JP4331975B2 - 固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板の製造方法及び成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体高分子型燃料電池セパレータに好適な、耐食性及び成形加工性に優れたステンレス鋼板並びにその製造方法及び成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車、発電システムとして開発が進められている固体高分子型燃料電池は、特許文献1〜3に開示されているように、凸部と凹部を有するセパレータ材の組み合わせによりガスの流路を形成するものである。
【0003】
固体高分子型燃料電池のセパレータ材は、高分子膜からのF-イオンの溶出、外気からのCl-イオンの流入、H+イオンの濃縮による低pH及び水素脆性等、ステンレス鋼にとって厳しい腐食環境におかれる。このような用途に使用されるステンレス鋼として特許文献4には、Cr炭化物、硼化物を析出させ、酸洗後、アルカリ性水溶液により中和処理を行う方法が開示されている。しかし、この方法では、鋭敏化による局部的な腐食を回避できないという問題があった。
【0004】
また、腐食環境に応じて、耐全面腐食性の指標であるGI値、耐すきま腐食性の指標であるCI値、を適正な範囲とした、耐食性に優れたステンレス鋼が特許文献5に開示されている。しかし、このステンレス鋼は、腐食環境が硫酸である場合には耐食性が極めて優れるものの、固体高分子型燃料電池セパレータ材のように、F-イオン及びCl-イオンが存在し、低pHの腐食環境においては、耐食性が必ずしも十分ではなかった。
【0005】
更に、セパレータ材として薄肉のオーステナイト系ステンレス鋼板を用いるには、特許文献6に開示されているように、プレス又はロール等で成形加工することが必要であるが、耐食性を高めるために高合金化すると成形性が低下するという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−260439号公報
【特許文献2】
特開2001−325968号公報
【特許文献3】
特開2002−75401号公報
【特許文献4】
特開2001−214286号公報
【特許文献5】
特開平2−170946号公報
【特許文献6】
特開2002−313354号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、固体高分子型燃料電池セパレータ材として必要な耐食性、成形加工性を有するオーステナイト系ステンレス鋼板並びにその製造方法及び成形方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、固体高分子型燃料電池セパレータの腐食環境におけるオーステナイト系ステンレス鋼板の耐食性に及ぼす指標として、耐全面腐食性の指標であるGI値、耐すきま腐食性の指標であるCI値が重要であることを見出し、ミクロ組織において、析出したσ相が成形性が著しく低下させ、成形性を向上させるためには、σ相が析出する上限温度に及ぼす成分元素の影響を表した指標であるTσ値が重要であり、更に、成形方法について検討を行い、最適な成形温度が−25〜10℃であることを見出した。本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
【0012】
(1)質量%で、
C :0.002〜0.03%、
Si:0.1〜2.0%、
Mn:0.1〜2.0%、
Ni:13.5〜27.0%、
Cr:18.5〜30.0%、
Mo:0.5〜6.5%、
Cu:0.2〜4.5%、
N :0.02〜0.40%
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼を、溶解、鋳造、熱間圧延後、総圧延率が90〜98%の冷間圧延を行い、1070〜1200℃の溶体化処理温度で1〜1800s保持し、450℃までの平均冷却速度を10〜500℃/sとして冷却し、ミクロ組織が面積率5%以下のσ相と残部オーステナイト相からなり、平均結晶粒径が1〜40μmであり、下記(1)式で表されるGI値[−]が55〜150、下記(2)式で表されるCI値[−]が30〜65、下記(3)又は(4)式で表されるTσ値[−]が550〜1050とすることを特徴とする固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板の製造方法。
ただし、
GI=−11.1[%Mn]+3.6[%Ni]−[%Cu]
+4.7[%Mo]+11.5[%Cu]・・・(1)
CI=[%Cr]+4.1[%Mo]+27[%N]・・・(2)
N:0.02〜0.078%のとき、
Tσ=137−5.88[%Mn]−4.28[%Ni]
+33.2[%Cr]+49.6[%Mo]+4.8[%Cu]
−689[%N]・・・(3)
N:0.078超〜0.40%のとき、
Tσ=100−5.88[%Mn]−4.28[%Ni]
+33.2[%Cr]+49.6[%Mo]+4.8[%Cu]
−200[%N]・・・(4)
ここで、[%Mn]、[%Ni]、[%Cr]、[%Mo]、[%Cu]及び[%N]は、質量%で表したMn、Ni、Cr、Mo、Cu及びNの含有量を無次元化した数値である。
(2)板厚が0.02〜0.2mmであることを特徴とする(1)記載の固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板の製造方法。
【0013】
(3)質量%で、
C :0.002〜0.03%、
Si:0.1〜2.0%、
Mn:0.1〜2.0%、
Ni:13.5〜27.0%、
Cr:18.5〜30.0%、
Mo:0.5〜6.5%、
Cu:0.2〜4.5%、
N :0.02〜0.40%
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、ミクロ組織が面積率5%以下のσ相と残部オーステナイト相からなり、平均結晶粒径が1〜40μmであり、下記(1)式で表されるGI値[−]が55〜150、下記(2)式で表されるCI値[−]が30〜65、下記(3)又は(4)式で表されるTσ値[−]が550〜1050であるステンレス鋼板を−25〜10℃でプレス成形又はロール成形することを特徴とする固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板の成形方法。
ただし、
GI=−11.1[%Mn]+3.6[%Ni]−[%Cr]
+4.7[%Mo]+11.5[%Cu]・・・(1)
CI=[%Cr]+4.1[%Mo]+27[%N]・・・(2)
N:0.02〜0.078%のとき、
Tσ=137−5.88[%Mn]−4.28[%Ni]
+33.2[%Cr]+49.6[%Mo]+4.8[%Cu]
−679[%N]・・・(3)
N:0.078超〜0.40%のとき、
Tσ=100−5.88[%Mn]−4.28[%Ni]
+33.2[%Cr]+49.6[%Mo]+4.8[%Cu]
−200[%N]・・・(4)
ここで、[%Mn]、[%Ni]、[%Cr]、[%Mo]、[%Cu]及び[%N]は、質量%で表したMn、Ni、Cr、Mo、Cu及びNの含有量を無次元化した数値である。
(4)板厚が0.02〜0.2mmであることを特徴とする(3)記載の固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板の成形方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明者は、Cl-、F-イオンが存在し、pHが低い、固体高分子型燃料電池セパレータ(以下、セパレータという)の腐食環境におけるオーステナイト系ステンレス鋼板の耐食性に及ぼす化学成分及びミクロ組織の影響について検討を行った。
【0015】
まず、オーステナイト系ステンレス鋼板の耐全面腐食性に及ぼす化学成分の影響について検討を行った結果、耐全面腐食性の指標であるGI値に対して、Ni、Cr、Mo、及びCu以外に、Mnの効果が重要であることがわかった。また、耐すきま腐食性については、耐すきま腐食性の指標であるCI値に対して、Cr、Mo、Nが重要であることを確認した。
【0016】
次に、ミクロ組織において、析出したσ相が面積率で5%を超えると成形性が著しく低下することを見出し、溶体化処理時のσ相の生成を抑制し得る成分について検討を行った。なお、σ相とはFe−Crからなる硬質な金属間化合物であり、Moも一部置換して入る。検討の結果、σ相が析出する上限温度に及ぼす成分元素の影響を表した指標であるTσ値を適正な範囲とすることが重要であり、またTσ値と破断伸びに相関があることがわかった。
【0017】
更に、耐食性を向上させるために高合金化し、成形性の低下した本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板の成形方法について検討を行い、温度を−25〜10℃に制御すれば、高い延性が得られることを見出した。試験後の試験片には、強磁性体であり、耐水素脆性を低下させる斜方晶のα’マルテンサイトが検出されないため、耐水素脆性にも優れ、セパレータ材として最適であると考えられる。また、−25〜10℃の温度範囲で均一伸び、破断伸びが大きくなった理由は、双晶変形の誘発、又は、HCP構造のεマルテンサイトの加工誘起変態によるものと考えられる。
【0018】
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板の化学成分、GI、CI及びTσ値を規定した理由を述べる。
【0019】
Cは、不純物元素であり、0.03%超を含有すると結晶粒界にCr炭化物を生成して鋭敏化を生じたり、延性を低下させる。一方、C量を0.002%未満とするには精錬コストが増大する。そのため、C量を0.002〜0.03%とした。実施例の表4又は図5における鋼No.B、D及びGとの比較から、均一伸び又は均一伸びが重視される場合には、C量の上限を0.015%とすることが望ましい。さらに、加工性を重視する場合は、C量の上限を0.009%以下とすることが好ましい。
【0020】
Siは、脱酸元素として有用であり、その効果を得るためには、Si量を0.1%以上とする必要がある。一方、Si量が2.0%を超えると延性が低下する。したがって、Si量を0.1〜2.0%とした。
【0021】
Mnは、SをMnSとして固定し、熱間加工性を改善する元素であるが、この効果は、Mn量が0.1%未満では不十分である。一方、Mnを2.0%超添加すると耐食性及び成形性が低下する。したがって、Mn量を0.1〜2.0%とした。
【0022】
Niは、耐食性を向上させ、またオーステナイト相を安定化して耐水素脆性を向上させる元素であり、13.5%以上の添加が必要である。しかし、Niを27.0%超添加するとコストが増大する。したがって、Ni量を13.5〜27.0%とした。
【0023】
Crは、不働態皮膜を生成して耐食性を向上させ、またNiと共存してオーステナイト相を安定化させる元素であり、Ni量とのバランス上、18.5%以上の添加が必要である。しかし、Cr量が30.0%を超えるとσ相を生じ易くなり加工性を損なう。したがって、Cr量を18.5〜30.0%の範囲とした。
【0024】
Moは、不働態皮膜を補修し、耐食性を向上させる元素であるが、Mo量が0.5%未満ではその効果が小さい。一方、Moを6.5%を超えて添加すると、凝固偏析によるスラブ割れを生じ、またσ相の析出により延性が損なわれる。したがって、Moの添加量を0.5〜6.5%の範囲とした。
【0025】
Cuは、耐食性を向上させる元素であるが、0.2%未満ではその効果が不十分である。一方、Cu量が4.5%を超えると熱間圧延割れを生じ易くなる。そのため、Cu量を0.2〜4.5%の範囲とした。
【0026】
Nは、耐孔食性や耐すきま腐食性を向上させ、またオーステナイト相の安定化に寄与するが、N量が0.02%未満ではこの効果が不十分である。一方、0.40%超のNを添加すると、窒化物を生じて、延性を損なう。したがって、N量を0.02〜0.40%の範囲とした。
【0027】
P、Sは不純物であり、Pを0.04%超、Sを0.01%超含有すると耐食性を損なうことがあり、また、Sは熱間加工性を劣化させることがある。一方、Pを0.005%未満、Sを0.0001%未満に低減させるには、精錬コストが上昇する。そのため、P量は0.005〜0.04%、S量は0.0001〜0.01%とすることが好ましい。
【0028】
GI値は、耐全面腐食性の指標であり、部分的に破壊された不働態皮膜が補修されるまでの、孔食の進展速度を抑える能力を表す。不働態皮膜が破壊された部分では、ミクロ的には全面腐食が生じており、その腐食速度はGI値が高いほど抑えられる。本発明においてGI値は、
GI=−11.1[%Mn]+3.6[%Ni]−[%Cr]
+4.7[%Mo]+11.5[%Cu] ・・・(1)
と定義される。ここで、[%Mn]、[%Ni]、[%Cr]、[%Mo]及び[%Cu]は、それぞれ、質量%で表したMn、Ni、Cr、Mo及びCuの含有量を無次元化した数値である。GI値が55未満では、固体高分子型燃料電池セパレータの腐食環境における溶解反応速度が無視できない大きさとなる。一方、GI値を150超にするには、多量のNi、Moの添加が必要であり、製造コストが増大する。したがって、GI値を55〜150とした。
【0029】
CI値は、耐すきま腐食性の指標であり、不働態皮膜の腐食環境に対する耐性及び部分的に破壊された不働態皮膜の補修能力すなわち再不働態化能力に起因する耐食性を表す。本発明においてCI値は、
CI=[%Cr]+4.1[%Mo]+27[%N] ・・・(2)
と定義される。ここで、[%Cr]、[%Mo]及び[%N]は、それぞれ、質量%で表したCr、Mo及びNの含有量を無次元化した数値である。CI値が30未満では、固体高分子型燃料電池セパレータの腐食環境において、破壊された不働態皮膜の再不働態化が不十分であるため、すきま腐食を生じる。一方、CI値を65超とするには、多量のCr、Mo、Nの添加が必要であり、製造コストが増大する。したがって、CI値を30〜65とした。
【0030】
Tσ値は、σ相が析出する上限温度に与える成分元素の影響を示す指標である。Tσ値は、N量によって変化し、N:0.02〜0.078%のとき、
Tσ=137−5.88[%Mn]−4.28[%Ni]
+33.2[%Cr]+49.6[%Mo]+4.8[%Cu]
−679[%N] ・・・(3)
N:0.078超〜0.40%のとき、
Tσ=100−5.88[%Mn]−4.28[%Ni]
+33.2[%Cr]+49.6[%Mo]+4.8[%Cu]
−200[%N] ・・・(4)
で表すことができる。ここで、[%Mn]、[%Ni]、[%Cr]、[%Mo]、[%Cu]及び[%N]は、それぞれ、質量%で表したMn、Ni、Cr、Mo、Cu及びNの含有量を無次元化した数値である。
【0031】
Tσ値が1050超では、σ相の析出の抑制が不十分であり、成形性が低下する。一方、Tσ値を550未満とするには、Niを多量に添加する必要があり、製造コストが増大する。したがって、Tσ値を550〜1050とした。
【0032】
また、Tσ値が550〜1050内であっても、溶体化処理温度、冷却速度の条件によって、σ相を生じる場合がある。この場合、板厚断面におけるσ相が面積率で5%以下であれば成形性の低下が小さい。したがって、ミクロ組織のσ相の含有率を板厚断面における面積率で5%以下とし、残部をオーステナイト相とした。なお、σ相の面積率は、0%であることが好ましい。σ相の検出限界となるサイズは0.5μm程度である。σ相は、成長すると100μm〜1mm程度になることがあり、またサイズが1μm程度であっても粒界に連続的に多数析出することがあり、このような場合には延性が低下する。
【0033】
σ相以外に、1μm程度以下のCr炭窒化物が析出することがあるが、析出量は、面積率で2%未満である。そのため、延性に及ぼすCr炭窒化物の影響は小さく、無視できる。ただし、面積率が2%以上のCr炭窒化物が粒界を覆う状態で析出すると、粒界破壊を助長して延性を損なうことがある。したがってCr炭窒化物は、板厚断面において面積率で2%未満であることが好ましい。
【0034】
σ相の面積率の測定は、圧延方向(L方向という)及び圧延方向に垂直な方向(C方向という)の板厚断面で行い、単純平均値とすることが好ましい。また、板厚方向の観察位置は、板厚の1/4から板厚の中央までの範囲とすることが好ましい。σ相は、試料の板厚断面を鏡面研磨後、王水エッチングし、走査型電子顕微鏡(SEMという)で倍率を3000倍として観察することができる。SEMによるσ相の観察中には、エネルギー分散型又は波長分散型特性X線分光分析器を用いて成分分析を行い、Fe、Cr量の分析値を母相と比較して、σ相であることを確認することが好ましい。
【0035】
σ相の面積率は、SEM組織写真を用いて画像処理装置によって測定することができる。σ相の面積は、1視野当たり、L方向又はC方向が25μm、板厚方向が30μmの範囲において測定し、5視野のSEM組織写真を用いて測定したσ相の面積の和を総視野面積で除して百分率で示した値とする。
【0036】
平均結晶粒径は、40μmを超えると、成形後の表面粗度が大きくなり、また凹凸の周期が大きくなるなど、寸法精度を損なう。一方、平均結晶粒径を1μm未満とすると強度が大きくなり、成形性が低下する。したがって、平均結晶粒径を1〜40μmとした。平均結晶粒径は、試料のL方向とC方向の板厚断面を鏡面研磨、エッチングした試料を用いて、JIS G 0551に準拠してL方向及びC方向の板厚断面での結晶粒径を切断法で測定し、単純平均したものとする。なお、σ相が析出している場合、平均結晶粒径の測定は、オーステナイト相とσ相を区別せずに行う。
【0037】
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板の板厚は、薄肉化して固体高分子型燃料電池の小型化、軽量化を図るために、0.2mm以下であることが好ましい。一方、板厚が0.02mm未満ではセパレータの形状によっては剛性が保てないことがあり、製造コストが増大する。したがって、板厚を0.02〜0.2mmの範囲とすることが好ましい。
【0038】
次に、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法について説明する。本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法は、溶解、鋳造、熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理からなる。冷間圧延の途中に中間焼鈍を行っても良い。
【0039】
冷間圧延の総圧延率は、90%未満では平均結晶粒径が40μm超になる。一方、冷間圧延の総圧延率を98%超とするには、冷間圧延のパス数や中間焼鈍の回数が多くなり製造コストが増大する。したがって、冷間圧延の総圧下率を90〜98%の範囲内とした。なお、冷間圧延の総圧延率は、熱延板の板厚と溶体化処理前又は溶体化処理後の板厚との差を熱延板の板厚で除し、その値を百分率で表したものである。
【0040】
溶体化処理の温度範囲は、1070℃未満では、σ相を生じて延性が損なわれ、一方1200℃超では、平均結晶粒径が40μm超になるため、1070〜1200℃の範囲内とした。
【0041】
溶体化処理温度での保持時間は、1800sを超えると、平均結晶粒径が40μm超になる。一方、保持時間が1s未満では、析出物の再固溶、再結晶が不分に進行しない。したがって、溶体化処理の保持時間を1〜1800sとした。
【0042】
更に、溶体化処理温度での保持後、450℃までの平均冷却速度が10℃/s未満では、σ相を生じて延性が損なわれる。一方、平均冷却速度を500℃/s超とすることは、現状の設備では困難である。したがって、溶体化処理後、450℃までの平均冷却速度を10〜500℃/sとした。なお、平均冷却速度とは、溶体化処理温度から450℃を減じて、冷却開始から450℃までの時間で除したものである。
【0043】
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板をプレス又はロール等により成形する際、鋼板の温度を−25〜10℃の範囲内とすることが好ましい。これは、−25〜10℃の温度範囲で延性が大幅に向上し、耐力及び引張強さが大幅に増加せず、成形性が著しく向上するためである。
【0044】
プレス又はロール成形時には、空調によりプレス又はロール成形装置を設置した建屋全体の温度を制御することが好ましい。また、予め冷却した空気をセパレータの素材及びプレス金型又はロールに吹き付けて温度を制御しても良い。また、冷媒を用いて素材を所望の成形温度よりも低温に保持し、素材を冷媒から取り出し、素材の温度が−25〜10℃の範囲に入るまで放置して、プレス成形又はロール成形しても良い。
【0045】
【実施例】
(実施例1)
表1に示した鋼を溶解、鋳造、熱間圧延し、総圧延率が90〜98%の冷間圧延を行い、板厚が0.2mmの鋼板とし、溶体化処理として1070〜1200℃の範囲内の溶体化処理温度で、5〜1800s保持後、室温〜400℃の範囲まで、10〜100℃/sで冷却した。鋼板のL方向及びC方向の板厚断面においてJIS G 0551に準拠し、切断法によって測定し、単純平均して求めた平均結晶粒径は、1〜40μmの範囲であった。
【0046】
また、L方向及びC方向の板厚断面を観察面とし、鏡面研磨後、王水エッチングし、板厚の1/4から板厚の中央までの範囲を、SEMで倍率3000倍で観察した。σ相の確認は、エネルギー分散型特性X線分光分析器を用いて、Fe、Crの分析値を母相と比較して行った。L方向及びC方向の板厚断面でそれぞれ5視野のSEM組織写真を撮影した。
【0047】
SEM写真において、L方向又はC方向が25μm、板厚方向が30μmの範囲のσ相の面積率を、5視野ずつ、画像処理装置により求めた。σ相の面積率は、各方向のσ相の面積の和を各方向の総観察面積で除して百分率で示した値とし、L方向とC方向のσ相の面積率の単純平均値として求めた。このようにして得られたσ相の面積率は、鋼No.A〜Pでは5%以下であり、鋼No.Q、Rでは5%を超えており、残部は全てオーステナイト相であった。
【0048】
また、鋼板から0.2mm×20mm×50mmの板状試験片を採取し、表面を機械研磨し、これらの試験片を用いて、セパレータの水素極側の環境における腐食を模擬した加速試験(全面腐食試験という)を行った。試験条件は、温度が80℃、pHが2、F-イオンが500ppmの水溶液に漬浸し、H2ガスを吹き込みながら24h保持するものとした。この試験前後での試験片の質量を測定し、変化量を試験時間で除して腐食速度を求めた。
【0049】
また、中央部に直径5mmの穴をあけた0.2mm×25mm×50mmと0.2mm×20mm×20mmの板状試験片を採取し、同鋼種の大きさの異なる板状試験片を1枚ずつ重ね、ポリカーボネート製のボルトを中央部の穴に通して、ポリカーボネート製のナットで固定した。
【0050】
これらの試験片を用いて、セパレータの空気極側の環境における腐食を模擬した加速試験(隙間腐食試験という)を行った。試験条件は、90℃、pH2、Cl-イオン500ppm F-イオン500ppmの水溶液中に漬浸し、空気を吹き込みながら2週間保持するものとした。この試験後、大きさの異なる板状試験片の接触する部分のすきま部に生じた最大孔食深さを光学顕微鏡を用いて測定した。孔食の近傍の表面と孔食の底で焦点を合わせ、焦点の合った深さ方向の位置の差を孔食深さとし、10〜50箇所を測定した最大値を最大孔食深さとした。
【0051】
更に、同じ鋼板から圧延方向を長手として、JIS Z 2201に準拠して13B号引張試験片を採取し、JIS Z 2241に準拠して室温引張試験を行い、破断伸びを調査した。
【0052】
表2に全面腐食試験での腐食速度、隙間腐食試験での最大孔食深さ、室温引張り試験後の破断伸びを示す。更に図1に腐食速度とGI値との関係を、図2に最大孔食深さとCI値との関係を、図3に破断伸びとTσ値との関係を示す。
【0053】
図1から、GI値を55以上とすることにより腐食速度は0.1g/m2・h以下となり、また、図2から、CI値を30以上とすることにより最大孔食深さが5μm以下となり、燃料電池セパレータ材として実用上必要な耐食性が達成されることがわかる。更に、図3からTσ値が1050以下であれば高い破断伸びが得られることがわかる。
【0054】
また、これらの鋼板のうち、No.1〜7とNo.17、18を用いて、特許文献6に記載の設備によりセパレータを試作した。その結果、Tσ値が1050を超えているNo.17、18では成形加工中に割れが発生したが、Tσ値が本発明の範囲内であるNo.1〜7は割れが発生しなかった。
【0055】
更に、No.1〜7の鋼板から10mm×75mmの試験片を採取し、同じ鋼種の試験片どうしを6枚重ねて、端部をスポット溶接し、固定した。この試験片を用いて、JIS G 0576に準拠し、以下のようにしてU字曲げ試験を行った。試験片を内側の曲げ半径が8mmとなるようにU字曲げし、脚部が平行になるようにポリカーボネート製のボルト及びナットを用いて固定した。このU字曲げ試験片を固体高分子型燃料電池セパレータの水素極側環境での腐食を加速的に模擬するため、80℃、pH2、F-イオン500ppmの水溶液に漬浸し、H2ガスを吹き込みながら2週間保持した。
【0056】
このU字曲げ試験後、曲げ頂点近傍の表面を80倍の双眼実体顕微鏡によって観察し、割れの有無を判定したが割れは観察されず、水素脆性は発生しなかった。したがって、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼板は、耐水素脆性にも優れ、セパレータ材として適している。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
(実施例2)
表1に示した鋼No.A〜Gを、溶解、鋳造、熱間圧延し、表3に示した総圧下率で冷間圧延し、板厚を0.08mmとして、表3に示した条件で溶体化処理を行い、冷却した。実施例1と同様に、平均結晶粒径を測定し、σ相析出の有無を調査した。また実施例1と同様に常温引張り試験を行い、破断伸びを測定した。結果を表3に示す。組織の残部は全てオーステナイト相であった。
【0060】
これらの鋼板を用いて、特許文献6に記載の設備によりセパレータを試作した。セパレータの形状を測定し、形状のばらつきが0.02mm以内であるものを○、0.02mmを超えるものを×として寸法精度を評価した。その結果を表3に示すが、平均結晶粒径が40μm以内であると寸法精度が高くなった。
【0061】
【表3】
【0062】
(実施例3)
表1の鋼No.A〜Gを溶解、熱間圧延し、厚さ1.2mmの熱延板とし、1100℃に加熱して900s保持し、水冷後、ショットブラストと酸洗により表面の酸化スケールを除去した。この鋼板に50%の冷間圧延を施した後、中間焼鈍として不活性ガス中で1100℃に加熱して30s保持し、20〜25℃/sで450℃まで冷却し、その後室温まで放冷した。
【0063】
この焼鈍材を酸洗した後、更に冷間圧延を行い、板厚0.1mmの鋼板とし、溶体化処理として1070〜1200℃で、5〜1800s保持後、室温〜400℃の範囲まで、10〜100℃/sで冷却した。実施例1と同様にして測定したσ相の面積率は5%以下であり、残部は全てオーステナイト相であり、また平均結晶粒径は、1〜40μmの範囲であった。
【0064】
これらの鋼板のうち、鋼No.B、D、Gから圧延方向を長手として、JISZ 2201の13B号試験片を採取した。この試験片を用いて、恒温槽及び雰囲気温度制御機能を備えた引張試験機によって引張試験を実施した。試験片の温度は、熱電対で測定した恒温槽内の雰囲気温度とした。伸び計を付けた試験片を恒温槽内の引張り冶具にセットした後、恒温槽を閉じて、液体窒素を冷媒とし、ヒーターを制御熱源として恒温槽内の雰囲気温度を所定の一定温度になるように調整した。試験片の温度が雰囲気温度と同じになるように、15分間保持した後、引張り試験を実施した。引張試験は、JIS Z 2241に準拠して行った。試験片の引張方向の変位は、伸び計によって測定した。破断伸びは、破断試験片を突合せて標点間距離を測定し、試験前からの変位から求めた。
【0065】
試験結果を表4、図4及び図5に示す。図4及び図5より、試験片の温度を−25〜10℃に制御すれば、大幅な耐力の上昇なしに高い伸びが得られることがわかった。
【0066】
【表4】
【0067】
更に、鋼No.A〜Gをドライアイスの入ったアルコール冷却槽に浸して冷却し、特許文献6に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ製造装置を用いて、セパレータの試作を行った。板を冷却槽から出した時点からセパレータ試作を行うまでの時間を変え、板がセパレータ成形加工される直前と直後の板温度を2台のサーモグラフィーで測定した。
【0068】
板がセパレータ成形加工される直前と直後の板温度の平均値を加工温度とし、その加工温度で成形した後の割れの有無を表5に示す。板温度が17℃以上で割れを生じる鋼板が現れるが、板温度が−25〜10℃にある時は何れも割れは発生せず、セパレータに成形することができた。
【0069】
【表5】
【0070】
【発明の効果】
本発明により、固体高分子型燃料電池用セパレータの薄肉化、低コスト化を達成できるオーステナイト系ステンレス鋼板の提供が可能となり、固体高分子型燃料電池の小型化、低廉化に寄与し、産業上の貢献が顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】水素極側腐食加速模擬試験における腐食速度とGI値の関係を示した図である。
【図2】空気極側腐食加速模擬試験における最大孔食深さとCI値の関係を示した図である。
【図3】室温引張試験における破断伸びとTσ値の関係を示した図である。
【図4】本発明のステンレス鋼板の引張り強度におよぼす温度の影響を示した図である。
【図5】本発明のステンレス鋼板の引張り延性におよぼす温度の影響を示した図である。
Claims (4)
- 質量%で、
C :0.002〜0.03%、
Si:0.1〜2.0%、
Mn:0.1〜2.0%、
Ni:13.5〜27.0%、
Cr:18.5〜30.0%、
Mo:0.5〜6.5%、
Cu:0.2〜4.5%、
N :0.02〜0.40%
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼を、溶解、鋳造、熱間圧延後、総圧延率が90〜98%の冷間圧延を行い、1070〜1200℃の溶体化処理温度で1〜1800s保持し、450℃までの平均冷却速度を10〜500℃/sとして冷却し、ミクロ組織が面積率5%以下のσ相と残部オーステナイト相からなり、平均結晶粒径が1〜40μmであり、下記(1)式で表されるGI値[−]が55〜150、下記(2)式で表されるCI値[−]が30〜65、下記(3)又は(4)式で表されるTσ値[−]が550〜1050とすることを特徴とする固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板の製造方法。
GI=−11.1[%Mn]+3.6[%Ni]−[%Cr]
+4.7[%Mo]+11.5[%Cu]・・・(1)
CI=[%Cr]+4.1[%Mo]+27[%N]・・・(2)
N:0.02〜0.078%のとき、
Tσ=137−5.88[%Mn]−4.28[%Ni]
+33.2[%Cr]+49.6[%Mo]+4.8[%Cu]
−679[%N]・・・(3)
N:0.078超〜0.40%のとき、
Tσ=100−5.88[%Mn]−4.28[%Ni]
+33.2[%Cr]+49.6[%Mo]+4.8[%Cu]
−200[%N]・・・(4)
ここで、[%Mn]、[%Ni]、[%Cr]、[%Mo]、[%Cu]及び[%N]は、質量%で表したMn、Ni、Cr、Mo、Cu及びNの含有量を無次元化した数値である。 - 板厚が0.02〜0.2mmであることを特徴とする請求項1記載の固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板の製造方法。
- 質量%で、
C :0.002〜0.03%、
Si:0.1〜2.0%、
Mn:0.1〜2.0%、
Ni:13.5〜27.0%、
Cr:18.5〜30.0%、
Mo:0.5〜6.5%、
Cu:0.2〜4.5%、
N :0.02〜0.40%
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、ミクロ組織が面積率5%以下のσ相と残部オーステナイト相からなり、平均結晶粒径が1〜40μmであり、下記(1)式で表されるGI値[−]が55〜150、下記(2)式で表されるCI値[−]が30〜65、下記(3)又は(4)式で表されるTσ値[−]が550〜1050であるステンレス鋼板を−25〜10℃でプレス成形又はロール成形することを特徴とする固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板の成形方法。
ただし、
GI=−11.1[%Mn]+3.6[%Ni]−[%Cr]
+4.7[%Mo]+11.5[%Cu]・・・(1)
CI=[%Cr]+4.1[%Mo]+27[%N]・・・(2)
N:0.02〜0.078%のとき、
Tσ=137−5.88[%Mn]−4.28[%Ni]
+33.2[%Cr]+49.6[%Mo]+4.8[%Cu]
−679[%N]・・・(3)
N:0.078超〜0.40%のとき、
Tσ=100−5.88[%Mn]−4.28[%Ni]
+33.2[%Cr]+49.6[%Mo]+4.8[%Cu]
−200[%N]・・・(4)
ここで、[%Mn]、[%Ni]、[%Cr]、[%Mo]、[%Cu]及び[%N]は、質量%で表したMn、Ni、Cr、Mo、Cu及びNの含有量を無次元化した数値である。 - 板厚が0.02〜0.2mmであることを特徴とする請求項3記載の固体高分子型燃料電池セパレータ用ステンレス鋼板の成形方法。
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