JP4324841B2 - 流動性樹脂原料の封止方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流動性樹脂原料の封止方法に関し、更に詳細には、例えばメカニカルフロス法(機械的攪拌法)等により調整された気泡を含む流動性原料から、中心軸線上に樹脂ロール発泡体を連続的に製造する際に、該流動性樹脂原料の漏洩を防止する封止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コピー機やファクスその他の事務機器等には、転写ロールや送紙・給紙ロール等の構成部材が配設されている。このロールは、所謂マイクロセル構造を有する高機能ウレタン素材を所要長のロールとして成形し、これに回転支持部材としての軸体を同軸的に挿通配置することで得られるものである。そして前記ロールへの成形に際しては、一般にその原料に対して水や発泡材を添加せずに、乾燥エアーまたは窒素等の不活性の造泡用気体を混合して所要の発泡体を製造する所謂機械的攪拌法(以下、メカニカルフロス法と云う)が好適に採用されている。このメカニカルフロス法を採用することによって得られるロールは、その内部に含まれる気泡の大きさが略同一かつ均質に分散すると共に、その形状の異方性が小さいと云った構造的特徴を有する。このため得られるロールは、例えば印刷用紙等のシート状の被搬送物を給送する際に要求される外周面の押圧力、すなわちニップ圧(ニップ量)が一定となってスリップすることなく給送をなし得る等の優れた利点を有する。
【0003】
従来技術の理解に資するために、以下にメカニカルフロス法によりウレタン発泡体からなる樹脂ロールを製造する方法およびその装置の一例を記載する。ここで得られるロールは、前記造泡用気体と原料とを混合して得られる流動性のある気体混合済み原料(以下、流動性樹脂原料と云う。(ここでは発泡ウレタン樹脂である))Mを、例えば図18〜図21に示すように、得るべき製品の形状に合致するキャビティ218を有する、成形型216内に注入することで成形される。前記成形型216は、複数の独立したキャビティ218を画成する各キャビティ半体220が当接面上に並列状態で凹設された一対の金型半体222を回動可能に軸支したものであって、複数の該成形型216が搬送ラインに沿って並列状態で配設されている。また前記成形型216の所定位置には、前記流動性樹脂原料Mを注入するための注入孔224が、キャビティ218と空間的に連通するよう開設されている。更に前記各キャビティ半体220には、得るべき成形品である発泡した樹脂ロールRの両端部位となる位置から金型半体222の各端部に亘った部位に掛けて断面半円状の溝226が形成されており、該成形型216が開放された際に、この溝226を介して中子228が装着されるようになっている。
【0004】
前記樹脂ロールRを製造するに際しては、前記成形型216を以下のようにして用いる(図20参照)。すなわち、
▲1▼前記樹脂ロールRの製造ラインの所定位置に配置される中子装着位置230に上流側から到来した前記成形型216における一方の金型半体222を回動させ、前記キャビティ半体220を開放させる。
▲2▼この状態で、一方の金型半体222の各キャビティ半体220に、前記溝226を介して中子228を夫々装着する。この中子228自体は、最終製品である前記樹脂ロールRに同心的に挿通配置されるシャフトと同径の外径寸法に設定されると共に、該ロールRの軸方向長さよりも充分に長い寸法に設定された棒状部材であって、当該溝226に装着することで、キャビティ半体220の軸心と整列した状態でその内側面との間に充分な成形用の空間、すなわちキャビティ218を画成する。
【0005】
▲3▼この中子228が装着された前記成形型216は、その一方の金型半体222を回動させることで閉成され、例えば1ブロック分だけ前記製造ラインに沿って下流側の原料注入装置232に移動される。これにより、それまで上流側に位置していた別の成形型216が下流側に搬送され、前記中子装着位置230に到来した時点で、先の成形型216と同様にその一方の金型半体222が開放されて各キャビティ218に中子228が夫々装着される。そしてこの手順が繰り返されることにより、該中子228が装着された成形型216が順次製造ラインに沿って下流側に移送される。
▲4▼製造ライン下流側に搬送された前記成形型216に、前記注入孔224を介して前記流動性樹脂原料Mが注入される。
▲5▼前記流動性樹脂原料Mが注入された成形型216は、製造ラインの更に下流側に設けられているトンネル加熱炉234により加熱される。これにより前記流動性樹脂原料Mは、前記キャビティ218内で反応・硬化し、該キャビティ218の内部輪郭形状を外部輪郭形状とするロールに成形される。前記トンネル加熱炉234は、製造ラインに沿って成形された所要長の加熱炉であって、その内部温度が前記流動性樹脂原料Mの反応・硬化に必要な所要温度に制御・保持されている。
【0006】
▲6▼前記トンネル加熱炉234での加熱による反応・硬化終了後は、前記成形型216は更に下流側に位置する脱型ステーション236に搬送される。この脱型ステーション236において前記成形型216は、一方の前記金型半体222の回動により開放状態となる。この状態において、前記中子228の両端部を前記溝226から離脱させることで、成形品である発泡体の樹脂ロールRをキャビティ半体220から離脱させ、更に該中子228を該ロールRから引き抜くことで成形品が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述した成形型216を使用した樹脂ロールRの製造装置の稼働により、前記キャビティ218の内部で前記流動性樹脂原料Mに熱が加えられ、反応・硬化の終了により所期の樹脂ロールRが得られる。しかしながらこの製造工程によるときは、以下の問題点が指摘される。
▲1▼基本的にバッチ処理であり、連続的な製造、すなわち効率的かつ製造コストを大きく低減させた製造が困難である。
▲2▼前記流動性樹脂原料Mへの加熱は、基本的に外部からしか実施できないため、前記キャビティ218内部に注入された該流動性樹脂原料Mの反応・硬化に部位によるバラツキが生じてしまう。これにより、得るべき樹脂ロールRの物性が不均質となり好適なロールRを製造し得ない。殊に得られる樹脂ロールRをなすウレタン発泡体は良好な断熱体であり、先に反応・硬化した表面部位が断熱体として作用するので、該反応・硬化後の表面部位より更に内側へ熱を効率的に伝達することができなくなる。従って、得られる樹脂ロールRの物性が、その半径方向に亘って大きく不均質となってしまう。
▲3▼そこで前記加熱による弊害を少なくすると共に、前記反応・加熱に必要な時間を短縮するために、前記成形型216および中子228に予熱を施すことも一般的である。この場合、製造工程上、前記成形型216に流動性樹脂原料Mを注入する前に前述の加熱が施されるが、該原料Mは該成形型216の所定部位に設けられた注入孔224(図18および図19参照)から注入されるため、図21に示す如く、該注入孔224近傍の前記流動性樹脂原料Mが最も速く接触する部位から順次反応・硬化が始まってしまう。その結果、該流動性樹脂原料Mの注入経路(この場合、得られる樹脂ロールRの軸方向)に沿って、物性の異なる樹脂ロールRが製造されるという重大な欠点が指摘される。
▲4▼前述の▲2▼および▲3▼で述べた問題を回避する手段として、前記流動性樹脂原料Mを、低温から長い時間を掛けることで該原料M内の温度差を解消しつつ、徐々に加熱する方法が考えられる。しかしこの場合、加熱に過度の時間が必要とされ、またバッチ処理はサイクルタイムが短い方が良いという点からも、実際の工業的量産をなす製造に向かないことは明らかである。
【0008】
【発明の目的】
この発明は、前述した従来の技術に内在している課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、長尺のシートを円筒体に成形して樹脂ロールを連続的に製造する際に、流動性樹脂原料の漏洩を防止し得る封止方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため本発明に係る流動性樹脂原料の封止方法は、得るべき樹脂ロールの外径に略等しい内径を有し、上流側から下流側に向けて直列に配置した所要数の成形パイプ内に、流動性樹脂原料を内包した長尺シートからなる長尺円筒体を移送させ、その移送過程において少なくとも誘電発熱原理により前記流動性樹脂原料を加熱して反応・硬化させ、これにより樹脂ロール長尺物を製造するに際し、前記長尺シートの長手方向に沿った両端縁を近接または重ね合わせて前記長尺円筒体に成形する工程における流動性樹脂原料の封止方法であって、
前記流動性樹脂原料を加熱する領域の上流側でかつ前記長尺円筒体の長手方向に沿った両端縁の間または該両端縁の重合部である該原料の漏洩可能部位に配置した熱供給手段により、該漏洩可能部位から漏洩しようとする該原料または漏洩して漏洩可能部位に存在する該原料を加熱することで、流動性樹脂原料を反応・硬化させて、この反応・硬化した該原料で漏洩可能部位を封止することを特徴とする。
【0010】
前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため本願の別の発明に係る流動性原料の封止方法は、得るべき樹脂ロールの外径に略等しい内径を有し、上流側から下流側に向けて直列に配置した所要数の成形パイプ内に、流動性樹脂原料を内包した第1長尺シートからなる第1長尺円筒体と、該第1長尺円筒体からの流動性樹脂原料の漏洩を防止するために被覆に供される第2長尺シートとを移送させ、その移送過程において少なくとも誘電発熱原理により前記流動性樹脂原料を加熱して反応・硬化させ、これにより樹脂ロール長尺物を製造するに際し、前記第1長尺シートの長手方向に沿った両端縁を近接または重ね合わせて第1長尺円筒体に成形する工程における流動性樹脂原料の封止方法であって、
前記流動性樹脂原料を加熱する領域の上流側でかつ前記第1長尺円筒体の長手方向に沿った両端縁の間または該両端縁の重合部である該原料の漏洩可能部位に配置した熱供給手段により、漏洩可能部位から漏洩しようとする該原料または漏洩して該漏洩可能部位に存在する該原料を前記第2長尺シートを介して加熱することで、流動性樹脂原料を反応・硬化させて、この反応・硬化した該原料で漏洩可能部位を封止することを特徴とする。
前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため本願の更に別の発明に係る流動性原料の封止方法は、流動性樹脂原料を内包した長尺シートの長手方向に沿った両端縁を近接または重ね合わせて長尺円筒体に成形する工程における流動性樹脂原料の封止方法であって、
前記長尺円筒体の長手方向に沿った両端縁の間または該両端縁の重合部である前記流動性樹脂原料の漏洩可能部位に配置した熱供給手段により、該漏洩可能部位から漏洩しようとする該原料または漏洩して漏洩可能部位に存在する該原料を加熱することで、流動性樹脂原料を反応・硬化させて、この反応・硬化した該原料で漏洩可能部位を封止することを特徴とする。
前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため本願の更に別の発明に係る流動性樹脂原料の封止方法は、流動性樹脂原料を内包した第1長尺シートの長手方向に沿った両端縁を近接または重ね合わせて第1長尺円筒体に成形する工程における流動性樹脂原料の封止方法であって、
前記第1長尺シートには、前記流動性樹脂原料の漏洩を防止するための第2長尺シートが被覆され、
前記流動性樹脂原料を加熱する領域の上流側でかつ前記第1長尺円筒体の長手方向に沿った両端縁の間または該両端縁の重合部である前記流動性樹脂原料の漏洩可能部位に配置した熱供給手段により、漏洩可能部位から漏洩しようとする該原料または漏洩して該漏洩可能部位に存在する該原料を前記第2長尺シートを介して加熱することで、流動性樹脂原料を反応・硬化させて、この反応・硬化した該原料で漏洩可能部位を封止することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る流動性樹脂原料の封止方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお従来技術項で既に述べた部材と同一の部材に関しては、同一符号を付けてその説明は省略する。そして実施例では、2枚の長尺のシートを用いてシャフトを備える樹脂ロールを好適に製造する製造装置に封止装置を配設した例を挙げて以下に説明する。なお、本発明において長手方向に沿った両端縁が近接するとは、該両端縁同士が接触した状態を含むものとする。また円筒体とは、真円に近い形状から楕円形等も含み、更に角部を面取りしたような多角形形状等も含む趣旨である。
【0012】
実施例に係る流動性樹脂原料の封止方法で使用される製造装置10は、基本的に直線的なライン状に構成され、図1に示す如く、該製造装置10の上流側から下流側に向けて直列に複数配置した所要数の成形パイプ20と、その最上流に配設され、該ラインに沿って第1長尺シート92(以下、第1シート92と云う)および第2長尺シート94(以下、第2シート94と云う)を連続的に供給する長尺シート供給装置24と、この下流側に配設され、該第1シート92および第2シート94を徐々に筒状に成形して得られる内側の第1長尺円筒体93(以下、第1円筒体93と云う)および外側の第2長尺円筒体95(以下、第2円筒体95と云う)からなる長尺二重円筒体90(以下、二重円筒体90と云う)となす長尺シート製筒装置30と、該円筒体90内への流動性樹脂原料Mの注入およびシャフト98の供給を夫々行なう原料注入装置50およびシャフト供給装置52と、該円筒体90内の流動性樹脂原料Mを加熱する加熱装置60と、該パイプ20の最下流側で該円筒体90を連続的に引っ張り移送するロール長尺物引張装置70と、該装置70の下流側で得られた樹脂ロール長尺物LRの外周面から該円筒体90を連続的に剥離して長尺シートに戻す長尺シート剥離装置72と、該長尺物LRを所要長に切断するロール切断装置74とから基本的に構成されている。更に、所要長に切断された前記樹脂ロールRは、得られた後加工ステーション78で外周面の研削等の後処理が施される。なお、本実施例において上流側および下流側とは、所定の位置を基点として夫々前記製造ラインにおける起点側および終点側を夫々指すものとする。
【0013】
(成形パイプ20について)
前記成形パイプ20は、最終的に得るべき樹脂ロールRの外径に略等しい内径を有し、前記製造装置10をなす製造ラインの上流側から下流側に向けて、複数かつ直列に配置され部位毎の加熱をなす後述の各加熱機構62、64および66に対応している。前記複数の成形パイプ20は、互いにその中心軸線を整列させるように配列され、成形パイプ20の材質としては、基本的に前記加熱装置60による所定温度への加熱に耐え得ると共に、後述する誘導発熱原理・誘電発熱原理による流動性樹脂原料Mの効率的な加熱を行ない得るよう、例えばガラスシートに高耐熱性のエポキシ樹脂を含浸させた、所謂非磁性体で誘電損失の小さい物質の採用が奨励される。
【0014】
(長尺シート供給装置24について)
前記長尺シート供給装置24は、前記製造ラインにおける一連の装置の最上流に配置され、前記第1シート92のロール体を備える第1長尺シート供給機構26と、前記第2シート94のロール体を備える第2長尺シート供給機構28とから構成され、前記流動性樹脂原料Mを包囲して得るべき樹脂ロールRの外形状に規制すると共に、該樹脂ロールRを前記成形パイプ20内を移送する手段として機能する該両シート92および94を連続的または間欠的に供給する。本実施例では、前記流動性樹脂原料Mを包囲して樹脂ロールRを成形する長尺のシートとして、第1シート92および第2シート94を使用する。なお前記第1シート92および第2シート94は、後述([0015])するロール長尺物引張装置70により引っ張られることで供給されるため、殊に積極供給はされないが、必要に応じて前記ロール体を積極駆動して繰り出し供給するようにしてもよい。
【0015】
(ロール長尺物引張装置70について)
前記ロール長尺物引張装置70は、基本的にサンドイッチコンベアであって、図2に示す如く、最下流に配置される前記成形パイプ20の下流側に配設され、前記二重円筒体90に内包された前記樹脂ロール長尺物LRを該二重円筒体90と共に制御下に連続して引っ張り移送する一対のベルト70a,70aから構成されている。前記一対のベルト70a,70aからなるサンドイッチコンベアは、水平方向かつ同期的に回転可能に構成されると共に、その平坦な外周面が夫々対向するよう配置されている。また前記一対のベルト70a,70aは、任意に離接可能で、かつ互いが接近する方向に常に一定の力が付勢されるよう構成され、これにより前記樹脂ロール長尺物LRの直径寸法の如何に依存することなく(二重円筒体90だけでも)確実に狭持可能となっている。すなわち二重円筒体90を、前記樹脂ロール長尺物LRと共に、その両側からサンドイッチ状態に挟持しつつ下流側へ引っ張るものである。
【0016】
前記第1シート92および第2シート94は、前述した如く、前記流動性樹脂原料Mを包囲して得るべき樹脂ロールRの外形状に規制すると共に、該パイプ20内を移送する手段として機能するものである。このため両シート92,94は、前記流動性樹脂原料Mを反応・硬化させる際に加えられる熱に対する耐熱性、得られる樹脂ロールRからの離形性、前記成形パイプ20内を移送される際の低摩擦性および前記ロール長尺物引張装置70の引張力に耐え得る機械的強度(引張強度)を備えることが要求される。例えば電気的な絶縁性を有し表面離形処理を施した紙や樹脂シート等が好適に使用される。また本実施例の場合、その内部に内包されて移送される流動性樹脂原料Mの漏洩を効率的に防止するため、2枚の前記第1シート92および第2シート94の長手方向に沿った両端縁92a,92aおよび94a,94aを夫々重ね合わせた重合部92bおよび94bを有する二重円筒体90を使用するようにしている(後述([0019]))。また前記両シート92および/または94の所要面については、得られる樹脂ロール長尺物LRからの離形性に資する加工や、前記成形パイプ20に対する低摩擦性に資する加工が施される。
【0017】
(長尺シート製筒装置30について)
前記長尺シート製筒装置30は、図3に示す如く、前記長尺シート供給装置24と最上流の前記成形パイプ20との間に配置され、所定間隔離間して設けられる規制部材としての複数の板状部材32と、各板状部材32を直立支持可能な共通基台38とから構成されている。そして前記第1シート92および第2シート94を徐々に筒状に成形し、最終的に前記成形パイプ20の内部通過を許容すると共に、該第1シート92および第2シート94における夫々の長手方向に沿った両端縁92a,92aおよび94a,94aを夫々重ね合わせて二重円筒体90とするよう構成されている。前記二重円筒体90は、図4に示す如く、前記第1シート92からなり流動性を有する流動性樹脂原料Mの漏洩を防止しつつ直接的に包囲する内側の第1円筒体93と、前記第2シート94からなり該第1円筒体93を更に外側から包囲する外側の第2円筒体95とから構成されている。この長尺シート製筒装置30において、前記第1シート92および第2シート94の断面形状の円筒形状への成形、すなわち両円筒体93および9への成形は、製造ラインに沿って直列的に配置された複数の板状部材32によってなされる。
【0018】
前記複数の板状部材32には、その配置位置に応じて前記第1シート92および第2シート94に要求される夫々の断面形状と略同一な第1スリット34および第2スリット36が個々に穿設され、該両シート92および94を挿通可能となっている。前記長尺シート製筒装置30の主要部をなす前記共通基台38は、製造ラインに対して複数の板状部材32を直交的に配置し得る複数の溝部38aを備えている。すなわち夫々の板状部材32は、前記共通基台38により製造ラインに対して上下左右方向に微調整可能かつ所要間隔で直列支持される。具体的には、第1スリット34および36を通過する前記第1シート92および第2シート94が、製造ラインに対して供給経路に沿う中心軸線に整列して、ここでは略平行状態を維持するよう構成されている。
【0019】
前記第1スリット34および第2スリット36は、図5に示す如く、前記製造ラインに沿って配置される前記複数の板状部材32の個々の配置位置において、該第1シート92および第2シート94に要求される断面形状に夫々対応する形状を有している。すなわち前記第1シート92および第2シート94は、前記長尺シート製筒装置30を通過することで、その長手方向に沿った両端縁92a,92aおよび94a,94aを夫々重ね合わせるようにされると共に、得るべき樹脂ロールRと中心軸線を整列させた長尺円筒体93および長尺円筒体95に夫々成形され、最終的には前記長尺二重円筒体90を構成するようになっている。
【0020】
このようにして、徐々に円筒形状である第1円筒体93および第2円筒体95にされる前記第1シート92および第2シート94は、前記長尺シート製筒装置30の経路途中においては、その断面形状がU字形状、所謂上方開口状態となった円弧状になる。また前記第1シート92および第2シート94の第1円筒体93および第2円筒体95への成形における後期の段階においては、何れのシート92,94もその断面形状が略筒状となっている。そこで例えば前記長尺シート製筒装置30の下流側等の位置によっては、前記板状部材32に穿設される前記第2スリット36だけで前記第1シート92および第2シート94を両円筒体93,95に成形し得るよう構成してある(図参照)。すなわち、前記長尺シート製筒装置30の所要の下流側における前記板状部材32に関しては、第2スリット36だけを備える構成とすることで、該板状部材32の製造コストの低減が可能である。
【0021】
前述した上方開口状態、すなわち上方開口領域を有する状態となった前記第1シート92に対して、図6に示す如く、前記原料注入装置50による流動性樹脂原料Mの注入およびシャフト供給装置52によるシャフト98の供給が行なわれる(詳細は後述([0024]))。なおこの際、前記第1シート92の外側を覆う前記第2シート94も、該第1シート92と同様に上方に開口した状態となっている(([0022]参照))。そして前記流動性樹脂原料Mの注入およびシャフト98の供給が行なわれた後は、前記第1シート92における上部開口は徐々に閉じていき、その外周側を前記第2シート94により覆われることになる。この際、前記第1シート92および第2シート94は最終的に、夫々の前記両端縁92a,92aおよび94a,94aが重ね合わされた重合部92bおよび94bを夫々有する第1円筒体93および第2円筒体95とされるが、該第2シート94における短手方向の全長、すなわち幅寸法は第1シート92の幅寸法より長く設定されているので、該第1円筒体93が第2円筒体95に完全に覆われる。このような構造となることにより、前記第1円筒体93から流動状態である流動性樹脂原料Mが漏洩した場合にも、前記二重円筒体90の外へ該原料Mが漏洩する事態を回避し得る。
【0022】
なお、前記第1スリット34および第2スリット36により夫々個別に成形される第1シート92および第2シート94の成形タイミングについては、前記流動性樹脂原料Mおよびシャフト98の供給をなし得るものであれば何れの方法でもよい。具体的には、前述のように第1シート92および第2シート94の成形を略同時に進行させずとも、例えば該第1シート92が完全に内側の第1円筒体93に成形された後に、第2シート94を外側の第2円筒体95に成形するようにしてもよい。これは本実施例の場合、前記複数の板状部材32に穿設されるスリット34、第2スリット36の形状によって容易に変更可能である。
【0023】
また、図7に示す如く、前記長尺二重円筒体90の外側をなす第2シート94の進行(供給)方向に対して略垂直に配置された複数のローラ102を規制部材として備える長尺シート製筒装置100を採用することも可能である。前記複数のローラ102は、前記第2シート94を得るべき第2円筒体95へと成形するように、その配置位置に応じて、すなわち該第2シート94の第2円筒体95への成形の度合いに応じて、配置角度並びに配置数等が適宜設定されている。ここでは外側に位置する前記第2シート94の成形を行なうよう記載しているが、該第2シート94の内側に存在し、かつ幅の狭い前記第1シート92は、該第2シート94の長尺円筒体95への成形に伴って必然的に第1円筒体93に成形されるため殊に問題は生じない。この他、長尺シート製筒装置としては、必要とされる第2スリット36の各部位における形状を連続的に有するブロック体や、前記ロール102を所要長のコンベアに換装した構成としてもよい。
【0024】
(原料注入装置50およびシャフト供給装置52について)
前記原料注入装置50は、予め準備された流動性樹脂原料Mの前記第1シート92における上方開口領域への注入を制御下に、例えば連続的に実施する装置であり、該流動性樹脂原料Mを貯留する原料タンク(図示せず)に連通されたノズルにより構成されている。本実施例で使用される流動性樹脂原料Mは、前述の如く、メカニカルフロス法によってウレタン樹脂となるポリオールおよびイソシアネート等の原料と、該原料に反応・硬化後にセルとなる乾燥エアーまたは窒素等の不活性ガス等の造泡用気体とを混合して製造される。また前記流動性樹脂原料Mは、成形時の温度において注入等を許容し得る流動性を有する樹脂原料一般が使用可能であり、得られる樹脂ロールRに求められる物性等により、適宜原料における素材および発泡するか否かといった性状が決定される。前記素材としては、例えばウレタン、ウレア、NBRラテックス、アクリルラテックスまたはPVCラテックス等の一般的な樹脂が使用可能である。
【0025】
殊に本実施例の加熱方法に鑑み、その誘電率が1.1以上で、誘電損失(係数)が1×10-3を超える物質の使用が好適である。また原料性状についても、前述の如く、使用温度域で流動状態をなせばソリッド、機械的発泡による発泡原料または化学的発泡がなされる発泡原料の何れであってもよい。前記原料注入装置50から注入される流動性樹脂原料Mの注入量は、順次移送される第1シート92において、供給される該原料Mを包囲して得るべき樹脂ロールRの体積となるように算出されている。この際、前記シャフト98が前記原料注入装置50の上流で供給される場合、該シャフト98および位置決め部材99の体積を考慮した計算がなされる。また前記流動性樹脂原料Mが化学的発泡法による原料である場合には、その発泡倍率も考慮する必要がある。なお、前記原料注入装置50による流動性樹脂原料Mの注入は、例えば制御を施さず手動下に実施することも可能である。
【0026】
また前記シャフト供給装置52は、得るべき樹脂ロールRに必要とされるシャフト98を得るべき樹脂ロール長尺物LRの略中心軸線に沿って、前記第1シート92における上方開口領域へ(本実施例の場合、間欠的に)供給するものである。なお、前記原料注入装置50およびシャフト供給装置52の配置位置については、前記長尺シート製筒装置30において前記流動性樹脂原料Mおよびシャフト98を、前記第1シート92の上方開口領域に注入・供給し得る位置であれば殊に問題はない。前記シャフト98としては、得るべき樹脂ロールRに必要とされる所要長を有する中実または中空の物質が使用される。また後述([0035])する加熱装置60において誘導発熱原理を利用した内部加熱機構62を使用する際には、少なくともその外周面98bに誘導発熱され得る物質が付与等された中実または中空の物質が使用される(本実施例においては中実構造)。前記誘導発熱され得る物質としては、後誘導発熱原理による熱供給を効率的に実施すべく、鉄等の磁性体を採用してもよく、この他、得るべき樹脂ロールRに軽量性等が必要とされる場合には、軽量なABS樹脂を採用すると共に、該シャフト98の外周面98bとして、例えば誘導発熱され得る金属片や金属メッキを付与するようにしてもよい。このように誘導発熱され得る物質をシャフト98の外周面98bに備えていれば、内部の物質にはステンレス等の非磁性体、ガラス、セメント或いはPOM(ポリオキシメチレン)またはPES(ポリエーテルサルホン)等の各種樹脂が採用可能である。なお、本実施例ではシャフトを備えた樹脂ロールについて説明しているが、該シャフト98を有さない樹脂ロールRであってもよい。この場合、前記シャフト供給装置52の他、前記シャフト98の外周面98bを介して流動性樹脂原料Mを加熱する内部加熱機構62(後述[0035])は必要なくなる。
【0027】
また前記シャフト98は、その両端部98a,98aに非磁性体からなり、得るべき樹脂ロールRの外径に略等しい内径を有する位置決め部材99,99が装着された状態で供給される。前記位置決め部材99は、前記シャフト98の中心軸線を得るべき樹脂ロールRにおける中心軸線に沿わせるための部材であり、該部材99を装着することで前記第1円筒体93および第2円筒体95の内径の規制も可能となる。前記位置決め部材99を構成する非磁性体としては、素材自体が弾性を有するシリコーンゴム等や、弾性は有しないがアルミニウム等が好適である。なお、本実施例に係る製造装置10については、前記シャフト98に換えて、所謂ダミーシャフトを使用して、一旦シャフト付き樹脂ロールの製造をなし、その後に該ダミーシャフトを引き抜いて中空円筒状の樹脂ロールになし、その後に必要に応じて所要のシャフト部材を挿入するようにしてもよい。この場合、前記ダミーシャフトの外周面には、反応・硬化した流動性樹脂原料Mからの離形性を高めるべく、所要の離形処理を施すのが好ましい。このようにすることで、後述する後加工ステーション78において個々にシャフト98を対応的に挿入する方法が採用され、例えば軸方向に短尺の樹脂ローラを効率的に製造し得る。また、前記ダミーシャフトの存在により、該ダミーシャフトと前記流動性樹脂原料Mとの境界面には積極的にスキン層が形成される。そして前記スキン層の存在により、前記シャフト98を樹脂ロールRへ装着する際の圧入性および接着性等の加工性が向上する。なお前記ダミーシャフトとして、前記樹脂ロールRに挿入されるシャフト98と略同一な直径および柔軟性を備える長尺部材を使用してもよい。この長尺のダミーシャフトは、例えば前記流動性樹脂原料Mの注入前には前記板状部材32に別途該ダミーシャフトを支持し得るよう設けられた孔部と、注入後には別途設けられた支持部材とによって位置決めされ、これにより略中心軸線に該長尺のダミーシャフトを備えた該樹脂ロール長尺物LRが得られる。
【0028】
なお、複数の前記シャフト98を、図8に示すように、複数の前記位置決め部材99によって連結させた状態とし、前記上方開口領域に対して連続的に供給することも可能である。また、前記原料注入装置50およびシャフト供給装置52の配置位置については、前記長尺シート製筒装置30において前記流動性樹脂原料Mおよびシャフト98を、前記第1シート92の上方開口領域に注入・供給し得る位置であれば殊に問題はない。従って、前記原料注入装置50およびシャフト供給装置52の製造ラインに対する配置順序については、殊に限定されず、何れの装置50,52が上流側に配置されてもよい。前記原料注入装置50が上流側に設置された際には、殊に制限事項はなく、第1シート92の移送速度から算出される適正量の流動性樹脂原料Mを連続的に注入すればよい。
【0029】
(封止装置80について)
本実施例において前記長尺シート製筒装置30の下流側であって前記成形パイプ20の上流側には、図9に示す如く、前記重合部92bが形成される直後の位置に電熱ヒータを内蔵した熱良導体の金属ブロックを、上下方向に移動させ得る封止装置80が備えられている。前記封止装置80は、図10に示す如く、前記重合部92b、すなわち前記第2円筒体95を介して前記流動性樹脂原料Mが漏洩し得る部位Pに金属ブロックを摺接的に当接・押圧させることで、該押圧部分における前記第1円筒体93直下の前記流動性樹脂原料Mを局所的かつ瞬時に反応・硬化させるものである。前記重合部92bは、前記長手方向の両端縁92a,92aを重ね合わせて形成される部位であり、本実施例における流動性樹脂原料Mの漏洩可能性がある漏洩可能部位Pである。そして前記封止装置80による封止により、内包されて移送されている流動性樹脂原料Mの前記漏洩可能部位Pからの、具体的には前記長手方向に沿った両端縁92a,92a間からの漏洩は積極的に防止される。
【0030】
前記封止装置80による封止は、具体的には前記重合部92bの直下に存在する前記流動性樹脂原料Mに対して、前記第1シート92および第2シート94を介して、該原料Mを反応・硬化させるに足る熱を、該重合部92bに前記熱供給手段81を当接させることで実施される(図10参照)。この熱の供給により、前記重合部92bの直下に存在した前記流動性樹脂原料Mが反応・硬化し、該原料Mが該重合部92bに接着剤の如く作用する。この接着力により前記第1円筒体92の重合部92の部分は、該円筒体92自身が内包する前記流動性樹脂原料Mと接着され、容易に剥離しない、すなわち封止された状態となる。
【0031】
通常、前記流動性樹脂原料Mはその注入性等を考えた場合、粘性が低く流動性が高い方が好ましい。しかしこのような状態にあっては、図11に示す如く、前記重合部92bに少量の前記流動性樹脂原料Mが介在してしまう場合が想定される。このような場合においては、漏洩した少量の前記流動性樹脂原料Mだけを前記重合部92b内で反応・硬化させることで、該重合部92bの粘着成分として利用し得るためより効率的な該流動性樹脂原料Mの漏洩防止が期待できる(図11(a)参照)。すなわち前記封止装置80によれば、前記二重円筒体90に内包される流動性樹脂原料Mが、該前記二重円筒体90から漏洩してしまっている場合、まだ漏洩していない場合、の何れの場合についても対応し得る。また、前記流動性樹脂原料Mの漏洩量が多く、該流動性樹脂原料Mが重合部92bから漏洩した場合であっても、該重合部92bを更に外側から覆う前記重合部94b内または近傍で同じく反応・硬化される(図11(b)参照)。
【0032】
なお前記金属ブロックに換えて、同じく電熱ヒータを内蔵した熱良導体の金属ローラを使用するようにしてもよい。この場合、前記長尺二重円筒体90の移送に伴って前記金属ローラが回転されることになり、該長尺二重円筒体90との間に摩擦が生じず前記ロール長尺物引張装置70に負荷をかけることがないので好適に採用し得る。また前記重合部92bの形成予定ラインに沿って、例えば前記第1スリット34または前記長尺シート製筒装置30の直後に配設される成形パイプ20の内周面20aにラインヒータ等を配置することで対応するようにしてもよい。
【0033】
また、前記重合部94bについては、前記第1シート92および第2シート94を成形する前記第1スリット34および第2スリット36の形状を変化させることで、その指向方向を例えば下向きに容易に変更可能である。この場合、前記重合部92bが上方を指向する前記内側の第1円筒体93に対する外側の第2円筒体95の被覆は、該重合部92bと、第2シート94における両端縁94a,94aの重合部94bが最も離間するように実施することが、該重合部92bからの流動性樹脂原料Mの漏洩防止の観点から望ましい。すなわち図12に示す如く、上方を指向する重合部92bを有する内側の第1円筒体93の下方を指向する重合部94を有する外側の第2円筒体95で全体的に被覆する構造である(図12(a)参照)。この場合、前記熱供給装置81は前記二重円筒体90の上方から、前記第2円筒体95を介して、前記漏洩可能部位Pである重合部94bに熱を供給し、該重合部92bとその内部に存在する流動性樹脂原料Mとを接着して封止することになる。この他、前記重合部94bの指向方向を下方以外の側方等に変化させることも可能である。
【0034】
更に、本実施例では前記第1シート92の両端縁92a,92aを重ね合わさせて重合部92bを、第2シート94の両端縁94a,94aを重ね合わさせて重合部94bを夫々形成するようにしているが、前記熱供給装置81による積極的な漏洩防止により、以下の形態の実施も可能である。例えば、前記両端縁92a,92aだけ重ね合わせる場合(図12(b)参照)、該両端縁94a,94aだけ重ね合わせる場合(図12(c)参照)または両シート92および94の両端縁92a,92aおよび94a,94aの何れも重ね合わさない場合(図12(d)参照)、である。前記1シート92の両端縁92a,92aや、第2シート94の両端縁94a,94aの近接・重合の形態は、前述の如く、第1スリット34および/または第2スリット36で容易に設定可能である。
【0035】
(加熱装置60について)
前記加熱装置60は、前記長尺シート製筒装置30の下流側に配設され、該製筒装置30を経て移送状態にある長尺二重円筒体90の内部に夫々注入・供給された流動性樹脂原料Mおよびシャフト98に反応・硬化に必要な熱量を供給するものである。すなわち前記加熱装置60は、図13に示す如く、成形パイプ20の外周に巻回された誘導コイル63へ交流電圧を印加する誘導発熱原理により加熱されるシャフト98の外周面98bを介して該シャフト98を囲繞している前記流動性樹脂原料Mにおける内周領域IPを選択的に加熱する内部加熱機構62と、前記成形パイプ20の外周部に同心的に配置されると共に、同じく誘導発熱原理により発熱される筒状体64aを介して該流動性樹脂原料Mにおける外周領域OPを加熱する外部加熱機構64と、該パイプ20を挟んで対向的に配置される一対の電極67,67に高周波電圧を印加する誘電発熱原理により該両領域OPおよびIPに挟まれた該流動性樹脂原料Mにおける中間領域MPを加熱する中間加熱機構66とから基本的に構成されている。また前記中間加熱機構66の直前には前記シャフト98に誘導発熱原理により予熱(本実施例においては再加熱)するための予備加熱機構68が設けられ、該中間加熱機構66の下流側には前記加熱装置60の各機構62、64および66から供給された熱量を効率的に利用してまたは積極的に加熱を施すことで樹脂ロール長尺物LRの熱養生を行なう保温機構69が設けられている。なお、前記内周領域IPの加熱については、前記内部加熱機構62を省略してシャフト98を前記流動性樹脂原料Rが反応を開始しない程度に予熱した状態で供給し、後述の中間加熱機構66による加熱により、前記中間領域MPと共に実施するようにしてもよい。同時に前記外周領域MPの加熱を後述([0036])する伝導加熱により実施すれば、誘電発熱原理による加熱は不要となる。
【0036】
この加熱装置60において、誘導発熱原理により作動する内部加熱機構62および外部加熱機構64の配置部位においては、加熱すべきシャフト98以外の物質、具体的には前記第1シート92および第2シート94、流動性樹脂原料M並びに成形パイプ20については非磁性体であることが望ましい。また誘電発熱原理により作動する中間加熱機構66の配置位置においては、加熱すべき流動性樹脂原料Mの中間領域MP以外の部分、具体的に前記第1シート92および第2シート94並びに成形パイプ20については、誘電損失の小さい物質であることが望ましい。なお、前記筒状体64aは成形パイプ20の外周部にあるため、通常の電熱ヒータ65等による、所謂伝導加熱による直接加熱も可能である。この場合、前記筒状体64aとしては、熱伝導効率の良好な、例えば金属が好適に採用される。
【0037】
ここまでの各装置を経ることで、得るべき樹脂ロールRの基となる樹脂ロール長尺物LRが得られる。従って、得られた前記樹脂ロール長尺物LRに対して、必要とされる、例えば前記樹脂ロールRの外形状を規制等している前記二重円筒体90の剥離や、該樹脂ロール長尺物LRの所要長への切断等の後加工一般を実施することで樹脂ロールRが得られることになる。この各後加工については、手動または自動といった様々な形態が考えられる。
【0038】
(長尺シート剥離装置72、ロール切断装置74および後加工ステーション78について)
前記長尺シート剥離装置72は、前記二重円筒体90を前記樹脂ロール長尺物LRからシート状に剥離すると共に、このシート状剥離により得られた第1シート92および第2シート94の双方を長尺シート回収機構72aおよび第2長尺シート回収機構72bにより別々にシート状としつつロール状に巻き取り回収するものである。そしてロール状に回収された前記第1シート92および第2シート94は、そのままの形で前記第1長尺シート供給機構26および第2長尺シート供給機構28からの該第1シート92および第2シート94の供給に供される。前記ロール切断装置74は、所定間隔で往復移動するカッター74aと、前記二重円筒体90から前記第1シート92および第2シート94を剥離・回収した樹脂ロール長尺物LRを載置可能な台部74bとを備え、前記樹脂ロール長尺物LRを所要長に切断することで得るべき樹脂ロールRとする装置である(図1参照)。そして前記ロール長尺物引張装置70の引張速度に同期しつつ、製造される樹脂ロールRの内部に配置されるシャフト98の位置を検知または予め知り得て該シャフト98間の切断をなし得るようされている。そして前記ロール切断装置74の下流側には、所要長に切断された樹脂ロールRに外周面の研削等の後加工を施す後加工ステーション78が設けられている(図1参照)。この後加工ステーション78で施される後加工としては、前記樹脂ロールRの両端部加工、すなわち前記位置決め部材99,99の取り外しおよび両端部98aの切断や、該樹脂ロールRの外周面研削による高真円度の達成またはセルの露出等が挙げられる。また前記第1円筒体93における重合部92bの転写により発生する微小な段差は、前記外周面研削により容易に除去可能である。ここまでの各装置による加工を経ることで、得るべき樹脂ロールRが得られる。
【0039】
(ガイドシート76について)
そして前記成形パイプ20の内周面20aには、該内周面20aに接触しながら移送される前記二重円筒体90との間の摩擦を低減するべく、該内周面20aに該成形パイプ20の長手方向に延在して、すなわち該複数の成形パイプ20の最上流から最下流に至る全長に亘ってガイドシート76を連続的に配置させてもよい。前記ガイドシート76の材質としては、アラミド繊維を主体とし、これを所要のシート状に織り上げて、フッ素樹脂またはシリコーン樹脂等をコートしたものが好適である。また前記ガイドシート76の主体としては、アラミド繊維の他、アラミド紙、ポリイミドフィルムまたはPPS(ポリフェニレンサルファイド)フィルム等が採用可能である。そして実際の使用に際しては、最上流に位置する前記成形パイプ20の上流側に設定される起点にロール状とされたガイドシート76を備えるガイドシート供給機構22を配置し、最下流に位置する前記成形パイプ20の下流側に設定される終点に所定の駆動手段を有するガイドシート回収機構23が配置される。そして前記ガイドシート76は、ガイドシート供給機構22から必要に応じて導出され、前記ガイドシート回収機構23によりロール状に巻き取り回収可能となっており、この構造により必要に応じて前記成形パイプ20内のガイドシート76を交換し得るよう構成されている。なお前記ガイドシート76の幅寸法は、前記内周面20aの周長以上に設定されている。
【0040】
また前記ガイドシート76は、その材質故に高い耐熱性と低い摩擦性の併有を達成している。そして前記ガイドシート76の幅寸法は、少なくとも成形パイプ20の内周面20aの内周長以上に設定され、該内周面20aを全て被覆可能な寸法とされている。そして前記ガイドシート76には、前記二重円筒体90と内周面20aとの間に発生する摩擦力の低減効果と、該円筒体90から流動性樹脂原料Mの漏洩による弊害を軽微な程度に抑制する効果とが期待できる。このため前記成形パイプ20の長さおよび内径並びに必要とされる耐熱性等の要素から、その内周面20aに対するフッ素樹脂またはシリコーン樹脂等を直接的に付与する低摩擦化加工は困難となる場合において、前記ガイドシート76の存在は、非常に簡便かつ有効な低摩擦化加工の代替手段となる。
【0041】
【変更例】
前記実施例では、前記樹脂ロールRの外形状を規制して包囲する円筒体として、前記第1シート92および第2シート94を製筒し、二重化した二重円筒体90を使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図14に示す長尺シート製筒装置110により該長尺シートからなる第1円筒体93だけを使用して樹脂ロールRを製造する場合にも、本発明に係る封止方法は使用し得る。この場合、図15に示す如く、前記第1円筒体93の長手方向に沿った両端縁92a,92aは、重ね合わせて重合部92bを形成する場合(図15(a)参照)、または前記重合部92bを形成しない場合(図15(b)参照)の双方が考えられるが、何れの場合であっても本発明に係る封止方法を用いれば、前記流動性樹脂原料Mの漏洩を防止し得る。なお前記長尺シート製筒装置110の構成は、前記長尺シート製筒装置30と略同一であり、各板状部材32に第2スリット36が穿設されず、第1のスリット34だけとなっている点で異なっている。
【0042】
前記長尺シート製筒装置110を用いた樹脂ロールRの製造においては、前記第2シート94が使用されないため、該シート94に関わる各装置・機構等が不必要となり、初期投資コストおよび装置の運用コストを低減効果が期待できる。その一方で前記二重円筒体90に比較して、引張時に掛かる単位当たりの力が大きくなるため、前記ロール長尺物引張装置70によって付勢される引張力に対する前記第1シート92の引張強度について留意する必要がある。なお、前述([0023])した長尺シート製筒装置100についても採用し得る。
【0043】
【別の変更例】
この他、図16に示すような長尺シート製筒装置120を備える製造ラインにより、図17に示す如く、幅狭の前記第2シート94により前記第1円筒体93の長手方向に沿った両端縁92a,92aの間(図17(a)参照)や、該両端縁92a,92aを重ね合わせて形成される重合部92b上(図17(b)参照)を、局部的な覆うようにする場合でも、前記封止装置80によって前記流動性樹脂原料Mの漏洩可能部位Pからの漏洩をなくすため、好適に樹脂ロールRを製造し得る。前記長尺シート製筒装置120の構成は、前述の長尺シート製筒装置110と略同等で各板状部材32に第2スリット36が穿設されず、第1スリット34だけとなっていると共に、前記長尺シート供給装置24(第2長尺シート供給機構28)から連続的に供給される前記第2シート94が、前記原料注入装置50およびシャフト供給装置52の下流側に配設される第2長尺シート案内装置40により前記第1シート92に所定位置に案内・付与されるように構成されている。前記第2長尺シート供給機構28については、前記長尺シート供給装置24と別体として前記第2長尺シート案内装置40と一体化するようにしてもよい。
【0044】
前記第2シート94は、前記第1シート92からなる第1円筒体93の全体を覆うわけではなく、該円筒体93における長手方向に沿った両端縁92a,92aの間または重合部92bからの流動性樹脂原料Mの漏洩を回避し得る程度に存在するだけでよい。また前記第2シート94による前記流動性樹脂原料Mの効率的な漏洩回避のために、該第2シート94における第1円筒体93との当接する側への所要の粘着手段付与が好適である。この粘着手段に換えて、所要の接着手段を採用するようにしてもよい。
【0045】
前記長尺シート製筒装置120を用いた樹脂ロールRの製造においては、幅寸法が短い第2シート94を使用するため、該シート94に係るコストが低減されると共に、その取り扱いが容易化することによる装置運用コストの低減が期待できる。その一方で前述の変更例と同様に、前記二重円筒体90に比較して、引張時に掛かる単位当たりの力が大きくなるため、前記ロール長尺物引張装置70によって付勢される引張力に対する前記第1シート92の引張強度について留意する必要がある。なお、ここで述べた別の変更例についても、前述([0023])した長尺シート製筒装置100の採用は可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る流動性樹脂原料の封止方法によれば、長尺のシートにおける長手方向に沿った両端縁の間またはその重合部等の流動性樹脂原料の漏洩可能部位を、熱供給手段により加熱して該流動性樹脂原料の反応・硬化により封止するようにしてので、該漏洩可能部位からの該原料の漏洩を効率的かつ確実に防止し得る。これにより、前記流動性樹脂原料の漏洩による製造装置の汚濁や汚濁に伴う故障等を防止し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るシャフト付き樹脂ロールの製造装置全体を示す概略側面図である。
【図2】実施例に係るロール長尺物引張装置の部分を拡大して示す斜視図である。
【図3】実施例に係る長尺シート製筒装置の部分を拡大して示す斜視図である。
【図4】実施例に係る加熱工程を実施する加熱装置の部分を拡大して示す断面図(図4(a))と、側面図(図4(b))である。
【図5】図3に示した長尺シート製筒装置を構成する複数の板状部材における夫々のスリットおよび第2スリットの形状を製造ラインの流れに沿って示す説明図である。
【図6】図3に示した長尺シート製筒装置で実施される流動性樹脂原料の注入、シャフトの供給並びに第1長尺シートおよび第2長尺シートの長尺円筒体および長尺円筒体への夫々の成形を段階的に示す工程図である。
【図7】ローラを用いて第1シートおよび第2シートから長尺二重円筒体を得る長尺シート製筒装置の概略を示す斜視図および各製筒段階の断面図である。
【図8】実施例に係る長尺シート製筒装置を使用し、シャフトを連続的に供給する状態を示す概略斜視図である。
【図9】実施例に係る封止装置の部分を拡大して示す斜視図である。
【図10】第1長尺シートの長手方向に沿った両端縁が重ね合わされた際に、図9に示した封止装置で実施される接合部分の流動性樹脂原料の反応・硬化の様子を示した断面図である。
【図11】第1長尺シートの長手方向に沿った両端縁が重ね合わされると共に、流動性樹脂原料が漏洩した際に、図9に示した封止装置で実施される接合部分の流動性樹脂原料の反応・硬化の様子を示した断面図である。
【図12】第1長尺シートの長手方向に沿った両端縁が重ね合わされない場合に、図9に示した封止装置で実施される接合部分の流動性樹脂原料の反応・硬化の様子を示した断面図である。
【図13】実施例に係る加熱装置により実施される各加熱方式で加熱され得る各領域を示す断面図である。
【図14】単一の長尺シートを用いて樹脂ロールを製造する変更例に係る製造装置における長尺シート製筒装置の部分を拡大して示す斜視図である。
【図15】変更列における長尺シートの長手方向に沿った両端縁の接合部分を示す概略断面図である。
【図16】第1長尺シートおよびその幅寸法の短い第2長尺シートを用いて樹脂ロールを製造する別の変更例に係る製造装置における長尺シート製筒装置の部分を拡大して示す斜視図である。
【図17】別の変更列における第1長尺シートの長手方向に沿った両端縁の接合部分を示す概略断面図である。
【図18】従来技術に係る樹脂ロールの製造において、流動性樹脂原料の発泡に使用するロール成形金型を示す平面図である。
【図19】図18に示すロール成形金型に樹脂ロールが成形された際の内部状態を示す断面図である。
【図20】従来技術に係る樹脂ロールの製造において、ロール成形金型による樹脂ロール製造装置および工程を概略的に示す構成図である。
【図21】図18に示すロール成形金型に流動性樹脂原料を注入した際の、該原料の状態を示す状態図である。
【符号の説明】
20 成形パイプ
76 ガイドシート
76a 長手方向に沿った端縁
76b 重合部
81 熱供給手段
92 長尺のシート(長尺シート・第1長尺シート)
92a 長手方向に沿った端縁
92a 重合部
93 長尺の円筒体(長尺円筒体・内側の長尺円筒体)
94 長尺のシート(第2長尺シート)
94a 長手方向に沿った端縁
94b 重合部
95 長尺の円筒体(外側の長尺円筒体)
98 シャフト
98b 外周面
M 流動性樹脂原料
LR 樹脂ロール長尺物
R 樹脂ロール

Claims (7)

  1. 得るべき樹脂ロール(R)の外径に略等しい内径を有し、上流側から下流側に向けて直列に配置した所要数の成形パイプ(20)内に、流動性樹脂原料(M)を内包した長尺シート(92)からなる長尺円筒体(93)を移送させ、その移送過程において少なくとも誘電発熱原理により前記流動性樹脂原料(M)を加熱して反応・硬化させ、これにより樹脂ロール長尺物(LR)を製造するに際し、前記長尺シート(92)の長手方向に沿った両端縁(92a,92a)を近接または重ね合わせて前記長尺円筒体(93)に成形する工程における流動性樹脂原料(M)の封止方法であって、
    前記流動性樹脂原料(M)を加熱する領域の上流側でかつ前記長尺円筒体(93)の長手方向に沿った両端縁(92a,92a)の間または該両端縁(92a,92a)の重合部(92b)である該原料(M)の漏洩可能部位(P)に配置した熱供給手段(81)により、該漏洩可能部位(P)から漏洩しようとする該原料(M)または漏洩して漏洩可能部位(P)に存在する該原料(M)を加熱することで、流動性樹脂原料(M)を反応・硬化させて、この反応・硬化した該原料(M)で漏洩可能部位(P)を封止する
    ことを特徴とする流動性樹脂原料の封止方法
  2. 得るべき樹脂ロール(R)の外径に略等しい内径を有し、上流側から下流側に向けて直列に配置した所要数の成形パイプ(20)内に、流動性樹脂原料(M)を内包した第1長尺シート(92)からなる第1長尺円筒体(93)と、該第1長尺円筒体(93)からの流動性樹脂原料(M)の漏洩を防止するために被覆に供される第2長尺シート(94)とを移送させ、その移送過程において少なくとも誘電発熱原理により前記流動性樹脂原料(M)を加熱して反応・硬化させ、これにより樹脂ロール長尺物(LR)を製造するに際し、前記第1長尺シート(92)の長手方向に沿った両端縁(92a,92a)を近接または重ね合わせて第1長尺円筒体(93)に成形する工程における流動性樹脂原料(M)の封止方法であって、
    前記流動性樹脂原料(M)を加熱する領域の上流側でかつ前記第1長尺円筒体(93)の長手方向に沿った両端縁(92a,92a)の間または該両端縁(92a,92a)の重合部(92b)である該原料(M)の漏洩可能部位(P)に配置した熱供給手段(81)により、漏洩可能部位(P)から漏洩しようとする該原料(M)または漏洩して該漏洩可能部位(P)に存在する該原料(M)を前記第2長尺シート(94)を介して加熱することで、流動性樹脂原料(M)を反応・硬化させて、この反応・硬化した該原料(M)で漏洩可能部位(P)を封止する
    ことを特徴とする流動性樹脂原料の封止方法
  3. 流動性樹脂原料(M)を内包した長尺シート(92)の長手方向に沿った両端縁(92a,92a)を近接または重ね合わせて長尺円筒体(93)に成形する工程における流動性樹脂原料(M)の封止方法であって、
    前記長尺円筒体(93)の長手方向に沿った両端縁(92a,92a)の間または該両端縁(92a,92a)の重合部(92b)である前記流動性樹脂原料(M)の漏洩可能部位(P)に配置した熱供給手段(81)により、該漏洩可能部位(P)から漏洩しようとする該原料(M)または漏洩して漏洩可能部位(P)に存在する該原料(M)を加熱することで、流動性樹脂原料(M)を反応・硬化させて、この反応・硬化した該原料(M)で漏洩可能部位(P)を封止する
    ことを特徴とする流動性樹脂原料の封止方法。
  4. 流動性樹脂原料(M)を内包した第1長尺シート(92)の長手方向に沿った両端縁(92a,92a)を近接または重ね合わせて第1長尺円筒体(93)に成形する工程における流動性樹脂原料(M)の封止方法であって、
    前記第1長尺シート(92)には、前記流動性樹脂原料(M)の漏洩を防止するための第2長尺シート(94)が被覆され、
    前記流動性樹脂原料(M)を加熱する領域の上流側でかつ前記第1長尺円筒体(93)の長手方向に沿った両端縁(92a,92a)の間または該両端縁(92a,92a)の重合部(92b)である前記流動性樹脂原料(M)の漏洩可能部位(P)に配置した熱供給手段(81)により、漏洩可能部位(P)から漏洩しようとする該原料(M)または漏洩して該漏洩可能部位(P)に存在する該原料(M)を前記第2長尺シート(94)を介して加熱することで、流動性樹脂原料(M)を反応・硬化させて、この反応・硬化した該原料(M)で漏洩可能部位(P)を封止する
    ことを特徴とする流動性樹脂原料の封止方法。
  5. 前記熱供給手段(81)は、電熱ヒータを内蔵した熱良導体の金属ブロックからなる請求項1〜4の何れか一項に記載の流動性樹脂原料の封止方法
  6. 前記熱供給手段(81)は、電熱ヒータにより加熱される熱良導体の金属ローラからなる請求項1〜4の何れか一項に記載の流動性樹脂原料の封止方法
  7. 前記熱供給手段(81)は、前記長尺円筒体(93)の長手方向両端縁(92a,94a)の間または重合部(92b,94b)の通過位置に沿って配置された所要長のラインヒータからなる請求項1〜4の何れか一項に記載の流動性樹脂原料の封止方法
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