JP4322019B2 - 表皮付発泡体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は,発泡樹脂粒子の表面を表皮で覆ってなる表皮付発泡体に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,中空状の表皮材の内部において多数の発泡樹脂粒子を発泡させてなる表皮付発泡体が知られている。そして,例えば,この表皮付発泡体をブロー成形するに当たっては,上記表皮材の材料よりなり環状断面を有するパリソンを一対の金型の間に挟持し,このパリソンの内部にエアーを吹き込み,上記パリソンを金型の成形面に押し当てて,種々の形状を有する表皮材を成形する。そして,この表皮材に設けた注入穴から,多数の発泡樹脂粒子を注入すると共に,上記表皮材の内部に蒸気(水蒸気)を吹き込み,発泡樹脂粒子を発泡させて,上記表皮付発泡体を得ている。このような表皮付発泡体及びその成形方法としては,例えば,特許文献1,2に示すものがある。
【0003】
【特許文献1】
特許第2784704号公報
【特許文献2】
特許第2860007号公報
【0004】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記蒸気の吹込みにより,上記発泡樹脂粒子を発泡させると共にこの発泡樹脂粒子を上記表皮材に融着させるためには,上記蒸気をこの発泡樹脂粒子が溶融する圧力に設定する必要がある。例えば,この蒸気は,上記表皮材にポリプロピレン樹脂を用い,上記発泡樹脂粒子に発泡ポリプロピレン樹脂を用いた場合には,上記発泡樹脂粒子の加熱温度がポリプロピレンの融点(140〜160℃)以上になるように0.4〜0.5MPaの高圧蒸気とする必要がある。
また,これにより,上記表皮付発泡体が高温に加熱されて成形されるため,その成形後にこれを上記一対の金型内で冷却するのに時間がかかる。そのため,上記表皮付発泡体の生産性をあまり向上させることができない。
【0005】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,強度が高いと共に生産性にも優れており,衝撃緩和性及び耐熱性等の発泡体性能にも優れている表皮付発泡体を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】
本発明は,熱可塑性樹脂ブロー成形体からなる表皮層の内部に,多数の発泡樹脂粒子からなる発泡樹脂粒子層が位置してなる表皮付発泡体において,
上記発泡樹脂粒子は,発泡芯材を発泡させてなる発泡芯層と,該発泡芯層の表面を被覆する被覆層とからなり,
上記発泡芯層は結晶性の熱可塑性樹脂からなり,上記被覆層は上記発泡芯層よりも融点又は軟化点が15℃以上低くなっており,
上記表皮層と上記発泡樹脂粒子層,及び上記発泡樹脂粒子同士は,互いに融着していることを特徴とする表皮付発泡体にある(請求項1)。
【0007】
本発明においては,上記発泡芯層と被覆層とからなる多数の発泡樹脂粒子を用いて,上記表皮付発泡体を構成している。この表皮付発泡体においては,上記各発泡樹脂粒子同士は,主として上記被覆層によって相互に融着して結合しており,また,相互に結合した発泡樹脂粒子同士による発泡樹脂粒子層と上記表皮層とが融着して結合している。これにより,上記表皮付発泡体は,安定してその形状を保つことができ,その強度も高い。
【0008】
また,上記表皮付発泡体を成形する際には,上記表皮層の内部に,上記発泡芯材と上記被覆層とからなる発泡樹脂粒子を配置する。そして,この発泡樹脂粒子を加熱して,上記発泡芯材を発泡させて上記発泡芯層とし,この発泡芯層の表面を被覆する上記被覆層を溶融させることにより,上記表皮付発泡体を成形する。
すなわち,本発明の表皮付発泡体を成形する際には,上記発泡樹脂粒子の大半を占める発泡芯層(発泡芯材)を必ずしも溶融させる必要はなく,上記被覆層を溶融させることにより,上記発泡樹脂粒子同士を互いに融着させることができる。また,上記互いに融着した発泡樹脂粒子同士により上記発泡樹脂粒子層を形成し,これと上記表皮層とを融着させることができる。
【0009】
そのため,上記成形の際には,上記発泡樹脂粒子は,上記被覆層に用いる材質を工夫することにより,この被覆層が溶融する温度になるまで加熱すればよく,あまり高温に加熱することなく上記発泡及び融着をさせることができる。そのため,例えば,上記発泡樹脂粒子の加熱に蒸気を用いる場合には,0.3MPa以下の低圧蒸気を用いることができる。
【0010】
このように,上記発泡樹脂粒子を加熱する温度を低くすることができるので,上記表皮付発泡体の成形後にこれを冷却するためにかかる時間を短縮することができる。そのため,上記表皮付発泡体の生産性を向上させることができる。
また,上記発泡樹脂粒子の大半は上記発泡芯層でできているため,上記被覆層の介在により上記発泡芯層による衝撃緩和性及び耐熱性等の発泡体性能をほとんど低下させることがない。
それ故,上記表皮付発泡体は,強度が高いと共に生産性にも優れており,衝撃緩和性及び耐熱性等の発泡体性能にも優れている。
【0011】
【発明の実施の形態】
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において,上記表皮付発泡体は,予め所定割合の発泡(予備発泡)を行った発泡芯材と,この発泡芯材の表面を被覆する被覆層とからなる予備発泡樹脂粒子を,上記表皮層の内部で本発泡させて得ることができる。
【0012】
また,上記予備発泡粒子としては,例えば,押出成形により上記発泡芯材の外周側に上記被覆層を形成した略同一断面形状を長尺状に有する棒状の押出成形品を,所定長さに切断して得られる発泡ビーズとすることができる。この発泡ビーズは,例えば,直径0.3〜1.0mm,長さ0.5〜2.0mmのものとすることができる。
また,上記予備発泡粒子としては,発泡芯材とその外周を円周状に被覆する被覆層とよりなり,通称鞘芯粒子と呼ばれるものがある。
【0013】
また,上記発泡樹脂粒子全体の厚みに対する上記被覆層の厚みの比率は,0.1〜10%の比率とすることができる。この場合には,上記発泡芯層と上記被覆層との厚みの比率がよく,上記発泡芯層による衝撃緩和性及び耐熱性等の性能に優れると共に上記被覆層による融着性にも優れる表皮付発泡体を成形することができる。また,具体的には,上記被覆層の厚みは,1〜150μmとすることができ,上記発泡芯層の厚みは,1〜4mmとすることができる。
【0014】
また,上記表皮付発泡体は,各種建築内装材,建築外装材又は土木材の結合部位に用いる断熱材として用いることができる。また,これ以外にも,上記表皮付発泡体は,自動車内装部品,衝撃吸収部材,シート芯材等に用いることができる。
【0015】
また,上記表皮層は,オレフィン系の熱可塑性樹脂からなることが好ましい(請求項2)。
この場合には,上記表皮付発泡体の耐熱性,耐薬品性等を向上させることができる。
上記オレフィン系の熱可塑性樹脂としては,例えば,ポリプロピレン系樹脂,ポリエチレン系樹脂,酢酸ビニル樹脂等がある。
【0016】
また,上記発泡芯層は結晶性の熱可塑性樹脂からなり,上記被覆層は上記発泡芯層よりも融点又は軟化点が低い。
これにより,上記結晶性の熱可塑性樹脂からなる発泡芯層を加熱することにより,上記表皮層の形に合わせて容易に発泡変形させることができる。また,上記被覆層の融点又は軟化点を上記被覆層よりも低くすることにより,上記表皮付発泡体を成形する際に,上記被覆層が溶融する温度まで上記発泡樹脂粒子を加熱すればよく,この加熱温度を容易に低くすることができる。
【0017】
また,上記結晶性の熱可塑性樹脂としては,例えば,発泡剤を含有させたオレフィン系の熱可塑性樹脂を用いることができる。これ以外にも,この結晶性の熱可塑性樹脂としては,例えば,ポリプロピレン系樹脂,ポリブテン系樹脂,ポリメチルペンテン系樹脂,ポリエステル系樹脂,ポリアミド系樹脂,フッ素系樹脂,結晶性のスチレン系樹脂等の粒子に発泡剤を含有させたものがある。この各粒子は,単独使用の他,2種以上の組成物として用いることができる。
また,上記各粒子の中でも,プロピレン単独重合体,プロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとのランダム共重合体やブロック共重合体に発泡剤を含有させたものを用いることが好ましい。
【0018】
また,上記被覆層は,上記ブロー成形体を構成する熱可塑性樹脂よりも,融点又は軟化点が15℃以上低いことが好ましい(請求項3)。
この場合には,上記表皮付発泡体を成形する際に,上記発泡樹脂粒子の加熱温度は,上記ブロー成形体が溶融又は軟化する温度よりも15℃以上低い温度に加熱すればよく,上記優れた作用効果を有する表皮付発泡体を容易に得ることができる。
【0019】
上記融点又は軟化点の温度差が15℃未満の場合には,上記表皮付発泡体の優れた作用効果があまり得られない。
また,上記被覆層と,上記発泡芯層及び表皮層との融点又は軟化点の温度差は,20〜100℃の範囲であることが好ましい。
【0020】
また,上記被覆層は,エチレン系重合体からなることが好ましい(請求項4)。
この場合には,上記エチレン系重合体の融点又は軟化点が上記発泡芯層及び上記表皮層を構成する樹脂材料よりも低いこと,又はエチレン系重合体が実質的に融点又は軟化点を示さないことを利用して,上記発泡樹脂粒子を加熱したときに上記被覆層のみを溶融させて,発泡樹脂粒子同士及び発泡樹脂粒子層と表皮層との融着を容易に行うことができる。
【0021】
上記発泡芯層及び上記表皮層を構成する樹脂材料よりも低い融点又は軟化点を示すエチレン系重合体としては,例えば,高圧法低密度ポリエチレン,直鎖状低密度ポリエチレン,直鎖状超低密度ポリエチレンの他,酢酸ビニル,不飽和カルボン酸エステル,不飽和カルボン酸,ビニルアルコール等とエチレンの共重合体がある。また,これらのエチレン系重合体の融点又は軟化点は,125℃以下であることが好ましい。
【0022】
また,上記実質的に融点又は軟化点を示さないエチレン系重合体としては,例えば,エチレン・プロピレンゴム,エチレン・プロピレン・ジエンゴム,エチレン・アクリルゴム,塩素化ポリエチレンゴム,クロロスルホン化ポリエチレンゴム等のゴム又はエラストマーがある。これらのエチレン系重合体は,単独使用の他,2種以上の組成物として使用することができる。
なお,上記「実質的に融点を示さない」の意味は,示差走査熱量計にて昇温した際に融解ピークが現れない結晶性のない樹脂を意味する。
【0023】
また,上記エチレン系重合体の中では,高圧法低密度ポリエチレン,直鎖状低密度ポリエチレン,直鎖状超低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。中でもメタロセン触媒を使用して重合された直鎖状低密度ポリエチレン,直鎖状超低密度ポリエチレンを用いることが最も好ましい。
【0024】
また,上記被覆層は,上記エチレン系重合体と,上記発泡芯層を構成する結晶性の熱可塑性樹脂と同種の混合物であることが好ましい。さらに,上記混合物の配合割合は,エチレン系重合体100重量部に対し,結晶性の熱可塑性樹脂を1〜100重量部の範囲で配合することが好ましい。この場合には,上記発泡芯層と上記被覆層との接着性を向上させることができる。
【0025】
【実施例】
以下に,図面を用いて本発明の表皮付発泡体にかかる実施例につき説明する。
(実施例1)
本例の表皮付発泡体1は,図1,図2に示すごとく,多数の予備発泡樹脂粒子20を発泡させてなる発泡樹脂粒子21よりなる発泡樹脂粒子層2と,この発泡樹脂粒子層2の表面を覆う表皮層3とから構成されている。
上記発泡樹脂粒子21は,予め所定割合の発泡を行った(予備発泡を行った)発泡芯材210をさらに発泡させてなる(本発泡させてなる)発泡芯層211と,該発泡芯層211の表面を被覆する被覆層212とからなる。また,上記表皮層3と上記発泡樹脂粒子層2,及び上記発泡樹脂粒子21同士は,互いに融着している。
【0026】
上記発泡樹脂粒子21同士の多くは,その被覆層212同士が互いに融着している。これ以外にも,一方の発泡樹脂粒子21の発泡芯層211と他方の発泡樹脂粒子21の被覆層212とが融着しているものもある。
なお,図1において,符号31は,後述するパリソン30内へ予備発泡樹脂粒子20を注入した際の注入孔である。
【0027】
上記予備発泡樹脂粒子20は,図2に示すごとく,予め所定割合の発泡を行った発泡芯材210と,この発泡芯材210の表面を被覆する被覆層212とからなる本発泡前の発泡樹脂粒子21である。この発泡樹脂粒子21は,いわゆる鞘芯(さやしん)と称される構造を有するものである。また,本発泡とは,上記予備発泡を行った発泡芯材210をさらに発泡させることをいう。
【0028】
以下に,これを詳説する。
図1に示すごとく,本例の表皮付発泡体1は,一対の金型4の間に中空状(袋状)に配置された表皮層3の内部に,上記多数の発泡樹脂粒子21を発泡充填させて成形する射出成形により成形されたものである。そして,本例においては,上記表皮付発泡体1を用いて,各種建築材の結合部位に用いる断熱材1を形成した。
また,図2に示すごとく,本例の予備発泡樹脂粒子20は,押出成形により上記発泡芯材210の外周側に上記被覆層212を形成した略同一断面形状を長尺状に有する押出成形品を,所定長さに切断して得られる発泡ビーズである。
【0029】
本例においては,上記表皮層3は,衝撃緩和性及び耐熱性等を向上させるために,オレフィン系の熱可塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂からなる。
また,上記発泡芯層211もまた,衝撃緩和性及び耐熱性等を向上させるために,発泡を行ったオレフィン系の熱可塑性樹脂としての発泡ポリプロピレン樹脂からなる。
【0030】
また,上記被覆層212は,上記発泡芯層211よりも融点及び軟化点が低いエチレン系重合体であるポリエチレン樹脂からなる。また,このポリエチレン樹脂は,上記表皮層3及び発泡芯層211を構成するポリプロピレン樹脂よりも,融点及び軟化点が15℃以上低いものとした。
また,上記表皮層3及び発泡芯層211に用いたポリプロピレン樹脂は,いずれも結晶性を有するものである。
なお,上記融点及び軟化点の意味は,一般に使われる意味と同様であり,融点とは,一定圧力のもとで固相にある物質が液相と平衡を保つときの温度をいい,軟化点とは,温度の上昇により物質の粘性率が顕著に低下する温度のことをいう。
【0031】
次に,上記表皮付発泡体1を成形する方法につき説明する。
上記表皮付発泡体1を成形するにあたっては,まず,図2に示すごとく,押出成形を行って上記発泡芯材210の外周側に上記被覆層212を形成した棒状の押出成形品を成形すると共に,この押出成形品を所定長さに切断して上記予備発泡樹脂粒子20を成形する。
次いで,図3に示すごとく,一対の金型4の間に,上記表皮層3を構成する表皮材料からなり環状断面形状を有する軟化状態のパリソン30を垂下配置し,このパリソン30を一対の金型4の間に挟持する。そして,ブロー成形により,上記パリソン30の内部にエアーを吹き込んで,このパリソン30を上記一対の金型4の成形面401に倣うよう変形させて,上記表皮層3を形成する。また,上記エアーの吹付圧力は約0.1MPaとした。
【0032】
次いで,図4に示すごとく,上記一対の金型4内の表皮層3の内部に,注入ガン41から上記多数の予備発泡樹脂粒子20を注入すると共に,ノズル42から0.1〜0.2MPa(温度100〜120℃)の低圧の水蒸気を吹き込む。このとき,この水蒸気の熱により,上記予備発泡樹脂粒子20における発泡芯材210がさらに発泡すると共に,この予備発泡樹脂粒子20における被覆層212が溶融する。
そして,図1に示すごとく,予備発泡樹脂粒子20が膨張して発泡樹脂粒子21となって上記表皮層3内を充填し,各発泡樹脂粒子21の被覆層212が溶融して互いに融着することにより,各発泡樹脂粒子21同士が結合されて発泡樹脂粒子層2を形成する。また,上記被覆層212の溶融により,発泡樹脂粒子層2と上記表皮層3とが結合されて,上記表皮付発泡体1を成形することができる。
【0033】
本例においては,上記発泡芯層211と被覆層212とからなる多数の発泡樹脂粒子21を用いて,上記表皮付発泡体1としての断熱材1を構成している。この表皮付発泡体1においては,上記各発泡樹脂粒子21同士は,上記被覆層212によって相互に融着して結合しており,また,相互に結合した発泡樹脂粒子21同士による発泡樹脂粒子層2と上記表皮層3とが融着して結合している。これにより,上記表皮付発泡体1は,安定してその形状を保つことができ,その強度も高い。
【0034】
また,上記表皮付発泡体1の成形は,上記発泡樹脂粒子21の大半を占める発泡芯層211(発泡芯材210)を溶融させることなく,上記被覆層212を溶融させることにより,上記発泡樹脂粒子21同士を互いに融着させて,上記発泡樹脂粒子層2を形成することができる。また,上記被覆層212の溶融により,発泡樹脂粒子層2と上記表皮層3とを融着させることもできる。
【0035】
そのため,上記表皮付発泡体1の成形は,上記被覆層212が溶融する温度まで上記発泡樹脂粒子21(予備発泡樹脂粒子20)を加熱すればよく,あまり高温に加熱することなく上記発泡及び融着をさせることができる。本例では,上記水蒸気の圧力を0.3MPa以下の低圧にして上記各融着を行うことができた。
そのため,上記表皮付発泡体1の成形に用いる金型4は,従来の金型4のように0.4〜0.5MPa以上の高圧水蒸気にも耐えられる高圧仕様にする必要がなく,耐圧仕様が0.3MPa以下のものでも用いることができる。
【0036】
そして,上記発泡樹脂粒子21(予備発泡樹脂粒子20)を加熱する温度を低くすることができ,上記表皮付発泡体1の成形後にこれを上記一対の金型4内で冷却するためにかかる時間を短縮することができる。そのため,上記表皮付発泡体1を成形するためにかかる成形サイクル(上記パリソン30の配置から上記冷却までの時間)を短縮することができ,表皮付発泡体1の生産性を向上させることができる。
また,上記発泡樹脂粒子21の大半は上記発泡芯層211でできているため,上記被覆層212の介在により上記発泡芯層211による衝撃緩和性及び耐熱性等の発泡体性能をほとんど低下させることがない。
それ故,上記表皮付発泡体1は,強度が高いと共に生産性にも優れており,衝撃緩和性及び耐熱性等の発泡体性能にも優れている。
【0037】
(実施例2)
本例においては,上記表皮層3にオレフィン系の熱可塑性樹脂を用い,上記発泡芯層211にオレフィン系の熱可塑性樹脂の予備発泡体を用い,上記被覆層212にエチレン系重合体を用いて,上記表皮付発泡体1を成形した。そして,この表皮付発泡体1における発泡樹脂粒子21同士の融着強度,発泡樹脂粒子層2と表皮層3との融着強度,上記表皮付発泡体1の成形サイクル及び圧縮強度について測定した。
上記被覆層212を有する発泡樹脂粒子21を用いた表皮付発泡体1を(発明品1〜5)とし,上記被覆層212を有さず,上記発泡芯層211のみを有する発泡樹脂粒子21を用いた表皮付発泡体1を(比較品1〜3)として,上記測定した結果を評価した。
【0038】
以下に,上記表皮層3,発泡芯層211,被覆層212に用いた材料,上記発泡樹脂粒子21の加熱に用いた水蒸気の蒸気圧力を示す。
(発明品1)
表皮層3;ポリプロピレン樹脂(EC9EV(MFR:1.0g/10分),日本ポリケム(株)製)。
発泡芯層211;発泡性を有するエチレン−プロピレンランダム共重合体(ET−PR)(EE180(平均嵩密度:18g/L),三菱化学フォームプラスチック(株)製)。
被覆層212;直鎖状ポリエチレン樹脂(M−LLDPE,融点:91℃,密度:0.895,メタロセン触媒で重合)。
蒸気圧力;0.1MPa。
また,その他の表皮付発泡体1の構成及び,この表皮付発泡体1の成形に用いる金型4の仕様等は上記実施例1と同様とした。
【0039】
(発明品2)
蒸気圧力を0.15MPaとした。これ以外は,発明品1と同じ。
(発明品3)
蒸気圧力を0.2MPaとした。これ以外は,発明品1と同じ。
(発明品4)
発泡芯層211に,融点:101℃,密度:0.905の直鎖状ポリエチレン樹脂(LLDPE)を用いた。これ以外は,発明品1と同じ。
(発明品5)
発泡芯層211に,融点:123℃,密度:0.920の直鎖状ポリエチレン樹脂(LLDPE)を用いた。これ以外は,発明品1と同じ。
【0040】
(比較品1)
発泡芯層211のみからなる発泡樹脂粒子21を用いた。表皮層3,発泡芯層211及び蒸気圧力は発明品1に同じ。
(比較品2)
蒸気圧力を0.3MPaとした。これ以外は,比較品1と同じ。
(比較品3)
蒸気圧力を0.5MPaとした。これ以外は,比較品1と同じ。
【0041】
なお,上記融点は示差走査熱量計(DSC)により測定した。具体的には,測定を行う樹脂3〜5mgを昇温して溶解させ,その後10℃/分の冷却速度で常温まで冷却する。そして,10℃/分の加熱速度で再加熱し,得られる吸熱曲線のピーク温度を融点とした。
【0042】
上記発泡樹脂粒子21同士の融着強度,発泡樹脂粒子層2と表皮層3との融着強度,上記表皮付発泡体1の成形サイクル及び圧縮強度の測定は,以下のように行った。
すなわち,上記発泡樹脂粒子21同士の融着強度は,上記表皮付発泡体1から表皮層3を切り取り,上記発泡樹脂粒子層2のみになったものを折り曲げて容易に割れが発生するかを観察した。そして,容易に割れが発生しないときを融着強度が高いとして○とした。一方,容易に割れが発生し,発泡樹脂粒子21が剥離するときは融着強度が低いとして×とした。
【0043】
上記発泡樹脂粒子層2と表皮層3との融着強度は,上記表皮付発泡体1の一部を表皮層3の面積が100mm角の大きさになるように切り取り,表皮層3を発泡樹脂粒子層2から約200N(約20kgf)の力で引っ張ったときの表皮層3と発泡樹脂粒子層2との剥離状態を観察した。そして,この剥離を行った部分が50%未満であるときを融着強度が高いとして○とした。一方,この剥離を行った部分が50%を超えたときには融着強度が低いとして×とした。
【0044】
また,上記表皮付発泡体1の成形サイクルは,上記一対の金型4内で表皮層3を成形するためにかかった時間を100[%]として,一対の金型4内において,100〜120[%]以内の時間の範囲内で,上記予備発泡樹脂粒子20を注入,発泡し,上記表皮付発泡体1を成形し,これを冷却することができたときには,成形サイクルが短いとして○とした。また,120〜140[%]の時間がかかったときには△とし,140[%]以上の時間がかかったときには,成形サイクルが長いとして×とした。
【0045】
また,上記表皮付発泡体1の圧縮強度は,表皮付発泡体1に圧縮して破壊するときの強度を測定した。そして,0.3MPa以上の圧縮応力に耐えることができたときには,圧縮強度が高いとして○とした。一方で,0.3MPa未満の圧縮応力で破壊してしまったときには,圧縮強度が低いとして×とした。
上記測定を行った結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
表1からわかることは,比較品1,2において,成形サイクルを短くするために上記蒸気圧力を0.3MPa以下に低くすると,発泡樹脂粒子21同士の融着及び発泡樹脂粒子層2と表皮層3との融着が不十分になり,圧縮強度も低くなるということである。一方で,比較品3において,発泡樹脂粒子21同士の融着及び発泡樹脂粒子層2と表皮層3との融着を十分に行うために,上記蒸気圧力を0.5MPaに高くすると,表皮付発泡体1の成形サイクルが長くなるということである。
【0048】
これらに対し,上記発明品1〜5においては,上記蒸気圧力を0.1〜0.2MPaと低くしても,上記各融着強度及び圧縮強度を高く維持することができ,上記成形サイクルも短縮できることがわかった。
上記測定結果より,上記発泡芯層211と被覆層212とからなる発泡樹脂粒子21を用いて成形した表皮付発泡体1は,強度が高いと共に生産性にも優れていることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,表皮付発泡体を示す説明図。
【図2】実施例1における,予備発泡樹脂粒子を示す説明図。
【図3】実施例1における,表皮付発泡体を成形する方法を示す図で,一対の金型の間に表皮層を構成する材料からなるパリソンを配置した状態を示す説明図。
【図4】実施例1における,表皮付発泡体を成形する方法を示す図で,一対の金型の間に成形した表皮層の内部に,予備発泡樹脂粒子を注入すると共に低圧水蒸気を吹き込んでいる状態を示す説明図。
【符号の説明】
1...表皮付発泡体,
2...発泡樹脂粒子層,
20...予備発泡樹脂粒子,
21...発泡樹脂粒子,
210...発泡芯材,
211...発泡芯層,
212...被覆層,
3...表皮層,
31...パリソン,
4...金型,
Claims (5)
- 熱可塑性樹脂のブロー成形体からなる表皮層の内部に,多数の発泡樹脂粒子からなる発泡樹脂粒子層が位置してなる表皮付発泡体において,
上記発泡樹脂粒子は,発泡芯材を発泡させてなる発泡芯層と,該発泡芯層の表面を被覆する被覆層とからなり,
上記発泡芯層は結晶性の熱可塑性樹脂からなり,上記被覆層は上記発泡芯層よりも融点又は軟化点が15℃以上低くなっており,
上記表皮層と上記発泡樹脂粒子層,及び上記発泡樹脂粒子同士は,互いに融着していることを特徴とする表皮付発泡体。 - 請求項1において,上記表皮層は,オレフィン系の熱可塑性樹脂からなることを特徴とする表皮付発泡体。
- 請求項1又は2において,上記被覆層は,上記ブロー成形体を構成する熱可塑性樹脂よりも,融点又は軟化点が15℃以上低いことを特徴とする表皮付発泡体。
- 請求項1〜3のいずれか一項において,上記被覆層は,エチレン系重合体からなることを特徴とする表皮付発泡体。
- 熱可塑性樹脂からなる軟化状態のパリソンの内部にエアーを吹き込んで,該パリソンを一対の金型の成形面に倣うよう変形させて,表皮層となるブロー成形体を形成し,次いで,上記一対の金型内の上記ブロー成形体の内部に,予備発泡樹脂粒子を多数注入すると共に水蒸気を吹き込んで,上記予備発泡樹脂粒子をさらに発泡させて発泡樹脂粒子とすると共に,該発泡樹脂粒子同士を互いに融着させて発泡樹脂粒子層を形成し,かつ該発泡樹脂粒子層と上記ブロー成形体とを融着させる表皮付発泡体の製造方法において,
上記予備発泡樹脂粒子は,予め所定割合の発泡を行った発泡芯材と,該発泡芯材の表面を被覆する被覆層とからなり,
上記発泡芯材は結晶性の熱可塑性樹脂からなり,上記被覆層は上記発泡芯材よりも融点又は軟化点が15℃以上低いことを特徴とする表皮付発泡体の製造方法。
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