JP4331849B2 - 可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シート - Google Patents

可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シートに係り、特に、可動バックレストを、運転者にとって好適に位置決めすることが可能な、可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動二輪車の着座シートにおいては、長時間運転時における腰痛や疲労感の発生、及び乗車位置の安全性を確保するために、運転者用シートと同乗者用シートとの間に、運転者の腰部分に圧力(ホールド感)を与えるためのバックレストを設けた構成の着座シートが知られている。
【0003】
そして、前記バックレストにより、運転者の腰部分に最適な圧力を与え、より快適な乗り心地を得るためには、乗員の体格、身長等に応じてバックレストを調整可能に構成するのが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このため、バックレストと、着座部との間にスライド機構を設け、バックレストを所定の場所に位置決めする構成が知られている(特開平9−11944号公報参照)。しかし、この場合、バックレストを所定の位置に移動させた後、運転者が実際に自動二輪車に乗ってバックレストの位置を確認しようとするときや、所定の位置でバックレストを固定するときなどに、バックレストが動いてしまい、正確な位置に位置決めすることができないという問題があった。また、作業をもう一度やり直すなど、手間がかかることもあった。
【0005】
さらにまた、上記従来の技術では、バックレストのフレーム板に取付けステーなどの別部材を取り付ける必要があり、部品点数や組立工数が増加するという問題があった。
【0006】
或いは、各サイズの可動バックレストをオプションで準備し、乗員の体格、身長に応じて選択する方法がある。しかし、多様なサイズに対応する必要があり、コストが上昇してしまうという問題があった。また、別の運転者が乗車するときには、可動バックレストを取り替えなければならないという不都合があった。
【0007】
本発明の目的は、自動二輪車のバックレストを、運転者にとって最適な位置に簡単に調整することが可能な、可動バックレストを備えた自動二輪車用の着座シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、本発明に係る可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シートによれば、着座部と、該着座部の上方に可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シートにおいて、前記可動バックレストの底板には、スリットが形成され、該スリットに整合する位置の前記着座部の底板には孔が形成され、前記可動バックレストの底板に設けられたスリットに摺動可能に配設されるとともに前記着座部の底板に設けられた孔を貫通する頭部と脚部を備えたねじ部材またはボルト部材と、該ねじ部材またはボルト部材を固定する固定手段と、により前記可動バックレストと前記着座部が連結され、前記可動バックレストの移動をガイドするブラケットが設けられ、該ブラケットは、少なくとも前記可動バックレストの底板に摺動可能な面と、該面に設けられ前記ねじ部材またはボルト部材の前記脚部長手方向に摺動可能な孔と、前記ねじ部材またはボルト部材を、該ねじ部材またはボルト部材の長手方向に直行する方向に、前記面とは異なる位置で支持する支持部と、を有し、前記ブラケットには、前記頭部が前記面の前記可動バックレスト側に配置されるよう、前記ねじ部材またはボルト部材が前記摺動可能な孔を貫通して配置されて、前記ブラケット内の前記頭部と前記可動バックレストの底板または前記着座部の底板との間には、ばね部材が、上下からの力により圧縮可能に配設され、前記可動バックレストは、前記固定手段を解除することにより前記着座部に対して移動可能とされるとともに、前記固定手段による固定がなされることにより前記可動バックレストが前記着座部に固定される、ことにより解決される。
【0009】
このように、本発明の可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シートによれば、予め、着座部と可動バックレストが、ねじ部材またはボルト部材と、固定手段を介して連結されており、固定手段が緩められ、可動バックレストが着座部に対して離間可能となったときに、着座部側に固定されたねじ部材またはボルト部材に対して、可動バックレスト側のスリットを摺動させることにより、可動バックレストを所定の位置までスライドさせることができる。可動バックレストが所望の位置まで移動したら、固定手段によって、再び可動バックレストを固定する。このように、本発明の着座シートによれば、特別な工具等を用いることなく、だれでも簡単に可動バックレストを移動させ、位置決めをすることが可能となる。
【0010】
前記ブラケット内の前記頭部と前記可動バックレストの底板または前記着座部の底板との間には、ばね部材が、上下からの力により圧縮可能に配設されているので、固定手段が解除されたときでも、可動バックレストが着座部側に押圧されるため、微調整しながら可動バックレストを移動させることが可能となる。
【0011】
また、このように、本発明の着座シートでは、可動バックレストと着座部とが、ねじ部材またはボルト部材と固定手段で連結されており、部品点数削減によりコストの低減を図ることができる。また、組み付けを容易に行うことが可能となる。
【0012】
可動バックレストの移動をガイドするブラケットが取り付けられているので、スリットにおけるねじ部材またはボルト部材の摺動不良を効果的に防止することが可能となる。
また、該ブラケットは、少なくとも前記可動バックレストの底板に摺動可能な面と、該面に設けられ前記ねじ部材またはボルト部材の前記脚部長手方向に摺動可能な孔と、前記ねじ部材またはボルト部材を、該ねじ部材またはボルト部材の長手方向に直行する方向に、前記面とは異なる位置で支持する支持部と、を有することにより、可動バックレストをスライドさせるときに、ねじ部材またはボルト部材や可動バックレストが傾斜するなどの摺動不良を防止でき、安定してスライドさせることが可能となる。
【0013】
また、前記支持部は、前記面から立設され内部が前記摺動可能な孔として形成された円筒体と、前記面から立設され前記頭部が摺動可能に当接する内壁と、前記面と略平行な上面に設けられ、前記頭部に設けられたガイドバーが係合する孔と、のうち少なくとも一つであると好適である。
このように、前記面から立設され内部が前記摺動可能な孔として形成された円筒体を備えていると、ねじ部材またはボルト部材の脚部が確実に保持されるようになる。また、前記面から立設され前記頭部が摺動可能に当接する内壁を備えていると、ねじ部材またはボルト部材が確実に保持されるようになる。さらに、前記面と略平行な上面に設けられ、前記頭部に設けられたガイドバーが係合する孔を備えていると、ねじ部材またはボルト部材を安定的にスライドさせることが可能となる。
【0014】
前記可動バックレストの底板は、前記ブラケットが摺動する領域の両側に、前記ブラケット側に突出する一対の凸条部を備えていると好適である。
このように構成すると、ねじ部材またはボルト部材を安定的にスライドさせることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係る自動二輪車の着座シートSは、着座部10と、着座部10の上方に可動バックレスト20を備えた構成とされている。可動バックレスト20の底板21には、スリット21aと、このスリット21aに関連づけて形成された凹部21bが形成されている。
【0016】
また、着座部10の底板13には、スリット21aに整合する位置に形成された孔16aと、前記凹部21bに係合可能な凸部16bが形成されている。可動バックレスト20と着座部10は、ねじ部材31と、ばね部材32と、固定手段としての蝶ナット33とを介して連結されている。
【0017】
ねじ部材31は、可動バックレスト20の底板21に設けられたスリット21aに摺動可能に配設されるとともに、着座部10の底板13に設けられた孔16aを貫通するように配設されている。
【0018】
ばね部材32は、ねじ部材31の頭部31aと可動バックレスト20の底板21との間に配設されている。また、蝶ナット33は、ねじ部材31の脚部31bの端部に螺合されている。
【0019】
本例の可動バックレスト20は、蝶ナット33が緩められることにより、可動バックレスト20と着座部10とが離間可能となり、可動バックレスト20の底板21に形成された凹部21bと、着座部10の底板13に形成された凸部16bとが係合または脱離し、ばね部材32が伸縮し、可動バックレスト20が着座部10に対してクリック感を伴いながら移動できるように構成されている。
【0020】
可動バックレスト20が所望の位置まで移動されたら、蝶ナット33を締め込むことにより、可動バックレスト20は着座部10に固定される。
【0021】
本例の着座シートSには、可動バックレスト20の移動をガイドするブラケット36が設けられる。ブラケット36は、少なくとも可動バックレスト20の底板21に摺動可能な面36aと、この面36aに設けられねじ部材31またはボルト部材38の脚部長手方向に摺動可能な孔36bと、ねじ部材31またはボルト部材38を、ねじ部材31またはボルト部材38の長手方向に直行する方向に、面36aとは異なる位置で支持する支持部と、を有する。
【0022】
このように、ブラケット36を取り付けることにより、可動バックレスト20スライド時のねじ部材31またはボルト部材38の傾斜防止し、スリット21aにおけるねじ部材31またはボルト部材38の摺動不良を効果的に防止することが可能となる。
【0023】
支持部は、面36aから立設され内部が摺動可能な孔36bとして形成された円筒体(円筒状の部分)と、面36aから立設され頭部31aが摺動可能に当接する内壁と、面36aと略平行な上面に設けられ、頭部31aに設けられたガイドバー31cが係合する孔37bと、のうち少なくとも一つである。
【0024】
また、可動バックレスト20の底板21は、ブラケット36が摺動する領域の両側に、ブラケット36側に突出する一対の凸条部を備える。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0026】
図1乃至図14は本発明に係る自動二輪車の着座シートを示すものであり、図1は着座部を示す説明図、図2は可動バックレストを示す説明図、図3は着座シートの側部断面図、図4は可動バックレストが固定されているときの着座部及び可動バックレストの要部を示す断面図、図5乃至図7は可動バックレスト移動時の着座部及び可動バックレストの要部を示す断面図、図8は可動バックレスト移動時の凹部及び凸部を示す断面図、図9乃至図14は可動バックレストと着座部とを連結する際に使用する部材を示す斜視図である。
【0027】
本発明の自動二輪車の着座シートSは、図3に示すように、着座部10と、着座部10の上方に位置する可動バックレスト20とを備えており、可動バックレスト20は、運転者用着座部11と同乗者用着座部12との間に位置するように配設されている。なお、着座シートSは、本例に示すような二人乗り用に限らず、一人乗り用の着座シートであっても良い。この場合は、着座シートの後方に可動バックレストが位置する構成とされる。
【0028】
着座部10は、図1に示すように、底板13と、底板13上に設けられたクッション材15と、このクッション材15を被覆する表皮材14とから構成されている。
【0029】
着座部10は、運転者用着座部11と同乗者用着座部12との間に、クッション材15を設けていないバックレスト配設部16が形成されている。バックレスト配設部16は、可動バックレスト20の底板21を配置可能な大きさに形成されている。
【0030】
バックレスト配設部16には、図1に示すように、孔16aと、凸部16bと、凸条部16cが形成されている。孔16aは、着座部10と可動バックレスト20とを連結する、ねじ部材31を配設するためのものである。
【0031】
凸部16bは、概略半球状に形成され、後述する可動バックレスト20側に形成された凹部21bと係合及び離脱し、可動バックレスト20を所定位置に固定するとともに、可動バックレスト20をスライドするときにクリック感を出すために設けられているものである。
【0032】
なお、本例では、着座部10の底板13、或いは、少なくともバックレスト配設部16を樹脂製とし、凸部16bを一体に形成している。このような構成とすることにより、部品点数を削減するとともに、製造効率の向上を実現することが可能となる。
【0033】
凸条部16cは、後述する可動バックレスト20側に形成された溝部と係合し、可動バックレスト20をスライドする際のスライドガイド機構を構成するものである。本例では、この凸条部16cについても、バックレスト配設部16に一体に形成している。
【0034】
可動バックレスト20は、図2に示すように、底板21と、底板21上に設けられたクッション材23と、このクッション材23を被覆する表皮材22とから構成されている。
【0035】
可動バックレスト20の底板21には、着座部10のバックレスト配設部16の孔16aと整合する位置に形成されたスリット21aと、着座部10のバックレスト配設部16に形成された凸部16bに係合可能な凹部21bが設けられている。
【0036】
また、可動バックレスト20をスライドする際のスライドガイド機構として、着座部10のバックレスト配設部16に形成された凸条部16cに係合可能な溝部21cが設けられている。
【0037】
なお、本例の着座シートSでは、後述するように、可動バックレスト20をスライドさせるとき、可動バックレスト20が着座部10から浮き上がりながら移動するが、スライドガイド機構としての凸条部16c及び溝部21cは、このように可動バックレスト20が着座部10から浮き上がった状態のときでも、凸条部16cが溝部21cに係合可能になるように構成されている。
【0038】
上記着座部10と可動バックレスト20とは、ねじ部材31と、ばね部材32と、蝶ナット33により、離接可能に連結されている。ねじ部材31は、図9に示すように、頭部31aと脚部31bとを備えており、可動バックレスト20の底板21に形成されたスリット21aに摺動可能に配設されるとともに、着座部10の底板16に形成された孔16aを貫通して配設されるように構成されている。
【0039】
ばね部材32は、図10に示すような圧縮コイルばねであり、上下から力を加えることにより圧縮されるように構成されている。ばね部材32は、図4に示すように、ねじ部材31の頭部31aと、可動バックレスト20の底板21との間に配設される。
【0040】
なお、本例では、スリット21aにおけるねじ部材31の摺動不良を防止するために、ねじ部材31に、スライドガイド機構としてのブラケット36が取り付けられている。したがって、本例では、前記ばね部材32は、図4に示すように、ねじ部材31の頭部31aとブラケット36の面36aとの間に配設される。
【0041】
ブラケット36は、上記したように、ばね部材32が当接する面36aを備えている他、ねじ部材31の脚部31bの長手方向に摺動可能に係合する孔36bを備えている。本例では、ねじ部材31が確実に保持されるように、ねじ部材31の頭部31aがブラケット36の内壁に摺動可能に当接し、また、ねじ部材31の脚部31bが確実に保持されるように、図14に示すように、ブラケット36に円筒状の部分を設け、この円筒状の部分の中に孔36bを形成した構成としている。
【0042】
ねじ部材31の脚部31bの端部には、図11に示す蝶ナット33が取り付けられている。このように、蝶ナット33を、ねじ部材31の脚部31bの端部に取り付け、蝶ナット33を締め込むことにより、着座部10と可動バックレスト20とが連結されるように構成されている。なお、本例のように、着座部10の底板13が樹脂から形成されている場合は、蝶ナット33を取り付けることにより、底板13が歪むのを防止するため、孔16aに、図12及び図13に示すような座金34,35を取着すると良い。
【0043】
本例の着座シートSは上記構成からなり、可動バックレスト20を着座部10に対してスライドさせ、運転者にとって最適な場所へ位置させることが可能となっている。以下、本例における可動バックレストの位置決め動作について説明する。
【0044】
図4及び図5に示すように、可動バックレスト20は着座部10に固定されている。そして、図6に示すように、蝶ナット33を緩めることにより、可動バックレスト20は着座部10に対して離間可能となる。
【0045】
次いで、可動バックレスト20の着座面等を手で保持し、可動バックレスト20を移動させたい方向に力を加えて移動させる。可動バックレスト20は、着座部10側のバックレスト配設部16に固定されたねじ部材31に対して、可動バックレスト20の底板21に設けられたスリット21aが摺動することにより、着座部10上方を移動する。
【0046】
本例では、着座部10側のバックレスト配設部16に凸部16bが設けられ、可動バックレスト20側の底板21に、凸部16bに係合可能な凹部21bが設けられており、蝶ナット33を緩めることにより、可動バックレスト20と着座部10とが離接可能となるので、運転者が可動バックレスト20をスライドさせようとしたとき、図7及び図8に示すように、凸部16bが凹部21bから脱離する。
【0047】
凸部16bが凹部21bから脱離し、凸部16bと、可動バックレスト20の底板21とが当接すると、ばね部材32が圧縮されながら、可動バックレスト20が着座部20から浮き上がる。そして、さらに可動バックレスト20を移動させようとすると、凸部16bが底板21に摺動しながら、可動バックレスト20がスライドされる。
【0048】
このようにして、運転者にとって好適な位置となるまで、可動バックレスト20をスライドさせる。本例の着座シートSでは、ばね部材32が圧縮されながら、可動バックレスト20をスライドさせるときに、着座部10側の凸部16bが、可動バックレスト20側の凹部21bに係合したり脱離したりするため、可動バックレスト20をクリック感を伴いながら摺動することができる。
【0049】
なお、本例の着座シートSには、可動バックレスト20をスライドさせるときに、可動バックレスト20の摺動不良を防止するためのスライドガイド機構として、ブラケット36と、着座部10側に設けられた凸条部16cと、可動バックレスト20側に設けられた溝部21cとが設けられているので、可動バックレスト20がスライド時に傾いたりすることなく、好適にスライドさせることが可能である。
【0050】
可動バックレスト20が運転者にとって好適な位置まで移動されたら、凸部16bと凹部21bとを係合させ、蝶ナット33を締め込むことにより、可動バックレスト20が着座部10上に固定される。
【0051】
このようにして、可動バックレスト20は、運転者にとって最適な位置で固定される。なお、本例の可動バックレスト20は、スライド可能な幅で、運転者用着座部11及び同乗者用着座部12と重ねて配設されているので、例え可動バックレスト20を最大限にスライドさせても、同乗者用着座部12との間に隙間が発生せず、外観上も好適である。
【0052】
なお、上記実施例では、着座部10側に凸部16bを設け、可動バックレスト20側に凹部21bを設けた構成としたが、これとは逆に、着座部側に凹部を設け、可動バックレスト側に凸部を設けた構成としても良い。
【0053】
また、ねじ部材31を安定的にスライドさせるためのスライドガイド機構として、図14に示すようなブラケット36を用いた例を示したが、これに限らず、ねじ部材31の脚部31bの長手方向に摺動可能な孔を有するプレートを配設し、また、スリット21aの両側に、プレートを保持するための爪部を有する凸条部を設け、この爪部に保持されながらプレートが底板21に対して摺動し、ねじ部材31をガイドする構成としても良い。
【0054】
或いは、図15に示すように、上面および底面に孔37a,37bが設けられたブラケット37を用いた構成としても良い。このブラケット37を用いた場合は、ねじ部材31の頭部31aに、ブラケット37上面の孔37aに動可能なガイドバー31cを設け、このガイドバー31cを孔37aに係合させることにより、図16乃至図18に示すように、ねじ部材31を保持しながら、可動バックレスト20をスライドさせることが可能となる。
【0055】
或いは、図19に示すように、スライドガイド機構として、可動バックレスト20の底板21に、第2の凸条部としての凸条部21dを形成し、この凸条部21dに沿ってブラケット36がスライドするような構成としても良い。
【0056】
また、上記実施例では、ねじ部材31を用い、固定手段を蝶ナット33とした例を示したが、これに限らず、図20に示すように、ねじ部材31の代わりに、ねじの設けられていないボルト部材38とし、固定手段をボルト部材38の所定位置から突出する突出部38aとしても良い。この場合は、着座部10の底板13の孔16aを、図21に示すように、鍵穴形状としておき、ボルト部材38端部につまみ38bを設け、このつまみ38bを回すことにより、ばね部材32の弾発力により、孔16aにおいて突出部38aが固定されたり解除される構成とする。
【0057】
上記構成により、ワンタッチで、ボルト部材38を解除したり、または、ワンタッチで、可動バックレスト20と着座部10とを固定させることが可能となる。
【0058】
また、ねじの設けられていないボルト部材38を使用し、固定手段をボルト部材38の所定位置から突出する突出部38aとした場合、つまみ38bを回すことにより突出部を固定させたり、固定を解除することができるので、図22に示すように、着座部10側にばね部材32を配設した構成とすることもできる。
【0059】
なお、図22に示す実施例では、ブラケット36は、ボルト部材38の固定を解除したときに、ボルト部材38が抜け落ちるのを防ぐように、着座部10側の孔16aに固定されている。
【0060】
また、可動バックレスト20をスライドさせる際に、クリック感を出すための構成として、可動バックレスト20の底板および着座部の底板に、略半球形の凹凸部を形成した構成を示したが、これに限らず、可動バックレスト20の底板および着座部の底板を階段状にしたり、断面三角形の連続する凹凸部としても良い。
【0061】
このように、本発明の可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シートは、上記実施例に記載された構成に限らず、他の形状の部品を使用した構成も含むものとする。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、本発明の可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シートによれば、特別な工具等を用いることなく、だれでも簡単に可動バックレストを移動させ、位置決めをすることが可能である。
【0063】
また、本発明可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シートでは、可動バックレストと着座部とが、ねじ部材またはボルト部材と固定手段で連結されており、部品点数削減によりコストの低減を図ることができる。また、組み付けを容易に行うことが可能となる。
さらに、本発明の可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シートでは、ブラケットは、少なくとも可動バックレストの底板に摺動可能な面と、この面に設けられねじ部材またはボルト部材の脚部長手方向に摺動可能な孔と、ねじ部材またはボルト部材を、このねじ部材またはボルト部材の長手方向に直行する方向に、面とは異なる位置で支持する支持部と、を有することにより、可動バックレストをスライドさせるときに、ねじ部材またはボルト部材や可動バックレストが傾斜するなどの摺動不良を防止でき、安定してスライドさせることが可能となる。
【0064】
以上のように、本発明の自動二輪車の着座シートは、可動バックレストをスライドさせ、最適な位置で固定可能に構成されているので、運転者や同乗者の体格に合わせて、可動バックレストの位置を調整することができ、より快適な走行を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の着座シートの着座部を示す説明図である。
【図2】 本発明の着座シートの可動バックレストを示す説明図である。
【図3】 着座シートの側部断面図である。
【図4】 可動バックレストが固定されているときの着座部及び可動バックレストの要部を示す断面図である。
【図5】 可動バックレスト固定時の着座部及び可動バックレストの要部を示す断面図である。
【図6】 可動バックレスト移動時の着座部及び可動バックレストの要部を示す断面図である。
【図7】 可動バックレスト移動時の着座部及び可動バックレストの要部を示す断面図である。
【図8】 可動バックレスト移動時の凹部及び凸部を示す断面図である。
【図9】 ねじ部材を示す斜視図である。
【図10】 ばね部材を示す斜視図である。
【図11】 蝶ナットを示す斜視図である。
【図12】 座金を示す斜視図である。
【図13】 座金を示す斜視図である。
【図14】 スライドガイド機構としてのブラケットを示す斜視図である。
【図15】 スライドガイド機構としてのブラケットの他の構成を示す説明図である。
【図16】 図15に示すブラケットを使用したときの、可動バックレスト固定時の着座部及び可動バックレストの要部を示す断面図である。
【図17】 図15に示すブラケットを使用したときの、可動バックレスト移動時の着座部及び可動バックレストの要部を示す断面図である。
【図18】 図15に示すブラケットを使用したときの、可動バックレスト移動時の着座部及び可動バックレストの要部を示す断面図である。
【図19】 スライドガイド機構の他の構成を示す説明図である。
【図20】 ねじの設けられていないボルト部材および固定手段の構成を示す説明図である。
【図21】 図20に示すねじの設けられていないボルト部材および固定手段を用いたときの着座部の孔の形状の一例を示す説明図である。
【図22】 ねじの設けられていないボルト部材および固定手段の他の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
10 着座部
11 運転者用着座部
12 同乗者用着座部
13 底板
14 表皮材
15 クッション材
16 バックレスト配設部
16a 孔
16b 凸部
16c 凸条部(第1の凸条部)
20 可動バックレスト
21 底板
21a スリット
21b 凹部
21c 溝部
21d 凸条部(第2の凸条部)
22 表皮材
23 クッション材
31 ねじ部材
32 ばね部材
33 蝶ナット
34,35 座金
36 ブラケット
37 ブラケット
38 ボルト部材
38a 突出部
38b つまみ
S 着座シート

Claims (3)

  1. 着座部と、該着座部の上方に可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シートにおいて、
    前記可動バックレストの底板には、スリットが形成され、
    該スリットに整合する位置の前記着座部の底板には孔が形成され、
    前記可動バックレストの底板に設けられたスリットに摺動可能に配設されるとともに前記着座部の底板に設けられた孔を貫通する頭部と脚部を備えたねじ部材またはボルト部材と、該ねじ部材またはボルト部材を固定する固定手段と、により前記可動バックレストと前記着座部が連結され、
    前記可動バックレストの移動をガイドするブラケットが設けられ、
    該ブラケットは、少なくとも前記可動バックレストの底板に摺動可能な面と、該面に設けられ前記ねじ部材またはボルト部材の前記脚部長手方向に摺動可能な孔と、前記ねじ部材またはボルト部材を、該ねじ部材またはボルト部材の長手方向に直行する方向に、前記面とは異なる位置で支持する支持部と、を有し、
    前記ブラケットには、前記頭部が前記面の前記可動バックレスト側に配置されるよう、前記ねじ部材またはボルト部材が前記摺動可能な孔を貫通して配置されて、
    前記ブラケット内の前記頭部と前記可動バックレストの底板または前記着座部の底板との間には、ばね部材が、上下からの力により圧縮可能に配設され、
    前記可動バックレストは、前記固定手段を解除することにより前記着座部に対して移動可能とされるとともに、
    前記固定手段による固定がなされることにより前記可動バックレストが前記着座部に固定されることを特徴とする可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シート。
  2. 前記支持部は、前記面から立設され内部が前記摺動可能な孔として形成された円筒体と、前記面から立設され前記頭部が摺動可能に当接する内壁と、前記面と略平行な上面に設けられ、前記頭部に設けられたガイドバーが係合する孔と、のうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項1記載の可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シート。
  3. 前記可動バックレストの底板は、前記ブラケットが摺動する領域の両側に、前記ブラケット側に突出する一対の凸条部を備えることを特徴とする請求項1記載の可動バックレストを備えた自動二輪車の着座シート。
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