JP2007050694A - 可逆変色体及びそれを用いた可逆変色体セット - Google Patents

可逆変色体及びそれを用いた可逆変色体セット Download PDF

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Abstract

【課題】 吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層を用いて、下層部を不可視状態又は可視状態のいずれかとすることにより、ユーザーが太陽光や紫外線ランプを用いて下層に自由な像を形成できる可逆変色体及びそれを用いた可逆変色体セットを提供する。
【解決手段】 フォトクロミック化合物によるフォトクロミック性能を有する支持体2上に、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層3を設けてなる。前記遮光性−透光性層3が、300〜400nm内の任意の波長において、吸液状態の光透過率Tw1及び非吸液状態の光透過率Td1が、Td1<Tw1、0.2≦Tw1≦100、0≦Td1≦80である。前記可逆変色体1と水付着手段とからなる可逆変色体セット。
【選択図】 図1

Description

本発明は可逆変色体及びそれを用いた可逆変色体セットに関する。更には、水の付着により透過する部分に対して紫外線を照射することで、鮮明な像を現出できる可逆変色体及びそれを用いた可逆変色体セットに関する。
従来より、透明性フィルムの上面に、低屈折率顔料と黒色又は暗色の色材を含む層と、低屈折率顔料を含む層とを順に積層した多孔質層を設けてなる水像シートが開示されており、更に、前記水像シートを印刷物に貼付してなる積層体が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
前記積層体は、透明性フィルムの下面に、多色印刷された合成紙からなる印刷物を貼付しているため、多孔質層を水等の液体で濡らすことにより、多孔質層が透明になって印刷物が鮮明に視認され、乾燥状態においては印刷物が不透明な多孔質層によって視認されないように構成されており、多孔質層に液体を塗布する前後で印刷物が不可視状態又は可視状態のいずれかの状態を視認させるものである。そのため、特定図柄の印刷物に対して可視、不可視状態を現出するのみであり、ユーザーが好きな図柄等を下層に形成することはできないものであった。
特公昭63−58711号公報
また、フォトクロミック性を有する支持体上に透明性フィルムを配置し、該フィルム上にペンで像を筆記した後に太陽光を照射することで、前記支持体に像を形成できる玩具が提案されている。
前記玩具は、太陽光を用いて支持体に像を形成することができる興趣に富んだものであるが、支持体に像を形成した際、フィルムに筆記した像部分以外が着色するため、ユーザーが形成した像が抜き状態で得られるものであった。
本発明は、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層(多孔質層)を用いて、下層部を不可視状態又は可視状態のいずれかとすることにより、ユーザーが太陽光や紫外線ランプを用いて下層に自由な像を形成できる可逆変色体及びそれを用いた可逆変色体セットを提供するものである。
本発明の可逆変色体は、フォトクロミック化合物によるフォトクロミック性能を有する支持体上に、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層を設けてなることを要件とする。
更に、前記遮光性−透光性層が、300〜400nm内の任意の波長において、吸液状態の光透過率Tw1及び非吸液状態の光透過率Td1が、Td1<Tw1、0.2≦Tw1≦100、0≦Td1≦80であることを要件とする。
更に、透明性支持体上に、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層を設けてなる透光性積層体の下面に、フォトクロミック化合物を含むフォトクロミック層を設けてなることを要件とする。
更に、透明性支持体上に、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層を設けてなる透光性積層体と、フォトクロミック化合物によるフォトクロミック性能を有する支持体とを組合わせてなること、前記透光性積層体の下部に、該積層体の少なくとも一部と直接又は連結部材を介して結合するように、フォトクロミック性能を有する支持体を設けてなることを要件とする。
更に、前記透光性積層体が、300〜400nm内の任意の波長において、吸液状態の光透過率Tw2及び非吸液状態の光透過率Td2が、Td2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80であること、前記透明性支持体が着色されてなることを要件とする。
更には、前記遮光性−透光性層が、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けてなること、前記多孔質層が着色されてなること、前記いずれかに記載の可逆変色体と水付着手段とからなる可逆変色体セットを要件とする。
フォトクロミック性支持体上に吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層を設けることで、ユーザーが遮光性−透光性層に自由に形成した可視部(吸液部)と不可視部(非吸液部)に応じて、太陽光や紫外線ランプの照射により、下層(フォトクロミック性支持体)に対して自由な像を抜き状態になることなく形成できる、玩具及び学習具としての応用性及び興趣に富んだ可逆変色体及びそれを用いた可逆変色体セットを提供できる。
また、可逆変色体を構成する透明支持体や多孔質層を着色することによって、液体付着により形成される像(吸液部)がより鮮明に視認できると共に、多彩な色変化を表現できるものとなる。更に着色透明支持体を用いた場合、可逆変色体に太陽光や紫外線ランプを照射した際に、前記像が形成されていない部分(非吸液部)の下層(フォトクロミック性支持体)が変色することを抑制できるので、現出する光変色像(前記吸液部の下層部分)がより鮮明に視認できるものとなる。
本発明は、フォトクロミック性能を有する支持体上に、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層(特に好ましくは、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させてなる多孔質層)を直接、又は、透明性支持体を介して設けた可逆変色体である。
前記フォトクロミック性能を有する支持体としては、支持体にフォトクロミック化合物を含有するインキを塗布したり、支持体中にフォトクロミック化合物を直接添加することによって形成されるものであり、紙、織布、不織布、プラスチックフィルム、合成紙、樹脂シート、樹脂成形物等の各種支持体を用いることができる。
前記フォトクロミック化合物としては、汎用のものが適用できる。例えば、スピロピラン系化合物、フルギド系化合物、ジヒドロピレン系化合物、インジゴ系化合物、アジリジン、多環芳香族系化合物、アゾベンゼン系化合物、サリチリデンアニリン系化合物、キサンテン系化合物、スピロオキサジン系化合物、ジアリールエテン系化合物、ナフトピラン系化合物、ナフトオキサジン系化合物等が例示でき、吸収波長が300〜400nmの範囲にあるものが好適に用いられる。
更に、前記フォトクロミック化合物を前述のマイクロカプセルに内包して使用することも可能であり、特に、スピロピラン系化合物やスピロオキサジン系化合物を用いる場合、これらのフォトクロミック化合物と共に、重量平均分子量が200乃至6000のスチレン系オリゴマーを内包することが好ましい。
前記マイクロカプセルは、従来より公知の界面重合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等により形成でき、用途に応じて適宜選択される。更にマイクロカプセルの表面には、目的に応じて二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
更に、前記フォトクロミック性能を有する支持体、インキ、マイクロカプセル中には、フォトクロミック化合物と共に、汎用の染料、顔料、光輝性顔料、コレステリック液晶型顔料、金属粉、可逆熱変色性顔料等を添加することもできる。
前記フォトクロミック性支持体上に形成される遮光性−透光性層は、吸液により透明化する材料により構成される層であり、例えば、水像紙、水筆習字用紙、トレーシングペーパー、すりガラス、低屈折率顔料を用いた多孔質層等を用いることができるが、非吸液時の隠蔽性と吸液時の透明性の高さや、応用性の高さから、多孔質層が特に好適に用いられる。
前記多孔質層は、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた層であり、吸液により遮蔽状態から透明状態に変化するものである。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、液状組成物を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
又、前記低屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては珪酸が挙げられる。
前記珪酸は、乾式法により製造させる珪酸であってもよいが、湿式法により製造される珪酸(以下、湿式法珪酸と称する)が特に効果的であり、実用性を満たす。
この点を以下に説明する。
珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるものとに大別されるが、本発明の意図する多孔質層として機能させるためには、湿式法珪酸が最適である。
これは、乾式法珪酸と湿式法珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記本発明の多孔質層においては、水を吸液させるものであるから、湿式法珪酸は乾式法珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、親水性の度合いが大であり、好適に用いられる。
尚、前記多孔質層の常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を調整するために、湿式法珪酸と共に、他の汎用の低屈折率顔料を併用することもできる。
前記多孔質層中の湿式法珪酸は、粒子径、比表面積、吸油量等の性状に左右されるが、常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を共に満足するためには、塗布量が1g/m〜30g/mであることが好ましく、より好ましくは、5g/m〜20g/mである。1g/m未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であり、又、30g/mを越えると吸液時に十分な透明性を得ることが困難である。
前記珪酸の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
前記珪酸はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、基材に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記珪酸とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、珪酸の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層内部への水の浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、従来より公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、本発明においては水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。
前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。 前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤を添加して前記調整をコントロールすることができる。
また、多孔質層を構成する組成中には、従来より公知の一般染料や顔料、金属光沢顔料、蛍光染顔料、可逆熱変色性顔料等の着色剤を添加して多孔質層を着色することができる。着色剤として前記顔料類を用いる場合、下層への光透過性を維持するために粒径0.2μm以下のものが好適である。
前記多孔質層は、従来より公知の手段、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等により形成できる。
前記可逆変色体の遮光性−透光性層は、300〜400nm内の任意の波長において、吸液状態の光透過率Tw1及び非吸液状態の光透過率Td1が、Td1<Tw1、0.2≦Tw1≦100、0≦Td1≦80を満たすように設定される。
前記関係を満たすことで、遮光性−透光性層の吸液状態、非吸液状態におけるコントラストが明確になり、フォトクロミック性支持体に形成される像が鮮明な色彩で得られるものとなる。
Tw1が0.2より小さいと、下層(フォトクロミック性支持体)に充分な光が到達しないため、色変化が起こり難く、鮮明な色彩を得ることができない。
Td1が80より大きくなると、非吸液状態であっても下層(フォトクロミック性支持体)に光が到達して着色してしまうため、吸液状態で透明化した際に生じる変色による色差が小さくなり、両状態のコントラストが不充分なものとなる。
また、前記フォトクロミック性支持体と遮光性−透光性層との間には、透明性支持体を介在させることも可能である。その際、透明性支持体に遮光性−透光性層を積層する透明性積層体とフォトクロミック性支持体とを接着せずに別体で設けることもできる。
更に、別体とした場合には、透明性積層体とフォトクロミック性支持体とを少なくとも一点、或いは、一辺で結合することもできるし、適宜連結部材を介して結合することもできる。
前記透明性支持体としては、材質は特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリビニルアルコール、ポリアミド等のプラスチックシート、ガラス板を例示できるが、柔軟性に富み、且つ、安全性に優れたポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルクロライド等のプラスチックシートが好適に用いられる。
特に前記透明支持体は、下層(フォトクロミック性支持体)に対して高い視認性を付与するために、JISP8138に準拠した方法で測定した不透明度が40%以下であることが好ましい。
なお、透明性支持体は半透明であってもよいし、着色透明であってもよい。着色透明とする場合、多孔質層に吸液部分を形成した際の該吸液部分が、表面の多孔質層と異なる色調を現出するため、より鮮明に視認できる。また、多孔質層の非吸液部分(非吸液部)の下層(フォトクロミック性支持体)が変色することを抑制できるので、可逆変色体に太陽光や紫外線ランプを照射した際には、現出する光変色像(前記吸液部分の下層)がより鮮明に視認できる。
前記透明性支持体を介在させてなる透光性積層体は、300〜400nm内の任意の波長において、吸液状態の光透過率Tw2及び非吸液状態の光透過率Td2が、Td2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80を満たすように設定される。
前記関係を満たすことで、透光性積層体の吸液状態、非吸液状態におけるコントラストが明確になり、フォトクロミック性支持体に形成される像が鮮明な色彩で得られるものとなる。
Tw2が0.2より小さいと、下層(フォトクロミック性支持体)に充分な光が到達しないため、色変化が起こり難く、鮮明な色彩を得ることができない。
Td2が80より大きくなると、非吸液状態であっても下層(フォトクロミック性支持体)に光が到達して着色してしまうため、吸液状態で透明化した際に生じる変色による色差が小さくなり、両状態のコントラストが不充分なものとなる。
前記可逆変色体に水を付着させる手段としては、手や指を水で濡らして遮光性−透光性層(多孔質層)に接触させたり、先端部に筆穂や繊維ペン体等を有する筆記又は塗布具により水を塗布させたり、容器内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出する繊維体や刷毛を設けた筆記又は塗布具により水を塗布する水付着手段や、スタンプやローラー形態の水付着手段が挙げられる。
前記水付着手段と、可逆変色体とを組み合わせて可逆変色体セットが得られる。
なお、好ましい水付着手段としては、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具であり、筆記像を簡便に形成でき、実用性を高めることができる。
前記における連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体は、水を適宜量、吸収し、吐出させるものであればよく、従来より汎用のポリオレフィン系、ポリウレタン系、その他各種プラスチックの連続気孔体や繊維を集束させた毛筆状のもの、繊維の樹脂加工又は熱溶着加工によるもの、フェルト、不織布形態のものを挙げることができ、形状、寸法は目的に応じて任意に設定できる。
以下に実施例を示すが、本発明は実施例に限定されない。尚、実施例中の部は重量部を示す。
実施例1(図1参照)
1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン1部、アクリル樹脂〔三菱レイヨン(株)製、商品名:ダイヤナールBR−83〕10部、キシレン20部、酢酸ブチル20部を均一に混合してなるフォトクロミック塗料を、白色スチレン樹脂板にスプレー塗装することでフォトクロミック性を有する支持体2を得た。
次いで、前記フォトクロミック性支持体2上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、50℃で1時間乾燥硬化させて吸液状態と非吸液状態とで透明性を異にする多孔質層(遮光性−透光性層)3を形成し、可逆性変色体1を得た。
得られた可逆性変色体1は、室内では白色を呈しており、水を含浸させた筆で表面を濡らしても色変化はなかったが、吸液状態で太陽光に晒すと、水を付着させた部分(吸液部)が紫色に変色した。更に、吸液状態では紫色を呈していたが、乾燥するに従って元の白色に戻った。また、前記吸液状態で紫色の可逆性変色体1を暗所に放置すると、再び白色に戻すことができた。この様相変化は繰り返し行なうことができた。
また、前記多孔質層3の非吸液状態での光透過率Td1と吸液状態での光透過率Tw1を測定するために、実施例1記載の白色スクリーン印刷用インキを、透明PETフィルム(リンテック(株)社製、厚み100μm)に実施例1の方法にて印刷、乾燥硬化し測定用サンプルを作製した。次いで、得られた測定用サンプルを分光光度計[U−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計]を用い、サンプル側に測定用サンプルを、リファレンス側に前記透明PETフィルムをセットし、300nm〜400nmにおける光透過率を吸液状態Tw1と非吸液状態Td1とをそれぞれ測定した。
代表値として350nmにおける光透過率は、非吸液状態での光透過率Td1が0.20、吸液状態での光透過率Tw1が0.70を示し、いずれもTd1<Tw1、0.2≦Tw1≦100、0≦Td1≦80を満たし、視認性の高い変色様相変化が得られるものであった。
実施例2(図2参照)
透明性支持体4として透明PETフィルム(リンテック(株)社製、厚み100μm)の上面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系硬化剤1.0部均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、80℃で10分間乾燥硬化させて吸液状態と非吸液状態とで透明性を異にする多孔質層(遮光性−透光性層)3を形成し、透光性積層体5を得た。
次いで、前記透光性積層体4の下面に、1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン1部、アクリル樹脂〔三菱レイヨン(株)製、商品名:ダイヤナールBR−83〕10部、キシレン20部、酢酸ブチル20部を均一に混合してなるフォトクロミック塗料を用いてスプレー塗装しフォトクロミック層6を設け、可逆性変色体1を得た。
前記可逆性変色体1は、室内では白色を呈していたが、水を含浸させた筆で表面を濡らすと、無色の半透明状態へと変化した。更に、吸液状態で太陽光に晒すと、水を付着させて半透明となった部分(吸液部)のみ紫色に変色したが、乾燥するに従って元の白色に戻った。また、前記吸液状態で紫色の可逆性変色体1を暗所に放置すると、再び無色半透明状態に戻すことができた。この様相変化は繰り返し行なうことができた。
また、実施例2で作製した透光性積層体5を、分光光度計[U−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計]を用いて、300nm〜400nmにおける非吸液状態での光透過率Td2と吸液状態での光透過率Tw2とをそれぞれ測定した。
代表値として350nmにおける光透過率は、非吸液状態での光透過率Td2が0.20、吸液状態での光透過率Tw2が0.55を示し、いずれもTd2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80を満たし、視認性の高い変色様相変化が得られるものであった。
実施例3(図3参照)
透明性支持体4として透明PETフィルム(リンテック(株)社製、厚み100μm)の上面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系硬化剤1.0部均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、80℃で10分間乾燥硬化させて吸液状態と非吸液状態とで透明性を異にする多孔質層(遮光性−透光性層)3を形成し、透光性積層体5を得た。
次いで、1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン1部、アクリル樹脂〔三菱レイヨン(株)製、商品名:ダイヤナールBR−83〕10部、キシレン20部、酢酸ブチル20部を均一に混合してなるフォトクロミック塗料を、白色スチレン樹脂板にスプレー塗装し、フォトクロミック性を有する支持体2を得た。
前記透光性積層体5の下部に前記フォトクロミック性支持体2を着脱自在に密接配置して可逆性変色体1とし、更に、水付着手段として軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて可逆性変色体セットを得た。
前記可逆性変色体1は、室内では白色を呈するものであり、軸筒内に水を収容可能に構成したペンで「A」の文字を描くと、透光性積層体5は白色から無色半透明状態へと変化したが、フォトクロミック性支持体2は変化することなく白色を呈していた。次いで、吸液状態で太陽光に晒すと、フォトクロミック性支持体2の水で描かれた「A」の文字部分(吸液部)のみが紫色に変色し、上部の透光性積層体5を取り除いた後も紫色の「A」の文字を視認することができた。更に、紫色に変色した変色体1を暗所に放置すると、再び白色に戻すことができた。この様相変化は繰り返し行なうことができ、水で筆記した部分があたかも太陽光で印画したように視認されるため、玩具としての妙味に優れたものとなった。
また、実施例3で作製した透光性積層体5を、分光光度計[U−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計]を用いて、300nm〜400nmにおける非吸液状態での光透過率Td2と吸液状態での光透過率Tw2とをそれぞれ測定した。
代表値として350nmにおける透過率は、非吸液状態での光透過率Td2が0.15、吸液状態での光透過率Tw2が0.50を示し、いずれもTd2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80を満たし、視認性の高い変色様相変化が得られるものであった。
実施例4(図3参照)
透明性支持体4として透明PETフィルム(リンテック(株)社製、厚み100μm)の上面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕1.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系硬化剤1.0部均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、80℃で10分間乾燥硬化させて吸液状態と非吸液状態とで透明性を異にする多孔質層(遮光性−透光性層)3を形成し、透光性積層体5を得た。
次いで、1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−インドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン3部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体〔理化ハーキュレス(株)製:ピコラスチックA−5〕30部をポリウレア樹脂からなるマイクロカプセル中に封入した光変色性顔料10部、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液20部、キシレン15部、メチルイソブチルケトン15部を均一に混合して得られたフォトクロミック塗料を白色軟質塩化ビニルシート(厚さ200μm)にスプレー塗装してフォトクロミック性を有する支持体2を得た。
前記透光性積層体5の下部に前記フォトクロミック性支持体2を着脱自在に密接配置し、可逆性変色体1とし、更に、水付着手段として軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて可逆性変色体セットを得た。
前記可逆性変色体1は、室内では白色を呈していたが、軸筒内に水を収容可能に構成したペンで「B」の文字を描くと、透光性積層体5は淡白色から無色透明状態へと変化したが、フォトクロミック性支持体2は変化することなく白色を呈していた。また、吸液状態で太陽光に晒すと、フォトクロミック性支持体2の水で描かれた「B」の文字部分(吸液部)のみが濃いピンク色に変色し、その他の部分は淡いピンク色に変化した。次いで、上部の透光性積層体5を取り除いて、太陽光の照射を止めると、淡いピンク色の部分は白色に戻り、ピンク色の「B」の文字だけが視認された。更に、変色体1を暗所にて放置すると、全体が再びもとの白色に戻った。この様相変化は繰り返し行なうことができ、水で筆記した部分があたかも太陽光で印画したように視認されるため、玩具としての妙味に優れたものとなった。
また、実施例4で作製した透光性積層体5を、分光光度計[U−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計]を用いて、300nm〜400nmにおける非吸液状態での光透過率Td2と吸液状態での光透過率Tw2とをそれぞれ測定した。
代表値として350nmにおける光透過率は、非吸液状態での光透過率Td2が32.0、吸液状態での光透過率Tw2が40.0を示し、いずれもTd2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80を満たし、視認性の高い変色様相変化が得られるものであった。
実施例5(図4参照)
透明性支持体4として軟質透明PVCフィルム(厚み200μm)の上面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系硬化剤1.0部均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、60℃で10分間乾燥硬化させて吸液状態と非吸液状態とで透明性を異にする多孔質層(遮光性−透光性層)3を形成し、透光性積層体5を得た。
次いで、1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン1部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体〔理化ハーキュレス(株)製:ピコラスチックA−5〕30部をポリウレア樹脂からなるマイクロカプセル中に封入した光変色性顔料10部、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン58部、消泡剤3部、増粘剤1部、レベリング剤3部、防腐剤1部を均一に混合してフォトクロミック印刷インキを用い、白色合成紙上に、全面ベタにてスクリーン印刷してフォトクロミック性を有する支持体2を得た。
前記透光性積層体5の下部に前記フォトクロミック性支持体5を積層状態に密接配置し、見開きできるように端部を連結部材7で固定して可逆性変色体1とし、更に、水付着手段として軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて可逆性変色体セットを得た。
前記可逆性変色体1は、室内では白色を呈していたが、軸筒内に水を収容可能に構成したペンで「1」の数字を描くと、透光性積層体5は白色から無色半透明状態へと変化したが、フォトクロミック性支持体2は変化することなくピンク色を呈していた。次いで、吸液状態で屋外に持ち出して太陽光に晒すと、フォトクロミック性支持体2は、水で描かれた「1」の数字部分のみが紫色に変色し、上部の透光性積層体5を取り外しても紫色の「1」の数字を視認することができた。更に、紫色の文字を呈した変色体1を暗所にて放置すると、再びもとのピンク色に戻った。この様相変化は繰り返し行なうことができ、水で筆記した部分があたかも太陽光で印画したように視認されるため、玩具としての妙味に優れたものとなった。
また、実施例5で作製した透光性積層体5を、分光光度計[U−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計]を用いて、300nm〜400nmにおける非吸液状態での光透過率Td2と吸液状態での光透過率Tw2とをそれぞれ測定した。
代表値として350nmにおける光透過率は、非吸液状態での光透過率Td2が0.20、吸液状態での光透過率Tw2が0.60を示し、いずれもTd2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80を満たし、視認性の高い変色様相変化が得られるものであった。
実施例6
1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン1部、アクリル樹脂〔三菱レイヨン(株)製、商品名:ダイヤナールBR−83〕10部、キシレン20部、酢酸ブチル20部を均一に混合してなるフォトクロミック塗料を、白色スチレン樹脂板にスプレー塗装し、フォトクロミック性を有する支持体2を得た。
前記フォトクロミック性支持体2の上部にすりガラスを着脱自在に密接配置して可逆性変色体1とし、更に、水付着手段として軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて可逆性変色体セットを得た。
前記可逆性変色体1は、室内では白色を呈するものであり、軸筒内に水を収容可能に構成したペンで「A」の文字を描くと、すりガラス(透光性積層体5)は白色から無色半透明状態へと変化したが、フォトクロミック性支持体2は変化することなく白色を呈していた。次いで、吸液状態で太陽光に晒すと、フォトクロミック性支持体2の水で描かれた「A」の文字部分(吸液部)のみが紫色に変色し、上部のすりガラスを取り除いた後も紫色の「A」の文字を視認することができた。更に、紫色に変色した変色体1を暗所に放置すると、再び白色に戻すことができた。この様相変化は繰り返し行なうことができ、水で筆記した部分があたかも太陽光で印画したように視認されるため、玩具としての妙味に優れたものとなった。
また、前記すりガラスを、分光光度計[U−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計]を用いて、300nm〜400nmにおける非吸液状態での光透過率Td2と吸液状態での光透過率Tw2とをそれぞれ測定した。
代表値として350nmにおける光透過率は、非吸液状態での光透過率Td2が35、吸液状態での光透過率Tw2が45を示し、いずれもTd2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80を満たし、視認性の高い変色様相変化が得られるものであった。
実施例7
実施例6で得たフォトクロミック性支持体2の上部に、トレーシングペーパー〔コクヨ(株)製、40g/m〕を着脱自在に密接配置して可逆性変色体1とし、更に、水付着手段として軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて可逆性変色体セットを得た。
前記可逆性変色体1は、室内では白色を呈するものであり、軸筒内に水を収容可能に構成したペンで「A」の文字を描くと、トレーシングペーパー(透光性積層体5)は白色から半透明状態へと変化したが、フォトクロミック性支持体2は変化することなく白色を呈していた。次いで、吸液状態で太陽光に晒すと、フォトクロミック性支持体2の水で描かれた「A」の文字部分(吸液部)のみが紫色に変色し、上部のトレーシングペーパーを取り除いた後も紫色の「A」の文字を視認することができた。更に、紫色に変色した変色体1を暗所に放置すると、再び白色に戻すことができた。この様相変化は繰り返し行なうことができ、水で筆記した部分があたかも太陽光で印画したように視認されるため、玩具としての妙味に優れたものとなった。
また、前記トレーシングペーパーを、分光光度計[U−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計]を用いて、300nm〜400nmにおける非吸液状態での光透過率Td2と吸液状態での光透過率Tw2とをそれぞれ測定した。
代表値として350nmにおける光透過率は、非吸液状態での光透過率Td2が25、吸液状態での光透過率Tw2が33を示し、いずれもTd2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80を満たし、視認性の高い変色様相変化が得られるものであった。
実施例8(図1参照)
1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−インドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン2部、アクリル樹脂〔三菱レイヨン(株)製、商品名:ダイヤナールBR−83〕10部、キシレン20部、酢酸ブチル20部を均一に混合してなるフォトクロミック塗料を、白色スチレン樹脂板にスプレー塗装することでフォトクロミック性を有する支持体2を得た。
次いで、前記フォトクロミック性支持体2上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、青色顔料(平均粒子径0.05μm)0.5部を均一に混合、攪拌してなる青色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、50℃で1時間乾燥硬化させて吸液状態と非吸液状態とで透明性を異にする多孔質層(遮光性−透光性層)3を形成し、可逆性変色体1を得た。
更に、水付着手段として、繊維ペン先を備え軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて可逆性変色体セットを得た。
得られた可逆性変色体1は、室内では淡青色を呈しており、水を含浸させた筆で表面を濡らすと淡青色状態から濃青色に変化し、吸液状態で太陽光に晒すと、水を付着させた部分(吸液部)のみが紫色に変色した。更に、吸液状態では紫色を呈していたが、乾燥するに従って元の淡青色に戻った。また、前記吸液状態で紫色の可逆性変色体1を暗所に放置すると、再び淡青色に戻すことができた。この様相変化は繰り返し行なうことができた。
また、前記多孔質層3の非吸液状態での光透過率Td1と吸液状態での光透過率Tw1を測定するために、実施例8記載の青色スクリーン印刷用インキを、透明PETフィルム(リンテック(株)社製、厚み100μm)に実施例8の方法にて印刷、乾燥硬化し測定用サンプルを作製した。次いで、得られた測定用サンプルを分光光度計[U−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計]を用い、サンプル側に測定用サンプルを、リファレンス側に前記透明PETフィルムをセットし、300nm〜400nmにおける光透過率を吸液状態Tw1と非吸液状態Td1とをそれぞれ測定した。
代表値として350nmにおける光透過率は、非吸液状態での光透過率Td1が0.20、吸液状態での光透過率Tw1が0.70を示し、いずれもTd1<Tw1、0.2≦Tw1≦100、0≦Td1≦80を満たし、視認性の高い変色様相変化が得られるものであった。
実施例9(図3参照)
透明性支持体4として赤色透明PETフィルム(厚み100μm)の上面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系硬化剤1.0部均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、80℃で10分間乾燥硬化させて吸液状態と非吸液状態とで透明性を異にする多孔質層(遮光性−透光性層)3を形成し、透光性積層体5を得た。
次いで、1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン1部、アクリル樹脂〔三菱レイヨン(株)製、商品名:ダイヤナールBR−83〕10部、キシレン20部、酢酸ブチル20部を均一に混合してなるフォトクロミック塗料を、白色スチレン樹脂板にスプレー塗装し、フォトクロミック性を有する支持体2を得た。
前記透光性積層体5の下部に前記フォトクロミック性支持体2を着脱自在に密接配置して可逆性変色体1とし、更に、水付着手段として、繊維ペン先を備え軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて可逆性変色体セットを得た。
前記可逆性変色体1は、室内では白色を呈するものであり、軸筒内に水を収容可能に構成したペンで「A」の文字を描くと、透光性積層体5は白色から赤色半透明状態へと変化したが、フォトクロミック性支持体2は変化することなく白色を呈していた。次いで、吸液状態で太陽光に晒すと、フォトクロミック性支持体2の水で描かれた「A」の文字部分(吸液部)のみが紫色に変色し、上部の透光性積層体5を取り除いた後も紫色の「A」の文字を視認することができた。また、紫色の文字「A」以外の表面部分は変色することなく白色のままであるため、該文字がより明確に視認できるものとなった。更に、紫色に変色した変色体1を暗所に放置すると、再び白色に戻すことができた。この様相変化は繰り返し行なうことができ、水で筆記した部分があたかも太陽光で印画したように視認されるため、玩具としての妙味に優れたものとなった。
また、実施例9で作製した透光性積層体5を、分光光度計[U−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計]を用いて、300nm〜400nmにおける非吸液状態での光透過率Td2と吸液状態での光透過率Tw2とをそれぞれ測定した。
代表値として350nmにおける透過率は、非吸液状態での光透過率Td2が0.15、吸液状態での光透過率Tw2が0.50を示し、いずれもTd2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80を満たし、視認性の高い変色様相変化が得られるものであった。
実施例10(図3参照)
透明性支持体4としてピンク色透明PETフィルム(厚み100μm)の上面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕1.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系硬化剤1部、青色顔料(0.1μm)0.5部を均一に混合、攪拌してなる青色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、80℃で10分間乾燥硬化させて吸液状態と非吸液状態とで透明性を異にする多孔質層(遮光性−透光性層)3を形成し、透光性積層体5を得た。
次いで、1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−インドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン3部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体〔理化ハーキュレス(株)製:ピコラスチックA−5〕30部をポリウレア樹脂からなるマイクロカプセル中に封入した光変色性顔料10部、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液20部、キシレン15部、メチルイソブチルケトン15部を均一に混合して得られたフォトクロミック塗料を白色軟質塩化ビニルシート(厚さ200μm)にスプレー塗装してフォトクロミック性を有する支持体2を得た。
前記透光性積層体5の下部に前記フォトクロミック性支持体2を着脱自在に密接配置し、可逆性変色体1とし、更に、水付着手段として、繊維ペン先を備え軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて可逆性変色体セットを得た。
前記可逆性変色体1は、室内では淡青色を呈していたが、軸筒内に水を収容可能に構成したペンで「B」の文字を描くと、透光性積層体5は淡青色からバイオレット色透明状態へと変化したが、フォトクロミック性支持体2は変化することなく白色を呈していた。また、吸液状態で太陽光に晒すと、フォトクロミック性支持体2の水で描かれた「B」の文字部分(吸液部)のみが濃いピンク色に変色し、その他の部分は淡いピンク色に変化した。次いで、上部の透光性積層体5を取り除いて、太陽光の照射を止めると、淡いピンク色の部分は白色に戻り、ピンク色の「B」の文字だけが視認された。また、ピンク色の「B」以外の表面部分は変色することなく白色のままであるため、該文字がより明確に視認できるものとなった。更に、変色体1を暗所にて放置すると、全体が再びもとの白色に戻った。この様相変化は繰り返し行なうことができ、水で筆記した部分があたかも太陽光で印画したように視認されるため、玩具としての妙味に優れたものとなった。
また、実施例10で作製した透光性積層体5を、分光光度計[U−3210:(株)日立製作所製、自記分光光度計]を用いて、300nm〜400nmにおける非吸液状態での光透過率Td2と吸液状態での光透過率Tw2とをそれぞれ測定した。
代表値として350nmにおける光透過率は、非吸液状態での光透過率Td2が32.0、吸液状態での光透過率Tw2が40.0を示し、いずれもTd2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80を満たし、視認性の高い変色様相変化が得られるものであった。
本発明の可逆変色体の縦断面図である。 本発明の可逆変色体の他の実施例を示す縦断面図である。 本発明の可逆変色体の他の実施例を示す縦断面図である。 本発明の可逆変色体の他の実施例を示す縦断面図である。
符号の説明
1 可逆変色体
2 フォトクロミック性支持体
3 多孔質層(遮光性−透光性層)
4 透明性支持体
5 透光性積層体
6 フォトクロミック層
7 連結部材

Claims (10)

  1. フォトクロミック化合物によるフォトクロミック性能を有する支持体上に、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層を設けてなることを特徴とする可逆変色体。
  2. 前記遮光性−透光性層が、300〜400nm内の任意の波長において、吸液状態の光透過率Tw1及び非吸液状態の光透過率Td1が、Td1<Tw1、0.2≦Tw1≦100、0≦Td1≦80であることを特徴とする請求項1記載の可逆変色体。
  3. 透明性支持体上に、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層を設けてなる透光性積層体の下面に、フォトクロミック化合物を含むフォトクロミック層を設けてなることを特徴とする可逆変色体。
  4. 透明性支持体上に、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする遮光性−透光性層を設けてなる透光性積層体と、フォトクロミック化合物によるフォトクロミック性能を有する支持体とを組み合わせてなる可逆変色体。
  5. 前記透光性積層体の下部に、該積層体の少なくとも一部と直接又は連結部材を介して結合するように、フォトクロミック性能を有する支持体を設けてなることを特徴とする請求項4記載の可逆変色体。
  6. 前記透光性積層体が、300〜400nm内の任意の波長において、吸液状態の光透過率Tw2及び非吸液状態の光透過率Td2が、Td2<Tw2、0.2≦Tw2≦100、0≦Td2≦80であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の可逆変色体。
  7. 前記透明性支持体が、着色されてなることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の可逆変色体。
  8. 前記遮光性−透光性層が、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の可逆変色体。
  9. 前記多孔質層が、着色されてなることを特徴とする請求項8記載の可逆変色体。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の可逆変色体と水付着手段とからなる可逆変色体セット。
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