JP4682123B2 - 空冷v型エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、空冷V型エンジンに関し、詳しくは、シリンダとシリンダヘッドの冷却効率を高めることができ、かつ、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる、空冷V型エンジンに関するものである。
従来の空冷V型エンジンとして、本発明と同様、クランク軸中心軸線と平行な向きに前から見て、クランクケースから左右斜め上にそれぞれシリンダを突設させ、各シリンダの突出端にシリンダヘッドを取り付けて、エンジン本体とし、このエンジン本体の前方にファンケースを取り付け、ファンケース内に送風ファンを収容し、左右のシリンダ間とシリンダヘッド間に中央冷却風路を形成し、送風ファンで起こした冷却風を中央冷却風路に供給し、
中央冷却風路の前方にスロットルボディと分流板とを配置し、スロットルボディよりも前寄りの位置で、分流板をファンケースに設け、この分流板の底板部分をスロットルボディよりも低い位置に配置し、送風ファンで起こした冷却風を分流板で中央冷却風路の左右寄りに分流させるようにしたものがある。
この種の空冷V型エンジンでは、送風ファンで起こした冷却風を左右のシリンダ及びシリンダヘッド近くに分流させ、これらを均等に冷却することができる利点がある。
しかし、従来の空冷V型エンジンでは、ファンケースの天井壁の中央部分をスロットルボディの真下に配置し、この天井壁の中央部分で分流板の底板部分を構成し、ファンケース上部中央部が下向きに大きく窪む構造であるため、問題がある。
上記従来技術では、次の問題がある。
《問題》 シリンダとシリンダヘッドの冷却効率が低い。
ファンケースの天井壁の中央部分をスロットルボディの真下に配置し、この天井壁の中央部分で分流板の底板部分を構成し、ファンケース上部中央部が下向きに大きく窪む構造であるため、ファンケース上部から中央冷却風路への送風出口が狭く、送風出口の通風抵抗が大きくなる。このため、中央冷却風路への送風量が少なくなり、シリンダとシリンダヘッドの冷却効率が低い。
《問題》 エンジンの清掃にかかる労力が大きい。
ファンケース上部から中央冷却風路への送風出口が狭いため、ファンケースに進入した草や藁の切れ端や塵埃等の異物(以下、単に「異物」という)が、送風出口に詰まりやすく、エンジンの清掃回数が多くなる。このため、エンジンの清掃にかかる労力が大きい。
本発明は、上記問題点を解決することができる空冷V型エンジン、すなわち、シリンダとシリンダヘッドの冷却効率を高くすることができ、かつ、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる、空冷V型エンジンを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1に例示するように、クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、クランクケース(2)から左右斜め上にそれぞれシリンダ(3)を突設させ、各シリンダ(3)の突出端にシリンダヘッド(4)を取り付けて、エンジン本体とし、このエンジン本体の前方にファンケース(5)を取り付け、ファンケース(5)内に送風ファン(7)を収容し、左右のシリンダ(3)(3)間とシリンダヘッド(4)(4)間に中央冷却風路(8)を形成し、送風ファン(7)で起こした冷却風を中央冷却風路(8)に供給し、
図2に例示するように、中央冷却風路(8)の前方にスロットルボディ(10)と分流板(9)とを配置し、スロットルボディ(10)よりも前寄りの位置で、分流板(9)をファンケース(5)に設け、この分流板(9)の底板部分(14)をスロットルボディ(10)よりも低い位置に配置し、送風ファン(7)で起こした冷却風を分流板(9)で中央冷却風路(8)の左右寄りに分流させるようにした、空冷V型エンジンにおいて、
ファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)を分流板(9)の底板部分(14)の真上に配置し、このファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)と、この中央部分(11)から左右に導出される天井壁の中央寄り部分(12)(12)とを、スロットルボディ(10)よりも高い位置に設け、
図1に例示するように、ファンケース(5)を上下分割構造とし、エンジン本体にケース下部分(5b)を残して、ケース上部分(5a)を取り外すことができるようにし、
スロットルボディ(10)の前面と左右のシリンダヘッド(4)(4)の前面との間に左右の吸気管(21)(21)を横向きに架設するに当たり、
クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、ケース上下部分(5a)(5b)の境界(5c)が左右の吸気管(21)(21)の前方を横向きに横断するように、ファンケース(5)を分割し、
分流板(9)を底板部分(14)と左右の側板部分(15)(15)とで構成し、左右の側板部分(15)(15)に左右の吸気管(21)(21)を挿通させるに当たり、
図4に例示するように、左右の側板部分(15)(15)も上下に分割して、側板上部分(15a)(15a)をケース上部分(5a)に設けるとともに、側板下部分(15b)(15b)をケース下部分(5b)に設け、
側板上部分(15a)(15a)と側板下部分(15b)(15b)のうち、少なくとも一方に左右の嵌合凹部(16)(16)を設け、各嵌合凹部(16)に各吸気管(21)を嵌合させ、
各吸気管(21)にフランジ(22)を設け、各フランジ(22)で嵌合凹部(16)と吸気管(21)の各嵌合隙間(16a)をその横側方から覆った、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
(請求項1に係る発明)
効果1−1》 シリンダとシリンダヘッドの冷却効率を高くすることができる。
図1に例示するように、ファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)を分流板(9)の底板部分(14)の真上に配置し、この分流板(9)の天井壁の中央部分(11)と、この中央部分(11)から左右に導出される天井壁の中央寄り部分(12)(12)とを、スロットルボディ(10)よりも高い位置に設けたので、ファンケース(5)上部中央部が下向きに大きく窪むことがなく、ファンケース(5)の天井壁の中央寄り部分(12)(12)の下方に、ファンケース(5)上部から中央冷却風路(8)への送風出口(61)(61)を広く形成することができ、送風出口(61)(61)の通風抵抗を小さくすることができる。このため、中央冷却風路(8)への送風量が多くなり、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の冷却効率を高くすることができる。
効果1−2》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図1に例示するように、ファンケース(5)上部から中央冷却風路(8)への送風出口(61)(61)を広く形成することができるので、ファンケース(5)に進入した異物が送風出口(61)(61)に詰まりにくく、エンジンの清掃回数を少なくすることができる。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
《効果1−3》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図1に例示するように、ファンケース(5)を上下分割構造とし、エンジン本体にケース下部分(5b)を残して、ケース上部分(5a)を取り外すことができるようにしたので、ファンケース(5)全体をエンジン本体から取り外すことなく、ファンケース(5)内、スロットルボディ(10)の周囲、中央冷却風路(8)内に堆積した異物を清掃することができる。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
《効果》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図1に例示するように、スロットルボディ(10)の前面と左右のシリンダヘッド(4)(4)の前面との間に左右の吸気管(21)(21)を横向きに架設するに当たり、クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、ケース上下部分(5a)(5b)の境界(5c)が左右の吸気管(21)(21)の前方を横向きに横断するように、ファンケース(5)を分割したので、ファンケース(5)と左右の吸気管(21)(21)との間に異物が噛み込んだ場合、ケース上部分(5a)を取り外しても、異物はケース下部分(5b)と吸気管(21)との間に噛み込んだまま保持され、上方に抜き取り、或いは吸い出すことによって簡単に除去することができる。このため、ケース上部分(5a)を取り外しても、異物がケース下部分(5b)の前方の床面に散乱する不具合を抑制することができる。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
なお、従来では、ファンケースの分割面が、左右の吸気管よりも低い位置にあるものもあったが、この従来のものでは、ファンケースと左右の吸気管との間に異物が噛み込んだ場合、ケース上部分を取り外すと、異物がケース下部分の前方の床面に散乱する不具合があった。
《効果》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図4に例示するように、左右の側板部分(15)(15)も上下に分割して、側板上部分(15a)(15a)をケース上部分(5a)に設けるとともに、側板下部分(15b)(15b)をケース下部分(5b)に設けたので、ケース上部分(5a)を取り外すことにより、分流板(9)の左右の側板部分(15)(15)も上下に分割され、分流板(9)の周囲に堆積した異物の除去が容易になる。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
《効果》 シリンダとシリンダヘッドの高い冷却効率を維持することができる。
図4に例示するように、左右の各吸気管(21)にフランジ(22)を設け、各フランジ(22)で嵌合凹部(16)と吸気管(21)の各嵌合隙間(16a)をその横側方から覆ったので、嵌合隙間(16a)からスロットルボディ(10)寄りに進入しようとする冷却風はフランジ(22)で遮られ、シリンダ(3)やシリンダヘッド(4)寄りに偏向される。このため、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の高い冷却効率を維持することができる。
(請求項2に係る発明)
請求項1に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 スロットルボディの過熱を抑制することができる。
図2に例示するように、分流板(9)の底板部分(14)を後方に導出し、この底板部分(14)でスロットルボディ(10)をその下方から覆い、左右の側板部分(15)(15)を後方に導出し、この側板部分(15)(15)でスロットルボディ(10)をその左右両側から覆ったので、エンジン停止直後にファンケース(5)内に発生し、スロットルボディ(10)に接近しようとする熱気は、分流板(9)の底板部分(14)と左右の側板部分(15)(15)で遮られ、スロットルボディ(10)の下と左右両側からの入熱が抑制される。このため、スロットルボディ(10)の過熱を抑制することができる。
これにより、スロットルボディ(10)がキャブレータのものである場合には、スロットルボディ(10)の過熱による問題、すなわち、液体燃料ノズルに残留した液体燃料が気化して、スロットル通路内に充満し、再始動時に混合気が過濃となって始動不良が起こるという問題を回避することができる。また、スロットルボディ(10)が電子燃料噴射装置のインジェクタ取付部である場合には、インジェクタの液体燃料ノズルの弁体が炭化物によって膠着するという問題を回避することができる。
《効果》 シリンダとシリンダヘッドの冷却効率を高くすることができる。
図4に例示するように、分流板(9)の底板部分(14)を後方に導出し、この底板部分(14)でスロットルボディ(10)をその下方から覆い、左右の側板部分(15)(15)を後方に導出し、この側板部分(15)(15)でスロットルボディ(10)をその左右両側から覆ったので、スロットルボディ(10)に接近しようとする冷却風が分流板(9)で遮られ、シリンダ(3)やシリンダヘッド(4)寄りに偏向される。このため、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の冷却効率を高くすることができる。
《効果》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図2に例示するように、分流板(9)の底板部分(14)を後方に導出し、この底板部分(14)でスロットルボディ(10)をその下方から覆い、左右の側板部分(15)(15)を後方に導出し、この側板部分(15)(15)でスロットルボディ(10)をその左右両側から覆ったので、スロットルボディ(10)に接近しようとする異物が分流板(10)に遮られ、図4に例示するスロットルボディ(10)のスロットル入力レバー(62)等に異物が絡みつきにくい。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
(請求項3に係る発明)
請求項2に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 スロットルボディの過熱を抑制することができる。
図3及び図4に例示するように、遮熱板(20)を前方に導出し、スロットルボディ(10)をその下方から覆ったので、エンジン停止直後にファンケース(5)内からスロットルボディ(10)に向けて浮上する熱気は、遮熱板(20)で遮られ、スロットルボディ(10)の下からの入熱が抑制される。このため、スロットルボディ(10)の過熱を抑制することができる。
《効果》 シリンダとシリンダヘッドの冷却効率を高くすることができる。
図3及び図4に例示するように、遮熱板(20)を前方に導出し、スロットルボディ(10)をその下方から覆ったので、スロットルボディ(10)に接近しようとする冷却風が遮熱板(20)で遮られ、シリンダ(3)やシリンダヘッド(4)寄りに偏向される。このため、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の冷却効率を高くすることができる。
《効果》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図3及び図4に例示するように、遮熱板(20)を前方に導出し、スロットルボディ(10)をその下方から覆ったので、スロットルボディ(10)に接近しようとする異物が遮熱板(20)に遮られ、スロットルボディ(10)のスロットル入力レバー(62)等に異物が絡みつきにくい。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
《効果》 吸気効率を高くするこができる。
図4に例示するように、吸気継手管(19)の下部に遮熱板(20)を取り付けたので、シリンダ(3)やシリンダヘッド(4)からの放熱が遮熱板(20)で遮られ、吸気継手管(19)の過熱が抑制され、吸気継手管(19)を通過する吸気の温度上昇が抑制される。このため、吸気効率を高くすることができる。
請求項4に係る発明)
請求項1から請求項3のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
効果4》 ファンケースの耐久性を高くすることができる。
図1に例示するように、ケース下部分(5b)をクランクケース(2)に固定し、ケース上部分(5a)をシリンダヘッド(4)に固定し、図4に例示するように、境界(5c)に臨むケース下部分(5b)とケース上部分(5a)の各突合せ面間に境界弾性シール(24)を挟み付けたので、エンジン運転後のエンジン本体の熱収縮によってケース下部分(5b)とケース上部分(5a)にかかる応力を境界弾性シール(24)で吸収し、ケース下部分(5b)とケース上部分(5a)の各取り付け部にかかる応力を軽減することができる。このため、ケース下部分(5b)とケース上部分(5a)の各取り付け部の損傷を抑制し、ファンケース(5)の耐久性を高くすることができる。
請求項5に係る発明)
請求項1に係る発明の効果《効果1−1》《効果1−2》《効果1−3》、請求項4に係る発明の効果《効果4》に加え、次の効果を奏する。
《効果》 シールの取り付け作業を容易にすることができる。
図12(A)に例示するように、ケース下部分(5b)の前面にケース吸風口(25)を取り囲む前面弾性シール(26)を取り付け、図5(A)〜(C)に例示するように、この前面弾性シール(26)の上縁部(26a)に境界弾性シール(24)を一体化させたので、図4に例示するように、前面弾性シール(26)を下ケース(5b)の前面に取り付けるだけで、弾性境界シール(24)は自然に下ケース(5b)の突合せ面の適正位置に配置され、弾性境界シール(24)の位置合わせが不要になる。このため、シールの取り付け作業を容易にすることができる。
請求項6に係る発明)
請求項1から請求項5のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 シリンダとシリンダヘッドの冷却効率を高くすることができる。
図3及び図13に例示するように、左右のシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)間に風路天井板(41)を架設し、この風路天井板(41)で中央冷却風路(8)をその上方から覆うので、中央冷却風路(8)から浮上しようとする冷却風は風路天井板(41)で遮られ、中央冷却風路(8)から漏れにくくなり、中央冷却封路(8)を通過する冷却風の風量が多くなる。また、風路天井板(41)の左右の側縁部(60)(60)をシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)に着脱自在に取り付けたので、シリンダヘッド(4)の熱が風路天井板(41)を介して放熱される。これらの理由により、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の冷却効率を高くすることができる。
《効果》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図3及び図13に例示するように、左右のシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)間に風路天井板(41)を架設し、この風路天井板(41)で中央冷却風路(8)をその上方から覆うので、上方から落下してきた異物が風路天井壁(41)で遮られ、中央冷却風路(8)内での異物の堆積が抑制される。また、風路天井板(41)の左右の側縁部(60)(60)をシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)に着脱自在に取り付けたので、ファンケース(5)から進入した異物が中央冷却風路(8)内に堆積しても、風路天井壁(41)を取り外せば、異物を簡単に除去することができる。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
(請求項7に係る発明)
請求項6に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 シリンダとシリンダヘッドの冷却効率を高くすることができる。
図3及び図13に例示するように、左右のシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)に風路天井板(41)の左右の側縁部(60)(60)を沿わせたので、風路天井壁(41)の左右の側縁部(60)(60)の脇から冷却風が漏れるのを抑制することができる。このため、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の冷却効率を高くすることができる。
《効果》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図3及び図13に例示するように、左右のシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)に風路天井板(41)の左右の側縁部(60)(60)を沿わせたので、風路天井壁(41)の左右の側縁部(60)(60)の脇から中央冷却風路(8)内に異物が進入するのを抑制することができ、中央冷却風路(8)内での異物の堆積が抑制される。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
請求項8に係る発明)
請求項6または請求項7に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 排気マフラの冷却効率を高くすることができる。
図2に例示するように、中央冷却風路(8)を通過した冷却風をマフラカバー(38)内に導入するようにしたので、風路天井板(41)で上方への逃げを抑制された冷却風が中央冷却風路(8)を通過してマフラカバー(38)内に効率的に供給される。このため、排気マフラ(37)の冷却効率を高くすることができる。
請求項9に係る発明)
請求項8に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 マフラカバーの耐久性を高くすることができる。
図2に例示するように、中央冷却風路(8)の風路天井板(41)から後方に延長板(42)を導出し、この延長板(42)でマフラカバー(38)のマフラカバー天井板(43)をその上方から覆い、延長板(42)とマフラカバー天井板(43)との間に放風隙間(50)を保持し、中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)から放出される冷却風(44)(45)を、マフラカバー(38)のマフラカバー天井板(43)の上下面に沿わせたので、マフラカバー(38)のマフラカバー天上板(43)を上下から冷却することができ、マフラカバー(38)の冷却効率が高い。このため、マフラカバー(38)の耐久性を高くすることができる。
《効果》 風路天井板上方の換気を促進することができる。
図2に例示するように、放風隙間(50)を通過した冷却風(44)をマフラカバー(43)の上面に沿って後方に放出させるようにしたので、この冷却風(44)によって生じる負圧で風路天井板(41)の上方の熱気が冷却風(44)とともに後方に吸い出される。このため、風路天井板(41)上方の換気を促進することができる。これにより、エンジンをボンネット内に収容した場合には、ボンネット内の換気を促進することができる。
請求項10に係る発明)
請求項9に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 吸気効率を高くすることができる。
図2、図13に例示するように、中央冷却風路(8)の風路天井板(41)の上面に沿ってエアクリーナ(17)を配置したので、エアクリーナ(17)周囲の換気が促進され、エアクリーナ(17)の過熱が抑制され、エアクリーナ(17)を通過する空気の温度を低くすることができる。このため、吸気効率を高くすることができる。
請求項11に係る発明)
請求項6から請求項10のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 吸気効率を高くすることができる。
図2に例示するように、中央冷却風路(8)にエアクリーナ(17)の吸気取入口(46)を臨ませたので、温度の低い空気をエアクリーナ(17)に取り込むことができる。このため、吸気効率を高くすることができる。また、送風ファン(7)の圧送で過給効果が得られる場合には、吸気効率を更に高くすることができる。
(請求項12に係る発明)
請求項1に係る発明の効果《効果1−1》《効果1−2》に加え、次の効果を奏する。
《効果》 シリンダとシリンダヘッドの冷却効率を高くすることができる。
図14(A)(B)に例示するように、左右の各シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)を挟んで、中央冷却風路(8)と反対側に、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の横周側壁に沿う左右の横冷却風路板(47)(47)を設け、各横冷却風路板(47)内に横冷却風路を形成し、各横冷却風路の前端の冷却風入口(48)をファンケース(5)に連通させたので、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)は横冷却風路を通過する冷却風によっても冷却される。このため、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の冷却効率を高くすることができる。
《効果》 グロメットと電気コードの耐久性を高くすることができる。
図10(A)と図14(B)に示すように、左右の横冷却風路板(47)(47)の少なくとも一方に環状のグロメット(53)を取り付け、このグロメット(53)に複数本の電気コード(54)を挿通して支持させたので、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)から横冷却風路壁(47)に伝達された熱は横冷却風路を通過する冷却風に放熱され、グロメット(53)や電気コード(54)には伝達されにくい。このため、グロメット(53)や電気コード(54)の耐久性を高くすることができる。
《効果》 グロメットと電気コードの耐久性を高くすることができる。
図10(A)と図14(B)に示すように、グロメット(53)をファンケース(5)内に臨む横冷却風路板(47)の前端縁部(55)に配置したので、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)から横冷却風路板(47)に伝達された熱は、ファンケース(5)内の冷却風にも放熱され、グロメット(53)や電気コード(54)には伝達されにくい。このため、グロメット(53)や電気コード(54)の耐久性を高くすることができる。
(請求項13に係る発明)
請求項12に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 排気マフラの冷却効率を高くすることができる。
図14(A)(B)に例示するように、各後冷却風路の冷却風出口(51)を中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)に向けたので、排気マフラ(37)は後冷却風路を通過した冷却風によっても冷却される。このため、排気マフラ(37)の冷却効率を高くすることができる。
《効果》 シリンダとシリンダヘッドの冷却効率を高くすることができる。
図14(A)に例示するように、左右の横冷却風路板(47)(47)の後端部から左右の各シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の後周壁面に沿う左右の後冷却風路板(49)(49)を導出し、この後冷却風路板(49)内に後冷却風路を形成したので、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)は後冷却風路を通過する冷却風によっても冷却される。このため、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の冷却効率を高めることができる。
請求項14に係る発明)
請求項12または請求項13に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図10(A)(B)と図14(B)に示すように、横冷却風路板(47)の前端縁部(55)に切り欠き(56)を設け、切り欠き(56)に沿ってグロメット(53)をその径方向に移動させることにより、電気コード(54)を挿通させたまま、グロメット(53)を切り欠き(56)に対して着脱できるようにしたので、横冷却風路内に異物が堆積した場合には、電気コード(54)を挿通させたまま、グロメット(53)を切り欠き(56)に沿って横冷却風路板(47)から取り外し、横冷却風路板(47)をエンジン本体から取り外し、異物を除去し、その後は、電気コード(54)を挿通させたグロメット(53)を切り欠き(56)に取り付け、横冷却風路板(47)に取り付けることができる。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
請求項15に係る発明)
請求項1に係る発明の効果《効果1−1》《効果1−2》に加え、次の効果を奏する。
《効果》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図11(A)に例示するように、スロットルボディ(10)をその後方から左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)に取り付ける複数のネジ締結具のうち、1本をスタッドボルト(27)で、残りを頭付きボルト(28)で構成したので、スロットルボディ(10)とクランクケース(2)との間に異物が堆積した場合、頭付きボルト(28)とスタッドボルト(27)のナットを取り外し、スタッドボルト(27)を中心にスロットルボディ(10)の姿勢を傾けることにより、異物を容易に取り除くことができる。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
《効果》 スロットルボディの取り付けを容易にすることができる。
図11(A)に例示するように、スロットルボディ(10)をその後方から左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)に取り付ける場合、スタッドボルト(27)でスロットルボディ(10)の一箇所の位置決めを行うことができ、スロットルボディ(10)の取り付けを容易にすることができる。
請求項16に係る発明)
請求項15に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 スロットルボディの取付作業を容易にすることができる。
図11(A)(B)に例示するように、左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)からガスケット支持ピン(31)を突出させ、このガスケット支持ピン(31)をガスケット(30)(30)に挿通させ、頭付きボルト(28)をガスケット(30)(30)から抜き取った場合でも、スタッドボルト(27)を挿通させたガスケット(30)(30)がガスケット支持ピン(31)で廻り止めされるようにしたので、スロットルボディ(10)を左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)に対して着脱する場合に、ガスケット(30)(30)を適正な取り付け姿勢のまま保持しておくことができる。このため、スロットルボディ(10)の取付作業を容易にすることができる。
請求項17に係る発明)
請求項15または請求項16に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 エンジンの全高を低くすることができる。
図2に示すように、中央冷却風路(8)の後部に調時伝動装置(58)の上部を収容する突部(32)を設け、この突部(32)をクランクケース(2)の天井壁(23)から上向きに突出させ、この突部(32)の前方で、スロットルボディ(10)の下部に液体燃料チャンバ(33)を取り付け、この液体燃料チャンバ(33)を突部(32)の最上部よりも低い位置まで垂設するので、スロットルボディ(10)を低く配置することができ、エンジンの全高を低くすることができる。
《効果》 スロットルボディの取り外しに支障は生じない。
図11(A)に例示するように、スタッドボルト(27)を突部(32)の最上部よりも高い位置に配置し、スタッドボルト(27)を中心としてスロットルボディ(10)を回転させることにより、液体燃料チャンバ(33)が突部(32)と干渉しない姿勢にして、スタッドボルト(27)からスロットルボディ(10)を後方に抜き取ることができるようにしたので、突部(32)の最上部よりも低い位置まで液体燃料チャンバ(33)を垂設しているにも拘わらず、スロットルボディ(10)の取り外しに支障は生じない。
請求項18に係る発明)
請求項1に係る発明の効果《効果1−1》《効果1−2》に加え、次の効果を奏する。
《効果》 エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
図14(A)に例示するように、燃料ドレインチューブ(35)の終端部をチューブ終端支持ピン(36)で閉塞したので、燃料ドレインチューブ(35)の終端部での異物の詰まりを防止することができる。このため、エンジンの清掃にかかる労力を軽減することができる。
《効果》 燃料コックの誤操作による床の汚染を防止することができる。
図14(A)に例示するように、燃料ドレインチューブ(35)の終端部をチューブ終端支持ピン(36)で閉塞したので、燃料コック(34)の誤操作で燃料ドレインチューブ(35)に液体燃料が流入しても、燃料ドレインチューブ(35)の終端部からは液体燃料が流出せず、燃料コック(34)の誤操作による床の汚染を防止することができる。
《効果》 燃料ドレインチューブの損傷を防止することができる。
図14(A)に例示するように、エンジン機壁にチューブ終端支持ピン(36)を取り付け、このチューブ終端支持ピン(36)に燃料ドレインチューブ(35)の終端部を嵌脱自在に嵌合させているので、エンジン運転中に燃料ドレインチューブ(35)の揺動が制限され、燃料ドレインチューブ(35)が周辺部品に衝突する不具合が抑制される。このため、燃料ドレインチューブ(35)の損傷を抑制することができる。
《効果》 燃料ドレインチューブの封止栓となるチューブ終端支持ピンの紛失を防止することができる。
図14(A)に例示するように、エンジン機壁にチューブ終端支持ピン(36)を取り付けているので、燃料ドレインチューブ(35)の封止栓となるチューブ終端支持ピン(36)の紛失を防止することができる。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1から図14は本発明の実施形態に係るV型空冷エンジンを説明する図で、この実施形態では、キャブレータを備えたV型空冷2気筒ガソリンエンジンについて説明する。このエンジンは、例えば、草刈機や芝刈機に搭載するエンジンとして好適に用いることができる。
本発明の実施形態の概要は、次の通りである。
図1に示すように、クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、クランクケース(2)から左右斜め上にそれぞれシリンダ(3)を突設させ、各シリンダ(3)の突出端にシリンダヘッド(4)を取り付けて、エンジン本体とし、このエンジン本体の前方にファンケース(5)を取り付け、ファンケース(5)内に送風ファン(7)を収容し、左右のシリンダ(3)(3)間とシリンダヘッド(4)(4)間に中央冷却風路(8)を形成し、送風ファン(7)で起こした冷却風を中央冷却風路(8)に供給する。送風ファン(7)は遠心ファンで、クランク軸(6)に取り付けられている。シリンダ(3)(3)は仰角45°で斜め上に突設させている。
図2に示すように、中央冷却風路(8)の前方にスロットルボディ(10)と分流板(9)とを配置し、スロットルボディ(10)よりも前寄りの位置で、分流板(9)をファンケース(5)に設け、この分流板(9)の底板部分(14)をスロットルボディ(10)よりも低い位置に配置し、送風ファン(7)で起こした冷却風を分流板(9)で中央冷却風路(8)の左右寄りに分流させるようにしている。
スロットルボディ(10)はキャブレータのものであり、下部に液体燃料チャンバ(33)を備えている。分流板(9)は分流機能とともに、ファンケース(5)の第1の締め切り点を形成する第1締め切り板としても機能する。ファンケース(5)の内部には第2の締め切り点を形成する第2締め切り板(63)を設けている。
ファンケース上部の工夫は、次の通りである。
図1に示すように、ファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)を分流板(9)の底板部分(14)の真上に配置し、このファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)と、この中央部分(11)から左右に導出される天井壁の中央寄り部分(12)(12)とを、スロットルボディ(10)よりも高い位置に設けている。図1に示すように、クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに見た投影図上、スロットルボディ(10)よりも高い位置に設けられている天井壁の中央部分(11)と中央寄り部分(12)(12)の全横幅は、シリンダヘッド(3)(3)の上部間全域にわたっている。この天井壁の中央部分(11)と中央寄り部分(12)(12)の全横幅は、中央寄り部分(12)(12)の下方に、ファンケース(5)上部から中央冷却風路(8)への送風出口(61)(61)を広く形成する観点から、シリンダヘッド(3)(3)の上部間全域の横幅を100%として、その70%以上とするのが望ましく、80%以上とするのがより望ましく、90%以上とするのが最も望ましい。
分流板の工夫は、次の通りである。
図1に示すように、分流板(9)を底板部分(14)と左右の側板部分(15)(15)とで構成し、左右の側板部分(15)(15)を底板部分(14)の両端部から上方に導出し、図4に示すように、分流板(9)の底板部分(14)を後方に導出し、この底板部分(14)でスロットルボディ(10)をその下方から覆い、左右の側板部分(15)(15)を後方に導出し、この側板部分(15)(15)でスロットルボディ(10)をその左右両側から覆っている。左右の側板部分(15)(15)は底板部分(14)の左右両端部から仰角90°、すなわち垂直に上方に導出している。ファンケース(5)上部から中央冷却風路(8)への送風出口(61)(61)を広く形成する観点から、左右の側板部分(15)(15)はシリンダ(3)(3)よりも大きな仰角で上方に導出し、クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前面から見て、左右の側板部分(15)(15)とシリンダ(3)(3)との間に上広がりの楔型の送風出口(61)(61)が形成されるようにしている。
底板部分(14)と右の側板部分(15)はスロットルボディ(10)と液体燃料チャンバ(33)の前半部の下方と右側を覆い、左の側板部分(15)はスロットルボディ(10)の液体燃料チャンバ(33)の略全域を覆っている。
図2に示すように、エアクリーナ(17)から吸気ホース(18)を導出し、左右のシリンダヘッド(4)(4)の間で、スロットルボディ(10)の後部に吸気ホース(18)を接続する吸気継手管(19)を取り付け、この吸気継手管(19)の下部に遮熱板(20)を取り付け、図4に示すように、この遮熱板(20)を前方に導出し、スロットルボディ(10)をその下方から覆っている。
この遮熱板(20)は、スロットルボディ(10)の後半部の下方を覆っている。すなわち、図3に示すように、分流板(9)の底板部分(14)と遮熱板(20)とでスロットルボディ(10)の前半部と後半部をその下方から覆っている。
ファンケースの工夫は、次の通りである。
図4に示すように、ファンケース(5)を上下分割構造とし、エンジン本体にケース下部分(5b)を残して、ケース上部分(5a)を取り外すことができるようにしている。
図1に示すように、スロットルボディ(10)の前面と左右のシリンダヘッド(4)(4)の前面との間に左右の吸気管(21)(21)を横向きに架設するに当たり、
クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、ケース上下部分(5a)(5b)の境界(5c)が左右の吸気管(21)(21)の前方を横向きに横断するように、ファンケース(5)を分割している。
クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、左右の吸気管(21)(21)はスロットルボディ(10)の前面から左右に20°の俯角で下り傾斜させ、境界(5c)は水平横向きにしてある。ケース上部分(5a)を取り外しても、異物をケース下部分(5b)と吸気管(21)との間に噛み込んだまま保持させる観点からは、左右の吸気管(21)(21)は水平または30°以内の俯角とするのが望ましい。
図3に示すように、分流板(9)を底板部分(14)と左右の側板部分(15)(15)とで構成し、左右の側板部分(15)(15)に左右の吸気管(21)(21)を挿通させるに当たり、次のようにしている。
すなわち、図4に示すように、左右の側板部分(15)(15)も上下に分割して、側板上部分(15a)(15a)をケース上部分(5a)に設けるとともに、側板下部分(15b)(15b)をケース下部分(5b)に設け、側板上部分(15a)(15a)と側板下部分(15b)(15b)のうち、少なくとも一方に左右の嵌合凹部(16)(16)を設け、各嵌合凹部(16)に各吸気管(21)を嵌合させ、各吸気管(21)にフランジ(22)を設け、各フランジ(22)で嵌合凹部(16)と吸気管(21)の各嵌合隙間(16a)をその横側方から覆っている。
ファンケースの取り付け構造とシールの工夫は、次の通りである。
図4に示すように、ケース下部分(5b)をクランクケース(2)に固定し、ケース上部分(5a)をシリンダヘッド(4)に固定し、境界(5c)に臨むケース下部分(5b)とケース上部分(5a)の各突合せ面間に境界弾性シール(24)を挟み付けている。
ケース下半部(5b)はクランクケース(2)に取り付けた左右の背板(65)(65)にケース下取付ボルト(66)(66)で着脱自在に取り付けられている。背板(65)(65)はケース下半部(5b)の背面を覆う板である。ケース上半部(5a)はシリンダヘッド(4)(4)と吸気管(21)(21)の入口部(29)にケース上取付ボルト(67)(67)で着脱自在に取り付けられている。ケース上部分(5a)は、シリンダヘッド(4)に直接に取り付けることにより、シリンダヘッド(4)に直接固定しているが、ヘッドカバー(68)に取り付けることにより、シリンダヘッド(4)に間接的に固定してもよい。
図12(A)に示すように、ケース下部分(5b)の前面にケース吸風口(25)を取り囲む前面弾性シール(26)を取り付け、この前面弾性シール(26)の上縁部(26a)に境界弾性シール(24)を一体化させている。図5(A)〜(C)に示すように、前面弾性シール(26)は馬蹄型である。この前面弾性シール(26)は後面に突起(64)を備え、この突起(64)をケース下部分(5b)の前面に設けた取り付け孔に嵌入して、前面弾性シール(26)をケース下部分(5b)の前面に着脱自在に取り付けることができるようになっている。
エンジンを草刈機や芝刈機のボンネット内に収容する場合、ボンネット内にフィルタからの浄気を導入する浄気ダクトを設け、この浄気ダクトのダクト出口にケース吸風口(25)を臨ませ、ダクト出口の開口周縁部に前面弾性シール(26)を密着させ、ケース吸風口(25)から浄気ダクトの浄気のみを吸風できるようにする。
中央冷却風路の工夫は、次の通りである。
図3及び図13に示すように、左右のシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)間に風路天井板(41)を架設し、この風路天井板(41)で中央冷却風路(8)をその上方から覆い、この風路天井板(41)の左右の側縁部(60)(60)をシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)に着脱自在に取り付けている。
また、左右のシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)に風路天井板(41)の左右の側縁部(60)(60)を沿わせている。
風路天井板(41)は鋼板製で、風路天井板(41)の左右の側縁部(60)(60)は、シリンダヘッド(4)(4)の上部周縁部に密着させている。左右の側縁部(60)(60)は、シリンダヘッド(4)(4)に取り付けたシリンダヘッドヘッドカバー(68)(68)に取り付けてもよい。また、風路天井板(41)の素材は、シリンダヘッド(4)(4)の熱を放熱する観点からは、金属その他の熱伝導性が比較的高い素材を用いることが望ましいが、風路天井板(41)の過熱を避ける観点からは、合成樹脂その他の熱伝導性が比較的低い素材を用いてもよい。また、風路天井板(41)の取り付けは、シリンダヘッド(4)(4)の熱を放熱する観点からは、シリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)に密着させることが望ましいが、風路天井板(41)の過熱を避ける観点からは、シリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)との間にインシュレータを介在させ、熱伝導をある程度抑制してもよい。
図6(A)〜(C)に示すように、風路天井板(41)は平板の左右の側縁部(60)(60)を斜め下に折り曲げて形成し、後半部にL字型の後部切り欠き(70)を形成し、ここにエアクリーナ(17)の吸気ホース(18)を通過させるとともに、エアクリーナ(17)の吸気取入口(46)を臨ませるようにしている。
排気マフラの冷却構造は、次の通りである。
図2に示すように、風路天井板(41)の後端部下方に中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)を形成し、中央冷却風路(8)の後方に排気マフラ(37)を配置し、排気マフラ(37)をマフラカバー(38)で覆い、マフラカバー(38)の前部の冷却風入口(39)を中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)に臨ませ、中央冷却風路(8)を通過した冷却風をマフラカバー(38)内に導入するようにしている。
図9(A)〜(C)に示すように、マフラカバー(38)は、鋼板製で、前と下が開放された箱型構造で、後面には放風口(69)を形成している。
図2に示すように、中央冷却風路(8)の風路天井板(41)から後方に延長板(42)を導出し、この延長板(42)でマフラカバー(38)のマフラカバー天井板(43)をその上方から覆い、延長板(42)とマフラカバー天井板(43)との間に放風隙間(50)を保持し、中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)から放出される冷却風(44)(45)を、マフラカバー(38)のマフラカバー天井板(43)の上下面に沿わせ、放風隙間(50)を通過した冷却風(44)をマフラカバー(43)の上面に沿って後方に放出させるようにしている。
図7に示すように、延長板(42)は風路天井板(41)と同様、鋼板製で、平板の左右の両側縁部を斜め下に折り曲げて形成され、前部に前部切り欠き(73)を形成している。図8に示すように、この延長板(42)は風路天井板(41)の後部に着脱自在に取り付けて使用する。図3に示すように、この天井板(43)はマフラカバー天井板(43)に着脱自在に取り付けている。延長板(42)の前部切り欠き(73)は、風路天井板(41)の後部切り欠き(70)と連通させて、エアクリーナ(17)の吸気ホース(18)を連通させる。
マフラカバー(38)と延長板(42)とは排気マフラ(37)の熱を放熱する観点からは、金属その他の熱伝導性が比較的高い素材を用いるのが望ましいが、マフラカバー(38)と延長板(42)の過熱を避ける観点からは、合成樹脂その他の熱伝導性が比較的低い素材を用いてもよい。
吸気効率を高める工夫は、次の通りである。
図1及び図13に示すように、中央冷却風路(8)の風路天井板(41)の上面に沿ってエアクリーナ(17)を配置している。図4に示すように、中央冷却風路(8)にエアクリーナ(17)の吸気取入口(46)を臨ませている。このエアクリーナ(17)は風路天井板(41)に着脱自在に取り付けている。
シリンダとシリンダヘッド等の冷却の工夫は、次の通りである。
図14(A)(B)に示すように、左右の各シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)を挟んで、中央冷却風路(8)と反対側に、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の横周側壁に沿う左右の横冷却風路板(47)(47)を設け、各横冷却風路壁(47)内に横冷却風路を形成し、各横冷却風路の前端の冷却風入口(48)をファンケース(5)に連通させている。
図14(A)(B)に示すように、左右の横冷却風路板(47)(47)の後端部から左右の各シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の後周壁面に沿う左右の後冷却風路板(49)(49)を導出し、各後冷却風路板(49)内に後冷却風路を形成し、各後冷却風路の冷却風出口(51)を中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)に向けている。
電気コードの支持構造は、次の通りである。
図10(A)及び図14(B)に示すように、左右の横冷却風路板(47)(47)の少なくとも一方に環状のグロメット(53)を取り付け、このグロメット(53)に複数本の電気コード(54)を挿通して支持させている。
この電気コード(54)は、充電コイル、点火コイル、キャブレータの燃料カットソレノイド等の電気コードである。
図10(A)及び図14(B)に示すように、グロメット(53)をファンケース(5)内に臨む横冷却風路板(47)の前端縁部(55)に配置している。
図10(A)及び図14(B)に示すように、横冷却風路板(47)をエンジン本体に着脱自在に取り付け、横冷却風路板(47)の前端縁部(55)に切り欠き(56)を設け、切り欠き(56)に沿ってグロメット(53)をその径方向に移動させることにより、電気コード(54)を挿通させたまま、グロメット(53)を切り欠き(56)に対して着脱できるようにしている。
グロメットはゴム製で、円環形状で、図10(B)に示すように、その周面に溝(70)が周設されている。この溝(70)を切り欠き(56)の周縁部に嵌めこむことにより、切り欠き(56)に取り付けられるようになっている。
スロットルボディの取り付けの工夫は、次の通りである。
図11(A)に示すように、スロットルボディ(10)をその後方から左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)に取り付ける複数のネジ締結具のうち、1本をスタッドボルト(27)で、残りを頭付きボルト(28)で構成している。
図11(A)(B)に示すように、左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)とスロットルボディ(10)との間にガスケット(30)(30)を介在させ、このガスケット(30)(30)に上記複数のネジ締結具を貫通させ、このネジ締結具でガスケット(30)(30)をスロットルボディ(10)とともに左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)に共締めするに当たり、次のようにしている。
すなわち、左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)からガスケット支持ピン(31)を突出させ、このガスケット支持ピン(31)をガスケット(30)(30)に挿通させ、頭付きボルト(28)をガスケット(30)(30)から抜き取った場合でも、スタッドボルト(27)を挿通させたガスケット(30)(30)がガスケット支持ピン(31)で廻り止めされるようにしている。
左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)とスロットルボディ(10)との間には、ガスケット(30)(30)とともにインシュレータ(72)も介在され、ガスケット支持ピン(31)をインシュレータ(72)にも挿通させ、頭付きボルト(28)をインシュレータ(72)から抜き取った場合でも、スタッドボルト(27)を挿通させたインシュレータ(72)もガスケット支持ピン(31)で廻り止めされるようにしている。
尚、吸気継手管(19)もスロットルボディ(10)とともにネジ締結具で共締めされるが、便宜上、図11(A)では吸気継手管(19)の図示を省略している。
図2に示すように、中央冷却風路(8)の後部に調時伝動装置(58)の上部を収容する突部(32)を設け、この突部(32)をクランクケース(2)の天井壁(23)から上向きに突出させ、この突部(32)の前方で、スロットルボディ(10)の下部に液体燃料チャンバ(33)を取り付け、この液体燃料チャンバ(33)を突部(32)の最上部よりも低い位置まで垂設するに当たり、次のようにしている。
すなわち、図11(A)に示すように、スタッドボルト(27)を突部(32)の最上部よりも高い位置に配置し、スタッドボルト(27)を中心としてスロットルボディ(10)を回転させることにより、液体燃料チャンバ(33)が突部(32)と干渉しない姿勢にして、スタッドボルト(27)からスロットルボディ(10)を後方に抜き取ることができるようにしている。
調時伝動装置(58)は、クランク軸(6)から動弁カム軸(74)に動力を伝達するタイミングギヤトレインである。
燃料ドレインの工夫は、次の通りである。
図4及び図14(A)に示すように、スロットルボディ(10)の下部に液体燃料チャンバ(33)を配置し、この液体燃料チャンバ(33)と燃料コック(34)とを連携させ、燃料コック(34)から可撓性の燃料ドレインチューブ(35)を導出するに当たり、次のようにしている。
すなわち、図14(A)に示すように、エンジン機壁にチューブ終端支持ピン(36)を取り付け、このチューブ終端支持ピン(36)に燃料ドレインチューブ(35)の終端部を嵌脱自在に嵌合させて、燃料ドレインチューブ(35)の終端部をチューブ終端支持ピン(36)で閉塞している。
燃料コック(34)は、燃料タンクから液体燃料チャンバ(33)に燃料を供給できる燃料供給操作位置と、燃料供給を停止する供給停止操作位置と、液体燃料チャンバ(33)から燃料を抜く燃料ドレイン操作位置とに切り替えられるようになっている。
本発明の実施形態に係るV型空冷エンジンを説明する図で、ファンケースを縦断したエンジンの正面図である。 図1のエンジンの縦断側面図である。 ファンケースのケース上部分を取り外し、風路天井板を透視した、図1のエンジンの平面図である。 図1のエンジンのスロットルボディとその周辺部分を拡大した縦断側面図である。 図1のエンジンで用いるシールを説明する図で、図5(A)は正面図、図5(B)は平面図、図5(C)は側面図、図5(D)は図5(A)のD−D線断面図である。 図1のエンジンで用いる風路天井板を説明する図で、図6(A)は平面図、図6(B)は正面図、図5(C)は側面図である。 図1のエンジンで用いるエンジンで用いる延長板を説明する図で、図7(A)は平面図、図7(B)は正面図である。 図1のエンジンで用いる風路天井板と延長板とを組み合わせた平面図である。 図1のエンジンで用いるマフラカバーを説明する図で、図9(A)は平面図、図9(B)は正面図、図9(C)は図9(B)のC−C線断面図である。 図1のエンジンで用いる横冷却風路板とグロメットを説明する図で、図10(A)はこれらの側面図、図10(B)は図10(A)のB−B線断面図である。 図1のエンジンで用いるスロットルボディの取り付けを説明する図で、図11(A)はスロットルボディとその周辺部分の背面図、図11(B)は図11(A)のB−B線断面図である。 図1のエンジンを説明する図で、図12(A)は正面図、図12(B)は左側面図である。 図1のエンジンの平面図である。 図1のエンジンを説明する図で、図14(A)は背面図、図14(B)は右側面図である。
(1) クランク軸中心軸線
(2) クランクケース
(3) シリンダ
(4) シリンダヘッド
(5) ファンケース
(5a) ケース上部分
(5b) ケース下部分
(5c) 境界
(6) クランク軸
(7) 送風ファン
(8) 中央冷却風路
(9) 分流板
(10) スロットルボディ
(11) 天井壁の中央部分
(12) 天井壁の中央寄り部分
(14) 底板部分
(15) 側板部分
(16) 嵌合凹部
(16a) 嵌合隙間
(17) エアクリーナ
(18) 吸気ホース
(19) 吸気継手管
(20) 遮熱板
(21) 吸気管
(22) フランジ
(23) クランクケースの天井壁
(24) 境界弾性シール
(25) ケース吸風口
(26) 前面弾性シール
(26a) 上縁部
(27) スタッドボルト
(28) 頭付きボルト
(29) 入口部
(30) ガスケット
(31) ガスケット支持ピン
(32)突部
(33) 液体燃料チャンバ
(34) 燃料コック
(35) 燃料ドレインチューブ
(36) チューブ終端支持ピン
(37) 排気マフラ
(38) マフラカバー
(39) 冷却風入口
(40) 冷却風出口
(41) 風路天井板
(42) 延長板
(43) マフラカバー天井板
(44)(45) 冷却風
(46) 吸気取入口
(47) 横冷却風路板
(48) 冷却風入口
(49) 後冷却風路板
(50) 放熱隙間
(51) 冷却風出口
(53) グロメット
(54) 電気コード
(55) 前端縁部
(56) 切り欠き
(57) 冷却風入口
(58) 調時伝動装置
(59) 上部
(60) 側縁部

Claims (18)

  1. クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、クランクケース(2)から左右斜め上にそれぞれシリンダ(3)を突設させ、各シリンダ(3)の突出端にシリンダヘッド(4)を取り付けて、エンジン本体とし、このエンジン本体の前方にファンケース(5)を取り付け、ファンケース(5)内に送風ファン(7)を収容し、左右のシリンダ(3)(3)間とシリンダヘッド(4)(4)間に中央冷却風路(8)を形成し、送風ファン(7)で起こした冷却風を中央冷却風路(8)に供給し、
    中央冷却風路(8)の前方にスロットルボディ(10)と分流板(9)とを配置し、スロットルボディ(10)よりも前寄りの位置で、分流板(9)をファンケース(5)に設け、この分流板(9)の底板部分(14)をスロットルボディ(10)よりも低い位置に配置し、送風ファン(7)で起こした冷却風を分流板(9)で中央冷却風路(8)の左右寄りに分流させるようにした、空冷V型エンジンにおいて、
    ファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)を分流板(9)の底板部分(14)の真上に配置し、このファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)と、この中央部分(11)から左右に導出される天井壁の中央寄り部分(12)(12)とを、スロットルボディ(10)よりも高い位置に設け、
    ファンケース(5)を上下分割構造とし、エンジン本体にケース下部分(5b)を残して、ケース上部分(5a)を取り外すことができるようにし、
    スロットルボディ(10)の前面と左右のシリンダヘッド(4)(4)の前面との間に左右の吸気管(21)(21)を横向きに架設するに当たり、
    クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、ケース上下部分(5a)(5b)の境界(5c)が左右の吸気管(21)(21)の前方を横向きに横断するように、ファンケース(5)を分割し、
    分流板(9)を底板部分(14)と左右の側板部分(15)(15)とで構成し、左右の側板部分(15)(15)に左右の吸気管(21)(21)を挿通させるに当たり、
    左右の側板部分(15)(15)も上下に分割して、側板上部分(15a)(15a)をケース上部分(5a)に設けるとともに、側板下部分(15b)(15b)をケース下部分(5b)に設け、
    側板上部分(15a)(15a)と側板下部分(15b)(15b)のうち、少なくとも一方に左右の嵌合凹部(16)(16)を設け、各嵌合凹部(16)に各吸気管(21)を嵌合させ、
    各吸気管(21)にフランジ(22)を設け、各フランジ(22)で嵌合凹部(16)と吸気管(21)の各嵌合隙間(16a)をその横側方から覆った、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  2. 請求項1に記載した空冷V型エンジンにおいて、
    分流板(9)を底板部分(14)と左右の側板部分(15)(15)とで構成し、左右の側板部分(15)(15)を底板部分(14)の両端部から上方に導出し、
    分流板(9)の底板部分(14)を後方に導出し、この底板部分(14)でスロットルボディ(10)をその下方から覆い、左右の側板部分(15)(15)を後方に導出し、この側板部分(15)(15)でスロットルボディ(10)をその左右両側から覆った、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  3. 請求項2に記載した空冷V型エンジンにおいて、
    エアクリーナ(17)から吸気ホース(18)を導出し、左右のシリンダヘッド(4)(4)の間で、スロットルボディ(10)の後部に吸気ホース(18)を接続する吸気継手管(19)を取り付け、この吸気継手管(19)の下部に遮熱板(20)を取り付け、この遮熱板(20)を前方に導出し、スロットルボディ(10)をその下方から覆った、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載した空冷V型エンジンにおいて、
    ケース下部分(5b)をクランクケース(2)に固定し、ケース上部分(5a)をシリンダヘッド(4)に固定し、境界(5c)に臨むケース下部分(5b)とケース上部分(5a)の各突合せ面間に境界弾性シール(24)を挟み付けた、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  5. クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、クランクケース(2)から左右斜め上にそれぞれシリンダ(3)を突設させ、各シリンダ(3)の突出端にシリンダヘッド(4)を取り付けて、エンジン本体とし、このエンジン本体の前方にファンケース(5)を取り付け、ファンケース(5)内に送風ファン(7)を収容し、左右のシリンダ(3)(3)間とシリンダヘッド(4)(4)間に中央冷却風路(8)を形成し、送風ファン(7)で起こした冷却風を中央冷却風路(8)に供給し、
    中央冷却風路(8)の前方にスロットルボディ(10)と分流板(9)とを配置し、スロットルボディ(10)よりも前寄りの位置で、分流板(9)をファンケース(5)に設け、この分流板(9)の底板部分(14)をスロットルボディ(10)よりも低い位置に配置し、送風ファン(7)で起こした冷却風を分流板(9)で中央冷却風路(8)の左右寄りに分流させるようにした、空冷V型エンジンにおいて、
    ファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)を分流板(9)の底板部分(14)の真上に配置し、このファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)と、この中央部分(11)から左右に導出される天井壁の中央寄り部分(12)(12)とを、スロットルボディ(10)よりも高い位置に設け、
    ファンケース(5)を上下分割構造とし、エンジン本体にケース下部分(5b)を残して、ケース上部分(5a)を取り外すことができるようにし、
    ケース下部分(5b)をクランクケース(2)に固定し、ケース上部分(5a)をシリンダヘッド(4)に固定し、境界(5c)に臨むケース下部分(5b)とケース上部分(5a)の各突合せ面間に境界弾性シール(24)を挟み付け、
    ケース下部分(5b)の前面にケース吸風口(25)を取り囲む前面弾性シール(26)を取り付け、この前面弾性シール(26)の上縁部(26a)に境界弾性シール(24)を一体化させた、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載した空冷V型エンジンにおいて、
    左右のシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)間に風路天井板(41)を架設し、この風路天井板(41)で中央冷却風路(8)をその上方から覆い、この風路天井板(41)の左右の側縁部(60)(60)をシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)に着脱自在に取り付けた、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  7. 請求項6に記載した空冷V型エンジンにおいて、
    左右のシリンダヘッド(4)(4)の上部(59)(59)に風路天井板(41)の左右の側縁部(60)(60)を沿わせた、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  8. 請求項6または請求項7に記載した空冷V型エンジンにおいて、
    風路天井板(41)の後端部下方に中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)を形成し、中央冷却風路(8)の後方に排気マフラ(37)を配置し、排気マフラ(37)をマフラカバー(38)で覆い、マフラカバー(38)の前部の冷却風入口(39)を中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)に臨ませ、
    中央冷却風路(8)を通過した冷却風をマフラカバー(38)内に導入するようにした、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  9. 請求項8に記載した空冷V型エンジンにおいて、
    中央冷却風路(8)の風路天井板(41)から後方に延長板(42)を導出し、この延長板(42)でマフラカバー(38)のマフラカバー天井板(43)をその上方から覆い、延長板(42)とマフラカバー天井板(43)との間に放風隙間(50)を保持し、中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)から放出される冷却風(44)(45)を、マフラカバー(38)のマフラカバー天井板(43)の上下面に沿わせ、
    放風隙間(50)を通過した冷却風(44)をマフラカバー(43)の上面に沿って後方に放出させるようにした、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  10. 請求項9に記載した空冷V型エンジンにおいて、
    中央冷却風路(8)の風路天井板(41)の上面に沿ってエアクリーナ(17)を配置した、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  11. 請求項6から請求項10のいずれかに記載した空冷V型エンジンにおいて、
    中央冷却風路(8)にエアクリーナ(17)の吸気取入口(46)を臨ませた、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  12. クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、クランクケース(2)から左右斜め上にそれぞれシリンダ(3)を突設させ、各シリンダ(3)の突出端にシリンダヘッド(4)を取り付けて、エンジン本体とし、このエンジン本体の前方にファンケース(5)を取り付け、ファンケース(5)内に送風ファン(7)を収容し、左右のシリンダ(3)(3)間とシリンダヘッド(4)(4)間に中央冷却風路(8)を形成し、送風ファン(7)で起こした冷却風を中央冷却風路(8)に供給し、
    中央冷却風路(8)の前方にスロットルボディ(10)と分流板(9)とを配置し、スロットルボディ(10)よりも前寄りの位置で、分流板(9)をファンケース(5)に設け、この分流板(9)の底板部分(14)をスロットルボディ(10)よりも低い位置に配置し、送風ファン(7)で起こした冷却風を分流板(9)で中央冷却風路(8)の左右寄りに分流させるようにした、空冷V型エンジンにおいて、
    ファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)を分流板(9)の底板部分(14)の真上に配置し、このファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)と、この中央部分(11)から左右に導出される天井壁の中央寄り部分(12)(12)とを、スロットルボディ(10)よりも高い位置に設け、
    左右の各シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)を挟んで、中央冷却風路(8)と反対側に、シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の横周側壁に沿う左右の横冷却風路板(47)(47)を設け、各横冷却風路板(47)内に横冷却風路を形成し、各横冷却風路の前端の冷却風入口(48)をファンケース(5)に連通させ、
    左右の横冷却風路板(47)(47)の少なくとも一方に環状のグロメット(53)を取り付け、このグロメット(53)に複数本の電気コード(54)を挿通して支持させ、
    グロメット(53)をファンケース(5)内に臨む横冷却風路板(47)の前端縁部(55)に配置した、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  13. 請求項12に記載した空冷V型エンジンにおいて、
    中央冷却風路(8)の後方に排気マフラ(37)を配置し、排気マフラ(37)をマフラカバー(38)で覆い、マフラカバー(38)の前部の冷却風入口(39)を中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)に臨ませるに当たり、
    左右の横冷却風路板(47)(47)の後端部から左右の各シリンダ(3)とシリンダヘッド(4)の後周壁面に沿う左右の後冷却風路板(49)(49)を導出し、各後冷却風路板(49)内に後冷却風路を形成し、各後冷却風路の冷却風出口(51)を中央冷却風路(8)の冷却風出口(40)に向けた、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  14. 請求項12または請求項13に記載した空冷V型エンジンにおいて、
    横冷却風路板(47)をエンジン本体に着脱自在に取り付け、
    横冷却風路板(47)の前端縁部(55)に切り欠き(56)を設け、切り欠き(56)に沿ってグロメット(53)をその径方向に移動させることにより、電気コード(54)を挿通させたまま、グロメット(53)を切り欠き(56)に対して着脱できるようにした、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  15. クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、クランクケース(2)から左右斜め上にそれぞれシリンダ(3)を突設させ、各シリンダ(3)の突出端にシリンダヘッド(4)を取り付けて、エンジン本体とし、このエンジン本体の前方にファンケース(5)を取り付け、ファンケース(5)内に送風ファン(7)を収容し、左右のシリンダ(3)(3)間とシリンダヘッド(4)(4)間に中央冷却風路(8)を形成し、送風ファン(7)で起こした冷却風を中央冷却風路(8)に供給し、
    中央冷却風路(8)の前方にスロットルボディ(10)と分流板(9)とを配置し、スロットルボディ(10)よりも前寄りの位置で、分流板(9)をファンケース(5)に設け、この分流板(9)の底板部分(14)をスロットルボディ(10)よりも低い位置に配置し、送風ファン(7)で起こした冷却風を分流板(9)で中央冷却風路(8)の左右寄りに分流させるようにした、空冷V型エンジンにおいて、
    ファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)を分流板(9)の底板部分(14)の真上に配置し、このファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)と、この中央部分(11)から左右に導出される天井壁の中央寄り部分(12)(12)とを、スロットルボディ(10)よりも高い位置に設け、
    スロットルボディ(10)をその後方から左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)に取り付ける複数のネジ締結具のうち、1本をスタッドボルト(27)で、残りを頭付きボルト(28)で構成した、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  16. 請求項15に記載した空冷V型エンジンにおいて、
    左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)とスロットルボディ(10)との間にガスケット(30)(30)を介在させ、このガスケット(30)(30)に上記複数のネジ締結具を貫通させ、このネジ締結具でガスケット(30)(30)をスロットルボディ(10)とともに左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)に共締めするに当たり、
    左右の吸気管(21)(21)の入口部(29)からガスケット支持ピン(31)を突出させ、このガスケット支持ピン(31)をガスケット(30)(30)に挿通させ、頭付きボルト(28)をガスケット(30)から抜き取った場合でも、スタッドボルト(27)を挿通させたガスケット(30)(30)がガスケット支持ピン(31)で廻り止めされるようにした、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  17. 請求項15または請求項16に記載した空冷V型エンジンにおいて、
    中央冷却風路(8)の後部に調時伝動装置(58)の上部を収容する突部(32)を設け、この突部(32)をクランクケース(2)の天井壁(23)から上向きに突出させ、この突部(32)の前方で、スロットルボディ(10)の下部に液体燃料チャンバ(33)を取り付け、この液体燃料チャンバ(33)を突部(32)の最上部よりも低い位置まで垂設するに当たり、
    スタッドボルト(27)を突部(32)の最上部よりも高い位置に配置し、スタッドボルト(27)を中心としてスロットルボディ(10)を回転させることにより、液体燃料チャンバ(33)が突部(32)と干渉しない姿勢にして、スタッドボルト(27)からスロットルボディ(10)を後方に抜き取ることができるようにした、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
  18. クランク軸中心軸線(1)と平行な向きに前から見て、クランクケース(2)から左右斜め上にそれぞれシリンダ(3)を突設させ、各シリンダ(3)の突出端にシリンダヘッド(4)を取り付けて、エンジン本体とし、このエンジン本体の前方にファンケース(5)を取り付け、ファンケース(5)内に送風ファン(7)を収容し、左右のシリンダ(3)(3)間とシリンダヘッド(4)(4)間に中央冷却風路(8)を形成し、送風ファン(7)で起こした冷却風を中央冷却風路(8)に供給し、
    中央冷却風路(8)の前方にスロットルボディ(10)と分流板(9)とを配置し、スロットルボディ(10)よりも前寄りの位置で、分流板(9)をファンケース(5)に設け、この分流板(9)の底板部分(14)をスロットルボディ(10)よりも低い位置に配置し、送風ファン(7)で起こした冷却風を分流板(9)で中央冷却風路(8)の左右寄りに分流させるようにした、空冷V型エンジンにおいて、
    ファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)を分流板(9)の底板部分(14)の真上に配置し、このファンケース(5)の天井壁の中央部分(11)と、この中央部分(11)から左右に導出される天井壁の中央寄り部分(12)(12)とを、スロットルボディ(10)よりも高い位置に設け、
    スロットルボディ(10)に液体燃料チャンバ(33)を設け、この液体燃料チャンバ(33)と燃料コック(34)とを連携させ、燃料コック(34)から可撓性の燃料ドレインチューブ(35)を導出するに当たり、
    エンジン機壁にチューブ終端支持ピン(36)を取り付け、このチューブ終端支持ピン(36)に燃料ドレインチューブ(35)の終端部を嵌脱自在に嵌合させて、燃料ドレインチューブ(35)の終端部をチューブ終端支持ピン(36)で閉塞した、ことを特徴とする空冷V型エンジン。
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