JP4322531B2 - 水変色性傘 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水変色性傘に関する。更に詳細には、降雨等による水を媒体として異なる様相を顕出させ視覚できる水変色性傘に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、支持体上に低屈折率顔料を含有する多孔質層を設け、更に、前記多孔質層の一部に内在し、共存状態に撥水性樹脂層を設けた水変色性積層体が開示されており、前記積層体を傘に用いることができることも開示されている(例えば、特許文献1参照)。
前記した積層体は、常態では不可視状態にある潜像を水を媒体として顕色像として現出させることができると共に、前記水の蒸発により元の様相に互変的に復する意外性と装飾性に富む積層体である。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−59500号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記積層体を傘に適用する際、降雨により様相変化を示すため、外側からは視認できるが、使用者が内側から様相変化を視認することはできず、面白みに欠けるものであった。
本発明は、前記した従来の水変色性傘における不具合を解消しようとするものであって、水を媒体として多孔質層を透明化させ、常態では不可視状態にある色調や図柄を現出させ、外側から様相変化を視認できることは勿論、使用者自身も内側から様相変化を視認できる、意外性と装飾性に富んだ水変色性傘を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、樹脂フィルムまたは撥水加工を施した布帛である光透過性を有する張り材3の外側表面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸水状態で不透明であり、吸水状態で透明化する多孔質層4が積層されていると共に、前記多孔質層4の一部に内在し、共存状態に撥水性樹脂層5が配設されてなり、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4が吸水状態で透明化して、前記両層が視覚判別できるよう構成された水変色性傘1であって、外側からの可視光に対して、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の非吸水状態での光透過率T10(%)と、撥水性樹脂層5の乾燥状態での光透過率T20(%)が、0<T10、0<T20、0.8≦T20/T10≦1.2であり、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の吸水状態での光透過率T11(%)と、撥水性樹脂層5の水付着状態での光透過率T21(%)が、0<T11、0<T21、0<T21/T11<0.8を満たす使用者自身も内側から様相変化を視認できる水変色性傘1を要件とする。更に、前記多孔質層4及び/又は撥水性樹脂層5が、文字、記号、英数字、点、線、図柄から選ばれるいずれかの像であること、張り材3と多孔質層4との間に、着色層6が設けられることを要件とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
前記低屈折率顔料としては、微粒子状珪酸、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、沈降性炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、塩基性炭酸マグネシウム等の一種又は二種以上を併用して用いることができ、これらの顔料は屈折率が1.4〜1.7の範囲にあり、水等を吸液すると良好な透明性を示すものである。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
前記低屈折率顔料のうち、好適には微粒子状珪酸が用いられる。
前記微粒子状珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法微粒子状珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるもの(以下、湿式法微粒子状珪酸と称する)とに大別され、いずれを用いることも可能であるが、湿式法微粒子状珪酸を用いた場合、乾式法微粒子状珪酸の系に較べて常態での隠蔽性が大きいため、微粒子状珪酸に対するバインダー樹脂の配合比率を大きくすることが可能となり、多孔質層自体の皮膜強度を向上させることができるのでより好適に用いられる。
前記したように多孔質層の常態での隠蔽性を満足させるために用いられる微粒子状珪酸としては、湿式法微粒子状珪酸が好ましい。これは、乾式法微粒子状珪酸と、湿式法微粒子状珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法微粒子状珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法微粒子状珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法微粒子状珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法微粒子状珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法微粒子状珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記多孔質層に含まれる低屈折率顔料は、吸液する媒体が主に水であることから、湿式法微粒子状珪酸は乾式法微粒子状珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、従って、適度の親水性を有するため好適に用いられる。
【0007】
前記湿式法微粒子状珪酸を低屈折率顔料として用いる場合、湿式法微粒子状珪酸の種類、粒子径、比表面積、吸油量等の性状に左右されるが、常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を共に満足するためには、塗布量が1g/m2 〜30g/m2 であることが好ましく、より好ましくは、5g/m2 〜20g/m2 である。1g/m2 未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であり、又、30g/m2 を越えると吸液時に十分な透明性を得ることが困難である。
前記低屈折率顔料は、バインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散させて分散インキとなし、対象の張り材の外表面に印刷、塗布、吹き付け等の手段により多孔質層を形成する。
【0008】
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記微粒子状珪酸とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、微粒子状珪酸の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、微粒子状珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。微粒子状珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層4の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層4内部への水の浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、従来より公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、二種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、本発明においては水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、張り材の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。
前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤を添加して前記調整をコントロールすることができる。
【0009】
撥水性樹脂層5は、シリコン系、パラフィン系、ポリエチレン系、アルキルエチレン尿素系、フッ素系等の撥水性樹脂から選ばれる撥水性樹脂を含む撥水処理液を多孔質層4上に適宜形状の像を形成するよう付着させ、浸透乾燥して得られる、多孔質層4に内在し、共存する層である。
前記撥水性樹脂のうち、フッ素系撥水剤が、撥水効果及び加工適性の面で効果的であり、固形分として、1g/m2 〜50g/m2 、好適には、2g/m2 〜30g/m2 の範囲の付着量が有効である。
【0010】
前記構成により、撥水性樹脂層5が多孔質層4の一部に内在し、共存状態に配設されるので、前記撥水性樹脂層5の共存箇所の多孔質層4は、撥水効果により吸水状態が形成されず、不透明状態が保持される。
従って、常態(非吸水状態)では、判別し難い撥水性樹脂層5と多孔質層4が、撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4への吸水により判別可能となる。
前記様相変化は、互変的である。
【0011】
前記多孔質層4及び/又は撥水性樹脂層5を文字、記号、英数字、点、線、図柄等の像として張り材3の一部又は全体に形成することで、デザイン性が向上し、様々な様相変化が可能となる。
【0012】
前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4〔非吸水状態の光透過率T10(%)、吸水状態の光透過率T11(%)〕及び撥水性樹脂層5〔乾燥状態の光透過率T20(%)、水付着状態の光透過率T21(%)〕は、多孔質層4側(外面)からの可視光に対して、非吸水及び乾燥状態で、0<T10、0<T20、0.8≦T20/T10≦1.2であり、吸水及び水付着状態で、0<T11、0<T21、0<T21/T11<0.8を満たすものである。
非吸水及び乾燥状態で0<T10、0<T20及び0.8≦T20/T10≦1.2の範囲を満たさないとT10とT20の比率差が大きすぎるため、多孔質層4が吸水状態で現出する様相が非吸水状態で視認されてしまう。また、吸水又は水付着状態で0<T11、0<T21及び0<T21/T11<0.8の範囲を満たさないと撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4が吸水しても様相の変化が視認できなくなる。
【0013】
また、必要により多孔質層4や撥水性樹脂層5上に着色層6を設けて複雑な様相変化を示すものにしたり、張り材3と多孔質層4の間に着色層6を設けることもできる。
前記張り材3と多孔質層4の間に設けた着色層6は、多孔質層4が吸水状態のとき、透視されて視覚効果を高めることができる。
前記着色層6中に含まれる色材は、汎用の染料や顔料等の着色剤を含む色材により形成されたものに限らず、可逆熱変色性材料を含む色材により形成された可逆熱変色性を有するものであってもよい。
なお、張り材3自体が前記汎用の着色剤や可逆熱変色性材料がブレンドされた着色状態のものであってもよい。
【0014】
前記張り材3とは傘の張り布となる部材であり、材質としては光透過性を有するものであれば布帛、フィルム、紙等、一般的に傘に使用できるものを用いることができる。
光透過性を有さないものを使用した場合、張り材3の外側表面で起こる図柄や色彩の変化を使用者が内側から視認できないので用いることはできない。
また、必要に応じて、前記張り材3を撥水加工し、耐水性を向上することができる。
【0015】
前記水変色性傘1の製造方法としては、張り材3の外側表面に、低屈折率顔料とバインダー樹脂とを含むインキにより多孔質層4を設け、更に前記多孔質層4上に、撥水性樹脂を含有する撥水加工液を付着させて多孔質層4内に浸透させた後、乾燥させることにより、多孔質層4に内在し、共存状態にある撥水性樹脂層5を形成して得られる。
前記撥水性樹脂層5の印刷手段としては、スクリーン印刷、グラビヤ印刷、オフセット印刷等が例示できる。なかでも、スクリーン印刷手段によるものは、スクリーンの開孔率、孔径、線径等の調整により、目的に応じた文字、記号、英数字、点、線、図柄等や網点模様等の任意の像を比較的簡易に形成でき、撥水性樹脂層5の厚み(撥水加工液の塗布量)の調整の面でも効果的である。
【0016】
【実施例】
以下に実施例を示すが本発明は実施例に限定されるものではない。尚、実施例中の部は重量部を示す。
また、下記実施例における光透過率は、JIS L 1055−1987 A法に準じて測定した。
【0017】
実施例1(図1乃至3参照)
表面張力を25mN/mに調整した撥水性の白色ナイロンタフタ生地を支持体31とし、この下層にアクリル樹脂溶液をナイフコーターで塗工し、乾燥、硬化させることにより、非浸透性樹脂層32を設けて傘用張り材3(光透過率:2.19%)とした。前記張り材3の上層に、蛍光ピンク色顔料15部、アクリル酸エステルエマルジョン50部、水性インキ増粘剤3部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.3部、及びブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる蛍光ピンク色スクリーン印刷用インキを用い、120メッシュのスクリーン版によりベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて着色層6を設けた。
次いで、前記着色層6上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、黄色顔料〔商品名:NL Yellow HL−N、大日精化工業(株)製〕0.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、及びブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる黄色のスクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層4を形成した。
次いで、前記多孔質層4上から、フッ素系樹脂撥水剤〔商品名:NKガードNDN−7、日華化学(株)製、固形分22重量%〕50部、アルギン酸ナトリウム1.5部、水48.5部、シリコーン系消泡剤0.5部、ブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる無色透明スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて熊の抜き柄を印刷し、170℃で2分間乾燥硬化させて、多孔質層4中に熊の抜き柄の撥水性樹脂層5を形成することで水発色性傘用張り材2を得た。
尚、前記水変色性張り材2における多孔質層4中の撥水性樹脂層5を配設していない部分と撥水性樹脂層5を配設した部分の面積比率は、10:90であり、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の非吸水状態での光透過率T10=0.23%、撥水性樹脂層5の乾燥状態での光透過率T20=0.26%であり、T20/T10=1.13となり、関係式0<T10、0<T20、0.8≦T20/T10≦1.2を満たす。また、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の吸水状態での光透過率T11=0.52%、撥水性樹脂層5の水付着状態での光透過率T21=0.25%であり、T21/T11=0.48となり、関係式0<T11、0<T21、0<T21/T11<0.8を満たすものであった。
前記水変色性張り材2を傘骨に装着して子供用の水変色性傘1を作製した。
【0018】
前記水変色性傘1を広げて水変色性張り材2を外側表面から視覚すると、常態(非吸水状態)では多孔質層4は黄色であり、撥水性樹脂自体が無色透明であるため、前記両者が共存状態にある熊の抜き柄の像も黄色を呈した潜像状態となるので全面が黄色状態となり、太陽光にかざしながら水変色性張り材2を内側から観察すると、着色層6のピンク色が白色ナイロンタフタ生地を通して暗ピンク色に視覚され、外側表面と同様に熊の抜き柄像は不可視状態にある。
外側表面にスプレーで水を吹き付けると、水変色性張り材2の外側表面において、撥水性樹脂層5は水を弾いて吸液せず、撥水性樹脂層5を除く多孔質層4が水の吸液により透明化して、下層のピンク色と黄色の混色の鮮やかな蛍光オレンジ色が視覚されることとなり、黄色の背景に蛍光オレンジ色の熊柄が現出した。水が付着した状態では、前記様相を維持していたが、水変色性張り材2から水が蒸発すると、再び全面が黄色になり、熊柄は潜像状態に復した。
一方、前記水変色性張り材2の外側表面にスプレーで水を吹きつけた際の状態変化を、太陽光にかざしながら内側から観察すると、全面が暗ピンク色の状態から熊柄が現出し、水が付着した状態では前記様相を呈していたが、水変色性張り材2から水が蒸発すると再び全面が暗ピンク色となり、熊柄は潜像状態に復した。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、雨等による水の付着で水変色性張り材2外側表面のデザイン変化が楽しめると同時に、水変色性傘1をさした状態で内側からも水付着によるデザイン変化を視覚できるため、意外性と装飾性に富んだ傘となった。
【0019】
実施例2(図4参照)
表面張力を20mN/mに調整した撥水性の白色ポリエステルタフタ生地を傘用張り材3(光透過率:2.99%)とし、前記張り材3の上層に、青色顔料15部、アクリル酸エステルエマルジョン50部、水性インキ増粘剤3部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.3部、及びブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる青色スクリーン印刷用インキを用い、120メッシュのスクリーン版によりベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて、着色層6を設けた。
前記着色層6の上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、及びブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層4を設けた。
次いで、前記多孔質層4の上から、フッ素系樹脂撥水剤〔商品名:NKガードNDN−7、日華化学(株)製、固形分22重量%〕50部、アルギン酸ナトリウム1.5部、水48.5部、シリコーン系消泡剤0.5部、ブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる無色透明なスクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて星の抜き柄を印刷し、150℃で2分間乾燥硬化させて、多孔質層4中に撥水性樹脂層5(星の抜き柄)を内在状態に形成して水変色性張り材2を得た。
尚、前記水変色性張り材2における多孔質層4中の撥水性樹脂層5を設けていない部分と撥水性樹脂層5を設けた部分の面積比率は、20:80であり、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の非吸水状態での光透過率T10=0.04%、撥水性樹脂層5の乾燥状態での光透過率T20=0.04%であり、T20/T10=1.00となり、関係式0<T10、0<T20、0.8≦T20/T10≦1.2を満たす。また、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の吸水状態での光透過率T11=0.11%、撥水性樹脂層5の水付着状態での光透過率T21=0.04%であり、T21/T11=0.36となり、関係式0<T11、0<T21、0<T21/T11<0.8を満たすものであった。
前記水変色性張り材2を傘骨に装着して子供用の水変色性傘1を作製した。
【0020】
前記水変色性傘1を広げて水変色性張り材2を外側表面から視覚すると、常態(非吸水状態)では多孔質層4は白色であり、撥水性樹脂自体が無色透明であるため、前記両者が共存状態にある星の抜き柄の像も白色を呈した潜像状態にあるため全面が白色状態となり、太陽光にかざしながら水変色性張り材2を内側から観察すると、着色層6の青色が白色ポリエステルタフタ生地を通して暗青色に視覚され、外側表面と同様に星の抜き柄像は不可視状態にある。
外側表面にスプレーで水を吹き付けると、水変色性張り材2の外側表面において、撥水性樹脂層5は水を弾いて吸液せず、撥水性樹脂層5を除く多孔質層4が水の吸液により透明化して、下層の青色が視覚されることになり、白色の背景に青色の星柄が現出し、水が付着した状態では、前記様相を維持していたが、水変色性張り材2から水が蒸発すると再び全面が白色になり、星柄は潜像状態に復した。
一方、前記水変色性張り材2外側表面にスプレーで水を吹きつけた際の状態変化を太陽光にかざしながら内側から観察すると、全面が暗青色の状態から星柄が現出し、水が付着した状態では前記様相を呈していたが、水変色性張り材2から水が蒸発すると、再び全面が暗青色となり、星柄は潜像状態に復した。
上記様相変化は繰り返し行うことができ、雨等による水の付着で水変色性張り材2外側表面のデザイン変化が楽しめると同時に、水変色性傘1をさした状態で内側からも水付着によるデザイン変化を視覚できるため、意外性と装飾性に富んだ傘となった。
【0021】
実施例3(図5参照)
厚さ0.08mmの無色透明ポリ塩化ビニルシートを張り材3(光透過率:90.03%)とし、前記張り材3の上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:Neorez R−966、アビシア(株)製、固形分33重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、80メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、70℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層4を設けた。
次いで、前記多孔質層4の上から、油性系シリコーン系樹脂撥水剤〔商品名:SG204、(株)日本触媒製、固形分25重量%〕50部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.5部、艶調整用フィラー1部、スクリーン用溶剤48部を均一に混合攪拌してなる無色半透明スクリーン印刷用インキを用いて、150メッシュのスクリーン版にて格子柄を印刷し、70℃で5分間乾燥硬化させて、多孔質層4中に格子模様の撥水性樹脂層5を内在状態に形成して水変色性張り材2を得た。
尚、前記水変色性張り材2における多孔質層4中の撥水性樹脂層5を設けていない部分と撥水性樹脂層5を設けた部分の面積比率は、50:50であり、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の非吸水状態での光透過率T10=0.96%、撥水性樹脂層5の乾燥状態での光透過率T20=1.01%であり、T20/T10=1.05となり、関係式0<T10、0<T20、0.8≦T20/T10≦1.2を満たす。また、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の吸水状態での光透過率T11=4.02%、撥水性樹脂層5の水付着状態での光透過率T21=1.10%であり、T21/T11=0.27となり、関係式0<T11、0<T21、0<T21/T11<0.8を満たすものであった。
前記水変色性張り材2をを傘骨に装着して水変色性傘1を作製した。
【0022】
前記水変色性傘1を広げて水変色性張り材2を外側表面から視覚すると、常態(非吸水状態)では多孔質層4は白色であり、撥水性樹脂自体が無色透明であるため、前記両者が共存状態にある格子柄の像も白色を呈した潜像状態にあるため全面が白色状態となり、太陽光にかざしながら水変色性張り材2を内側から観察すると白色が透明塩化ビニルシートを通して視覚され、外側表面と同様に格子柄像は不可視状態にある。
外側表面にスプレーで水を吹き付けると、水変色性張り材2の外側表面において、撥水性樹脂層5は水を弾いて吸液せず、撥水性樹脂層5を除く多孔質層4が水の吸液により透明化して半透明状態になり、白色と半透明の格子柄が現出し、水が付着した状態では、前記様相を維持していたが、水変色性張り材2から水が蒸発すると、再び全面が白色になり、格子柄は潜像状態に復した。
一方、前記水変色性張り材2の外側表面にスプレーで水を吹きつけた際の状態変化を太陽光にかざしながら内側から観察すると、全面が白色ベタの状態から白色と無色半透明の格子柄が現出し、水が付着した状態では前記様相を呈していたが、水変色性張り材2から水が蒸発すると、再び全面が白色となり、格子柄は潜像状態に復した。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、雨等による水の付着で水変色性張り材2外側表面のデザイン変化が楽しめると同時に、水変色性傘1をさした状態で内側からも水付着によるデザイン変化を視覚できるため、意外性と装飾性に富んだ傘となった。
【0023】
実施例4(図6参照)
厚さ0.5mmの黄色透明ポリ塩化ビニルシートを張り材3(光透過率:65.98%)とし、前記張り材3の上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕15部、ピンク色蛍光顔料1.0部ウレタンエマルジョン〔商品名:Neorez R−966、アビシア(株)製、固形分33重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、80メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、70℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層4を設けた。
次いで、前記多孔質層4の上から、油性系シリコーン系樹脂撥水剤〔商品名:SG204、(株)日本触媒製、固形分25重量%〕50部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.5部、艶調整用フィラー1部、スクリーン用溶剤48部を均一に混合攪拌してなる無色半透明スクリーン印刷用インキを用いて、150メッシュのスクリーン版にてハートの抜き柄を印刷し、70℃で5分間乾燥硬化させて、多孔質層4中にハートの抜き柄の撥水性樹脂層5を内在状態に形成した。
更に、前記撥水性樹脂層5上に青色の非変色油性系スクリーン印刷用インキにて180メッシュのスクリーン版を用いてスクリーン印刷し、青色の水玉柄からなる着色層6を設けて、水変色性張り材2を作製した。
尚、前記水変色性張り材2における多孔質層4中の撥水性樹脂層5を設けていない部分と撥水性樹脂層5を設けた部分の面積比率は、5:95であり、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の非吸水状態での光透過率T10=0.59%、撥水性樹脂層5の乾燥状態での光透過率T20=0.60%であり、T20/T10=1.02となり、関係式0<T10、0<T20、0.8≦T20/T10≦1.2を満たす。また、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の吸水状態での光透過率T11=1.75%、撥水性樹脂層5の水付着状態での光透過率T21=1.05%であり、T21/T11=0.6となり、関係式0<T11、0<T21、0<T21/T11<0.8を満たすものであった。
前記水変色性張り材2を傘骨に装着して水変色性傘1を作製した。
【0024】
前記水変色性傘1を広げて水変色性張り材2を外側表面から視覚すると、常態(非吸水状態)では多孔質層4はピンク色であり、撥水性樹脂自体が無色透明であるため、前記両者が共存状態にあるハートの抜き柄の像もピンク色を呈した潜像状態にあるため、ピンク色上に青色の水玉柄が視覚される。また、太陽光にかざしながら水変色性張り材2を内側から観察すると、張り材3の黄色と多孔質層4のピンク色との混色となるオレンジ色の背景に、着色層6の黒色の水玉柄が視覚され、外側表面と同様にハートの抜き柄像は不可視状態にある。
外側表面にスプレーで水を吹き付けると、水変色性張り材2の外側表面において、撥水性樹脂層5は水を弾いて吸液せず、撥水性樹脂層5を除く多孔質層4が水の吸液により透明化して半透明状態になり、蛍光ピンク色と塩化ビニルシートの黄色との混色となるオレンジ色のハート柄が現出する。水が付着した状態では前記様相を維持していたが、水変色性張り材2から水が蒸発すると、再びピンク色の背景に青色の水玉柄に視覚され、ハート柄は潜像状態に復した。
一方、前記水変色性張り材2の外側表面にスプレーで水を吹きつけた際の状態変化を太陽光にかざしながら内側から観察すると、オレンジ色の背景に黒色の水玉柄の状態からハート柄が現出し、水が付着した状態では前記様相を呈していたが、水変色性張り材2から水が蒸発すると、再びオレンジ色の背景に黒色の水玉柄となり、ハート柄は潜像状態に復した。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、雨等による水の付着で水変色性張り材2外側表面のデザイン変化が楽しめると同時に、水変色性傘1をさした状態で内側からも水付着によるデザイン変化を視覚できるため、意外性と装飾性に富んだ傘となった。
【0025】
実施例5(図4参照)
白色の厚み0.5mmのポリオレフィンシートを張り材3(光透過率:0.74%)とし、前記張り材3の上層に、青色顔料2部、アクリル酸エステルエマルジョン50部、水性インキ増粘剤3部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.3部、及びイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる蛍光ピンク色スクリーン印刷用インキを用い、120メッシュのスクリーン版によりベタ印刷し、70℃で5分間乾燥硬化させて、着色層6を設けた。
次いで、前記着色層6上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、蛍光ピンク顔料0.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、及びイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなるピンク色のスクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、70℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層4を形成した。
次いで、前記多孔質層4上から、油性系シリコーン系樹脂撥水剤〔商品名:SG204、(株)日本触媒製、固形分25重量%〕50部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.5部、艶調整用フィラー1部、スクリーン用溶剤48部を均一に混合攪拌してなる無色半透明スクリーン印刷用インキを用いて、150メッシュのスクリーン版にて水玉柄を印刷し、70℃で5分間乾燥硬化させて、多孔質層4中に「PILOT」の抜き文字の撥水性樹脂層5を内在状態に形成して水発色性張り材2を得た。
尚、前記水発色性張り材2における多孔質層4中の撥水性樹脂層5を配設していない部分と撥水性樹脂層5を配設した部分の面積比率は、5:95であり、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の非吸水状態での光透過率T10=0.0055%、撥水性樹脂層の非吸水状態の光透過率T20=0.0055%であり、T20/T10=1.00となり、関係式0<T10、0<T20、0.8≦T20/T10≦1.2を満たす。また、前記撥水性樹脂層5が配設されていない部分の多孔質層4の吸水状態での光透過率光透過率T11=0.012%、撥水性樹脂層5の水付着状態での光透過率T21=0.0055%であり、T21/T11=0.46となり、関係式0<T11、0<T21、0<T21/T11<0.8を満たすものであった。
前記水変色性張り材2を傘骨に装着して水変色性傘1を作製した。
【0026】
前記水変色性傘1を広げて水変色性張り材2を外側表面から視覚すると、常態(非吸水状態)では多孔質層4はピンク色であり、撥水性樹脂自体が無色透明であるため、前記両者が共存状態にある「PILOT」の抜き文字の像もピンク色を呈した潜像状態にあるため、全面がピンク色状態となり、太陽光にかざしながら水変色性張り材2を内側から観察すると、着色層6の青色が張り材3の白色ポリオレフィンフィルムを通して暗青色に視覚され、外側表面と同様に「PILOT」の抜き文字は不可視状態にある。
外側表面にスプレーで水を吹き付けると、水変色性張り材2の外側表面において、撥水性樹脂層は水を弾いて吸液せず、撥水性樹脂層5を除く多孔質層4が水の吸液により透明化して、下層の青色とピンク色の混色となる鮮やかなラベンダー色が視覚されることになり、ピンク色の背景にラベンダー色の「PILOT」の文字が現出し、水が付着した状態では前記様相を維持していたが、水変色性張り材2から水が蒸発すると、再び全面がピンク色になり、「PILOT」の文字は潜像状態に復した。
一方、前記水変色性張り材2の外側表面にスプレーで水を吹きつけた際の状態変化を太陽光にかざしながら内側から観察すると、全面が暗青色の状態から「PILOT」の文字が現出し、水が付着した状態では前記様相を呈していたが、水変色性張り材2から水が蒸発すると、再び全面が暗青色となり、「PILOT」の文字は潜像状態に復した。
上記様相変化は繰り返し行うことができ、雨等による水の付着で水変色性張り材2外側表面のデザイン変化が楽しめると同時に、水変色性傘1をさした状態で内側からも水付着によるデザイン変化を視覚できるため、意外性と装飾性に富んだ傘となった。
【0027】
【発明の効果】
本発明により、水を媒体として多孔質層を透明化させることで、常態では不可視状態にある色調や図柄を現出させ、外側から様相変化を視認できることは勿論、使用者自身も内側から様相変化を視認できる、顕著な意外性と装飾性に富んだ水変色性傘を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水変色性傘の一実施例の多孔質層が乾燥状態の平面図である。
【図2】図1の水変色性傘の多孔質層が吸水状態の平面図である。
【図3】図1の水変色性張り材の縦断面図である。
【図4】他の実施例の水変色性張り材の縦断面図である。
【図5】他の実施例の水変色性張り材の縦断面図である。
【図6】他の実施例の水変色性張り材の縦断面図である。
【符号の説明】
1 水変色性傘
2 水変色性張り材
3 張り材
31 支持体
32 非浸透性樹脂層
4 多孔質層
5 撥水性樹脂層
6 着色層
Claims (3)
- 樹脂フィルムまたは撥水加工を施した布帛である光透過性を有する張り材の外側表面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸水状態で不透明であり、吸水状態で透明化する多孔質層が積層されていると共に、前記多孔質層の一部に内在し、共存状態に撥水性樹脂層が配設されてなり、前記撥水性樹脂層が配設されていない部分の多孔質層が吸水状態で透明化して、前記両層が視覚判別できるよう構成された水変色性傘であって、外側からの可視光に対して、前記撥水性樹脂層が配設されていない部分の多孔質層の非吸水状態での光透過率T10(%)と、撥水性樹脂層の乾燥状態での光透過率T20(%)が、0<T10、0<T20、0.8≦T20/T10≦1.2であり、前記撥水性樹脂層が配設されていない部分の多孔質層の吸水状態での光透過率T11(%)と、撥水性樹脂層の水付着状態での光透過率T21(%)が、0<T11、0<T21、0<T21/T11<0.8を満たすことを特徴とする使用者自身も内側から様相変化を視認できる水変色性傘。
- 前記多孔質層及び/又は撥水性樹脂層が、文字、記号、英数字、点、線、図柄から選ばれるいずれかの像であることを特徴とする請求項1記載の水変色性傘。
- 張り材と多孔質層との間に、着色層が設けられてなる請求項1又は2記載の水変色性傘。
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