JP4320194B2 - 内視鏡用高周波メス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡の処置具挿通チャンネルに通して使用される内視鏡用高周波メスに関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡用高周波メスは、一般に、電気絶縁性を有する可撓性シースの先端部分に配置された棒状の高周波電極を、可撓性シースの基端側からの操作によって可撓性シースの先端内から突没させることができるように構成されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−153484
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、内視鏡を利用して開腹せずに手術を行う内視鏡的処置が広く行われるようになり、早期癌等のある粘膜組織を切除する内視鏡的粘膜切除術(EMR)も行われるようになってきている。そのような粘膜切除術においては、粘膜下の体壁部分まで穿孔してしまわないように粘膜組織を浚うように切除する必要がある。
【0005】
しかし、従来の内視鏡用高周波メスのように棒状の高周波電極を可撓性シースの先端から単純に突没させる構造のものでは、切除範囲を微妙に調整することが難しいので、粘膜下の体壁部分を穿孔しないようにするために極めて高度の手技が必要となり、広く一般的に行うのは困難であった。
【0006】
そこで本発明は、内視鏡の処置具挿通チャンネルを介して体内の粘膜組織を容易かつ安全に浚うように切除することができる内視鏡用高周波メスを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡用高周波メスは、電気絶縁性を有する可撓性シースの先端部分に配置された高周波電極を、可撓性シースの基端側からの操作によって可撓性シースの先端内から突没させることができるように構成された内視鏡用高周波メスにおいて、高周波電極を、バネ性のある材料によって、基端側から先端側に向かうにしたがって可撓性シースの軸線の延長線から次第に遠ざかり、先端付近で可撓性シースの軸線の延長線に向かって折り曲げられた形状の単独の曲がり棒によって形成し、高周波電極が可撓性シースの先端内に引き込まれる方向に移動すると、それに伴って先端が可撓性シースの軸線の延長線に接近するように高周波電極が弾性変形するものである。
【0008】
なお、高周波電極が可撓性シースの先端内に引き込まれる方向に移動すると、それに伴って高周波電極の先端が、可撓性シースの軸線の延長線に接近した後、さらに軸線の延長線を越えて、軸線の延長線から遠ざかる方向に移動するようにすれば、より高い切除機能が得られる。
【0009】
また、高周波電極の折り曲げられた部分より先端寄りの部分の断面形状が、可撓性シースに近い側に頂角を有する略三角形状に形成されていてもよく、可撓性シースの先端開口部の内周面部分に、高周波電極の向きを規制するように高周波電極を案内する案内溝が形成されていてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図2は内視鏡用高周波メスの全体構成を示しており、図示されていない内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿脱される可撓性シース1は、例えば四フッ化エチレン樹脂チューブ等のような電気絶縁性の可撓性チューブによって形成されている。
【0011】
可撓性シース1の先端には、例えばニッケル−チタン系の超弾性合金材等のようにバネ性に富んだ導電材料からなる高周波電極2が、可撓性シース1の先端内に突没自在に配置されている。
【0012】
可撓性シース1内には、基端側に配置された操作部10から軸線方向に進退操作される操作ワイヤ3が全長にわたって挿通配置されている。操作ワイヤ3は、ステンレス鋼ワイヤ又は超弾性合金ワイヤ等のような導電性のある材料で形成されていて、高周波電極2に対する高周波電流の導電線の役割も兼用している。
【0013】
可撓性シース1の基端(手元側)に設けられた操作部10には、可撓性シース1の基端が連結されている操作部本体11の後端部に第1の指掛け11aが取り付けられ、操作部本体11の中間部分に形成されたスリット部分には、第2の指掛け12がスライド自在に係合している。13は、図示されていない高周波電源コードを接続するための電源ソケットであり、操作ワイヤ3に導通している。
【0014】
そのような構成により、第2の指掛け12を進退操作することによって操作ワイヤ3が可撓性シース1内で軸線方向に進退し、図示されていない高周波電源コードを電源ソケット13に接続することにより、操作ワイヤ3を介して高周波電極2に高周波電流を通電することができる。
【0015】
なお、可撓性シース1と操作ワイヤ3との軸線方向移動の動作は両者の間の相対的なものなので、第2の指掛け12が動かないようにして操作部本体11を進退させれば、操作ワイヤ3及びその先端の高周波電極2を動かさないで、可撓性シース1を軸線方向に進退させることができる。
【0016】
図1及び図3は内視鏡用高周波メスの先端部分を示しており、図1は平面断面図、図3は側面断面図である。高周波電極2の基端部は、接続パイプ4を介して操作ワイヤ3の先端に例えばロー付け等によって連結・固着されている。
【0017】
そして高周波電極2は、図1に示されるように、基端側から先端側に向かうにしたがって可撓性シース1の軸線の延長線Xから次第に遠ざかり、先端付近で可撓性シース1の軸線Xの延長線に向かって折り曲げられた形状の単独の曲がり棒のみによって形成されている。
【0018】
高周波電極2は、弾性変形していない自然状態では、図1に示されるように、折り曲げられた部分より先端寄りの部分2aの最先端部分が可撓性シース1の軸線の延長線Xとの間に間隔を有する程度に、側方に偏位した状態に配置されている。
【0019】
そのような高周波電極2の折り曲げられた部分より先端寄りの部分2aの断面形状は、図3に図示されるように、可撓性シース1の先端に近い側に頂角を有する三角形状に形成されている。
【0020】
但し、その形状は厳密な意味での三角形である必要はなく、可撓性シース1の先端に近い側に稜線を有するような形状であれば、そこに触れる粘膜組織に対する電流密度を大きくして切除能を高めることができる。
【0021】
このように構成された実施例の内視鏡用高周波メスは、図4に示されるように、操作部10側から矢印Aのごとく操作ワイヤ3を牽引操作することにより(又は、操作ワイヤ3を動かさないで可撓性シース1を押し込むことにより)高周波電極2が次第に可撓性シース1内に引き込まれる方向に移動し、それに伴って、高周波電極2が弾性変形してその先端が矢印Bのごとく可撓性シース1の軸線の延長線Xに接近する。
【0022】
そして、高周波電極2がさらに可撓性シース1の先端内に引き込まれる方向に移動すると、高周波電極2の先端が、可撓性シース1の軸線の延長線Xを越えて軸線の延長線Xから遠ざかる方向に移動する。その結果、可撓性シース1の先端の正面位置において高周波電極2を大きく移動させることができ、優れた切除機能を得ることができる。
【0023】
なお、図5及びそのVI−VI断面を図示する図6に示されるように、可撓性シース1の先端開口部の内周面部分に、高周波電極2を案内する案内溝5を形成すれば、高周波電極2の向きが意に反して回転しないように高周波電極2の向きを規制することができる。
【0024】
図7ないし図10は、上記実施例の内視鏡用高周波メスによる粘膜切除術(EMR)の状態を略示しており、まず内視鏡用高周波メスを内視鏡の処置具挿通チャンネルに通して、図7に示されるように、高周波電極2を粘膜表面に対して略平行に向けた状態で粘膜組織100に臨ませる。
【0025】
そして、図8に矢印Cで示されるように、操作部10側から操作ワイヤ3を動かないように可撓性シース1を押し込み操作して、同時に高周波電流を高周波電極2に通電することにより、高周波電極2の折り曲げられた部分より先端寄りの部分2aが矢印Dのごとく粘膜組織100に対して側方から突き刺さる状態に移動する。
【0026】
したがって、それだけで処置を終了すれば粘膜組織100に対する穴あけ処置を容易に行うことができるが、粘膜切除術を施行する場合には、図9に矢印Eで示されるように高周波メス全体(又は内視鏡全体)を手元側に引くことにより、高周波電極2の折り曲げられた部分より先端寄りの部分2aによって粘膜組織100が切除される。図10は、そのような粘膜組織100の状態を側方から見た状態である。
【0027】
このようにして、本発明の内視鏡用高周波メスを用いることにより、体内の粘膜組織100を穿孔の恐れなく浚うように切除することができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、高周波電極を、バネ性のある材料によって、基端側から先端側に向かうにしたがって可撓性シースの軸線の延長線から次第に遠ざかり、先端付近で可撓性シースの軸線の延長線に向かって折り曲げられた形状の単独の曲がり棒によって形成したことにより、高周波電極が移動しないようにして可撓性シースを先側に移動させることにより、高周波電極が弾性変形しながらその先端が可撓性シース2の軸線の延長線に接近する方向に移動して粘膜組織に突き刺さる状態になり、それから内視鏡用高周波メス全体を移動させることで体内の粘膜組織を容易かつ安全に浚うように切除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の内視鏡用高周波メスの先端部分の平面断面図である。
【図2】本発明の実施例の内視鏡用高周波メスの全体構成を示す平面図である。
【図3】本発明の実施例の内視鏡用高周波メスの先端部分の側面断面図である。
【図4】本発明の実施例の内視鏡用高周波メスの先端部分の動作状態の平面断面図である。
【図5】本発明の実施例の内視鏡用高周波メスの先端部分の動作状態の変形例の平面断面図である。
【図6】本発明の実施例の内視鏡用高周波メスの図5におけるVI−VI断面図である。
【図7】本発明の実施例の内視鏡用高周波メスの使用状態の先端部分の斜視図である。
【図8】本発明の実施例の内視鏡用高周波メスの使用状態の先端部分の平面図である。
【図9】本発明の実施例の内視鏡用高周波メスの使用状態の先端部分の平面図である。
【図10】本発明の実施例の内視鏡用高周波メスによる処置後の粘膜組織の状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 可撓性シース
2 高周波電極
2a 折り曲げられた部分より先端寄りの部分
3 操作ワイヤ
10 操作部
X 可撓性シースの軸線の延長線
Claims (2)
- 電気絶縁性を有する可撓性シースの先端部分に配置された高周波電極を、上記可撓性シースの基端側からの操作によって上記可撓性シースの先端内から突没させることができるように構成された内視鏡用高周波メスにおいて、
上記高周波電極が、バネ性のある材料によって、基端側から先端側に向かうにしたがって上記可撓性シースの軸線の延長線から次第に遠ざかり、先端付近で上記可撓性シースの軸線の延長線に対し略垂直に接近する向きに折り曲げられた形状の単独の曲がり棒によって形成されると共に、
上記高周波電極の上記折り曲げられた部分より先端寄りの部分の断面形状が、上記可撓性シースに近い側に頂角を有する略三角形状に形成され、
上記高周波電極が上記可撓性シースの先端内に引き込まれる方向に移動すると、上記高周波電極の先端が、上記可撓性シースの軸線の延長線に接近した後、さらに上記軸線の延長線を越えて、上記軸線の延長線から遠ざかる方向に移動することを特徴とする内視鏡用高周波メス。 - 上記可撓性シースの先端開口部の内周面部分に、上記高周波電極の向きを規制するように上記高周波電極を案内する案内溝が形成されている請求項1記載の内視鏡用高周波メス。
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