JP4320932B2 - 電子楽器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子楽器の音源として、いわゆるマルチレイヤー発音機構を備えた音源がある。この音源は複数の発音資源を備えており、各発音資源に対してノートを構成する各エレメントの割り当てを行うことにより、1または複数のエレメントによって構成したノートを発音する。ここで、エレメントとは楽音信号を形成するための基本ユニットであり、最低1つのエレメントがあれば1ノートを構成することができる。また、発音資源の数は予め各音源の種類等によって予め決まっており、例えば発音すべきノートを全て1エレメントで構成した場合、16の発音資源を備えた音源により16ノートを同時に発音することが可能であるが、2エレメントで構成したノートがある場合には、同時に発音できるノート数は15以下となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような音源を具備する電子楽器の中には、音源の発音資源が不足した際に、発音中のノートの中から音量の小さいものを優先的に消音し、次に発音すべき新しいノートに発音資源を割り当てる制御機構、いわゆるキーアサイナを具備するものがある。
図12は、3つの発音資源を備える電子楽器におけるキーアサイナの基本動作を説明するための図である。
図12(a)に示すように、まず時刻t0において1エレメント構成のノート1を発音し、次いで時刻t1において2エレメント構成のノート2を発音したとする。なお、2エレメント構成のノート2において、エレメント1は音のアタック感を表現し、エレメント2は音のリリース感を表現しているものとする。
上述したように、各ノートを発音する際、音源はエレメント毎に異なる発音資源の割り当てを行う。これにより、時刻t1において3つの発音資源は全て使用されることとなる(図12(b)参照)。
その後、時刻t2において1エレメント構成のノート3を発音すべきタイミングが到来したとする。
このような場合、従来のキーアサイナは、各ノートの音量を比較することで消音すべきノートを決定していたのであるが、ノート2のように複数のエレメントによって構成されたノートがある場合には、予め決められたエレメントの音量を該ノートの音量とみなして消音すべきノートを決定するか、あるいは複数のエレメントのうちの最大音量のエレメントを該ノートの音量とみなして消音すべきノートを決定していた。
例えば、2エレメント構成のノートにおいてエレメント1の音量を基準にするタイプのキーアサイナであれば、エレメント1の音量をノート2の音量とみなし、ノート1の音量と比較する。ノート3を発音すべきタイミングにおいて(図12(a)参照)、ノート1の音量はノート2のエレメント1の音量よりも大きい。従って、従来のキーアサイナは、このような場合ノート2を消音してノート3の発音に割り当てていた。
また、最大音量のエレメントを基準にするタイプのキーアサイナであれば、エレメント2の音量をノート2の音量とみなし、ノート1の音量と比較する。ここで、ノート3を発音すべきタイミングにおいて(図12(a)参照)、ノート2の音量はノート1の音量よりも大きい。従って、従来のキーアサイナは、このような場合ノート1を消音してノート3の発音に割り当てていた。
このように、音量を比較すべきノートの中に複数のエレメントによって構成されたノートがある場合、従来のキーアサイナは予め決められた基準エレメントの音量を比較することにより消音すべきノートを決定していた。
ところが、複数のエレメントで構成されたノートにおいて、どのエレメントの音がそのノートの音色(例えば、ピアノ、ヴァイオリン等の音色)を特徴付けているか、すなわちどのエレメントが重要なのかは、音色毎に異なっている。従来のキーアサイナは、その仕様によりエレメントの重要度に関わらず、固定的に音量を判断して消音するノートを決めていたため、ユーザの意図に反したノートが消音されてしまうといった問題が生じていた。
本発明は、以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、ユーザの意図に沿った発音優先順位管理を行うことができる電子楽器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述した問題を解決するため、請求項1に記載の電子楽器は、複数の発音資源と、各々1のエレメントが割り当てられた1または複数の発音資源を用い、1又は複数のエレメントにより構成された各ノートを発音する発音手段と、前記各ノートを構成する前記エレメントが割り当てられた前記発音資源の音色毎に、基準エレメントを指定する情報を記憶する記憶手段と、前記発音資源が不足する場合に、前記発音手段により発音中の前記ノートを構成する前記発音資源の前記音色に対応する、前記記憶手段に記憶された情報により指定された基準エレメント同士の音量を比較することにより、前記発音中の前記ノートの発音優先順位を決定する発音優先順位決定手段とを具備すること特徴とする。
【0006】
また、請求項2に記載の構成は、請求項1記載の電子楽器において、ユーザが入力することにより、前記発音資源の音色毎に前記基準エレメントを指定する情報が前記記憶手段に記憶されることを特徴とする。
【0007】
また、請求項に記載の構成は、請求項1又は2記載の電子楽器において、前記発音資源の使用状態を表示する表示手段をさらに具備することを特徴とする。
【0008】
また、請求項に記載の構成は、請求項に記載の電子楽器において、前記表示手段は、前記発音資源の使用状態に応じて、輝度あるいは色を変化させて表示することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに理解しやすくするため、実施の形態について説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲で任意に変更可能である。
【0010】
A.本実施形態
(1)実施形態の構成
図1は、本実施形態に係る電子楽器100の構成を示すブロック図である。
電子楽器100は、電子楽器全体の制御を司るCPU110と、各種制御プログラム及び基本的な音色データ等を格納するROM120と、ワークエリア及び演奏時に使用する音色データの記憶用バッファとして使用されるRAM130と、MIDIデータが入力されるMIDI入力部140と、CPU110による制御の下、複数の発音資源を用いて楽音を生成する楽音生成部150と、液晶あるいはLED等により構成され、図示せぬ操作部を操作することにより選択された文字、図形等を表示するパネル160とを備えている。
本実施形態に係る電子楽器100において、音源の発音資源が不足した場合、CPU110が既発音中のノートの中から音量の小さいものを優先的に消音し、次に発音すべき新しいノートに発音資源を割り当てるキーアサイナ処理を実行する。さらに説明すると、CPU110がRAM130に格納されたキーアサインテーブル(図2参照)及び音色テーブル(図3参照)を参照することによって、消音すべきノートを決定し、新しいノートに発音資源の割り当てを行う。
なお、キーアサイナ処理を行うCPU110の動作については、説明の重複を避けるため、以下に示す実施形態の動作の項において詳細を明らかにする。
【0011】
(2)実施形態の動作
a.CPU110のメイン処理
図4は、CPU110のメイン処理を示すフローチャートである。
まず、ユーザによって電源が投入されると、CPU110はRAM130におけるレジスタ等の初期化を行い(ステップS1)、ステップS2に進む。CPU110は、ステップS2において、操作スイッチ(図示略)の切り換え操作等に対応したパネルイベント処理を行う。ここで、パネルイベントとは、音色設定やエフェクト(音響効果)設定等のほか、基準エレメント設定をもいう。この基準エレメントの設定操作については後述することとし、説明を続ける。
【0012】
CPU110は、ステップS3に進むとキーイベント処理を開始する。具体的には、CPU110はユーザが図示せぬ鍵盤部を押鍵、離鍵することにより、キーオンイベントあるいはキーオフイベントが発生したことを検出すると、キーアサイナ処理(後述する)を実行すべく、ROM120に格納されたキーアサイナ処理プログラムを起動する(ステップS3→ステップS5)。CPU110は、キーアサイナ処理を終え、キーオンイベントあるいはキーオフイベント処理が完了すると、ステップS4に進む。CPU110は、ステップS4において、その他の処理(例えば、各種効果付加指示に基づき、各種パラメータを更新する等)を実行し、この処理が完了するとステップS2に戻り、以上説明した処理を繰り返し実行する。
【0013】
b.キーアサイナ処理
図5は、図4に示すステップS5のキーアサイナ処理を示すフローチャートである。
なお、説明の理解を容易にするため、電子楽器100は3つの発音資源を備えているものとする(図12(b)参照)。また、CPU110がキーアサイナ処理を実行する際、3つの発音資源は全て使用されているものとする。なお、各発音資源の使用態様は下記に示す通りである。
発音資源1・・・ノート1(1エレメント構成)のエレメント1を発音中
発音資源2・・・ノート2(2エレメント構成)のエレメント2を発音中
発音資源3・・・ノート2(2エレメント構成)のエレメント1を発音中
【0014】
まず、CPU110は、ステップSa1において、キーイベントがキーオンであるか、あるいはキーオフであるかの判定を行う。CPU110は、キーイベントがキーオフであると判断した場合には、ステップSa11に移行し、対応する発音資源の解放処理等を行うが、ここではキーイベントがキーオン、すなわち新たなノート(以下、フローの説明において、新たなノートをノート3という)を発音すべき旨のキーオンイベントであったとする。
CPU110は、キーイベントがキーオンであると判定すると、ステップSa2に進み、RAM120に格納されたキーアサインテーブルを参照して、空きの発音資源があるか否かの判定を行う。
【0015】
図2に示すキーアサインテーブルは、発音資源ごとに、ノートナンバ、音色ID、ベロシティ、ゲートタイム、割り当てエレメント、使用状態等の各情報が対応付けて記憶されている。
ノートナンバは、例えば「ド」、「レ」、「ミ」・・・等を示す音高情報であり、音色IDは、例えば「ピアノ」、「ドラム」、・・・等を示す音色情報であり、ベロシティは、音の強さを示す情報であり、ゲートタイムは、発音を開始してからの継続時間であり、割り当てエレメントナンバは、各発音資源に割り当てられたエレメント(例えば、割り当てられたエレメントがエレメント1である等)を示す情報であり、使用状態は、発音資源が「空き(0)」であるか、あるいは「使用中(1)」であるかを示す情報である。
【0016】
CPU110は、キーアサインテーブルの各発音資源に対応した使用状態を参照することにより、空きの発音資源があるか否かを判断する。ここで、CPU110は、発音資源に「空き(0)」があれば、ステップSa12に移行し、空き発音資源の中から1つ選択してステップSa5に進む。しかしながら、本実施形態においては、3つの発音資源が既に使用されている。従って、CPU110は、図4に示す各発音資源1〜3の使用状態(全て「使用中(1)」)を参照することにより、空きの発音資源がないと判断し、ステップSa3に進む。ステップSa3において、CPU110はノート毎の音量を比較することにより、最も音量の小さなノートを検索する。
【0017】
前述したように、CPU110は、比較対象となるノートの中に複数のエレメントによって構成されたノートがある場合には、基準エレメントの音量を該ノートの音量とみなして各ノートの音量を比較する。
CPU110は、まずノート毎の音量を比較する際、キーアサインテーブルの音色情報を参照することにより、各発音資源における音色IDを取得する。
図2に示すように、発音資源1の音色IDは「2」であり、発音資源2及び発音資源3の音色IDは「10」である。CPU110は、このようにして各発音資源における音色IDを取得すると、RAM130に格納された音色テーブルを参照する。
【0018】
図3に示す音色テーブルは、各音色ごとに、エレメント構成及び基準エレメントナンバ等の各情報が記憶されている。
例えば、同図に示す音色IDが「1」であるノートについて説明すると、この音色ID「1」の音色で発音されるノートは、2エレメント構成(図3に示す、エレメント構成「2」)であり、基準エレメントはエレメント1(図3に示す、基準エレメントナンバ「1」)であることを示している。図3から明らかなように、音色ID「2」の音色で発音されるノートは1エレメント構成であるのに対し、音色ID「10」の音色で発音されるノートは2エレメント構成である。CPU110は、音色ID「10」で発音されるノートの基準エレメントナンバが「2」であることから、エレメント2が基準エレメントであると判断する。
【0019】
前述したように、本実施形態においては音色毎に基準エレメント設定及び変更が可能である。この基準エレメントを設定及び変更する際の操作について、図6を参照して説明する。
図6は、基準エレメントを設定及び変更する際のパネル160の表示例を示す図である。
同図に示す「ID:10」は、この表示画面に表示されたデータが音色ID「10」に係る音色データであることを示している。具体的には、「E.PIANO」は、音色がエレクトリカルピアノであることを示しており、「E1:ATTACK」及び「E2:RELEASE」は、それぞれアタック感を表現しているエレメント1、継続感を表現しているエレメント2であることを示している。
ユーザはこの表示画面を確認しながら図示せぬスイッチを操作して基準エレメントを選択する。例えば、エレクトリカルピアノにおいてアタック感よりも継続感が重要であると判断した場合、ユーザは「E2:RELEASE」を選択する。これにより、同図に示す「STANDARD ELEMENT?」の右方には「E2」が表示され、基準エレメントがエレメント2に設定される。このようにして基準エレメントが設定されることにより、図3に示す音色テーブルの音色ID「1」に対応した基準エレメントの欄に「2」が書き込まれることとなる。
【0020】
再び実施形態の動作に戻り、説明を続ける。CPU110は、音色ID「10」で発音されるノートの基準エレメントがエレメント「2」であると判断すると、再びキーアサインテーブルを参照し、音色ID「10」に対応する発音資源2及び発音資源3のいずれに対してエレメント2が割り当てられているかを判断する。
ここでは、図2に示すように、発音資源2に対してエレメント2が割り当てられている。従って、CPU110はエレメント2の音量をノート2の音量とみなして、ノート1の音量と比較する。ここで、ノート1を構成するエレメントは発音資源1に割り当てられている。従って、CPU110は発音資源1の音量(ノート1の音量)と、発音資源2の音量(ノート2の音量)を比較することにより、消音すべきノートを判断する。消音すべきノートを判断する方法として、例えば図2に示すキーアサインテーブルのベロシティ及びゲートタイムに基づき所定タイミングでの音量を推定し、この結果に基づき各ノートの音量を判断する等があるが、本発明の趣旨とは関係がないため説明を省略する。
【0021】
ここでは、所定タイミング(ノート3の発音タイミング)において発音資源1の音量が発音資源2の音量よりも小さかったとする。
CPU110は、発音資源1の音量、すなわちノート1を消音すべきであると判断し、ステップSa4に進む。CPU110は、発音資源1に対して発音停止処理を施し、ステップSa5に進む。そして、CPU110はこの解放された発音資源1に対して発音すべきノート3のエレメントの割り当てを行うことにより、キーアサイナ処理を終了する。
【0022】
以上説明したように、本実施形態に係る電子楽器100は、音色毎に基準エレメントの設定及び変更することが可能である。このように、本実施形態に係る電子楽器100は、ユーザの意図に沿った発音優先順位管理を行うことができるため、ユーザの意図に反したノートが消音されてしまうといった問題を未然に防止することができる。
なお、本実施形態では、キーアサインテーブル及び音色テーブルをRAM130に格納する構成としたが、各テーブル内容を記憶することができるものであれば良く、例えばROM120を使用しても良いのは勿論である。
【0023】
B.応用形態
ところで、従来よりキーアサイナ処理を行う電子楽器があったことは、従来技術の欄において説明したとおりである。
しかしながら、従来の電子楽器においてキーアサイナ処理が実行され、既発音中のノートの中から音量の小さなノートが優先的に消音された場合、ユーザはどのノートが消音されたかを音源から出力される楽音によって判断するしか方法がなかった。例えば、従来の電子楽器において自動演奏が行われている際にキーアサイナ処理が実行され、曲中の重要なノートの発音が途切れてしまったとする。
この様な場合、ユーザは電子楽器のエレメントリザーブ機能(消したくないノートを予め設定しておく機能)を使用する等して、重要なノートの発音が途切れてしまわないようにデータ編集等を行うのであるが、これにより他ノートの発音に様々な影響を及ぼし、編集作業が複雑になることがある。
従来は電子楽器の音源から出力される楽音にのみ基づいて作業を行っていたため、作業が非常に煩雑かつ不正確になるといった問題が生じていた。
【0024】
図7は、応用形態に係る電子楽器200の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、電子楽器200は、前述した図1に示す電子楽器100に対してキーアサイナ状態表示装置170を設けたものである。その他の構成は図1と同様であるため、対応する部分には同一符号を付し説明を省略する。
図8は、キーアサイナ状態表示装置170を説明するための図である。
キーアサイナ状態表示装置170は、LED等により構成されており、各発音資源毎に設けた表示器180を発音資源の状態(使用中であるか、あるいは空きであるか)に応じて点灯、消灯させる。
より具体的には、発音資源に対してエレメントが割り当てられると、そのエレメントが割り当てられた発音資源に対応する表示器が点灯し、発音資源に対して割り当てられたエレメントが解放されると、そのエレメントが割り当てられていた発音資源に対応する表示器が消灯する構成となっている。
【0025】
このように、応用形態に係る電子楽器200は、発音資源の使用状態を外部から観察することができる。このため、電子楽器200においてキーアサイナ処理が実行され、編集作業を行う必要が生じた場合であっても、ユーザは容易に作業を行うことができる。なお、キーアサイナ状態表示装置170には、キーアサイナ処理によって消音したノートに関する情報(例えば、音色情報、自動演奏中であれば自動演奏開始してからノートを消音するまでに経過した時刻等)を記録する記録装置(図示略)を設け、この記録結果を図示せぬ表示部に表示するようにしても良い。このような記録装置及び表示部等をキーアサイナ状態表示装置170に設けることにより、ユーザによる編集作業はさらに容易なものとなる。
【0026】
<変形例>
上述した応用形態に係るキーアサイナ状態表示装置170は、単に各発音資源毎に設けた表示器を発音資源の状態(使用中であるか、あるいは空きであるか)に応じて点灯、消灯させる構成であったが、鍵盤を弾いた瞬間から音が消えるまでの、音源の出力レベルを変化させるオーディオ・エンベロープ・ジェネレータ(以下、単にAEGという)のステータス状態の変化(例えば、アタック状態からディケイ状態への移行等)に応じて輝度や色を変化させるようにしても良い。
図9は、AEGのステータス状態の変化の様子を示す図である。
同図に示すように、あるノートがノートオンすると、「アタック」状態となって発音が開始される。そして、所定時間経過後に「ディケイ」状態に移行し、ノートオフすることにより「リリース」状態へ移行する。「リリース」状態へ移行した後は徐々に音量が落ちていき、完全に音が消えたとき発音終了状態となる。
図10(a)〜図10(c)は、「アタック」、「ディケイ」、「リリース」の各フェーズに応じて表示器180に表示される色を変化させた場合を例示した図である。なお、ここでは発音資源1を用いてノート1が発音されているものとする。
AEGのフェーズが「アタック」→「ディケイ」→「リリース」と移行することにより、発音資源1に対応した表示器に表示される色は「黄色」→「緑色」→「赤色」と変化していく。キーアサイナ状態表示装置170をこのように構成することで、ユーザは各ノートのステータス状態を正確に把握することができる。これにより、例えば、現段階において発音中のノートであっても、対応する表示器が「緑色」(「ディケイ」状態)→「赤色」(「リリース」状態)と変化することにより、間もなく消音するであろう、といった推測のもとに編集作業を行うことができる。
【0027】
なお、以上説明した応用形態に係るキーアサイナ状態表示装置170は、説明の便宜上、図1に示す電子楽器100に設ける構成としたが、これに限定する趣旨ではなく、キーアサイナ処理を実施することができる従来の電子楽器に対しても、もちろん適用可能である。
【0028】
C.その他
本実施形態に係る電子楽器100及び応用形態に係る電子楽器200においては、説明の便宜上、3つの発音資源を有するものとして説明を行ったが、これに限定する趣旨ではなく、電子楽器の発音資源数(例えば、32、64、128等)に応じて任意に変更可能である。例えば、図11に示すように、64の発音資源を備えた電子楽器に各発音資源に割り当てられたノートのステータス状態の変化をマトリクス状に表示することが可能なキーアサイナ状態表示装置170’を設けるようにしても良い。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基準エレメントをユーザが選択することができるため、ユーザの意図に沿った発音優先順位管理を行うことができる電子楽器を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の本実施形態による電子楽器100の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態におけるキーアサインテーブルを示す図である。
【図3】 同実施形態における音色テーブルを示す図である。
【図4】 同実施形態におけるCPU110のメイン処理を示すフローチャートである。
【図5】 同実施形態におけるCPU110キーアサイナ処理を示すフローチャートである。
【図6】 同実施形態におけるパネル160の表示例を示す図である。
【図7】 応用形態に係る電子楽器100’の構成を示すブロック図である。
【図8】 同応用形態におけるキーアサイナ状態表示装置170を説明するための図である。
【図9】 同応用形態におけるAEGの音量変化の様子を示す図である。
【図10】 同応用形態におけるAEGのステータス状態に応じて表示器に表示される色を変化させた場合を例示した図である。
【図11】 64の発音資源に対応したキーアサイナ状態表示装置の表示例を示す図である。
【図12】 キーアサイナの基本動作を説明するための図である。
【符号の説明】
110・・・CPU 160・・・パネル
150・・・楽音生成部 170・・・キーアサイナ状態表示装置
100,200・・・電子楽器

Claims (4)

  1. 複数の発音資源と、各々1のエレメントが割り当てられた1または複数の発音資源を用い、1又は複数のエレメントにより構成された各ノートを発音する発音手段と、
    前記各ノートを構成する前記エレメントが割り当てられた前記発音資源の音色毎に、基準エレメントを指定する情報を記憶する記憶手段と、
    前記発音資源が不足する場合に、前記発音手段により発音中の前記ノートを構成する前記発音資源の前記音色に対応する、前記記憶手段に記憶された情報により指定された基準エレメント同士の音量を比較することにより、前記発音中の前記ノートの発音優先順位を決定する発音優先順位決定手段と
    を具備することを特徴とする電子楽器。
  2. ユーザが入力することにより、前記発音資源の音色毎に前記基準エレメントを指定する情報が前記記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項1記載の電子楽器。
  3. 前記発音資源の使用状態を表示する表示手段をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2記載の電子楽器。
  4. 前記表示手段は、前記発音資源の使用状態に応じて、輝度あるいは色を変化させて表示することを特徴とする請求項3に記載の電子楽器。
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