JP4331965B2 - インフレーターガス導入分配ホース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の側面衝突時に乗員を保護するための側面衝突用エアバッグ装置部品に関するものであり、詳しくは上記エアバッグ内にインフレーターガスを導入するのに好適なインフレーターガス導入分配ホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
運転席および助手席などには、車両の衝突時にエアバッグを膨張させて乗員を保護するエアバッグ装置が搭載されている。かかるエアバッグ装置は、ガス発生装置であるインフレーター、インフレーターガスで膨張するエアバッグ、エアバッグにインフレーターからのガスを導入するインフレーターガス導入分配ホースおよびこれらを収納するエアバッグケースから構成されている。
【0003】
近年、運転席および助手席の前面衝突に加え、側部衝突時の衝撃緩和を目的として、主に頭部を保護する目的でカーテンエアバッグと呼ばれる側面衝突用エアバッグ装置の需要が増大している。かかる側面衝突用エアバッグは、センターピラーやフロントピラーに折りたたんで収納されており、衝突時に、インフレーターガスがエアバッグ内に導入されることによりドア部と乗員との間に展開して、乗員への側面からの衝撃を和らげるものである。
【0004】
この側面衝突用エアバッグは、車両の衝突時に乗員とドア部との間に平面的に、瞬時に展開する必要があり、また、展開までの時間は運転席や助手席用エアバッグ以上に短いことが求められるので、特にインフレーターガスを導入する上記ホースの分配孔付近ではガス圧力が非常に高くなり易く、該分配孔部分がインフレーターガスの圧力によりバーストして変形してしまうことがある。
【0005】
通常、上述のようなホースに設けられる分配孔は、インフレーターからのガスが分配孔付近のエアバッグ基布を直撃して破壊することがないよう、エアバッグの気室の奥行き方向へと導出されるように設計されている。しかしながら、上記分配孔が変形してしまうと、ガスの導出が当初の設定通りとならなくなり、例えばインフレーターガスが気室奥行き方向に向かって流れずに、エアバッグ本体基布のホース分配孔近傍に位置する部分を直撃して破壊し、その結果、破壊された部分を持つ気室では、他の気室に比べ、膨張形態が悪くなることがあった。また、分配孔の一部が拡大した場合には、該分配孔に対応する気室へのインフレーターガスの流入量が、他の気室よりも多くなるため、エアバッグ展開時の膨張形態が不均一となることがあった。さらに、ガスの流入量が当初の設定量を超える場合には、ガス導入口付近のエアバッグ本体の繊維が切断され、エアバッグ自体の破損につながるという問題もある。
【0006】
このような部分的な圧力上昇に基づく分配孔の変形により生じる問題の改善策として、太径の繊維やアラミド繊維などの高強力繊維を使用し、エアバッグやインフレーターガス分配ホースの強度を全体的に高める方法がある。ところが、太径の繊維を用いると、エアバッグ自体が嵩高となり、収納スペースを確保する必要性から自動車の内装デザインが制限を受けるため好ましくない。また、高強力繊維は高価であるため、これを用いることによるコストアップが問題となる。
【0007】
これまでに、インフレーターガスの分配に注目した技術がいくつか提案されている。例えば、特許文献1には、インフレーターからのガスをエアバッグ本体内へ速やかに分散放出させる複数個の孔を設けたディフューザー部を有するエアバッグ装置が、特許文献2には、展開終了時までのエアバッグの膨張形態をコントロールするため、ディフューザー部に設けたガス噴出口の形状を適正化したエアバッグ装置が開示されている。しかし、これらの技術はインフレーターからのガス流を制御するのみであり、瞬間的に高圧ガスが流通するインフレーターガス導入分配ホースに要求される特性については何ら考慮されておらず、上述のようなエアバッグ展開時にインフレーターガス導入口付近に生じる問題を解決することはできなかった。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−100840号公報
【特許文献2】
特開2001−270415号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような事情に着目してなされたものであって、その目的はエアバッグ展開時の不良、殊にインフレーターガス導入分配ホースのガス分配孔周辺の破損を抑え、側面衝突用エアバッグに好適な、信頼性の高いインフレーターガス導入分配ホースを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のインフレーターガス導入分配ホースは、側面衝突用エアバッグ装置に配され、エアバッグ作動時にインフレーターからのガスをエアバッグ内部へ分配するための分配孔を1個以上有する織物製分配ホースであって、該ホースの外表面と内表面のうち少なくとも一方に、接着助剤を含むゴムまたは合成樹脂が塗布されるか、または該ホースを構成する織物中に含浸されており、且つ、上記ゴムまたは合成樹脂と接着助剤との合計を100質量部としたとき、接着助剤の量が0.1〜10質量部であるところに要旨を有するものである。このようなホースは、ホース織物を構成する糸同士が、ゴムまたは合成樹脂(以下コート剤という場合がある)を塗布する前の状態に比べて一層強く拘束されているため、高圧ガスが流通することで生じる分配孔周辺の不良の発生を抑制することができる。
【0011】
上記接着助剤は、アミノ系シランカップリング剤、エポキシ変性シランカップリング剤、ビニル系シランカップリング剤、クロル系シランカップリング剤、およびメルカプト系シランカップリング剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましく、また、上記ゴムとしては、シリコーンゴムを用いるのが好ましい。
【0012】
上述のコート剤が施されたホースを構成する織物は、経、緯糸方向のそれぞれに試料幅方向が直交するように切り出された試料について、JIS L10968.21.2に規定される糸引き抜き法により滑脱抵抗力を測定したとき、該抵抗力値が経、緯方向のいずれにおいても10N以上であれば、分配孔の変形を一層効果的に低減できるため好ましい。
【0013】
さらに、上記分配孔の形状は、上記ホースを構成する織物の経糸および緯糸に実質的に平行な辺で形成される矩形であって、上記分配孔の周長が5〜80mmであるのも本発明の好ましい実施態様である。
【0014】
以下、本明細書では、本発明のインフレーターガス分配ホースの好適な実施態様である該ホースの長手方向と該ホースを構成する織物の経方向とが一致している場合を例にとって説明するが、本発明のホースはこれに限定されるものではなく、例えば、ホースの長手方向とホースを構成する織物の緯方向とが一致している場合には、後記の「経方向(経糸)」を「緯方向(緯糸)」に適宜読みかえて解釈すればよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、側面衝突用エアバッグ装置に配され、エアバッグ作動時にインフレーターからのガスをエアバッグ内部へ分配する織物製のホースにおいて、エアバッグ展開時に、当該ホース内を高圧ガスが流通する際に生じる上述の問題に着目し、鋭意検討した結果、該ホースに、所定量の接着助剤を含むゴムまたは合成樹脂を塗布することで、ホースを構成する織物の糸同士の拘束が一層高めれられ、エアバッグへのインフレーターガス導出口である分配孔周辺の糸のほつれを効果的に抑制し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0016】
すなわち、本発明に係るインフレーターガス分配導入ホースは、該ホースの外表面と内表面のうち少なくとも一方に、接着助剤を含むゴムまたは合成樹脂が塗布されるか、または該ホースを構成する織物中に含浸されてなるものであって、上記ゴムまたは合成樹脂と接着助剤との合計を100質量部としたとき、接着助剤の量が0.1〜10質量部であるところに最大の特徴を有するものである。
【0017】
本発明において上記コート剤は、ホース基布の通気性を低下させて、ホース表面からのガス漏れを防ぎ、エアバッグ本体へのガスの分配率を安定化させると共に、ホースを構成する糸同士の拘束を一層高めることを目的として用いるものである。糸同士の拘束の度合いが高められれば、高圧ガスの流通による応力を受けても、分配孔周辺の糸がほつれるのを抑制することができるからである。
【0018】
ここで、上記コート剤に含有させる接着助剤とは、ホースを構成する繊維と、該ホースに塗布されるゴムまたは合成樹脂との接着性を向上させるためのものである。すなわち、この接着助剤分子には、上記ゴムまたは合成樹脂と反応などする部分と、ホースを構成する繊維(糸)と反応などする部分とが存在しており、これらの部分が、ホース表面に塗布される上記コート剤と繊維との間で共有結合や水素結合などを形成することで、両者の接着性を高めることができるのである。
【0019】
上記コート剤と接着助剤の合計量を100質量部としたとき、接着助剤量は0.1質量部以上、10質量部以下である。接着助剤の量が0.1質量部未満では、添加量が少なすぎて、良好な接着性が発揮できず、分配孔の変形を防ぐことが困難となる。一方、10質量部を超えると、コート剤中に含まれるゴムまたは合成樹脂量が少なくなるため、ホース外または内表面に塗布したコート膜が脆くなり、高圧ガス流通時に分配孔の変形を抑制することができなくなるからである。好ましくは、0.5質量部以上、8.0質量部以下であり、より好ましくは1.0質量部以上、6.0質量部以下である。
【0020】
以下に、本発明のインフレーターガス導入分配ホースの具体的な構成について説明する。本発明が適用される側面衝突用エアバッグ装置は、ガス発生器であるインフレーターと、インフレーターガスにより膨張するエアバッグと、このエアバッグにインフレーターで発生したガスを導入するインフレーターガス分配ホース(以下単に「ホース」という)を備えている。
【0021】
本発明の分配ホースは、車両に搭載するものであることから、軽量化および収納性の観点より織物製であるのが好ましい。この織物を構成する糸は特に限定されないが、例えば、ポリアミド繊維やポリエステル繊維などから構成される糸を用いることができる。かかる糸の強度は、6cN/dtex以上が好ましく、より好ましくは7cN/dtex以上であり、さらに好ましくは8cN/dtex以上である。
【0022】
なお、上記分配ホースを構成する糸は、撚糸や加工糸であってもよく、またマルチフィラメントでもモノフィラメントであっても構わないが、上記ホースを構成する織物の経方向の糸(単糸)の繊度は、後述する側面衝突用エアバッグ本体を構成する糸の繊度の2倍以上であるのが好ましい。これは、エアバッグ本体が車両の衝突時に瞬時に展開・膨張することが求められることによるものである。つまり、エアバッグに対するこのような要求を満たすためには、本発明に係るホース内に高圧ガスを瞬時に流通させなければならず、該ホースには、エアバッグ本体に比べてより高い強度が求められるのである。したがって、ホース経糸の繊度がエアバッグ本体を構成する織物の糸(単糸)の繊度の2倍未満では強度が不充分となる場合があり、エアバッグ本体の内圧保持性能を十分に活用し得るレベルの高圧ガスを流通させたときに、ホース経糸が切断してしまい、ガスの分配不良を起こすことがあるからである。より好ましくは3倍以上である。
【0023】
同様にホースを構成する織物の緯方向の糸(単糸)の繊度は、後述するエアバッグ本体を構成する糸(単糸)の繊度の3倍以上であるのが好ましい。3倍未満では、経方向の糸の場合と同様、緯糸が切断してしまうおそれがあるからである。より好ましくは5倍以上である。
【0024】
なお、ホースを構成する織物の緯糸のクリンプは、経糸より小さい方が好ましい。緯糸は張力を受け易く、緯糸に張力がかかると織物表面に出たクリンプが伸びて、ホースの形状が変形してしまう場合があるからである。このような理由から、緯糸のクリンプは無い方が好ましいが、上記影響をできるだけ低減させるためには、緯糸が経糸で覆われた状態になっているのが好ましい。
【0025】
本発明に係る分配ホースの製織に使用される織機としては、一度でホース状の織物を製織でき、消防ホースなどの製織に利用されている環状織機や、シャトル織機、シートベルトなどを織るニードル織機などが用いられる。一方、一旦ウォータージェットルームやレピアルーム等の汎用織機を用いて広幅の織物を得た後、該織物を裁断し、所望する形状に縫製したり、接着・溶着等の技術によってホース形状としてもよい。しかしながら、筒状に加工するための縫製などの加工コストを低減でき、縫製部からの破損の回避が可能な点で、一度でホース状の織物を製織できる織機を用いるのが好ましい。尚、織物の組織は平織、綾織、多重織など、特に限定するものではないが、経済性や織物強度を考慮すると平織が好ましい。
【0026】
上述の繊維を用いて製織されるホースの内径は20mm以上、60mm以下が好ましい。ホースの径が20mm未満では、ホース内における圧力損失が大きくなり、部分的に破損を起こしやすくなる。一方、ホースの直径が60mmを超えるとエアバッグ装置内へ収納し難くなるため好ましくない。より好ましくは30mm以上、50mm以下である。
【0027】
本発明に係るホースの内または外表面に施すコート剤に使用可能なゴムまたは合成樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂;ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー;ネオプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、シリコーンゴムなどの熱硬化型ゴムなどが挙げられる。これらの中でも、熱に対する耐性に優れるという点からはシリコーンゴムが好ましく、具体的には、熱硬化型付加重合シリコーンゴム、二液型RTV(室温硬化型)シリコーン等が挙げられる。
【0028】
さらに、上記付加重合型のシリコーンゴムを使用する場合には、反応硬化剤を用いても良く、例えば白金粉末、塩化白金酸、四塩化白金酸等の白金系化合物や、パラジウム化合物、ロジウム化合物、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロルベンゾイルパーオキサイド、オルソクロロパーオキサイドなどの有機過酸化物等を用いることができる。
【0029】
上記コート剤に加える接着助剤としては、上述の機構でホース基布とコート剤との接着性を向上させることができるものであれば特に限定されないが、例えば、アミノ系シランカップリング剤、エポキシ変性シランカップリング剤、ビニル系シランカップリング剤、クロル系シランカップリング剤、およびおよびメルカプト系シランカップリング剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上のものであるのが好ましい。
【0030】
上記コート剤は、必要に応じて上記コート剤を溶剤などに溶解または分散させて用いればよい。このとき使用可能な溶剤としては、トルエンなど一般的に用いられる溶剤を用いればよい。上記溶剤を用いる際のコート剤濃度は限定されず、塗布し易い粘度に調整すればよく、またホースへの浸透状態を考慮して決定すればよい。
【0031】
上記コート剤をホースに塗布する方法は限定されず、製織されたホースを直接コート剤中に浸漬させる方法や、ホース表面に刷毛などで塗布する方法など、任意の塗布法を採用できる。
【0032】
コート剤の塗布量は、ホース織物の織密度や、織物を構成する糸の拘束度合いによって適宜決定すればよいが、コート前のホース質量に対して10%以上、80%以下が望ましい。塗布量が10%未満では、織物組織を構成する糸と糸との間の間隙をコート剤で埋めるのに不充分となる傾向があり、かかる場合には糸−糸間の拘束力が得られ難く、分配孔周辺の糸がほつれてガス分配率が当初の設定通りにならなくなる場合がある。一方80%を超えると、ホース全体の質量が増加し、嵩高くなって収納性が低下する他、コストも上昇するため好ましくない。より好ましくは25%以上、60%以下である。
【0033】
尚、コート剤の塗布量を測定する方法としては、コート剤塗布前後でのホースの質量差を測定する方法の他に、コート剤のみを溶解する溶剤を用いてコート剤を被覆したホースからゴムまたは合成樹脂のみを溶解除去した後、構成繊維の質量を測定する方法、あるいは、ホース構成繊維のみを溶解する溶媒を用いてコート剤被覆ホースから繊維を除去し、ゴムあるいは合成樹脂の質量を測定する方法がある。
【0034】
上述の様にしてコート剤で被覆されたホースに、インフレーターガス導入口となるインフレーターガス分配孔を形成する。分配孔の個数は限定されず、エアバッグの大きさや、膨張形態などを考慮して適宜決定すればよい。分配孔の大きさは、分配孔の周長が5mm以上、80mm以下であるのが好ましく、より好ましくは、10mm以上、30mm以下である。分配孔の周長が80mmを超えると、該分配孔部分からのインフレーターガスの流量が多くなり、局所的に加温されて当該部分から破壊が進み、エアバッグの膨張形態が不均一となり、エアバッグ本体の破壊につながるおそれがある。一方5mm未満では、瞬時にエアバッグを展開させるために多数の分配孔を形成しなければならず、加工の手間やコストがかかるため好ましくない。
【0035】
上記分配孔の形状は特に限定されないが、裁断部からの糸のほつれ防止や加工のし易さ等を考慮すると、分配孔を形成する辺のそれぞれが、ホースを構成する織物の経および緯糸に実質的に平行な辺で形成される矩形とするのが好ましい。なお、「実質的に」とは、分配孔を形成する辺が、厳密に経糸および緯糸に平行であることを要求するものではなく、若干のずれは許容することを意味するものである。
【0036】
また、上記ガス分配孔は、その個数や配置位置を適正化するともに、エアバッグ本体が万遍なく一様に膨張し得るように、インフレーターに近接する部分と離れた部分とで、その大きさを適宜調整するのが好ましい。このようにすることで展開時のエアバッグの膨張形態をコントロールできる。
【0037】
上記ガス分配孔周縁には、特に加工を施す必要はないが、より効果的にガス分配孔の変形を抑制するため、ガス分配孔周辺部を熱により融着したり、縫製などを施して、強化部を設けてもよい。強化部を設ける手段としては、例えば、▲1▼レーザー裁断によって分配孔を設ける際に同時に分配孔周辺部の繊維を溶融・溶接させる方法、▲2▼予め形成したガス分配孔断面に加熱体を直接接触させて周辺部の繊維を熱により溶融・溶接させる方法、さらに、▲3▼接着剤を使用して当該部分の繊維を接着する方法、などが挙げられる。
【0038】
接着剤を用いて強化部を形成する場合には、ガス分配孔の打ち抜き断面へ直接接着剤を付与する方法の他に、ホース外表面および/又は内表面のガス分配孔打ち抜き線から1cm以内の部分に接着剤を付着させて固化させてもよい。このようにすることで強化部の強度を一段と高めることができる。なお、このときに使用する接着剤は特に限定されないが、いわゆる瞬間接着剤のように短時間で固化が完了するものが好ましく、具体的には、短時間で接着性を発現でき、耐熱性にも優れるシアノアクリレート系接着剤(例えば、セメダイン社製3000DXシリーズ)等が挙げられる。
【0039】
また、上述の様にして設けた強化部の強度をさらに向上させるため、加熱体をガス分配孔打ち抜き端面に接触させ1mm程度押し込むようにして溶着を進めることも有効である。このときの加熱体としては、熱コテや加熱ブロック体等が使用できる。
【0040】
上述のようにして得られるインフレーターガス導入分配用ホースでは、経糸および緯糸の滑脱抵抗力は10N以上であることが好ましい。ここで、滑脱抵抗力とは、JIS L1096 8.21.2に規定される織物の試験方法によって求められる織物の強度を示す値のことであり、上記ホースを構成する織物から、経、緯糸方向のそれぞれに試料幅方向が直交するように、幅2cm、長さ7cmの試料を切り出して経および緯試料を作成し、上記規定に従って試験片を調整して、この試料を織物引張試験機に取り付けた後、所定の力を加え、糸を引抜くのに必要な力(最大抵抗力〔N〕)を測定することで求められる。
【0041】
この滑脱抵抗力によって、ホースを構成する織物の糸の滑りやすさを知ることができる。すなわち、滑脱抵抗力の値が高ければ、ホースを構成する織物の糸が滑りにくく、糸同士が強固に拘束されているということができ、このような場合には、ホース内に高圧ガスが流通しても、分配孔周辺の糸がほつれにくく、分配孔の変形が生じ難い。滑脱抵抗力が10N未満では、インフレーターガスによって分配孔付近に異常な変形を起こしたり、分配孔が拡大して、分配比率がコントロールできなくなり、エアバッグ本体の膨張不良が生じ易くなるため好ましくない。特に、分配孔が拡大すると、側面衝突用エアバッグが展開初期にバーストするおそれがあるため好ましくない。より好ましくは15N以上、さらに好ましくは20N以上である。
【0042】
次に、本発明に係るホースが収容されるエアバッグ装置について説明する。一般に、エアバッグ装置は、インフレーターからのガスにより膨張し、車両の衝突時に乗員を拘束して保護するものであるから、インフレーターガス導入による急激な膨張と車両衝突時の乗員との衝撃に対して十分な強度を備えると共に、乗員に与える衝撃が小さいものが望ましい。このような観点から、エアバッグ本体は、例えば、ポリアミド繊維やポリエステル繊維等を用いた織物であるのが好ましい。さらに、インフレーターガス導入分配ホースと同様、エアバッグからのガス漏れ防止や、強度等の諸特性の向上を目的として、その表面をゴムや合成樹脂でコーティングしてもよく、このコート剤としては、上述のホース用として挙げたものを同様に使用できる。
【0043】
上記エアバッグの本体を構成する糸は、上述したホースと同様、撚糸や加工糸であってもよく、またマルチフィラメントでもモノフィラメントであっても構わないが、その総繊度は200dtex以上、600dtex以下のものが好ましい。繊度が600dtexを超えると、製織されたエアバッグが嵩高くなって収納性が低下する傾向にあり、一方、200dtex未満では十分な基布強度が得られ難くなり、ガス分配孔を多数設けてインフレーターガスの分配をコントロールしても、エアバッグ本体がバーストする可能性が生じてくるので好ましくない。より好ましくは、300dtex以上、500dtex以下である。
【0044】
側面衝突用エアバッグ本体を構成する糸の単糸繊度は、2dtex以上、10dtex以下のものが好ましく、より好ましくは3dtex以上、6dtex以下である。単糸繊度が10dtexを超えると、基布の剛性が高くなりすぎて収納性が低下するばかりか、エアバッグ膨張時の乗員に対する衝撃も大きくなる傾向にあるからである。一方、単糸繊度が2dtex未満では、製織時に単糸切れ等を起こし易くなるので好ましくない。
【0045】
なお、エアバッグ本体およびホースの強度を確保するため、エアバッグ本体を構成する織物の糸の繊度と、ホースを構成する織物の経および緯方向の糸の繊度が、上述の関係を満たすように設定するのが好ましい。
【0046】
上記エアバッグ本体の製造方法は限定されず、公知の製織方法によって製造することができる。
【0047】
上述のようにして得られたインフレーターガス導入分配ホースは、エアバッグ本体内に配設した後、インフレーターに装着する。なお、エアバッグ本体とインフレーターガス導入分配ホースとは、ホース縁部でエアバッグ本体と縫製あるいは接着などの手段によって一体化させても良いが、上記ホースはインフレーターに固定されているため特に一体化させなくても良い。
【0048】
このようにして得られた側面衝突用エアバッグは折りたたまれて、装置内に収容される。そして、このエアバッグ装置は、車両のセンターピラーやフロントピラーなどに取り付けられる。
【0049】
本発明で得られるインフレーターガス導入分配ホースは、車両の側面衝突用サイドエアバッグ装置のバッグ本体内に設置する場合に限らず、運転席用や助手席用の前面衝突用エアバッグ装置、ひざを保護するニーバッグ装置など種々のエアバッグ装置に用いることができる。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実験例によって更に詳細に説明するが、下記実験例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。なお、評価の方法は次に示すとおりである。
【0051】
[ホース内への加圧ガス導入後のガス分配孔ほつれ試験]
実施例で得られたインフレーターガス導入用分配ホースの開放端から、初期圧力800kPa、5リットルの容積に加圧した窒素ガスを導入し、その後の分配孔の状態を観察した。評価は、窒素ガス導入口に一番近い分配孔周辺において、経糸および緯糸のほつれによる変形を5段階で評価し、A:形状の変形がほとんど認められない、B:形状の変形がほんの少し認められる、C:形状の変形が少し認められる、D:形状の変形がかなり認められる、E:形状の変形が甚だしく認められる、として、評価がC以上であるものを合格とした。
【0052】
[滑脱抵抗力の測定]
JIS L1096 8.21.2(糸引き抜き法 A法)に準じて行った。ホースを構成する織物の経、緯糸方向のそれぞれに試料幅方向が直交するように、幅2cm、長さ7cmの試料を切り出して、経試料(試料長尺方向が経糸に平行な方向の試料)および緯試料(試料長尺方向が緯糸に平行な方向の試料)を作製した。切り出した試験片の一方の端部から2cmの位置に、幅方向中央に0.5cm幅の切込みを長さ方向と直角に入れ、他方の端部から2cmの位置では、幅方向中央に糸2本を残してそれ以外はすべて取り除き、これをつかみ間隔3cmとして、織物引張り試験機に取り付けて、引張速度3cm/minで引張り、引抜き最大抵抗力(N)を測定した。試料は経試料、緯試料共5枚ずつとし、これらの平均値を経糸あるいは緯糸の滑脱抵抗力とした。
【0053】
〔ホースの作製〕
強度8.5cN/dtexのポリアミド66繊維を用い、経糸は350dtex/72fの5本撚、緯糸は350dtex/72fの11本撚を使用して、環状織機でジャケット(コート前チューブ状織物)を、全幅5cm(チューブ径)となるように製織した。このとき得られたチューブ状織物の織り密度は、経:33本/2.54cm、緯:12本/2.54cmであった。ホースの作製に用いた経糸および緯糸の素材などの条件を表1に示す。
【0054】
【表1】
Figure 0004331965
【0055】
実験例1〜7、比較例1〜3
得られたホース状織物の外表面に、接着助剤と白金触媒を含むコート剤を、均一に塗布して、150℃で3分間硬化させた。このとき用いたコート剤、接着助剤および白金触媒の使用量を表2に示す。なお、コート剤としては、付加重合型ジメチルポリシロキサン(ビニル基含有)(粘度40000mPa・s、商品名「LR6240A/B」、WACKER社製)を用い、接着助剤としては、3−(2,3−エポキシプロポキシ)プロピルメチルジエトキシシラン(接着助剤A、商品名「KBE402」、信越化学工業社製)、あるいは、γ―アミノプロピルトリエトキシシラン(接着助剤B、商品名「KBE903」、信越化学工業社製)を用いた。なお、このときのコート剤塗布量は150g/m2であった。
【0056】
次に、ホース端部の一方を縫合して閉じた後、インフレーターガス導入口相当位置から30cmのところに1つ目の分配孔を形成し、この分配孔から30cmおきに合計5個の分配孔を形成し、長さ2mのホースを作製した。なお、分配孔の各辺は、ホース基布の経糸および緯糸に略直交するように形成した。得られたホースを用いて、加圧ガス導入後のガス分配孔ほつれ試験および滑脱抵抗力の測定を行った。結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
Figure 0004331965
【0058】
表2からも明らかなように、本発明の規定要件を満たす実験例1〜7のインフレーターガス分配ホースは、いずれも分配孔の変形がほとんど見られず、滑脱抵抗力も良好であった。
【0059】
これらに対して比較例1および2は接着助剤量が少ない例であり、滑脱抵抗力も低く、ガス分配孔部の不良を防ぐことができなかった。なお、比較例3のホースは、滑脱抵抗力の値は高く、分配孔の変形が少し見られる程度であったが、接着助剤量が多かったため、コート剤の塗布により形成された織物表面のコート膜が脆くなり、ホースとしての使用には不適であった。
【0060】
【発明の効果】
本発明のインフレーターガス導入用ホースは、所定の割合の接着助剤を含有するコート剤が施されているため、上記ホースを構成する糸同士の拘束度合いが一層高められ、エアバッグの展開時におけるガス分配孔周辺の破損を効果的に抑えることができ、信頼性が高められる。また、本発明のインフレーターガス導入用ホースは織物製であるため、コンパクト且つ軽量で収納性に優れ、コスト的にも有利なものである。

Claims (5)

  1. 側面衝突用エアバッグ装置に配され、エアバッグ作動時にインフレーターからのガスをエアバッグ内部へ分配するための分配孔を1個以上有する織物製分配ホースであって、
    上記ホースは、一度でホース状に製織されてなるものであり、
    ホースの長手方向と該ホースを構成する織物の経方向とが一致しており、上記ホースを構成する織物の経方向の単糸の繊度が、エアバッグ本体を構成する単糸の繊度の2倍以上であり、上記ホースを構成する織物の緯方向の単糸の繊度が、エアバッグ本体を構成する単糸の繊度の3倍以上であり、
    上記ホースを構成する織物は、経、緯糸方向のそれぞれに試料幅方向が直交するように切り出された試料について、JIS L1096 8.21.2に規定される糸引き抜き法により滑脱抵抗力を測定したときに、該抵抗力値が経、緯方向のいずれも1N以上であり、
    上記分配孔の形状が、上記ホースを構成する織物の経糸および緯糸に実質的に平行な辺で形成される矩形であって、上記分配孔の周長が5〜80mmであり、
    上記ホースの外表面と内表面のうち少なくとも一方に、接着助剤を含むゴムまたは合成樹脂が塗布されるか、または該ホースを構成する織物中に接着助剤を含むゴムまたは合成樹脂が含浸されており、且つ、
    上記ゴムまたは合成樹脂と接着助剤との合計を100質量部としたとき、接着助剤の量が0.1〜10質量部であることを特徴とするインフレーターガス導入分配ホース。
  2. 上記ホースを構成する織物は、経、緯糸方向のそれぞれに試料幅方向が直交するように切り出された試料について、JIS L1096 8.21.2に規定される糸引き抜き法により滑脱抵抗力を測定したときに、該抵抗力値が経、緯方向のいずれも20N以上である請求項1に記載のインフレーターガス導入分配ホース。
  3. 上記分配孔の形状が、上記ホースを構成する織物の経糸および緯糸に実質的に平行な辺で形成される正方形であり、
    上記ゴムまたは合成樹脂と接着助剤との合計を100質量部としたとき、接着助剤の量が2〜10質量部である請求項1または2に記載のインフレーターガス導入分配ホース。
  4. 上記接着助剤が、アミノ系シランカップリング剤、エポキシ変性シランカップリング剤、ビニル系シランカップリング剤、クロル系シランカップリング剤、およびメルカプト系シランカップリング剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載のインフレーターガス導入分配ホース。
  5. 上記ゴムとしてシリコーンゴムを用いるものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のインフレーターガス導入分配ホース。
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