JP4320838B2 - 調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱線をよく反射する金属基材表面にコーティング膜を設けることにより、熱線の反射特性を損なわず、さらに防汚性を有し、着色により意匠性を向上したカラー防汚反射体に関するものである。また、このカラー防汚反射体を調理器に適用したものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、反射体にはステンレス材、アルミニウム材、メッキ鋼板等の金属材料あるいは、ガラス等にメッキ、蒸着等で金属薄膜を形成させたものをそのまま用いたりしたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の金属材料やメッキ品では見た目に金属光沢のものしか得られず意匠性の悪いものであった。また、調理物を加熱した場合、反射面に調理物あるいは調理物からでた汁が付着して反射特性を悪くするものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の調理器は、熱線を反射する金属基材、または熱線を反射する金属薄膜をコーティングした基材上に、少なくともコーティング膜を着色するための着色材を含み主骨格が金属酸化物で構成されている第1のコーティング層を設け、前記コーティング層の上に防汚性を有する第2のコーティング層を設けたカラー防汚反射体を有し、前記カラー防汚反射体は、前記第1のコーティング層と前記第2のコーティング層からなるコーティング膜の全体の膜厚が1.0μm以下であり、かつ第2のコーティング層を形成するコーティング材料がフッ素系のシラン化合物で官能基としてメトキシ基あるいはエトキシ基を含み、前記カラー防汚反射体を庫内壁に適用した調理器である
これによって、機器の内壁が、防汚性を有しているので付着したものが簡単にふき取れ、反射性を損なうことがないので、調理性能を向上でき、調理時間を短縮することとなる。
【0005】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載した発明は、熱線を反射する金属基材、または熱線を反射する金属薄膜をコーティングした基材上に、少なくともコーティング膜を着色するための着色材を含み主骨格が金属酸化物で構成されている第1のコーティング層を設け、前記コーティング層の上に防汚性を有する第2のコーティング層を設けたカラー防汚反射体を有し、前記カラー防汚反射体は、前記第1のコーティング層と前記第2のコーティング層からなるコーティング膜の全体の膜厚が1.0μm以下であり、かつ第2のコーティング層を形成するコーティング材料がフッ素系のシラン化合物で官能基としてメトキシ基あるいはエトキシ基を含み、前記カラー防汚反射体を庫内壁に適用した調理器である。
【0014】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の実施例について説明する。図1は本実施例の熱線反射基材にコーティング層を塗布されたのカラー防汚反射体の断面図である。熱線反射基材1の上に着色材4を含んだ第1のコーティング層2をコーティングしており、第1のコーティング層の主成分は、シリコン、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム等あるいはこれらの少なくとも2種類以上の組み合わせよりなり、例えばゾルーゲル法により金属酸化物の形態で構成されている。例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン等のシリコンのアルコキシド化合物、オルガノポリシロキサン、コロイダルシリカ、アルミナゾル、チタニアゾル、シリケート(三菱化学(株)社製:MKCシリケート)東燃(株)社製:ポリシラザン等がある。さらに、第1のコーティング層2の上に防汚性を有する第2のコーティング層3をコーティングしている。第2のコーティング層3として構成されるものとして、例えば、含フッ素高分子重合体(旭硝子(株)社製「サイトップ」「ルミフロン」、(株)デュポン社製「テフロンAF」等)あるいは、フッ素系のシラン化合物で官能基としてメトキシ基、エトキシ基を含むもの例えば、信越化学工業(株)社製:KBM7103、KBM7803、KBM801、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)社製:AY−43−158E等、また、官能基として、クロロシラン基を含むもの例えば、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリクロロシラン等がある。
【0015】
次に、熱線反射基材1にコーティングされているコーティング層の膜厚(図1におけるa)による熱線の反射率を測定した。測定方法は、D&S社製簡易放射率計 MODEL AEを用いて測定した。熱線反射基材自身の反射率を100%として、コーティング膜厚によってどのくらい減少するかをみたものを表1に示す。コーティング層として、ゾル−ゲル法により形成されたシリカ層の第1のコーティング層と(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシランを反応させた第2のコーティング層をコーティングしたものである。(表1)からもわかるように膜厚が1.0μmを越えると反射率が著しく低下することが明らかである。そのほかの組み合わせにおいても膜厚が1.0μmを越えた場合反射率の著しい低下が認められる。
【0016】
【表1】
Figure 0004320838
【0017】
防汚性を示すコーティング材として、フッ素系のシラン化合物で官能基としてメトキシ基、エトキシ基を含むもの例えば、信越化学工業(株)社製:KBM7103、KBM7803、KBM801、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)社製:AY−43−158E等、また、官能基として、クロロシラン基を含むもの例えば、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリクロロシラン等がある。いずれの化合物も分子中にフルオロカーボン基を有し、さらに基材あるいは他の分子と結合するための官能基を有している。フルオロカーボン基により防汚性を示し、メトキシ基、エトキシ基あるいはクロロ基により結合を行い、それぞれが複雑に立体構造を形成しコーティング膜の耐久性が向上する。
【0018】
(実施例2)
コーティング膜を着色させるための着色材4として、有機系のものを使用した。例えば、キサンテン系色素、フェナジン系色素、トリフェニルメタン系色素、フェノチアジン系色素、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キノン系顔料、ペリノン系顔料等がある。ここで、コーティング材を溶かしている溶剤との溶解性やコーティング膜の主成分との親和性等を考慮して着色材の選定を行う。
【0019】
また、図2に赤系の色を示す着色材を加えたときの波長における反射率を示す。可視光領域赤色の部分より反射率が増大し、赤外領域ではほぼ熱線を反射することがわかる。さらに、着色材の濃度が濃くなれば、着色材が熱線を吸収し反射率が悪くなる。従って、着色材の種類によって、着色度合いと反射率を考慮して濃度を決めればよい。また、着色されたコーティング材の膜厚によっても反射率が著しく低下するので着色材の種類により膜厚も考慮すればよい(表2)。
【0020】
【表2】
Figure 0004320838
【0021】
(実施例3)
コーティング膜を着色させるための着色材として、無機系のものを使用した。例えば、クロム酸鉛、ナトリウム−アルミノシリケート、フェロシアン化第二鉄、酸化コバルト、二酸化チタン、酸化鉄、カーボン等がある。ここで、コーティング材を溶かしている溶剤との分散性やコーティング膜の主成分との親和性、沈降度合い等を考慮して着色材の選定を行う。
【0022】
(実施例4)
コーティング膜を着色させるための着色材に抗菌性があるものを加え、熱線反射基材1にコーティングを行った。抗菌性を示す着色材として、銅を含む顔料、銀を含む顔料、亜鉛を含む顔料、錫を含む顔料等がある。第2のコーティング層3の防汚性を有する膜が非常に薄いので、抗菌成分が金属イオンとなりコーティング膜表面に析出し抗菌性を示す。また、防汚性が優れた表面であるので菌が繁殖するための栄養素が簡単に取り除けるよう構成されている。
【0023】
コーティング膜を着色させるための着色材4に抗菌性があり、分子構成が(化1)に示すような金属アルコキシドで構成されている。
【0024】
【化1】
Figure 0004320838
【0025】
この抗菌性がある着色材を加えたコーティング材を熱線反射基材に塗布し、さらに防汚性を有するコーティング材を塗布するように構成している。
【0026】
(実施例5)
コーティング膜を着色させるための着色材に温度によって色が変化する示温材料を用いた。この示温材料をコーティング材に加えたものを熱線反射基材にコーティングし、さらに防汚性を有するコーティング材を塗布するように構成している。
【0027】
(実施例6)
調理機器として、オーブンレンジ(松下電器産業(株)社製 NE−N200)に熱線を効率よく反射することができるコーティング材を庫内壁にコーティングした。一例として、東京応化工業(株)社製のSi−Pコーティング材にキノン系着色材を加えたものを熱線反射基材に塗布し乾燥、焼成後に防汚処理を有するコーティング材として(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシランをコーティングした。庫内のコーティング材料の違いによる反射率を(表3)に示す。本発明品が優れた反射特性を示すことがわかる。
【0028】
【表3】
Figure 0004320838
【0029】
また、実調理での性能比較を行ったものを(表4)に示す。従来のフッ素コート壁面と本発明品壁面でトーストとピザの調理性能に関して検討した。従来のフッ素コートを施した庫内に比べ、本開発品の庫内のものは、従来品と比べて約20%ほど時間を短縮できる。
【0030】
【表4】
Figure 0004320838
【0031】
なお、本実施例においては、請求項4記載の発明のカラー防汚反射体を例にして挙げたが、請求項1〜8のどのカラー防汚反射体を調理機器に適用しても、同様の効果を得ることができるものである。
【0032】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、熱線を効率よく熱反射基材の上に、着色材によって着色された主骨格が金属酸化物で構成されたコーティング層を設け、さらにその上に防汚性を有するコーティング層を設けることにより、熱線の反射特性を損なうことなく意匠性が良く、防汚性を有するカラー防汚反射体を得ることができるものである。
【0033】
また、コーティング膜全体の膜厚が1.0μm以下にすることにより熱線反射特性をほとんど損なうことがない意匠性の優れたカラー防汚反射体を得ることができるものである。
【0034】
また、防汚性を有するコーティング層を形成するコーティング材にフルオロカーボン基を有し、基材あるいは分子同士が結合するための官能基を有することにより、効果的に防汚性を付与でき、さらに分子間力だけでなく化学結合によっても分子同士あるいは基材と結合し複雑な立体構造を形成するために耐久性に優れたカラー防汚反射体を得ることができるものである。
【0040】
また、加熱調理機器の内壁に防汚性、耐久性に優れたカラー防汚反射体を使用する事によって、付着したものが簡単にふき取れ、反射性を損なうことがなく、調理性能を向上でき、調理時間を短縮することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すカラー防汚反射体の断面図
【図2】本発明のカラー防汚反射体を構成するコーティング材の各波長における反射率を示す図
【符号の説明】
1 熱線反射基材
2 第1のコーティング層
3 第2のコーティング層
4 着色材

Claims (1)

  1. 熱線を反射する金属基材、または熱線を反射する金属薄膜をコーティングした基材上に、少なくともコーティング膜を着色するための着色材を含み主骨格が金属酸化物で構成されている第1のコーティング層を設け、前記コーティング層の上に防汚性を有する第2のコーティング層を設けたカラー防汚反射体を有し、前記カラー防汚反射体は、前記第1のコーティング層と前記第2のコーティング層からなるコーティング膜の全体の膜厚が1.0μm以下であり、かつ第2のコーティング層を形成するコーティング材料がフッ素系のシラン化合物で官能基としてメトキシ基あるいはエトキシ基を含み、前記カラー防汚反射体を庫内壁に適用した調理器
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