JP4318375B2 - 食品廃棄物用真空乾燥機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は食品廃棄物等の乾燥装置に関するものであって、特に設置スペースが少なくてすみ、操作性に優れ、更に消費電力がわずかであり、店舗、厨房等に配備するのに好適な新規な食品廃棄物用真空乾燥機に係るものである。
【0002】
【発明の背景】
近時、食品加工工場、給食工場、ホテル等、多量の生ゴミ、残飯あるいは売れ残り商品(期限切れ商品)等の食品廃棄物を排出する大規模食品加工施設においては、前記食品廃棄物を微生物を用いてコンポスト化したり、あるいは乾燥機を用いて低水分の粒状物とすることで、肥料や飼料として有効利用を図る傾向にある。
【0003】
また、一般家庭においても、家電メーカーからコンポスト製造装置、乾燥機等が各種発売されており、これらの機器の普及にともなって食品廃棄物の有効利用が定着しつつある。
【0004】
ところで、レストラン、ファーストフード店、スーパーマーケット等の中小食品販売店では、個々の販売店に配備するのに適した装置がないため、食品廃棄物を有効利用せずに廃棄処分したり、また有効利用する場合であっても、回収及び処理を処理業者に委託する等しているのが現状である。
【0005】
このような中小食品加工販売店に適した装置の開発が遅れているのには、以下に示すような、電源、冷却水、圧縮エアー等のユーティリティー、設置スペース及び運転操作等の点での課題が存在するからである。
まず中小食品加工販売店で発生する食品廃棄物の量は、一般家庭で発生する量とはくらべものにならない程多量であるので、家庭向け装置の流用は困難であり、また大規模食品加工施設向けの装置の流用を図ったとしても、処理能力を充分に維持したうえで消費電力の大幅な低減を実現することが大きな技術課題となる。
【0006】
また大型の装置では大量の冷却水を要するとともに弁の開閉に圧縮エアーを用いるが、中小食品加工販売店用としてはこれらのユーティリティーコストは無視できないものである。
更に中小食品加工販売店においては、厨房あるいはその周辺に処理装置を設置することが作業性の点からも好ましいが、現実にはこのような設置スペースの確保は困難であるため、処理装置は処理能力を充分に維持しながらもできるだけ小型であることが要求される。
【0007】
更にまた前出の大規模食品加工施設においては処理装置の運転操作技術を習熟したオペレータを専属配置することができるが、中小食品加工販売店では困難であるので、処理装置の操作方法はだれにでもできる簡素なものであることが求められる。
【0008】
ところで食品廃棄物の処理形態としては、店の営業、処理物の用途、保存性及びハンドリング性等を考慮した場合、悪臭の発生する恐れのあるコンポストとするよりも、乾燥品とすることが好ましい。
このような乾燥品を得るための乾燥装置としては、すでに大規模食品加工施設においては図6に示す真空乾燥機D′が用いられている。
【0009】
このものは螺旋回転翼25′を具えた処理槽2′内を減圧するとともに、この減圧下において処理物Wを加熱することで処理物Wから発生した凝縮性ガス(水蒸気)を排気して、前記処理物Wの乾燥並びに破砕を行う装置であり、螺旋回転翼25′によって処理物Wが常時流動するため均一な乾燥品Gを高効率で得ることができるというものである。
【0010】
そこで上記真空乾燥機D′を中小食品加工販売店で流用しようとした場合には、前出の問題点に加え、以下に示す真空乾燥機D′特有の問題を解決しなければならない。つまり既存の真空乾燥機D′では、処理物Wの投入口10′をコーン状の処理槽2′の上部に設け、乾燥後の処理物Wである乾燥品Gの排出口29′を処理槽2′の下部に設けているため、大規模食品加工施設ではホッパ、コンベヤ等適宜の搬送手段を附設して処理物Wの投入及び乾燥品Gの排出を行っている。しかし中小食品加工販売店においてこのような搬送機器を具えることは上述の問題点からも望ましくなく、このため高所に位置した投入口10′への処理物Wの投入は、作業者が踏台等に載った状態で行わなければならず、危険であるとともに作業効率が低いものとなってしまう。
【0011】
上述したように消費電力、ユーティリティーコスト、設置スペース及び運転操作等の制限を受けることから、中小食品加工販売店に適した装置の開発が遅れている状況の下、シンプルな構造で運転コストが低く、効果的な乾燥処理を行うことのできる安価な装置の開発が望まれている。
【0012】
【解決を試みた技術課題】
本発明はこのような背景を認識してなされたものであり、特に設置スペースが少なく且つ投入部、排出部が低い位置にあって操作性に優れ、補機類が少なく冷却水、圧縮エアーを使用せず消費電力がわずかであり、店舗、厨房等に設置するのに好適な、新規な食品廃棄物用真空乾燥機を開発することを技術課題としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1記載の食品廃棄物用真空乾燥機は、螺旋回転翼を具えた処理槽内を減圧するとともに、この減圧下において処理物を加熱攪拌することにより処理物から発生した凝縮性ガスを排気して、前記処理物の乾燥並びに破砕を行う装置において、前記処理槽における乾燥後の処理物の排出口処理槽上部に形成され、前記処理槽における排出口の蓋は常時開放傾向を有するとともに、この蓋による排出口の閉鎖は手動操作によって行われるものであり、且つ蓋による排出口の閉鎖状態の維持はラッチ機構によって行われ、このラッチ機構の解除は処理物の乾燥破砕処理が済んだ後にソレノイドに電気信号を送って、このソレノイドを作動させて行うものであり、前記ラッチ機構が解除された後の蓋は、開放傾向により動力を要することなく排出口を開放するものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、処理物の攪拌スペースは充分に確保しながらも装置全体の高さ寸法を短くできるので、設置スペースがわずかですむとともに、実作業として処理物の投入、乾燥品の取り出しを普通の作業姿勢のままで行うことができる。
また、実質的な排出口の開閉動作に圧縮エアーや電力を必要としないため、真空乾燥機全体の消費電力を著しく低減することができる。
【0014】
また請求項2記載の食品廃棄物用真空乾燥機は、前記要件に加え、前記処理槽内を減圧する系は、処理槽、コンデンサ、真空ポンプを直列接続して成るものであり、前記コンデンサの冷却はファンによる強制空冷によるものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、水蒸気等の凝縮のための機構を、従来装置のようにコンプレッサ、冷却機、ポンプ等の機器を要さずに構成するため、冷却水や圧縮エアーの使用を廃止するとともに真空乾燥機全体の消費電力を著しく低減することができる。
【0015】
また請求項3記載の食品廃棄物用真空乾燥機は、前記要件に加え、前記コンデンサと真空ポンプとの間の経路には、外気の導入手段を具えたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、コンデンサでの水蒸気等の凝縮が不充分であった場合でも、コンデンサと真空ポンプとの間の経路に付着した水分を再気化することで、真空ポンプの能力低下、故障を回避することができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の食品廃棄物用真空乾燥機について、図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1に示すものが食品廃棄物用真空乾燥機D(以下真空乾燥機Dと称す)であって、このものは筐体1内に具えた処理槽2の内部を減圧するとともに、この減圧下において処理物Wを加熱することで処理物Wから発生した凝縮性ガス(水蒸気)を排気して、前記処理物Wの乾燥並びに破砕を行って粒状の乾燥品Gを得るための装置である。
【0017】
前記真空乾燥機Dの具体的な構造は図1、3に示すように、筐体1内に、内部を気密状態とすることのできる処理槽2を具え、更にこの処理槽2、コンデンサ3及び真空ポンプ5を適宜の管路Pで直列接続するとともに前記コンデンサ3の排気部と真空ポンプ5との間の経路には外気導入部6を具え、また前記コンデンサ3の排水部の後段にドレン受け7を具えて成るものである。
また前記コンデンサ3の近傍にはファン8を具え、このファン8によってコンデンサ3の強制空冷を行うものである。
更に前記筐体1内における処理槽2の上部側方には排出口蓋開閉機構9を具えるものである。
なお上述した各機器類の運転制御は、筐体1の上部に組み込んだ操作パネルCによって行うものとする。
【0018】
以下、上述した真空乾燥機Dの各構成部材について詳しく説明する。
まず筐体1について説明するとこのものは図1、3に示すように、適宜の枠部材を金属板で囲繞した箱体であり、前面板の一部に前方から後方に向かって上昇する斜面を形成するとともに、この斜面に対し投入口10を開口して、更にこの投入口10の外側にガスケット10aを設置する。
前記投入口10を塞ぐための投入口扉11は、扉本体12中央に取り付けたボルト12aに対して防振ゴム12bを外嵌し、前記ボルト12aに内蓋13を挿通した上で袋ナット12cを用いて固定することで、前記内蓋13が面する方向に自由度を持たせるようにしたものである。
【0019】
また前記投入口扉11と筐体1との間にはガスダンパ14を具え、更に投入口扉11には把持用のバー11aを具えるものとする。
また前記扉本体12下面に対しては近接センサ15を具え、投入口扉11が閉じた状態を検出するようにする。
また筐体1の前面板の上部には開口部を設けるとともに適宜の網体を張設して、給気口16を形成する。
【0020】
そして正面視で筐体1内右側下部の空間を乾燥品取出室17として、この空間に乾燥品Gの受け容器18が出し入れ自在に配置されるものであり、この受け容器18は上面が開口された適宜の箱体にキャスタ18aを具えて成るものである。そして前記乾燥品取出室17は取出室扉19によって閉鎖される。
【0021】
次に処理槽2について説明するとこのものは図4に示すように、逆円錐形に形成した処理槽内板20の外側ほぼ全域に対して、適宜の間隔を開けて同様の逆円錐形のジャケット外体21を配するものであり、これら処理槽内板20及びジャケット外体21の上部開口部を天板22によって塞ぐことで、前記処理槽内板20の内部空間を乾燥処理のための処理空間Sとする。
なお本実施の形態では前記処理槽2への処理物Wの最大許容投入量が40Lとなるように設計した。
【0022】
また前記処理槽内板20とジャケット外体21との間には適宜ジャマ板21aを設けることで両部材の連結を図るとともに温水の循環経路Rを形成するものである。
また前記ジャケット外体21の下部に入水管21bを取り付け、一方、ジャケット外体21の上部に出水管21cを取り付けるとともに、これら入水管21b及び出水管21cに対して温水循環機Hを接続する。
【0023】
また前記天板22上にはモータM及び減速機23を備えるとともに、その出力軸を処理空間S内に配した軸24に連結するものであり、この軸24には先細り螺旋形状の螺旋回転翼25が取り付けられる。なお本実施の形態で用いるモータMは動力0.4kWと低消費電力のものとした。
【0024】
また前記天板22と螺旋回転翼25との間には渦流ブレーカ26が設けられるものであり、このものは螺旋回転翼25によって処理槽内板20に沿って上昇してきた処理物Wを中央部に寄せて落下させるための板材である。
【0025】
また前記天板22に対しては、適宜の開口部を設けるとともにこの開口部と前記筐体1における投入口10とをシュート27によって連結する。
また前記天板22に対しては排気口28を形成するものであり、ここにコンデンサ3に通ずる管路Pを連結する。
【0026】
また前記処理槽内板20とジャケット外体21との側周上部に対して、排出口29を形成するものであり、この排出口29に対して図4(b)(c)に示すようにフランジ29aを嵌め込むものである。
このフランジ29aは、前記ジャケット外体21の側周は平面視で円弧状となっており、このままだと排出口29を閉鎖するための構造が複雑なものとなってしまうため、実質的な排出口29の形状が平面視で直線状となるように変換するための部材である。
【0027】
次に前記コンデンサ3について説明すると、このものは金属壁を通して間接的に熱交換を行うことで水蒸気を冷却して凝縮液化させるための機器であり、本発明においてはこのための強制冷却手段としてファン8を用いるものである。なお本実施の形態において用いるファン8は動力0.1kWと低消費電力のものとした。
【0028】
次に前記真空ポンプ5について説明すると、このものは一般的なドライ真空ポンプであって、本実施の形態では動力0.2kWと低消費電力のものとした。
【0029】
次に前記外気導入部6について説明すると、このものは、前記コンデンサ3と真空ポンプ5との間の経路に設けられる外気の導入手段である。具体的には図1、2に示すように、前記コンデンサ3と真空ポンプ5とを結ぶ排気管路P1の途中にバルブV1を設け、このバルブV1の前後にそれぞれ分岐管路P2、P3を接続するとともに、これら分岐管路P2、P3の途中にバルブV2、V3を設け、且つその終端にフィルタ62、63を具えることで、排気管路P1への外気導入を可能としたものである。
【0030】
なお前記バルブV1の前段に設けた外気導入部6は、運転停止後に処理槽2内を常圧に戻すためのものであり、外気導入部6Aとする。また前記バルブV1の後段に設けた外気導入部6は、運転中に排気管路P1内で凝縮した水分を再気化するためのものであり、外気導入部6Bとする。
【0031】
次にドレン受け7について説明すると、このものは前記コンデンサ3によって凝縮した水を一時的に貯留しておくためのタンクであって、コンデンサ3に接続された排水管路P4の途中に配される。
【0032】
最後に前記排出口蓋開閉機構9について説明すると、このものは前記処理槽2における排出口29を、蓋90によって閉鎖するためのメカニズムであって、蓋90の開閉に際して圧縮エアー、電気等の動力源を必要としないように構成されている。
具体的には図5に示すように、排出口蓋開閉機構9は前記処理槽2における排出口29を覆うようにして設けたシュート91に対して諸部材を組み付けることで構成されるものであり、まず蓋90の移動範囲を設定する構造について説明すると、前記シュート91の前後面にそれぞれ軸受92を設けるとともにこれら軸受92に軸93を挿通する。この際、軸93に対してゲートアーム94を挿通するとともに適宜キーを用いる等して軸93に固定する。
なお前記シュート91に対しては点検扉95を一例として前面及び右側面の二カ所に設けた。
【0033】
前記ゲートアーム94はカラーに対して適宜補強板を用いて平板を固定したものであり、この平板に対して図示しない孔を形成するとともに、この孔にボルト90aを挿通し、更にこのボルト90aに対して遊持スプリング90bを外嵌めした状態で、ボルト90aの先端部を前記蓋90に形成した雌ねじ部にねじ込むものである。
すなわちこのような構造を採ることで、前記軸93の回転によって蓋90が移動してフランジ29aに押圧状態で密接し、排出口29を塞ぐものである。なお前記蓋90にはガスケット90cが設けられるとともに、遊持スプリング90bによって蓋90が面する方向に自由度を持たせるようにしてあるため、気密性を充分維持できる状態で排出口29を塞ぐことができる。
【0034】
次に蓋90の開閉機構について説明すると、本実施の形態では蓋90の閉鎖動作については手動によってのみ行うものとし、手前側の軸受92から突出した軸93の端部にハンドル96を固定する。
【0035】
一方、蓋90の開放動作についてはガスダンパ97によって行うものであり、以下この構造について説明すると、まず後方側の軸受92から突出した軸93に対してレバーアーム98を挿通するとともに適宜キーを用いる等して軸93に固定する。
このレバーアーム98はカラーに対して適宜補強板を用いて二枚の平板を固定したものであり、一方の平板に対して前記ガスダンパ97のロッド97aを軸止めする。なおガスダンパ97のもう一方のロッド97bは、シュート91に取り付けたダンパ受け97cに軸止めされる。
このような構造を採ることで、常時突出傾向にあるロッド97aによって軸93が回転して、蓋90はフランジ29aから離れることとなる。
【0036】
次に蓋90がフランジ29aに押圧状態で密接した状態を維持するための構造について説明する。
まず前記レバーアーム98のもう一方の平板に対して、その先端分に細径のロッド98aを具えるものであり、蓋90がフランジ29aに密接した状態で前記ロッド98aが位置する個所に配置したラッチ機構により、このロッド98aを係止するものである。
【0037】
前記ラッチ機構としてはスナッチロック99を用いるものであり、このスナッチロック99は、プランジャ99aを回動させることでロック状態を解除するものである。そして前記プランジャ99aの回動はソレノイド900により行うものとする。また前記蓋90が閉鎖された状態でレバーアーム98が位置する部分の近傍に近接センサ910を配することで、蓋90の閉鎖状態を検知するものである。
【0038】
前記排出口蓋開閉機構9は一例として上述のようにして構成されるものであり、蓋90の閉鎖動作は人力により行い、一方、蓋90の開放動作はソレノイド900に信号を送ってこのものを作動させるだけの極めて僅わずかな消費電力しか要さないものである。
【0039】
本発明の真空乾燥機Dは、一例として上述した機器類を構成要素とするものであり、以下この装置の作動態様について説明する。
【0040】
(1)運転の準備
〔温水による処理槽内の加熱〕
まず温水循環機Hを始動して処理槽2における循環経路Rに温水を循環させるものであり、一例として70℃の温水を15L/minの割合で循環させる。
【0041】
〔排出口の閉鎖〕
次に取出室扉19を開き、点検扉95を開いてシュート91内を目視点検するものであり、排出口29及び蓋90に異物の付着や傷が付いていないかを確認する。
続いて点検扉95を閉じた後、ハンドル96を操作して蓋90をフランジ29aに押圧状態で密接させるものであり、この状態はスナッチロック99にロッド98aがロックされることで維持される。なおこのように排出口29が蓋90によって閉鎖された状態は近接センサ910で検出されてその情報は操作パネルCに送られる。
【0042】
〔受け容器のセット〕
次に前記シュート91の下方に受け容器18をセットするものであり、この受け容器18には適宜ビニール袋を入れ込んでおく。
【0043】
〔処理物の投入〕
続いて投入口10周辺に異物の付着や傷が付いていないかを確認した後、処理物Wたる食品廃棄物を投入するものであり、本実施の形態では20〜40L(重量5〜10kg)が投入量の許容範囲となる。
そして投入口扉11を閉めるものであり、内蓋13をガスケット10aに押圧状態で密接させるものである。なおこのように投入口10が投入口扉11によって閉鎖された状態は近接センサ15で検出されてその情報は操作パネルCに送られる。
【0044】
(2)真空乾燥機の運転開始
続いて真空乾燥機Dを始動するものであり、操作パネルCの始動ボタンを押すと、操作パネルCでは前記近接センサ15、近接センサ910からの信号を認識してシステムを起動する。
【0045】
〔真空ポンプの始動〕
真空乾燥機Dが運転されるとまず初めに処理空間S内の気圧を減ずるものであり、真空ポンプ5の吸引作用によって処理空間S内の気圧は6〜12kPaまで減圧される。この気圧下での水の沸点は約40〜50℃にまで低下するため、処理物Wからの水分蒸発が促進されることとなる。
【0046】
〔螺旋回転翼による攪拌〕
そしてモータMを起動して螺旋回転翼25を回転させると、処理物Wは処理槽2内において図4に示すように、処理槽内板20内壁に沿って上昇し、渦流ブレーカ26により中央部に寄せられてここから落下するという経路を循環しながら破砕されると同時に均等に加熱される。
【0047】
〔コンデンサによる凝縮〕
このような状況で処理物W内に含まれる水分が気化するものであり、この水蒸気は排気口28から管路Pに導かれてコンデンサ3に至り、ここでファン8によって強制冷却されて凝縮する。この水は排水管路P4に位置するドレン受け7に至って、ここで一次的に貯留された後、外部に排水される。
一方、コンデンサ3から排出される水分の除去された気体は排気管路P1を通って真空ポンプ5に至るものであり、ここから外部に排気される。
【0048】
〔外気導入による再気化〕
なお上述のコンデンサ3から排出されて排気管路P1内に位置する気体については、水分が除去されていいるとはいえ、若干の水蒸気を含むことがあり、外気温度条件等によってはこの水蒸気は排気管路P1内において凝縮してしまう。このような水分が真空ポンプ5に入ると能力低下や故障の原因となるため、バルブV3を間欠的に開放して分岐管路P3から外気を導入することで、前記水分の再気化を行うものである。
本実施の形態では前記バルブV3の開放は20分に一回、10秒程度行うものとする。
【0049】
(3)運転停止動作
〔外気導入による定圧化〕
その後、所定時間が経過して処理物Wが所望の乾燥品Gの状態となった時点で真空ポンプ5を停止して、バルブV1を閉鎖するとともに、バルブV2を開放して外気を導入し、管路P及び処理空間S内の気圧を常圧に戻すものである。
【0050】
〔乾燥品の排出〕
続いて蓋90の開放動作を行うものであり、ソレノイド900を作動させてスナッチロック99を解除すると、ガスダンパ97の作用により軸93が回転し、蓋90がフランジ29aから離反するため排出口29が開放状態となる。
このとき螺旋回転翼25は依然として回転しているものであり、乾燥品Gは螺旋回転翼25によって処理槽内板20内壁に沿って上昇し、排出口29から排出されて、シュート91の下方に位置する受け容器18内に至ることとなる。
その後すべての機器を停止して運転操作が終了するものである。
【0051】
【発明の効果】
本発明の真空乾燥機Dは、図6に示した従来型の真空乾燥機D′にくらべて、冷却水、圧縮エアーを使用しないため消費電力を著しく低減したものである。これはまず第一にコンデンサ3の冷却手段として低消費電力のファン8を用いていることにより、また第二に排出口29の蓋90を電力を要さずに開閉動作させることによるものである。
しかしながらその反面、コンデンサ3の冷却能力としては冷凍機や低温ブライン等を用いる冷却機を使用した従来型の真空乾燥機D′よりも低いものとなるため、排気管路P1内で凝縮した水分が真空ポンプ5に悪影響を及ぼすことも考えられるが、この水分を再気化するための外気導入部6Bによってこの問題を解消している。
【0052】
また本発明の真空乾燥機Dは、処理槽2における乾燥品Gの排出口29を処理槽2上部に形成したので、処理物Wの攪拌スペースは充分に確保しながらも装置全体の高さ寸法を短くできるので、設置スペースがわずかで済むものである。
【0053】
更にまた本発明の真空乾燥機Dは、排出口29と蓋90の目視点検及び閉鎖、投入口扉11の目視点検のみを行った後は操作パネルCのボタンを押すだけで始動することができ、誰にでも簡単に操作できるものである。
また処理物Wの投入並びに乾燥品Gの取り出しを通常の姿勢のまま行うことができる。
【0054】
このように、特に設置スペースが少なく且つ投入部、排出部が低い位置にあって操作性に優れ、補機類が少なく消費電力がわずかであり、店舗、厨房等に設置するのに好適な新規な食品廃棄物用真空乾燥機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の真空乾燥機を一部透視して示す透視図並びに投入口扉の縦断正面図及び側面図である。
【図2】 真空乾燥機に具えた各機器間の接続の様子を示すブロック図である。
【図3】 真空乾燥機を示す正面図、平面図及び側面図である。
【図4】 処理槽を示す骨格図である。
【図5】 排出口蓋開閉機構を示す斜視図及び蓋の分解斜視図である。
【図6】 大規模食品加工施設において用いられている真空乾燥機を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 筐体
10 投入口
10a ガスケット
11 投入口扉
11a バー
12 扉本体
12a ボルト
12b 防振ゴム
12c 袋ナット
13 内蓋
14 ガスダンパ
15 近接センサ
16 給気口
17 乾燥品取出室
18 受け容器
18a キャスタ
19 取出室扉
2 処理槽
20 処理槽内板
21 ジャケット外体
21a ジャマ板
21b 入水管
21c 出水管
22 天板
23 減速機
24 軸
25 螺旋回転翼
26 渦流ブレーカ
27 シュート
28 排気口
29 排出口
29a フランジ
3 コンデンサ
5 真空ポンプ
6 外気導入部
6A 外気導入部
6B 外気導入部
62 フィルタ
63 フィルタ
7 ドレン受け
8 ファン
9 排出口蓋開閉機構
90 蓋
90a ボルト
90b 遊持スプリング
90c ガスケット
91 シュート
92 軸受
93 軸
94 ゲートアーム
95 点検扉
96 ハンドル
97 ガスダンパ
97a ロッド
97b ロッド
97c ダンパ受け
98 レバーアーム
98a ロッド
99 スナッチロック
99a プランジャ
900 ソレノイド
910 近接センサ
C 操作パネル
D 食品廃棄物用真空乾燥機(真空乾燥機)
G 乾燥品
H 温水循環機
M モータ
P 管路
P1 排気管路
P2 分岐管路
P3 分岐管路
P4 排水管路
R 循環経路
S 処理空間
V1 バルブ
V1 バルブ
V2 バルブ
V3 バルブ
W 処理物(食品廃棄物)

Claims (3)

  1. 螺旋回転翼を具えた処理槽内を減圧するとともに、この減圧下において処理物を加熱攪拌することにより処理物から発生した凝縮性ガスを排気して、前記処理物の乾燥並びに破砕を行う装置において、前記処理槽における乾燥後の処理物の排出口処理槽上部に形成され、前記処理槽における排出口の蓋は常時開放傾向を有するとともに、この蓋による排出口の閉鎖は手動操作によって行われるものであり、且つ蓋による排出口の閉鎖状態の維持はラッチ機構によって行われ、このラッチ機構の解除は処理物の乾燥破砕処理が済んだ後にソレノイドに電気信号を送って、このソレノイドを作動させて行うものであり、前記ラッチ機構が解除された後の蓋は、開放傾向により動力を要することなく排出口を開放するものであることを特徴とする食品廃棄物用真空乾燥機。
  2. 前記処理槽内を減圧する系は、処理槽、コンデンサ、真空ポンプを直列接続して成るものであり、前記コンデンサの冷却はファンによる強制空冷によるものであることを特徴とする請求項1記載の食品廃棄物用真空乾燥機。
  3. 前記コンデンサと真空ポンプとの間の経路には、外気の導入手段を具えたことを特徴とする請求項2記載の食品廃棄物用真空乾燥機。
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