JP4318547B2 - リン酸塩および有機化合物を含む水性媒体を処理する方法 - Google Patents

リン酸塩および有機化合物を含む水性媒体を処理する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4318547B2
JP4318547B2 JP2003549236A JP2003549236A JP4318547B2 JP 4318547 B2 JP4318547 B2 JP 4318547B2 JP 2003549236 A JP2003549236 A JP 2003549236A JP 2003549236 A JP2003549236 A JP 2003549236A JP 4318547 B2 JP4318547 B2 JP 4318547B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous medium
nitric acid
synthesis zone
zone
acid synthesis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003549236A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005511461A (ja
Inventor
アルノ, ヘラルド ベンネケル,
ヘンドリック オエヴェリング,
ヨハネス, アントニウス, レオナルダス ブロウワース,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DSM IP Assets BV
Original Assignee
DSM IP Assets BV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DSM IP Assets BV filed Critical DSM IP Assets BV
Publication of JP2005511461A publication Critical patent/JP2005511461A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4318547B2 publication Critical patent/JP4318547B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B21/00Nitrogen; Compounds thereof
    • C01B21/20Nitrogen oxides; Oxyacids of nitrogen; Salts thereof
    • C01B21/38Nitric acid
    • C01B21/40Preparation by absorption of oxides of nitrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B21/00Nitrogen; Compounds thereof
    • C01B21/082Compounds containing nitrogen and non-metals and optionally metals
    • C01B21/14Hydroxylamine; Salts thereof
    • C01B21/1409Preparation
    • C01B21/1418Preparation by catalytic reduction of nitrogen oxides or nitrates with hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C249/00Preparation of compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton
    • C07C249/04Preparation of compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton of oximes
    • C07C249/08Preparation of compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton of oximes by reaction of hydroxylamines with carbonyl compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/14The ring being saturated

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)

Description

本発明は、有機化合物及びホスフェートを含む水性媒体を処理して硝酸を製造する方法に関する。本発明はまた、シクロヘキサノンオキシムを製造する方法にも関する。
オキシムは、緩衝する酸または酸性の塩、例えばホスフェート緩衝剤、およびこれらの酸から誘導される緩衝塩を含む緩衝化した水性媒体が、硝酸イオンが分子状水素によって接触還元されてヒドロキシルアンモニウムにされるところのヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンと、ケトン、例えばシクロヘキサノン、がオキシムに転化されるところのオキシム化ゾーンとの間で連続的に再循環されるところのプロセスにおいて製造され得る。上記水性媒体は、ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンにおいてヒドロキシルアンモニウムで豊富にされた後、オキシム合成ゾーンへ送られ、そこで、ヒドロキシルアンモニウムがケトン、例えばシクロヘキサノン、と反応して、対応するオキシムを形成する。オキシムは次いで、ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンへ再循環されるところの水性媒体から分離され得る。
そのプロセス中に生じる正味の化学反応は、以下の反応式によって表せられ得る。
1) ヒドロキシルアンモニウムの製造
Figure 0004318547
2) オキシムの製造
Figure 0004318547
3) 生成したオキシムの除去後に硝酸イオン源の消耗を埋め合わせるためのHNO3の供給
Figure 0004318547
水性媒体は、ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンへ送られる前に、硝酸の添加よって、またはその中で硝酸がインシチュー(in situ)形成されるところの水性媒体中での窒素含有気体(nitrous gases)の吸収によって、必要とされる硝酸イオンで豊富にされ得る。
米国特許第3,997,607号は、オキシム合成ゾーンを出る、そして炭素として計算して400ppm(0.040重量%)の有機化合物を含む水性媒体が、窒素含有気体と接触させられてHNO3の形成を生じるところの吸収カラムに供給されるところの方法を記載している。上記カラムからオフガスが排出する。
米国特許第3,997,607号の方法の欠点は、オフガスと接触する物質が、恐らくオフガス中での塩の連行故に、腐食する傾向が高いということである。
本発明の目的は、腐食の問題が生じない、または少なくともより少ない程度に生じるところの方法を提供することである。
この目的は、有機化合物およびホスフェートを含む水性媒体を処理して硝酸を製造する方法であって、
水性媒体を硝酸合成ゾーンに供給すること;
上記硝酸合成ゾーンにおいて水性媒体を気体媒体と接触させることによって硝酸を形成すること、ここで上記気体媒体はNO2を含有する;
上記硝酸合成ゾーンからオフガスを排出すること;
を含む方法において、硝酸合成ゾーンに入る水性媒体中の総有機炭素濃度(TOC)が0.03重量%未満であることを特徴とする方法を提供することによる本発明によって達成される。
本発明はまた、シクロヘキサノンオキシムの製造法であって、
ホスフェートを含む水性媒体をヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンからシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンへ、シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンから硝酸合成ゾーンへ、そして硝酸合成ゾーンからヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンへ送ること;
上記ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンにおいてナイトレートを水素を用いて接触還元することによりヒドロキシルアンモニウムを製造すること;
上記シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンにおいてヒドロキシルアンモニウムをシクロヘキサノンと反応させることによってシクロヘキサノンオキシムを製造すること;
上記硝酸合成ゾーンにおいて水性媒体を気体媒体と接触させることによって硝酸を形成すること、ここで上記気体媒体はNO2を含む;
上記硝酸合成ゾーンからオフガスを排出すること;
を含む方法において、硝酸合成ゾーンに入る水性媒体中の総有機炭素濃度(TOC)が0.03重量%未満であることを特徴とする方法をも提供する。
本発明によれば、腐食の傾向が減少される。これは、オフガスと接触する物質の寿命を長くする。また、腐食問題の増加を伴うことなく、腐食耐性の小さい物質を適用することも可能である。
本発明によれば、硝酸合成ゾーンに入る水性媒体中の総有機炭素濃度(TOC)が0.03重量%未満である。本明細書で使用されるとき、総有機炭素濃度(TOC)は、炭素として計算される全有機化合物の濃度の合計を意味する。TOCは公知の方法によって、例えば、有機化合物をCO2に酸化し、そして生成したCO2の量を測定することによって決定され得る。好ましくは、硝酸合成ゾーンに入る水性媒体中の総有機炭素濃度(TOC)が0.020重量%未満、より好ましくは0.015重量%未満、最も好ましくは0.010重量%未満である。これは、オフガスと接触する物質のための腐食条件の厳格さをさらに低下させる。
本明細書で使用されるとき、硝酸合成ゾーンに入る水性媒体中の濃度は、硝酸合成ゾーンに供給される水性媒体中の濃度を意味する。重量%は、硝酸合成ゾーンに供給される水性媒体の重量に対して示される。
本発明によれば、水性媒体を気体媒体と接触させることによって硝酸が硝酸合成ゾーンにおいて形成される。ここで、上記気体媒体はNO2を含む。好ましい実施態様では、上記気体媒体がNOおよびO2をも含む。
硝酸の形成は、下記式によって表され得る。
Figure 0004318547
二酸化窒素は、下記式によって形成され得る。
Figure 0004318547
水性媒体は、任意の適する方法によって気体媒体と接触され得る。好ましくは、水性媒体と気体媒体とが向流で接触される。好ましくは、硝酸合成ゾーンにおける気体媒体の空塔気体速度(superficial gas velocity)が0.05〜1m/秒、より好ましくは0.1〜0.5m/秒である。好ましい上限値より下の空塔気体速度を使用すると、腐食問題の発生がさらに減少する。本明細書で使用されるとき、空塔気体速度は、気体媒体の体積流速(m3/秒)を硝酸合成ゾーンの自由な断面積(m2)で割ったものを意味する。硝酸合成ゾーンの温度は一般に、10〜100℃、好ましくは60℃より下である。硝酸合成ゾーンの圧力は一般に、1〜20MPaである。硝酸合成ゾーンとして、任意の適する容器が使用され得る。好ましくは、硝酸合成ゾーンがカラムである。好ましくは、そのようなカラムが、プレートカラムまたは充填カラムである。プレートカラムは、プレート、例えばふるいトレイ、バブルキャップまたはバルブトレイ、が取り付けられた任意の適するカラムであり得る。
反応されるべき気体は、任意の適する方法によって硝酸合成ゾーンに供給され得、またはインシチュー(in situ)に形成され得る。NO2および好ましくはO2もが硝酸合成ゾーンに供給され得る。NOおよびO2および所望によりNO2を硝酸合成ゾーンに供給することも可能である。O2は空気を供給することによって硝酸合成ゾーンに供給され得る。上記した気体化合物は、別々にまたは混合物として反応ゾーンに供給され得る。好ましい実施態様では、硝酸合成ゾーンに入る気体が、アンモニウムが窒素含有ガスと反応されるところのアンモニウム破壊ゾーンから生じる。
オフガスは、任意の種類の窒素含有化合物、例えばNOおよび/またはNO2を含み得る。オフガスは、N23および/またはN24をも含み得る。オフガスはまた、1以上の不活性ガス、例えばN2をも含み得る。
水性媒体は、ホスフェートを、好ましくは2.0〜8.0モルのホスフェート/リットル水性媒体で含む。ホスフェートは、H3PO4、H2PO4 -、HPO4 2-および/またはPO4 3-として存在し得る。好ましくは、水性媒体が緩衝化される。好ましくは、水性媒体が酸性水性媒体である。好ましくは、硝酸合成ゾーンに入る水性媒体が0〜4、より好ましくは0.5〜4のpHを有する。好ましい実施態様では、硝酸合成ゾーンに入る水性媒体は、1リットルの水性媒体につき2.0〜8.0モルのホスフェート、0.5〜8.0モルのアンモニウム(NH4 +)および0.1〜5.0モルのナイトレート(NO3 -)を含む。本明細書で使用されるとき、ホスフェート含量は、1リットルの水性媒体に対するH3PO4、H2PO4 -、HPO4 2-およびPO4 3-の合計含量を意味する。水性媒体は、有機化合物を含む。有機化合物の例は、シクロヘキサノン、シクロヘキサノンオキシム、シクロヘキシルアミン、カルボン酸および/またはアミン化合物を包含する。好ましくは、硝酸合成ゾーンに入るシクロヘキサノンおよびシクロヘキサノンオキシムの合計含量(合計濃度)が0.001重量%未満、より好ましくは0.0005重量%未満、最も好ましくは0.0002重量%未満である。これらの重量%は、水性媒体の重量に対して示される。
水性媒体は、任意の適する方法によって硝酸合成ゾーンから排出され得る。好ましくは、硝酸合成ゾーンを出る水性媒体が水性媒体1リットルにつき1〜8モルのナイトレートを含む。
好ましくは、上記方法が、上記水性媒体を上記硝酸合成ゾーンへ供給する前に上記水性媒体から有機化合物を分離することを含む。好ましくは、上記分離が、ストリッピングによって、例えば米国特許第3,940,442号に記載された方法によって、行われる。好ましい実施態様では、ストリッピングが、水性媒体をストリッピングゾーンに供給すること;水性媒体によってストリッピングゾーンに蒸気を通すこと;および蒸気および有機化合物を含む蒸気流を上記ストリッピングゾーンから排出することを含む。水性媒体および蒸気は、任意の適する方法によって接触され得る。好ましくは、水性媒体および蒸気が、向流で接触される。好ましくは、ストリッピングゾーンを通る上記蒸気の空塔気体速度が0.2〜3m/秒、より好ましくは0.4〜1.5m/秒である。本明細書で使用されるとき、空塔気体速度は、蒸気の体積流速(m3/秒)をストリッピングゾーンの自由な断面積(蒸気流の方向と垂直)(m2)で割ったものを意味する。好ましくは、ストリッピングゾーンの温度は、90〜180℃、好ましくは105〜160℃である。ストリッピングゾーンの圧力は大気圧であり得る。好ましくは、ストリッピングゾーンの圧力は、0.05〜1MPa、より好ましくは0.09〜0.6MPaである。好ましくは、ストリッピングゾーンにおける水性媒体の滞在時間は0.5〜60分である。ストリッピングゾーンとして、任意の適する容器が使用され得る。好ましくは、ストリッピングゾーンがカラムである。好ましくは、そのようなカラムが、プレートカラムまたは充填カラムである。プレートカラムは、プレート、例えばふるいトレイ、バブルキャップまたはバルブトレイ、が取り付けられた任意の適するカラムであり得る。好ましくは、ストリッピングが、ストリッピングゾーンを出る水性媒体中のTOCが0.030重量%未満、好ましくは0.020重量%未満、より好ましくは0.015重量%未満、より好ましくは0.010重量%未満であるように、ストリッピングゾーンにおいて行われる。
シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンでは、ヒドロキシルアンモニウムがシクロヘキサノンと、好ましくは有機溶媒の存在下で、反応されてシクロヘキサノンオキシムを形成する。シクロヘキサノンおよびシクロヘキサノンオキシムが溶解され得るところの任意の適する溶媒が使用され得る。好ましくは、有機溶媒が、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサンおよびそれらの混合物から成る群から選択される。最も好ましくは、有機溶媒がトルエンである。適する方法は例えば、英国特許第1,138,750号に記載されている。好ましい実施態様では、ヒドロキシルアンモニウムとシクロヘキサノンとの反応が、水性媒体とシクロヘキサノンおよび有機溶媒を含む有機流とを向流で接触させることにより行われる。製造されたシクロヘキサノンオキシムは、任意の適する方法によって、好ましくはシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンから有機生成物を抜き出すことによって、シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンから排出され得、上記有機生成物は、シクロヘキサノンオキシムおよび有機溶媒を含む。有機溶媒およびシクロヘキサノンは、任意の適する箇所で、好ましくはシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンから有機生成物が抜き出される箇所の下流(水性媒体の流れ方向に見られる)で、シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンへ導入され得る。最も好ましくは、有機生成物がシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンから排出される箇所の下流で有機溶媒およびシクロヘキサノンがシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンに導入され、そしてシクロヘキサノンがシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンに導入される箇所の下流(水性媒体の流れ方向に見られる)で有機溶媒が導入される。この実施態様は、残留量のシクロヘキサノンおよびシクロヘキサノンオキシムの抽出が改善されるという利点を有する。本明細書で使用されるとき、有機生成物がシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンを出る箇所とシクロヘキサノンがシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンに導入される箇所との間のゾーンを反応ゾーンとも言う。本明細書で使用されるとき、シクロヘキサノンがシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンに導入される箇所と有機溶媒がシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンに導入される箇所との間のゾーンを抽出ゾーンとも言う。反応ゾーンおよび/または抽出ゾーンのために、公知の型の向流反応器、例えば充填物で満たされたパルスカラムまたは回転ディスク反応器、が使用され得る。また、撹拌器を備えた多数(例えば3〜6)の直列に連結した反応器(これらの反応器の各々には、液体−液体分離器をも備えられている)を含む系を使用することもできる。シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンは好ましくは、40〜150℃の温度で運転される。好ましくは、シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンに入る反応媒体は1〜6、より好ましくは1.5〜4のpHを有する。好ましくは、シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンに入る(供給される)水性媒体中のヒドロキシルアンモニウムの濃度が、水性媒体1リットルにつき0.8〜2.5モルのヒドロキシルアンモニウムである。
ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンでは、ナイトレートまたは酸化窒素を水素を用いて接触還元することによりヒドロキシルアンモニウムが形成される。ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンは、20〜100℃、好ましくは30〜90℃、より好ましくは40〜65℃の範囲の温度で、および大気圧、大気圧より下、または高められた圧力、好ましくは0.1〜5MPa、より好ましくは0.3〜3MPa、特に0.5〜2MPa(水素分圧)で運転され得る。好ましくは、ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンのpHが0.5〜6、より好ましくは1〜4である。このゾーンで使用される触媒は一般に、担体および触媒の合計重量に対して、1〜25重量%、好ましくは5〜15重量%の貴金属の範囲で存在する。好ましくは、触媒が、担体、例えば炭素またはアルミナ担体上に存在するパラジウム含有触媒、例えばパラジウムまたはパラジウム−白金触媒である。一般に、触媒は、ヒドロキシルアンモニウム反応容器中の総液体重量に対して0.2〜5重量%の量でヒドロキシルアンモニウム合成ゾーン中に存在する。ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンは、特定の反応器に限定されない。機械的撹拌機を有する反応器が使用され得る。好ましくは、反応器がカラムであり、好ましくはバブルカラムである。適するバブルカラムの例は、オランダ国特許出願第6908934号に記載されている。
好ましくは、上記方法が連続的方法である。
図1を参照すると、Aは硝酸合成ゾーンを表し、この場合、ふるいトレイを備えたカラムである。水性媒体が、ライン1を介してカラムAの頂部に供給される。NO、NO2およびO2を含む気体混合物がライン3を介してカラムAの底部へ供給される。硝酸で豊富にされた水性媒体が、ライン2を介してカラムAから排出される。オフガスが、ライン4を介して上記カラムから排出される。カラムが冷却される。
図2を参照すると、Bはヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンを表す。反応ゾーンCおよび抽出ゾーンDを含むシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンが使用される。触媒を含むゾーンBに水素がライン5を介して供給される。未反応の水素が、任意の他の気体と共にライン6を介して排出される。水性媒体、特にホスフェートを含む水性媒体が、ライン2およびライン16を通ってゾーンBに供給され、ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンにおいてヒドロキシルアンモニウムで豊富にされた後、上記水性媒体は、ライン7を介してシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンへ送られる。シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンは、反応ゾーンCおよび抽出ゾーンDを含む。転化されるべきシクロヘキサノンは、ライン8を介して、有機溶媒中でゾーンCに供給される。シクロヘキサノンは、ライン9を介して有機溶媒中へ導入される。製造されかつ有機溶媒中に溶解されたシクロヘキサノンオキシムの大部分がライン10を介してその系から除去される。
反応ゾーンCを出た後、水性媒体は、ライン11を介して抽出ゾーンDへ送られる。反応ゾーンCを出た後、水性媒体のヒドロキシルアンモニウム含量は反応によって低下されており、少量のシクロヘキサノンおよびシクロヘキサノンオキシムを含む。有機溶媒はライン13を通って抽出ゾーンDに入る。抽出ゾーンDでは、残留するシクロヘキサノンオキシムおよびシクロヘキサノンが水性媒体から除去される。
水性媒体は、分離操作、すなわちストリッピングカラムEへ水性媒体を送るところのライン14を通って抽出ゾーンDを出る。このカラムでは、有機化合物がライン15を介して水性媒体から除去される。ストリッピングカラムEを出る水性媒体中の有機化合物の総濃度(TOC)は0.03重量%未満である。上記カラムを出る水性媒体の一部はライン1を通って硝酸合成ゾーンAへ移る。NO2、NOおよびO2の気体を含む気体混合物は、ライン3を介して硝酸合成ゾーンAへ供給される。オフガスは、ライン4を介して硝酸合成ゾーンAから排出される。ストリッピングカラムEを出る水性媒体の他の一部は、ライン16を介して硝酸合成ゾーンAを迂回し、そして硝酸で豊富にされかつ硝酸合成ゾーンAを出る水性媒体と共に、ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンBへ再循環される。上記方法は連続的に行われる。
以下の特定の実施例は、開示の残りの単なる例示として解釈されるべきであり、限定的に解釈されるものではない。
比較実験A
この実験では、図1に示されるカラムが使用される。直径が3mであり、高さが34.6mである。カラムには27のふるいトレイが備えられている。カラムの頂部へ以下の組成を有する水性媒体が供給された(9.9m3/時)。
18重量%のH3PO4
18重量%のNH4NO3
16重量%のNH42PO4
0.8重量%のヒドロキシルアンモニウムホスフェート
TOC=0.04重量%
残部は実質的に水である
カラムの底部に下記量の気体が供給される(4.819m3/時)。
2O 3.2重量%
NO 1重量%
NO2 7.8重量%
2 5.1重量%
2 82.9重量%
下記組成を有するオフガスがカラムの頂部から排出される。
2O 0.8重量%
NO 0.05重量%
NO2 0.06重量%
2 3.4重量%
2 95.69重量%
カラムは、40℃の温度および0.7MPaの圧力で運転される。
続く処理の間、オフガスは150℃の温度に加熱される。
1年間の運転の後、オフガスと接触した配管(AISI 304Lスチール製)の一部は、腐食故に置き換えられなければならない。
比較実験Aを繰り返すが、カラムに入る水性媒体のTOCが0.026重量%であることのみが異なる。実験Aと同じ配管の一部は、3年後より早く置き換えられる必要がない。
この実施例は、カラムに入る水性媒体のTOCの低下故に、オフガスと接触する装置の寿命が延ばされることを示す。
実施例1を繰り返すが、カラムに入る水性媒体のTOCが0.008重量%であることのみが異なる。実施例1と同じ配管の一部は、6年後より早く置き換えられる必要がない。
この実施例は、カラムに入る水性媒体のTOCの低下故に、オフガスと接触する装置の寿命がさらに延ばされることを示す。
本発明に従う方法の好ましい実施態様の模式図である。 本発明に従う方法がシクロヘキサノンオキシムの製造法の一部であるところの好ましい実施態様の模式図である。
符号の説明
A 硝酸合成ゾーン
B ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーン
C 反応ゾーン
D 抽出ゾーン
E ストリッピングカラム

Claims (11)

  1. 有機化合物およびホスフェートを含む水性媒体を処理することにより硝酸を製造する方法であって、
    水性媒体を硝酸合成ゾーンに供給すること;
    該硝酸合成ゾーンにおいて水性媒体を気体媒体と接触させることによって硝酸を形成すること、ここで該気体媒体はNO2を含有する;
    該硝酸合成ゾーンからオフガスを排出すること;
    を含む方法において、硝酸合成ゾーンに入る水性媒体中の総有機炭素濃度が0.03重量%未満であることを特徴とする方法。
  2. 硝酸合成ゾーンに入る水性媒体中の総有機炭素濃度が0.02重量%未満である、請求項1記載の方法。
  3. 気体媒体がNOおよびO2をさらに含む、請求項1または2記載の方法。
  4. 硝酸合成ゾーンがカラムである、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. カラムがプレートカラムまたは充填カラムである、請求項4記載の方法。
  6. 硝酸合成ゾーンの温度が10〜100℃である、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 水性媒体を硝酸合成ゾーンへ供給する前に該水性媒体から有機化合物を分離することを含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 分離がストリッピングによって行われ
    ストリッピングが、水性媒体をストリッピングゾーンに供給すること;水性媒体によってストリッピングゾーンに蒸気を通すこと;および蒸気および有機化合物を含む蒸気流をストリッピングゾーンから排出することを含む、請求項7記載の方法。
  9. 硝酸合成ゾーンに入る水性媒体が2.0〜8.0モル/リットルのホスフェートを含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. オフガスがN2、NOおよび/またはNO2を含む、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
  11. 水性媒体をヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンからシクロヘキサノンオキシム合成ゾーンへ、シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンから硝酸合成ゾーンへ、そして硝酸合成ゾーンからヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンへ送ること;
    該ヒドロキシルアンモニウム合成ゾーンにおいて、硝酸合成ゾーンから排出される水性媒体に含まれるNO を水素を用いて接触還元することによりヒドロキシルアンモニウムを製造すること;
    該シクロヘキサノンオキシム合成ゾーンにおいてヒドロキシルアンモニウムをシクロヘキサノンと反応させることによってシクロヘキサノンオキシムを製造すること;
    をさらに含む、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
JP2003549236A 2001-12-04 2002-12-02 リン酸塩および有機化合物を含む水性媒体を処理する方法 Expired - Fee Related JP4318547B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP01204697 2001-12-04
PCT/NL2002/000780 WO2003048037A1 (en) 2001-12-04 2002-12-02 Process for treating an aqueous medium containing phosphate salt and organic compounds

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005511461A JP2005511461A (ja) 2005-04-28
JP4318547B2 true JP4318547B2 (ja) 2009-08-26

Family

ID=8181361

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003549236A Expired - Fee Related JP4318547B2 (ja) 2001-12-04 2002-12-02 リン酸塩および有機化合物を含む水性媒体を処理する方法

Country Status (14)

Country Link
US (1) US7161037B2 (ja)
EP (1) EP1451100B1 (ja)
JP (1) JP4318547B2 (ja)
KR (1) KR100917544B1 (ja)
CN (1) CN1272239C (ja)
AT (1) ATE322461T1 (ja)
AU (1) AU2002347664A1 (ja)
BR (1) BR0214646B1 (ja)
CO (1) CO5590948A2 (ja)
DE (1) DE60210500T2 (ja)
MX (1) MXPA04005413A (ja)
MY (1) MY129642A (ja)
TW (1) TWI254028B (ja)
WO (1) WO2003048037A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5256031B2 (ja) * 2005-07-08 2013-08-07 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. ヒドロキシルアンモニウムの連続生成法
TW200829542A (en) * 2007-01-05 2008-07-16 China Petrochemical Dev Corp Hydroxylamine -oximination cycling system
CN103987658A (zh) 2011-12-29 2014-08-13 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 一种连续生产羟铵的方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1108566A (en) * 1964-05-01 1968-04-03 Plessey Uk Ltd Improvements in electric relays
NL6513426A (ja) * 1965-10-16 1967-04-17
US3940442A (en) 1969-12-06 1976-02-24 Stamicarbon B.V. Recycle process for the preparation and processing of a hydroxylammonium salt solution
BE759915A (fr) * 1969-12-06 1971-06-04 Stamicarbon Procede de recyclage pour la preparation et le traitement d'unesolutionde sel d'hydroxylammonium
NL7001906A (ja) * 1970-02-11 1971-08-13
US3948988A (en) 1970-02-11 1976-04-06 Stamicarbon, B.V. Cyclic process for preparing and working up a hydroxylammonium salt solution
US3997607A (en) * 1974-04-26 1976-12-14 Stamicarbon B.V. Recycling process for the preparation of cyclohexanone oxime
NL7405630A (nl) * 1974-04-26 1975-10-28 Stamicarbon Kringloopproces voor de bereiding van cyclohexanonoxim.
US5328673A (en) * 1992-11-23 1994-07-12 Olin Corporation Process for removal of NOx and SOx oxides from waste gases with chloric acid
DE19533715A1 (de) * 1995-09-12 1997-03-13 Basf Ag Verfahren zum Entfernen von Stickstoffoxiden aus einem diese enthaltenden Gasstrom
EA002125B1 (ru) * 1995-12-01 2001-12-24 Дринкард Металокс, Инк. Способ производства азотной кислоты и ее рекуперации

Also Published As

Publication number Publication date
MY129642A (en) 2007-04-30
BR0214646A (pt) 2004-11-03
DE60210500T2 (de) 2006-11-30
WO2003048037A1 (en) 2003-06-12
CO5590948A2 (es) 2005-12-30
EP1451100A1 (en) 2004-09-01
US20050070739A1 (en) 2005-03-31
AU2002347664A1 (en) 2003-06-17
KR20050044659A (ko) 2005-05-12
TWI254028B (en) 2006-05-01
KR100917544B1 (ko) 2009-09-16
EP1451100B1 (en) 2006-04-05
BR0214646B1 (pt) 2011-05-31
CN1599695A (zh) 2005-03-23
DE60210500D1 (de) 2006-05-18
US7161037B2 (en) 2007-01-09
MXPA04005413A (es) 2004-10-11
TW200409742A (en) 2004-06-16
JP2005511461A (ja) 2005-04-28
CN1272239C (zh) 2006-08-30
ATE322461T1 (de) 2006-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI402211B (zh) 用於連續生產羥基銨的方法
US7005547B2 (en) Process for the preparation of cyclohexanone oxime
JP4659731B2 (ja) シクロヘキサノンオキシム、シクロヘキサノン、および有機溶媒を含む有機溶液の処理方法
US6844469B2 (en) Process for the production of cyclohexanone oxime
JP4318547B2 (ja) リン酸塩および有機化合物を含む水性媒体を処理する方法
JP4138659B2 (ja) シクロヘキサノンオキシムおよびシクロヘキサノンを含む水性媒体を処理する方法
JP4856839B2 (ja) シクロヘキサノンオキシムの製造法
JP4171698B2 (ja) ホスフェート、シクロヘキサノン及びシクロヘキサノンオキシムを含む水性媒体を処理する方法
EP1947056B1 (en) Recycling system for hydroxylamine formation and oximation

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051129

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060721

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060901

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081202

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090302

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090309

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090428

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090526

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120605

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120605

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130605

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees