JP4332484B2 - 強制空冷エンジン - Google Patents
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Description
《問題》 シリンダヘッドの前面の清掃作業が煩雑である。
ファンケースが単一構造であるため、切草等の異物が溜まり易いシリンダヘッドの前面の清掃作業を行う場合でも、ファンケース全体を着脱する必要がある。このため、ファンケース上部の締結具の着脱はもとより、ファンケース下部の締結具の着脱も必要とし、着脱する締結具の数が多いうえ、ファンケース下部の締結具は、エンジンマウント付近の奥まった位置に配置されるため、手が届きにくく、着脱作業が困難である。このため、シリンダヘッドの前面の清掃作業が煩雑である。
請求項1に係る発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1に例示するように、クランクケース(1)の上部にシリンダ(2)(2)を設け、このシリンダ(2)(2)の上部にシリンダヘッド(3)(3)を組み付け、クランクケース(1)の前方に冷却ファン(4)を配置し、この冷却ファン(4)をファンケース(5)で覆い、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)と冷却ファン(4)とシリンダ(2)(2)とシリンダヘッド(3)(3)の各前面をファンケース(5)とオーバーラップさせた、強制空冷エンジンにおいて、
ファンケース(5)を下ケース(7)と上ケース(8)からなる分割構造とし、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)と冷却ファン(4)とシリンダ(2)(2)の各前面を下ケース(7)とオーバーラップさせ、シリンダヘッド(3)(3)前面を上ケース(8)とオーバーラップさせ、
クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)から一対のシリンダ(2)(2)を左右斜め上向きに突出させ、一対のシリンダ(2)(2)の上部に組み付けた一対のシリンダヘッド(3)の前面に吸気ポート入口(9)(9)をあけ、この吸気ポート入口(9)(9)間にインテークマニホルド(10)を架設したV型エンジンに適用し、
上ケース(8)の前面に配置した締結具(11)(11)で、上ケース(8)をインテークマニホルド(10)に取り付け、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、インテークマニホルド(10)の前面を上ケース(8)とオーバーラップさせた、ことを特徴とする強制空冷エンジン。
(請求項3に係る発明)
請求項3に係る発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1に例示するように、クランクケース(1)の上部にシリンダ(2)(2)を設け、このシリンダ(2)(2)の上部にシリンダヘッド(3)(3)を組み付け、クランクケース(1)の前方に冷却ファン(4)を配置し、この冷却ファン(4)をファンケース(5)で覆い、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)と冷却ファン(4)とシリンダ(2)(2)とシリンダヘッド(3)(3)の各前面をファンケース(5)とオーバーラップさせた、強制空冷エンジンにおいて、
ファンケース(5)を下ケース(7)と上ケース(8)からなる分割構造とし、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)と冷却ファン(4)とシリンダ(2)(2)の各前面を下ケース(7)とオーバーラップさせ、シリンダヘッド(3)(3)の前面を上ケース(8)とオーバーラップさせ、
クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)から一対のシリンダ(2)(2)を左右斜め上向きに突出させ、一対のシリンダ(2)(2)の上部に組み付けた一対のシリンダヘッド(3)の前面に吸気ポート入口(9)(9)をあけ、この吸気ポート入口(9)(9)間にインテークマニホルド(10)を架設したV型エンジンに適用し、
図7、図10、図11に例示するように、インテークマニホルド(10)の中央部の後方にスロットル弁を設けたスロットル通路(13)を配置し、このスロットル通路(13)の後部で、一対のシリンダ(2)(2)間に吸気導入管(14)を配置し、この吸気導入管(14)にエアクリーナ(15)を接続した、ことを特徴とする強制空冷エンジン。
《効果1》 シリンダヘッドの前面の清掃作業が容易になる。
図1に例示するように、ファンケース(5)を下ケース(7)と上ケース(8)からなる分割構造とし、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、シリンダヘッド(3)(3)の前面を上ケース(8)とオーバーラップさせたため、切草等の異物が溜まり易いシリンダヘッド(3)(3)の前面の清掃作業を行う場合には、上ケース(8)のみを着脱すればよく、下ケース(7)を着脱する必要はない。このため、着脱する締結具の数が少ないうえ、上ケース(8)の締結具(11)(11)(16)(16)はエンジンマウントから遠く、手が届き易いため、シリンダヘッド(3)(3)の前面の清掃作業が容易になる。
図1に例示するように、一対のシリンダ(2)(2)の上部に組み付けた一対のシリンダヘッド(3)前面に吸気ポート入口(9)(9)をあけ、この吸気ポート入口(9)(9)間にインテークマニホルド(10)を架設したV型エンジンに適用した場合には、インテークマニホルド(10)によって切草等の異物がシリンダヘッド(3)(3)の前面に溜まり易いため、シリンダヘッド(3)の前面の清掃作業が容易になる効果が顕在化する。
図1に例示するように、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、インテークマニホルド(10)の前面を上ケース(8)とオーバーラップさせたため、上ケース(7)を外せば、シリンダヘッド(3)(3)とインテークマニホルド(10)とが前方に露出する。このため、シリンダヘッド(3)(3)とインテークマニホルド(10)との間の清掃作業も容易になる。
請求項1に係る発明の効果1〜3に加え、次の効果を奏する。
《効果4》 燃料噴射用インジェクタの冷却性能が高い。
図1に例示するように、インテークマニホルド(10)の前部に一対の燃料噴射用インジェクタ(12)(12)を配置し、この燃料噴射用インジェクタ(12)(12)を上ケース(8)内に収容したため、燃料噴射用インジェクタ(12)(12)の冷却性能が高い。
図1に例示するように、インテークマニホルド(10)の前部に一対の燃料噴射用インジェクタ(12)(12)を配置し、この燃料噴射用インジェクタ(12)(12)を上ケース(8)内に収容したため、上ケース(8)を取り外せば、燃料噴射用インジェクタ(12)(12)が露出するため、燃料噴射用インジェクタ(12)(12)の周囲の清掃も容易になる。
前記効果1、2に加え、次の効果を奏する。
《効果6》 吸気装置をコンパクトに配置できる。
図10、図11に例示するように、インテークマニホルド(10)の中央部の後方にスロットル弁を設けたスロットル通路(13)を配置し、このスロットル通路(13)の後部で、図7に例示するように、一対のシリンダ(2)(2)間に吸気導入管(14)を配置し、図1に例示するように、この吸気導入管(14)にエアクリーナ(15)を接続したため、吸気装置をコンパクトに配置できる。
(請求項4に係る発明)
請求項3に係る発明の効果に加え、前記効果3を奏する。
(請求項5に係る発明)
請求項3または請求項4に係る発明の効果に加え、前記効果4、5を奏する。
図9に示すように、このエンジンは、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)から一対のシリンダ(2)(2)を左右斜め上向きに突出させ、一対のシリンダ(2)(2)の上部に一対のシリンダヘッド(3)(3)を組み付け、この一対のシリンダヘッド(3)(3)の上部に一対のヘッドカバー(17)(17)を組み付けている。図10に示すように、クランクケース(1)内にはクランク軸(27)と動弁カム軸(28)とを架設している。図1に示すように、クランクケース(1)の横一側にはスタータモータ(29)を、横他側にはオイルフィルタ(30)を配置している。
図10に示すように、クランクケース(1)の前方に冷却ファン(4)を配置し、この冷却ファン(4)をファンケース(5)で覆い、図1に示すように、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)と冷却ファン(4)とシリンダ(2)(2)とシリンダヘッド(3)(3)の各前面をファンケース(5)とオーバーラップさせている。冷却ファン(4)は、図1中の矢印の向きに回転する。
図1〜図5に示すように、ファンケース(5)を下ケース(7)と上ケース(8)からなる分割構造とし、図1に示すように、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)と冷却ファン(4)とシリンダ(2)(2)の各前面を下ケース(7)とオーバーラップさせ、シリンダヘッド(3)(3)の前面とインテークマニホルド(10)の前面を上ケース(8)とオーバーラップさせている。図1中の太い破線がした下ケース(7)の上縁を示しており、上ケース(8)を取り外すと、下ケース(7)の上縁より上の部分が露出する。
図2に示すように、下ケース(7)は、前面に防塵構造の冷却風入口(18)を備え、冷却ファン(4)を収容している。冷却ファン(4)は遠心ファンで、図4(A)に示すように、下ケース(7)の内部には上と横に一対の締め切り部(19)(19)を設け、下ケース(7)の上部には左右一対の冷却風出口(20)(20)を設けている。この冷却風出口(20)(20)から上カバー(8)で覆われた一対のシリンダヘッド(3)(3)に冷却風を供給する。図1に示すように、クランクケース(1)には左右に一対のブラケット(23)(23)を取り付け、この一対のブラケット(23)(23)に、上左右一対の締結具(21)(21)と下左右一対の締結具(22)(22)とで、下ケース(7)を取り付けている。図4に示すように、下ケース(7)の締結具取付部は、下ケース(7)の横壁に設けた後開口の切り欠き(24)で、下ケース(7)の着脱は、上左右一対の締結具(21)(21)と下左右一対の締結具(22)(22)を緩め、下ケース(7)を前後方向にスライドさせて行う。
図1に示すように、上ケース(8)は、一対のシリンダヘッド(3)(3)の前面を覆い、前左右一対の締結具(11)(11)でインテークマニホルド(10)に取り付けるとともに、横左右一対の締結具(16)(16)で下カバー(8)に取り付けている。図5に示すように、上ケース(8)の締結具取付部は、前左右一対のものが上ケース(8)の前壁に設けた丸孔(25)(25)で、横左右一対のものが上ケース(8)の横壁に設けた後開口の切り欠き(26)(26)で、上ケース(8)の着脱は、前一対の締結具(11)(11)を取り外しておき、横左右一対の締結具(16)(16)を緩め、上ケース(8)を前後にスライドさせて行う。
図1に示すように、一対のシリンダ(2)(2)の上部に組み付けた一対のシリンダヘッド(3)の前面に吸気ポート入口(9)(9)をあけ、この吸気ポート入口(9)(9)間にインテークマニホルド(10)を架設している。図10に示すように、インテークマニホルド(10)の中央部の後方にスロットル弁を設けたスロットル通路(13)を配置し、このスロットル通路(13)の後部で、一対のシリンダ(2)(2)間に吸気導入管(14)を配置し、この吸気導入管(14)にエアクリーナ(15)を接続している。
インテークマニホルド(10)の前部に一対の燃料噴射用インジェクタ(12)(12)を配置し、この燃料噴射用インジェクタ(12)(12)を上ケース(8)内に収容している。燃料噴射用インジェクタ(12)(12)は、弁アクチュエータを備えている。燃料噴射用インジェクタ(12)(12)には、燃料タンクの燃料を燃料圧送ポンプで供給し、弁アクチュエータで弁を開閉して、所定タイミングで所定量の燃料噴射を行う。
Claims (5)
- クランクケース(1)の上部にシリンダ(2)(2)を設け、このシリンダ(2)(2)の上部にシリンダヘッド(3)(3)を組み付け、クランクケース(1)の前方に冷却ファン(4)を配置し、この冷却ファン(4)をファンケース(5)で覆い、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)と冷却ファン(4)とシリンダ(2)(2)とシリンダヘッド(3)(3)の各前面をファンケース(5)とオーバーラップさせた、強制空冷エンジンにおいて、
ファンケース(5)を下ケース(7)と上ケース(8)からなる分割構造とし、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)と冷却ファン(4)とシリンダ(2)(2)の各前面を下ケース(7)とオーバーラップさせ、シリンダヘッド(3)(3)の前面を上ケース(8)とオーバーラップさせ、
クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)から一対のシリンダ(2)(2)を左右斜め上向きに突出させ、一対のシリンダ(2)(2)の上部に組み付けた一対のシリンダヘッド(3)の前面に吸気ポート入口(9)(9)をあけ、この吸気ポート入口(9)(9)間にインテークマニホルド(10)を架設したV型エンジンに適用し、
上ケース(8)の前面に配置した締結具(11)(11)で、上ケース(8)をインテークマニホルド(10)に取り付け、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、インテークマニホルド(10)の前面を上ケース(8)とオーバーラップさせた、ことを特徴とする強制空冷エンジン。 - 請求項1に記載した強制空冷エンジンにおいて、
インテークマニホルド(10)の前部に一対の燃料噴射用インジェクタ(12)(12)を配置し、この燃料噴射用インジェクタ(12)(12)を上ケース(8)内に収容した、ことを特徴とする強制空冷エンジン。 - クランクケース(1)の上部にシリンダ(2)(2)を設け、このシリンダ(2)(2)の上部にシリンダヘッド(3)(3)を組み付け、クランクケース(1)の前方に冷却ファン(4)を配置し、この冷却ファン(4)をファンケース(5)で覆い、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)と冷却ファン(4)とシリンダ(2)(2)とシリンダヘッド(3)(3)の各前面をファンケース(5)とオーバーラップさせた、強制空冷エンジンにおいて、
ファンケース(5)を下ケース(7)と上ケース(8)からなる分割構造とし、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)と冷却ファン(4)とシリンダ(2)(2)の各前面を下ケース(7)とオーバーラップさせ、シリンダヘッド(3)(3)の前面を上ケース(8)とオーバーラップさせ、
クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、クランクケース(1)から一対のシリンダ(2)(2)を左右斜め上向きに突出させ、一対のシリンダ(2)(2)の上部に組み付けた一対のシリンダヘッド(3)の前面に吸気ポート入口(9)(9)をあけ、この吸気ポート入口(9)(9)間にインテークマニホルド(10)を架設したV型エンジンに適用し、
インテークマニホルド(10)の中央部の後方にスロットル弁を設けたスロットル通路(13)を配置し、このスロットル通路(13)の後部で、一対のシリンダ(2)(2)間に吸気導入管(14)を配置し、この吸気導入管(14)にエアクリーナ(15)を接続した、ことを特徴とする強制空冷エンジン。 - 請求項3に記載した強制空冷エンジンにおいて、
上ケース(8)の前面に配置した締結具(11)(11)で、上ケース(8)をインテークマニホルド(10)に取り付け、クランク軸中心軸線(6)と平行な向きに見て、インテークマニホルド(10)の前面を上ケース(8)とオーバーラップさせた、ことを特徴とする強制空冷エンジン。 - 請求項3または請求項4に記載した強制空冷エンジンにおいて、
インテークマニホルド(10)の前部に一対の燃料噴射用インジェクタ(12)(12)を配置し、この燃料噴射用インジェクタ(12)(12)を上ケース(8)内に収容した、ことを特徴とする強制空冷エンジン。
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