンパクションパイルを造成するパイル造成方法であって、請求項1または2に記載のサンドコンパクションパイル工法用材料を、ケーシングパイプ内に投入してサンドコンパクションパイルを造成することを特徴とするサンドコンパクションパイルの造成方法。
  4. ケーシングパイプ内に砂を投入して、ケーシングパイプ内もしくは先端に装着した振動・つき固め装置により砂を側方へ広げて砂杭を締め固め造成するサンドコンパクションパイルの造成方法であって、前記砂の代わりに、請求項1または2に記載のサンドコンパクションパイル工法用材料を、ケーシングパイプ内に投入してサンドコンパクションパイルを造成することを特徴とするサンドコンパクションパイルの造成方法。
  5. 内管ケーシングおよび外管ケーシングを備えた二重管構造のケーシングパイプを回転圧入して所定の深度に達した後に、ケーシングパイプの引き上げとともに砂をケーシングパイプの内管ケーシング先端部から排出しながら内管ケーシングを上下することで、砂杭を締め固め造成するサンドコンパクションパイルの造成方法であって、前記砂の代わりに、請求項1または2に記載のサンドコンパクションパイル工法用材料を、ケーシングパイプ内に投入してサンドコンパクションパイルを造成することを特徴とするサンドコンパクションパイルの造成方法。
  6. 先端に偏心した掘削・拡径ヘッドを装着したケーシングパイプを地盤に回転圧入すると共に打戻し式にサンドコンパクションパイルを造成するパイル造成方法であって、請求項1または2に記載のサンドコンパクションパイル工法用材料を、ケーシングパイプ内に投入してサンドコンパクションパイルを造成することを特徴とするサンドコンパクションパイルの造成方法。
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