JP4326205B2 - ビーム位置制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は感光体上にレーザービームを走査させることにより画像を形成する画像形成装置において、感光体上のレーザービームの副走査方向の位置をガルバノミラーにより制御するビーム位置制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写装置においては、複数本のビームで同時に画像形成することによって画像形成の速度を高速化する、いわゆるマルチビーム化がさかんに行われている。このようなマルチビーム化された画像形成装置においては、単一のポリゴンミラーに対して複数本のビームを入射させるように構成することによって、装置の簡略化を図っている。そのため、複数本のビームの副走査方向の位置・間隔については非常に高い精度が要求され、たとえば偏向前光学系にガルバノミラーを設け、複数本のビームの1本1本に対して正確な副走査位置制御を行うことが行われている。
【0003】
ところで、この副走査方向のビーム位置制御に用いられるガルバノミラーとは、特開平10―76074号公報等に示されるように、磁石固定ベース、磁石、ボビン、ヨーク、コイル、トーションバー、ミラーから構成されており、さらに例えばシリコーンゲルのようなダンピング剤が用いられることにより、外乱振動等で不所望にミラーが振動されることを防止するような構成となっている。(例えば、特許文献3参照)このような構成のガルバノミラーにおいて、ミラーを傾ける目的でミラーを支持する支持部材に対して電磁コイル等から提供される駆動力と磁気回路から提供される磁力との相互作用により得られるミラー駆動力は、上述したダンピング剤の粘性がコイルの発熱等の影響による温度上昇に起因して変動したり、温度上昇の影響により磁気回路の磁力の大きさが変動することにより、コイルに印加する電流の大きさとミラーの角度の変化分との関係に経時変化(ドリフト)が生じ、ミラーの角度が変化する現象が発生する。
【0004】
このドリフトの影響を少なくするために、例えば特許文献1においては、ガルバノミラーのドリフト方向を予測しておき、あらかじめドリフトしそうな分だけマージンを持たせて調整することが開示されている。さらに、特許文献2においては、ドリフト方向を制御に反映し、調整のための方向を交互に切り替えながら、かつ移動量を徐々に小さくしながら、ビーム位置を目的位置に追い込んでいくことにより、ドリフトの影響を抑えて調整する方法について開示されている。
【0005】
しかしながら、これらの公知技術に見られるようなビーム位置の追い込み方は、追い込み方向が副走査方向の上→下方向の調整と、下→上方向の調整を交互に切り替えて行うものであるが、ガルバノミラーの特性として、回転する方向に応じて移動特性が異なると言う点を考慮したものにはなっていない。そのため、最後に追い込む方向がどちらかによって、ドリフトによる位置ずれが起こりやすかったり起こりにくかったりすることにより、誤差が大きくなってしまうと言う問題点を有していた。
【0006】
【特許文献1】
特開2000―147398号公報
【特許文献2】
特開2001―100127号公報
【特許文献3】
特開平10―76074号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ガルバノミラーを用いた副走査方向のビーム位置調整において、ガルバノミラーの移動方向の差異に基づいて発生する誤差を最小限に抑え、ガルバノミラーのドリフトによる影響を最小限に抑えることによって、感光体上を走査するレーザービームの位置を正確に制御することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明のビーム位置制御方法は、ガルバノミラーにより副走査方向のビーム位置を調整するものであって、副走査方向の第1の方向に第1の量ずつビーム位置を移動させる動作を、目標位置を超過するまで連続して行う第1のステップと、この第1のステップにおいてビーム位置が目標位置を超過した場合、前記第1の方向と反対の第2の方向に前記第1の量の2倍の量ビーム位置を移動させる第2のステップと、この第2のステップに続いて、前記第1の方向に前記第1の量より小さい第2の量ずつビーム位置を移動させる動作を、目標位置を超過するまで連続して行う第3のステップと、この第3のステップにおいてビーム位置が目標位置を超過した場合、前記第2の方向に前記第2の量の2倍の量ビーム位置を移動させる第4のステップと、この第4のステップに続いて、前記第1の方向に前記第2の量より小さい第3の量ずつビーム位置を移動させる動作を、目標位置に到達するまで連続して行う第5のステップとからなることを特徴とする。
【0009】
特に、ビーム位置の追い込みを行う際に常に一方向から行い、目標位置を超過した場合は、一旦大きく戻した後、前回の追い込み時よりも小さい値で、再度追い込みを行うことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明を、4本のビームを1つのポリゴンミラーにより感光体上を走査させるマルチビーム光学系に適用した例について説明する。
【0011】
図1は光学系ユニット13の構成と感光体ドラム15の位置関係を示している。光学系ユニット13は、たとえば、4つの光ビーム発生手段としての半導体レーザ発振器31a、31b、31c、31dを内蔵していて、それぞれのレーザ発振器31a〜31dが、同時に1走査ラインずつの画像形成を行なうことで、ポリゴンミラーの回転数を極端に上げることなく、高速の画像形成を可能としている。
【0012】
すなわち、レーザ発振器31aはレーザドライバ32aで駆動され、出力される光ビームは、図示しないコリメータレンズを通過した後、光路制御手段としてのガルバノミラー33aに入射する。ガルバノミラー33aで反射された光ビームは、ハーフミラー34aとハーフミラー34bを通過し、多面回転ミラーとしてのポリゴンミラー35に入射する。
【0013】
ポリゴンミラー35は、ポリゴンモータドライバ37で駆動されるポリゴンモータ36によって一定速度で回転されている。これにより、ポリゴンミラー35からの反射光は、ポリゴンモータ36の回転数で定まる角速度で、一定方向に走査することになる。ポリゴンミラー35によって走査された光ビームは、図示しないf―θレンズのf―θ特性により、これを通過することによって、一定速度で、光ビーム検知手段および光ビームパワー検知手段としての光ビーム検知装置38の受光面、および、感光体ドラム15上を走査することになる。
【0014】
レーザ発振器31bは、レーザドライバ32bで駆動され、出力される光ビームは、図示しないコリメータレンズを通過した後、ガルバノミラー33bで反射し、さらにハーフミラー34aで反射する。ハーフミラー34aからの反射光は、ハーフミラー34bを通過し、ポリゴンミラー35に入射する。ポリゴンミラー35以降の経路は、上述したレーザ発振器31aの場合と同じで、図示しないf―θレンズを通過し、一定速度で光ビーム検知装置38の受光面および感光体ドラム15上を走査する。
【0015】
レーザ発振器31cは、レーザドライバ32cで駆動され、出力される光ビームは、図示しないコリメータレンズを通過した後、ガルバノミラー33cで反射し、さらにハーフミラー34cを通過し、ハーフミラー34bで反射し、ポリゴンミラー35に入射する。ポリゴンミラー35以降の経路は、上述したレーザ発振器31a、31bの場合と同じで、図示しないf―θレンズを通過し、一定速度で光ビーム検知装置38の受光面および感光体ドラム15上を走査する。
【0016】
レーザ発振器31dは、レーザドライバ32dで駆動され、出力される光ビームは、図示しないコリメータレンズを通過した後、ガルバノミラー33dで反射し、さらにハーフミラー34cで反射し、ハーフミラー34bで反射し、ポリゴンミラー35に入射する。ポリゴンミラー35以降の経路は、上述したレーザ発振器31a、31b、31cの場合と同じで、図示しないf―θレンズを通過し、一定速度で光ビーム検知装置38の受光面および感光体ドラム15上を走査する。
【0017】
なお、レーザドライバ32a〜32dは、それぞれオートパワーコントロール(APC)回路を内蔵しており、後で説明する主制御部(CPU)51から設定される発光パワーレベルで常にレーザ発振器31a〜31dを発光動作させるようになっている。
【0018】
このようにして、別々のレーザ発振器31a、31b、31c、31dから出力された各光ビームは、ハーフミラー34a、34b、34cで合成され、4つの光ビームがポリゴンミラー35の方向に進むことになる。
【0019】
したがって、4つの光ビームは、同時に感光体ドラム15上を走査することができ、従来のシングルビームの場合に比べ、ポリゴンミラー35の回転数が同じである場合、4倍の速度で画像を記録することが可能となる。
【0020】
ガルバノミラー33a、33b、33c、33dは、光ビームの副走査方向位置を調整(制御)するためのものであり、それぞれを駆動するガルバノミラー駆動回路39a、39b、39c、39dが接続されている。
【0021】
光ビーム検知装置38は、上記4つの光ビームの通過位置、通過タイミングおよびパワーをそれぞれ検知するためのものであり、その受光面が感光体ドラム15の表面と同等になるよう、感光体ドラム15の端部近傍に配設されている。この光ビーム検知装置38からの検知信号を基に、それぞれの光ビームに対応するガルバノミラー33a、33b、33c、33dの制御(副走査方向の画像形成位置すなわちビーム照射位置制御)、レーザ発振器31a、31b、31c、31dの発光パワーの制御、および、発光タイミングの制御(主走査方向の画像形成位置制御)が行なわれる。これらの制御を行なうための信号を生成するために、光ビーム検知装置38には、光ビーム検知装置出力処理回路40が接続されている。
【0022】
次に、制御系について説明する。
【0023】
図3は、主にマルチ光ビーム学系の制御を主体にした制御系を示している。すなわち、51は全体的な制御を司る主制御部で、たとえば、CPUからなり、これには、メモリ52、レーザドライバ32a、32b、32c、32d、ポリゴンミラーモータドライバ37、ガルバノミラー駆動回路39a、39b、39c、39d、信号処理手段としての光ビーム検知装置出力処理回路40、および同期回路55が接続されている。
【0024】
同期回路55は、各光ビームの光ビーム検知装置38上を通過するタイミングに同期したクロックを発生し、このクロックに同期して、図示しない画像データI/Fから各レーザドライバ32a、32b、32c、32dへ、画像データをレーザ変調信号として送出する。このようにして、各光ビームの走査と同期を取りながら画像データを転送することで、主走査方向に同期がとれた(正しい位置への)画像形成が行なわれるものである。
【0025】
ガルバノミラー駆動回路39a、39b、39c、39dは、主制御部51からの指示値にしたがってガルバノミラー33a、33b、33c、33dを駆動する回路である。したがって、主制御部51は、ガルバノミラー駆動回路39a、39b、39c、39dを介して、ガルバノミラー33a、33b、33c、33dの各角度を自由に制御することができる。
【0026】
ポリゴンモータドライバ37は、先に述べた4つの光ビームを走査するポリゴンミラー35を回転させるためのポリゴンモータ36を駆動するドライバである。主制御部51は、このポリゴンモータドライバ37に対し、回転開始、停止と回転数の切換えを行なうことができる。回転数の切換えは、光ビーム検知装置38で光ビームの通過位置を確認する際に、必要に応じて、所定の回転速度よりも回転数を落すときに用いる。
【0027】
レーザドライバ32a、32b、32c、32dは、先に説明した同期回路55からの光ビームの走査に同期したレーザ変調信号にしたがってレーザ光を発光させる以外に、主制御部51からの強制発光信号により、画像データとは無関係に強制的にレーザ発振器31a、31b、31c、31dを発光動作させる機能を持っている。
【0028】
また、主制御部51は、それぞれのレーザ発振器31a、31b、31c、31dが発光動作するパワーを、各レーザドライバ32a、32b、32c、32dに対して設定する。発光パワーの設定は、プロセス条件の変化や、光ビームの通過位置検知などに応じて変更される。
【0029】
メモリ52は、制御に必要な情報を記憶するためのものである。たとえば、各ガルバノミラー33a、33b、33c、33dの制御量、光ビームの通過位置を検知するための回路特性(増幅器のオフセット値)、および、光ビームの到来順序などを記憶しておくことで、電源立ち上げ後、即座に光学系ユニット13を画像形成が可能な状態にすることができる。
【0030】
ガルバノミラー33(a、b、cおよびd)は、詳細には、図3および図4を用いて以下に説明するように、ミラー160の角度を変位可能に保持する板ばね161および板ばね161(ミラー160)を任意の方向に移動可能に支持するフレーム162を有する。
【0031】
板ばね161には、ミラー160すなわち板ばね161を変位させるための力を発生する推力発生部163を構成するボビン163aおよびボビン163aの内側に格納されたコイル163bが設けられている。また、コイル163bの内側には、フレーム162を露光装置21の図示しないハウジングの所定の位置に固定するための固定板164に一体的に設けられ、コイル163bに電流が供給された場合に、ボビン163aすなわち板ばね161を所定量に移動させるための力を生じさせるための磁界を提供するマグネット163cがコイル163bに対して所定の間隔を維持して配列されている。なお、フレーム162は、マグネット163cからの磁力線に対する磁気回路を構成するヨークとしても機能する。
【0032】
板ばね161は、ミラー160を支持する支持面161aとフレーム162との接続に利用される保持面161bと支持面161aおよび保持面161bのそれぞれを連結する2つのねじれ変形部(捩れ部)すなわちトーションバー161c、161cを有し、捩れ部(2カ所)161c、161cが所定の方向に捩れることにより、矢印R方向に回転可能である。なお、板バネ161には、バネ材としてよく知られている、例えばベリリウム銅あるいはばね用ステンレス鋼SUS304等が用いられる。なお、板バネ161は、フレーム162に設けられているネジ穴162a、162aに、例えば樹脂により形成されたばね押さえ165、165とともに図示しないねじ等により固定される。
【0033】
また、フレーム162とボビン163aとの間の間隙には、外乱振動等によりミラー160が振動しないように、例えばシリコーンゲルのようなダンピング剤170が充填されている。
【0034】
上述したガルバノミラー33(a、b、cおよびd)において、コイル163bに、主制御部51の制御による指示値(14ビット)に応じてガルバノミラー駆動回路39(a、b、cおよびd)に図示しない所定の極性の電流が供給される(指示値に対応する電圧がコイル163bに印加される)ことによりマグネット163cとの間に電磁力が生じ、ミラー160が矢印R方向に回転される。このとき、電流の向きすなわち電流の極性が変化されることにより回転方向が任意の方向に切り替えられる。また、回転角(変位の大きさ)は、電流の大きさに比例して任意に変化される。なお、通電電流を保持することにより、ミラー160が位置される角度を維持することができる。ガルバノミラー33の回転角度変更によるビーム位置の変更は、前述したように14ビットの指示値を与えることによってなされる。例えば、1ビットあたりの感光体ドラム上のビーム位置移動が0.76μmとなるように調整されており、粗調の場合は128ビットずつ移動し、最微調の場合は2ビットずつ移動するように定義されている。
【0035】
このような各ガルバノミラー33(a、b、cおよびd)のミラー160は、画像形成時および電源が入れられた直後のイニシャル時には、ビーム位置検出センサ38からの検出信号に基づいて、各レーザドライバ32a、32b、32cおよび32dのそれぞれからのレーザビームが、ビーム位置検出センサ38に入射した位置を基準として副走査方向の位置のずれが補正されるものである。
【0036】
次に図5を用いて本願発明の特徴である副走査方向でのビーム位置調整方法について説明する。本実施例のマルチビーム光学系の場合、4つの調整対象が存在するが、調整は1本のレーザごとに行われ、1つが終わると残りのいずれかのビームの調整が次々と行われていくものである。
【0037】
まず最初に、ビーム光検知装置38の出力を参照して、現状のビーム位置が、目標位置に対して上に位置しているか下に位置しているかが判断される(S1)。このときのビーム位置が目標より下に位置していれば、調整の方向は「下→上」の方向となり(S2)、ビーム位置が目標より上に位置していれば、調整の方向は「上→下」となる(S3)。調整方向が「下→上」の時は、ガルバノミラーが第1の方向に所定ステップずつ回転し、調整方向が「上→下」の時は、ガルバノミラーが第1の方向とは逆の第2の方向に所定ステップずつ回転することによってビーム位置調整が行われる。
【0038】
続いて、1回の調整値(X)として128(14ビット)がセットされ(S4)、感光体上のビーム走査位置は調整方向に所定量移動する(S5)。1ステップあたりの移動量を0.76μmとした場合は、1回の調整動作で、調整方向に97.28μm移動することになる。1回の移動の後、目標位置に到達したかどうかが判断される(S6)。ここで目標に到達していれば調整は終了となるが、そうでない場合は目標を通り越したかどうかが判断され(S7)、目標を通り越していなければS5からS7までの処理が繰り返され、調整方向へXステップの移動が繰り返し行われることになる。
【0039】
S7にて目標を通り越したと判断された場合、その位置から、2Xステップ(256ステップ)分、調整方向とは反対の方向にビーム走査位置を移動させる(S8)。ここで、これまでの移動量を2倍した分だけ後退させる意味は、ここまでの移動に起因して生じるガルバノミラーのドリフト特性が、目標地点付近に影響を与えないようにするために、充分なマージンを取るためである。
【0040】
続いて、1回の調整値が「1」になったかどうかが判別される(S9)。このシステムにおいては、レーザービームの移動の最小ステップは「1」であり、これ以下の量にはならない。調整値が、最小値である「1」に達していないときは、1回の調整値をこれまでより少ない量に変更し、徐々に粗調から微調へと進んでいく。この例では、これまでの半分の値(X/2)(64ステップ)で、以降の調整を行っていくことになる(S10)。例えば、より細やかな調整を行うのであれば、このS10における調整値の変更量を小さくすれば良い。
【0041】
S10にて調整値が1/2に変更された後、再度調整方向へのビームの移動が行われる(S5)。そして、目標を通り過ぎるまで移動が行われ(S7)、目標を通り過ぎたら2Xステップ戻り(S8)、移動量が最小値に達しているか否かを確認後(S9)、移動量を1/2にして(S10)再度調整方向へのビームの移動が行われる。この例では、1回の調整時の移動ステップ数は、128→64→32→16→8→4→2→1と変化していくものである。
【0042】
こうすることによって、ビームは所定の調整方向からのみ目標位置に対して近づいていき、ついには目標位置に到達することになる。この場合、常に同じ方向から目標位置に対して近づく動作が連続して行われることにより、従来のように、「微調の最終段階になって1回ごとに異なる方向に動かそうとすることによって、ガルバノミラーの特性に反発するような動作を繰り返して行うことになり移動量に誤差が生じる」、ことを無くすことができる。
【0043】
次に本発明の第2の実施例について説明する。この第2の実施例は、第1の実施例では、途中でまだ1回の調整値が大きい値のときにたまたま目標位置に一致してしまった場合は、まだドリフトが完全に収束していない場合がある。このようなケースにおいて、この時点で調整を止めてしまうと、調整後にガルバノミラーがドリフトしてしまい、正しい位置をビームを走査することができなくなってしまう。そこで、第2の実施例においては、必ず調整の最終段階は1ステップずつとなるようにしている。
【0044】
ステップS1からS6までは第1の実施例と同じであるため説明を省略する。S6において目標位置に一致したと判断された場合、そのときの調整値が「1ステップ」かどうかが判断される(S11)。目標に一致しても、調整値が「1ステップ」以上であった場合には、逆方向に2Xステップ戻った後(S8)、すでに調整値が最小値「1」に達しているかどうかを判断した後(S9)、調整値を1/2して(S10)、S5以降の処理を繰り返す。そして、最後に調整値が1ステップごとになった時点で目標位置に一致したら、調整を終了するものである。
【0045】
このような第2の実施例によれば、第1の実施例において存在した「調整の途中で偶然目標位置に一致してしまった場合に調整が終了してしまう」という問題点を解消することができ、調整を実施した後にガルバノミラーのドリフトにより位置ずれが生じることがなく、より精度の高い調整を行うことができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のビーム位置制御方法によれば、ビームの位置調整を行う際に、常に一方向から追い込むことにより、調整誤差を少なくすることができ、ガルバノミラーのドリフトの影響を受けることなく、正確にビーム値を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のマルチビーム光学系の機構的構成を示す図である。
【図2】本実施例のマルチビーム光学系の制御的構成を示す図である。
【図3】本実施例のガルバノミラーの攻勢を説明する外略図である。
【図4】本実施例のガルバノミラーの分解斜視図である。
【図5】第1の実施例のビーム位置制御方法の流れを示すフローチャートである。
【図6】第2の実施例のビーム位置制御方法の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
15・・・感光体、31・・・半導体レーザ発振器、32・・・レーザドライバ、34・・・ガルバノミラー、35・・・ポリゴンミラー、39・・・ガルバノミラー駆動回路、38・・・ビーム光検知装置、51・・・主制御部
Claims (7)
- レーザ発光源から出射されたビームをポリゴンミラーを用いて像面上を走査させて画像を形成する画像形成装置において副走査方向のビーム位置をガルバノミラーを用いて移動するよう制御を行う方法であって、
副走査方向の第1の方向に第1の量ずつビーム位置を移動させる動作を、目標位置を超過するまで連続して行う第1のステップと、
この第1のステップにおいてビーム位置が目標位置を超過した場合、前記第1の方向と反対の第2の方向に前記第1の量の2倍の量ビーム位置を移動させる第2のステップと、
この第2のステップに続いて、前記第1の方向に前記第1の量より小さい第2の量ずつビーム位置を移動させる動作を、目標位置を超過するまで連続して行う第3のステップと、
この第3のステップにおいてビーム位置が目標位置を超過した場合、前記第2の方向に前記第2の量の2倍の量ビーム位置を移動させる第4のステップと、
この第4のステップに続いて、前記第1の方向に前記第2の量より小さい第3の量ずつビーム位置を移動させる動作を、目標位置に到達するまで連続して行う第5のステップと、
からなることを特徴とするビーム位置制御方法。 - 請求項1記載のビーム位置制御方法において、前記副走査方向のビーム移動量である前記第1の量、第2の量および第3の量は、いずれもガルバノミラーの振り角により表されることを特徴とするビーム位置制御方法。
- 請求項1記載のビーム位置制御方法において、前記第2の量および第3の量は、それぞれ前記第1の量および第2の量の2分の1であることを特徴とするビーム位置制御方法。
- 請求項1記載のビーム位置制御方法において、前記第1、第2および第3の量はいずれも2のべき乗数であることを特徴とするビーム位置制御方法。
- レーザ発光源から出射されたビームをポリゴンミラーを用いて像面上を走査させて画像を形成する画像形成装置において副走査方向のビーム位置をガルバノミラーを用いて移動するよう制御を行う方法であって、
副走査方向の第1の方向に第1の量ずつビーム位置を移動させる動作を、目標位置を超過するまで連続して行う第1のステップと、
この第1のステップにおいてビーム位置が目標位置を超過した場合、前記第1の方向と反対の第2の方向に前記第1の量の2倍の量ビーム位置を移動させる第2のステップと、
この第2のステップに続いて、前記第1の方向に前記第1の量より小さい第2の量ずつビーム位置を移動させる動作を、目標位置に到達するまで連続して行う第3のステップと、
からなることを特徴とするビーム位置制御方法。 - レーザ発光源から出射されたビームをポリゴンミラーを用いて像面上を走査させて画像を形成する画像形成装置において副走査方向のビーム位置をガルバノミラーを用いて移動するよう制御を行う方法であって、
副走査方向の第1の方向に第1の量ずつビーム位置を移動させる動作を、目標位置を超過するまで連続して行う第1のステップと、
この第1のステップにおいてビーム位置が目標位置を超過した場合、前記第1の方向と反対の第2の方向に前記第1の量の2倍の量ビーム位置を移動させる第2のステップと、
この第2のステップに続いて、前記第1の方向に前記第1の量の2分の1の第2の量ずつビーム位置を移動させる動作を、目標位置に到達するまで連続して行う第3のステップと、
前記第1乃至第3のステップを前記第2の量が所定の値に達するまで繰り返す第4のステップと、
からなることを特徴とするビーム位置制御方法。 - 請求項6記載のビーム位置制御方法において、前記所定の値は前記ビーム位置を移動する際の最小単位であることを特徴とするビーム位置制御方法。
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