JP3957072B2 - 研磨治具及び端面研磨装置及び研磨治具用セット治具 - Google Patents

研磨治具及び端面研磨装置及び研磨治具用セット治具 Download PDF

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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の光通信用ファイバ同士を接続するためのMT形光コネクタなどに用いられるフェルール部材の端面を研磨する端面研磨装置及びフェルール部材を取付ける研磨治具及びフェルール部材の研磨端面の面合わせをして研磨治具に取付けるセット治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
大容量データを高速に伝送するための通信用光ファイバとして、例えば、MT型、MPO型等の多心光コネクタが知られている。多心の光通信用ファイバは、断面が略矩形のフェルール部材にファイバが接着剤により固定されており、フェルール同士が突き合わせて接続される為にファイバ端面を含むフェルール部材端面を高い精度の研磨仕上げを必要とする。
【0003】
例えば、特許文献1には、フェルール部材の4つの側面を保持する保持装置を研磨盤に対向配置されたプレート部に接続すると共に、フェルール部材端面を研磨盤に接触させ、研磨盤を回転駆動することによりフェルール部材端面を研磨する研磨装置が記載されている。保持装置は略六角形状の保持部本体に対してフェルール部材を固定する部材固定部を備え、保持部本体の外形の各辺に相当する部分に、凹形状の部材収納溝がそれぞれ設けられている。フェルール部材を保持部本体の部材収納溝に収納した後、ホルダ部と保持部本体とを接近させる方向に固定ネジを回転させると、スライド部のテーパ面がホルダ部のテーパ部に対してスライドし、フェルール部材のそれぞれの4つの側面のうち、部材収納溝に当接していない2つの側面が溝部によって部材収納溝側に押され、保持部本体と部材固定部との間で保持されるようになっている。
【0004】
また特許文献2には、断面が略矩形のフェルールの端面を研磨する端面研磨装置に取り付けられて研磨盤に対向する位置に配置される治具盤において、治具盤本体の側面にフェルールの側面が嵌合する凹部が設けられ、該凹部に対向する位置に保持部材が固定されると共に、保持部材と治具盤本体との間に設けられて凹部内に位置決め移動自在であり且つ凹部との間でフェルールを挟持可能な固定突起を設け、保持部材に対して治具盤本体の半径方向に移動自在であり且つフェルールの上端面に当接してフェルールを保持する規制突起が設けられている。この治具盤は回転方向の移動が規制された状態で、研磨盤方向に付勢され、多心光コネクタの先端面が研磨されるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−254306
【特許文献2】
特開2003−19650
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、MT形フェルール部材をホルダ本体に位置決めし保持する場合、例えば特許文献1に記載されているようにホルダ部のテーパーの押込みでフェルール部材に作用するスライダ部を移動させる構造や特許文献2に記載されているようにフェルール部材の側面に作用する固定突起とフェルール部材の上端面に作用する規制突起とを移動自在に設けた構造では部品数も多くなり、製造コストが高くなり、また特許文献1のスライド部や特許文献2の固定突起を配置することで、ホルダ部が大型化するという問題がある。
【0007】
上記いずれの研磨治具はフェルール部材の鍔部を治具本体の上面に当接させて位置決めされている。その為、フェルール部材製作時の許容公差により、位置決めに利用する鍔部の面からフェルール部材の研磨端面までの距離が一定でないことからフェルール部材の各研磨端面が不揃いになる。このように不揃いの状態で端面研磨を行なうときは最も研磨量の少ないフェルール部材の端面に合わせて研磨処理するため、全体のフェルール部材の端面研磨量が多くなり、処理時間がかかるだけでなく、研磨シートの磨耗も多くなるなどの問題がある。
【0008】
本発明の目的は、フェルール部材の端面研磨する際に使用され、断面が略矩形のフェルール部材をホルダ本体に対してボルト締めにより確実に位置決めし保持できる研磨治具を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記研磨治具を用いてフェルール部材の端面研磨処理を効率的に行なうことができる端面研磨装置を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、上記研磨治具にフェルール部材を保持する際に、全てのフェルール部材の端面側を簡単に面合わせをすることができるセット治具を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、フェルール部材の端面を研磨する端面研磨装置の研磨盤に対向配置され、断面が略矩形のフェルール部材を保持する研磨治具において、
多角形の周面を有し、前記研磨盤に対して垂直な軸に着脱可能な盤状のホルダ本体と、前記ホルダ本体の周面を成す各辺に固定され、前記フェルール部材の側面を嵌合する一対の凹部を離間させて設けられたホルダ受け部材と、前記ホルダ受け部材に対して、1本のボルトにより固定されるホルダ押え部材と、を備え、
前記ホルダ受け部材には該部材の中央寄りの各凹部の内側面に形成され、前記ホルダ押え部材側が開かれた溝を有し、該溝内にホルダ押え部材側へ僅かに突出させてゴム製チューブが保持されており、前記ホルダ押え部材にはホルダ受け部材の各凹部毎に対向する位置にゴムパッドが埋設されており、前記ボルトを締付けた時に前記フェルール部材の側面に前記ホルダ押え部材のゴムパッドが当接して前記ホルダ受け部材の凹部の底面への押付け力を与え、同時にホルダ押え部材によって前記ゴム製チューブが押し潰されて変形し前記凹部内に一部が突出して前記フェルール部材の側面に作用し、該フェルール部材の隣り合う2つの側面を凹部の内側面と底面に押付けて位置決めし保持することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1の記載において、ホルダ本体は3組の平行な辺を有する六角形を成し、少なくとも1組の平行な辺と他の平行な辺とがホルダ本体の回転中心から異なる距離に位置し、前記各辺にはホルダ受け部材とホルダ押え部材とを配置したことを特徴とする。
【0010】
請求項の発明に係る端面研磨装置は、請求項1または2に記載された研磨治具を研磨盤に対して垂直な軸に着脱可能に取付け、前記研磨盤を駆動機構により駆動される回転盤に電磁石で脱着可能に設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項の発明に係るセット治具は、請求項1に記載された研磨治具のホルダ本体に重ね合わせて固定される治具本体を備え、該治具本体はフェルール部材の研磨端面の面合わせする基準面が形成された上面を有し、該上面には前記ホルダ本体に形成された複数のガイド孔に挿し込まれる複数のガイドピンが立設されていると共に、前記基準面にはフェルール部材の研磨端面の周縁近傍のみを前記基準面に当接させるための逃げ穴が設けられていることを特徴とする。
【0012】
【発明の作用】
本発明の研磨治具によれば、ホルダ押え部材のボルト締付けにより押付け部材が押し潰されて変形し、フェルール部材の側面を凹部の内側面に押付け同時に、ホルダ押え部材がフェルール部材の側面に作用し、該側面に隣り合う側面を凹部の底面に押付け、該2つの側面でフェルール部材を位置決めし保持する。
本発明の端面研磨装置によれば、上記の研磨治具を用いることで、作業性を向上させ、高い生産性が得られると共に、回転盤と研磨盤とを電磁石で連結し、この電磁石を介して回転力を研磨盤に伝えるので、研磨盤の脱着が簡単にできかつメンテナンスも容易となる。
本発明のセット治具によれば、基準面にフェルール部材の研磨端面を当接させることで、当該端面を簡単に揃えることができる。
【0013】
【発明の実施の態様】
本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1は本発明を適用した実施形態の一例を示す端面研磨装置の斜視図、図2は駆動機構の駆動軸、回転盤、研磨盤の断面図である。端面研磨装置1はケーシング2の開口2aから突出した駆動機構3の駆動軸4に回転盤5が固定されており、この回転盤5に研磨盤6が着脱自在に設けられており、研磨盤6に対して垂直な軸11に研磨治具20が着脱自在に取付けられる。研磨治具20にはフェルール部材30が保持される。ケーシング2の前部には端面研磨処理を実行するための操作パネル17が配置されている。ケーシング2の上面には研磨盤6を囲むように受け皿18が設けられており、研磨盤6の周囲に飛散する研磨粉を受容する。
【0014】
駆動機構3を組付けた基台(図示省略)には装置後方に位置して支柱12が固定されており、この支柱12にアーム13が水平方向に回動可能に取付けられている。アーム13の先端部には軸受け部14が設けられており、この軸受け部14に軸11が非回転状態で垂直方向に可動できるように装着されている。軸11は支柱12を通して送られるエアによって作動するエアシリンダ(図示せず)にり研磨盤6に対して垂直方向に移動する。軸11を貫通して治具固定用ネジ15が設けられており、軸11の下端に研磨治具20を位置させた後、治具固定用ネジ15を操作してセットする。
【0015】
フェルール部材30を研磨治具20から外したり、研磨治具20へ保持したり、或いは研磨治具20自体を軸11から取り外すなどの作業を行うとき、アーム13を図1の位置から左右いずれかの方向へ回動し、研磨治具20をケーシング2外に移動させる。上記の作業後にアーム13、すなわち研磨治具20を図1に示す研磨位置へ回動し、クランプ16を操作して締め付けてアーム13を固定する。
【0016】
駆動機構3はモータによって研磨盤6が自転しながら公転させるよう構成されている。図2において、駆動軸4は鍔部4aを有し、この鍔部4aの上面中央に上方へ突出した位置決め軸4bが設けられている。回転盤5は中心に形成された軸穴に駆動軸4の位置決め軸4bを貫通させ、回転盤5の下面を鍔部4aの上面に当接し、ボルト7で固定する。この状態において、位置決め軸4bは回転盤5を貫通し、突出している。
【0017】
研磨盤6の上面には研磨シート(図示省略)が載置され、その下面の中央には位置決め軸が嵌入される位置決め穴6aが設けられており、中央から離れた場所には回転盤5の上面に対向した位置に複数の磁石8、例えば4つの磁石が等間隔に配置されている。回転盤5の回転力は複数の磁石8を介して研磨盤6に伝達され、回転駆動される。回転盤5の径は磁石8の位置、すなわち研磨盤6に回転力を伝達するために必要最小限に設定され、軽量化が図られている。
【0018】
ケーシング2の開口2aの縁にはリング9が取り付けられいる。回転盤5の外周下部には研磨盤6の外周とほぼ同じとなるカバー10が固定されている。このリング9とカバー10を設けることにより、カバー9とケーシング2の上面との間が狭くなると共に、ケーシング2の開口2aの近傍がリングによって更に狭められる。これにより埃などの異物が外部から開口2aを通って駆動機構3内に侵入するのを防止する。
【0019】
次に研磨治具およびセット治具について説明する。図3は研磨治具の平面図、図4は研磨治具の一部断面を示す側面図である。研磨治具20は正六角形に形成された盤状のホルダ本体21を有し、その各辺を成す周面にホルダ受け部材22を位置させ、ネジ23止めされている。ホルダ本体21はその中央に装置本体の軸11の下端に固定するための取付孔37を形成し、この取付孔37の周囲に一対のガイド孔38が形成されている。
【0020】
ホルダ受け部材22には、図5に示すように断面が略矩形のフェルール部材、例えばMT形フェルール部材30の側面が嵌合する一対の凹部26A,26Bを離間させて設けられており、ボルト25側である該部材22の中央寄りの各凹部の内側面に溝27が形成されている。溝27には凹部26A,26B内に一部が突出し且つホルダ押え部材24が当接する面から僅かに突出するように押付け部材、例えばゴム製チューブ28が保持されている。ホルダ受け部材22の両端にはホルダ押え部材24のボルト締付け時にガイドするガイド部材が設けられている。本例のガイド部材はホルダ押え部材24にガイドピン29が植設され、このガイドピン29がホルダ押え部材24のガイドピン受け31に挿し込まれる。
【0021】
ホルダ受け部材22に1本のボルト25で固定されるホルダ押え部材24にはホルダ受け部材22の凹部26A,26Bに対向する位置にゴムパッド32が埋設されており、図6に示すボルト締付け時にフェルール部材30の側面に当接してホルダ受け部材22の凹部26A,26Bの底面への押付け力を与える。フェルール部材30の側面には、図12に示すように接着剤挿入窓34が形成されており、接着剤が側面からはみ出している。
【0022】
上記の状態でフェルール部材30の側面をホルダ押え部材24の硬い部分で押すと均一に押圧することができず、フェルール部材30が凹部26A,26B内で傾いた状態で保持されてしまう。この対策として、フェルール部材30の側面をゴムパッド32で押圧することで、当該側面に接着剤がはみ出していてもゴムパッド32が変形し側面全体に作用する。
ホルダ受け部材22とホルダ押え部材24との間にはリターンスプリング33がボルト25に巻付けられるよう配設されており、ボルト25の締め付け時に圧縮され、ボルトを緩めるとその復元力によりホルダ押え部材24を図5の状態に戻し、フェルール部材30の保持を開放する。
【0023】
研磨治具20へフェルール部材30を装着する場合、ホルダ受け部材22の凹部26A,26Bにフェルール部材30を嵌合し、ホルダ押え部材24をボルト25で締付けるとホルダ押え部材24によって押付け部材としてのゴムチューブ28が押し潰されて変形しフェルール部材30の側面に作用する同時に、ホルダ押え部材24のゴムパッド32がフェルール部材30の側面に隣り合う側面に作用する。これらの作用によりフェルール部材の2つの側面を凹部の内側面と底面に押付けて位置決めされた状態で、フェルール部材30が保持される。
【0024】
次にフェルール部材を研磨治具に保持するときに使用するセット治具について説明する。図7はセット治具の平面図、図8はセット治具の断面図、図9は研磨治具をセット治具に固定したセット状態を示す平面図、図10は研磨治具をセット治具に固定したセット状態を示す一部側面を示す断面図である。
図7および図8において、セット治具40は研磨治具20より若干大きい径の円盤状の治具本体41を備え、治具本体41の外側はホルダ本体21の下面から出張って取り付けられたホルダ受け部材22の厚みより若干大きい寸法の環状の段差部42が形成されており、中央の厚肉部分には中心に固定用雌ネジ43と複数のガイドピン44が設けられている。段差部42はフェルール部材30の研磨端面の面合わせする基準面42aを構成しており、この基準面42aにフェルール部材30の研磨端面の周縁近傍のみを当接させるための逃げ穴45が設けられている。
【0025】
図12において、フェルール部材30の研磨端面は接着剤35がはみ出していると研磨端面の面合わせができない。その対策として、図11に示すように接着剤のはみ出し部分35を逃げ穴45に位置させることで、全てのフェルール部材30の研磨端面を基準面42aに当接させ、面合わせが可能となる。すなわち、フェルール部材30のセット状態では、ホルダ受け部材22及びホルダ押え部材24のいずれの上面と鍔部37との間にクリアランスが形成される。
このようにセット治具を用いてフェルール部材30を研磨治具20に保持すると、全てのフェルール部材の端面研磨量を一定にすることができるため、研磨時間が短縮されると共に、研磨シートの消耗を減少させることができる。符号36はフェルール部材30に接続されているテープ心線である。
【0026】
セット治具の使用法を説明する。図9および図10において、研磨治具20のガイド孔37にセット治具40のガイドピン44を挿し込み、ボルト46をセット治具にねじ込んで固定する。ボルト25を予め緩めてホルダ押え部材24を、図5の状態にして置き、フェルール部材30を凹部26A,26Bに入れ、その端面をセット治具の基準面に当接させる。その後、ボルト25を締付け、フェルール部材30の側面をゴムパッド32で押込むと同時に、凹部内のゴムチューブ28が押し潰されて変形しフェルール部材30の他の側面を押す。このゴムパッド32とゴムチューブ28の作用により、フェルール部材30は凹部26A,26Bの底面と1つの内側面で形成されるセット基準面Sに押付けられて保持される。
【0027】
次に研磨治具の他の実施形態を説明する。図13は本発明に係る研磨治具の変形例1の平面図、図14は変形例2の平面図である。本例はホルダ本体が3組の平行な辺を有する六角形を成し、少なくとも1組の平行な辺と他の平行な辺とをホルダ本体の回転中心から異なる距離に位置させたものである。
図13に示す変形例1において、ホルダ本体21は2組の等しい対角と該対角とは異なる1組の対角を有すると共に、ホルダA〜Fがホルダ本体21の各辺の異なる場所に固定されており、回転中心から各ホルダに保持されたフェルール部材30までの距離が異なっている。このように構成することにより、全てのフェルール部材30の研磨シートに対する回転軌跡が異なる。
図14に示す変形例2において、ホルダ本体21は六角形の1組の平行な辺がホルダ本体21の中央側に窪ませて形成され、他の2組の平行な辺が回転中心からの異なる距離に位置させており、ホルダA,B,CとD,E,Fはホルダ本体21の回転中心を対称に各辺に固定されている。ホルダ本体21の回転中心から異なる距離に配置されたホルダA,B,C(又はD,E,F)の研磨シートに対する回転軌跡が異なる。その結果、変形例1では全てのフェルール部材30の端面が研磨シートに対して異なる回転軌跡を描くことに成り、一方変形例2ではホルダA,B,C(又はD,E,F)に保持された6個のフェルール部材30の端面がそれぞれ異なる回転軌跡を描くため、研磨シートの広い範囲で研磨が行われるようになり、研磨シートの有効利用が図れる。図15に従来の研磨面と本発明の研磨面の比較を変形例1で示す。
【0028】
【発明の効果】
本発明の研磨治具によれば、凹部の一方の側面に形成された溝に保持した押付け部材の変形による作用とホルダ押え部材のボルト締めによるフェルール部材の側面への作用により、凹部の2つの側面にフェルール部材を確実に位置決めし保持するので、フェルール部材のセットが容易になると共に、可動部がない簡素な構造で、低コストが図れる。
本発明の端面研磨装置によれば、上記の研磨治具を用いることで、研磨処理を効率化し、高い生産性が得られると共に、研磨盤への回転力を伝えるのに電磁石を用いているので、研磨盤の脱着が簡単にできかつメンテナンスも容易となる。本発明のセット治具によれば、全てのフェルール部材の端面研磨量を一定にすることができるため、研磨時間が短縮されると共に、従来の研磨端面が不揃いの状態で研磨する場合と比べて研磨シートの磨耗を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施形態の一例を示す端面研磨装置の斜視図である。
【図2】端面研磨装置の駆動機構の駆動軸、回転盤、研磨盤の断面図である。
【図3】研磨治具の平面図である。
【図4】研磨治具の一部断面を示す側面図である。
【図5】ホルダ受け部材とホルダ押え部材の拡大平面図である。
【図6】ボルト締付け時の状態を示す図である。
【図7】本発明に係るセット治具の平面図である。
【図8】セット治具の断面図である。
【図9】研磨治具をセット治具に固定したセット状態を示す平面図である。
【図10】研磨治具をセット治具に固定したセット状態を示す一部側面を示す断面図である。
【図11】フェルール部材のセット時の状態を説明する図である。
【図12】MT形フェルール部材の製作時における接着剤のはみ出しを説明する図である。
【図13】本発明に係る研磨治具の変形例1の平面図である。
【図14】本発明に係る研磨治具の変形例2の平面図である。
【図15】従来の研磨面と図13の本発明の研磨治具を適用した場合の研磨面の比較を示す図である。
【符号の説明】
1…端面研磨装置、2…ケーシング、3…駆動機構の駆動軸、5…回転盤、6…研磨盤、11…軸、20…研磨治具、21…ホルダ本体、22…ホルダ受け部材、24…ホルダ押え部材、25…ボルト、26A,26B…凹部、27…溝、28…押付け部材(ゴムチューブ)、30…フェルール部材、31…ガイドピン、32…ゴムパッド。

Claims (4)

  1. フェルール部材の端面を研磨する端面研磨装置の研磨盤に対向配置され、断面が略矩形のフェルール部材を保持する研磨治具において、
    多角形の周面を有し、前記研磨盤に対して垂直な軸に着脱可能な盤状のホルダ本体と、
    前記ホルダ本体の周面を成す各辺に固定され、前記フェルール部材の側面を嵌合する一対の凹部を離間させて設けられたホルダ受け部材と、
    前記ホルダ受け部材に対して、1本のボルトにより固定されるホルダ押え部材と、を備え、
    前記ホルダ受け部材には該部材の中央寄りの各凹部の内側面に形成され、前記ホルダ押え部材側が開かれた溝を有し、該溝内にホルダ押え部材側へ僅かに突出させてゴム製チューブが保持されており、
    前記ホルダ押え部材にはホルダ受け部材の各凹部毎に対向する位置にゴムパッドが埋設されており、
    前記ボルトを締付けた時に前記フェルール部材の側面に前記ホルダ押え部材のゴムパッドが当接して前記ホルダ受け部材の凹部の底面への押付け力を与え、同時にホルダ押え部材によって前記ゴム製チューブが押し潰されて変形し前記凹部内に一部が突出して前記フェルール部材の側面に作用し、該フェルール部材の隣り合う2つの側面を凹部の内側面と底面に押付けて位置決めし保持することを特徴とする研磨治具。
  2. 請求項1の記載において、ホルダ本体は3組の平行な辺を有する六角形を成し、少なくとも1組の平行な辺と他の平行な辺とがホルダ本体の回転中心から異なる距離に位置し、前記各辺にはホルダ受け部材とホルダ押え部材とを配置したことを特徴とする研磨治具。
  3. 請求項1または2に記載された研磨治具を研磨盤に対して垂直な軸に着脱可能に取付け、前記研磨盤を駆動機構により駆動される回転盤に電磁石で脱着可能に設けられていることを特徴とする端面研磨装置。
  4. 請求項1に記載された研磨治具のホルダ本体に重ね合わせて固定される治具本体を備え、該治具本体はフェルール部材の研磨端面の面合わせする基準面が形成された上面を有し、該上面には前記ホルダ本体に形成された複数のガイド孔に挿し込まれる複数のガイドピンが立設されていると共に、前記基準面にはフェルール部材の研磨端面の周縁近傍のみを前記基準面に当接させるための逃げ穴が設けられていることを特徴とするセット治具。
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