JP4322034B2 - 部材の連結構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、交叉する第1部材と第2部材とを連結する際に適用される部材の連結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、交叉する中空の部材同士を連結する際には、例えば、特許文献1に示すように、重ね合わせた相互に外形寸法の異なる中空部材の互いに離間する外側の壁同士をねじにより締め付けることが行われている。或いは、中空部材同士の外形寸法は同一とし、一方の中空部材から他方の中空部材内に挿入される内材を突出して設け、挿入位置で一方の中空部材の外壁と他方の中空部材の内材とを連結する態様などが挙げられる。また、特許文献2に示すように、例えば板金等を折り曲げ成形した交叉する中空の板材同士を連結する構造としては、ビスにより結合して連結しているものや、蝶番を介して連結しているものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−146316号公報(第1〜4頁、第2図)
【特許文献2】
特開平5−31009号公報(第1〜3頁、第1図、第2図、第9図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1のように互いに離間する壁同士を締め付ける場合、密着させた壁同士を締め付ける場合と異なり、その締付力が壁を厚み方向に凹ませるように作用するため、壁の厚み方向の剛性を越えて締め付けることができない。したがって壁の肉厚が薄い場合などには、十分な締付力を得られず部材同士の確実な固定を図ることが難しい場合がある。また、壁に設けるねじ孔の加工誤差などによって、両部材の連結状態に多少のガタが生じる場合がある。また、挿入位置で一方の中空部材の外壁と他方の中空部材の内材とを連結する場合も、結合状態に多少のガタが生じるという同様の不具合がある。また、前記特許文献2記載の連結構造は、各板材の複数箇所にビスや蝶番を締着するため、部品点数が増え、取付作業性を損なうという不具合が生じる。
【0005】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、交叉する板材等の各部材を連結部材を介して連結する際に、各部材の壁の肉厚が薄い場合でも十分な締付力が得られ、また、各部材と連結部材の端面同士を確実に密着させて結合し、ガタつきのない良好な連結状態を実現する部材の連結構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような構成を採用したものである。
【0007】
すなわち、本発明の部材の連結構造は、交叉する第1部材と第2部材とを連結部材を介して連結する際に適用され、前記第1部材及び前記第2部材がそれぞれ対向壁を有し、前記第1部材の対向壁間に架け渡した第1架材、及び前記第2部材の対向壁間に架け渡した第2架材を用いてなり、前記第1架材と、前記連結部材とを互いに相寄る方向に引き寄せる引寄手段によって、第1部材と連結部材とを前記対向壁の面板方向に押圧結合するとともに、前記第2架材と、前記連結部材とを互いに相寄る方向に引き寄せる引寄手段によって、第2部材と連結部材とを前記対向壁の面板方向に押圧結合して、第1部材と第2部材とを連結部材を介して連結する部材の連結構造であって、第1部材たる側板、並びに第2部材たる天板又は底板の前端部に、外面が略面一であるとともに外面に対向する内面の略中央部に外面に略密接するように窪ませた凹部を有し、奥行き方向に対向する対向壁を形成してなる連結部を1枚の板金素材を一体に折り曲げて形成しているとともに、前記第1部材たる側壁の対向壁間に第1架材を架け渡し、前記第2部材たる天板又は底板の対向壁間に第2架材を架け渡し、引寄手段によって第1架材と連結部材とを対向壁の面板方向に押圧結合するようにし、さらに引寄手段によって第2架材と連結部材とを対向壁の面板方向に押圧結合するようにしていることを特徴とする。
【0008】
このようなものであれば、引寄手段により第1部材または第2部材と連結部材とを引寄せると、その力は第1、第2架材を介して対向壁の面板方向に沿って作用することになる。したがって引寄手段による引寄力が対向壁を厚み方向に凹ませるように作用することはなく、従来のような締結手段に比べ、第1、第2部材が比較的薄肉の素材からなるものであっても十分に各部材と連結部材の各端面同士を押圧結合することが可能になり、部材同士の確実な固定を図ることができる。ここで対向壁とは互いに平行である必要はなく、例えば丸パイプの向かい合う壁のようなものも含む。また、引寄力を対向壁の面板方向に沿って作用させ、これにより各部材と連結部材とを押圧結合するものであるから、引寄力はそのまま押圧力となり、各部材と連結部材との間に隙間が生じてガタつきが発生する要因が排除されることとなる。
【0009】
具体的には、前記引寄手段が、前記第1架材と連結部材とをねじ送り機構を利用して引寄せ締め付けるもの、及び前記第2架材と連結部材とをねじ送り機構を利用して引寄せ締め付けるものであるものが挙げられる。
【0010】
部品点数の削減を図り、取付作業を簡便に行うためには、前記引寄手段が、前記第1架材と前記連結部材とのいずれか一方に設けたねじ挿通孔にねじ部材を挿通させ、他方に設けたねじ孔に前記ねじ部材を螺合させることにより第1架材と連結部材とを引寄せるようにしたものや、前記引寄手段が、前記第2架材と前記連結部材とのいずれか一方に設けたねじ挿通孔にねじ部材を挿通させ、他方に設けたねじ孔に前記ねじ部材を螺合させることにより第2架材と連結部材とを引寄せるものであることが好ましい。
【0011】
具体的な実施態様としては、前記ねじ挿通孔が、前記ねじ部材のねじ頭が通過可能な大径部と、当該大径部より径を小さく設定し前記ねじ頭が通過不能な小径部とを連続して形成してなるものが挙げられる。この場合、前記ねじ挿通孔を前記連結部材に設けるとともに、連結部材内において前記大径部が交叉するように設定したものが望ましい。
【0012】
また、前記第1部材が家具の外面を構成する側壁であるとともに、前記第2部材が家具の外面を構成する天板又は底板であることが好ましく、具体的には、前記家具が収納庫であるものが挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0014】
本実施形態に係る部材の連結構造は、例えば図1等に示すような収納庫Lの外面の一部を構成する側板2と天板3とを連結する際に適用される。
【0015】
この収納庫Lは、前面を開口させた中空の収納庫本体L1と、収納庫本体L1の前面に取り付けられ、この収納庫本体L1の前面開口を回転して開閉可能とする一対の回転扉L2とを具備するものである。
【0016】
収納庫本体L1は、背板1と、背板1の両側端部に取り付けられる第1部材たる側板2と、側板2の上端部間に取り付けられる第2部材たる天板3と、側板2の下端部間に取り付けられる底板4とを筐形に組み付けることによって構成されるものである。なお、以下の説明において、回転扉L2が位置する側を前方(前側)とし、背板1が位置する側を後方(後側)とする。また、収納庫本体L1の内面側を内方(内側)とし、収納庫本体L1の外面側を外方(外側)とする。
【0017】
背板1は、図2に示すように、例えば一枚の板金素材を適宜折り曲げてなるものであり、両側端部の上端部に第1窓部1Wを設けるとともに、第1窓部1Wの下方に連続して後述する側板2の係合部2Kが係合する被係合部1Kを設けている。第1窓部1Wは、前面に折り返した面の一部を第1窓構成部1Cとし、第1窓構成部1Cの肉厚方向に貫通する正面視略矩形状の第1フック孔1Fを形成したものである。背板1の上端部には、前方に略直角に折り曲げてなる水平面15dと、水平面15dの前端部を上方かつ前方へ同時に折り曲げて傾斜壁15eを一体に形成している。そして、この水平面15d及び傾斜壁15eが後述する天板3の後端部を支持する第1天板支持部15fとしての役割を担う。背板1の下端部には、底板4を取り付ける際に、後述する底板4の当たり部43が当たる当たり部16を形成している。
【0018】
側板2は、図3、図4に示すように、例えば1枚の板金素材を適宜折り曲げてなるものであり、後端部には、側板2と前記背板1とを取り付けた場合に背板1に当たる当たり面26を形成している。この当たり面26の上端部には第2窓部2Wを設けるとともに、第2窓部2Wに連続して前記被係合部1Kに係合する係合部2Kを設けている。第2窓部2Wは、当たり面26の一部を第2窓構成部2Cとし、窓構成部2Cの肉厚方向に貫通しかつ内方に開放する第2フック孔2Fを形成したものである。側板2の上端部には、内方に略直角に折り曲げてなる水平面25dと、水平面25dの内側の側端部を上方へ略直角に折り曲げてなる起立壁25eとを一体に形成している。そして、この水平面25d及び起立壁25eが後述する天板3の側端部を支持する第2天板支持部25fとしての役割を担う。側板2の下端部には断面視略L字形状のレール部Rを形成するとともに、前端部には、前記水平面25dの高さ位置から外面の下端部近傍に亘る領域に沿って連結部27を一体に折り曲げ成形している。この連結部27は、概略角パイプ状のものであって、外面27aが面一であり、外面27aに対向する内面27bの略中央部に外面27aに略密接するように窪ませた凹部27cを設けるとともに、内面27bの両端部近傍を除く領域及び凹部27cの高さ寸法を後述する連結部材Bの下方突出部B1の高さ寸法に対応させて外面27aの高さ寸法より小さくしている。また、上記の構成を有する連結部27は、奥行き方向に対向する対向壁271〜274が4枚形成され、最前に位置する対向壁271以外の対向壁272〜274に同一形状の貫通孔275を設けている。
【0019】
天板3は、図5及び図6に示すように、例えば1枚の板金素材を適宜折り曲げてなるものであり、両側端部には、水平面32aと、水平面32aの内方の側端部を上方に折り曲げてなる起立壁32bとを形成している。そして、天板3を前記側板2に取り付けた状態において、水平面32a及び起立壁32bを前記第2天板支持部25fに支持される第2被支持部32cとして機能させている。また、第2被支持部32cの後端部には、後方に突出してなり、前記第1窓部1Wと前記第2窓部2Wとが重合して形成される挿入口Sに挿入可能なテーパ状の挿入部32fを一体に設けている。また、天板3の後端部には、適宜折り曲げて前記第1天板支持部15fに支持され得る第1被支持部33cを形成しているとともに、前端部には、連結部34を巾方向に一体に設けている。この連結部34は、概略角パイプ状のものであって、上面34aが面一であり、上面34aに対向する下面34bの略中央部に上面34aに略密接するように窪ませた凹部34cを設けるとともに、下面34bの両端部近傍を除く領域及び凹部34cの幅寸法を後述する連結部材Bの側方突出部B2の幅寸法に対応させて上面34aの幅寸法より小さく設定している。上記の構成を有する連結部34は、奥行き方向に対向する対向壁341〜344が4枚形成され、最前に位置する対向壁341以外の対向壁342〜344に同一形状の貫通孔345を設けている。なお、上面34aの略中央部には、後述する連結部材Bを取り付けた際に連結部材Bに形成したねじ挿通孔B3と略一致する平面視半円弧状の切欠346を設けている。
【0020】
底板4は、図7に示すように、例えば1枚の板金素材を適宜折り曲げてなるものであり、両側端部を断面視略L字形状に折り曲げ、側板2に取り付けた状態において、側板2のレール部Rに嵌合する嵌合部Qを形成するとともに、前端部には、天板3に設けた連結部34と略同一形状をなす連結部42を一体に設けている。また、後端部には断面視略L字形状の当たり部43を形成している。
【0021】
また、左右の回転扉L2は、例えば板金素材を折り曲げ形成してなる略矩形状をなすものであり、回転扉L2の側端の適宜箇所に設けた蝶番(図示省略)を利用して、収納庫本体L1の前端部に水平回動可能に取り付けられたものである。
【0022】
次に、収納庫本体L1の組立手順について図8、図9等を参照して説明する。
【0023】
先ず、その後面11を床面fに接地させるようにして背板1を床面f上に寝かせる。次いで、背板1の側端部近傍に、側板2を近付けて、側板2を背板1に対して若干内側に傾斜させるとともに、背板1の側端部近傍に設けた前記被係合部1Kの一部に、側板2の係合部2Kの先端部を当てる(図8(a))。そして、同図中に示す矢印の方向に側板2を回転させて背板1に対して略直角になるように起立させると、係合部2Kと被係合部1Kが略緊密に接してそれ以上の回転動作が禁止され、背板1と側板2との相対位置が仮決めされる(同図(b))。上記の手順で背板1の両側端部に側板2をそれぞれ取り付けると、背板1の両側端部に側板2が当接又は近接する(図9参照)。この取付状態において、同図に示すように、背板1の第1窓部1Wの前方に側板2の第2窓部2Wが重合し、第1フック孔1F、第2フック孔2Fによって重合方向に貫通する挿入口Sが形成される。次いで、天板3の挿入部32fを前記挿入口Sに挿入するように押しながら天板3を背板1及び側板2に取り付けると、背板1、側板2及び天板3の高さ方向及び巾方向の位置が位置決めされる。また、この操作に伴って、天板3の第1被支持部33cが背板1の第1支持部15fに支持されるとともに、第2被支持部32cが側板の第2支持部25fに支持される。一方、底板4を、両側端部に設けた嵌合部Qを側板2のレール部Rに嵌合させながら底板4の当たり部42が背板1の当たり部16に当たる位置まで下方にスライドさせる。
【0024】
しかして、本実施形態においては、図10〜図13に示すように、天板3の前端部に設けた連結部34と、側板2の前端部に設けた連結部27とを、連結部材Bを介して連結することにより、天板3と側板2とを一体的に連結するようにしている。
【0025】
この連結構造は、側板2の連結部27において、その奥行き方向に対向する前記対向壁271〜274間に架け渡した第1架材5と、天板3の連結部34において、その奥行き方向に対向する前記対向壁341〜344間に架け渡した第2架材6とを用いてなり、これら第1架材5又は第2架材6と連結部材Bとを互いに相寄る方向に引き寄せる引寄手段7の引寄力により、側板2と連結部材Bとを対向壁271〜274の面板方向に押圧結合するとともに、天板3と連結部材Bとを対向壁341〜344の面板方向に押圧結合するものである。
【0026】
連結部材Bは、図10、図11等に示すように、下方及び側方にそれぞれ突出した下方突出部B1、側方突出部B2を形成した横断面視略L字形状のものであり、高さ方向及び幅方向にそれぞれ貫通するねじ挿通孔B3、B4を形成している。各ねじ挿通孔B3、B4は、後述するねじ部材8のねじ頭82が通過可能な大径部B31、B41と、当該大径部B31、B41より径を小さく設定し前記ねじ頭82が通過不能な小径部B32、B42とを連続して形成してなるものである。この小径部B32、B42を前記各突出部B1、B2の先端部位にそれぞれ形成し、高さ方向に形成した大径部B31と、幅方向に形成した大径部B41とが連結部材B内において略直交するように設定されている(図11参照)。また、下方突出部B1の外面より側方に膨出し、かつ側方突出部B2の上面より上方に膨出する膨出部B5を一体に設け、この膨出部B5に、側板2及び天板3を取り付けた際に連結部27の外面27aの端面27a1が当たる当たり面B51、及び連結部34の上面34aの端面34a1が当たる当たり面B52を形成している(同図参照)。
【0027】
ねじ部材8は、図10に示すように、雄ねじであるねじ部81と、ねじ部81よりも径の大きいねじ頭82とを有する周知のものであるため、詳細な説明は省略する。なお、ねじ部81が前記ねじ挿通孔B3、B4の小径部B32、B42を通過できるようにその径を設定している。
【0028】
第1架材5は、図3、図12、図13に示すように、円柱の一部を縦に平面で切断した形状をなし、その外周面に円柱面部51と平面部52とが形成されるように構成した中実のブロック状のものである。そしてその軸に直交するねじ孔53を前記平面部52の略中央部に開口するように貫通させている。このねじ孔53は、前記ねじ部材8のねじ部81とねじ合わせ可能な雌ねじとして機能する。
【0029】
第2架材6は、図5、図12、図13に示すように、前記第1架材5と略同一形状をなすものであり、円柱面部61と、平面部62と、ねじ孔63とを有する。
【0030】
第1架材5は、側板2の対向壁272〜274に設けた貫通孔275に支持され、第2架材6は、天板3の対向壁342〜344に設けた貫通孔345に支持されている(図12、図13参照)。かかる貫通孔275、345は各架材5、6を略隙間なく嵌合可能な形状をなし、前記引き寄せ方向に対して各架材5、6の平面部52、62が直交するように支持する。
【0031】
引寄手段7は、連結部材Bのねじ挿通孔B3、B4にねじ部材8を挿通し、各架材5、6のねじ孔53、63にねじ部材8のねじ部81をねじ合わせることにより第1架材5と連結部材Bとを前記対向壁271〜274の面板方向に引寄可能に構成するとともに、第2架材6と連結部材Bとを前記対向壁341〜344の面板方向に引寄可能に構成したものである。
【0032】
次に、連結部材Bを介して側板2と天板3とを連結する手順を図12、図13を参照して説明する。なお、図12は説明の便宜上、側板2と天板3とを位置決めする前の状態における斜視図である。
【0033】
前述の手順により背板1、側板2及び天板3とを位置決めした状態において、側板2の連結部27を構成する外面27aの端面27a1に連結部材Bの当たり面B51を当接または近接させるとともに、天板3の連結部34を構成する上面34aの端面34a1に連結部材Bの当たり面B52を当接または近接させるようにして連結部材Bを側板2及び天板3の前端部に取り付ける。その際、連結部材Bの下方突出部B1の下端面B11が連結部27の内面27bの端面27b1に当接または近接するとともに、連結部材Bの側方突出部B2の側端面B31が連結部34の下面34bの端面34b1に当接または近接する。そして、ねじ部材8を高さ方向に形成したねじ挿通孔B3に挿通して、適宜の工具を用いてねじ部81を第1架材5のねじ孔53に螺合すると、引寄手段7の引寄力により、連結部材Bの当たり面B51と連結部27の外面27aの端面27a1とが押圧結合されるとともに、連結部材Bの下方突出部B1の下端面B11と連結部27の内面27bの端面27b1とが押圧結合される。次いで、ねじ部材8を幅方向に形成したねじ挿通孔B4に挿通して、適宜の工具を用いてねじ部81を第2架材のねじ孔63に螺合すると、引寄手段7の引寄力により、連結部材Bの当たり面B52と天板3の連結部34を構成する外面34aの端面34a1とが押圧結合されるとともに、連結部材Bの側方突出部B2の側端面B21と連結部34の内面34bの端面23b1とが押圧結合される。その結果、側板2と天板3が連結部材Bを介して強連結される(図13参照)。なお、底板4と側板2との連結も、連結部材Bを用いて、上記とほぼ同様の手順により行う。
【0034】
以上の作業を行うことにより、背板1、側板2、天板3及び底板4を一体的に取り付けて、底板4の下面41を床面fに接地させるように立てることによって前面に開口を有する収納庫本体L1とすることができる。
【0035】
このように本発明の部材の連結構造は、側板2の連結部27及び天板3の連結部34にそれぞれ対向壁271〜274、341〜344を設け、各対向壁271〜274、341〜344間に架け渡した第1架材5または第2架材6と、前記連結部材Bとを互いに相寄る方向に引き寄せる引寄手段7によって、側板2と連結部材Bとを前記対向壁271〜274の面板方向に押圧結合するとともに、天板3と連結部材Bとを前記対向壁341〜344の面板方向に押圧結合して側板2と天板3とを連結部材Bを介して連結するため、引寄手段7により側板2または天板3と連結部材Bとを引寄せると、その力は第1架材5、第2架材6を介して対向壁271〜274、341〜344の面板方向に沿って作用することになる。したがって引寄手段7による引寄力が対向壁271〜274、341〜344を厚み方向に凹ませるように作用することはなく、側板2、天板3が比較的薄肉の素材からなるものであっても十分に側板2または天板3と連結部材Bの各端面同士を押圧結合することが可能になる。また、引寄力を対向壁271〜274、341〜344の面板方向に沿って作用させ、これにより側板2または天板3と連結部材Bとを押圧結合するものであるから、引寄力はそのまま押圧力となり、側板2と連結部材Bとの間、及び天板3と連結部材Bとの間に隙間が生じてガタつきが発生する要因が排除され、連結部材Bを介して側板2と天板3との良好な連結状態を実現することができる。
【0036】
さらに、前記引寄手段7が、連結部材Bに設けたねじ挿通孔B3、B4にねじ部材8を挿通させ、第1架材5または第2架材6に設けたねじ孔53、63に前記ねじ部材8を螺合させることにより第1架材5または第2架材6と連結部材Bとを引寄せるものであるため、前記第1架材5または前記第2架材6がナットブロックとして機能し、部品の削減を図ることができるとともに、引寄手段7のねじ送り機構を利用して簡単な作業により確実に側板2または天板3と連結部材Bとを強連結することができる。
【0037】
また、前記ねじ挿通孔B3、B4が、前記ねじ部材8のねじ頭82が通過可能な大径部B31、B41と、当該大径部B31、B41より径を小さく設定し前記ねじ頭82が通過不能な小径部B32、B42とを連続して形成してなるため、ねじ部材8がねじ挿通孔B3、B4から抜け落ちることを確実に防止することができる。
【0038】
また、連結部材B内において前記大径部B31、B41が略直交するように設定しているため、連結部材B内でねじ部材8同士が干渉することを回避し、良好な締着状態を簡素な構造によって実現することができる。
【0039】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
【0040】
例えば、各架材は、両端を溶接等により対向壁に固定した状態で当該対向壁間に介在させるようにしてもよい。
【0041】
もちろん各架材の形状等種々変更が可能であり、また、第1、第2部材はチャネル状部材等対向する壁さえ有した形状のものであれば構わない。
【0042】
また、前記引寄手段が、各架材に設けたねじ挿通孔にねじ部材を挿通させ、連結部材に設けたねじ孔に前記ねじ部材を螺合させることにより各架材と連結部材とを引寄せるようにしたものであっても好適に用いることができる。
【0043】
また、外観の良好を図るために、ねじ挿通孔に適宜のキャップを取り付けてもよい。
【0044】
外観の良好を図るという観点からは、例えば、上下にパズル的に重合可能な一対の連結部材を用いた連結構造が挙げられる。具体的には、各連結部材に第1ねじ孔を設けるとともに、側板及び天板の連結部にねじ挿通孔を設け、各ねじ挿通孔に挿通したねじ部材を各連結部材の第1ねじ孔にねじ合わせすることにより、側板と一の連結部材とを押圧結合する一方、天板と他方の連結部材とを押圧結合する。次いで、前記一の連結部材と前記他方の連結部材とを重合させ、当該重合した状態において収納庫本体の内面に開口するように形成された各連結部材の第2ねじ孔にねじ部材をねじ合わせすることによって各連結部材を強連結するようにしたものが好ましい。このようなものであれば、ねじ孔が連結部材の外面に開口していないため、良好な外観を実現することができる。
【0045】
また、背板の適宜の部位に連結部を形成し、第1部材又は第2部材として機能させてももちろん構わない。
【0046】
また、机やラック等の家具にも本発明の部材の連結構造を好適に適用することができ、汎用的利用が可能である。
【0047】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、引寄手段により側板または天板と連結部材とを引寄せると、その力は第1、第2架材を介して対向壁の面板方向に沿って作用することになり、引寄手段による引寄力が対向壁を厚み方向に凹ませるように作用することはなく、従来のような締結手段に比べ、第1部材または第2部材が比較的薄肉の素材からなるものであっても十分に各部材と連結部材の各端面同士を押圧結合することが可能になる。また、引寄力を対向壁の面板方向に沿って作用させ、これにより各部材と連結部材とを押圧結合するものであるから、引寄力はそのまま押圧力となり、各板材と連結部材との間に隙間が生じてガタつきが発生する要因が排除され、良好な連結状態を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における収納庫の全体斜視図。
【図2】同実施形態における収納庫の背板を一部省略して示す拡大斜視図。
【図3】同実施形態における収納庫の側板の斜視図。
【図4】図3の要部拡大斜視図。
【図5】同実施形態における収納庫の天板の斜視図。
【図6】図5におけるP方向から見た背板の拡大図。
【図7】同実施形態における収納庫の底板の斜視図。
【図8】作用説明図。
【図9】同実施形態における収納庫の背板と側板とを取り付けた状態を一部省略して示す拡大図。
【図10】同実施形態における連結部材及びねじ部材の全体斜視図。
【図11】同実施形態における連結部材の側面図。
【図12】同実施形態に係る連結構造を示す要部分解斜視図。
【図13】同実施形態に係る連結構造を示す要部横断面図。
【符号の説明】
2…第1部材(側板)
3…第2部材(天板)
271〜274、341〜344…対向壁
5…第1架材
6…第2架材
7…引寄手段
8…ねじ部材
81…ねじ部
82…ねじ頭
B…連結部材
B3、B4…ねじ挿通孔
B31、B41…大径部
B32、B42…小径部
L…収納庫
Claims (8)
- 交叉する第1部材と第2部材とを連結部材を介して連結する際に適用され、
前記第1部材及び前記第2部材がそれぞれ対向壁を有し、前記第1部材の対向壁間に架け渡した第1架材、及び前記第2部材の対向壁間に架け渡した第2架材を用いてなり、
前記第1架材と、前記連結部材とを互いに相寄る方向に引き寄せる引寄手段によって、第1部材と連結部材とを前記対向壁の面板方向に押圧結合するとともに、前記第2架材と、前記連結部材とを互いに相寄る方向に引き寄せる引寄手段によって、第2部材と連結部材とを前記対向壁の面板方向に押圧結合して、第1部材と第2部材とを連結部材を介して連結する部材の連結構造であって、
第1部材たる側板、並びに第2部材たる天板又は底板の前端部に、外面が略面一であるとともに外面に対向する内面の略中央部に外面に略密接するように窪ませた凹部を有し、奥行き方向に対向する対向壁を形成してなる連結部を1枚の板金素材を一体に折り曲げて形成しているとともに、前記第1部材たる側壁の対向壁間に第1架材を架け渡し、前記第2部材たる天板又は底板の対向壁間に第2架材を架け渡し、引寄手段によって第1架材と連結部材とを対向壁の面板方向に押圧結合するようにし、さらに引寄手段によって第2架材と連結部材とを対向壁の面板方向に押圧結合するようにしていることを特徴とする部材の連結構造。 - 前記引寄手段が、前記第1架材と連結部材とをねじ送り機構を利用して引寄せ締め付けるもの、及び前記第2架材と連結部材とをねじ送り機構を利用して引寄せ締め付けるものである請求項1記載の部材の連結構造。
- 前記引寄手段が、前記第1架材と前記連結部材とのいずれか一方に設けたねじ挿通孔にねじ部材を挿通させ、他方に設けたねじ孔に前記ねじ部材を螺合させることにより第1架材と連結部材とを引寄せるものである請求項1又は2記載の部材の連結構造。
- 前記引寄手段が、前記第2架材と前記連結部材とのいずれか一方に設けたねじ挿通孔にねじ部材を挿通させ、他方に設けたねじ孔に前記ねじ部材を螺合させることにより第2架材と連結部材とを引寄せるものである請求項1又は2記載の部材の連結構造。
- 前記ねじ挿通孔が、前記ねじ部材のねじ頭が通過可能な大径部と、当該大径部より径を小さく設定し前記ねじ頭が通過不能な小径部とを連続して形成してなる請求項3又は4記載の部材の連結構造。
- 前記ねじ挿通孔を前記連結部材に設けるとともに、連結部材内において前記大径部が交叉するように設定した請求項5記載の部材の連結構造。
- 前記第1部材が家具の外面を構成する側壁であるとともに、前記第2部材が家具の外面を構成する天板又は底板である請求項1、2、3、4、5又は6記載の部材の連結構造。
- 前記家具が収納庫である請求項7記載の部材の連結構造。
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