JP4325414B2 - 金属スラブの製造方法 - Google Patents

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本発明は、円柱状金属鋳塊から金属スラブを製造する方法に関する。
金属材料を製造するには、まず、構成各成分を所望の成分範囲内に調整した溶融金属を鋳型に流し込んで金属鋳塊とした後、多くの場合、鍛造、あるいは圧延を施して所望の寸法の直方体形状の金属片(スラブと呼ばれる)を得る。
構成各成分を所望の成分範囲内に調整することを、溶製という。溶製した溶融金属を鋳型に流し込んで金属鋳塊とすることを鋳造という。金属鋳塊を成形してスラブにすることを分塊という。
溶製から金属鋳塊を経て金属スラブを得るまでの一連の製造プロセスとしては、その金属材料の構成成分や特性に応じて適切な方法が選択される。
例えば、チタン、ジルコニウム等の金属材料は、真空溶解炉にて所望の成分範囲内に溶製し、これを円柱形状の鋳型に流し込むことによって円柱状金属鋳塊を得た後、直方体形状の金属スラブに成形するという製造プロセスを経る。円柱形状の鋳型を用いた場合、金属鋳塊の外周全周にわたって均一な冷却速度が得られるため、金属鋳塊製造時の材質の均一化、不純物の巻き込み抑制に有効だからである。
そして、このような円柱状金属鋳塊の場合、直方体形状の金属スラブに成形するには、圧延が用いられることが多い。圧延とは、上下一対のロールで金属スラブを挟圧しつつそれらロールを回転させて金属材料を薄く延ばすことをいう。
チタン、ジルコニウム等の金属材料の場合、前述の円柱状金属鋳塊を1000℃内外に加熱し、図7に模式的に示すように、上下一対の水平圧延ロール41で金属鋳塊10を狭圧しつつそれら水平圧延ロール41を回転させることで1パス圧延し、次にそれら水平圧延ロール41を逆回転させることで2パス目を圧延し、更にそれら水平圧延ロール41を1パス目と同じ方向に回転させることで3パス目を圧延する、という動作を何パスか繰り返し、徐々に金属鋳塊10の厚さを減じていく製造プロセスを経ることが多い。補足的に言うと、金属鋳塊10を幅方向に挟圧するもう一対の垂直圧延ロール42があり、それらで挟圧しつつその垂直圧延ロール42を回転させることで金属鋳塊10の幅を所望の範囲内に調整する。
ちなみに、直方体でない金属鋳塊を直方体の金属スラブに圧延することを、特に分塊圧延と呼ぶこともある。
ところが、円柱状金属鋳塊を圧延して金属スラブを製造すると、図8に模式的に示すように、円柱状金属鋳塊の幅方向中央部61の圧下量がもっとも大きく、この部分のメタルフローがもっとも大きくなる。このため、金属スラブの先尾端平面形状はタング62状となる。
また、円柱状金属鋳塊の直径が大きいため、水平圧延(厚さを減じていく圧延のこと。幅を所望の範囲内に調整する垂直圧延と区別される)によるメタルフローが金属鋳塊の厚み方向中央部まで及ばず、表裏面近傍がメタルフローしやすくなる。このため、金属スラブの先尾端断面にはオーバーラップ63(2枚板状になること)が生じる場合が殆どである。
このように、金属スラブの先尾端には、多くの場合、オーバーラップ63をもつタング62状のクロップ65が生じるわけであるが、矩形の金属スラブ64を得るには、このクロップ65の部分は切除されるため、歩留り低下の原因となっている。
金属スラブの先尾端のクロップ量を低減する技術として、特許文献1には、円柱状金属鋳塊の端部に鍛造によって先細りテーパ部を形成した後、分塊圧延を施すことにより、クロップ量を低減する技術が開示されている。
特許文献2には、上記したテーパ部の形成に代えて、分塊圧延時、ロールに金属鋳塊の長手方向端部を一旦噛み込ませて戻し、押し込み部を形成する方法が開示されている。
特開昭59−225801号公報 特開昭62−214802号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法には、鍛造により端部に先細りテーパを設ける際、テーパに段差が生じて、金属スラブの表面に欠陥として残存する場合がある、という問題がある。そこで、先細りテーパを設ける際、鍛造を何回にも分けて行うことで、テーパに段差が生じにくくすることも考えられるが、この場合、生産能率が低下するのは避けられない。
一方、特許文献2に記載の方法では、金属鋳塊端部の圧延された部分の大半は、前方、つまり金属鋳塊の長手方向端部側へメタルフローするので、オーバーラップ63の減少効果が少ないという問題がある。
また、上記のいずれの方法も、種々の直径の円柱状金属鋳塊から所望の幅の金属スラブを製造する場合、あるいは、ある一定の直径の円柱状金属鋳塊から種々の幅の金属スラブを造り分けるのには問題がある。分塊圧延時の垂直ロール(図7中の42がこれに相当)による幅圧下により、金属スラブの幅を造り分けようとすると、クロップが大きくなる場合が生じて歩留りの低下を招くのと、これを低減するため何回にも分けて幅圧下する方法だと作業能率の低下を招くのと、両方の理由による。
本発明では、上記のような問題を解決し、チタン、ジルコニウム等の金属材料の種々の直径の円柱状金属鋳塊から所望の幅の金属スラブを製造するに際し、高能率、かつ高歩留りで金属スラブを製造する方法を提供することを課題とする。
本発明は、直径700mm以上1300mm以下の円柱状金属鋳塊から厚さ100mm以上300mm未満の金属スラブを製造するに際し、前記円柱状金属鋳塊を、下記の関係を満たす寸法の中間厚金属塊まで鍛造してタング形状にした後、前記中間厚金属塊を金属スラブまで圧延してタング形状を打ち消すようにフィッシュテールの成長を図って先尾端平面形状を可及的に矩形化することにより、前記課題を解決したものである。
300mm ≦ t ≦ 600mm ・・・(1)
350mm−0.2t+W ≦ w ≦ 450mm−0.2t+W ・・・(2)
ここで、t;中間厚金属塊の厚さ(mm)、w;中間厚金属塊の幅(mm)
W;金属スラブの幅(mm)
又、前記円柱状金属鋳塊を鍛造する際に、前記円柱状金属鋳塊の長手方向と金型の長手方向を揃えて前記円柱状金属鋳塊を鍛造し、該鍛造後の鋳塊の長手方向と金型の長手方向を交差させて該鍛造後の鋳塊を更に鍛造することで前記中間厚金属塊まで鍛造した後、前記中間厚金属塊を金属スラブまで圧延するようにしたものである。
あるいは、前記円柱状金属鋳塊を鍛造する際に、前記円柱状金属鋳塊の長手方向と金型の長手方向を揃えて前記円柱状金属鋳塊を前記中間厚金属塊まで鍛造した後、前記中間厚金属塊を金属スラブまで圧延するようにしたものである。
あるいは、前記円柱状金属鋳塊を鍛造する際に、前記円柱状金属鋳塊の長手方向と金型の長手方向を交差させて前記円柱状金属鋳塊を前記中間厚金属塊まで鍛造した後、前記中間厚金属塊を金属スラブまで圧延するようにしたものである。
本発明によれば、チタン、ジルコニウム等の金属材料の種々の直径の円柱状金属鋳塊から所望の幅の金属スラブを製造するにあたって、高能率、かつ高歩留りで金属スラブを製造することができる。
本発明では、対象とする円柱状金属鋳塊の直径を、一般に製造されている円柱状金属鋳塊の直径である、700mm以上1300mm以下とした。また、製造する金属スラブの寸法は、一般的な金属スラブの寸法である、厚さ100mm以上300mm未満とした。
(第1発明の説明)
図1に、第1発明の実施の形態に関する、円柱状金属鋳塊から金属スラブを製造するプロセスについて模式的に示す。本発明では、図示しない加熱炉にて加熱された円柱状金属鋳塊11に、鍛造機14により鍛造を施して中間厚金属塊12とし、次いで、図示しない加熱炉にて再加熱された中間厚金属塊12に、圧延機15により圧延を施して所望の寸法の金属スラブ13を製造する。
この際、発明者らは、中間厚金属塊12の寸法に着目し、中間厚金属塊12の厚さt、幅wの寸法を所定の条件を満たすように調整することで、金属スラブ13の先尾端のクロップ量を低減でき、96%以上の高い歩留りにて金属スラブ13を製造できることを知見し、本発明を完成させた。
以下に、詳細を述べる。
鍛造により金属鋳塊の厚さを減じていく厚み圧下は、圧延により金属鋳塊の厚さを減じていく厚み圧下に比べて生産能率が低い。鍛造されつつある金属鋳塊の厚さtが300mm未満となり、その分長さが長くなると、能率の低下は特に顕著になる。このため、鍛造完了直後の中間厚金属塊12の厚さtを300mm以上に限定した。
また、上記従来技術にも述べたように、円柱状金属鋳塊11を直接、圧延することにより金属スラブ13を製造する場合、円柱状金属鋳塊11の直径が大きいため、金属スラブ13の先尾端断面にオーバーラップ63(図7参照)が生じるが、円柱状金属鋳塊11を鍛造することにより得た中間厚金属塊12を圧延することにより金属スラブ13を製造する場合も、中間厚金属塊12の厚さが大きい場合、金属スラブ13の先尾端断面にオーバーラップ63が生じる。オーバーラップ63の発生は水平圧延ロール41の直径と中間厚金属塊12の厚さの比によってほぼ決まり、水平圧延ロール41の直径に対し、中間厚金属塊12の厚さを小さくすることにより、オーバーラップの発生を防止できる。具体的には、通常、圧延機15の水平圧延ロール41の直径は1300mm程度であり、この場合、中間厚金属塊12の厚さtを600mm以下とすると、オーバーラップ63の発生を抑制できる。このため、中間厚金属塊12の厚さtを600mm以下に限定した。
ところで、図2(a)に模式的に示すように、円柱状金属鋳塊11を鍛造することにより得られる中間厚金属塊12の先尾端平面形状は、上記した圧延の場合と同様に、幅中央のメタルフローが大きくなり、タング21状となる。この際、中間厚金属塊の厚さが小さくなるほど、タング21は大きくなる。これに対し、図2(b)に模式的に示すように、中間厚金属塊12を圧延する場合、得られる金属スラブ13の先尾端平面形状は、垂直圧延ロール42による中間厚金属塊12の幅方向の圧下量、すなわち、幅圧下量を大きくすることにより、中間厚金属塊の両幅端部のメタルフローを促進し、フィッシュテール22状とすることができる。幅圧下量が大きいほど、発生するフィッシュテール22は大きくなる(後方に延びる長さが長くなる)。
本発明は、中間厚金属塊12の寸法を最適化することにより、円柱状金属鋳塊11を鍛造した際に形成された中間厚金属塊12のタング21に対し、中間厚金属塊12を圧延する際に、これを打ち消すようにフィッシュテール22の成長を図り、金属スラブ13の先尾端平面形状の可及的な矩形化を図るものである。
具体的には、式(2)に示すように、中間厚金属塊12の幅wと金属スラブ13の幅Wの差、すなわち、圧延の際の幅圧下量(w−W)を、中間厚金属塊12の厚さt を用いて、(350−0.2t)以上(450−0.2t)以下に規定することにより、得られる金属スラブ13の先尾端平面形状を可及的に矩形とし、これにより、クロップ量の低減、すなわち、歩留りの向上を図るものである。
中間厚金属塊12の幅wと金属スラブの幅Wの差(w−W)が、(350−0.2t)未満の場合、圧延後の金属スラブ13には、鍛造の際の大きなタング21が残存し、一方、(450−0.2t)よりも大きい場合、圧延後の金属スラブ13には圧延の際の大きなフィッシュテール22が残存する。いずれの場合も、クロップ量が大きくなり、96%以上の高い歩留りを得ることはできない。
次に、鍛造方法について述べる。
上記のように、本発明においては、金属スラブ13の先尾端平面形状の可及的な矩形化を図るため、適正な幅圧下量(w−W)で圧延を行うことが重要になるから、中間厚金属塊12の寸法、すなわち、厚みtと幅wを、適正な条件を満たすように調整することが重要となる。以下に、所望の寸法の中間厚金属塊12を得るための鍛造方法について述べる。
(第2発明の説明)
図3(a)に模式的に示すように、円柱状金属鋳塊11の長手方向と上金型31aの長手方向が揃うように、円柱状金属鋳塊11を下金敷32上に載置し、上金型31aを上方から垂直に押下することにより、円柱状金属鋳塊11を鍛造する。ちなみに、このような鍛造方法を、幅出し鍛造と呼ぶ。鍛造の際の幅広がりが大きいため、幅の広い中間厚金属塊12を得ることができるからである。ここで、円柱状金属鋳塊11の長手方向と上金型31aの長手方向が揃うとは、図3(b)に模式的に示すように、円柱状金属鋳塊11の長手方向と上金型31aの長手方向のなす角θの絶対値が10゜以下のことを言う。
この後、図4(a)に模式的に示すように、下金敷32を下金型31bに交換し、円柱状金属鋳塊11の長手方向と上金型31a、下金型31bの長手方向が交差するように、円柱状金属鋳塊11の一端をマニピュレータ33により掴み、円柱状金属鋳塊11の長手方向半分を所望の寸法まで鍛造した後、円柱状金属鋳塊11のもう一端をマニピュレータ33により掴み直し、残るもう一方の長手方向半分を所望の寸法まで鍛造する。この際、マニピュレータ33により、円柱状金属鋳塊11を円周方向に90゜回転させれば、厚さ方向と幅方向の両方の圧下を施すことができ、所望の寸法の中間厚金属塊12に仕上げることができる。ちなみに、このような鍛造方法を、仕上げ鍛造と呼ぶ。仕上げ鍛造の場合、幅出し鍛造に比べ、鍛造の際の幅拡がりは小さく、むしろ長手方向の延びが大きいため、幅を広げたくない場合に適用できる。ここで、円柱状金属鋳塊11の長手方向と上金型31aの長手方向が交差するとは、図4(b)に模式的に示すように、円柱状金属鋳塊11の長手方向と上金型31aの長手方向のなす角αの絶対値が80゜以上100゜以下のことを言う。
上記した幅出し鍛造と仕上げ鍛造をそれぞれ何回行うか、それと、各回の鍛造時の圧下量をそれぞれどれだけにするか、適宜に調整することにより、所望の寸法の中間厚金属塊12を得ることができる。また、金属スラブ13まで圧延した際に、先尾端平面形状の可及的な矩形化を図ることができる。
(第3、第4発明の説明)
なお、必ずしも、幅出し鍛造と仕上げ鍛造の両方を行う必要はなく、幅出し鍛造のみで所望の寸法の中間厚金属塊12を得ることができれば、仕上げ鍛造を行う必要はない(第3発明)。また、幅出し鍛造を行うことなく、仕上げ鍛造のみで所望の寸法の中間厚金属塊12まで仕上げてもよい(第4発明)。
以上は所望の寸法の中間厚金属塊12を得るための鍛造方法の一例であり、鍛造機の設備仕様に応じて、この他の鍛造方法により、中間厚金属塊12を製造してもよい。また、各回の鍛造時の圧下量、鍛造の回数は、特に制限するものではなく、円柱状金属鋳塊11、金型31、金属スラブ13の寸法等に応じて適宜設定すればよい。
また、圧延方法は、特に限定するものではなく、例えば、図5に模式的に示すような一般的な圧延機にて、水平圧延ロール41と垂直圧延ロール42を用いて、水平方向(厚さ方向)と垂直方向(幅方向)に圧下を施し、所望の寸法の金属スラブ13に仕上げればよい。
真空溶解炉を用いて溶製した純チタンを円柱鋳型に鋳込んで、円柱状純チタン鋳塊を製造した。円柱状純チタン鋳塊の寸法は、鋳塊A;直径980mm、長さ2430mm、鋳塊B;直径1220mm、長さ2700mmの2種とした。次いで、円柱状純チタン鋳塊を加熱炉に挿入して980℃に均熱した後、幅出し鍛造のみ、仕上げ鍛造のみ、あるいは、幅出し鍛造と仕上げ鍛造により、表1に示す種々の寸法の中間厚純チタン塊を製造した。
Figure 0004325414
幅出し鍛造、仕上げ鍛造のパススケジュールは表1に示す通りとした。金型には、幅800mm、長さ3000mmの金型を用いた。得られた中間厚純チタン塊を再度、加熱炉に挿入して970℃に均熱した後、圧延により、厚さ200mm、幅1250mm、あるいは、厚さ200mm、幅1000mmの純チタンスラブを製造した。水平圧延ロールの直径は1300mm、垂直圧延ロールの直径は1000mm、また、水平圧延時の圧下量は30〜10mm、垂直圧延時の圧下量は30〜10mmとした。
得られた純チタンスラブについて、先尾端のクロップを切除して、純チタンスラブの歩留りを測定した。表1に得られた結果を示す。また、図6に、製造した純チタンスラブの寸法が厚さ200mm、幅1250mmの場合、すなわち、No.1〜No.12の場合についてのみ、本発明で規定した(1)式、(2)式に対する、中間厚純チタン塊の寸法と得られた歩留りの関係を示す。なお、仕上げ鍛造を施さない場合、中間厚純チタン塊の幅は、長手方向で一定でないが、この場合、長手方向1/4位置での幅をもって中間厚純チタン塊の幅wとした。
本発明例であるNo.1〜No.3、No.6〜No.9及びNo.12では、得られた純チタンスラブの先尾端平面形状は、ほぼ矩形であり、96%以上の高い歩留りを得ることができた。これに対し、比較例であるNo.4とNo.11は、中間厚純チタン塊の幅が(2)式で規定した範囲に比べ小さく、得られた純チタンスラブの先尾端平面形状はタングに、一方、比較例であるNo.5とNo.10は、中間厚純チタン塊の幅が(2)式で規定した範囲に比べ大きく、得られた純チタンスラブの先尾端平面形状はフィッシュテールになり、いずれも96%未満の低い歩留りとなった。また、比較例であるNo.10とNo.12は、中間厚純チタン塊の厚みが(1)式で規定した範囲に比べ大きく、得られた純チタンスラブの断面形状がオーバーラップとなり、96%未満の低い歩留りとなった。
以上のように、種々の直径の円柱状金属鋳塊から所望の寸法の金属スラブを製造する際に、中間厚金属塊の寸法を本発明において規定した寸法範囲内とすることにより、従来技術にあるような特別な鍛造、あるいは、特別な圧延を行うことなく、高い生産能率にて、96%以上の高い歩留りを得ることができた。
本発明の適用対象は、チタンやジルコニウムに限定されない。
本発明における円柱状金属鋳塊から金属スラブを製造する工程を模式的に示す斜視図 円柱状金属鋳塊から金属スラブを製造する際に発生するクロップを模式的に示す斜視図 本発明における幅出し鍛造の例を模式的に示す斜視図(a)及び平面図(b) 本発明における仕上げ鍛造の例を模式的に示す斜視図(a)及び平面図(b) 本発明における圧延の例を模式的に示す斜視図 中間厚金属塊の寸法と得られる歩留りを比較して、本発明の効果を示す図 従来の圧延の様子を模式的に示す斜視図 従来の圧延により、円柱状金属鋳塊から金属スラブを製造する際に発生するクロップを模式的に示す斜視図
符号の説明
11…円柱状金属鋳塊
12…中間厚金属塊
13…金属スラブ
14…鍛造機
15…圧延機
21…タング
22…フィッシュテール
31…金型
31a;上金型
31b;下金型
32…下金敷
33…マニピュレータ
41…水平圧延ロール
42…垂直圧延ロール
61…円柱状金属鋳塊の幅方向中央部
62…タング
63…オーバーラップ
64…金属スラブ
65…クロップ

Claims (4)

  1. 直径700mm以上1300mm以下の円柱状金属鋳塊から厚さ100mm以上300mm未満の金属スラブを製造するに際し、
    前記円柱状金属鋳塊を、下記の関係を満たす寸法の中間厚金属塊まで鍛造してタング形状にした後、前記中間厚金属塊を金属スラブまで圧延してタング形状を打ち消すようにフィッシュテールの成長を図って先尾端平面形状を可及的に矩形化することを特徴とする金属スラブの製造方法。
    300mm ≦ t ≦ 600mm ・・・(1)
    350mm−0.2t+W ≦ w ≦ 450mm−0.2t+W ・・・(2)
    ここで、t;中間厚金属塊の厚さ(mm)、w;中間厚金属塊の幅(mm)
    W;金属スラブの幅(mm)
  2. 前記円柱状金属鋳塊を鍛造する際に、
    前記円柱状金属鋳塊の長手方向と金型の長手方向を揃えて前記円柱状金属鋳塊を鍛造し、該鍛造後の鋳塊の長手方向と前記金型の長手方向を交差させて該鍛造後の鋳塊を更に鍛造することで前記中間厚金属塊まで鍛造した後、前記中間厚金属塊を金属スラブまで圧延することを特徴とする前記請求項1に記載の金属スラブの製造方法。
  3. 前記円柱状金属鋳塊を鍛造する際に、
    前記円柱状金属鋳塊の長手方向と金型の長手方向を揃えて前記円柱状金属鋳塊を前記中間厚金属塊まで鍛造した後、前記中間厚金属塊を金属スラブまで圧延することを特徴とする前記請求項1に記載の金属スラブの製造方法。
  4. 前記円柱状金属鋳塊を鍛造する際に、
    前記円柱状金属鋳塊の長手方向と金型の長手方向を交差させて前記円柱状金属鋳塊を前記中間厚金属塊まで鍛造した後、前記中間厚金属塊を金属スラブまで圧延することを特徴とする前記請求項1に記載の金属スラブの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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