JP4321200B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内部導体が精度良く形成されて、特性や歩留りを向上できる積層セラミック電子部品の製造方法に関するものである。
一般に、内部導体を有する積層セラミック電子部品を製造する方法として、複数のセラミックグリーンシートを用意し、それら各セラミックグリーンシートを互いに積み重ねて焼成する方法が知られている。このように積み重ねられるセラミックグリーンシートの特定の主面上には、得ようとする積層セラミック電子部品の機能に応じて、コイル、コンデンサ、バリスタ、LCフィルタにそれぞれ対応する内部導体が形成されている。
上記内部導体は、通常、積み重ねる前のセラミックグリーンシート上に、導電性ペーストを印刷することにより形成されている。
ところで、上記内部導体用の導電性ペーストを印刷したセラミックグリーンシートを積層する場合、導電性ペーストの厚みに起因する積み重ねズレが生じることがある。この積み重ねズレを防止するため、導電性ペーストを印刷したとき、セラミックグリーンシートをプリプレスし、導電性ペーストを平坦化することが従来知られている(特許文献1)。
特開平6−77074号公報(公開日:1994年3月18日)
しかしながら、上記の従来公報では、図8に示すように、セラミックグリーンシート1上に導電性ペーストにより形成した内部導体2をプリプレスすることで、上記内部導体2を平坦化した内部導体2’を得ているが、同時に、上記内部導体2’は、水平方向(セラミックグリーンシート1の表面方向)にも不規則に広がっている。
このため、平坦化処理後で、(1)上記内部導体2’の幅寸法が不規則に増大化して寸法精度が劣化し、また、(2)上記内部導体2’の形成位置もずれることによって、上記内部導体2’の形成位置精度が悪化するという問題を生じている。
したがって、上記従来の技術では、内部導体2を平坦化処理しても、処理後の内部導体2’の位置精度や寸法がばらつくため、積層セラミック電子部品内での、内部導体2’の積層精度の追求に限界があった。
本発明の積層セラミック電子部品の製造方法は、以上の課題を解決するために、導電性ペーストにより内部導体を表面上に形成したセラミックグリーンシートを準備する工程と、内部導体に対応し、内部導体の厚みよりも小さい内部高さ寸法の凹部を有する治具を用い、上記凹部内にて内部導体を押圧し、セラミックグリーンシート上の内部導体の厚みを薄くする工程と、上記のようにして得られたセラミックグリーンシートを互いに積層して積層体を作成する工程と、上記積層体を焼成して積層セラミック体を作成する工程とを備えることを特徴としている。
上記方法によれば、凹部を有する治具を用い、上記凹部内にて内部導体を押圧し、セラミックグリーンシート上の内部導体の厚みを薄くする工程を設けたので、セラミックグリーンシートの表面方向への内部導体の伸びが抑えられ、押圧処理の前後においても、内部導体の大きさや形成位置がほとんど変化せず、維持できて安定化されるので、積層体内での内部導体の寸法精度や形成位置精度を向上できる。また、積層前に内部導体を押し固めることで、その内部導体の密度をアップできるため、積層後での内部導体のズレ量を抑制できる。
この結果、上記方法は、積層セラミック電子部品の内部導体の寸法精度や形成位置精度を向上できるので、上記内部導体が関与する電子部品の特性や、そのばらつきを改善できて、歩留りを向上できる。
上記製造方法では、内部導体の厚みを薄くする工程の後に、内部導体の形成領域以外の、セラミックグリーンシート上の領域に段差吸収用セラミック膜を形成する工程を、さらに含んでいてもよい。
上記方法によれば、内部導体の形成領域以外の、セラミックグリーンシート上の領域に段差吸収用セラミック膜を形成する工程を、さらに設けたから、積層圧着時において、内部導体は、その表面方向の端部が段差吸収用セラミック膜により支持でき、内部導体が表面方向にさらに伸びることを抑制できるので、積層体内での内部導体の寸法精度や形成位置精度をさらに向上できる。
上記製造方法においては、内部導体の厚みを薄くする工程では、内部導体の厚みが元の60%以下になるように押圧することが好ましい。
上記製造方法では、内部導体の厚みを薄くする工程において、内部導体を押圧により緻密化することが望ましい。
上記方法によれば、内部導体を、その厚さを元の60%以下になるように押圧して緻密化することで、積層体内での内部導体の寸法精度や形成位置精度を、より一層向上できる。
上記製造方法においては、内部導体を押圧するときの治具の温度を、セラミックグリーンシートに含まれているバインダー樹脂のガラス転移温度以下に設定することが好ましい。
上記方法によれば、内部導体を押圧するときの治具の温度を、セラミックグリーンシートに含まれているバインダー樹脂のガラス転移温度以下に設定することにより、押圧時に、セラミックグリーンシート自体の伸び量を低減できるため、内部導体の形成位置精度をさらに向上できる。
本発明の積層セラミック電子部品の製造方法は、導電性ペーストにより内部導体を表面上に形成したセラミックグリーンシートを積層した積層体を焼成する積層セラミック電子部品の製造方法において、内部導体に対応し、内部導体の厚みよりも小さい内部高さ寸法の凹部を有する治具を用い、上記凹部内にて内部導体を押圧し、セラミックグリーンシート上の内部導体の厚みを薄くする工程を備える方法である。
それゆえ、上記方法は、積層セラミック電子部品の内部導体の寸法精度や形成位置精度を向上できるので、上記内部導体が関与する電子部品の特性や、そのばらつきを改善できて、歩留りを向上できるという効果を奏する。
本発明の実施の各形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。以下の実施の各形態にて使用される、セラミック粉体としては、チタン酸系の誘電体材料粉体、フェライト系の磁気材料粉体、サーミスタ系の半導体材料粉体、その他、通常のセラミック電子部品に用いられるセラミック等の無機物質が挙げられる。
(実施の第一形態)
上記セラミック粉体とバインダー樹脂(本実施の第一形態では、アクリル系樹脂を使用;樹脂のガラス転移温度Tg=20℃)と、その他分散剤(本実施の第一形態では、ポリカルボン酸を使用)、湿潤剤(本実施の第一形態では、主にポリオキシエチレンよりなる溶剤を使用)、可塑剤(本実施の第一形態では、ジブチルフタレートを使用)、消泡剤(本実施の第一形態では、松脂油、非イオン界面活性剤、シリコーン誘導体とからなる溶剤を使用)等の添加剤とを混合し、セラミックグリーンシート用組成物としてのスラリーが得られる。
上記スラリーを、図1(a)に示すように、好ましくは、PP(ポリプロピレン)もしくはPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等のキャリヤフィルム(図示せず)上に成形後、乾燥することで、上記キャリヤフィルム上に10μm厚〜100μm厚のセラミックグリーンシート6を得る。
所定の寸法にセラミックグリーンシート6を打抜き又は切断した後、所定枚数のセラミックグリーンシート6上に、内部導体用(導電性)ペーストを用いて内部導体7を印刷による塗布により形成(図3(a)にも示す)して、内部導体付きセラミックグリーンシート11を得る。
このときに用いる内部導体用ペーストは、Ag、Ag−Pd、Au、Pt等の貴金属、またはCu、Ni等の卑金属を主成分とする内部導体用ペーストであればよい。今回使用したペースト種はAg−Pdを主成分とする内部導体用ペーストである。なお、内部導体7の形状は任意である。
一方、図1(b)に示すように、内部導体7の高さや幅や形成位置に対応した深さ、幅、位置を有する凹部8aを表面に備えた治具8を作製しておく。この場合、凹部8aは、その内部高さ寸法が、内部導体7の厚みより小さく、また、凹部8aの幅が内部導体7の全体が収容できる程度にやや大きく形成されている。上記凹部8aの深さを、くぼみ量9と図示している。また、上記治具8における、内部導体7やセラミックグリーンシート6と当接する表面は、図示しないヒータや電源により温度制御されている。
印刷・乾燥後、上記内部導体7を、その厚さ方向に凹部8a内にて加圧するように、上記凹部8aを備えた治具8を、上方から各凹部8aと内部導体7とを互いに合わせて、図1(c)に示すように、1回以上、好ましくは複数回押圧(プレス)する。1回以上、押圧することで、内部導体7の厚みをその厚さ方向(垂直方向)に低減して、低減パターン7aが得られる。
本実施の第一形態では、内部導体7の印刷塗布厚みが2μm〜20μmの場合を評価し、図1(b)〜図1(c)により1μm〜10μmの厚みに低減した。このとき、内部導体7の厚みのみでなく、セラミックグリーンシート6の厚みも変動してよいものとする。
続いて、内部導体7の形成領域以外の、セラミックグリーンシート6上の領域に、段差吸収用セラミック膜を形成する工程をさらに含むことが好ましい。なお、セラミック膜の形成方法は、スパッタリング工法、又はセラミックスラリーを所定の箇所に塗布する印刷工法等が挙げられる。また、セラミック膜厚は、内部導体7の塗布厚み以下とする。
その後、セラミックグリーンシート6のみ、または内部導体付きセラミックグリーンシート11とを所定の構造に互いに重ねる。なお、内部導体7の構造や、シート同士を互いに積層する方法は特定されない。その後、互いに重ね合わされた各シートは、約100t/cm2以上の圧力を厚さ方向に加えて圧着し、積層セラミック圧着体(積層体)を得る。
続いて、積層セラミック圧着体を、所定の形状にカットした後、加熱により脱バインダーをした後、800℃〜1400℃で焼成し、積層セラミック体6a、および積層セラミック体6a内に内蔵された内部導体7bを有する積層セラミック素子(積層セラミック電子部品)12を得る(図2参照)。
当積層セラミック素子12に外部電極(Ag、Ag−Pd、Au、Pt等の貴金属や、Ni、Cu等の卑金属を主成分にする)層を形成し、約800℃以上で焼きつけることで、外部電極を有するセラミックチップ製品(積層セラミック電子部品)を得る。必要により、外部電極にNi+(Sn,SnPb)めっきを施し、最終製品(積層セラミック電子部品)を得る。
以下では、本実施の第一形態の実施例として、セラミック粉体にNTCサーミスタ粉体を用い、内部導体7の塗布厚みとズレ量の関係を調査して評価した。なお、内部導体7の塗布厚みは、測定端子を用い、(内部導体の厚さ+セラミックグリーンシートの厚さ)−(セラミックグリーンシートの厚さ)の計算式で、塗布厚みの物理厚みを測定した。測定精度は±0.5μmであり、限界測定値は1μmであった。
生(プレス前)のセラミックグリーンシート厚みは(40±5)μmに設定した。なお、評価シートサイズは、例えば5.8cm×7.6cmに設定した。内部導体7は長方形状で、寸法は例えば0.20mm×0.75mmに設定した。
位置ズレ量、積みズレ量の定義を図3(a)ないし図3(c)に示す。プレス前後のセンター値の差を位置ズレ量と、また内部導体7の最大積みズレ量を積みズレ量と定義する。また、位置ズレ量および積みズレ量は、内部導体における、それぞれ対応する寸法に対する割合(%)にて示した。
評価結果を表1に示す。総積層枚数40枚のうち、内部導体を有するセラミックグリーンシートを15枚挿入し、評価を行った。略長方形のセラミックグリーンシートの寸法は、長辺が2.0mm、短辺が1.2mmのものを用いた。略長方形の内部導体は、互いに対面する寸法において、長辺が1.2mm、短辺が0.60mmのものを用いた。内部導体7のプレス前の各塗布厚み、およびプレス後の各塗布厚みについては、それぞれ、表1に合わせて示した。
また、治具8の凹部8aのくぼみ量(深さ)9に関しては、1、2、4、6、10、15μmの6パターンを使用した。圧着条件=200t/cm2、バインダー樹脂のガラス転移温度Tg=20℃を用い、治具8における、内部導体7やセラミックグリーンシート6に当接する表面温度(プレス温度)を、30℃または17℃を用いた。
Figure 0004321200
内部導体7を加圧する箇所に凹部8aを設けたプレス機である治具8により、上記内部導体7を厚さ方向にプレスした。
<プレス回数と位置ズレ量、積みズレ量の関係>
内部導体7の塗布厚みが2μmと薄い場合には、プレス条件のプレス回数を、1回プレスと10回プレスと変えても位置ズレ量および積みズレ量は、それぞれ互いに同等であった。
しかし、内部導体7の塗布厚みが5μmと若干厚くなると、プレス条件が積みズレ量に関与し始めることが分かった。このとき、位置ズレ量はプレス条件が相違しても同等なことから、内部導体7が十分に押し固められていない状態で積層のために圧着すると、互いに積層するときの圧着時に内部導体7の形状が歪むと考えられる。
<積みズレ量について>
本実施の形態に記載の方策により、1)内部導体7の水平方向の位置ズレが抑制され、内部導体7の形成位置精度を0.42%(5μm)以下と極めて高くできた。また、1)に加え、2)内部導体7の密度が上がることで、圧着時の内部導体7における塗布形状歪みを低減できて、積みズレ量を極めて小さくできることが分かる。しかも、上記方策は、3)内部導体7の塗布厚みが厚い場合にも通用でき、4)より高い積層精度を得るにはプレス後の内部導体7の厚みを薄くするとよいことが分かる。つまり、表1の結果から、内部導体7の厚みを薄くする工程では、内部導体7の厚みが元の60%以下になるように押圧して緻密化することが好ましいことが分かる。
<プレス温度について>
プレス時の温度をバインダー樹脂のガラス転移温度Tg以下に設定することで、プレス時にシート自体の伸び量が低減するため、内部導体7の位置精度が更に向上することが分かる。
(実施の第二形態)
実施の第一形態に記載したスラリーを、図4(a)に示すように、PP(ポリプロピレン)もしくはPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等のキャリヤフィルム5上に成形後、乾燥することで、キャリヤフィルム5上に10μm厚〜100μm厚のセラミックグリーンシート6を得る。
所定の寸法にキャリヤフィルム付きシート13を打抜き又は切断した後、所定枚数のセラミックグリーンシート6上に内部導体7を実施の第一形態と同様に印刷して形成する(図4(a)参照)。
この時に用いる内部導体用ペーストは前記実施の第一形態と同様である。なお、内部導体7の形状も任意である。印刷後、内部導体7をプレス(加圧)する箇所が凹部8aである治具8により、上記内部導体7を1回以上、好ましくは複数回プレスする。
今回の評価では、内部導体7の印刷塗布厚みが2μm〜20μmの場合を評価し、図4(c)により1μm〜10μmの厚みに低減した。このとき、内部導体7の厚みのみだけではなく、セラミックグリーンシート6の厚みも、上記プレスによって変動してもよいものとする。
また、内部導体7の形成領域以外の、セラミックグリーンシート6上の領域に段差吸収用セラミック膜を形成する工程を、さらに含んでもよい。
その後、キャリヤフィルム5付きセラミックグリーンシート6である積層体13のみ同士を、または、図5(a)に示すように、内部導体7を有するキャリヤフィルム5付きセラミックグリーンシート6である積層体14と、内部導体7を塗布していないセラミックグリーンシート6およびキャリヤフィルム5の積層体とを所定の構造となるように互いに重ねる。上記キャリヤフィルム5に代えて、アンダーシートを用いてもよい。
なお、内部導体7の構造、積層体同士を互いに積層する方法は特定しないが、上記積層する方法としては、図5(a)ないし図5(c)に示すように、圧着(図5(a))、剥離(図5(b))の手順を繰り返して、積層セラミック体を得る方法が挙げられる。
すなわち、前記キャリヤフィルム5に保持したままの前記内部導体7を有するセラミックグリーンシート6を備えた積層体14と、キャリヤフィルム5に保持したままの前記内部導体7を有しないセラミックグリーンシート6を備えた積層体13とを、プレス機10を用いて、間に内部導体7を挟んで互いに重ねて圧着し、その後、キャリヤフィルム5のみを剥離するという圧着、剥離の手順を繰り返して、積層セラミック体が得られる。
キャリヤフィルム5の剥離方法には、図5(b)および図5(c)にも挙げたように、片側から剥離する方法と、両側から剥離する方法の、最低2種以上の方法がある。
その後、上記積層セラミック体を、図6に示すように、約100t/cm2以上の圧力を加えて、各シートをそれらの厚さ方向に互いに圧着し、図7に示すように、所定の形状にカットした後、脱バインダー処理を施し、800℃〜1400℃の温度で焼成し、内部導体7bを内部に備えたセラミック素子18を得る。
当セラミック素子18に、前記の実施の第一形態と同様に外部電極層を形成し、約800℃以上で焼きつけることで、外部電極を有するセラミックチップ製品を得る。さらに、必要により、外部電極にNi+(Sn,SnPb)めっきを施し、最終製品を得る。
以下では、本実施の第二形態の実施例として、以下の表2に示した各条件にて、他は前記実施の第一形態と同様に操作して、内部導体7の塗布厚みとズレ量の関係を調査して評価した。なお、セラミックグリーンシート1枚を積層するにあたり、約0.3〜0.5t/cm2の圧力を加え、生セラミックグリーンシート厚みは(40±5)μmであった。なお、評価シートサイズは、実施の第一形態の実施例の評価時より大きくし、15cm×15cmである。内部導体7は長方形状で、寸法は実施の第一形態と同様である。
Figure 0004321200
評価結果を表2に示す。総積層枚数40枚のうち、内部導体7を15枚挿入し、評価を行った。治具8のくぼみ量9に関しては、1、2、4、6、10、15μmの6パターンを使用した。
本実施の第二形態では、内部導体7を加圧する箇所に対応した凹部8aを設けた治具8によりプレスし、内部導体7の厚みを圧縮して低減し、緻密化したことにより、1)水平方向の位置ズレが抑制され、内部導体7の形成位置精度を0.42%(5μm)以下と極めて高くできることが分かる。
また、上記の1)に加えて、2)内部導体7の密度を上げることで、圧着時の内部導体7の形状歪みをより一層低減でき、かつ3)キャリヤフィルム5にセラミックグリーンシート6が密着した状態でシート積層を行うため、積みズレ量を本実施の第一形態と比べても、より一層、極めて小さくできることが分かる。
しかも、これは4)内部導体7の厚みを厚く設定した場合にも通用し、また、5)より高い積層精度を得るにはプレス後の内部導体7の厚みをより薄くするとよい。さらに、表2の結果からも、内部導体7の厚みを薄くする工程では、内部導体7の厚みが元の60%以下になるように押圧して緻密化することが好ましいことが分かる。
以上に加え、本実施の第二形態においても、プレス時のプレス温度をバインダー樹脂のガラス転移温度Tg以下、より好ましくはガラス転移温度Tg未満に設定することで、プレス時にセラミックグリーンシート6自体の伸び量が低減するため、内部導体7の位置精度が更に向上する。
本実施の第二形態では、実施の第一形態と同様の効果を奏すると共に、キャリヤフィルム付きシートを用いて、内部導体7の形成、シート積層を行うため、シート積層精度は実施の第一形態より向上できる。
そのため、本実施の第二形態では、評価シートサイズを拡大でき、評価シートサイズを5倍以上にしたにも関わらず、シート積層精度を実施の第一形態とほぼ同等にでき、高精度のシート積層を再現できる。
本発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、内部導体を精度良く形成できるため、コイル、コンデンサ、バリスタ、LCフィルタといった積層セラミック電子部品の特性を向上でき、また、歩留りを改善できる。
(a)〜(c)は、本発明の実施の第一形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法の各工程をそれぞれ示す断面図である。 上記製造方法にて得られた、内部導体を備えた積層セラミック電子部品の断面図である。 上記製造方法における、位置ズレ量や積みズレ量を説明し、(a)は加圧前の位置ズレ量、(b)は加圧後の位置ズレ量を示し、(c)は積みズレ量を示す。 (a)〜(c)は、本発明の実施の第二形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法の各工程をそれぞれ示す断面図である。 (a)〜(b)は、上記製造方法における、キャリヤフィルムの剥離方法の各工程を示す断面図であり、(c)は上記剥離方法の一変形例である。 上記製造方法にて得られた積層セラミック体の断面図である。 上記製造方法にて得られたセラミック素子の断面図である。 (a)〜(b)は、従来の積層セラミック電子部品の製造方法の各工程をそれぞれ示す断面図である。
符号の説明
6:セラミックグリーンシート
7:内部導体
8:治具
8a:凹部

Claims (5)

  1. 導電性ペーストにより内部導体を表面上に形成したセラミックグリーンシートを準備する工程と、
    内部導体に対応し、内部導体の厚みよりも小さい内部高さ寸法の凹部を有する治具を用い、上記凹部内にて内部導体を押圧し、セラミックグリーンシート上の内部導体の厚みを薄くする工程と、
    上記のようにして得られたセラミックグリーンシートを互いに積層して積層体を作成する工程と、
    上記積層体を焼成して積層セラミック体を作成する工程とを、備えることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 内部導体の厚みを薄くする工程の後に、内部導体の形成領域以外の、セラミックグリーンシート上の領域に段差吸収用セラミック膜を形成する工程を、さらに含む請求項1記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 内部導体の厚みを薄くする工程では、内部導体の厚みが元の60%以下になるように押圧することを特徴とする請求項1または2記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 内部導体の厚みを薄くする工程では、内部導体を押圧により緻密化することを特徴とする請求項1または2記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  5. 内部導体を押圧するときの治具の温度を、セラミックグリーンシートに含まれているバインダー樹脂のガラス転移温度以下に設定することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。

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