JP2000144748A - ガラス廃材利用の軽量混合土の施工法 - Google Patents

ガラス廃材利用の軽量混合土の施工法

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JP2000144748A
JP2000144748A JP10320095A JP32009598A JP2000144748A JP 2000144748 A JP2000144748 A JP 2000144748A JP 10320095 A JP10320095 A JP 10320095A JP 32009598 A JP32009598 A JP 32009598A JP 2000144748 A JP2000144748 A JP 2000144748A
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powder
soil
vitreous
waste
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Hitoshi Mizutani
仁 水谷
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Kajima Corp
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 難透水性の地盤を形成するのに、ガラス廃材
を利用することで今までなされなかった資源の有効活用
を実現するとともに、川砂、砂利、砕石などの天然の資
材と同等の使用法が可能で、これらを用いる従来工法と
同様な工法で安定した簡易な施工ができ、無機質リサイ
クル品であるので使用後も産業廃棄物に該当せず環境に
優しい。 【解決手段】 びんガラスや板ガラス等のガラス廃材を
粉砕したガラス質廃材粉末に発泡材を添加し、熱処理し
て砕石状になったガラス質発泡体1をローム質土2と混
合して敷均し、転圧して、締め固める、または、水を加
えながら混合して流動化し、これを打設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス廃材利用の
軽量混合土の施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、地球環境問題は全世界的な問題と
なっており、来るべき21世紀に向けてその重要性は益
々重くなる一方である。我国では、昨年4月に「容器包
装リサイクル法」が完全実施されることになった。この
ような背景のもと、年間216万トン生産(1996
年)され、「容器包装リサイクル法」の対象でもあるガ
ラス瓶に関して、リサイクル・再資源化を行い、膨大な
市場が見込まれる産業界への適用が望まれている。
【0003】ガラス瓶がカレット化され再び瓶原料とし
て利用される率は60%強と高いが、ビール瓶や一升瓶
などのリターナル瓶を除いた残り50万トンは、ほとん
どが埋設処分されており、有効活用されていない。(一
部についてはタイル、レンガ等に再資源化されるものの
研究的な要素が強く、その量もわずかである。)
【0004】一方、最近、特に、土木用資材の需要が、
建築物の不燃化、地盤改良、道路網の拡充、公共施設の
充実などのために並々増大しつつある一方で、地盤改良
や建築用骨材として使用される川砂、砂利、砕石などの
天然の資材は不足ぎみであり、また、環境破壊などの問
題から採掘可能量の制約により、需要の増大に見合う量
を確保することが難しくなってきている。
【0005】ところで、軽量盛土に関しては、大型の発
泡スチロールブロックを盛土材料として積み重ねていく
EPS(Expanded Poly-Styrol )工法が知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、大型の発泡ス
チロールブロックによるEPS工法では、発泡スチロー
ル自体が熱、薬品、ガソリン等で溶解するものであり、
多孔質性のため吸水し、人力による積み重ね、接合作業
が必要であり、不陸調整用の敷砂、コンクリートスラブ
が必要である。また、配管等の既設埋設物に対する対応
に難がある。さらに、産業廃棄物としての問題も生じ
る。
【0007】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、難透水性の地盤を形成するのに、ガラス廃材を利用
することで今までなされなかった資源の有効活用を実現
するとともに、川砂、砂利、砕石などの天然の資材と同
等の使用法が可能で、これらを用いる従来工法と同様な
工法で安定した簡易な施工ができ、無機質リサイクル品
であるので使用後も産業廃棄物に該当せず環境に優しい
ガラス廃材利用の軽量土の施工法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、第1に、びんガラスや板ガラス等のガラス廃
材を粉砕したガラス質廃材粉末に発泡材を添加し、熱処
理して砕石状になったガラス質発泡体をローム質土と混
合して敷均し、転圧して、締め固めること、第2にびん
ガラスや板ガラス等のガラス廃材を粉砕したガラス質廃
材粉末に発泡材を添加し、熱処理して砕石状になったガ
ラス質発泡体をローム質土と水を加えながら混合して流
動化し、これを打設することを要旨とするものである。
【0009】第3に、びんガラスや板ガラス等のガラス
廃材を粉砕したガラス質廃材粉末に発泡材を添加し、熱
処理して砕石状になったガラス質発泡体による透水性層
と、ローム質土による難透水性層を順次積層させるこ
と、第4に、ガラス質廃材粉は、粗粉砕ガラス粉に少量
の微粉砕ガラス粉を配合してなることを要旨とするもの
である。
【0010】請求項1記載の本発明によれば、ガラス質
発泡体は砕石状のものであり、これを砂利や砕石と同じ
ようにローム質土と混合して敷均し、転圧して、締め固
めることにより、湿潤密度ρt=0.6〜1.3t/m
3 の範囲の難透水性の地盤を造成することができる。な
お、この難透水性の程度はガラス質発泡体とローム質土
の混合比を変化させることで変えることができる。
【0011】そして砕石状になったガラス質発泡体は大
量に廃棄される空びん、板ガラス、窓ガラスのなどのガ
ラス質廃材を利用して製造するものであり、資源のリサ
イクル有効活用により安価な製造コストで得られ、しか
も、発泡スチロールのように極めて軽いこともないので
ローム質土と十分混合するのに適している。
【0012】さらに、有害金属の溶出がなく、砕石状に
なったガラス質発泡体を構成するガラスは石灰石等の天
然鉱物からできていて、しかも、再生にジルコニウム、
チタンなどの化合物を使用することもないため再資源化
に際しても環境汚染への心配がなく、環境保全に適す
る。
【0013】このようにして、砕石状になったガラス質
発泡体はローム質土と混合して軽量混合土とするもので
あるから、軟弱地盤上では地盤の沈下を抑制でき、地盤
の条件によっては地盤改良が不要となる。また、急勾配
盛土では、急勾配の盛立てが可能であり、施工が容易で
工期短縮も可能で、比較的弱い地盤上での施工が可能と
なる。
【0014】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
とほぼ同じであるが、これに加えて、流動化し、これを
打設することで、敷均し、転圧して、締め固めができな
い狭隘な、また、複雑な部分についても施工が可能であ
る。
【0015】請求項3記載の本発明によれば、ガラス質
発泡体はガラス質廃材を利用して製造するものであり、
資源のリサイクル有効活用により安価な製造コストで得
られ、再資源化に際しても環境汚染への心配がなく、環
境保全に適するとともに、ガラス質発泡体による透水性
層とローム質土による難透水性層を順次積層させること
で、このガラス質発泡体による透水性層が排水性を促進
する部分として安定した地盤が得られ、しかも、ガラス
質発泡体による透水性層は軽量化が実現できるので、変
形係数が小さく、地震等の周辺地盤の変形に破壊するこ
となく、追随することができる。
【0016】請求項4記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、ガラス質廃材粉は、粗粉砕ガラス粉に少量の
微粉砕ガラス粉を配合してなることで、ガラス質発泡体
としては大きな独立した気孔の極めて軽量でかつ吸水性
の小さい泡ガラス体となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図1は本発明のガラス廃材利用の軽量混合
土の施工法の説明図で、図中1は軽量土材料として利用
する砕石状になった密度1.2g/cm3 以下、吸水率
20%以下であるガラス質発泡体であり、このガラス質
発泡体1を粘性土であるローム質土2と混合して軽量混
合土13を得、これを敷均し、転圧して、締め固めた。な
お、混合作業は敷均作業と同時に行うようにしてもよ
い。
【0018】先にこのガラス質発泡体1について説明す
ると、ガラス質廃材を市販のガラス破砕機、例えばハン
マーミルなどの衝撃型破砕機を用いて粉砕し、粉砕物を
篩分けして得られる0.21mm以上2.38mm以下
の粒度分布を有する粗粉砕ガラス粉96%以上と0.2
1mm未満の粒度分布を有する微粉ガラス粉4%以下の
ガラス質配合粉を原料とする。
【0019】前記ガラス質廃材としては、例えば、廃棄
されたガラスびん、板ガラス、窓ガラス、テレビやパソ
コンの前面ガラスパネル、ガラス製品工場からのスクラ
ップなどである。これらの廃材は、ガラス質として見た
場合、珪酸塩ガラス、アルミノほうばい酸ガラス、ほう
けい酸塩ガラス、アルミノ珪酸塩ガラスなどが含まれて
いる。このようなガラス質の廃材のうち、ガラスびん、
板ガラス、窓ガラスの廃材は、比較的多量に回収ができ
るので、大量に生産でき、有利である。
【0020】前記ガラス質配合粉に対して0.1〜3重
量%の発泡材としての炭化珪素を添加、混合して成る混
合粉をガラスの軟化点以上に加熱焼成し、次いで冷却す
る。
【0021】前記のごとく、粗粉砕ガラス粉に少量の微
粉砕ガラス粉を配合したガラス質配合粉を調製する必要
は、例えば、粒径0.21mm未満の該微粉砕ガラス粉
を全く混せないで粒径2mm以下の粒度分布を有する粗
粉砕ガラス粉のみを原料とし加熱焼成すると、図5
(a)(b)(c)(d)に示すように、加熱前の常温
では互いに接触する粗粒子Cで囲まれ形成される空隙G
は、粗粉粒Gの焼結性が悪いため、500〜600℃の
焼結温度ではまだ粗粒子相互は焼結が充分に行われない
ので閉塞孔とならず、この間粗粒子から発生するガスは
外部に抜ける。その後、700℃の焼結温度でやっと粗
粒子間の焼結が充分に行われて該空隙Gは閉塞し、孤立
したポア(独立気孔)Pが生成するが、その大きさは極
めて小さい。更に700℃以上の焼成昇温時では既に独
立気孔P内のガスが少量のため、そのポアPは大きくな
らず、小さいままであり、大きな独立気孔が得られな
い。
【0022】これに対し、本発明のように2mm程度の
粗粒ガラス粉間に0.2mm以下の微粒砕ガラス粉が介
在した状態で加熱焼成を行うと、図5(A)(B)
(C)(D)のように進行する。然るときは、加熱前の
常温では、該粗粒子C間に微粒子Fが介在した状態で形
成される比較的大きい空隙Gは、500〜600℃の焼
結温度で微粒子Fは焼結し易いので、その微粒子Fと接
触している各粗粒子Cとは、この500〜600℃の低
い焼結温度でも互いに焼結し、該空隙Gは閉塞され、包
囲壁Wをつくり、その内部にこれら粒子から発生するガ
スを閉じ込めた大きな孤立したポアPを生成する。
【0023】更に高温の700℃の焼結で更に軟化焼結
が進行し、粗粒は融合し、該独立気孔Pの周囲を囲む良
好な融合壁Wとなり、これによりポアは被包されると共
に太きなPを維持する。更に700℃以上に昇温すれ
ば、ポアP内のガスは膨脹し、従って、独立気泡Pが膨
脹し、大きな独立した気孔Pとなり、極めて軽量で且つ
吸水性の小さい泡ガラス体が得られる。かくして、本発
明の微粒ガラス粉の添加で、例えば空隙率40%の混合
粉の常温での充填状態Bから、ポアPの熱膨張分が加算
され、約50%の空隙率のp=1.2程度の焼結発泡体
を作製することができる。
【0024】前記炭化珪素の添加は、図5(C)の閉塞
壁Wにより閉塞された独立気泡Pを形成し、700℃以
上に昇温し、ガス膨脹により図5(D)のガス膨脹した
状態を維持するには、少量の炭化珪素を添加しておく
と、これにより、閉塞壁Wを内部のガス膨脹により破裂
して連続気孔となることなく、強靭に抵抗し乍ら大きく
膨脹せしめる閉塞壁の補強剤として役立つからである。
【0025】而して、前記のように配合したガラス質混
合粉に、これに対し0.1〜3重量%の炭化珪素を添
加、混合した混合粉を調製し、これをガラスの軟化点以
上に、上記の焼成温度500℃以上に加熱し、上記のよ
うに昇温し、少なくとも700℃以上で焼成昇温した
後、急冷又は徐冷により冷却することにより、強靭なガ
ラス質壁Wで覆われた大きな独立気泡を無数に有するか
さ比重13.2g/cm3以下、吸水率20%以下のガ
ラス質発泡体1が得られる。
【0026】炭化珪素は通常、コークスと酸化珪素が主
体である珪砂から製造されるが、本目的に使用される炭
化珪素は必ずしも充分に精製されていなくてもよい。例
えば、純度が85%程度のものとか、製造中、微粉末と
してバックフィルターなどで回収されるものでもよい。
【0027】炭化珪素の添加量を配合ガラス粉に対し
0.1〜3重量%に限定する理由は、その添加重が0.
1重量%未満であると、かさ比重が1.2g/cm3
下と充分な軽量特性をもつ製品をつくることが困難とな
る。一方、その添加量が3重量%を超えても充分な軽量
特性をもつ製品をつくることができるが、製品単価が高
価となり好ましくないので、経済上3重量%までにとど
める。
【0028】前記配合ガラス粉をそのガラス質の軟化点
以上に加熱焼成する点については、この軟化点は夫々の
ガラス原料の種類によって異なる。珪酸塩ガラスの場合
には750℃以上が一般であり、特に好ましい温度域は
840〜980℃の範囲である。980℃を越えた高温
では不必要なエネルギーを使用するなど不経済であるの
で、980℃までにとどめ、製造コストをできるだけ低
くし安価なガラス質発泡体1を得るようにすることがで
きる。
【0029】前記配合ガラス粉は、所定の成形型枠に入
れ加熱焼成した後、徐冷すれば、レンガ、壁材などの板
状の成形品とすることができるが、急冷すれば、板状成
形体に亀裂を生じ、図4に示すような不定形の塊状に壊
れた無数のガラス質発泡体1として得られる。
【0030】更に、本発明によれば、前記の配合ガラス
粉に炭化珪素を0.1重量%以上添加したものに、更に
該配合ガラス粉に対し0.05〜2重量%の炭酸カルシ
ウムや炭酸ナトリウム等の炭酸塩の少なくとも1種を添
加、混合して成る混合粉を、ガラスの軟化点以上に加熱
焼成し、次いで冷却することにより、更に極めて軽量な
かさ比重lg/cm3 以下のガラス質発泡体1が確実に
得られる。添加量が0.05重量%未満では、前記の添
加効果が得られない。
【0031】調製した混合物粉を加熱焼成する作業は、
長尺で且つその幅方向の両側に枠壁をもつ横断面コ字状
の広幅のベルト状の搬送型枠内に投入し所定の高さまで
堆積し、且つ均一な厚さにならしたものを加熱炉内に装
填した後、加熱し所要の加熱焼成温度まで上昇せしめる
が、この場合、ガラス質が珪酸塩ガラスの場合は、75
0℃以上、好ましくは840℃〜980℃に昇温する。
例えば900℃まで昇温させるのに要する時間は、その
被処理物層の厚さにもよるが、厚さが10mmであれば
10分、20mmであれば20分程度とすることが好ま
しい。また最高温度に達した後の高温保持時間は、最高
温度が低ければ保持時間を長く、逆に最高温度が高けれ
ば保持時間を短くするようにする。例えば、その保持時
間は一般に30〜0分の範囲である。ここで0分とは、
最高温度に達したら直ちに冷却することを意味する。3
0分以上の長い保持時間は経済的に好ましくない。な
お、配合ガラス粉に水分が多量に含まれている場合に
は、200℃付近で完全に水分を蒸発してから、前記の
昇温を行うべきである。
【0032】また、ガラス質廃材からは、予め、出来る
限りこれらに混在している陶器片、磁器片、金属、土、
砂、砂利などの無機系不燃物やプラスチック、紙、木片
などの夾触物を除去するが、本発明の軽量な泡ガラス製
品を製造するに差支えない限り、極めて少量であるなら
ば、混ざっていても差支えない。
【0033】前記の高温保持時間を経たのち冷却工程に
入るが、不定型塊状のガラス質発泡体1の場合は、この
冷却を急速に行う。然るときは、冷却中、その所定の均
一な厚さの発泡体はクラックを生じ、自然に壊され、無
数の、大きさのまちまちな例えば粒径10〜60mmの
不定型塊状のものとして得られる。
【0034】前記ガラス質発泡体1の特性は、かさ密度
は0.4g〜1.2g/cm3 、製造時の含水率0%、
吸水率10%前後である。また、1軸圧縮強さは35〜
40Kgf/cm2 、破砕率33%前後、温度、熱など
の変化に強く、スレーキング率は略0.1%、すりへり
減量50%前後である。
【0035】軽量混合土13におけるガラス質発泡体1と
ローム質土2との混合比率(体重比、重量比)は1:
1、1:0.5、0.5:1の3ケースを初めとして、
種々選択できる。また、混合方法は相互に撒きだしなが
ら、バックホー等のショベル機やスタビライザーで混合
するものとする。
【0036】このようなガラス質発泡体1とローム質土
2とを混合した軽量混合土13を敷均し、ロードローラー
等で転圧して、湿潤密度ρt=0.6〜1.3t/m3
を目標に締め固めるもので、施工現場において締め固め
た地盤の原位置試験を行った。原位置試験は、道路の平
板載荷試験(JISA1215)、現場CBR試験(J
ISA1222)、水置換による土の密度試験(JIS
1612)である。
【0037】
【表1】
【0038】また、実際に現場で適用する場合を想定
し、密度ρt=0.8t/m3 で締め固めた時の試験結
果を下記表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】三軸試験結果によると、せん断抵抗角はφ
=32.6°が得られており、CBRの値も17.7%
と大きく、一般的な埋戻し材・盛土材として用いられる
良質土の土性値条件を充分に満足している。透水係数と
しては、×10-5オーダーの値となっており、難透水性
である。
【0041】第2実施形態として、図2に示すように、
ガラス質発泡体1とローム質土2とを混合する際に水を
加て軽量混合土13を流動化し、これをホッパーやホース
等で打設する。
【0042】第3実施形態として、図3に示すように、
ガラス質発泡体1のみを敷均し、転圧による締め固めた
透水性層3aと、ローム質土による難透水性層3bを順
次積層させるようにしてもよい。この透水性層3aを形
成するガラス質発泡体1の敷均しは、1例として、10
トントラック等のトラックで搬入したガラス質発泡体1
を下方開放式の専用袋に入れてクレーンにて吊り下げて
投入することで撒き出し、小型油圧シャベル等で均等
(厚さ30〜50cm)に敷均す。
【0043】本発明の適用は盛土として、または、埋戻
し材として利用が考えられるが、盛土としては、図6に
示すように軟弱地盤2上の盛土として、図7に示すよう
に軟弱地盤2上に仮設道路6を施工する場合の盛土とし
てがある。図中、25は土木シート、4は覆土、5は舗装
を示す。
【0044】図8は直立壁を施工する場合で、支圧板7
を立ち上げ、その裏込め材としてガラス質発泡体1とロ
ーム質土2とを混合した軽量混合土13を、撒き出し、敷
均し、転圧による締め固めを繰り返して盛立て、また
は、打設し、覆土4を施して舗装5で覆い、道路とし
た。この場合もガラス質発泡体1のみを敷均し、転圧に
よる締め固めた透水性層3aと、ローム質土による難透
水性層3bを順次積層させるようにしてもよい。
【0045】図9は急傾斜地盛土の場合で、地山8を掘
削し、基礎9を設置する。擁壁またはアンカー(図示せ
ず)を備えた支圧板(壁)7を立ち上げ、背面にガラス
質発泡体1とローム質土2とを混合した軽量混合土13を
撒き出し、敷均し、転圧による締め固めを繰り返して盛
立て、または流動化したものの打設を繰り返して盛立
て、表面舗装5を施工する。材料の搬入が困難な山岳部
での施工が可能で、基礎地盤にかかる土圧を低減し、地
山の安定を図る。この場合も前記第3実施形態の適用も
ある。
【0046】図10は盛土10の拡幅の場合で、同様に基
礎9を設置する。擁壁またはアンカー(図示せず)を備
えた支圧板(壁)7を立ち上げ、背面にガラス質発泡体
1とローム質土2とを混合した軽量混合土13を撒き出
し、敷均し、転圧による締め固めを繰り返して盛立て、
または流動化した軽量混合土13の打設を繰り返して盛立
て、表面舗装5を施工する。
【0047】図11は既設の補強盛土11の嵩上げの場合
で、既設の補強盛土11の上に擁壁またはアンカー(図示
せず)を備えた支圧板(壁)7を立ち上げ、背面にガラ
ス質発泡体1とローム質土2とを混合した軽量混合土13
を撒き出し、敷均し、転圧による締め固めを繰り返して
盛立て、または流動化したものの打設を繰り返して盛立
て、覆土4を施す。
【0048】図12は山岳道路14のシェルター15への落
石緩衝防止として上部にガラス質発泡体1とローム質土
2とを混合した軽量混合土13を撒き出し、敷均し、転圧
による締め固めたもの、または流動化した軽量混合土13
を打設して充填し、その上に覆土4で覆う。
【0049】図13の公園盛土の場合は、ガラス質発泡
体1とローム質土2とを混合した軽量混合土13を撒き出
し、敷均し、転圧による締め固めたもの、または流動化
した軽量混合土13を打設した上に覆土4を施す。また、
図14はの地すべり地の頭部盛土の場合も同様にガラス
質発泡体1とローム質土2とを混合した軽量混合土13を
撒き出し、敷均し、転圧による締め固めたもの、または
流動化した軽量混合土13を打設した上に覆土4を施す。
【0050】前記盛土の実施形態で図10〜図14の場
合もガラス質発泡体1のみを敷均し、転圧による締め固
めた透水性層3aと、ローム質土による難透水性層3b
を順次積層させるようにしてもよい。
【0051】埋戻し材として使用する例としては、図1
5に示すように管路16の下の埋設管基礎としてガラス質
発泡体1とローム質土2とを混合した軽量混合土13を撒
き出し、敷均し、転圧による締め固めを繰り返して、ま
たは、流動化した軽量混合土13を打設して充填する。そ
の上に埋戻し土21を充填する。
【0052】図16は橋脚17の周辺部の埋め戻しの場合
で、図中18は深礎、19は橋桁で、橋脚17の周辺部の盛土
10を掘削し、その部分にガラス質発泡体1とローム質土
2とを混合した軽量混合土13を撒き出し、敷均し、転圧
による締め固めを繰り返して、または、流動化した軽量
混合土13を打設して充填する。
【0053】図17は地下構造物20の埋め戻しの場合、
図18は地下構造物20等埋設構造保護の場合で、土留め
による開削工事を行った後、ボックスカルバートによる
地下構造物20を構築し、その上にガラス質発泡体1とロ
ーム質土2とを混合した軽量混合土13を撒き出し、所望
厚さに敷設した後、1トン振動ローラー等の転圧機を使
用してを使用して締め固める。
【0054】図19は橋台裏込めの場合で、図中22は橋
脚を示し、ガラス質発泡体1とローム質土2とを混合し
た軽量混合土13を埋戻し材として使用し、撒き出し、敷
均し、転圧による締め固めを繰り返し、または流動化し
た軽量混合土13を打設して充填する。その上に覆土4を
施す。なお、図示は省略するがこの橋脚22に代えて擁壁
の場合にも同様な埋戻しが可能である。
【0055】前記図15〜図19の適用例においてもガ
ラス質発泡体1のみを敷均し、転圧による締め固めた透
水性層3aと、ローム質土による難透水性層3bを順次
積層させるようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように本発明のガラス廃材利
用の軽量混合土の施工法は、難透水性の地盤を形成する
のに、ガラス廃材を利用することで今までなされなかっ
た資源の有効活用を実現するとともに、川砂、砂利、砕
石などの天然の資材と同等の使用法が可能で、これらを
用いる従来工法と同様な工法で安定した簡易なた施工が
でき、無機質リサイクル品であるので使用後も産業廃棄
物に該当せず環境に優しいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス廃材利用の軽量混合土の施工法
の第1実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明のガラス廃材利用の軽量混合土の施工法
の第2実施形態を示す説明図である。
【図3】本発明のガラス廃材利用の軽量混合土の施工法
の第3実施形態を示す説明図である。
【図4】ガラス質発泡体の製造原理を示す説明図であ
る。
【図5】ガラス質発泡体の斜視図である。
【図6】盛土として軟弱地盤上に施工する場合の一例を
示す縦断正面図である。
【図7】盛土として軟弱地盤上に施工する場合の他例を
示す縦断正面図である。
【図8】盛土として直立壁の施工の場合の縦断正面図で
ある。
【図9】急傾斜地盛土の場合の縦断正面図である。
【図10】盛土として既設盛土の拡幅の場合の縦断正面
図である。
【図11】盛土として補強土盛土の嵩上げの場合の縦断
正面図である。
【図12】落石緩衝の場合の縦断正面図である。
【図13】公園盛土の場合の縦断正面図である。
【図14】地すべり地の頭部盛土の場合の縦断正面図で
ある。
【図15】埋め戻しとして埋設管基礎の場合の縦断正面
図である。
【図16】埋め戻しとして橋脚周辺部の埋め戻しの場合
の縦断正面図である。
【図17】埋め戻しとして構造物の埋め戻しの場合の縦
断正面図である。
【図18】埋め戻しとして埋設構造物程保護の場合の縦
断正面図である。
【図19】埋め戻しとして橋台裏込めの場合の縦断正面
図である。
【符号の説明】
1…ガラス質発泡体 2…ローム質土 3a…透水性層 3b…難水性層 4…覆土 5…舗装 6…仮設道路 7…支圧板 8…地山 9…基礎 10…盛土 11…補強盛土 12…軟弱地盤 13…軽量混合土 14…山岳道路 15…シェルター 16…管路 17…橋脚 18…深礎 19…橋桁 20…地下構造物 21…埋戻し土 22…橋脚 25…土木シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】びんガラスや板ガラス等のガラス廃材を粉
    砕したガラス質廃材粉末に発泡材を添加し、熱処理して
    砕石状になったガラス質発泡体をローム質土と混合して
    敷均し、転圧して、締め固めることを特徴としたガラス
    廃材利用の軽量混合土の施工法。
  2. 【請求項2】びんガラスや板ガラス等のガラス廃材を粉
    砕したガラス質廃材粉末に発泡材を添加し、熱処理して
    砕石状になったガラス質発泡体をローム質土と水を加え
    ながら混合して流動化し、これを打設することを特徴と
    したガラス廃材利用の軽量混合土の施工法。
  3. 【請求項3】びんガラスや板ガラス等のガラス廃材を粉
    砕したガラス質廃材粉末に発泡材を添加し、熱処理して
    砕石状になったガラス質発泡体による透水性層と、ロー
    ム質土による難透水性層を順次積層させることを特徴と
    したガラス廃材利用の軽量混合土の施工法。
  4. 【請求項4】ガラス質廃材粉は、粗粉砕ガラス粉に少量
    の微粉砕ガラス粉を配合してなる請求項1ないし請求項
    3のいずれかに記載のガラス廃材利用の軽量混合土の施
    工法。
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