JP4322525B2 - 合成樹脂製冠型リテーナ、及び玉軸受 - Google Patents

合成樹脂製冠型リテーナ、及び玉軸受 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードディスクドライブ等のヘッドアッセンブリを回転自在に支持するピボットベアリングとして用いられる玉軸受に関し、特に、その合成樹脂製冠型リテーナの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
パソコンのハードディスクは3.5インチ径ディスクや2.5インチ径ディスクが最も多く用いられているが、近年は1.8インチ径ディスクや1インチ径ディスクも登場してきた。このような1.8インチ径以下の小型の磁気ディスクを駆動するハードディスクドライブのヘッドアッセンブリを80度未満の揺動角度で回転自在に支持するピボットベアリングは、一般に、一対の超小型の玉軸受を用いて構成されている。前記超小型の玉軸受は、直径が1cm未満で厚さは数mmである。なお、一対の玉軸受を具備したヘッドアッセンブリは、例えば特開平7‐12118号公報(特許文献6)の図1に示されている。
【0003】
ところで、ピボットベアリングを構成するものに限らないが、玉軸受は様々な用途に広く実施されている。その中で、合成樹脂製冠型リテーナを具備する玉軸受、即ち、内輪と、外輪と、前記合成樹脂製冠型リテーナのポケットに保持された複数の玉と、グリースから構成された玉軸受における課題の一つは、必要量のグリースの保持と玉や軌道への必要量の基油の供給を円滑に行うことである。また、これに関連した課題は、グリースの飛散を防止することである。これらの課題を解決するために、従来から様々な構造の合成樹脂製冠型リテーナが開発されてきた。
【0004】
特開平9−242760号公報(特許文献1)の図5には、円環状基部から軸方向に突出し先端に向けて厚みが連続的に減少する形状の爪状突起と、前記爪状突起の内面を球状内面の一部とする8個のポケットと、前記円環状基部の表面であって前記爪状突起の基端近くに形成された8個のグリース収納凹部とを有する合成樹脂製冠型リテーナであって、前記グリース収納凹部の中央にグリース保持用突起が形成された合成樹脂製冠型リテーナが開示されている。このグリース保持用突起は高さが前記爪状突起の先端よりも低く、直径は前記円環状基部の厚さの3分の1程度である。更に、特開平9−242760号公報の図1〜図4には、グリース保持用突起を有するグリース収納凹部と、グリース保持用突起を有しないグリース収納凹部とを、円環状基部の表面に交互に配置したことを特徴とする合成樹脂製冠型リテーナが開示されている。
【0005】
特開平10−213138号公報(特許文献2)の図1〜図4には、円環状基部から軸方向に突出し先端に向けて厚みが連続的に減少する形状の爪状突起と、前記爪状突起の内面を球状内面の一部とする8個のポケットと、前記円環状基部の表面であって前記爪状突起の基端近くに形成された8個のグリース収納凹部とを有する合成樹脂製冠型リテーナであって、前記グリース収納凹部がグリース飛散防止壁を有するグリース溜空間であることを特徴とする合成樹脂製冠型リテーナが開示されている。前記グリース飛散防止壁は、前記円環状基部の内周面側と外周面側に夫々形成されており、その幅方向中間部に切り欠きが設けられ、更に、前記グリース飛散防止壁の内壁面を幅方向中間部で前記グリース溜空間が広がる形状としたものである。
【0006】
特許第2659869号公報(特許文献3)の図6には、円環状基部から軸方向に突出し先端に向けて厚みが連続的に減少する形状の爪状突起と、前記爪状突起の内面を球状内面の一部とする8個のポケットと、前記円環状基部の表面であって前記爪状突起の基端近くに形成された8個のグリース収納凹部とを有する合成樹脂製冠型リテーナであって、前記グリース収納凹部が多孔質材で形成されたグリース飛散防止壁を有するグリース溜空間であることを特徴とする合成樹脂製冠型リテーナが開示されている。
【0007】
特開平10−213139号公報(特許文献4)の図1には、円環状基部から軸方向に突出し先端に向けて厚みが連続的に減少する形状の爪状突起と、前記爪状突起の内面を球状内面の一部とする複数個のポケットと、前記円環状基部の表面であって前記爪状突起の基端近くに形成された複数個のグリース収納凹部とを有する合成樹脂製冠型リテーナであって、前記円環状基部の内周面にグリース流路が形成されたことを特徴とする合成樹脂製冠型リテーナが開示されている。前記グリース流路は、前記グリース収納凹部から前記内周面の幅の半分まで垂直に延びた垂直溝と前記垂直溝と連通し且つ両側のポケットまで延びた水平溝とからなるものである。
【0008】
特開2002−98151号公報(特許文献5)の図1〜図5には、円環状基部から軸方向に突出し先端に向けて厚みが連続的に減少する形状の爪状突起の内面を球状内面の一部とする9個のポケットと、前記円環状基部の表面であって前記爪状突起の基端近くに形成された9個のグリース収納凹部とを有する合成樹脂製冠型リテーナであって、前記グリース収納凹部が円環状基部の外周面側にグリース飛散防止壁を有するグリース溜空間であること、及び前記爪状突起には前記ポケットの球状内面と前記グリース溜空間とを連通する切れ込み溝が形成されていることを特徴とする合成樹脂製冠型リテーナが開示されている。
【0009】
上述の従来の合成樹脂製冠型リテーナは、夫々の明細書に掲げる課題を解決するものであるが、直径が1cm未満で厚さは数mmもの超小型の玉軸受のリテーナとしては採用できないものである。なぜなら、上述の従来の合成樹脂製冠型リテーナは、形状や構造が複雑で、金型の製造が極めて困難であるばかりでなく、安定した品質の合成樹脂製冠型リテーナを成型により製造することも困難であるからである。また、玉を保持するポケットの球状内面に連通する切れ込みやグリース流路を有する合成樹脂製冠型リテーナは、前記切れ込みやグリース流路のエッジがポケットに保持されている玉の表面に当接し、玉の円滑な回転を阻害するという問題もある。
【0010】
そこで、本願出願人は、図9の斜視図と図10の要部拡大斜視図に示す如く、一方の側面が平坦面である円環状基部11の他方の側面に7個のポケット13と、7つのグリース載置面14を、周方向に等間隔に形成した合成樹脂製冠型リテーナを開発した。この合成樹脂製冠型リテーナにおいて、ポケット13はその球状内面の一部を構成する内側面を有する1対の爪状突起12を両側に有する。この爪状突起12は、円環状基部11から軸方向に突出し先端に向けて厚みが連続的に減少する形状であって、その外側面は半円筒形状の傾斜面12dである。また、グリース載置面14は、左右の爪状突起12の外側面に挟まれた平坦面である。
【0011】
図9と図10に示す合成樹脂製冠型リテーナが用いられた超小型の玉軸受は、図11の拡大平面図に示す如く、外輪1、内輪2、合成樹脂製冠型リテーナ10、外輪1と内輪2との間に介装され合成樹脂製冠型リテーナ10によって保持された複数の玉3、及び潤滑用のグリースとから構成されている。そして、潤滑用のグリースは、図示しない注射器状のディスペンサを備えたグリース載置装置を用いて、合成樹脂製冠型リテーナ10のグリース載置面14に載置される。なお、グリースの量は極く少量で、3〜4mgである。このような極く少量のグリースが、合成樹脂製冠型リテーナ10の7つのグリース載置面14に夫々載置される。
【0012】
図9と図10に示す合成樹脂製冠型リテーナは構造も形状も複雑でないので、金型による成型が容易で、安定した品質で大量に製造できるものである。しかしながら、必要量のグリースをグリース載置面14に保持すること、及び玉と軌道への必要量の基油の供給を同時に達成することが未だ不十分であるという問題が発生した。要するに、図9と図10に示す合成樹脂製冠型リテーナは、超小型の玉軸受の合成樹脂製冠型リテーナとしては未だ完全でないということである。
【0013】
【特許文献1】
特開平9−242760号公報(段落番号0002〜0003、第5図)
【特許文献2】
特開平10−213138号公報(段落番号0010〜0012、第1図)
【特許文献3】
特許第2659869号公報(段落番号0024、第6図)
【特許文献4】
特開平10−213139号公報(段落番号0008〜0010、第1図)
【特許文献5】
特開2002−98151号公報(段落番号0015〜0021、第1図)
【特許文献6】
特開平7‐12118号公報(段落番号0002〜0004、第1図)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする第1の課題は、ハードディスクドライブのヘッドアッセンブリを回転自在に支持するピボットベアリングとして用いられる超小型の玉軸受を提供することである。解決しようとする第2の課題は、複数のポケットとグリース保持部とを具備し超小型の玉軸受に用いられる合成樹脂製冠型リテーナにおいて、必要量のグリースの保持及び玉と軌道への必要量の基油の供給を同時に達成する合成樹脂製冠型リテーナを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、一対の爪状突起を有するポケットとグリース載置面とが、円環状基部の一側面に等間隔に夫々複数個づつ形成された合成樹脂製冠型リテーナにおいて、前記爪状突起の外側面の傾斜面に、中心線から外側端まで達する反り面を形成した。
【0016】
即ち、上記課題を解決するために、円環状基部から先端に向けて厚みが連続的に減少する爪状突起で両側から囲まれ且つ開口を有するポケットとグリース載置面とが前記円環状基部の一側面に周方向に等間隔に夫々複数個づつ形成された合成樹脂製冠型リテーナにおいて、前記グリース載置面の端から前記ポケットの開口に達する前記爪状突起の外側面の先端側傾斜面に、その中心線から外側端に達する反り面を形成した。
【0017】
前記反り面は、前記爪状突起の外側面に中心線の両側に形成されているもの、又は前記爪状突起の外側面に中心線から内側の外側端に達するものである。
【0018】
前記グリース載置面には浅底の穴のグリース溜を形成した。また、前記爪状突起の外側面の基端側傾斜面に、前記グリース溜と溝を介して連通する浅底の穴の補助グリース溜を形成した。更にまた、前記補助グリース溜から前記円環状基部の内周面に達する油の誘い溝を、前記円環状基部に形成した。
【0019】
更に、グリース溜から玉軸受の軌道と玉に基油を円滑に供給するために、前記爪状突起、前記ポケット、及び前記グリース載置面のエッジを面取りした。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態の合成樹脂製冠型リテーナは、図1の拡大斜視図と図2の要部拡大斜視図に示す如く、内周面11aと外周面11bを有する円環状基部11の一方の側面に、7個のポケット13が周方向に等間隔に形成され、且つ隣合うポケット13の間にはグリース載置面14が形成されたものである。ポケット13は、球状内面と軸方向の開口を有する。
【0021】
爪状突起12は、円環状基部11から軸方向に突出し先端に向けて厚みが連続的に減少する形状である。ポケット13の両側から挟んでいる一対の爪状突起12は、ポケット13の球状内面の一部と前記開口の軸方向端部を形成している。
【0022】
そして、第1実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの爪状突起12には、回転による遠心力によってグリースの基油が外側面の表面を円滑且つ迅速に流動できるようにするための反り面が設けてある。即ち、爪状突起12の外側面はグリース載置面14からポケット13の開口方向に傾斜している傾斜面であるが、その先端側傾斜面には中心線から内周面11a側の外側端に達する反り面12aと外周面11bの外側端に達する反り面12aとが共に形成されている。その結果、第1実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの爪状突起12において、その外周面の先端側傾斜面は馬の背状の形状となっている。
【0023】
グリース載置面14は、横幅も縦幅も円環状基部11の幅と同じ程度の広さであって、左方に傾斜した爪状突起12の外側面と右方に傾斜した爪状突起12の外側面とで両側を囲まれている。そして、グリース載置面14の中央部には、浅底の穴のグリース溜15が形成されている。また、爪状突起12の外側面の基端側傾斜面12cには、グリース溜15と溝16を介して連通する浅底の穴の補助グリース溜17が形成されている。
【0024】
次に、本発明の第2実施形態の合成樹脂製冠型リテーナは、図3の拡大斜視図と図4の要部拡大斜視図に示す如く、内周面11aと外周面11bを有する円環状基部11の一方の側面に、7個のポケット13が周方向に等間隔に形成され、且つ隣合うポケット13の間にはグリース載置面14が形成されたものである。ポケット13は、球状内面と軸方向の開口を有する。
【0025】
爪状突起12は、円環状基部11から軸方向に突出し先端に向けて厚みが連続的に減少する形状である。ポケット13の両側から挟んでいる一対の爪状突起12は、ポケット13の球状内面の一部と前記開口の軸方向端部を形成している。
【0026】
そして、第2実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの爪状突起12にも、回転による遠心力によってグリースの基油が外側面の表面を円滑且つ迅速に流動できるようにするための反り面が設けてある。即ち、爪状突起12の外側面はグリース載置面14からポケット13の球状内面13aの開口方向に傾斜している傾斜面であるが、その先端側傾斜面には中心線から円環状基部11の内周面11a側の外側端に達する反り面12aが形成されている。但し、爪状突起12の外側面の中心線から円環状基部11の外周面11b側の外側端に達する先端側傾斜面は、半円筒形状の非反り面12bとされている。
【0027】
グリース載置面14は、横幅も縦幅も円環状基部11の幅と同じ程度の広さであって、左方の傾斜した爪状突起12の外側面と右方に傾斜した爪状突起12の外側面12とで両側を囲まれている。そして、グリース載置面14には、浅底の穴のグリース溜15が形成されている。また、爪状突起12の基端側傾斜面12cの表面には、グリース溜15と溝16を介して連通する浅底の穴の補助グリース溜17が形成されている。更にまた、補助グリース溜17から円環状基部11の内周面11aに達する油の誘い溝18が爪状突起12の基端側傾斜面12cの表面に形成されている。
【0028】
次に、本発明の第3実施形態の合成樹脂製冠型リテーナは、図5の拡大斜視図と図6の要部拡大斜視図に示す如く、基本的構成は上述の第1実施形態の合成樹脂製冠型リテーナと同じである。即ち、第3実施形態の合成樹脂製冠型リテーナは第1実施形態の合成樹脂製冠型リテーナにおいて、爪状突起12、ポケット13、及びグリース載置面14のエッジを全て面取りし、グリース載置面14から軌道と玉への基油の供給をより円滑にするようにしたものである。
【0029】
最後に、本発明の第4実施形態の合成樹脂製冠型リテーナは、図7の拡大斜視図と図8の要部拡大斜視図に示す如く、基本的構成は上述の第2実施形態の合成樹脂製冠型リテーナと同じである。即ち、第4実施形態の合成樹脂製冠型リテーナは第2実施形態の合成樹脂製冠型リテーナにおいて、爪状突起12、ポケット13、及びグリース載置面14のエッジを全て面取りし、グリース載置面14から軌道と玉への基油の供給をより円滑にするようにしたものである。
【0030】
以上詳細に説明した通り、本発明に係る合成樹脂製冠型リテーナは、円環状基部11から先端に向けて厚みが連続的に減少する爪状突起12で両側を囲まれ且つ軸方向の開口を有するポケット13とグリース載置面14とが前記円環状基部の一側面に周方向に等間隔に夫々複数個づつ形成された合成樹脂製冠型リテーナにおいて、グリース載置面14の端からポケット13の開口に達する爪状突起12の外側面の先端側傾斜面に、その中心線から外側端に達する反り面12aを形成したことを特徴とするものである。軸受の回転によりグリース載置面14に載置されたグリースの基油は爪状突起12の外側面の表面を流動し、ポケット13に保持されている玉に必要量だけ達することになるが、爪状突起12の外側面の先端傾斜面は反り面12aとなっているので、基油の流動と爪状突起12のエッジからの基油の離れが迅速且つ円滑に行われるようになった。なお、爪状突起12の外側面の先端傾斜面に形成される反り面12aは、図示した実施形態に限定されるものでないことは勿論である。
【0031】
また、本発明に係る合成樹脂製冠型リテーナにおいて、グリース載置面14に形成された浅底穴のグリース溜15と、爪状突起12の外側面の基端側傾斜面にに形成された浅底穴の補助グリース溜17によって、必要量のグリースが常に保持される。
【0032】
また、実施の形態1乃至4のいずれか又は複数の形態を組みわせたリテーナ、内輪、外輪及び前記リテーナのポケットに保持された複数の玉とから玉軸受を構成することもできる。上記実施の形態に記載した効果をリテーナが有するので、玉軸受けとしてもリテーナが有する効果と同様な効果を有する。
【0033】
【発明の効果】
本発明により、ハードディスクドライブのヘッドアッセンブリを回転自在に支持するピボットベアリングとして用いられる超小型の玉軸受を提供することができた。また、必要量のグリースの保持及び玉と軌道への必要量の基油の供給を同時に達成する合成樹脂製冠型リテーナを提供することができた。しかも、本発明に係る合成樹脂製冠型リテーナの構造は、金型を用いて成型して製造するのに適した形状と構造であるので、製造コストの低減も図ることもできた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの拡大斜視図である。
【図2】第1実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの要部拡大斜視図である。
【図3】第2実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの拡大斜視図である。
【図4】第2実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの要部拡大斜視図である。
【図5】第3実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの拡大斜視図である。
【図6】第3実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの要部拡大斜視図である。
【図7】第4実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの拡大斜視図である。
【図8】第4実施形態の合成樹脂製冠型リテーナの要部拡大斜視図である。
【図9】従来の合成樹脂製冠型リテーナの拡大斜視図である。
【図10】従来の合成樹脂製冠型リテーナの要部拡大斜視図である。
【図11】第1実施形態の合成樹脂製冠型リテーナを具備した玉軸受の拡大平面図である。
【符号の説明】
11 円環状基部
11a 内周面
11b 外周面
12 爪状突起
12a 反り面
12b 半円筒形状の非反り面
12c 基端側傾斜面
12d 半円筒形状の傾斜面
13 ポケット
14 グリース載置面
15 グリース溜
16 溝
17 補助グリース溜
18 油の誘い溝

Claims (9)

  1. 円環状基部から先端に向けて厚みが連続的に減少する爪状突起で両側を囲まれ且つ軸方向の開口を有するポケットとグリース載置面とが前記円環状基部の一側面に周方向に等間隔に夫々複数個づつ形成された合成樹脂製冠型リテーナにおいて、前記グリース載置面の端から前記ポケットの開口に達する前記爪状突起の外側面の先端側傾斜面に、その中心線から外側端に達する反り面を形成したことを特徴とする合成樹脂製冠型リテーナ。
  2. 前記反り面は、前記爪状突起の外側面に中心線の両側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製冠型リテーナ。
  3. 前記反り面は、前記爪状突起の外側面に中心線から内側の外側端に達するものであることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製冠型リテーナ。
  4. 前記グリース載置面には、グリース溜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の合成樹脂製冠型リテーナ。
  5. 前記爪状突起の外側面の基端側傾斜面に、前記グリース溜と溝を介して連通する補助グリース溜が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の合成樹脂製冠型リテーナ。
  6. 前記グリース溜と前記補助グリース溜は、浅底穴であることを特徴とする請求項5に記載の合成樹脂製冠型リテーナ。
  7. 前記補助グリース溜から円環状基部の内周面に達する油の誘い溝を設けたことを特徴とする請求項5または6に記載の合成樹脂製冠型リテーナ。
  8. 前記爪状突起、前記ポケット、及び前記グリース載置面のエッジは面取りされていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製冠型リテーナ。
  9. 内輪、外輪、リテーナ、及び前記リテーナのポケットに保持された複数の玉とから構成された玉軸受において、前記リテーナが請求項1乃至8のいずれかに記載の合成樹脂製冠型リテーナであることを特徴とする玉軸受。
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