JP4323675B2 - 減衰機能付案内装置及びこの装置を用いた免震装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軌道レールと、この軌道レールに沿って移動する移動ブロックと、前記軌道レールと前記移動ブロックとの両側にわたって設けられた転動体転動路と、この転動体転動路内を転動する多数の転動体と、を備えた案内装置に関し、特に移動ブロックの移動力を減衰させる減衰機能付案内装置に関する。
また、本発明は、建物の免震装置に係り、特に他に減衰装置を必要とせず、構造を簡単にすることができる減衰機能付案内装置を用いた免震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、地震動の性質を考慮して、その影響をできるだけ小さく抑えるように特に配慮を施した免震構造を採用した建物があり、このような免震建物として、地盤と建物との間に地震によって構造物に伝達される力をできるだけ小さくする免震装置を組み込んだものがある。
【0003】
例えば、図13は従来の免震用直線案内装置1が用いられた免震装置を示すものであり、4つの免震用直線案内装置1が基板2上に設けられている。各免震用直線案内装置1は、上下一対の直線案内装置1A,1Bを有している。下側の直線案内装置1Aは、基板2上に固定された軌道レール3と、この軌道レール3にその長手方向へ移動自在に設けられた移動ブロック4とから構成されている。上側の直線案内装置1Bは、軌道レール5と、この軌道レール5に移動自在に設けられた移動ブロック6とから構成されている(特開平1−25930号公報参照)。
【0004】
上記構成の免震装置では、各免震用直線案内装置1の移動ブロック4が基板2に対して水平なX方向へ移動可能であり、移動ブロック6がY方向へ移動可能である。従って、基板2がX,Y方向へ移動したとしても、移動ブロック6によって支持された物品(図示せず)は、ほぼ一定の位置を維持し、振動がほぼ伝わらない。
【0005】
ところで、従来の免震用直線案内装置1を用いる場合には、減衰装置を別途設けている。例えば、図13に示すものの場合には、基板2と、4つの移動ブロック6によって支持された載置板(図示せず。この載置板には、物品が載置される。)との間に積層ゴム等からなる減衰部材7からなる減衰装置を設けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、減衰装置を別途設けると、(1) 免震装置の構造が複雑になるため、設置作業等余分に手間がかかって作業能率が低下する。(2) 減衰装置のコストが加わり、免震装置が高価なものになる。(3) 減衰装置を備える空間を必要とし、広い取付空間を必要とする。(4) 減衰装置は建物の使用期間と同じだけの長時間にわたってその減衰特性を一定に保持しなければならず、保守が必要である、等の問題が生じる。
【0007】
また、免震用直線案内装置1および建物全体がゴムからなる減衰部材7の基板2に対する水平方向の摩擦係数、すなわち免震能力に影響を受け、その能力にも各減衰部材7によりばらつきがあるため、免震用直線案内装置1および建物の設計の自由度が大きく制約される。しかも、大きな地震の場合には減衰部材7の減衰効果が過大になり、免震用直線案内装置1による免震効果が低下するおそれがあった。
【0008】
ところで、軌道レールの両端方向の幅を中央位置の幅より大きくし、軌道レールと移動ブロックの間に設けられた転動体(コロやボール)を挟む転動体転動路を中央位置から両端方向に向かうにつれて狭くし、コロやボールに対して摩擦抵抗を生じさせて移動ブロックの移動力を減衰させ軌道レール自体に減衰機能を持たせることが考えられる。
【0009】
しかし、軌道レールの両端方向の幅が大きいと、軌道レールの両端部より移動ブロックを組み付けることができない。この場合は、軌道レールの中央部を切断して中央部より移動ブロックを組み付けてから軌道レールを継ぐといった面倒な作業が必要になり、作業効率の低下と軌道レールの強度に不安が生じる。
【0010】
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、減衰装置の取付空間を必要とせず、単純な構造で低コストな減衰機能付案内装置及びこの減衰機能付案内装置を用いた免震装置を提供することを技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の減衰機能付案内装置及びこの装置を用いた免震装置は以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の請求項1に記載の減衰機能付案内装置は、軌道レールと、この軌道レールに沿って移動する移動ブロックと、前記軌道レールと前記移動ブロックとの両側にわたって設けられた転動体転動路と、この転動体転動路内を転動する多数の転動体と、を備えた案内装置において、前記軌道レールの頂面に長手方向に沿って穿設された溝と、この溝に複数設けられた楔着孔と、この複数の楔着孔に楔着する複数の楔形状部材と、を有し、前記複数の楔着孔に前記複数の楔形状部材を楔着することによって前記軌道レールの前記転動体で挟まれる転動溝間の間隔寸法を大きくし、前記転動体転動路を相対的に狭めて前記移動ブロックの移動抵抗を大きくすると共に移動力を減衰させることを特徴とする。
【0012】
請求項1記載の構成によれば、複数の楔着孔に複数の楔形状部材を楔着することによって軌道レールに沿った所望の位置で軌道レールの断面形状を所望の大きさに調整でき、転動体を挟む転動溝間の間隔寸法を任意に設定することができる。そして、転動体転動路が相対的に狭まり、転動体の予圧が大きくなると、転動体の転がり抵抗が増加すると共に、転動体としてボールを使用した場合には、ボール各部の転動体転動路に対する回転半径の相異に基づいて生ずる差動滑りによる抵抗が増加して、軌道レール上での移動ブロックの移動抵抗が大きくなる。従って、移動ブロックの移動力が減衰する。
【0013】
なお、前記のように、転動体としてボールを使用した場合、ボールが転走する転動体転動路の形状は、ボールの半径寸法と略同一半径としたサーキュラ形状と、ボールの半径寸法より大きい2つの円弧からなるゴシックアーチ形状とを採用することができる。このとき、前記サーキュラ形状と、前記ゴシックアーチ形状とを比較するとゴシックアーチ形状の方が同一の予圧によって発生するボールのボール転動溝に対する差動滑り量がサーキュラー形状のボール転動溝より大きいため、移動ブロックの移動抵抗の変化の度合いが大きい。
【0014】
また、本発明の請求項2に記載の減衰機能付案内装置は、請求項1の構成に加え、前記複数の楔形状部材を楔着する深さを前記軌道レールの中央位置より両端方向に向かうに連れて大きくし、前記転動体で挟まれる転動溝間の間隔寸法を軸方向に沿って中央位置より両端方向が大きくなるように連続的に変え、前記移動ブロックが前記軌道レールの中央位置から両端方向に移動したとき前記移動ブロックの移動抵抗が前記中央位置より大きくなることで前記移動ブロックの移動力を減衰させるように構成したものである。
【0015】
請求項2記載の構成によれば、上述した請求項1に記載の作用をなす他、移動ブロックが軌道レールの中央部にある時は転動体を挟む転動溝間の間隔寸法は変わらず、転動体の予圧が一定なので移動ブロックの移動抵抗は小さい。また移動ブロックが軌道レールの中央部から端部に向け移動したときには、転動体転動路の間隔寸法は相対的に狭まり、転動体への予圧が中央部より大きくなる。そして、転動体の予圧が大きくなると、転動体の転がり抵抗が増加し、減衰力が生じる。従って、請求項2の構成のものは、建物の免震装置として使用できる。また端部近傍で停止させる場合の緩衝装置としても用いることができる。そして、請求項2記載の構成のものは、移動ブロックを軌道レールに組み付けた後に転動溝間の間隔寸法を大きく調節できるので、軌道レールを切断したり継いだりといった面倒な作業が不要になる。
【0016】
更に、本発明の請求項3に記載の減衰機能付案内装置において、前記軌道レールの頂面を長手方向に沿って直線状に形成した構成のものや、垂直方向に所定の曲率をもって円弧状に形成したものを例示することができる。
【0017】
更にまた、本発明の請求項4に記載の減衰機能付案内装置は、前記楔着孔をテーパ雌ねじに形成し、前記楔形状部材をテーパねじに形成して、前記複数のテーパ雌ねじに前記複数のテーパねじを螺合することによって前記転動体で挟まれる転動溝間の間隔寸法を変えるように構成したものである。
【0018】
請求項4記載の構成によれば、上述した請求項1から請求項3に記載の作用をなす他、ねじを螺合するといった簡単な操作によって、転動体を挟む転動溝間の間隔寸法を任意に調節する作業が容易にできる。
【0019】
更にまた、本発明の請求項5に記載の減衰機能付案内装置を用いた免震装置は、地盤と建物との間に組み込む減衰機能付案内装置を用いた免震装置であって、前記減衰機能付案内装置が、軌道レールと、この軌道レールに沿って移動する移動ブロックと、前記軌道レールと前記移動ブロックとの両側にわたって設けられた転動体転動路と、この転動体転動路内を転動する多数の転動体と、前記軌道レールの頂面に長手方向に沿って穿設された溝と、この溝に複数設けられた楔着孔と、この複数の楔着孔に楔着する複数の楔形状部材と、を有し、前記複数の楔形状部材を楔着する深さを前記軌道レールの中央位置より両端方向に向かうに連れて大きくし、前記転動体で挟まれる転動溝間の間隔寸法を軸方向に沿って中央位置より両端方向が大きくなるように連続的に変え、前記転動体転動路を相対的に狭めて前記移動ブロックの移動抵抗を大きくすると共に移動力を減衰させるものであり、前記減衰機能付案内装置を少なくとも2つ交叉させ、一方の減衰機能付案内装置の前記軌道レールまたは前記移動ブロックと他方の減衰機能付案内装置の前記軌道レールまたは前記移動ブロックとが連結固定されていることを特徴とする。
【0020】
請求項5記載の構成によれば、減衰機能付案内装置が互いに交叉する方向に重ねられており、2つの移動方向を組み合わせた平面あるいは三次元的な運動をするので、地震で地盤がどのような方向に振動しても、交叉する2つの移動案内装置の移動方向の重ね合わせによってどの様な方向に沿ってでも建物の振動を低減し、また振動を減衰させることができる。
【0021】
請求項5記載の構成によれば、地震の時に地盤の振動は免震装置の案内運動により略絶縁され、建物には直接は伝達されない。建物は案内装置の摩擦により振動は伝わるが、地震波の振幅より小さな振幅で振動することになる。このための建物の振幅及び加速度地盤の振幅及び加速度より小さなものとなり、建物には破壊的な振動は加わらない。
【0022】
そして、この構成によれば、軌道レールが軸方向に形状が変えられることによって、移動ブロックが中央位置にあるとき転動体移送抵抗を所定の値とされ、移動ブロックが中央位置から両端方向のいずれかに移動したとき移動ブロックの移動抵抗を中央位置の値より大きくなるものとされている。このため、建物の振動に伴って移動ブロックが軌道レールに沿って中央位置から両端方向に振動すると、移動ブロックの移動時の抵抗、すなわち転動体及び軌道レールの弾性変形、転動摩擦等によって、建物の振動のエネルギーは熱エネルギーとして大気、地盤に放出されて、建物の振動は案内装置自体によって減衰される。
【0023】
つまり、減衰機能付案内装置は案内装置としての機能をなすとともに、減衰装置(ダンパ)としての機能をなす。従って、本発明の減衰機能付案内装置を用いた免震装置には減衰装置を別途に設ける必要はなく、それ自体で建物の振動を減衰させることができる。
【0024】
更に、請求項5記載の減衰機能付案内装置を用いた免震装置において、軌道レールの頂面が垂直方向に所定の曲率をもつ円弧状に形成された軌道レールを地盤と建物との間に使用すると、移動ブロックが軌道レールの中心から外れた位置に移動した場合、移動ブロックが常に軌道レールの中心より高い位置にあるため、重力により、低い位置に戻る力が復元力として作用し、元の軌道レールの中心部に戻ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態1に係る減衰機能付案内装置を図1〜図8に基づいて詳細に説明する。
[減衰機能付案内装置の構造]
本発明の実施の形態1に係る減衰機能付案内装置は、図1に示すように、軌道レール142と、この軌道レール142に沿って移動する移動ブロック141とを備えている。そして、軌道レール142と移動ブロック141との間には、多数のボール(転動体)Bが転動自在に設けられている。
【0026】
軌道レール142は、断面略矩形に形成されている。軌道レール142の左右両側面142c,142dには、長手方向に沿って上下一対のボール転動溝143,144が形成されている。
【0027】
移動ブロック141は連結部145とその両側から下方に向けて垂下された左右一対の袖部146,147とを有して下面側に凹部を備えている。そして移動ブロック141の両袖部146,147には、軌道レール142のボール転動溝143,144に対応する位置に長手方向に沿って、上下一対のボール転動溝148,149が形成されている。
【0028】
また移動ブロック141には、上下一対のボール転動溝148,149に隣接して、かつ、これらボール転動溝148,149に対応して上下一対の無負荷ボール穴150,151が形成されている。移動ブロック141の前後両端面は内面側にボール転動溝148,149と無負荷ボール穴150,151の各端部間を互いに連結して無限循環通路を形成するボール方向転換通路を有した蓋帯152,152が取り付けられている。そして、多数のボールBは、各無限循環通路内を循環し、軌道レール142のボール転動溝143,144と移動ブロック141のボール転動溝148,149との間で荷重を負荷しながら転送するようになっている。
【0029】
ボール転動溝143,144,148,149は、その横断面形状をボール半径よりも大きい半径の単一の円弧として曲面状に形成されたサーキュラー溝からなり、ボール転動溝143,144,148,149は、ボールBが接触転動する接触面を一面のみ有している。
【0030】
軌道レール142を更に説明すると、軌道レール142の頂面中央には、長手方向に沿って溝11が穿設されている。そして、この溝11には、軌道レール142の頂面より垂直方向に複数のテーパ雌ねじ(楔着孔)12が螺設されている。また軌道レール142には、頂面より垂直方向に軌道レール142を他の部材に取り付けるための取付用穴13が複数穿設されている。そして、複数のテーパ雌ねじ12は、図3に示すように、取付用穴13の穿設位置を避けて、長手方向に沿って所定間隔毎に螺設されている。
【0031】
複数のテーパ雌ねじ12には、図4(a)に示すテーパねじ(楔形状部材)14が螺合(楔着)される。このテーパねじ14は外径 9.728mm、高さ 7mmのものである。またテーパねじ14の傾きは、図4(b)に示すように、約 4.764°である。
【0032】
そして、テーパ雌ねじ12にテーパねじ14を螺合していくと、締め込み量(ねじ込む深さ)に従って軌道レール142が両側に開き、上下一対のボール転動溝143,144間の転動面ピッチ(間隔寸法)が変化する。すなわち、テーパねじ14を軌道レール142頂面と同一位置まで螺合し(図5(a)参照)、次に軌道レール142頂面より 1.2mmの位置まで螺合し(図5(b)参照)、更に軌道レール142頂面より 2.4mmの位置まで螺合(図5(c)参照)すると、ボール転動溝143,144の間の間隔寸法が、図6の2点鎖線に示すように変化する。図7は締め込み量(ねじ込む深さ)とレールの開きを、テーパねじ14を軌道レール142頂面と同一位置まで螺合した場合(図5(a)参照)、軌道レール142頂面より 1.2mmの位置まで螺合した場合(図5(b)参照)、軌道レール142頂面より 2.4mmの位置まで螺合した場合(図5(c)参照)について表にしたものである。
【0033】
[減衰機能付案内装置の作用]
図8は軌道レール142の中心から端面に向かうに連れて、テーパ雌ねじ12にテーパねじ14を螺合する締め込み量(ねじ込む深さ)を大きくした場合を二点鎖線によって示したものである。図8に示すように、テーパねじ14の締め込み量により、軌道レール142の断面形状を軸方向に沿って中央位置より両端方向が大きくなるように連続的に調整することが可能となる。
【0034】
すると、移動ブロック141側のボール転動溝148,149は寸法に変化はないので、移動ブロック141が軌道レール142の中央位置から両端方向に移動したとき、ボール転動溝148,149とボール転動溝143,144との間の間隔寸法が変わる。そして、ボール転動溝間を接触転動するボールBに対する移動抵抗は中央位置より両端方向に向かうに連れて大きくなる。従って、移動ブロック141は、中央位置より両端方向に向かうに連れて減衰力が得られる。
【0035】
また、軌道レール142に移動ブロック141を組み込んだ後、テーパねじ14の締め込み量(ねじ込む深さ)を調整することによって、容易にボール転動溝間の間隔寸法を変化させることができる。従って、軌道レール142に移動ブロック141を組み込んだ後、ボール転動溝間の間隔寸法を大きくするなど所定の寸法に調節できるので、従来行われていたような軌道レール142を切断したり継いだりといった面倒な作業が不要になる。
【0036】
本発明の実施の形態1に係る減衰機能付案内装置は、移動ブロック141が両端方向に向かうに連れて減衰力が生じる構成なので、端部近傍で停止させる場合の緩衝装置としても用いることができる。
【0037】
なお、実施の形態1では、軌道レール142の頂面が長手方向に沿って直線状に形成されたものとして説明したが、本発明の減衰機能付案内装置には、軌道レールの頂面が円弧状に形成されたものも含まれる。
【0038】
次に、実施の形態2として円弧状の軌道レールを有する減衰機能付案内装置(以下、曲線案内装置という)を説明する。なお、実施の形態2と実施の形態1との違いは軌道レールの頂面が円弧状か直線状かの違いのみなので、移動ブロック等の説明は省略する。
【0039】
軌道レール172は、図9に示すように、断面略矩形に形成されると共に、軌道レール172の頂面が垂直方向に曲率Rをもって円弧状に形成されている。また、軌道レール172の左右両側面172c,172dには、長手方向に沿って上下一対のボール転動溝173,174が形成されている。更に、軌道レール172の頂面中央には、長手方向に沿って溝11aが穿設されている。
【0040】
溝11aには、軌道レール172の頂面より垂直方向に複数のテーパ雌ねじ12aが螺設されている。また軌道レール172には、頂面より垂直方向に軌道レール172を他の部材に取り付けるための取付用穴13aが複数穿設されている。そして、複数のテーパ雌ねじ12aは、取付用穴13aの穿設位置を避けて、長手方向に沿って所定間隔毎に螺設されている。複数のテーパ雌ねじ12aには、実施の形態1で説明したテーパねじ14が螺合される。
【0041】
次に、本発明の実施の形態3に係る減衰機能付案内装置を用いた免震装置(以下免震装置という)を図10および図11に基づいて説明する。
[実施の形態3に係る免震装置の構造]
本発明の免震装置33は、図10に示すように、建物31と地盤32との間に複数台(図10では4台)設けられ、建物31の地震による振動を軽減し、かつ衰退する。また免震装置は、上下の減衰機能付案内装置(以下、下側案内装置140あるいは上側案内装置160という)の直線案内の組み合わせにより、所定平面上を振動するものとされている。
【0042】
また各免震装置33は、地盤32に取り付けられる下側案内装置140と、この下側案内装置140と交叉する方向に建物31に取り付けられる上側案内装置160とを備え、水平面の全方向で振動絶縁及び減衰を行うものである。なお、各免震装置33の設置個所は建物の振動特性等を考慮して建物毎に定められる。
【0043】
更に、免震装置33を詳しく説明すると、図11に示すように、地盤32側に固定される下側案内装置140と、下側案内装置140の上方に配置され下側案内装置140の運動平面と略直角に交叉する運動平面を有する上側案内装置160とを備えている。
【0044】
なお、実施の形態3では、下側案内装置140の移動ブロック141と上側案内装置160の移動ブロック161が連結固定されている。そして、下側案内装置140及び上側案内装置160は、同一の構成のものを上下対称とした構成になっている。
【0045】
下側案内装置140と上側案内装置160は実施の形態1で説明した減衰機能付案内装置なので、溝11、テーパ雌ねじ12、テーパねじ14等の構造や作用についての説明は省略する。また、下側案内装置140と上側案内装置160は同一構成なので、下側案内装置140を図示して説明するが、括弧内の符号は上側案内装置160の各構成要素の符号および説明を示す。
【0046】
下側(上側)案内装置140(160)は、軌道レール142(162)と、軌道レール142(162)に多数のボールBを介して摺動自在に支持された無限ボール循環路を形成した移動ブロック141(161)を備えている。
【0047】
軌道レール142(162)は、断面略矩形に形成されている。
そして、この実施の形態3の免震装置では、軌道レール142(162)に移動ブロック141(161)を組み込んだ後、テーパねじ14の締め込み量(ねじ込む深さ)を調整することによって、軌道レール142(162)の断面形状は、軌道レール142(162)の軌道軸方向における中央部分に比べてその両端部分において、転動体であるボールBが挟む軌道レール142(162)の間隔が広く形成されている。これにより、移動ブロック141(162)が軌道レール142(162)の中央位置にあるとき、移動抵抗が所定のものとされるとともに、移動ブロック141(161)が中央位置から移動したとき、移動ブロック141(161)の移動抵抗が中央位置より大きいものとなる。
【0048】
すなわち、この実施の形態3では、軌道レール142(162)は、図2に示すように、軌道レール142(162)の左右両側面142c(162c),142d(162d)に設けられた上下一対のボール転動溝143,144(163,164)のレール幅を挟む間隔寸法Wをレールの長さ方向の中央部において所定の間隔寸法(W=w)とし、軌道レール142(162)の両端において上記所定の値より予め定めた増加値(δw)だけ増した間隔寸法(W=w+δw)となるように連続的に増加させられたものである。
【0049】
この場合には、ボールBがボール転動溝143,144(163,164)を転動しつつ軌道レール142(162)を幅方向で挟む寸法が、軌道レール142(162)の中央部に比べて両端方向に向かって大きくなっていき、移動ブロック141(161)が軌道レール142(162)の中央部から両端に移動するに従って、ボールBへの予圧が軌道レール142(162)の中央部に比べて両端方向に向かって大きくなって、移動ブロック141(161)の移動抵抗が中央部に比べて両端方向に向かって大きくなっていく。
【0050】
そして、移動ブロック141(161)が移動する際に、移動ブロック141(161)の移動時の抵抗、すなわち転動体及び軌道レール142(162)の弾性変形、転動摩擦等によって、建物31の振動のエネルギーは熱エネルギーとして大気、地盤32に放出されて、建物31の振動は案内装置140(160)自体によって減衰される。
【0051】
また、上記増加量δwの大きさ及び増加の特性は、必要とする免震装置の大きさ、減衰特性等によって決定される。そして、上記増加量δwの大きさに応じて、テーパねじ14の締め込み量(ねじ込む深さ)を調整すればよい。
【0052】
このように各免震装置33は、地盤32の振動を建物31を水平状態に保ったまま軽減し、振動を減衰することができる。
【0053】
従って、この実施の形態3の免震装置によれば、案内装置140,160自体に減衰機能を与えることができ、免震装置に特に他の減衰機構を設ける必要はない。
【0054】
また転動体が挟むレール142(162)の間隔寸法(W)の増加量(δw)の大きさや増加特性をテーパねじ14の締め込み量(ねじ込む深さ)を調整することにより、所望の減衰特性を得ることができる。
【0055】
従って、地震で地盤32がどのような方向に振動しても、交叉する2つの移動案内装置140,160の移動方向の重ね合わせによってどのような方向に沿ってでも建物31を水平に保ちながら振動を低減し、また振動を減衰させることができる。
【0056】
なお、上記実施の形態3では、建物の免震装置の上下の案内装置は、軌道レールが長手方向に直線形状である案内装置として説明したが、別の実施の形態として上下の案内装置のうち一方あるいは両方を長手方向の軌道レールが垂直方向に所定の曲率をもって円弧状に形成されている曲線案内装置として構成することができる。
【0057】
[実施の形態4に係る免震装置の構造]
次に、本発明の実施の形態4に係る免震装置33aを図12に基づいて説明する。
実施の形態4の免震装置33aも、図10に示すように、建物31と地盤32との間に複数台設(4台)けられ、建物31の地震による振動を軽減し、かつ衰退する。また免震装置33aは、上下の曲線案内装置(以下、下側曲線案内装置170あるいは上側曲線案内装置180という)の曲線案内の組み合わせにより、所定曲面上を振動するものとされている。
【0058】
また各免震装置33aは、地盤32に取り付けられる下側曲線案内装置170と、この下側曲線案内装置170と交叉する方向に建物31に取り付けられる上側曲線案内装置180とを備え、水平面の全方向で振動絶縁及び減衰を行うものである。
【0059】
そして、本免震装置33aの下側曲線案内装置170と上側曲線案内装置180との間には、建物31との間の傾きを許容する傾斜吸収部材190が設けられている。この傾斜吸収部材190としては球面継手、自在継手、ゴム等の弾性体等により構成したものを使用することができる。なお、各免震装置33の設置個所は、建物の振動特性等を考慮して建物毎に定められる。
【0060】
この傾斜吸収部材190を設けることにより、上下の曲線案内装置170,180の間で回転を防止することができ、また上下の曲線案内装置170,180の間で相互に姿勢を変更することができ、更に上下の移動ブロックが分離されることがなく、しっかりと連結することができる。
【0061】
また、下側曲線案内装置170は地盤32に固定される基台110の上側に配置され、下側曲線案内装置170の上方に配置され下側曲線案内装置170の運動平面と略直角に交叉する運動平面を有する上側曲線案内装置180と、下側曲線案内装置170と上側曲線案内装置180との間に位置し、下側曲線案内装置170と上側曲線案内装置180とを接続する結合部材190と、上側曲線案内装置180上に固定され建物31を積載する移動台120とを備えている。
【0062】
下側曲線案内装置170及び上側曲線案内装置180は、同一の構成のものを上下対称としたものからなり、互いに移動ブロック171,181が結合部材190を介して接続された構成になっている。
【0063】
また、下側曲線案内装置170と上側曲線案内装置180は同一構成なので、下側曲線案内装置170を図示して説明するが、括弧内の符号は上側曲線案内装置180の各構成要素の符号および説明を示す。
【0064】
下側(上側)曲線案内装置170(180)は、軌道レール172(182)と、軌道レール172(182)に多数のボールBを介して摺動自在に支持された無限ボール循環路を形成した移動ブロック171(181)を備えている。なお、軌道レール172(182)は、実施の形態2(図9参照)と同様なのでその説明を省略する。
【0065】
この実施の形態4の免震装置33aも、上記実施の形態と同様に、軌道レール172(182)に移動ブロック171(181)を組み込んだ後、テーパねじ14の締め込み量(ねじ込む深さ)を調整することによって、軌道レール172(182)の断面形状は、軌道レール172(182)の軌道軸方向における中央部分に比べてその両端部分において、転動体であるボールBが挟む軌道レール172(182)の間隔が広く形成されている。これにより、移動ブロック171(182)が軌道レール172(182)の中央位置にあるとき、移動抵抗が所定のものとされるとともに、移動ブロック171(181)が中央位置から移動したとき、移動ブロック171(181)の移動抵抗が中央位置より大きいものとなる。
【0066】
すなわち、この実施の形態4も、軌道レール172(182)は、軌道レール172(182)の左右両側面に設けられた上下一対のボール転動溝のレール幅を挟む間隔寸法Wをレールの長さ方向の中央部において所定の間隔寸法(W=w)とし、軌道レール172(182)の両端において上記所定の値より予め定めた増加値(δw)だけ増した間隔寸法(W=w+δw)となるように連続的に増加させられたものである。
【0067】
従って、この実施の形態4の免震装置33aによれば、実施の形態3の作用効果に加え、下記の作用効果を有する。すなわち、地盤32が揺れると、移動ブロック171(181)が軌道レール172(182)の中心から外れた位置に移動する。すると、移動ブロック171(181)が常に軌道レール172(182)の中心より高い位置にあるため、重力により、円弧状のより低い位置に戻る力が復元力として作用し、元の軌道レール172(182)の中心部に戻ることができる。
【0068】
また上記実施の形態において、ボール転動溝の断面形状はボールの直径寸法と略同一直径としたサーキュラー形状として説明したが、ボール転動溝の断面形状をボールの直径寸法より大きい2つの円弧からなるゴシックアーチ形状とすることができる。ボール転動溝の断面形状をゴシックアーチ形状にすると、サーキュラー形状にしたときに比べてボールが挟む軌道レール間の寸法の変化に対する抵抗の変化の度合いが大きいものとなる。
【0069】
更に、上記実施の形態においては、転動体としてボールを例として説明したが、転動体としてローラを使用することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は以上のような構成および作用を備えるので下記の効果を有する。
【0071】
請求項1記載の発明によれば、複数の楔着孔に複数の楔形状部材を楔着することによって軌道レールに沿った所望の位置で軌道レールの断面形状を所望の大きさに調整でき、転動体を挟む転動溝間の間隔寸法を任意に設定することができ、軌道レールに沿った所望の位置で移動ブロックの移動力を減衰できる。
【0072】
請求項2記載の発明によれば、移動ブロックが軌道レールの中央部から端部に向け移動したときには、転動体の転がり抵抗が増加し、減衰力が生じるので、建物の免震装置として使用した場合、減衰機能を果たすことができる。また端部近傍で停止させる場合の緩衝装置としても用いることができる。そして、請求項2記載の構成のものは、移動ブロックを軌道レールに組み付けた後に転動溝間の間隔寸法を大きくするなど所望寸法に調節できるので、従来行っていたように軌道レールを切断したり継いだりといった面倒な作業が不要になる。
【0073】
請求項4記載の発明によれば、テーパねじを螺合するといった簡単な操作によって、転動体を挟む転動溝の間隔を任意に調節する作業が容易にできる。
【0074】
請求項5記載の発明によれば、地震で地盤がどのような方向に振動しても、交叉する2つの移動案内装置の移動方向の重ね合わせによってどの様な方向に沿ってでも建物の振動を低減し、また振動を減衰させることができる。
【0075】
すなわち、請求項5記載の発明は案内装置としての機能をなすとともに、減衰装置(ダンパ)としての機能をなす。従って、本発明の免震装置には他の装置としての減衰装置を設ける必要はなく、設置スペースが少なくて済み、また費用が嵩まない。
【0076】
また、請求項5記載の発明は楔形状部材の楔着する深さを調節することで、減衰力も調節可能なので、建物の固有振動数、方向による振動特性、地震波の方向的特性に応じて減衰力を調節して軌道レールの断面形状の幅を組み合わせることにより、適切な対処が可能となる。
【0077】
更に、請求項5記載の減衰機能付案内装置を用いた免震装置において、軌道レールの頂面が垂直方向に所定の曲率をもつ円弧状に形成された軌道レールを地盤と建物との間に使用すると、移動ブロックが軌道レールの中心から外れた位置に移動した場合、移動ブロックが常に軌道レールの中心より高い位置にあるため、重力により、低い位置に戻る力が復元力として作用し、元の軌道レールの中心部に戻ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る減衰機能付案内装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る減衰機能付案内装置の断面図である。
【図3】軌道レールの斜視図である。
【図4】テーパねじの説明図であり、図4(a)はテーパねじの外形図を示し、図4(b)はテーパねじの傾きを示す。
【図5】軌道レールの断面図であり、図5(a)はテーパねじを軌道レール頂面と同一位置まで螺合した場合を示し、図5(b)は軌道レール頂面より 1.2mmの位置まで螺合した場合を示し、図5(c)は軌道レール頂面より 2.4mmの位置まで螺合した場合を示す。
【図6】軌道レールの断面図であり、締め込んだ時のレールの開きを示す。
【図7】締め込み量(ねじ込む深さ)とレールの開きとの関係を示す表である。
【図8】軌道レールの平面図であり、中心部から両端部へ向かうに連れてテーパねじの締め込み量を増加させた状態を示す。
【図9】別の実施の形態2に係わる軌道レールの斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る免震装置の概略図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る免震装置の拡大概略図である。
【図12】別の実施の形態4に係る免震装置の拡大概略図である。
【図13】従来の免震装置の概略図である。
【符号の説明】
11,11a…溝
12,12a…テーパ雌ねじ(楔着孔)
13,13a…取付用穴
14…テーパねじ(楔形状部材)
31…建物
32…地盤
33,33a…免震装置
110…基板
120…移動台
140…下側案内装置
141,161…移動ブロック
142,162…軌道レール
143,144,148,149…ボール転動溝
160…上側案内装置
170…下側曲線案内装置
172,182…軌道レール
173,174…ボール転動溝
180…上側曲線案内装置
190…傾斜吸収部材
B…ボール(転動体)
Claims (5)
- 軌道レールと、この軌道レールに沿って移動する移動ブロックと、前記軌道レールと前記移動ブロックとの両側にわたって設けられた転動体転動路と、この転動体転動路内を転動する多数の転動体と、を備えた案内装置において、
前記軌道レールの頂面に長手方向に沿って穿設された溝と、
この溝に複数設けられた楔着孔と、
この複数の楔着孔に楔着する複数の楔形状部材と、を有し、
前記複数の楔着孔に前記複数の楔形状部材を楔着することによって前記軌道レールの前記転動体で挟まれる転動溝間の間隔寸法を大きくし、前記転動体転動路を相対的に狭めて前記移動ブロックの移動抵抗を大きくすると共に移動力を減衰させることを特徴とする減衰機能付案内装置。 - 前記複数の楔形状部材を楔着する深さを前記軌道レールの中央位置より両端方向に向かうに連れて大きくし、前記転動体で挟まれる転動溝間の間隔寸法を軸方向に沿って中央位置より両端方向が大きくなるように連続的に変え、
前記移動ブロックが前記軌道レールの中央位置から両端方向に移動したとき前記移動ブロックの移動抵抗が前記中央位置より大きくなることで前記移動ブロックの移動力を減衰させる請求項1記載の減衰機能付案内装置。 - 前記軌道レールの頂面は長手方向に沿って直線状に形成されている、または垂直方向に所定の曲率をもって円弧状に形成されている請求項1または請求項2記載の減衰機能付案内装置。
- 前記楔着孔はテーパ雌ねじであり、前記楔形状部材はテーパねじであり、前記複数のテーパ雌ねじに前記複数のテーパねじを螺合することによって前記転動体で挟まれる転動溝間の間隔寸法を変える請求項1から請求項3のいずれかに記載の減衰機能付案内装置。
- 地盤と建物との間に組み込む減衰機能付案内装置を用いた免震装置であって、
前記減衰機能付案内装置が、軌道レールと、この軌道レールに沿って移動する移動ブロックと、前記軌道レールと前記移動ブロックとの両側にわたって設けられた転動体転動路と、この転動体転動路内を転動する多数の転動体と、前記軌道レールの頂面に長手方向に沿って穿設された溝と、この溝に複数設けられた楔着孔と、この複数の楔着孔に楔着する複数の楔形状部材と、を有し、
前記複数の楔形状部材を楔着する深さを前記軌道レールの中央位置より両端方向に向かうに連れて大きくし、前記転動体で挟まれる転動溝間の間隔寸法を軸方向に沿って中央位置より両端方向が大きくなるように連続的に変え、前記転動体転動路を相対的に狭めて前記移動ブロックの移動抵抗を大きくすると共に移動力を減衰させるものであり、
前記減衰機能付案内装置を少なくとも2つ交叉させ、一方の減衰機能付案内装置の前記軌道レールまたは前記移動ブロックと他方の減衰機能付案内装置の前記軌道レールまたは前記移動ブロックとが連結固定されている
ことを特徴とする減衰機能付案内装置を用いた免震装置。
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