JP4326169B2 - 治具盤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信用ファイバなどを複数保持する多心光コネクタ等の棒状部材の先端を研磨する端面研磨装置に設けられて棒状部材を固定する治具盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信用ファイバは、コネクタの主要部材であるフェルールの中心孔内に光ファイバを接着固定した後、フェルール端面とファイバ端面とを同時に研磨し、鏡面に仕上げて使用される。この研磨仕上げしたフェルール及び光ファイバの研磨面が、フェルールの中心軸と垂直な面でなかったり、あるいは、研磨面に傷があったりすると、フェルール同士が対向接続される光コネクタにおいて、対向位置精度が劣化し、損失が大きくなってしまう。そのため、光ファイバを含むフェルールの端面は高精度に研磨仕上げする必要がある。
【0003】
また、従来の光コネクタでは、光ファイバを一本保持していたのに対して、複数本の光ファイバを保持して大容量データの高速伝送等を行うことができる例えば、MT型、MPO型等の多心光コネクタが知られている。
【0004】
ここで、このような多心光コネクタの一例として、MT型光コネクタを図14に示す。なお、図14は、多心光コネクタの斜視図である。
【0005】
図示するように、多心光コネクタ1は、断面が矩形の四角柱形状を有し、複数の光ファイバ、ここでは、例えば2本の光ファイバが接着剤で固定される光ファイバ挿入孔2と、この光ファイバ挿入孔2に連通して光ファイバ心線を保持する光ファイバ心線保持孔3とを有し、光ファイバ心線保持孔3の上方、すなわち、多心光コネクタ1の側面には、接着剤を投入する接着剤投入孔4が開口している。
【0006】
また、多心光コネクタ1の光ファイバ挿入孔2が開口する一端面には、多心光コネクタ同士を対向接続する際に、他の多心光コネクタとの位置合わせを行うガイドピンが挿入されるガイドピン挿入孔5が設けられている。
【0007】
また、多心光コネクタ1の光ファイバ挿入孔2が開口するのとは反対側の他端部には、光ファイバ心線に被覆を施した光ファイバコードを保持する鍔部6が設けられている。
【0008】
この多心光コネクタ1によれば、一度に複数の光ファイバの対向接続を行うことができるが、小型化に伴い対向位置精度の向上による挿入損失の低減を行うため、端面の研磨精度は従来の一心の光コネクタに比べてさらに高精度に研磨仕上げする必要がある。
【0009】
ここで、従来の端面研磨装置としては、例えば、特開平3−26456号公報に開示されたものがある。この公報に開示された端面研磨装置は、自転円盤の中心円上で回転する偏心盤を持ち、この偏心盤に公転用モータの回転を伝達する遊星歯車を持ち、これらを研磨盤に結合させて研磨盤を自転及び公転させる一方、この研磨盤に固定した研磨部材に対して、治具盤に保持された多数の光コネクタの端面を押し付けて研磨するものである。
【0010】
また、このような端面研磨装置に設けられて多心光コネクタ等の断面が矩形の棒状部材を保持する治具盤としては、例えば、特開平6−138343号公報に開示されたものがある。
【0011】
この治具盤について詳細に説明する。なお、図15は、治具盤の要部斜視図であり、図16は治具盤の要部平面図及び要部断面図である。
【0012】
図示するように、治具盤100は、側面に多心光コネクタ1が嵌合する凹部101の設けられた治具盤本体102と、この治具盤本体102の凹部101に対向する位置に設けられて多心光コネクタ1を凹部101との間で挟持する保持部材103とを具備する。
【0013】
図16(a)に示すように、治具盤本体102には、多心光コネクタ1の側面が嵌合する多心光コネクタ1の一方の幅よりも若干大きな幅の凹部101が設けられている。この凹部101は、多心光コネクタ1の他方の幅よりも浅く形成されることで、多心光コネクタ1が側面から突出した状態で嵌合される。
【0014】
また、治具盤本体102の凹部101に対向する位置には、保持部材103が固定ネジ104によって治具盤本体102と直交する方向に移動自在に保持されている。
【0015】
保持部材103は、治具盤本体102の凹部101から突出した多心光コネクタ1の側面に当接して凹部101との間で多心光コネクタ1を挟持している。
【0016】
また、図16(b)に示すように、多心光コネクタ1は、鍔部6の先端側端面が治具盤本体102の上面に当接して多心光コネクタ1の軸方向下側への移動が規制されている。また、治具盤本体102には、多心光コネクタ1の上端面に当接して多心光コネクタ1の軸方向上側への移動を規制する規制突起105が規制突起用固定ネジ106により保持されている。すなわち、治具盤本体102と規制突起105とによって多心光コネクタ1の鍔部6を挟持することにより、多心光コネクタ1の軸方向の移動を規制している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の治具盤では、図16(a)に示すように、凹部101は、多心光コネクタ1の一方の幅よりも若干大きな幅で形成されているため、多心光コネクタ1の両側面と凹部101との間に隙間ができてしまう。このため、保持部材103を治具盤本体102にある程度大きな圧力で押圧して多心光コネクタ1を挟持したとしても、多心光コネクタ1の端面を研磨した際に多心光コネクタ1が隙間により傾いてしまい、高精度研磨を行うことができないという問題がある。
【0018】
また、このような治具盤100では、保持部材103と規制突起105とを交互に且つ徐々に移動させて多心光コネクタ1を固定するため、保持部材103及び規制突起105を固定する固定ネジ104及び規制突起用固定ネジ106を二つ操作しなくてはならず、操作が煩雑であると共に作業時間がかかってしまうという問題がある。
【0019】
本発明は、このような事情に鑑み、容易に且つ短時間で棒状部材を確実に固定することのできる治具盤を提供することを課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、断面が矩形の棒状部材の端面を研磨する端面研磨装置に設けられて、研磨盤に対向する位置に配置される治具盤において、略中央部に前記研磨装置への取付部を有すると共に側面に前記棒状部材の側面の直交する二面と当接する第1の凹部が設けられた治具盤本体と、該治具盤本体の前記第1の凹部に対向する位置に設けられて前記棒状部材の側面の前記二面に相対向する他の二面と当接する第2の凹部を有する押さえ部と、該押さえ部を前記治具盤本体の面方向に移動自在に保持すると共に前記治具盤本体の面に平行で且つ前記第1の凹部の二面の何れかに直交する方向に移動自在に設けられた保持部とを具備し、前記押さえ部は、前記保持部の移動によって当該保持部と共に同方向に移動され且つ当該保持部に接する相対位置が当該移動方向と直交する方向へ移動されることを特徴とする治具盤にある。
【0021】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記押さえ部には、前記保持部の移動方向に対して所定角度で傾斜した斜面が設けらる一方、前記保持部には前記斜面と同等の角度で傾斜した摺接面が設けられており、前記保持部を移動することで前記摺接面と前記押さえ部の前記斜面との相対移動により、当該押さえ部が移動されることを特徴とする治具盤にある。
【0022】
本発明の第3の態様は、第1の態様において、前記押さえ部には、前記保持部の移動方向に対して所定角度で傾斜した斜面が設けられる一方、前記治具盤本体には前記斜面と同等の角度で傾斜した摺接面が設けられており、前記保持部を移動することで前記摺接面と前記押さえ部の前記斜面との相対移動により、当該押さえ部が移動されることを特徴とする治具盤にある。
【0023】
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記押さえ部が弾性変形可能な弾性体からなり、前記保持部には前記押さえ部を前記棒状部材の側面の前記一方の対向する面に向かって弾性変形させる押圧手段が設けられていることを特徴とする治具盤にある。
【0024】
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記押圧手段が前記保持部に螺合されて先端が前記押さえ部側に突出するねじ部材からなることを特徴とする治具盤にある。
【0025】
本発明の第6の態様は、第1〜5の何れかの態様において、前記押さえ部には、前記棒状部材の上端面に当接する当接部を有し、前記保持部を移動することで前記押さえ部が前記治具盤本体の厚さ方向にも移動され、前記棒状部材の軸方向上側への移動が規制されることを特徴とする治具盤にある。
【0026】
本発明の第7の態様は、第1〜6の何れかの態様において、前記保持部材には前記押さえ部が二つ設けられており、当該2つの押さえ部によって二本の棒状部材を保持することを特徴とする治具盤にある。
【0027】
本発明の第8の態様は、第1〜7の何れかの態様において、前記第1の凹部及び前記第2の凹部の隅部には、厚さ方向に亘って逃げ溝が設けられていることを特徴とする治具盤にある。
【0028】
本発明の第9の態様は、第1〜8の何れかの態様において、前記第1の凹部及び前記第2の凹部の内面には前記棒状部材のバリに対向する位置に厚さ方向に亘ってバリ用逃げ溝が設けられていることを特徴とする治具盤にある。
【0029】
本発明の第10の態様は、第1〜9の何れかの態様において、前記棒状部材が多心フェルール又は多心光コネクタであることを特徴とする治具盤にある。
【0030】
かかる本発明では、保持部を移動することによって、押さえ部を保持部と共に同方向に移動すると共に保持部との相対位置がこの移動方向に直交する方向に移動することができる。この押さえ部の移動によって断面が矩形の棒状部材を隙間なく確実に保持することができる。このため、研磨時に棒状部材が傾斜することがなく棒状部材の端面を高精度に研磨することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0032】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る治具盤の要部斜視図であり、図2は、治具盤の要部上面図及び要部側面図であり、図3は、図2のA−A′断面図である。
【0033】
本実施形態の治具盤10に保持される棒状部材は、断面が矩形の棒状部材であれば特に限定されないが、本実施形態では、従来技術で説明した図14に示す多心光コネクタ1を用いたため重複する説明は省略する。
【0034】
図1〜3に示すように、治具盤10は、治具盤本体20と、治具盤本体20の面方向に移動自在に設けられた押さえ部30と、押さえ部30を面方向に移動自在に保持すると共に治具盤本体20の側面に直交する方向に移動自在に設けられた保持部40とを具備する。
【0035】
治具盤本体20は、図示しないが、例えば、6角形状等の多角形状の板状部材で形成されており、各辺のそれぞれの側面には多心光コネクタ1の側面の直交する二面と当接する第1の凹部21が設けられている。
【0036】
この第1の凹部21は、治具盤本体20の側面に設けられた段差部22の縁部を厚さ方向に切り欠いた形状で設けることにより、多心光コネクタ1の直交する二面と当接するようになっている。
【0037】
また、治具盤本体20の第1の凹部21に対向するように設けられた保持部40は、治具盤本体20の面に平行で且つ第1の凹部21の二面の何れかに直交する方向に移動自在に設けられている。
【0038】
本実施形態では、保持部40に設けられた二つの貫通孔41のそれぞれに固定ネジ42を挿通し、この固定ネジ42の先端を治具盤本体20の側面に螺合させることで保持部40を治具盤本体20の側面に対して直交する方向に移動自在に固定している。
【0039】
また、保持部40には、治具盤本体20の第1の凹部21に対向する位置に第2の凹部43が設けられており、この第2の凹部43内に押さえ部30が設けられている。
【0040】
この保持部40の第2の凹部43の内面には、保持部40の治具盤本体20に対する移動方向に対して所定角度傾斜した摺接面44が設けられており、詳しくは後述するが、摺接面44に対し押さえ部30が摺接するようになっている。
【0041】
第2の凹部43内に設けられる押さえ部30には、治具盤本体20の第1の凹部21に対向する位置に、多心光コネクタ1の側面の第1の凹部21に当接する二面に対向する他の二面と当接する第3の凹部31が設けられている。
【0042】
また、押さえ部30は保持部40を固定する固定ネジ42の一方に挿通する挿通孔32が設けられている。この挿通孔32を固定ネジ42よりも大きな内径で設けることによって、押さえ部30は挿通孔32の軸方向及び半径方向に移動可能に保持されている。
【0043】
また、押さえ部30には、保持部40の第2の凹部43内の摺接面44と同等の角度で設けられて、保持部40の移動に伴って摺接面44に摺接する傾斜面33が設けられている。
【0044】
この保持部40と押さえ部30とは、固定ネジ42を締め付けることによって保持部40を治具盤本体20側に移動すると、保持部40の摺接面44と押さえ部30の傾斜面33とが摺接し、押さえ部30は保持部40の移動方向と同一方向に移動すると共に保持部40との相対位置が保持部40の移動方向に直交する方向に移動して、多心光コネクタ1の側面を第1の凹部21と第3の凹部31とで挟持する。これにより、治具盤10に多心光コネクタ1を隙間なく確実に固定することができる。
【0045】
なお、治具盤10に多心光コネクタ1を固定する際には、多心光コネクタ1の鍔部6の先端側端面を治具盤本体20の上面に当接させるように、軸方向下側に指で押さえながら固定するのが好ましい。これにより、多心光コネクタ1を固定する際に斜めに固定されることがなく、また固定ネジ42を締め付けるだけで多心光コネクタ1を固定することができるため、固定する時間を短縮することができる。
【0046】
(実施形態2)
図4は、実施形態2に係る治具盤の要部斜視図であり、図5は、治具盤の要部上面図及び要部側面図であり、図6は、図5のB−B′断面図である。なお、上述した実施形態1で説明した部材には同様の符号を付して重複する説明は省略する。
【0047】
図示するように、実施形態2の治具盤10Aは、治具盤本体20Aと、押さえ部30Aと保持部40Aとを具備する。
【0048】
治具盤本体20Aには、第1の凹部21Aの設けられた段差部22Aに、保持部の移動方向に対して所定角度で傾斜した摺接面44Aが設けられている。
【0049】
保持部40Aは、二つの貫通孔41のそれぞれに固定ネジ42を挿通し、この固定ネジ42の先端を治具盤本体20の側面に螺合させることで保持部40Aを治具盤本体20Aの側面に対して直交する方向に移動自在に固定している。また、保持部40Aの略中心には押さえ部30A側の面に先端が突出するように押圧ねじ45が螺合している。
【0050】
押さえ部30Aは、樹脂や板ばね等の板形状を有する弾性体からなり、固定ネジ42のそれぞれに挿通する挿通孔32Aが二つ設けられている。この挿通孔32Aは、固定ネジ42よりも若干大きな内径を有し、押さえ部30Aは、治具盤本体20Aと保持部40Aとの間に固定ネジ42の軸方向に移動自在に保持されている。
【0051】
また、押さえ部30Aには、治具盤本体20Aの第1の凹部21Aに対向する面に治具盤本体20Aの段差部22A内に突出する突起部34が設けられており、段差部22Aの摺接面44Aと同等の角度で傾斜する傾斜面33Aが設けられている。また、この突起部34の傾斜面33Aとは反対側の面は、多心光コネクタ1の側面の第1の凹部21Aに当接する二面に対向する他の二面と当接する第3の凹部31Aとなっている。
【0052】
ここで保持部40Aと押さえ部30Aとは、固定ネジ42を螺合させることによって保持部40Aを治具盤本体20A側に移動すると、押さえ部30Aは保持部40Aの移動方向と同方向に移動する。この際、治具盤本体20Aの摺接面44Aと押さえ部30Aの傾斜面33Aとが摺接することによって相対移動し、第1の凹部21Aと第3の凹部31Aとで多心光コネクタ1の固定ネジ42の軸方向とは直交する方向で相対向する側面が挟持される。そして、保持部40Aに設けられた押圧ねじ45を締め付けて保持部40A側にその先端を突出させることにより、弾性体で形成された押さえ部30Aを第1の凹部21A側に弾性変形させて多心光コネクタ1の固定ネジ42の軸方向で相対向する側面が挟持される。これにより、第1の凹部21Aと第3の凹部31Aとで多心光コネクタ1を隙間なく確実に保持することができる。
【0053】
このような治具盤10Aでは、多心光コネクタ1の最初の一本目に合わせて押圧ねじ45の締め付け量を調整すれば、それ以降に保持する多心光コネクタ1が同様のものであれば、その都度締め付け量を調整する必要がなく、固定ネジ42のみで多心光コネクタ1を固定することができる。このため、上述した実施形態1と同様の効果を得ることができる。
【0054】
(実施形態3)
図7は、実施形態3に係る治具盤の要部斜視図であり、図8は、治具盤の要部上面図及び要部側面図であり、図9は、図8のC−C′断面図である。なお、上述した実施形態1と同様の部材には同様の符号を付して重複する説明は省略する。
【0055】
図示するように、実施形態3の治具盤10Bは、治具盤本体20Bと、二つの押さえ部30Bと、保持部40Bとを具備する。
【0056】
治具盤本体20Bの段差部22Bは凹形状を有し、その両側の縁部には、それぞれ多心光コネクタ1の側面の直交する二面と当接する第1の凹部21Bが設けられている。
【0057】
また、保持部40Bには、第2の凹部43Bの両側の内側面にそれぞれ摺接面44Bが設けられている。
【0058】
また、保持部40Bは、貫通孔41に挿通された一本の固定ネジ42によって治具盤本体20Bの側面からの距離が調整できるように固定されている。詳しくは、固定ネジ42は、保持部40Bを貫通して設けられた貫通孔41を挿通し、その先端が治具盤本体20Bに螺合すると共に保持部40Bと治具盤本体20Bとの間の固定ネジ42に固定されたリング46によって保持部40Bは治具盤本体20Bの側面からの距離が調整できるように固定されている。
【0059】
また、治具盤本体20Bには、固定ネジ42の軸方向と同一方向に突出した棒形状の遊動ピン47が設けられており、この遊動ピン47が保持部40Bに設けられた遊動ピン挿通孔48に挿通することで、保持部40Bは、固定ネジ42の回転方向の移動が規制されている。また、治具盤本体20Bに固定された二本の遊動ピン47には、それぞれ押さえ部30Bの挿通孔32Bが挿通されて押さえ部30Bは遊動ピン47の軸方向及び半径方向に移動自在に設けられている。
【0060】
このような治具盤10Bでは、二つの押さえ部30Bによって二本の多心光コネクタ1を同時に固定することができる。なお、それぞれの押さえ部30Bの動きは上述した実施形態1と同様であるので、重複する説明は省略する。これにより、上述した実施形態1と同様の効果を得ることができる。
【0061】
なお、多心光コネクタ1は、成形により形成されるため、側面の角が直角に形成されない場合や、側面にバリが形成される虞があるため、本実施形態の治具盤本体20Bの第1の凹部21B及び押さえ部30Bの第3の凹部31Bには、隅部及びバリに対向する側面に厚さ方向に亘って逃げ溝50を設けた。この逃げ溝50を設けることによって、多心光コネクタ1を第1及び第3の凹部21B、31Bの内面で隙間なく確実に挟持することができ、多心光コネクタ1が傾いて研磨精度が悪化するのを確実に防止することができる。また、このような逃げ溝50は、本実施形態に限らず、実施形態1及び2に設けることによってその効果を得ることができることはいうまでもない。
【0062】
(実施形態4)
上述した実施形態1〜3の治具盤10〜10Bでは、多心光コネクタ1の側面方向のみを保持するようにしたが、実施形態4では、多心光コネクタ1の軸方向も保持するようにした例である。
【0063】
ここで、実施形態4では、実施形態3の変形例として説明するが、勿論、これに限定されるものではなく、実施例1及び2に応用することができる。
【0064】
図10は、実施形態4に係る治具盤の要部斜視図であり、図11は、治具盤の要部上面図及び要部側面図であり、図12は、図11のD−D′断面図及びE−E′断面図である。なお、上述した実施形態1と同様の部材には同様の符号を付して重複する説明は省略する。
【0065】
図示するように、実施形態4の治具盤10Cは、治具盤本体20Cと、二つの押さえ部30Cと、保持部40Cとを具備する。
【0066】
治具盤本体20Cには、固定ネジ42と軸方向の同一方向に設けられた一対のスライドピン49が設けられており、押さえ部30Cには、それぞれのスライドピン49が挿通されるガイド孔35が設けられている。
【0067】
また、押さえ部30Cには、多心光コネクタ1の端面側に突出して、この端面に当接する当接部36が設けられている。
【0068】
また、押さえ部30Cに設けられた傾斜面33C、及び保持部40Cに設けられた摺接面44Cは、それぞれ、厚さ方向にも所定量傾斜して設けられており、保持部40Cの移動に伴い押さえ部30Cは、第1の凹部21Cの両側面の面方向に移動すると共に厚さ方向にも移動するようになっている。
【0069】
このため、押さえ部30Cに設けられたガイド孔35は、押さえ部30Cの移動方向に向かって長穴で形成されて、押さえ部30Cの移動を規制しないようになっている。
【0070】
このような構成の治具盤10Cでは、固定ネジ42を締め付けると保持部40Cが移動して保持部40Cの摺接面44Cと押さえ部30Cの傾斜面33Cとが摺接し、押さえ部30Cは、多心光コネクタ1を治具盤本体20Cの面方向に挟持すると共に多心光コネクタ1の鍔部6の先端側端面を治具盤本体20Cの上面に当接させて、軸方向も挟持するようになっている。
【0071】
このように軸方向の移動を規制することで、研磨時の押圧力による多心光コネクタ1の軸方向の移動を規制できるので、高精度の研磨が実現できる。
【0072】
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態1〜4を説明したが、治具盤の基本的構成はこれに限定されるものではない。
【0073】
上述した実施形態1〜4では、治具盤本体を6角形の平板形状として、治具盤本体20〜20Cの側面のそれぞれに押さえ部30〜30C及び保持部40〜40Cを設けるようにしたが、治具盤本体の外形や押さえ部及び保持部を設ける位置及び数等、特に限定されるものではない。
【0074】
また、上述した実施形態1〜4の治具盤10〜10Cが設けられて多心光コネクタの端面を研磨する端面研磨装置について詳細に説明する。
【0075】
図13は、本発明の実施形態1に係る端面研磨装置の一部断面図及び要部拡大断面図である。
【0076】
図13に示すように、自転用モータ51の回転軸には第1自転伝達盤52の中心部が固定され、この第1自転伝達盤52には回転中心を支点とする同心円上に複数の第1連結ピン53が固定されている。そして、この各第1連結ピン53は対応する各回転伝達盤54の偏心部に回転自在に連結され、この各回転伝達盤54には偏心部に第2連結ピン55が固定されている。各第2連結ピン55は第2自転伝達盤56に回転自在に連結されている。
【0077】
一方、公転用モータ57の回転軸には駆動歯車58の中心部が固結され、この駆動歯車58には従動歯車59がかみ合っている。この従動歯車59は公転伝達軸60の下部外周に固結され、この公転伝達軸60の上部外周には装置本体61の軸受筒部62が嵌合している。そして、この公転伝達軸60には回転中心より所定量偏心した位置に自転用回転軸63が回転自在に嵌入し、この自転用回転軸63の下端部は第2自転伝達盤56の中心部に固結されている。
【0078】
また、自転用回転軸63の上端部は結合部材64を介して研磨盤65に結合されており、さらに、研磨盤65の上面部には研磨部材65aが取り付けられている。
【0079】
一方、装置本体61には、支持機構66によって治具盤10が支持されている。
【0080】
支持機構66は、装置本体61に固着された支持部61aに下方に向かって所定の押圧力で付勢される先端に円錐形状を有する押さえ軸67と、この押さえ軸67と平行に設けられた回転止めピン68とで構成されている。
【0081】
この押さえ軸67の先端67aが治具盤10に設けられたボス部15のテーパ孔16に嵌合して治具盤10を研磨盤65方向に付勢することで、治具盤10に保持された多心光コネクタ1を研磨部材65aに押し付けている。また、このボス部15に設けられた係合溝17と回転止めピン68とが係合することで治具盤10の回転を規制している。
【0082】
ここで、端面研磨装置の動作について説明する。
【0083】
図13に示すように、まず、公転運動については、公転用モータ57を駆動することによって歯車58,59を介して公転伝達軸60を回転させ、研磨盤65は所定偏心量だけ公転運動する。この場合、公転伝達軸60の中に自転用回転軸63があるが、第1自転伝達盤52との間に複数の回転伝達盤54を配しているので、回転伝達盤54は公転伝達軸60の回転と同じ位相で第1連結ピン53周りでそれぞれ回転する。従って、第1自転伝達盤52が止まっていても、または回転していても公転伝達軸60の回転が規制されることはない。
【0084】
一方、自転運動については、自転用モータ51を駆動することによって第1自転伝達盤52を回転させるが、第1連結ピン53は第1自転伝達盤52の同心円上にあるので、前述と同じ軌跡を通り、自転用回転軸63は所定量偏心しているが、回転伝達盤54を介して連結しているので、第1自転伝達盤52と同じ回転数が自転用回転軸63に伝達される。
【0085】
このようにして公転伝達軸60及び自転用回転軸63の回転運動によって研磨盤65が自転しながら公転する。
【0086】
一方、この研磨盤65の研磨部材65aに対して、治具盤10は回転止めピン68によって回転方向の移動が規制されると共に押さえ軸67によって研磨盤65方向に付勢された状態で、多心光コネクタ1の端面を研磨部材65aに押し付ける。これにより多心光コネクタ1の先端が高精度に研磨加工される。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、保持部を移動することによって、押さえ部を保持部と共に同方向に移動すると共に保持部との相対位置がこの移動方向に直交する方向に移動することができ、この移動によって断面が矩形の棒状部材を隙間なく確実に保持することができる。このため、研磨時に棒状部材が傾斜することがなく棒状部材の端面を高精度に研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る治具盤の要部斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る治具盤の要部上面図及び要部側面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る治具盤の断面図であり、図2のA−A′断面図である。
【図4】本発明の実施形態2に係る治具盤の要部斜視図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る治具盤の要部上面図及び要部側面図である。
【図6】本発明の実施形態2に係る治具盤の断面図であり、図5のB−B′断面図である。
【図7】本発明の実施形態3に係る治具盤の要部斜視図である。
【図8】本発明の実施形態3に係る治具盤の要部上面図及び要部側面図である。
【図9】本発明の実施形態3に係る治具盤の断面図であり、図8のC−C′断面図である。
【図10】本発明の実施形態4に係る治具盤の要部斜視図である。
【図11】本発明の実施形態4に係る治具盤の要部上面図及び要部側面図である。
【図12】本発明の実施形態4に係る治具盤の断面図であり、図11のD−D′断面図及びE−E′断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態に端面研磨装置の一部断面図及び要部拡大断面図である。
【図14】従来技術に係る多心光コネクタの斜視図である。
【図15】従来技術に係る治具盤の要部斜視図である。
【図16】従来技術に係る治具盤の上面図及び断面図である。
【符号の説明】
10、10A、10B、10C 治具盤
20、20A、20B、20C 治具盤本体
21、21A、21B、21C 第1の凹部
22、22A、22B 段差部
30、30A、30B、30C 押さえ部
31、31A、31B 第3の凹部
33、33A、33C 傾斜面
40、40A、40B、40C 保持部
41 貫通孔
42 固定ネジ
44、44A、44B、44C 摺接面
45 押圧ねじ
46 リング
47 遊動ピン
48 遊動ピン挿通孔
49 スライドピン
50 逃げ溝

Claims (10)

  1. 断面が矩形の棒状部材の端面を研磨する端面研磨装置に設けられて、研磨盤に対向する位置に配置される治具盤において、
    略中央部に前記研磨装置への取付部を有すると共に側面に前記棒状部材の側面の直交する二面と当接する第1の凹部が設けられた治具盤本体と、該治具盤本体の前記第1の凹部に対向する位置に設けられて前記棒状部材の側面の前記二面に相対向する他の二面と当接する第2の凹部を有する押さえ部と、該押さえ部を前記治具盤本体の面方向に移動自在に保持すると共に前記治具盤本体の面に平行で且つ前記第1の凹部の二面の何れかに直交する方向に移動自在に設けられた保持部とを具備し、前記押さえ部は、前記保持部の移動によって当該保持部と共に同方向に移動され且つ当該保持部に接する相対位置が当該移動方向と直交する方向へ移動されることを特徴とする治具盤。
  2. 請求項1記載の治具盤において、前記押さえ部には、前記保持部の移動方向に対して所定角度で傾斜した斜面が設けらる一方、前記保持部には前記斜面と同等の角度で傾斜した摺接面が設けられており、前記保持部を移動することで前記摺接面と前記押さえ部の前記斜面との相対移動により、当該押さえ部が移動されることを特徴とする治具盤。
  3. 請求項1記載の治具盤において、前記押さえ部には、前記保持部の移動方向に対して所定角度で傾斜した斜面が設けられる一方、前記治具盤本体には前記斜面と同等の角度で傾斜した摺接面が設けられており、前記保持部を移動することで前記摺接面と前記押さえ部の前記斜面との相対移動により、当該押さえ部が移動されることを特徴とする治具盤。
  4. 請求項3記載の治具盤において、前記押さえ部が弾性変形可能な弾性体からなり、前記保持部には前記押さえ部を前記棒状部材の側面の前記一方の対向する面に向かって弾性変形させる押圧手段が設けられていることを特徴とする治具盤。
  5. 請求項4記載の治具盤において、前記押圧手段が前記保持部に螺合されて先端が前記押さえ部側に突出するねじ部材からなることを特徴とする治具盤。
  6. 請求項1〜5の何れか1項記載の治具盤において、前記押さえ部には、前記棒状部材の上端面に当接する当接部を有し、前記保持部を移動することで前記押さえ部が前記治具盤本体の厚さ方向にも移動され、前記棒状部材の軸方向上側への移動が規制されることを特徴とする治具盤。
  7. 請求項1〜6の何れか1項記載の治具盤において、前記保持部材には前記押さえ部が二つ設けられており、当該2つの押さえ部によって二本の棒状部材を保持することを特徴とする治具盤。
  8. 請求項1〜7の何れか1項記載の治具盤において、前記第1の凹部及び前記第2の凹部の隅部には、厚さ方向に亘って逃げ溝が設けられていることを特徴とする治具盤。
  9. 請求項1〜8の何れか1項記載の治具盤において、前記第1の凹部及び前記第2の凹部の内面には前記棒状部材のバリに対向する位置に厚さ方向に亘ってバリ用逃げ溝が設けられていることを特徴とする治具盤。
  10. 請求項1〜9の何れか1項記載の治具盤において、前記棒状部材が多心フェルール又は多心光コネクタであることを特徴とする治具盤。
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