JP4316868B2 - 透明導電積層体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明導電積層体に関する。さらに詳しくは、高分子フィルム上に透明導電膜を有する、透過率が向上した透明導電積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種表示素子或いは薄膜太陽電池の電極部には透明導電膜が用いられている。また、一般にそのような透明導電膜を有した透明電極基板にはガラスが用いられている。一方、近年の携帯移動端末の小型化・軽量化に伴って、透明電極基板にもさらなる軽量な部材が要求されている。また、素子の形状に自由度を持たせたいという要望が強まりつつある。そのため、基板材料としてはガラスに比べてより軽量で、且つ加工性に富む透明な高分子フィルムが用いられつつある。例えば、携帯電話や情報携帯端末には、透明な高分子フィルム上に透明導電膜が形成、加工された透明導電性積層体を用いて作成されたフィルム液晶が使用されている、或いは透明導電積層体を用いて作成されたタッチパネルが入力インターフェイスとして用いられている。また、高分子フィルムを基板として用いる有機EL素子や、電子ペーパーの開発も盛んに行われている。さらには、薄膜太陽電池においても透明導電膜を積層した透明導電積層体が用いられつつある。
【0003】
従来、透明導電性積層体の全光線透過率を上げる手段として、硬化性樹脂層上に光学干渉層を積層する方法や、透明導電性層と硬化性樹脂層間に光学干渉層を設ける方法などが知られている(例えば特許文献1参照)。しかし光学干渉層は複数の層から形成する必要があり工程数が多く、かつ各層の膜厚を厳密に制御する必要があり工程が複雑である。しかし複数層から形成される光学干渉層の導入なしでは従来の透明導電積層体では透過率の向上は困難であった。
【0004】
特許文献1には、請求項1にあるように、透明な基体の一方の面上に透明導電層が設けられ、かつ前記基体の反対側の面上に反射防止層が設けられてなる透明導電積層体に関する記載がなされて、高分子フィルム上の片面に透明導電膜を設け、さらにその反対面側に反射防止層を形成し、透過率を向上させた透明導電性フィルムとして提案されている。しかし、当該特許における反射防止層は、高屈折率層と低屈折率層の2層以上の無機セラミックス膜を物理的成長法により形成する必要があり、コストが著しく増大するというデメリットがあった。
【0005】
【特許文献1】
特開昭59−214108号公報(特許請求の範囲等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
高分子フィルムを基板としてその上に透明導電膜を積層するには、高分子基板の全光線透過率が高いことが望ましいのは言うまでもないが、基本的に吸収による光の損失がないため、反射に由来する光の損失の低減が透過率の向上に寄与する。高分子フィルムに直接透明導電膜が形成される場合には、反射を最小限に抑制するために、透明導電膜の膜厚を制御する方法により透過率を向上させることができる。しかし、一般には、かかる透明導電膜は高分子フィルムとの密着性に問題があるために、例えばそれらの間に接着層としてエネルギー硬化性樹脂層を設けることが多い。
【0007】
しかしながら、透明導電性積層体の全光線透過率は、エネルギー硬化型樹脂層と高分子フィルムとの界面、エネルギー硬化型樹脂層と透明導電膜との界面、及び空気と透明導電膜との界面(表面)で主として起こる反射光により、十分良好であるとはいえないのが現状である。
【0008】
本発明の目的は、高分子フィルム上に透明導電膜を設けた透明導電積層体において、透過率が向上した透明導電積層体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
高分子フィルム上に形成されてなるエネルギー硬化型樹脂層は、その組成が有機物であるがゆえに、その屈折率は通常1.5〜1.6程度となっている。これは高分子フィルムの1.5〜1.7と近い値である。エネルギー硬化型樹脂層の屈折率が高分子フィルムの屈折率と等しくなる場合には、エネルギー硬化型樹脂層と高分子フィルムとの界面で発生する反射光は存在しない。この場合、問題となるのは、空気層との界面(表面)の反射となる。
【0010】
本発明者らは、このような現状を鑑み、空気層との反射を抑制し、さらに高分子フィルムとエネルギー硬化型樹脂層との界面での反射も抑制することに着目した。そして、高分子フィルムと透明導電膜の両方の材料に接する機会のあるエネルギー硬化型樹脂層の屈折率を制御することが、界面、表面の反射を抑制する上で、非常に重要な位置にあることを見出した。さらに具体的には、高分子フィルムの屈折率より小さな屈折率を有するエネルギー硬化型樹脂層を形成した場合、界面や表面の反射を抑制できることを見出した。ところが、エネルギー硬化型樹脂層は、一般的に有機物であるため、屈折率を高分子フィルムに対して大きく低減させることが困難であった。
【0011】
そこで、本発明者らは、エネルギー硬化型樹脂層の屈折率を低減させるために、該エネルギー硬化型樹脂層中に低屈折率材料として知られている無機物質を添加するという方法に着目した。そして、該無機物質として弗化マグネシウムを取り上げ、かかる弗化マグネシウムの超微粒子を分散、含有させることにより、本発明者らが危惧したヘーズの発生を抑制しつつ、エネルギー硬化型樹脂層の屈折率を低減させることを具現化できることを見出した。
【0012】
即ち本発明は、以下の通りのものである。
1. 高分子フィルムの少なくとも一方の面に透明導電膜が形成されてなる透明導電積層体において、前記高分子フィルムの少なくとも一方の面においては前記高分子フィルムと前記透明導電膜との間にコート層が形成され、前記コート層は、主として弗化マグネシウムからなり、かつ一次粒径が100nm以下である無機超微粒子を含有するエネルギー線硬化型樹脂からな、なおかつ前記無機超微粒子がエネルギー硬化型樹脂に対して10〜400phr(phrは固形分重量分率)含まれることを特徴とする透明導電積層体。
2. 透明導電膜が、酸化インジウムを主成分とし、酸化錫又は酸化亜鉛が添加されてなる上記1の透明導電積層体。
3. 無機超微粒子は全体として屈折率が1.45以下である、上記1、2の透明導電積層体。
4. 弗化マグネシウムを主たる成分とする無機超微粒子が、一次粒径が100nm以下であり、かつ酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウムおよび酸化セリウムからなる群より選ばれる1種類以上の超微粒子を、弗化マグネシウムの重量に対して30重量%以下の割合で含む上記1〜3の透明導電積層体。
5. コート層中に界面活性剤が0.01〜1phr(phrは固形分重量分率)含まれる上記4の透明導電積層体。
6. コート層の厚みが0.01〜10μmである上記1〜5の透明導電積層体。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について順次説明していく。
【0014】
本発明に使用される高分子フィルムを構成する高分子材料としては、熱可塑性高分子、熱または光硬化性高分子が挙げられる。中でも、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6ナフタレートといったポリエステル系高分子、ポリオレフィン系高分子、ポリカーボネイト、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート等の熱可塑性高分子が挙げられる。これらは2種類以上併用してもよい。また光学的機能または熱力学的機能を付与するために、これらの高分子に第二、第三成分を共重合した、共重合高分子を用いることができる。
【0015】
特に、液晶表示素子のような光学用途にはビスフェノール成分を有する透明性が良好な芳香族ポリカーボネイトが望ましい。芳香族ポリカーボネイトの製法は特に限定されないが、はホスゲン法で重合し、溶液流延法によって作成されたフィルムが透明性、光学等方性等が良好である。
【0016】
かかるビスフェノール成分としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンを挙げることができる。
【0017】
これらは2種類以上組み合わせてもよい。即ちかかる芳香族ポリカーボネイトは共重合ポリカーボネイトでもブレンド体でもよい。
【0018】
これらの高分子は、耐熱性の指標となるガラス転移温度が高いことが望ましい。例えばビスフェノールAタイプ(ビスフェノールAをビスフェノール成分としたもの)の芳香族ポリカーボネイトでは、150℃の耐熱温度がある。さらに9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンや9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンを例えばビスフェノールAと共重合した芳香族ポリカーボネイトでは、共重合組成にもよるが、200℃近い耐熱温度がある。成形性、透明性、経済性等を考慮すると、共重合組成としては、ビスフェノールAが20〜70モル%であることが好ましい。このような高耐熱性を有する光学等方性の高分子フィルムは、液晶表示素子や有機発光ダイオウド素子、電子ペーパーの製造工程における熱履歴に対し安定であることから、これらの用途に好適である。
【0019】
さらに、新規機能を発現させるために複数の高分子をブレンドした高分子を用いることもできる。さらには、本発明に用いる高分子フィルムは、多層の共押出し高分子フィルムを用いることもできる。
【0020】
また、高分子フィルムの厚みとしては、0.01〜0.4mmのものを使用することができるが、0.1〜0.2mm程度が液晶等の光学用途としては視認性の観点より望ましい。また、0.01mm程度の高分子フィルムに形成した後、他の厚さの大きい高分子フィルムに粘着剤を介して貼り合わせて用いても構わない。
【0021】
さらに高分子フィルムが光学等方性として優れるものが好ましく用いられる用途においては、リターデーデョンが30nm以下、好ましくは15nm以下のものが好適である。
【0022】
本発明の透明導電積層体は、前記高分子フィルムとその少なくとも一方の面に無機超微粒子を含むエネルギー線硬化型樹脂層をコート層として設けてなるが、以下に該コート層について詳述する。
【0023】
エネルギー線硬化型樹脂に添加されてなる無機超微粒子は、主として弗化マグネシウムから構成される(以下、弗化マグネシウム超微粒子ということがある)。用いる弗化マグネシウムの一次粒径は100nm以下である。一次粒径とは、平均粒子の大きさ(径)である。一次粒径が100nmを超えると、弗化マグネシウム超微粒子の凹凸がコート層の表面に反映され、アンチグレア効果やアンチニュートンリング効果を呈すが、本発明の目的である透過率の向上には効果的ではない。弗化マグネシウム超微粒子の一次粒径は小さいほどヘーズが抑制され目的である透過率向上の効果はあるものの、弗化マグネシウム超微粒子の分散が困難になる。弗化マグネシウム超微粒子の一次粒径は、5nm程度が下限であると考えられる。しかし、分散技術が進歩することにより、さらに一次粒径を低減させることが可能になると考えられる。
【0024】
本発明においては、エネルギー線硬化型樹脂からなるコート層中の弗化マグネシウム超微粒子は、該コート層の全体としての屈折率(平均屈折率)を、好ましくは1.45以下にできる範囲で、目的に応じ適宜他の無機超微粒子を含有しても構わない。これは、複数種の超微粒子を添加した状態により、個々の機能を発現させることを目的としている。特にハードコート性を高めるという目的をもつ場合には、弗化マグネシウムよりもモース硬度の大きい酸化珪素超微粒子を入れることで、それを達成できる。具体的には、例えば酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウムおよび酸化セリウムからなる群より選ばれる1種類以上の一次粒径が100nm以下の超微粒子を50重量%以下の割合で、好ましくは20重量%以下の割合で含むことができる。
【0025】
また、本発明における弗化マグネシウムを主たる成分とする超微粒子は、エネルギー線硬化型樹脂に対して、固形分重量分率、すなわち硬化した樹脂の重量を基準にして10〜400phr(phrは固形分重量分率)含まれる。10phrより少量であると、透過率向上の効果が少ない。また、400phrより多いと、透明導電膜との密着性が著しく低下し、実用に耐えなくなってしまう。好適には、10〜300phr、さらに好適には10〜200phrである。
【0026】
コート層に添加してなる弗化マグネシウムを主たる成分とする超微粒子において、特に弗化マグネシウムに酸化珪素を混入した超微粒子をエネルギー硬化型樹脂層に添加した場合には、界面活性剤を0.01〜1phr程度共存することで、酸化珪素超微粒子を選択的にコート層表層に偏析させることができる。この場合、単層でアンチリフレクションフィルムの効果を発現するので、透過率をさらに向上させることができる。かかる界面活性剤としては、例えばアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤を挙げることができる。特に、シリコン系、フッ素系の界面活性剤が望ましい。界面活性剤が0.01phrを下回ると無機酸化物超微粒子のエネルギー線硬化型樹脂中での分散が悪くなる。一方、1.0phrを越えると、界面活性剤が表面に高濃度に析出し、透明導電膜との密着性が悪くなってしまう。より好適には0.03〜0.7phrである。かかる界面活性剤はコート層形成時にエネルギー線硬化型樹脂中に添加混合することができる。
【0027】
本発明では、エネルギー線硬化型樹脂を用いてコート層を形成しているが、これらは、放射線、紫外線、電子線、X線、ガンマ線、熱線からなる群の少なくとも1種類以上の線によって硬化させることができる樹脂である。このような樹脂は単独で使用しても良いし、複数を混合して使用しても良い。主として、紫外線や電子線によって硬化させることができる樹脂としては、紫外線硬化性アクリル樹脂等を挙げることができる。熱線によって硬化させることができる樹脂としては、エポキシ樹脂、有機ポリシロキサン系樹脂のような珪素含有樹脂を挙げることができる。広義にはメラミン樹脂、ウレタン樹脂、アルコキシド樹脂等も含むことが可能である。このコート層は膜厚を0.01〜10μmとするのが望ましい。特に望ましいのは1〜5μmである。
【0028】
本発明におけるコート層は、高分子フィルムの少なくとも片方の面に形成することができるが、無論両面に形成することが可能である。このとき、透明導電膜を形成する面には弗化マグネシウムを主たる成分とする超微粒子を好ましくは界面活性剤とともに添加したコート層を形成するのであるが、高分子フィルムを挟んで反対側の無機薄膜を形成しない面側のコート層はこれらの構成要件を満たしていなくても構わない。即ち弗化マグネシウム超微粒子が添加されていないエネルギー線硬化型樹脂層が形成されても良い。さらに透明導電膜を形成しない面に形成されてなるエネルギー線硬化型樹脂層にはフィルムの滑り性を確保するために、0.1〜10μmの大きさのフィラーが入っていても構わない。フィラーは透明性と滑り性が確保できれば、有機物・無機物の種類を問わない。或いは、表面を意図的に荒れた状態にし、ギラツキ防止の効果をもたせることが可能である。弗化マグネシウムを主たる成分とする無機超微粒子を用いても構わない。無論、0.1〜10μmのフィラーが添加されていても構わない。
【0029】
本発明における透明導電膜は、酸化インジウムを主成分とし、好ましくは酸化錫又は酸化亜鉛が添加されている。かかる酸化錫又は酸化亜鉛の量は透明導電積層体の用途に強く依存し、適宜選択されることが望ましい。例えば、表示体の電極などに用いる場合は、酸化錫を3〜20重量%含む透明導電膜を用いることができる。酸化錫の量が3重量%より小さくなると、結晶化が進みすぎてクラックが入ることが多くなる。また、20重量%より多くなると、酸化錫に由来する黄色味が著しく強くなる。より好ましくは3〜10重量%である。
【0030】
あるいは上記透明導電膜では、酸化インジウムを主たる材料として酸化亜鉛を5〜20重量%添加させた透明導電膜を用いることもできる。酸化亜鉛を含んだ透明導電膜は、酸化亜鉛の量が7.5〜20重量%の範囲で非晶質の透明導電膜になる。また、この膜の結晶転移温度は200℃以上であり、実用的な高分子基板の温度範囲において非晶質を維持することができる。特に耐熱性が必要な工程を含む素子形成に際しては酸化インジウムに酸化亜鉛を添加した透明導電膜を用いることが望ましい。
【0031】
本発明における、透明導電膜の形成手法としては、例えばDCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、パルスレーザーデポジション法、これらを複合した物理的形成法等を用いることができるが、大面積に対して均一な膜厚の透明導電膜を形成するという工業生産性に着目すると、DCマグネトロンスパッタリング法が望ましい。なお、バリア膜の場合は、上記物理的形成法のほかに、Chemical Vapor Deposition(以下CVD)、ゾルゲル法などの化学的形成法を用いることもできる。
【0032】
スパッタリングに用いるターゲットは酸化物焼結ターゲットを用いることが望ましいが、金属インジウムに金属錫または金属亜鉛を添加した合金ターゲットを用いる、反応性スパッタ法を用いても構わない。
【0033】
本発明では、酸化物焼結ターゲットを用いてDCマグネトロンスパッタリング法により上記透明導電膜を製膜する場合は、該透明導電膜を製膜する真空槽中の圧力(背圧)を一旦1.3×10-4Pa以下とし、次いで不活性ガス及び酸素を導入する製造方法にて形成することができる。透明導電膜を製膜する真空槽中の圧力は一旦1.3×10-4Pa以下にすることが、真空槽中に残留し、且つ透明導電膜の特性に影響を与えることが懸念される分子種の影響を低減できるので望ましい。より望ましくは、5×10-5Pa以下、さらに望ましくは2×10-5Pa以下である。
【0034】
次いで導入される不活性ガスとしては、例えばHe、Ne、Ar、Kr、Xeを用いることができ、原子量の大きな不活性ガスほど形成される膜へのダメージが少なく表面平坦性が向上すると言われている。しかし、コスト面を考えるとArが望ましい。この不活性ガスには膜中に取り込まれる酸素濃度を調整するために、分圧に換算して1.3×10-4〜7×10-2Pa台の酸素を添加しても構わない。さらに、酸素の他にO3、N2、N2O、H2O、NH3等を目的に応じて用いることができる。
【0035】
また、本発明では、透明導電膜を製膜する真空槽中の水の分圧を1.3×10-4Pa以下とし、次いで不活性ガス及び酸素を導入する製造方法にて形成することができる。水の分圧は、より望ましくは、4×10-5Pa以下、さらに望ましくは2×10-5Pa以下に制御できる。しかし、非晶質での状態を変化させるために、水を意図的に1.3×10-4〜3×10-2Paの範囲で導入しても構わない。この調整は、一旦真空を形成した後に、バリアブルリークバルブやマスフローコントローラーを用いて水を導入することで行っても良い。また、真空槽の背圧を制御することによっても実施することができる。
【0036】
本発明における水分圧を決定するときには、差動排気型のインプロセスモニターを用いても良い。またはダイナミックレンジが広く、0.1Pa台の圧力下においても計測が可能な四重極質量分析計を用いても良い。また、一般的に、1.3×10-5Pa程度の真空度においては、その圧力を形成しているのは水である。よって、真空計によって計測された値をそのまま水分圧と考えても構わない。
【0037】
本発明においては、基板として高分子フィルムを用いるため、基板温度を当該高分子フィルムの軟化点温度より上昇させることはまずできない。よって、無機薄膜を形成するためには、高分子フィルムの温度は室温以下程度から軟化点温度以下とする必要がある。代表的な高分子フィルムであるポリエチレンテレフタレートの場合、特別な処理を行わないときは基板温度を80℃以下の温度に保ったまま導電膜等の無機薄膜を形成することが望ましい。より望ましくは50℃以下の基板温度にて、さらに望ましくは20℃以下である。また、耐熱高分子の上であっても、高分子フィルムからのアウトガスの制御という観点より80℃以下、より望ましくは50℃以下、さらに望ましくは20℃以下に設定した基板温度で形成することが望ましい。
【0038】
本発明のエネルギー線硬化型樹脂よりなるコート層は、高分子フィルムとの密着性を向上させるために、別途アンカー層を設けることができる。アンカー層には、例えば紫外線硬化性アクリル樹脂、エポキシ樹脂、有機ポリシロキサン系樹脂のような珪素含有樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アルコキシド樹脂を用いることができる。アンカー層の膜厚は0.01〜5μmにすることが望ましい。5μmを超えると、高分子フィルムとの密着性が逆に悪くなってしまう。0.01μm未満では均一な膜形成ができなくなってしまう。特に望ましいのは、0.1〜3μmである。
【0039】
あるいはアンカー層としては、無機物または有機物またはそれらの複合材料とすることができる。アンカー層の形成にはコーターを用いた塗布法や、スプレー法、スピンコート法、インラインコート法等が用いられることが多いが、この限りではない。また、スパッタ法、蒸着法といった、物理的形成法、CVDの手法が用いられても構わない。物理的形成法、CVDの手法を用いた場合では、例えば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸化物や、窒化珪素、窒化チタン、窒化タンタル等の窒化物、酸化窒化珪素のような酸窒化物、あるいは、弗化マグネシウム、弗化カルシウム等の弗化物を単体あるいは混合したものを形成して用いることができる。無論、光学特性としてレターデーションが低く、尚且つ透過率が高いことが望ましい。アンカー層として用いることができる酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸化物や、窒化珪素、窒化チタン、窒化タンタル等の窒化物、酸化窒化珪素のような酸窒化物、あるいは、弗化マグネシウム、弗化カルシウム等の弗化物を単体あるいは混合したものは、本発明のコート層と透明導電膜の間に形成されてもよい。この場合は、コート層より屈折率を大きくし、透明導電膜より屈折率を小さくすることが望ましい。透明導電膜の屈折率は約2.0程度であるので、1.45から2.0程度の屈折率にすることがさらなる透過率の向上の観点より望ましい。
【0040】
上記説明からあきらかなように、本発明の好適な実施の態様は次のとおりである。
【0041】
高分子フィルムの少なくとも一方の面に透明導電膜が形成された透明導電積層体において、(i)当該高分子フィルムの一方の面に、一次粒径が100nm以下であり、弗化マグネシウムを主たる成分とする超微粒子を含み、かつエネルギー線硬化型樹脂からなるコート層が透明導電膜に接するようにして形成されてなる透明導電積層体であり、該透明導電膜が、酸化インジウムを主成分とし、酸化錫又は酸化亜鉛が添加されたものである透明導電積層体である。その際、当該無機超微粒子がエネルギー硬化型樹脂に対して10〜400phr(phrは固形分重量分率)含まれるものである。また、コート層には好ましくは平均の屈折率が1.45以下である範囲で、酸化珪素等の他の超微粒子を含有する。
【0042】
【実施例】
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0043】
透明導電膜の比抵抗は、四端子抵抗計である三菱化学製LorestaMP MCP−T350を用いて表面抵抗を測定し、蛍光X線法で測定した膜厚の積として計算で求めた。
【0044】
全光線透過率、濁度は、日本電色社製A300で測定した。
【0045】
密着性は、碁盤目状にカッティングした箇所をテープで剥離して、剥がれが発生しているか否かを目視で確認した。また、剥離が無い箇所を数え、剥離が無い場合を良好、剥離が発生している場合を不良として評価した。
【0046】
[実施例1]
ビスフェノールA(50モル、45.5g)と9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(50モル、75.4g)を界面縮重合法(例えばWO00/26705公報参照)により共重合して得た共重合ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させ、溶液流延法により厚さ120μmのポリカーボネイトフィルムを作成した。このフィルムの両面に、一次粒径が50nmで屈折率が1.35の弗化マグネシウム超微粒子を100phr含むアクリル系紫外線硬化型樹脂を3μmの厚みで形成しコート層を作成した。弗化マグネシウム超微粒子の使用量は、硬化したときの樹脂の重量を基準としてその添加量を決定した(以下の実施例も同様)。
【0047】
コート層を形成した後の積層体の全光線透過率は、92.5%であった。
【0048】
このように作成した積層体をスパッタリングチャンバーに投入し、到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を5.3E−3Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに2W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、この積層体のコート層上に透明導電膜を125nm積層し、積層フィルムとして透明導電積層体を得た。
【0049】
この積層体の、成膜直後の比抵抗は6.0E−4Ω・cmであり、全光線透過率は89%であった。密着性は良好であった。
【0050】
この積層体に130℃2時間の熱処理を実施した。その結果、比抵抗は4.5E−4Ω・cmになり、全光線透過率は90%であった。
【0051】
実施例、比較例での弗化マグネシウムを主たる成分とする超微粒子の添加量、透過率は、表1にも示した。
【0052】
[実施例2]
基板として、厚さ120μmのポリカーボネイトフィルム(ピュアエース:帝人製)の両面に、一次粒径が50nmで屈折率が1.35の弗化マグネシウム超微粒子を100phr含むアクリル系紫外線硬化型樹脂を3μmの厚みで形成しコート層を作成した。コート層を形成した後の積層体の全光線透過率は93.5%であった。
【0053】
このように作成した積層体をスパッタリングチャンバーに投入し、到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を5.3E−3Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに2W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、この積層体のコート層上に透明導電膜を125nm積層し、透明導電積層体を得た。
【0054】
この透明導電積層体の、成膜直後の比抵抗は5.8E−4Ω・cmであり、全光線透過率は89%であった。密着性は良好であった。
【0055】
この透明導電積層体に130℃2時間の熱処理を実施した。その結果、比抵抗は4.0E−4Ω・cmになり、全光線透過率は90%であった。
【0056】
[実施例3]
基板として、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートの両面に、一次粒径が50nmで屈折率が1.35の弗化マグネシウム超微粒子を100phr含むアクリル系紫外線硬化型樹脂を3μmの厚みで形成しコート層を作成した。コート層を形成した後の積層体の全光線透過率は93%であった。
【0057】
このように作成した積層体をスパッタリングチャンバーに投入し、到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を5.3E−3Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに2W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、この積層体のコート層上に透明導電膜を125nm積層し、透明導電積層体を得た。
【0058】
この透明導電積層体の、成膜直後の比抵抗は5.8E−4Ω・cmであり、全光線透過率は89%であった。密着性は良好であった。
【0059】
この透明導電積層体に130℃2時間の熱処理を実施した。その結果、比抵抗は4.9E−4Ω・cmになり、全光線透過率は90%であった。
【0060】
[実施例4]
基板として、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートの両面に、一次粒径が50nmで屈折率が1.35の弗化マグネシウム超微粒子を300phr含むアクリル系紫外線硬化型樹脂を3μmの厚みで形成しコート層を作成した。コート層を形成した後の積層体の全光線透過率は93.5%であった。
【0061】
このように作成した積層体をスパッタリングチャンバーに投入し、到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を5.3E−3Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに2W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、この積層体のコート層上に透明導電膜を125nm積層し、透明導電積層体を得た。
【0062】
この透明導電積層体の、成膜直後の比抵抗は5.8E−4Ω・cmであり、全光線透過率は90%であった。密着性は良好であった。
【0063】
この透明導電積層体に130℃2時間の熱処理を実施した。その結果、比抵抗は4.9E−4Ω・cmになり、全光線透過率は91%であった。
【0064】
[実施例5]
基板として、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートの両面に、一次粒径が50nmで屈折率が1.35の弗化マグネシウム超微粒に対して一次粒径が20nmで屈折率が1.45の酸化珪素超微粒子を10重量%添加した弗化マグネシウムを主たる成分とした超微粒子を100phr含み、界面活性剤としてSH28PA(東レダウコーニング社製)を0.3phr含むアクリル系紫外線硬化型樹脂を3μmの厚みで形成しコート層を作成した。コート層を形成した後の積層体の全光線透過率は92%であった。
【0065】
このように作成した積層体をスパッタリングチャンバーに投入し、到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を5.3E−3Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに2W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、この積層体のコート層上に透明導電膜を125nm積層し、透明導電積層体を得た。
【0066】
この積層体の、成膜直後の比抵抗は5.4E−4Ω・cmであり、全光線透過率は89%であった。密着性は良好であった。
【0067】
この積層体に130℃2時間の熱処理を実施した。その結果、比抵抗は4.4E−4Ω・cmになり、全光線透過率は90%であった。
【0068】
[実施例6]
基板として、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートの両面に、一次粒径が50nmで屈折率が1.35の弗化マグネシウム超微粒子を300phr含む熱線硬化型樹脂を3μmの厚みで形成しコート層を作成した。コート層を形成した後の積層体の全光線透過率は93.5%であった。
【0069】
このように作成した積層体をスパッタリングチャンバーに投入し、到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を5.3E−3Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに2W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、この積層体のコート層上に透明導電膜を125nm積層し、透明導電積層体を得た。
【0070】
この透明導電積層体の、成膜直後の比抵抗は6.0E−4Ω・cmであり、全光線透過率は90%であった。密着性は良好であった。
【0071】
この透明導電積層体に130℃2時間の熱処理を実施した。その結果、比抵抗は5.1E−4Ω・cmになり、全光線透過率は91%であった。
【0072】
[比較例1]
基板として、厚さ120μmのポリカーボネイト(ピュアエース:帝人製)の両面に、アクリル系紫外線硬化型樹脂を3μmの厚みで形成しコート層を作成した。コート層を形成した積層体の全光線透過率は89%であった。
【0073】
このように作成した積層体をスパッタリングチャンバーに投入し、到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を5.3E−3Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに2W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、この積層体のコート層上に透明導電膜を125nm積層し、透明導電積層体を得た。
【0074】
この透明導電積層体の、成膜直後の比抵抗は6.5E−4Ω・cmであり、全光線透過率は86%であった。密着性は良好であった。
【0075】
この透明導電積層体に130℃2時間の熱処理を実施した。その結果、比抵抗は5.1E−4Ω・cmになり、全光線透過率は87%であった。
【0076】
全光線透過率は、悪くは無いが実施例1に比較すると劣る。
【0077】
[比較例2]
基板として、厚さ120μmのポリカーボネイト(ピュアエース:帝人製)の両面に、一次粒径が50nmで屈折率が1.35の弗化マグネシウム超微粒子を600phr含むアクリル系紫外線硬化型樹脂を3μmの厚みで形成しコート層を作成した。コート層を形成した後の積層体の全光線透過率は92%であった。
【0078】
このように作成した積層体をスパッタリングチャンバーに投入し、到達真空度を1.3E−5Pa以下とした後、酸素を5.3E−3Pa導入した。そこへ、プロセスガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。そして、5wt%の酸化錫を含む酸化インジウム焼結ターゲットに2W/cm2の電力密度で電力を投入し、DCマグネトロンスパッタリング法により、この積層体のコート層上に透明導電膜を125nm積層し、透明導電積層体を得た。
【0079】
この透明導電積層体の、成膜直後の比抵抗は1.0E−3Ω・cmであり、全光線透過率は88%であった。密着性は不良であった。
【0080】
この透明導電積層体に130℃2時間の熱処理を実施した。その結果、比抵抗は1.9E−3Ω・cmになり、全光線透過率は88%であった。
【0081】
全光線透過率は同程度であるが、透明導電膜の密着性が悪くなり、抵抗値が著しく高くなった。
【0082】
【表1】
Figure 0004316868
【0083】
共重合PC:共重合ポリカーボネート
PC:ポリカーボネート
PET:ポリエチレンテレフタレート
熱処理条件:130℃ 2時間 加熱
【0084】
【発明の効果】
本発明の透明導電積層体は、高分子フィルムとコート層との間で発生する反射を抑制することにより、全光線透過率が高く、高透過率の透明導電積層体を得ることができる。また、各層の密着性も良好である。
【0085】
本発明によれば、例えば、液晶表示素子、タッチパネル、有機発光ダイオウド素子、各種電子ペーパーの基板および、高透過率の電磁波シールド基板として好適な透明導電積層体を供給することができる。

Claims (6)

  1. 高分子フィルムの少なくとも一方の面に透明導電膜が形成されてなる透明導電積層体において、
    前記高分子フィルムの少なくとも一方の面においては前記高分子フィルムと前記透明導電膜との間にコート層が形成され、
    前記コート層は、主として弗化マグネシウムからなり、かつ一次粒径が100nm以下である無機超微粒子を含有するエネルギー線硬化型樹脂からな
    なおかつ前記無機超微粒子がエネルギー硬化型樹脂に対して10〜400phr(phrは固形分重量分率)含まれることを特徴とする透明導電積層体。
  2. 透明導電膜が、酸化インジウムを主成分とし、酸化錫又は酸化亜鉛が添加されてなる請求項1記載の透明導電積層体。
  3. 無機超微粒子は全体として屈折率が1.45以下である、請求項1または2記載の透明導電積層体。
  4. 弗化マグネシウムを主たる成分とする無機超微粒子が、一次粒径が100nm以下であり、かつ酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウムおよび酸化セリウムからなる群より選ばれる1種類以上の超微粒子を、弗化マグネシウムの重量に対して30重量%以下の割合で含む請求項1〜3のいずれかに記載の透明導電積層体。
  5. コート層中に界面活性剤が0.01〜1phr(phrは固形分重量分率)含まれる請求項4記載の透明導電積層体。
  6. コート層の厚みが0.01〜10μmである請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電積層体。
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