JP4319595B2 - パンカールーバー - Google Patents

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Description

本発明は、パンカールーバーに係り、特にパンカールーバーの結露防止構造に関する。
工場、倉庫、競技場、業務用の厨房などの大空間において、冷暖房を行う場合、処理空気を目的場所に向かってスポット的に到達させるための吹出口構造として、パンカールーバーが用いられている。このパンカールーバーの一般的な構造は、図5の斜視図、及び図6の取り付け状態における断面図に示すようなものである。これら図に基づきさらに具体的に説明する。従来一般のパンカールーバーは、本体部1及び環状固定部材2からなるものであって、これら部品はアルミニウム製である。本体部1は、部分球体部10一端側に給気ダクト3に連通するための入口側開口部11を有し、他端側に円筒状の吹出ノズル部12を有している。なお、吹出ノズル部12の内側には吹出ノズル部12の開口度を調節するシャッター13が取り付けられている。このシャッター13は、吹出ノズル部12を閉鎖可能とする部分球面に形成されており、板ばね15により常に部分球体部の内面に押し付けられている。そして、シャッター13は、開閉ノブ14を回転させることにより、開閉ノブ14を支軸として部分球体部10の内面を摺動しながら吹出ノズル部12の開度を可変にすることができるように形成されている。
環状固定部材2は、環状の外側枠部材21と環状の内側枠部材22とからなる。外側枠部材21は、内周側に部分球体部10の外表面に沿う球面支持部23が形成され、この球面支持部23で部分球体部10の最大径付近を支持するように構成されている。なお、外側枠部材21の球面支持部23は、先端部にはリブとしての機能を成す小さな立上片部23aを有している。また、外側枠部材21は、球面支持部23の取付壁体35側の端部から半径方向の外側に向かって突出する鍔状部24を備えている。また、外側枠部材21の鍔状部24の先端部にはリブとしての機能を立上片部24aが取付壁体35に向かって形成されている。
内側枠部材22は、外側枠部材21と協働して本体部1の部分球面部の最大径付近を支持するように、外側枠部材21に重ねて取り付けられている。この内側枠部材22をより具体的に説明する。内側枠部材22は、内周側に部分球体部10の外表面に沿う球面支持部25が形成され、この球面支持部25の先端部には、外側枠部材21と同様に、リブとしての機能を成す小さな立上片部25aを有している。また、球面支持部25の吹出ノズル部12側端部から半径方向の外側に向かって突出する鍔状部26を備えている。そして、鍔状部26が外側枠部材21の鍔状部24内に収まるように取り付けられ、内側枠部材22の球面支持部25が取付壁体35の開口内に入り込むように取り付けられる。これにより、部分球体部10の最大径部分が外側枠部材21と内側枠部材22とにより挟み込まれるように、かつ、任意の方向に回動可能に支持される。なお、外側枠部材21の球面支持部23及び内側枠部材22の球面支持部25の先端に立上片部23a、25aが設けられているので、外側枠部材21の球面支持部23及び内側枠部材22の球面支持部25と本体部1の球面を成す外表面との間に隙間が生じ、この隙間から冷気などが漏れるのを防止するために第1シール材28が設けられている。この第1シール材28は、パンカールーバーの組み立て前に予め外側枠部材21の球面支持部23及び内側枠部材22の球面支持部25の内面に接着されている。
このように構成されたパンカールーバーの組立て及び取付けは、次のように行う。まず、外側枠部材21の内周側に本体部1の部分球面部を落し込み、その上から内側枠部材22を重ね合わせ、外側枠部材21と内側枠部材22とで本体部1を摺動可能状態に保持する。一方、ダクト3と取付壁体35との間に連結ダクト33を取り付ける。このとき、連結ダクト33は、一端側ではフランジ部33aが取付壁体35の外側に押し付けられる状態として、他端側で吹出チャンバ31に螺子止めされている。次に、前記のように外側枠部材21、内側枠部材22及び本体部1を組合せたものの部分球体部10の開口側を、取付壁体35の取付開口部35aから連結ダクト内に挿入する。そして、環状固定部材2を固定用螺子36により取付壁体35に螺子止めして、取付壁体35に取り付けている。この場合、前述のフランジ部33a、環状固定部材2における鍔状部24及び鍔状部26が取付壁体35に対し共締めされている。また、パンカールーバーを取り付けた状態において、給気ダクト3からの冷気がこのパンカールーバーの外側に漏れると、パンカールーバー及びその付近に結露する原因となるので、環状固定部材2は取付壁体35に対し隙間を生じないようにきっちり取り付ける必要がある。このため、環状固定部材2の鍔状部24,26と取付壁体35との隙間には適宜シール材が用いられている。
このように構成された従来一般のパンカールーバーでは、連結ダクト33内において部分球状体を成すパンカールーバーの本体部1及び環状固定部材2が吹出空気に直接触れるように構成されている。このため冷気が供給されてきた場合には、本体部1及び環状固定部材2の全体が冷却される。この結果、吹出ノズル部12側から冷気を吹き出すと(図6における実線矢印A参照)、室内の高温多湿の空気が環状固定部材2や本体部1に接触するように誘引され(図6における破線矢印B参照)、室内空気中に含まれていた水分が環状固定部材2や本体部1の表面に結露する。この結露水は、落下して人の洋服を汚したり、人体に直接降りかかって不快感を与えたり、室内を汚したり、室内のカビを発生させたりするなどの弊害をもたらしていた。特に、レストラン、ホテル等の業務用の厨房に使用される場合には、室内空気も高湿度であるので、結露も発生し易く大きな問題となっていた。
このような問題を解消するものとして、特許文献1に記載のようなパンカールーバーが提案されている。このパンカールーバーでは、ノズル本体(本発明における部分球体部10相当)における取付壁体の外側に露出する部分に複数個の小孔を設けたものである。このパンカールーバーは、小孔から吹き出した冷気によりパンカールーバーの周辺部を覆い、これにより室内空気が本体部や環状固定部材に到達するのを阻止して、パンカールーバーにおける結露を防止しようとしたものである。
実開平5−73441号公報
ところが、この特許文献1のものでは、小孔からの吹き出した冷気によりパンカールーバー周辺を覆うようにすると、肝心の吹出ノズル部からの風量が減少し本来の目的場所に冷気を吹き付ける機能が低下するという問題があった。また、室内空気がパンカールーバーの環状固定部材や本体部に接触することを完全に防止することも困難であり、結露を完全に防止することが困難であった。
本発明は、このような背景に基づきなされたものであって、本体部及び環状固定部材における結露水の発生を防止したパンカールーバーを提供することを目的とする。
本発明に係るパンカールーバーは上記課題を解決するためになされたものであって、第1の発明は、部分球体部の一端に給気ダクトに連通するための入口側開口部を備え、他端に円筒状の吹出ノズル部を備えた本体部と、部分球体部の最大径付近における外表面を回動自在に支持する球面支持部を内周側に備え、取付壁体への取付用の鍔状部を外周側に備えた環状固定部材と、本体部が任意の方向への回動可能となるように、取付壁体の給気ダクト側に位置する環状固定部材の表面及び端面を覆うとともに、取付壁体の給気ダクト側に位置する部分球体部の外表面を覆う外側断熱部材と、部分球体部の内表面を覆う内側断熱部材と、部分球体部の外表面と環状固定部材との隙間をシールする第1シール材とを有することを特徴とする。
また、第の発明は、第の発明において、環状固定部材及び本体部は、内外全表面が樹脂コーティングされてなることを特徴とする。
また、第の発明は、第又は第の発明において、外側断熱部材は、発泡樹脂成形品と第2シール材とからなり、発泡樹脂成形品は、内部に、本体部を任意の方向に回動可能としながら、部分球体部の外表面を覆う球状空間部と、この球状空間部と給気ダクトとを連通する連絡通路を有し、第2シール材は、この球状空間部における内面と部分球体部との隙間をシールするものであることを特徴とする。
また、第の発明は、第の発明において、発泡樹脂成形品は、連絡通路の給気ダクト側の開口部が給気ダクト側に拡大するテーパ状部に形成されていることを特徴とする。
また、第の発明は、第又は第の発明において、前記外側断熱部材、内側断熱部材、第1シール材及び第2シール材は、それぞれ耐油性材料からなることを特徴とする。
また、第の発明は、第又は第の発明において、外側断熱部材は、一端を環状固定部材に固定し、他端を環状固定部材から部分球体部の入口側開口部の端面を経由して内側断熱部材の内表面の一部を覆うように延設して、取付壁体の給気ダクト側に位置する環状固定部材の表面及び端面、並びに部分球体部の外表面を覆う伸縮性カバーとして形成されていることを特徴とする。
また、第の発明は、第の発明において、外側断熱部材としての伸縮性カバーは、部分球体部の内表面側及び外表面側に位置する各部分において、当該カバーの端部から入口側開口部にかけて伸縮可能な蛇腹式に形成されていることを特徴とする。
また、第の発明は、第1〜7の何れかの発明において、前記内側断熱部材は、部分球体部の内表面に対し発泡樹脂一体成形により接合されてなることを特徴とする。
た、第の発明は、第〜第の何れかの発明において、前記内側断熱部材は、吹出ノズル部の吹出口近傍に内側へ環状に突出する環状突出部を有することを特徴とする。
また、第の発明によれば、取付壁体の給気ダクト側に位置する環状固定部材の表面及び端面を覆うとともに、取付壁体の給気ダクト側に位置する部分球体部の外表面を覆う外側断熱部材と、部分球体部の内表面を覆う内側断熱部材と、部分球体部の外表面と環状固定部材との隙間をシールする第1シール材とを有するので、本体部及び環状固定部材が冷気に触れるのを遮断することができる。この結果、取付壁体の外側に位置する本体部及び環状固定部材の温度が低下しないので、環状固定部材及び本体部における結露を防止することができる。
また、第の発明によれば、第の発明において、本体部及び環状固定部材は、内外全表面が樹脂コーティングされているので、より一層確実に環状固定部材及び本体部の温度低下を防止し、より一層確実に本体部及び環状固定部材における結露を防止することができる。
また、第の発明によれば、第又は第の発明において、外側断熱部材は、発泡樹脂成形品と第2シール材とからなり、発泡樹脂成形品は、内部に、本体部を任意の方向に回動可能としながら、部分球体部の外表面を覆う球状空間部と、この球状空間部と給気ダクトとを連通する連絡通路を有し、第2シール材は、この球状空間部における内面と部分球体部との隙間をシールするものであるので、本体部の任意の方向の回動を可能にしながら、本体部及び環状固定部材の断熱を行うことができる。
また、第の発明によれば、第の発明において、発泡樹脂成形品における給気ダクトに連通する開口部が給気ダクト側に拡大するテーパ状部に形成されているので、パンカールーバーにおける通風抵抗を低減することができる。
また、第の発明によれば、第又は第の発明において、外側断熱部材、内側断熱部材、第1シール材及び第2シール材を、それぞれ耐油性材料から形成しているので、パンカールーバーへの結露が生じや易く、空気中に多くの油成分が浮遊している厨房に使用しても油成分により耐久性が低下するようなことがない。
また、第の発明によれば、第又は第の発明において、外側断熱部材は、一端を環状固定部材に固定し、他端を環状固定部材から部分球体部の入口側開口部の端面を経由して内側断熱部材の内表面の一部を覆うように延設することにより、取付壁体の給気ダクト側に位置する環状固定部材の表面及び端面、並びに部分球体部の外表面を覆う伸縮性カバーとして形成されているので、本体部及び環状固定部材はこのカバー内に形成される空気層により断熱することができ、本体部及び環状固定部材の結露を防止することができる。
また、第の発明によれば、第の発明において、外側断熱部材としての伸縮性カバーは、部分球体部の内表面側及び外表面側に位置する各部分において、当該カバーの端部から入口側開口部にかけて伸縮可能な蛇腹式に形成されているので、断熱効果に影響を与えることなく本体部を支障なく回動させることができる。
また、第の発明によれば、第〜第の何れかの発明において、内側断熱部材は、部分球体部の内表面に対し発泡樹脂一体成形により接合されているので、内側断熱部材を本体内部に容易に取り付けることができ、接合面の気密性もよく断熱効果も良好となる。
また、第の発明によれば、第〜第の発明において、内側断熱部材は、吹出ノズル部の吹出口近傍に内側へ環状に突出する環状突出部を有しているので、吹出ノズル部から噴出される冷風を、吹出ノズル部の中央部に絞ることができる。したがって、吹出ノズル部で室内空気が誘引されても、この誘引空気は内側断熱部材の環状突出部の表面を通過するだけであるので、この誘引による結露問題をより一層確実に防止することができる。
(実施の形態1)
以下に、本発明を具体化した実施の形態1に係るパンカールーバーの構成を図1及び図2に基づいて説明する。なお、図1は、実施の形態1に係るパンカールーバーの側断面図であり、吹出方向が取付壁体に対し直角を成している状態を示す。図2は同パンカールーバーの側断面図であり、吹出方向が取付壁体に対し傾斜している状態を示す。実施の形態1のパンカールーバーは、前述の従来一般のパンカールーバーに対し結露回避のための改良を加えたものであるので、従来一般のものと同一の部分については同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
実施の形態1に係るパンカールーバーは、前述の従来一般のパンカールーバーが取り付けられているのと同一の場所に取り付けられている。したがって、給気ダクト3の構成部材を成す吹出チャンバ31及び連結ダクト33は前述の従来一般のものと同一である。また、パンカールーバーにおける本体部1、環状固定部材2及び第1シール材28は、前述の従来一般のパンカールーバーにおけるものと同一の構成である。また、従来のものと同様に、環状固定部材2は取付壁体35に対し隙間を生じないようにきっちり取り付ける必要がある。このため、環状固定部材2の鍔状部24,26と取付壁体35との隙間には適宜シール材が用いられている。第1シール材28としては、独立気泡ポリエチレンフォームや合成ゴムEDPM(エチレン・プロピレン共重合体)を発泡させたものが用いられている。
以下この実施の形態1について、従来と異なる部分についてさらに具体的に説明する。まず、この実施の形態1においては、本体部1及び環状固定部材2の内外全表面に耐油性材料から成る樹脂がコーティングされている。樹脂コーティング材として、ポリアミド、ケン化EVA、変性ポリエチレン、ポリエチレンなどの樹脂材料が用いられている。また、コーティング方法とし粉体塗装、流動浸漬法などが適用される。また、このようなコーティングを行うことにより、本体部1及び環状固定部材2が連結ダクト33内で冷却され難いようになる。また、このように本体部1及び環状固定部材2の内外全表面に耐油性材料から成る発泡樹脂コーティングを施すと、室内空気が例え本体部1及び環状固定部材2に触れるようなことがあっても、結露し難くなる。なお、本実施の形態においては以下に述べるようにさらなる結露対策が設けられている。すなわち、本実施の形態においては、本体部1及び環状固定部材2が連結ダクト33内等において冷気に直接触れることを防止するために、以下に述べる外側断熱部材41と内側断熱部材51とが設けられている。
外側断熱部材41は、取付壁体35の給気ダクト3側に位置する環状固定部材2の表面及び端面を覆うとともに、取付壁体35の給気ダクト側に位置する部分球体部10の外表面を覆うものである。また、外側断熱部材41は、発泡樹脂成形品42、第2シール材44及び第3シール材42aとから構成されている。発泡樹脂成形品42は、内部に、本体部1を任意の方向に回動可能としながら、部分球体部10の外表面を覆う球状空間部45と、この球状空間部45と給気ダクト3とを連通する連絡通路43を有している。また、発泡樹脂成形品42では、連絡通路43の給気ダクト3側の開口部が給気ダクト3側に拡大するテーパ状部46に形成されている。この発泡樹脂成形品42は、内部で本体部1を任意の方向に回動可能に支持する機能が必要となるため剛性を持つように構成されている。また、発泡樹脂成形品42は、室内空気中に油成分が多量浮遊する厨房でパンカールーバーを使用しても支障が生じないように、耐油性の材料が用いられている。この発泡樹脂成形品42の材料としては、難燃性、耐油性の高発泡ポリエチレンや高発泡ポリプロピレンが用いられている。
第2シール材44は、発泡樹脂成形品42の球状空間部45における内面と本体部1との隙間をシールするように、発泡樹脂成形品42の球状空間部45における内面に接着されている。また、第2シール材44は、発泡樹脂成形品42の球状空間部45における内面と本体部1との隙間をシールするシール機能を持たせる必要があることから弾性的な材料から構成されている。第3シール材42aは、外側断熱部材41の上部には、連結ダクト33との隙間を埋めて、外側断熱部材41と連結ダクト33との隙間から冷気が漏れるのを防止するためのリング状シール材である。第2シール材44及び第3シール材42aの材料としては、発泡樹脂成形品42の場合と同様に、室内空気中に油成分が多量に浮遊する厨房でパンカールーバーを使用しても支障が生じないように、耐油性の材料が用いられている。この具体的な材料としては、独立気泡ポリエチレンフォームや合成ゴムEDPM(エチレン・プロピレン共重合体)を発泡させたものが用いられている。
また、発泡樹脂成形品42の外部形状は、連結ダクト33の内部形状に沿うように形成されている。そして、発泡樹脂成形品42は、一端において環状固定部材2の内側枠部材22に固定されている。したがって、この発泡樹脂成形品42の取付は、本体部1と環状固定部材2とを組み合わせるときに、内側枠部材22に取り付けられている。したがって、このように組み合わされたものを取付壁体35に取り付けるときには、取付壁体35の取付開口部35aから連結ダクト33内に発泡樹脂成形品42を挿入するように押し込まれる。また、発泡樹脂成形品42の連絡通路43の給気ダクト3側の開口部は、給気ダクト3側に拡大するテーパ状部46に形成されている。
内側断熱部材51は、部分球体部10の内表面及び部分球体部10の給気ダクト3側の端部が給気ダクト3からの冷気に晒されないように、部分球体部10の内表面から部分球体部10の給気ダクト側端部を覆うように、本体部1に対し一体的に発泡樹脂成形されて気密に固定されている。また、シャッター13の内面側およびシャッター13の端面を覆うシャッター断熱材55が形成されている。また、内側断熱部材51の吹出ノズル部12の吹出口近傍には、内側へ環状に突出する環状突出部53が設けられている。なお、これら内側断熱部材51およびシャッター断熱材55も、油成分を多量に含む空気の漂う厨房にパンカールーバーを使用しても支障が生じないように、耐油性能のある材料が用いられている。具体的には、前述の外側断熱部材41の場合と同様の材料が用いられている。
本実施の形態は、以上のように構成されているので、次のような作用効果を奏することができる。
(1) 本実施の形態に係るパンカールーバーによれば、本体部1及び環状固定部材2は、内外全表面に樹脂コーティングされているので、本体部1及び環状固定部材2の温度の低下を抑制し、本体部1及び環状固定部材2における結露を軽減することができる。
(2) また、本実施の形態に係るパンカールーバーによれば、環状固定部材2の給気ダクト3側に位置する環状固定部材2の表面及び端面を覆うとともに、環状固定部材2の給気ダクト3側に位置する部分球体部10の外表面を回動可能に覆う外側断熱部材41と、部分球体部10の内表面を覆う内側断熱部材51と、部分球体部10の外表面と環状固定部材2との隙間をシールする第1シール材28とを備えているので、本体部1及び環状固定部材2が冷気に触れるのを遮断することができる。この結果、取付壁体35の外側に位置する本体部1及び環状固定部材2の温度が低下しないので、本体部1及び環状固定部材2における結露を防止することができる。
(3) また、この場合において、本体部1及び環状固定部材2は、内外全表面が樹脂コーティングされているので、より一層確実に本体部1及び環状固定部材2の温度低下を防止し、より一層確実に本体部1及び環状固定部材2における結露を防止することができる。
(4) また、本実施の形態に係るパンカールーバーによれば、発泡樹脂成形品42と第2シール材44とから外側断熱部材41を構成し、さらに、発泡樹脂成形品42は、内部に、本体部1を任意の方向に回動可能としながら、部分球体部10の外表面を覆う球状空間部45と、この球状空間部45と給気ダクト3とを連通する連絡通路43とを有し、第2シール材は、この球状空間部45の内面と部分球体部10との隙間をシールするものであるので、本体部1の任意の方向の回動を可能にしながら、本体部1及び環状固定部材2の断熱を行うことができる。
(5) また、上記発泡樹脂成形品42における連絡通路43の給気ダクト3側の開口部が、給気ダクト3側に拡大するテーパ状部46に形成されているので、パンカールーバーにおける通風抵抗を低減することができる。
(6) また、本実施の形態に係るパンカールーバーによれば、外側断熱部材41、内側断熱部材51及び第1シール材28及び第2シール材44が、それぞれ耐油性材料から形成されているので、油成分が空気中に含まれる厨房に使用しても、油成分による耐久性が劣化の問題が生じない。
(7) また、内側断熱部材51を、部分球体部10の内表面に対し発泡樹脂一体成形により接合しているので、内側断熱部材51を容易に本体部1の内面に接合させることができ、接合面の気密性も良くなり、断熱効果も良好となる。
(8) また、内側断熱部材51は、吹出ノズル部12の吹出口近傍に内側へ環状に突出する環状突出部53を有しているので、吹出ノズル部12から噴出される冷風を、吹出ノズル部12の中央部に絞ることができる。したがって、吹出ノズル部12の出口付近で室内空気が誘引されても、誘引空気は内側断熱部材51の環状突出部53の表面を通過するだけであるので、この誘引空気による結露問題をより一層確実に防止することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1において、外側断熱部材を他の構成に変更したものである。これを図3及び図4に基づき説明する。図3は実施の形態2に係るパンカールーバーの側断面図であり、吹出方向が取付壁体に対し直角を成している状態を示す。図4は同パンカールーバーの側断面図であり、吹出方向が取付壁体に対し傾斜させている状態を示す。なお、実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
実施の形態2における外側断熱部材61は、一端を環状固定部材2に固定し、他端を環状固定部材2から部分球体部10の入口側開口部11の端面を経由して内側断熱部材51の内表面の一部を覆うように延設して、取付壁体35の給気ダクト3側に位置する環状固定部材2の表面及び端面、並びに部分球体部10の外表面を覆う伸縮性カバーとして形成されている。また、伸縮性カバーの具体例としては、提灯の蛇腹構造式のものが部分球体部10の内表面側及び外表面側に形成され、かつ、この蛇腹構造式のカバーが部分球体部10の入口側開口部11の端面を経由して連続するように形成されたものである。したがって、本体部1及び環状固定部材2は、この蛇腹構造式のカバーにより給気ダクト3から供給される冷気と遮断され、蛇腹構造式カバー内の空気層62により断熱される。
なお、この実施の形態2において、連結ダクト33は、外側断熱部材61が蛇腹式に構成されていることから、実施の形態1の場合よりも断面積が大きく形成されているため、取り付け壁面との接合部の構造が異なっている。また、この実施の形態2においては、シャッター断熱材55(実施の形態1参照)が省略されているが、実施の形態1の場合のように貼付することも可能である。
実施の形態2に係るパンカールーバーは以上のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
(1) 本体部1及び環状固定部材2が、前述のように構成された伸縮性カバーにより覆われているので、カバー内に形成される空気層により断熱され、本体部1及び環状固定部材2の結露が防止される。
(2) また、外側断熱部材としての伸縮性カバーが前述のような蛇腹式に形成されているので、断熱効果に影響を与えることなく本体部を支障なく回動させることができる。
(3) 実施の形態1と共通の構成であることに関して、実施の形態1の場合と同様の効果を奏することができることはいうまでもない。
実施の形態1に係るパンカールーバーの側断面図であり、吹出方向が取付壁体に対し直角である状態を示す。 同パンカールーバーの側断面図であり、吹出方向が取付壁体に対し傾斜している状態を示す。 実施の形態2に係るパンカールーバーの側断面図であり、吹出方向が取付壁体に対し直角である状態を示す。 同パンカールーバーの側断面図であり、吹出方向が取付壁体に対し傾斜している状態を示す。 従来一般のパンカールーバーの斜視図である。 同パンカールーバーの取付状態における断面図である。
符号の説明
1 本体部
2 環状固定部材
3 給気ダクト
10 部分球体部
11 入口側開口部
12 吹出ノズル部
13 シャッター
21 外側枠部材
22 内側枠部材
23 球面支持部
24 鍔状部
25 球面支持部
26 鍔状部
28 第1シール材
35 取付壁体
35a 取付開口部
41 外側断熱部材
42 発泡樹脂成形品
43 連絡通路
44 第2シール材
45 球状空間部
46 テーパ状部
51 内側断熱部材
53 環状突出部
61 外側断熱部

Claims (9)

  1. 部分球体部の一端に給気ダクトに連通するための入口側開口部を備え、他端に円筒状の吹出ノズル部を備えた本体部と、
    部分球体部の最大径付近における外表面を回動自在に支持する球面支持部を内周側に備え、取付壁体への取付用の鍔状部を外周側に備えた環状固定部材と、
    本体部が任意の方向への回動可能となるように、取付壁体の給気ダクト側に位置する環状固定部材の表面及び端面を覆うとともに、取付壁体の給気ダクト側に位置する部分球体部の外表面を覆う外側断熱部材と、
    部分球体部の内表面を覆う内側断熱部材と、
    部分球体部の外表面と環状固定部材との隙間をシールする第1シール材と
    を有することを特徴とするパンカールーバー。
  2. 環状固定部材及び本体部は、内外全表面が樹脂コーティングされてなることを特徴とする請求項1記載のパンカールーバー。
  3. 外側断熱部材は、発泡樹脂成形品と第2シール材とからなり、
    発泡樹脂成形品は、内部に、本体部を任意の方向に回動可能としながら、部分球体部の外表面を覆う球状空間部と、この球状空間部と給気ダクトとを連通する連絡通路を有し、
    第2シール材は、この球状空間部における内面と部分球体部との隙間をシールするものであることを特徴とする請求項1又は2記載のパンカールーバー。
  4. 前記発泡樹脂成形品は、連絡通路の給気ダクト側の開口部が給気ダクト側に拡大するテーパ状部に形成されていることを特徴とする請求項記載のパンカールーバー。
  5. 前記外側断熱部材、内側断熱部材、第1シール材及び第2シール材は、それぞれ耐油性材料からなることを特徴とする請求項3又は4記載のパンカールーバー。
  6. 外側断熱部材は、一端を環状固定部材に固定し、他端を環状固定部材から部分球体部の入口側開口部の端面を経由して内側断熱部材の内表面の一部を覆うように延設して、取付壁体の給気ダクト側に位置する環状固定部材の表面及び端面、並びに部分球体部の外表面を覆う伸縮性カバーとして形成されていることを特徴とする請求項又は記載のパンカールーバー。
  7. 外側断熱部材としての伸縮性カバーは、部分球体部の内表面側及び外表面側に位置する各部分において、当該カバーの端部から入口側開口部にかけて伸縮可能な蛇腹式に形成されていることを特徴とする請求項記載のパンカールーバー。
  8. 前記内側断熱部材は、部分球体部の内表面に対し発泡樹脂一体成形により接合されてなることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のパンカールーバー。
  9. 前記内側断熱部材は、吹出ノズル部の吹出口近傍に内側へ環状に突出する環状突出部を有することを特徴とする請求項〜8の何れか1項に記載のパンカールーバー。
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