JP4331114B2 - フィルタハウジングと少なくとも１つのフィルタカートリッジを有する集合体と、そのような集合体のためのフィルタカートリッジ - Google Patents

Description

本発明は、フィルタハウジングと、少なくとも１つのフィルタカートリッジとを有する組立体（集合体）に関する。前記フィルタカートリッジは、長手方向に延びた管状であり、管壁と、フィルタされた媒体を排出するための排出用の接続部を備えた中央の排出路とを有する。この中央の排出路において、前記管壁は、フィルタ手段を有し、このフィルタ手段を通して、フィルタされる媒体は、この管壁に対して横方向（径方向）に流れることができる。

前記集合体において、前記フィルタハウジングは、側壁に囲まれたフィルタチャンバを有し、このフィルタチャンバの中で、少なくとも１つのフィルタカートリッジは、前記側壁に平行な長手方向を与えられている。

前記集合体において、前記フィルタチャンバは、フィルタカートリッジごとに少なくとも１つの出口を有し、それらにそれぞれのフィルタカートリッジの排出用の接続部が、接続されている。

前記集合体において、前記フィルタチャンバの側壁は、少なくとも１つのフィルタされる媒体を供給するための入口を設けられており、この入口は、少なくとも１つのフィルタカートリッジが横切るレベルで、前記フィルタチャンバの中に開口している。

このような集合体は、既知である。この装置により、フィルタされる媒体が、前記フィルタチャンバに入る入口は、このフィルタチャンバの中に位置付けられた前記フィルタカートリッジの横向きの方向に方向付けられている。すなわち、フィルタされる媒体の流れの方向は、最初は、前記フィルタカートリッジの長手方向に対して横方向である。

流入する、フィルタされる媒体の前記フィルタチャンバに広がる速い分布を確実にするために、この場合に採用される経験則は、前記フィルタカートリッジからこのフィルタチャンバの前記側壁の内側への距離が、少なくとも、前記入口の直径の１／４でなければならないということである。もし、前記フィルタハウジングの中にいくつかのフィルタカートリッジが存在している時、この入口の直径の１／４の最短距離は、たいてい、フィルタカートリッジの間の最小の横の距離にたいしても採用されている。様々な態様の結果は、前記フィルタハウジングの寸法は、比較的大きいということである。

本発明の目的は、前記フィルタハウジングを、小型の構造にすること、特に、現存するフィルタハウジングの場合に、フィルタの容量を増加すること、並びに／もしくは、フィルタの結果を改善することである。

本発明によれば、上記の目的は、前記フィルタカートリッジの横方向に対して、前記入口のレベルの所で、このフィルタカートリッジから前記側壁への最短距離Ｘが、この入口の前記レベルの下側または上側の所でのこのフィルタカートリッジからこの側壁への最短距離Ｙよりも長いことにより達成されている。本発明は、以下の洞察に基づいている。前記フィルタハウジングの壁とフィルタカートリッジの間の空間と、前記フィルタカートリッジ自身の間の空間とは、前記フィルタチャンバに渡ってフィルタされる媒体が、良質で、一様な、速い分布となることを確実にするが、フィルタハウジングの全体においては必要とされておらず、この空間は、本質的には入口の前記レベルに設けることで十分である。出願人が見出したように、フィルタ媒体が、前記フィルタチャンバの断面に渡って分散するや否や、前記フィルタチャンバの壁とカートリッジとの間の空間と、このカートリッジ自身の間の空間とは、もはや必要とされていないか、少なくとも、前記入口の位置付近には不要だからである。

好ましい実施の形態では、出願人が実験によって見出したように、前記フィルタカートリッジの長手方向に対して、前記入口の前記レベルの所で、前記フィルタカートリッジから側壁への距離が前記２つの最短距離の相対的な差である領域は、この入口の直径に亘って延びていれば十分であり、より長く延びていても良い。

本発明の有利な実施の形態によると、Ｘは、

により与えられる。

ここで、Ａ＝入口の断面積、Ｑ＝最短距離（Ｘ）を含む領域の長手方向（Ｌ）に沿った長さである。Ｘ≧Ａ／４Ｑならば、かなりの割合のフィルタされる媒体が、前記フィルタチャンバに、最短距離Ｘを含む領域を経て、分布され、その結果、Ｙに対して採用される代表的な距離は、かなり減少することができる。本発明によると、Ｘが、Ｘ≧Ａ／２Ｑにより与えられるならば、Ｙは、最小値まで減少されることができる。もし、前記入口が、円形であるなら、Ａは、

により、与えられることができ、このＡは、前の２つの式において

の結果となる。

本発明のさらなる有利な実施の形態によると、Ｙは、次の関係により与えられる。

好ましくは、Ａ≦２Ｂ（Ｙ）であり、ここで、Ａ＝入口の断面積、Ｂ（Ｙ）＝Ｙの関数であり、（前記フィルタハウジングの内部の断面積）―（前記入口の上側または下側のレベルの所での前記フィルタカートリッジの断面積の和）である。このように、フィルタされる前記媒体を前記フィルタカートリッジの軸方向から離れる方向に導くために利用可能な空間が最小になるように設計することが可能である。従って、さらに、前記フィルタハウジングの寸法の減少か、または選択的に、フィルタの拡大を可能としている。円筒状のフィルタハウジングの中で中央に配置された単一の円筒状のフィルタカートリッジの場合には、これらの式は、

ここで、
Ａ＝入口の表面積
Ｄ_３＝フィルタハウジングの内径
Ｄ_２＝フィルタカートリッジの外径
Ｄ_３―Ｄ_２＝Ｙ
もし、前記入口が、直径Ｄ_１を有する円形であるとすると、本発明により、何の問題もなく、Ｙは、

としてとられることができる。このＹは、直ちに従来技術によるＹに対する値と比べて２５％以上の減少をもたらしている。しかし、本発明によると、Ｙは、安全に

としてもとられることができ、このＹは、従来技術と比べて６０％以上の減少を示している。本発明によれば、問題なく、

と取ることができ、従来技術と比較されると、Ｙにおける８５％以上の減少をしめしている。Ｙにおける９５％以上の減少でさえなされることができる。

前記フィルタハウジングが、内径Ｄ_３を有する円筒状で、中心に配置された円筒状の外径Ｄ_２のフィルタカートリッジが仮定され、Ｄ_３−Ｄ_２＝Ｙであるならば、直径Ｄ_１の円形の入口に対するＹに対する最小値は、Ｄ_１ ^２＝２（Ｄ_３ ^２−Ｄ_２ ^２）から計算されることができる。本発明では、Ｄ _３ が、前記フィルタハウジングの内部の断面積と同等な表面積を有する円の外径であり、Ｄ_１が、対応して前記入口の表面積に対する同等な直径であり、計算目的の簡便化のために、中心の円筒状のフィルタカートリッジが仮定されているとすると、Ｙに対するこの設計値は、全ての設計のための最小値であると考えられる。この時、１つだけのフィルタカートリッジに代わっていくつかのフィルタカートリッジとすることと、単一のフィルタカートリッジに対して計算されたＹに対する値を使い続けることが可能である。

一般的には、円形の所定の直径がどこに仮定されても、非円形の表面を特定の直径の円形の表面に十分に変換可能である。

フィルタされた媒体も、供給が滞ることなく、確実に排出されることができるように、Ａは、Ａ≦フィルタカートリッジの内部の断面積の和、であることがより好ましい。

特に、いくつかのフィルタカートリッジの場合で、それらのフィルタカートリッジが、例えば、円筒状の形状のような、それらの形状の結果として、本質的に横方向にそれらの間に空所を残す場合、前記フィルタカートリッジが、局所的に前記フィルタチャンバの壁と接触するようになることが、想像できることが、指摘される。しかし、このことは、利用可能なフィルタ表面のいくらかの損失の結果となるだろう。しかし、従来技術の設計の基準は、これを可能としていない。

本発明の更なる実施の形態によると、前記入口の前記レベルの所で、前記フィルタカートリッジから側壁への距離が前記２つの最短距離の相対的な差である領域が、このレベルの所でのこのフィルタカートリッジの管壁のくびれにより得られれば、効果的である。これは、前記フィルタハウジングを適合させることなく、現存するフィルタの装置を本発明に係わる集合体に変換するために適している。この目的のために、この場合、既に時々交換される前記フィルタカートリッジを適合させることのみを必要とする。

しかし、状況に応じて、入口の前記レベルの所で、前記フィルタカートリッジから側壁への距離が前記２つの最短距離の相対的な差である領域が、このレベルの所で前記側壁に凹所を設けられることによって得られるのであれば、非常に効果的である。この場合、このフィルタチャンバの側壁の内側に面した部分として適合されるのは、前記フィルタカートリッジではない。

本発明によれば、前記入口のレベルの所で、前記フィルタカートリッジから側壁への距離が前記２つの最短距離の相対的な差である領域は、このレベルの所でのこのフィルタカートリッジの管壁のくびれ部分によっても、このレベルの所でこのフィルタチャンバの側壁に凹所を設けることによっても得られ得る。

前記フィルタチャンバの壁に凹所を設けることは、もし、管壁が、所望の効果のために、適当にくびれさせられることができることを可能にするために不十分な厚さを有するならば、有用であることができる。

本発明のさらなる有利な実施の形態によると、前記フィルタカートリッジの管壁は、フィルタされる媒体に対して不浸透性につくられ、より一般的には、このフィルタカートリッジから壁までの最短距離が、増大されている領域で完全に閉じられている。このことは、フィルタされる媒体が、前記フィルタチャンバに供給される圧力の影響の下で、フィルタの結果に逆効果を有するであろう、前記フィルタカートリッジの壁を直接押し通されることを妨げる。

本発明の好ましい実施の形態では、前記少なくとも１つのフィルタカートリッジは、３つ以上のフィルタカートリッジを有し、これらカートリッジは、互いに隣り合い、互いに平行に配設されている。

さらなる有利な実施の形態によると、前記入口のレベルは、前記フィルタカートリッジの長さの２５％から７５％の領域内に位置されている。

本発明に係わる前記集合体が、液体をフィルタするために用いられることができるように、本発明によれば、もし、前記フィルタ手段が、液状の媒体をフィルタするために備えられていれば、好ましい。

本発明に係わる前記集合体が、気体をフィルタするために用いられることができるように、もし、このフィルタ手段が、気体状の媒体をフィルタするために備えられていれば、好ましい。

本発明の更なる好ましい実施の形態によれば、前記フィルタカートリッジは、前記入口の一方で、細かいフィルタとして作られており、他方では、粗いフィルタとして作られている。ここで用いられている細かいフィルタと粗いフィルタの用語は、互いに関係して用いられており、細かいフィルタは、粗いフィルタによって保持される粒子とそれより小さい粒子との両方を保持する細かいフィルタである。好ましくは、この細かいフィルタは、少なくともこの粗いフィルタの５倍細かく、例えば、この細かいフィルタは、３μｍまでの粒子を通し、この粗いフィルタは、２５μｍまでの粒子を通す。このことは、この細かいフィルタは、この粗いフィルタのほぼ８．３倍細かいことを意味している。

さらなる態様によると、本発明は、本発明に係わる集合体のために意図されたフィルタカートリッジに関する。より正確には、さらなる態様によると、本発明は、本発明に係わる集合体の中で定義されたようなフィルタカートリッジに関する。

その上、さらなる態様によると、本発明は、集合体すなわち本発明に係わるフィルタカートリッジを有する燃料用フィルタもしくは潤滑油用フィルタが設けられたディーゼルエンジンに関する。

本発明は、以下で、図面に示された実施の形態を参照してより詳細に説明される。

図１は、本発明に係わるフィルタカートリッジ１を示している。このフィルタカートリッジは、管状で、管壁のくびれ部分３７を除いて、本質的に一般のフィルタカートリッジと違わない。この管状のフィルタカートリッジ１は、上ふた２と底部の排出用の接続部１２とを有する。また、このフィルタカートリッジは、閉じられた内壁８、１０、１１を有し、内壁８は、不浸透性で、内壁１０、１１は、フィルタされる媒体に対して浸透性である。このフィルタカートリッジは、さらに、外壁３、４、とまた８を有する。外壁８は、前記くびれ部分３７の位置で同時に内壁としても外壁としても機能する。この外壁３、４は、細かい目の網、すなわち、細かく穴のあけられた金属製のシートで構成されている。前記内壁１０、１１は、この外壁３、４に対応して構成されることができる。この内壁１０と外壁３の間に、フィルタ手段５が、存在しており、対応するフィルタ手段６が、前記内壁１１と外壁４の間にある。これらフィルタ手段５、６は、多様で様々なタイプであることができ、例えば、ひだに細かく折り畳まれたフィルタ紙で形成されることができ、このひだの折畳線は、この時、前記フィルタカートリッジ１の長手方向Ｌに延びている。さらに、前記外壁３、４と内壁１０、１１とは、また、フィルタ手段として機能することができる。正確には、本発明に係わるフィルタカートリッジにとって、この内壁１０、１１と、外壁３、４と、フィルタ手段５、６とが、どのように作られているかは、それほど重要ではない。特に、これらの作られ方は、前記フィルタカートリッジが、矢印３０によって示されているように、カートリッジを通して流れが、フィルタ効果を伴って、本質的に、長手方向Ｌに対して横方向に起こるタイプであれば、様々な方法によって実行されることができる。管壁３、４、５、６、１０、１１、並びに（不浸透性である）８によって通過が可能とされ、フィルタされた媒体を排出するための排出路９が、前記フィルタカートリッジ１の中心に設けられている。本発明の好ましい実施の形態においては、前記フィルタカートリッジの一部、例えば、前記くびれ部分３７の上に位置されている前記外壁３の一部が、細かなフィルタとして作られ、他の部分、例えば、前記くびれ部分３７の下に位置されている部分４が、粗いフィルタとして作られている。この手段により、流れの一部が、細かくフィルタされ、全体のフィルタの結果を改善している。

述べたように、本発明に係わるフィルタカートリッジ１は、前記くびれ部分３７に関して従来のフィルタカートリッジと異なっている。このくびれ部分３７は、前記フィルタ手段５、６が、なくされており、前記外壁３、４が、中断され、前記内壁８が、閉じられている領域である。このくびれ部分３７は、環状の皿７によって底部と上部で境界を定められており、この環状の皿７は、フィルタされる媒体が、前記フィルタカートリッジ１の長手方向Ｌに、前記くびれ部分３７を経て、前記フィルタ手段５、６に流れ込むことが可能となることを妨げている。

前記くびれ部分３７は、Π／８Ｄ_１の距離に渡ってくびらせられており、この距離Ｄ_１は、まだ議論されるべきフィルタハウジングの入口の実効的な直径である。

長手方向Ｌで見られると、図１に示された前記フィルタカートリッジは、長さＨを有する。この長さは、１／４Ｈの底部の領域と、１／４Ｈの長さの上部の領域と、長さ１／２Ｈの中間の領域にさらに分けられている。本発明によると、前記くびれ部分３７は、好ましくは、長さ１／２Ｈの中間の領域において設けられている。このくびれ部分３７は、図１に示されているように、長さ１／２Ｈの前記中間の領域の底部にあることができ、この領域の上部にあることができ、もしくは、またそのあいだのどこか、例えば、この領域の中間にあることができる。

図２は、本発明に係わる集合体を長手方向の断面で示している。図２における矢印ＩＩＩの位置における断面は、図３において示されている。図２と図３とを参照して、本発明に係わる集合体は、図示された実施の形態によると、側壁２２と、上部の壁２１と、出口を設けられた底部の壁２６とにより境界付けられているフィルタチャンバ３５を備える、フィルタハウジング２０を有する。示された例では、互いに平行に配置された４つのフィルタカートリッジ１が、前記フィルタチャンバ３５の中に設けられている。これらのフィルタカートリッジ１は、それぞれ排出用の接続部１２を経て、前記底部の壁２６における出口３６に接続されている。この底部の壁２６の下には、捕集チャンバ２４があり、これには、フィルタされた媒体を排出するための接続突起２５が、取り付けられている。前記フィルタハウジングは、さらに、フィルタされる媒体の供給のための接続突起２７を設けられている。この接続突起２７は、前記フィルタチャンバ３５のなかに開口している直径Ｄ_１の入口２３を有している。この直径Ｄ_１は、長手方向Ｌに見られた前記くびれ部分３７の長さＱに対応している。

ここで、本発明に係わる集合体の記述を進める前に、類似の一般の集合体が、ここでまず詳細に、図４における断面を参照して説明される。この一般の集合体は、本質的に同一と仮定されているフィルタハウジング２０を有し、このフィルタハウジング２０は、側壁２２により、中に４つの一般のフィルタカートリッジ４０が、配置されているフィルタチャンバ３５を囲んでいる。これらのフィルタカートリッジ４０は、これらのフィルタカートリッジ４０の場合に、前記くびれ部分３７が、ないこと、すなわち、前記外壁３、４が、前記フィルタ手段５、６も、前記くびれ部分の位置でもやはり浸透性の内壁１０、１１もそうであるように、完全で中断がないということを条件で、本質的に、図１のフィルタカートリッジ１と同じである。そのような一般の集合体の場合に、従来の示唆は、このフィルタカートリッジが、前記フィルタハウジング２０の中に、このフィルタカートリッジの外壁から前記フィルタチャンバへの最小の距離が、少なくとも１／４Ｄ_１（図４を見よ）であるように、配置されていることである。ここで、Ｄ_１は、前記入口２３の直径であり、この入口２３を経てフィルタされる媒体が、フィルタチャンバ３５に流れ込む。明確になるように、このことは、長手方向Ｌに垂直な断面方向に見られると、前記フィルタハウジング２０の寸法が、前記フィルタチャンバ３５の中に単に収容するための前記フィルタカートリッジ４０のために必要とされる最小の空間よりもかなり大きいだろうということを意味している。結局、全般的に見て１／４Ｄ_１の特別に余分の空間は、前記フィルタチャンバ３５を通して十分に早くフィルタされる媒体を分散させることができるために必要とされる。

出願者は、ここで、前記入口２３が、フィルタチャンバ３５の中に開口している、レベル３１の位置でだけ特別の余分の空間を作ることで十分であるという洞察に到達した。

本発明によると、この必要な特別の余分の空間は、前記レベル３１の位置で内側の前記側壁２２に、管壁２２の半径方向に、図示されていない、特定の深さの凹部を設けることにより作られることができた。しかし、このことは、管壁が、普通かなり薄く作られなければならないことを意味し、直接小型の構造に導かないだろう。しかしながら、この場合の有利な点は、前記フィルタチャンバ３５が、より多くの、または、より大きなフィルタ部材で満たされることができたことである。結局、このフィルタ部材は、前記側壁２２と接触することさえできるかもしれない。より多くの、または、より大きなフィルタ部材は、高いフィルタ容量、並びに／もしくは、より良いフィルタ結果を導く。しかしながら、本発明によれば、図１を参照して既に議論されたように、前記フィルタカートリッジ１にくびれ部分３７を前記レベル３１に設けることは、前記フィルタハウジングの側壁に局所的に凹部を設けることにとって、補助的な措置として、むしろ選択的に好ましい。前記くびれ部分３７は、ほぼΠ／８Ｄ_１の深さを有する。ここでＤ_１は、前記入口２３の直径であり、前記フィルタカートリッジ１は、図３にしめされているように、各々が、前記フィルタハウジングの側壁２２と接触の線２８を有し、同時に、図４によれば、隣接するフィルタカートリッジと接触の線または実質的には接触の線を有する。すなわち、図３の距離２９は、ほぼ０に減少されることができる。各々のフィルタカートリッジのほぼΠ／８Ｄ_１のくぼみ部分は、その時、前記フィルタハウジング２０の直径のかなり大きい減少をもたらすことができる。

図３における前記フィルタハウジングの直径と図４における前記フィルタハウジングの直径とは、互いに同じに保たれてきたことと、前記フィルタカートリッジ１、４０の直径が、互いに同じに保たれてきたこととは、再び指摘される。このことの理由は、特に、さらに上で説明した図３と図４の間の違いを明確にすることである。１／４Ｄ_１より幾分小さい２９の共通の間隔を有する図３における配置も、図４に示されているような従来のものと比較して、有利な点をもたらしている。特に、フィルタの結果が既に改良されていることが見出されている。もし、図３における前記フィルタハウジング２０の直径が減少されるか、前記フィルタカートリッジの直径が増加されるか、選択的に追加の第５のフィルタカートリッジが、前記フィルタチャンバ３５の中心に位置されるかなら、大きな有利な点を得ることができるだろう。フィルタ容量は、前記フィルタカートリッジ１の直径が増加されるか、選択的に追加の第５のフィルタカートリッジを真ん中に位置することの結果として、増加する。

さらなる明確化のために、図２において、前記フィルタカートリッジ１と側壁２２の間の最短距離も、前記入口２３の前記レベルの所でＸにより示されている。このレベルは、３１によって示されている領域に渡って拡がっており、この最短距離は、領域３１の上側の領域３２と、領域３１の下側の領域３３とに対して、Ｙにより示されている。

よく理解するために、本発明が基づいている概念は、図５における模式的なスケッチを参照してより詳細に説明されるだろう。前記入口２３の表面面積は、円形の供給パイプの場合、

として決定されることができる。この式は、また前記円形の供給パイプが、フィルタハウジングに垂直に結合するかわりに角度をつけて結合する場合にも成立する。結局、流出口における点は、通路の有効表面である。もし、前記供給パイプが、円形でないなら、式（１）は、もし、Ｄ_１に対して同等の表面面積Ａをもたらす値が、取られたならば、まだ用いられることができる。

流入する媒体が、前記フィルタハウジングに入る時に、遅らされることを妨げるために、すぐに流入する流れのために利用可能な通路の表面面積がＡ以上であることが、最良である。出願者は、前記媒体が、前記入口から、前記フィルタカートリッジの周りで、最初は、Ｌ方向への移動なしで、流れ込むことを可能にされることができるという洞察に到達した（従来技術のものは、矢印「ｉｎ」により示されている流入方向に関してすぐにおきる直角の流れの偏向を仮定している）。

流れに対して利用可能な表面面積は、その時、各々がＸ×Ｑの寸法を有する２つの矩形の表面で、構成されている。Ｑ＝Ｄ_１と、内部の直径Ｄ_３を有する円筒状のフィルタハウジングと、くびれ部分の直径Ｄ_４を有する中央に配された円筒状のフィルタカートリッジとに対して、このことは

の結果となる。

さらなる最適化のために、前記くびれ部分３７の上と下の領域において、流れに対して利用可能な表面積は、長手方向Ｌに対して垂直に見られると、再び少なくともＡに等しい。図示された実施の形態において、このことは、Ａは、各々が、

の寸法を有する２つの円形の表面と等しくされることを意味している。

すなわち、このことは、

を与える。所定のＤ_１と所定のＤ_３もしくはＤ_２に対して、Ｙは、この時、容易に決定されることができる。しかし、自明であるように、Ｙは、Ｄ_３とＤ_２とを知ることなく、Ｄ_１の関数としても決定されることができる。

このＹの値は、この時、非円形のフィルタカートリッジまたは多数のフィルタカートリッジの場合を含めて、設計における最小値として用いられることができる。多数のフィルタカートリッジに関して、Ｙは、この時、より正確な計算によりさらに減少されることさえできることが指摘される。

本発明に係わるフィルタカートリッジを、概略的に、左半分を正面図で、右半分を断面して示している。 本発明に係わる集合体の概略的な長手方向の断面図である。 図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線による概略的な断面図である。 従来技術による集合体の、図３に対応する断面図である。 本発明に基づく概念をより詳細に説明する概略図である。

Claims (22)

1. 管状のフィルタハウジング（２０）と、少なくとも１つのフィルタカートリッジ（１）とを具備する組立体であって、
   前記少なくとも１つのフィルタカートリッジ（１）は、長手方向（Ｌ）に延びた管状であり、管壁（３、４、５、６、８、１０）と、フィルタされた媒体を排出するための排出用の接続部（１２）を備えた中央の排出路（９）とを有し、
   前記管壁は、フィルタされる媒体が、この管壁（３、４、５、６、８、１０）を前記長手方向（Ｌ）に交差する径方向（Ｔ）に、中を流れることができるフィルタ手段（５、６）を有し、
   前記フィルタハウジング（２０）は、環状の側壁（２２）によって囲まれたフィルタチャンバ（３５）を有し、このフィルタチャンバ（３５）の中には、前記少なくとも１つのフィルタカートリッジ（１）が、前記側壁（２２）に平行に、前記長手方向（Ｌ）に沿って延びるように収容されており、
   前記フィルタチャンバ（３５）は、少なくとも１つの出口（３６）を有し、前記出口（３６）には、前記排出用の接続部（１２）が接続されており、また、
   前記側壁（２２）は、フィルタされる媒体を供給するための少なくとも１つの入口（２３）を備えており、前記入口（２３）は、前記少なくとも１つのフィルタカートリッジ（１）に対して前記径方向（Ｔ）に離間し、長手方向の所定のレベル（３１）の所で、前記フィルタチャンバの中に開口している組立体において、
   前記フィルタカートリッジ（１）の前記径方向（Ｔ）に対して、前記入口（２３）の前記レベル（３１）の所で、前記フィルタカートリッジ（１）から前記側壁（２２）への最短距離（Ｘ）が、前記入口の前記レベル（３１）の下側（３３）または上側（３２）の所での前記フィルタカートリッジ（１）から前記側壁（２２）への最短距離（Ｙ）よりも長いことを特徴とする組立体。
2. 前記フィルタカートリッジ（１）の前記長手方向（Ｌ）に対して、前記入口（２３）の前記レベル（３１）所で、前記フィルタカートリッジ（１）から前記側壁（２２）への距離が前記最短距離（Ｘ）と前記最短距離（Ｙ）との相対的な差（Ｘ−Ｙ）である領域が、前記入口（２３）の直径に亘って延びていることを特徴とする請求項１の組立体。
3. 前記Ｘは、
   

   

   により与えられており、ここで、
   Ａ＝前記入口の断面積
   Ｑ＝前記最短距離（Ｘ）を含む領域の前記長手方向（Ｌ）に沿った長さ
   であることを特徴とする請求項１または２の組立体。
4. 前記Ｘは、
   

   

   により与えられており、ここで、
   Ａ＝前記入口の断面積
   Ｑ＝前記最短距離（Ｘ）を含む領域の前記長手方向（Ｌ）に沿った長さ
   であることを特徴とする請求項１または２の組立体。
5. 前記入口は、直径Ｄ_１を有する円形であり、前記Ｘは、
   

   

   により与えられる請求項３または４の組立体。
6. Ａ≦２Ｂ（Ｙ）であり、ここで、
   Ａ＝前記入口の断面積
   Ｂ＝Ｙの関数であり、（前記フィルタハウジングの内部の断面積）−（前記入口の前記レベルの上側または下側の所での前記フィルタカートリッジの断面積の和）
   である請求項１ないし５のいずれか１の組立体。
7. 単一の円筒状のフィルタカートリッジが、円筒状のフィルタハウジングの中の中心に配設されるように設けられており、
   

   

   であり、ここで、
   Ａ＝前記入口の断面積
   Ｄ_３＝フィルタハウジングの内径
   Ｄ_２＝フィルタカートリッジの外径
   である請求項１ないし６のいずれか１の組立体。
8. 

   であり、ここで、
   Ａ＝前記入口の断面積
   である請求項１ないし７のいずれか１の組立体。
9. 前記入口は、直径Ｄ_１を有する円形であり、
   

   

   である請求項１ないし８のいずれか１の組立体。
10. 前記フィルタハウジングは、内径Ｄ_３を有する円筒状であり、単一の中心に配設された円筒状のフィルタカートリッジを有し、また、
    前記入口は、直径Ｄ_１を有する円形であり、もしくは、少なくとも直径Ｄ_１の円形の表面と等しい表面積を有し、さらに、
    前記フィルタカートリッジの外径Ｄ _２ 、前記Ｄ _３ 並びに前記Ｄ _１ に対して、Ｄ _１ ^２ ＝２（Ｄ _３ ^２ −Ｄ _２ ^２ ）が適用される請求項１ないし９のいずれか１の組立体。
11. Ａ≦前記フィルタカートリッジの内部の断面積の和
    であり、ここで、
    Ａ＝前記入口の断面積
    である請求項１ないし１０のいずれか１の組立体。
12. 前記入口（２３）の前記レベル（３１）の所で、前記フィルタカートリッジ（１）から前記側壁（２２）への距離が前記最短距離（Ｘ）と前記最短距離（Ｙ）との相対的な差（Ｘ−Ｙ）である領域は、前記レベル（３１）の所での前記管壁（３、４、５、６、８、１０）のくびれ部分（３７）により得られていることを特徴とする請求項１ないし１１のいずれか１の組立体。
13. 前記入口（２３）の前記レベル（３１）の所での前記フィルタカートリッジ（１）から前記側壁（２２）への距離が前記最短距離（Ｘ）と前記最短距離（Ｙ）との相対的な差（Ｘ−Ｙ）である領域は、前記レベル（３１）の所でこの側壁（２２）を凹所とすることにより得られていることを特徴とする請求項１ないし１２のいずれか１の組立体。
14. 前記管壁（３、４、５、６、８、１０）は、前記フィルタカートリッジから前記側壁への最短距離が増大している領域（８）において、フィルタされる媒体に対して不浸透性であることを特徴とする請求項１ないし１３のいずれか１の組立体。
15. 前記少なくとも１つのフィルタカートリッジ（１）は、互いに隣り合い、互いに平行に配設された３つ以上のフィルタカートリッジ（１）を含むことを特徴とする請求項１ないし１４のいずれか１の組立体。
16. 前記入口（２３）の前記レベル（３１）は、前記フィルタカートリッジ（１）の長さ（Ｈ）の２５％から７５％の領域に位置されていることを特徴とする請求項１ないし１５のいずれか１の組立体。
17. 前記フィルタ手段（５、６）は、液状の媒体をフィルタするために備えられていることを特徴とする請求項１ないし１６のいずれか１の組立体。
18. 前記フィルタ手段（５、６）は、気体状の媒体をフィルタするために備えられていることを特徴とする請求項１ないし１６のいずれか１の組立体。
19. 前記フィルタカートリッジは、前記入口の一方で細かいフィルタとして作られており、他方で粗いフィルタとして作られている請求項１ないし１８のいずれか１の組立体。
20. 前記細かいフィルタは、前記粗いフィルタの少なくとも５倍細かい請求項１９の組立体。
21. 請求項１ないし２０のいずれか１の組立体で使用されるフィルタカートリッジ（１）。
22. 請求項１ないし２０のいずれか１の組立体で使用されるフィルタカートリッジ（１）を有する燃料フィルタを与えられているディーゼルエンジン。

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