JP4322523B2 - 半導体素子の装着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送路上を間欠送りされるヒートシンクやセラミック基板等のワークに半導体素子を装着する半導体素子の装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
そして、この半導体素子の装着装置は、一般に搬送装置により間欠送りされるワークが供給装置により供給ステーションで搬送路上に供給され、はんだ塗布ステーションで前記ワーク上にはんだ塗布装置によりはんだが塗布され、装着ステーションで装着装置により半導体素子が前記ワーク上にはんだを介して装着され、排出ステーションで排出取出し装置により前記半導体素子が装着されたワークが取出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
相当の厚さのワークであれば、搬送装置の送り爪が搬送路上のワークに係止して移動することにより搬送することができる。
【0004】
しかし、薄いワーク(例えば、厚さが1mm未満)の場合には、搬送路上のワークに確実に係止することができない場合があるために、特開2001−257216号公報にはキャリア治具に複数のワークを搭載して搬送する技術が開示されている。また、キャリア治具に個別に収納して搬送する技術も知られている。
【0005】
しかしながら、キャリア治具を製作しなければならず、ランニングコストが高くなるという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、キャリア治具を用いることなく、薄いワークでも搬送できる半導体素子の装着装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、搬送路上を間欠送りされるヒートシンクやセラミック基板等のワークに半導体素子を装着する半導体素子の装着装置において、前記ワークを間欠送りする搬送装置を前記ワークの搬送方向に沿って設けられるトランスファと、前記搬送路上の各ワークに係止して移動させるために前記トランスファに所定間隔毎に設けられる複数の送り爪と、前記トランスファを所定長さの1ピッチずつ往復動させる往復駆動源と、該往復駆動源により前記トランスファを1ピッチ往動作により移動させた後上方へ揺動させて前記ワークと前記送り爪との係止を解除する揺動駆動源とから構成し、前記ワークが移動する前記搬送路には上面を開口し前記搬送路上の前記ワークの下面より窪んだ溝を前記送り爪の移動方向に開設し、前記ワークの搬送の際には前記ワークに係止しながら前記送り爪が前記溝内を移動することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づき、本発明の実施の形態を説明する。図1において、1は半導体素子の装着装置で、この装着装置1外から供給されるヒートシンクやセラミック基板等のワーク3を搬送装置2により間欠送りしながら、このワーク3上に所定作業を施した後、装着装置1外に取出されるものである。
【0009】
前記装着装置1は、上流から供給ステーションI、はんだ塗布ステーションII、装着ステーションIII及び排出ステーションIVを有している。図2は装着ステーションIIIにおける装着装置1の縦断側面図を示し、図3は前記装着装置1の部分右側面図である。図3に示すように、装置本体1Aには密閉空間4が形成されている。
【0010】
前記密閉空間4内に設けられる前記搬送装置2は、前記ワーク3の搬送方向に沿って設けられるトランスファ5と、搬送路6上の各ワーク3に係止して移動させるために該トランスファ5に所定間隔毎に設けられる複数の送り爪7と、前記トランスファ5を所定長さの1ピッチずつ往復動させる往復駆動源(図示せず)と、該駆動源によりトランスファ5を1ピッチ往動作により移動させた後下端の軸5Aを支点として上方へ揺動させてワーク3と送り爪7との係止を解除する揺動駆動源(図示せず)とを備えている。
【0011】
そして、前記ワーク3が移動する前記搬送路6には上面を開口せる溝6Aを開設し、前記ワーク3の搬送の際には前記ワーク3の後端部に係止しながら前記送り爪7が前記溝6A内を移動することにより、当該ワーク3を形成ブロック6Bと後述するヒータブロック61とで形成される搬送路6上を滑らせながら搬送するものである。このような構成にすることにより、厚さが薄いワーク3でも、キャリア治具を用いることなく、搬送することができる。
【0012】
8は前記密閉空間4内の前記ワーク3の酸化を防止したり還元させるために窒素ガスや、窒素及び水素の混合ガスを前記密閉空間4内に供給する複数のガス供給パイプで、この各ガス供給パイプ8は図示しないガス供給源に各流量調節器を介して接続されている。
【0013】
また、図2の装着ステーションIIIにおける装着装置1の縦断側面図に示すように、前記密閉空間4の上面に開口11を形成して、該開口11をシリンダー12により開閉するシャッター13を設けるが、この構成は前記供給ステーションI及びはんだ塗布ステーションIIにおいても同様な構成である。
【0014】
また、各ステーション間には透明なガラス窓14を設けて、この窓14を介して装置本体1A内、例えばワイヤはんだの塗布状態やベアチップなどの半導体素子の装着状態などを作業者が覗くことができる。
【0015】
先ず、供給ステーションIでは、トレイ15上に整列されて収納されている前記ワーク3を供給装置の吸着ノズル15Aが図示しない駆動源により平面方向及び上下方向に移動しながら取出して、前記シリンダー12によりシャッター13を移動させて開口11を介して搬送路6上に順次供給し、この供給後シャッター13を移動させて開口11を閉塞する。そして、前述したように搬送装置2により搬送路6上のワーク3を順次1ピッチずつ間欠送りすることとなる。
【0016】
次のはんだ塗布ステーションIIでは、前記シリンダー12によりシャッター13を移動させて開口11を介して搬送路6上のワーク3上に図示しないはんだ塗布装置により接合材であるワイヤはんだを塗布し、この塗布後シャッター13を移動させて開口11を閉塞する。尚、このはんだ塗布装置は、平面方向及び上下方向に図示しない駆動源により移動可能な構成である。また、図2に示すように、搬送路6を形成すべくヒータが埋設されたヒータブロック61が設けられ、前記ワーク3を加熱し、前記ワイヤはんだを溶融しながら塗布することとなるものである。
【0017】
次の装着ステーションIIIでは、装着装置の吸着ノズル16が図示しない駆動源により平面方向及び上下方向に移動しながら、半導体供給装置20のXYテーブル21上のシート22に配置されたダイシングされたベアチップなどの半導体素子23を吸着し、取出して、前記シリンダー12によりシャッター13を移動させて開口11を介して搬送路6上の前記ワーク3上にワイヤはんだを介して装着し、装着後シャッター13を移動させて開口11を閉塞する。
【0018】
また、吸着ノズル16が下降してくるポイントの真下に半導体素子23を下から突き上げる突き上げ針を有する突き上げ装置24が設置されている。
【0019】
次に、前記半導体供給装置20について説明する。支持体254に固定されたY軸駆動モータ251が駆動すると、カップリング252を介してボールネジであるY軸25が回転し、このY軸25が嵌合するナット体253がY方向に移動する。また、前記ナット体253には支持体264が固定され、該支持体264に固定されたX軸駆動モータ261が駆動すると、カップリング262を介してボールネジであるX軸26が回転し、このX軸26が嵌合するナット体263がX方向に移動する。従って、X軸駆動モータ261及びY軸駆動モータ251が駆動すると、結果としてXYテーブル21が平面におけるXY方向に移動するので、シート取付台22Aも移動し、ウエハシート22上の取出すべき半導体素子23が不動(平面方向において)の突き上げ装置24上方に移動することとなる。
【0020】
そして、吸着ノズル16により取出されて半導体素子23は、ワーク3上に装着される。従って、次々にウエハシート22上の半導体素子23を取出すためにXYテーブル21を移動させるが、ときにシート22上の一部の半導体素子23が、図4の2点鎖線で示すシートの移動範囲Sのように、前記装着装置1の搬送路6の下方に入り込むことがある。
【0021】
装着ステーションIIIの後工程の搬送路6上方には、半導体素子23の装着が終わったワーク3の迅速なる冷却により酸化を防止するために、窒素ガス等の酸化防止ガスのエアーカーテンが形成される。このエアーカーテンは密閉空間4内に搬送方向と直交する方向の全域に亘って形成され、ワーク3の搬送路6上方からワーク3に酸化防止ガスを吹き付けるものである。例えば、搬送路6上方に配設されたパイプ31に複数個の穴を開けて、ガス供給源(図示せず)に連通するガス供給バルブ44を介して該パイプ31の穴より酸化防止ガスを噴出させる。
【0022】
前記エアーカーテンは、図1に示すように、装着ステーションIIIと排出ステーションIVの中間で、出来れば装着ステーションIIIに近い方が好ましい。このように酸化防止と早期冷却を兼ねた酸化防止ガスをワーク3及び装着された半導体素子23に噴出するので、酸化を免れるのである。このように、エアーカーテンを設けた場合は、ヒータブロック61はエアーカーテンの下流側には不要であり、またエアーカーテン以降の搬送路6の上方には密閉空間4は形成しないものであり、エアーカーテンは密閉空間4のワーク出口(開口部)に位置し、該エアーカーテンにより密閉空間4への外気の侵入又は密閉空間4からの酸化防止ガスの漏れを防止する。
【0023】
最後の排出ステーションIVでは、前記搬送路6上の前記半導体素子が装着されたワーク3が図示しない駆動源により平面方向及び上下方向に移動する排出取出し装置の吸着ノズル17により取出され、収納装置であるトレイ18上に収納される。
【0024】
以上のように、供給ステーションIで供給された搬送路6上の前記ワーク3を搬送装置2により順次1ピッチずつ間欠送りしながら、各作業、即ちワーク3上にワイヤはんだを塗布したり、該ワーク3上に半導体素子23を装着したり、該ワーク3を搬送路6上から取出して収納したりするものである。
【0025】
そして、前記ワーク3は以下のように1ピッチずつ搬送される。即ち、搬送装置2の送り爪7はトランスファ5が軸5Aを支点として下方へ揺動しており送り爪7の少なくとも先端は溝6A内にあり、前記ワーク3の後端部に確実に係止しながら前記送り爪7が往復駆動源により前記溝6A内を1ピッチ前進移動することにより(往動作)、当該ワーク3を搬送路6上を滑らせながら搬送させ、その後揺動駆動源により前記軸5Aを支点としてトランスファ5を上方へ揺動させてワーク3と送り爪7との係止を解除し、次いでこの係止を解除したままの状態で前記送り爪7を往復駆動源により1ピッチ後退移動させ(復動作)、更に後揺動駆動源により前記軸5Aを支点としてトランスファ5を下方へ揺動させて送り爪7を溝6A内に入らせて前記ワーク3の後端部に係止可能とさせるという、一連の動作を繰り返すことにより搬送路6上の各ワーク3を1ピッチずつ搬送ものである。
【0026】
従って、厚さが薄いワーク3でも、キャリア治具を用いることなく、確実に搬送することができる。
【0027】
以上本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明は、キャリア治具を用いることなく、ランニングコストの削減を図りつつ、薄いワークでもワークにトランスファの送り爪を確実に係止させ、ワークを確実に搬送できる半導体素子の装着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体素子の装着装置の平面図である。
【図2】装着ステーションIIIの縦断面図である。
【図3】装着装置1の部分右側面図である。
【図4】半導体供給装置の機構を示す平面図である。
【符号の説明】
1 装着装置
2 搬送装置
3 ワーク
5 トランスファ
5A 軸
6 搬送路
6A 溝
7 送り爪
16 吸着ノズル
Claims (1)
- 搬送路上を間欠送りされるヒートシンクやセラミック基板等のワークに半導体素子を装着する半導体素子の装着装置において、前記ワークを間欠送りする搬送装置を前記ワークの搬送方向に沿って設けられるトランスファと、前記搬送路上の各ワークに係止して移動させるために前記トランスファに所定間隔毎に設けられる複数の送り爪と、前記トランスファを所定長さの1ピッチずつ往復動させる往復駆動源と、該往復駆動源により前記トランスファを1ピッチ往動作により移動させた後上方へ揺動させて前記ワークと前記送り爪との係止を解除する揺動駆動源とから構成し、前記ワークが移動する前記搬送路には上面を開口し前記搬送路上の前記ワークの下面より窪んだ溝を前記送り爪の移動方向に開設し、前記ワークの搬送の際には前記ワークに係止しながら前記送り爪が前記溝内を移動することを特徴とする半導体素子の装着装置。
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JP2003053725A JP4322523B2 (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 半導体素子の装着装置 |
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