JP4328889B2 - 電池用正極活物質 - Google Patents
電池用正極活物質 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4328889B2 JP4328889B2 JP2002049333A JP2002049333A JP4328889B2 JP 4328889 B2 JP4328889 B2 JP 4328889B2 JP 2002049333 A JP2002049333 A JP 2002049333A JP 2002049333 A JP2002049333 A JP 2002049333A JP 4328889 B2 JP4328889 B2 JP 4328889B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- active material
- positive electrode
- electrode active
- powder
- battery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- Y02E60/12—
Landscapes
- Primary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,アルカリ電池用の正極活物質に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より,時計,計測機器,カメラ等に装着されるアルカリ電池(通称ボタン電池)として酸化銀電池が普及している。酸化銀電池は,正極活物質として酸化銀(Ag2O),負極活物質として亜鉛末,電解質としてアルカリ溶液例えば水酸化カリウム(KOH)や水酸化ナトリウム(NaOH)などを用いて構成されるものが一般である。
【0003】
酸化銀電池は小型でも高容量であり,また,通常の使用環境において3年以上経過しても使用には何ら問題はないといった信頼性を実現している。このため,銀は高価な材料であるが,ボタン電池の殆どは酸化銀で構成されていると言っても過言ではない。
【0004】
なお,正極活物質は正極作用物質または陽極作用物質と呼ばれることもあり,同様に負極活物質は負極作用物質または陰極作用物質と呼ばれることもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
電池の内部抵抗は可能な限り低いことが望ましいが,酸化銀電池においては,金属銀を析出させて内部抵抗を下げると,金属銀は活物質として機能しないので内部抵抗の問題が解決されても放電容量の低下をもたらすことになる。また黒鉛などの導電剤を添加して内部抵抗を下げる場合には,黒鉛が活物質として機能しないばかりか,比重が極小であるため,正極合材中でかなりの体積を占めることになり,同じく内部抵抗の問題が解決されても,正極活物質の占める割合が減少し,電池の放電容量が減少してしまう。
【0006】
他方,昨今の電子機器,時計用などの電源用電池として一層の小型化および長期信頼性のニーズが高まっており,アルカリ電池の高性能化が望まれるが,酸化銀電池の内部抵抗を小さくしようとすると上記のように放電容量の低下がおきるので,金属銀の析出や導電剤の添加を行わずとも,それ自身で高い導電性をもつ正極活物質が望まれる。
【0007】
さらに,近年の技術進歩にともなって,アルカリ電解液電池たとえば酸化銀電池では,正極活物質である酸化銀の占める割合が年々増加しているが,コスト低減の面から原料中の銀を少なくすることは不変の要求となっている。
【0008】
したがって,本発明の課題は,このような要求を満たすことができる正極活物質を提供すること,さらに詳しくは,正極合剤の放電容量あたりの銀使用量を低減しつつ,且つ正極合剤として黒鉛のような導電剤を使用しないでも内部抵抗が低く,しかも放電容量が高容量の電池を得ることが可能なアルカリ電池用正極活物質を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば,前記の課題を解決した正極活物質として,Ag,BiおよびO(酸素)からなる化合物の結晶,またはAg,Bi,M(Mは遷移金属を表す)およびOからなる化合物の結晶を有し且つ粒子内全域にBiが分散している粒子からなる粉体であって,この粉体を2.5t/cm2 の圧力で成形したときの成形体の導電率が1×10-4 S/cm以上である電池用正極活物質を提供する。さらに本発明によれば,Ag,BiおよびO(酸素)からなる化合物の結晶,またはAg,Bi,M(Mは遷移金属を表す)およびOからなる化合物の結晶を有し且つ粒子内全域にBiが分散している粒子からなる粉体であって,この粉体を4t/cm2 の圧力で成形したときの成形体の成形密度が5g/cm3 以上である電池用正極活物質を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
【0011】
本発明に従うアルカリ電池用正極活物質用の粉体は,基本的にはAg,Bi,(M)およびOからなる粒子で構成され,この粒子内に化合物結晶を有しており且つ粒子内全域にBiが分散しているという特徴がある。Mは遷移元素から選ばれる一つ以上の元素例えばNi,Co,Mn等であり,Mの添加によって開回路電圧を低く抑えることができる。この正極活物質用粒子粉体は,好ましくは,Ag/(Bi+M)のモル比が1以上7以下で且つ酸素含有量が5重量%以上である組成を有し,粉体粒子中のAg含有量は好ましくは75重量%以下である。Mの添加量としては,Bi/Mのモル比が100未満,好ましくは0.1以上10以下となるような量であるのがよい。
【0012】
このような粒子からなる粉体を正極活物質の主材として使用した場合,従来の酸化銀電池の場合に比べて銀量が低量であるにも拘わらず同等の放電特性を得ることができる。そして,この粉体は2.5t/cm2 の圧力で成形したときの成形体の導電率が1×10-4 S/cm以上であることができる。このため,各種粉体特性,放電特性,導電特性等についても従来品のものにはない新規な性質を示すと共に,銀量が少ないので安価であるという特徴がある。
【0013】
本発明の正極活物質は,前記の成分組成を有しかつこの化合物結晶を粒子内に有しており且つ粒子内全域にBiが分散しているという特徴があるが,このようなAg−Bi−(M)−O系化合物は次のような行程を順に経る湿式法によって製造することができる。
【0014】
(1) 銀,ビスマス,遷移金属の各塩とアルカリを水中で反応させて中和澱物を得る工程(中和工程と言う),
(2) 得られた中和澱物の懸濁液に酸化剤を添加して該澱物を酸化する工程(酸化工程),
(3) 酸化澱物の懸濁液を固液分離して澱物を回収する工程(分離工程),
(4) ろ別した澱物を水洗乾燥する工程,
(5) 乾燥物を解砕して粉体にする工程。
以下,各工程について説明する。
【0015】
(1) 中和工程について:
銀,ビスマス,遷移金属の塩として代表的には硝酸銀,硝酸ビスマスおよび硝酸ニッケルなどを使用することができる。また,アルカリとしては強アルカリ(たとえば水酸化カリウムや水酸化ナトリウムのほか水酸化リチウムなど)を使用することができる。中和処理自体は,アルカリ水溶液に銀,ビスマス,遷移金属の塩の水溶液を添加する方法,アルカリ水溶液と銀,ビスマス,遷移金属の塩の水溶液を混合する方法,銀,ビスマス,遷移金属の塩の水溶液にアルカリ水溶液を添加する方法いずれの方法でもよいが,アルカリ水溶液に銀,ビスマス,遷移金属の塩の水溶液を添加する方法が特に有効である。また,アルカリ度は高い方が反応が進み易い。反応温度は特に限定されないが,室温から110℃までの範囲が望ましい。攪拌については,中和反応が均一に進行する程度の攪拌強度があればよい。
【0016】
(2) 酸化工程について:
酸化工程は中和工程と同時に行うことができるが,中和工程と酸化工程を分離して行った方が好ましい。また,これら工程の間に昇温工程を挿入するのが好ましい。酸化剤としては,通常の酸化剤(例えばKMnO4, NaOCl, H2O2, K2S2O8, Na2S2O8,オゾン等)を使用することができる。酸化処理においては液温を50℃以上好ましくは70℃以上として攪拌下において酸化剤を添加することが望ましい。液温が高くなると酸化剤の分解が進むので液温は110℃以下とするのがよい。添加する酸化剤の量は,銀,ビスマス,遷移金属が価数を上げるのに十分な量があればよく,この価数変化の当量以上,好ましくは2倍当量程度がよい。
【0017】
(3) 分離工程以降について:
酸化澱物の懸濁液を固液分離する前に酸化澱物を熟成する工程を挿入するのが好ましい。この工程は,酸化処理後の懸濁液をその温度で10分から120分程度保持する処理であり,酸化澱物の均一化を目的としたものである。酸化澱物を液からろ別した後は,これを洗浄してAg−Bi−(M)−O系化合物のケーキを得る。洗浄は純水で洗浄するのがよい。乾燥は50〜200℃で行う。200℃を超えると,生成した化合物が分解するおそれがある。得られた乾燥物は,粉砕機により解砕して粉体とすることができる。
【0018】
このようにして得られた粉体は,そのX線パターン(銅ターゲット使用,波長=1.5405オングストローム) の主ピーク群はX線回折データベース(ICDD)のどの化合物のものとも一致せず,AgOまたはAg2Oの主ピーク群も現れない。したがって,この粉末中にはAgOまたはAg2Oとしての化合物は実質的に存在しないか,存在したとしてもそれは不純物としてのものであり,この不純物量はAgOとAg2Oの両者の合計量として高々1重量%以下好ましくは0.5重量%以下,さらに好ましくはX線回折での検量限界以下の量である。
【0019】
そして,この粉体は,後記の実施例に示すように,アルカリ電池用正極活物質として使用したときに,高い導電率を有することができ,高い成形密度のもとで100%に近い利用率で使用できる。
【0020】
【実施例】
以下の実施例において,成形密度,導電率および利用率の評価を行ったが,これらの評価方法について予め説明すると次のとおりである。
【0021】
〔成形密度〕:電池に装填された場合に正極活物質の成形密度が高いことは電池の小型化にとって重要な要件である。その粉体の成形性を評価するために,図1に示した内径φ11.3mmで高さ30mmの円筒状の空洞1をもつ鋼製のダイ2と,外径φ11.3mmで高さ10mmの鋼製の第一パンチ3,外径φ11.3mmで高さ40mmの鋼製の第二パンチ4を用いる。測定に当たっては,図2に示すように,ダイ2の空洞1の底部に第一パンチ3をセットしたうえ,この第一パンチ3の上部の空洞1内に測定用粉末5を1.0g装填する。そして,この空洞1内の粉末5に対して第二パンチ4によって4t/cm2 の圧力で成形する。その後,得られた圧粉成形体の高さを測定することによって,成形体の体積を求め,成形密度を求める。
【0022】
〔導電率〕:材質と寸法が異なる以外は図1の冶具と同様の冶具を用いて,先ず導電率測定用の圧粉成形体を作成する。すなわち,図3に示すように,内径φ17.5mmで高さ20mmの円筒状の空洞1をもつ塩ビ製のダイ7と,外径φ17.5mmで高さ5mmの鋼製の第一パンチ8,外径φ17.5mmで高さ30mmの鋼製の第二パンチ9を用い,ダイ7の空洞6の底部に第一パンチ8をセットしたうえ,この第一パンチ8の上の空洞1内に測定用粉末10を4.0g装填する。そしてこの空洞6内の粉末10に対して第二パンチ9によって2.5t/cm2 の圧力で成形する。そのさい,第一パンチ8と第二パンチ9の各端面にはアルミ箔11と12を取付けておく。
【0023】
次いで,この圧力で成形した状態での圧粉成形体の高さ(厚み)を計測すると共に,この圧力で形成した状態で第一パンチ8と第二パンチ9の各端面に取付けたアルミ箔11と12の間の電気抵抗を測定する。そして,計測された圧粉成形体の厚み,抵抗値および断面積(パンチ径から計算される面積)とから次式により導電率を計算して求める。なお,供試用粉末が存在しない状態でのアルミ箔11と12の間の電気抵抗をブランク値として測定しておき,このブンラク値を各測定値から減じる補正を行う。
導電率=高さ(厚み)/(電気抵抗×断面積)
【0024】
〔活物質の利用率〕:導電剤としての黒鉛粉を添加しない状態での放電容量を求め,黒鉛粉を添加した場合の放電容量とを対比して,正極活物質の利用率を求める。まず,試験用電池としてはビーカータイプのものを使用する。正極合剤は各例とも,導電剤として黒鉛粉を使用しないものと,使用したものとの2種類作成する。導電剤を使用するものは,活物質とPTFE( ポリテトラフルオロエチレン) とカーボンを 0.8:0.1:0.1の比率で混合する。導電剤を使用しないものは,活物質とPTFEを 0.9:0.1の比率で混合する。
【0025】
これらの混合物の正極活物質としたときの放電容量の測定は,次のようにして行う。まず,これらの混合物をいずれも圧延機で0.2mm厚のシート状とし,このシートからφ15mmの円板状のデスクを切り出し,これを圧力2tで集電体としてのNiメッシュに張り付け,これを正極とする。このとき,正極中の活物質重量はいずれも0.15mg程度となった。負極はw×h×t=20mm×10mm×1mmのZn板を使用し,参照極にはw×h×t=5mm×20mm×1mmのZn板を使用した。電解液としては40%のNaOH溶液を100cc使用した。このようにして作成した電池を,25℃の恒温器に1時間放置した後,0.05Cの放電レートで放電し,1.4V終止の放電容量を求めた。活物質の利用率は,黒鉛粉添加の放電容量に対する黒鉛粉無添加の放電容量の百分比率として算出した。そのさい,測定はいずれもn=5で行い,平均値を求めた。
【0026】
〔参考例1〕
前述した中和工程において,Ag/Biのモル比が3となるように硝酸銀と硝酸ビスマスを秤量して溶解した水溶液を,液温が50℃で(Ag+Bi)に対してモル比で10倍の水酸化ナトリウムを溶解した水溶液(1.5リットル)に攪拌下で加えて中和澱物を得た。この中和澱物の懸濁液を90℃に昇温し,酸化剤としてペルオクソ二硫化ナトリウム (Na2S2O8)を,価数変化の2倍量で,該懸濁液に添加して酸化処理した。酸化処理終了後,90℃の温度に30分間保持する熟成を行ったあと,澱物を濾別し,純水で洗浄した。純水による洗浄は,洗浄濾液の電気伝導度が1mS/m以下となるまで行った。
【0027】
得られたケーキを100℃で12時間乾燥した後,更に200℃で3時間の熱処理を行ったうえ粉砕し,Ag−Bi−O系化合物の粉体を得た。この粉体の成形密度,導電率,活物質の利用率を前記の評価方法に従って測定した。得られた結果を表1に示した。
【0028】
〔実施例2〕
中和工程において,Ag/(Bi+Ni)のモル比が3,Bi/Niのモル比が1となるように硝酸銀,硝酸ビスマスおよび硝酸ニッケルを秤量して溶解した水溶液を,液温が50℃で(Ag+Bi+Ni)に対してモル比で3倍の水酸化ナトリウムを溶解した水溶液(1.5リットル)に,攪拌下で加えて中和澱物を得た。この中和澱物の懸濁液を90℃に昇温し,酸化剤としてペルオクソ二硫化ナトリウムを,液中の金属イオン(Ag,Bi,Ni)と等モル量で,該懸濁液に添加して酸化処理した。酸化処理終了後,90℃の温度に30分間保持する熟成を行ったあと,澱物を濾別し,純水で洗浄した。純水による洗浄は,洗浄濾液の電気電導度が1mS/m以下となるまで行った。得られたケーキを100℃で12時間乾燥した後,更に200℃で3時間の熱処理を行ったうえ粉砕し,Ag−Bi−Ni−O系化合物の粉体を得た。この粉体の成形密度,導電率,活物質の利用率を前記の評価方法に従って測定した。得られた結果を表1に示した。
【0029】
〔実施例3〕
Ag/(Bi+Ni)のモル比が5,Bi/Niのモル比が 0.7/0.3 となるように硝酸銀,硝酸ビスマス及び硝酸ニッケルを秤量して溶解した水溶液を用いた以外は実施例2を繰り返した。得られた粉体の成形密度,導電率,活物質の利用率を前記の評価方法に従って測定した。得られた結果を表1に示した。
【0030】
〔実施例4〕
Ag/(Bi+Ni)のモル比が3,Bi/Niのモル比が 0.7/0.3 となるように硝酸銀,硝酸ビスマス及び硝酸ニッケルを秤量して溶解した水溶液を用いた以外は実施例2を繰り返した。得られた粉体の成形密度,導電率,活物質の利用率を前記の評価方法に従って測定した。得られた結果を表1に示した。
【0031】
〔実施例5〕
Ag/(Bi+Ni)のモル比が2,Bi/Niのモル比が 0.7/0.3 となるように硝酸銀,硝酸ビスマス及び硝酸ニッケルを秤量して溶解した水溶液を用いた以外は実施例2を繰り返した。得られた粉体の成形密度,導電率,活物質の利用率を前記の評価方法に従って測定した。得られた結果を表1に示した。
【0032】
〔実施例6〕
Ag/(Bi+Ni)のモル比が3,Bi/Niのモル比が 0.9/0.1 となるように硝酸銀,硝酸ビスマス及び硝酸ニッケルを秤量して溶解した水溶液を用いた以外は実施例2を繰り返した。得られた粉体の成形密度,導電率,活物質の利用率を前記の評価方法に従って測定した。得られた結果を表1に示した。
【0033】
〔実施例7〕
Ag/(Bi+Co)のモル比が3,Bi/Coのモル比が 0.7/0.3 となるように硝酸銀,硝酸ビスマス及び硝酸コバルトを秤量して溶解した水溶液を用いた以外は実施例2を繰り返した。得られた粉体の成形密度,導電率,活物質の利用率を前記の評価方法に従って測定した。得られた結果を表1に示した。
【0034】
〔実施例8〕
Ag/(Bi+Mn)のモル比が3,Bi/Mnのモル比が 0.7/0.3 となるように硝酸銀,硝酸ビスマス及び硝酸マンガンを秤量して溶解した水溶液を用いた以外は実施例2を繰り返した。得られた粉体の成形密度,導電率,活物質の利用率を前記の評価方法に従って測定した。得られた結果を表1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
表1の結果から明らかなように,本発明に従う各実施例の正極活物質は4t/cm2 の圧力で成形したときの成形体の成形密度が5g/cm3以上を示し,2.5t/cm2 の圧力で成形したときの成形体の導電率が1×10-4 S/cm以上を示す。そして,本発明に従う各実施例の正極活物質を用いた電池では,黒鉛等の導電剤を添加しない場合においても電池容量の低下は認められず,正極活物質の利用率はほぼ100%を示すことがわかる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によると,従来の酸化銀電池の場合によりも銀含有量が少ないので安価な正極活物質が提供でき,しかも,この正極活物質を用いると黒鉛等の導電剤を添加しなくても,活物質の利用率の高い電池が得られる。また,本発明の正極活物質は高い成形密度で成形できるので小型電池を構成するのに有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】正極活物質の成形密度を測定するのに使用する冶具の寸法形状を示す図である。
【図2】図1の冶具を用いて成形密度を測定する状態を示す略断面図である。
【図3】正極活物質の導電率を測定する状態を示す略断面図である。
Claims (5)
- Ag、Bi、M(Mは遷移金属を表す)およびOからなる化合物で且つX線回折でAgOまたはAg2Oの主ピーク群が現れない粒子からなる粉体であって、この粉体を2.5t/cm2の圧力で成形したときの成形体の導電率が8.27×10-2S/cm以上である電池用正極活物質。
- Ag、Bi、M(Mは遷移金属を表す)およびOからなる化合物で且つX線回折でAgOまたはAg2Oの主ピーク群が現れない粉体であって、この粉体を2.5t/cm2の圧力で成形したときの成形体の導電率が8.27×10-2S/cm以上であり、この粉体を4t/cm2の圧力で成形したときの成形体の成形密度が5g/cm3以上である電池用正極活物質。
- 粉体粒子は、Ag/(Bi+M)のモル比が1以上7以下で且つ酸素含有量が5重量%以上の組成を有する請求項1または2に記載の電池用正極活物質。
- 粉体粒子中のAg含有量は75重量%以下である請求項3に記載の電池用正極活物質。
- 負極活物質、正極活物質および電解質からなるアルカリ電池において、正極活物質として請求項1ないし4のいずれかに記載の正極活物質を用いたことを特徴とするアルカリ電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002049333A JP4328889B2 (ja) | 2002-02-26 | 2002-02-26 | 電池用正極活物質 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002049333A JP4328889B2 (ja) | 2002-02-26 | 2002-02-26 | 電池用正極活物質 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003249218A JP2003249218A (ja) | 2003-09-05 |
JP4328889B2 true JP4328889B2 (ja) | 2009-09-09 |
Family
ID=28661874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002049333A Expired - Lifetime JP4328889B2 (ja) | 2002-02-26 | 2002-02-26 | 電池用正極活物質 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4328889B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7407726B2 (en) * | 2003-09-16 | 2008-08-05 | The Gillette Company | Primary alkaline battery containing bismuth metal oxide |
CN108226641B (zh) * | 2017-12-30 | 2020-08-11 | 湖北亿纬动力有限公司 | 一种锂离子电池正极材料电导率的测试方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3341693B2 (ja) * | 1998-12-25 | 2002-11-05 | 三菱マテリアル株式会社 | 酸化銀電池の電極用活物質粉体と電極材料およびそれらの製造方法 |
-
2002
- 2002-02-26 JP JP2002049333A patent/JP4328889B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003249218A (ja) | 2003-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20030215712A1 (en) | Doped manganese dioxides | |
JP5428163B2 (ja) | アルカリマンガン乾電池用電解二酸化マンガン及びその製造方法並びにその用途 | |
EP1675199B1 (en) | Battery positive electrode material | |
JP4904457B2 (ja) | アルカリ電池正極用材料及びその製造法並びにアルカリ電池正極材 | |
WO2002023647A1 (en) | Positive electrode active material for alkaline cell | |
EP1297581B1 (en) | Doped manganese dioxides | |
EP2479824B1 (en) | Cylindrical alkaline battery | |
EP2645458B1 (en) | Alkaline storage battery | |
JP4608128B2 (ja) | コバルト化合物およびその製造方法ならびにそれを用いたアルカリ蓄電池用正極板およびアルカリ蓄電池 | |
EP1372201A1 (en) | Alkaline primary battery | |
JP2005050762A (ja) | オキシ水酸化コバルトおよびその製造方法ならびにそれを用いたアルカリ蓄電池 | |
JPH07122271A (ja) | ニッケル極用水酸化ニッケルの製造方法、およびその水酸化ニッケルを用いたニッケル極の製造方法、ならびにそのニッケル極を組込んだアルカリ二次電池 | |
JP4328889B2 (ja) | 電池用正極活物質 | |
KR100740758B1 (ko) | 알칼리 전지 | |
EP2088636A1 (en) | Alkaline battery | |
JP5028668B2 (ja) | アルカリ電池用正極活物質およびアルカリ電池 | |
JPH09171835A (ja) | アルカリ二次電池の活性化方法 | |
JP4328890B2 (ja) | アルカリ電池の正極用ペレット | |
US3890159A (en) | Method of forming a high surface area metallic cadmium powder and an electrode therefrom | |
WO2010004718A1 (ja) | リチウム一次電池用電解二酸化マンガンとその製造方法およびそれを用いたリチウム一次電池 | |
KR20050054870A (ko) | 전지용 정극활 물질 및 그 제조 방법 그리고 그것을사용한 전지 | |
Takeda et al. | Optimal process for fabricating AgO cathode for AgO/Zn cells improved in high drain pulse performance at low temperatures | |
JP5760353B2 (ja) | コバルトジルコニウム化合物及び活物質、それらの製造方法、並びにアルカリ蓄電池 | |
JP4431736B2 (ja) | 電池用正極活物質 | |
JP2007035506A (ja) | アルカリ電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080902 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081030 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090106 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090217 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090512 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20090527 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20090527 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090528 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20090527 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4328889 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130626 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |