JP4313705B2 - ダイヤモンド工具 - Google Patents

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本発明は、特に耐溶着性、耐摩耗性および耐フレーキング性が改善されたダイヤモンド工具に関する。
ダイヤモンドは最も硬い物質であり、そのダイヤモンドを用いたダイヤモンド質焼結体は優れた耐摩耗性を有するので、切削工具や掘削工具等の各種工具や線引きダイスのような耐摩耗分野で用いられている。このようなダイヤモンド質焼結体は、一般にCo等の鉄族金属を結合材としている。
かかるダイヤモンド質焼結体は、例えば特許文献1に示されているように、ダイヤモンド粉末をWC−Co超硬合金母材上に配置して、高温高圧下で超硬合金母材からCoあるいはCo−W−C共晶液相をダイヤモンド粉末中に溶浸させて焼結することによって得る方法や、特許文献2に示されているように、ダイヤモンド粉末と鉄族金属をあらかじめ混合し、この混合粉末を高温高圧下で焼結することによってダイヤモンド質焼結体を得る方法、さらに、特許文献3に記載されるように、ダイヤモンド粒子に対してMg、Ca、Sr、およびBaの炭酸塩および酸化物のうちの1種または2種以上からなる焼結助剤成分を用いて焼結することによって、耐熱性を改善したダイヤモンド質焼結体を得る方法が提案されている。
特公昭52−12126号公報 特開昭54−114513号公報 特開平4−74766号公報
しかしながら、上記のようなダイヤモンド質焼結体では、ダイヤモンド粒子の脱落を防止するため、鉄族金属などの結合材でダイヤモンド粒子を保持しているが、このような焼結体では、Al−Si合金やTi合金の切削加工中に工具の温度が上昇するが、特にすくい面の温度上昇が大きくてすくい面に加工物が溶着し、その溶着によってダイヤモンド粒子が剥離、加工物成分の拡散による摩耗が進行し、また、ダイヤモンド工具のように硬度が高く靭性が低い場合、例えば、掘削加工のように鉱物粒子が激しく衝突することによりすくい面側が大きく剥離するフレーキングが発生するという問題があった。
したがって、本発明の目的は、加工物の溶着や拡散による摩耗や衝撃によるフレーキングを防止して、高い耐溶着性、耐摩耗性と耐フレーキング性を有するダイヤモンド工具を提供することにある。
本発明者は、ダイヤモンド粒子と結合相から成るダイヤモンド質焼結体に特定量のカーボンナノチューブを特定方向に配向させた状態で複合化することによって、カーボンナノチューブの特長である高い熱伝導性および靭性を生かし、ダイヤモンド工具の切刃と加工物との接触面で発生する熱を効果的に工具全体に拡散させて逃がすことによって、加工物の溶着および溶着した加工物の工具内部への拡散を防止し、また、加工時の衝撃エネルギーを分散させることによってフレーキングを防止して耐溶着性、耐摩耗性およびフレーキング性に優れたダイヤモンド工具が形成できることを見出した。
より詳細には、ダイヤモンド質焼結体中にカーボンナノチューブを含有せしめ、そのカーボンナノチューブをすくい面に対して45°〜90°になるように配置することによって、加工中に最も温度が上昇するすくい面に発生した熱を効果的に逃がし、加工物の溶着および拡散による摩耗を抑制することができる。また、フレーキングが発生するような加工時の衝撃エネルギーをカーボンナノチューブで分散することによって吸収し、クラック進行を抑制することができる結果、長寿命のダイヤモンド工具となる。
すなわち、本発明のダイヤモンド工具は、平均粒径50μm以下のダイヤモンド粒子50〜98体積%と、カーボンナノチューブ1〜40体積%と、鉄族金属またはアルカリ土類金属化合物の少なくとも一種と、を含有するダイヤモンド質焼結体において、カーボンナノチューブの配向方向とすくい面とのなす角θが45°〜90°であることを特徴とする。
特に、前記カーボンナノチューブの平均直径が1〜500nm、アスペクト比が2〜500であることが、ナノチューブの繊維強化作用を高め、優れた強度、靱性を発揮する点で望ましい。
さらに、ダイヤモンド質焼結体中のカーボンナノチューブの表面の一部または全部が周期律表第4a、5a、6a族元素およびAl、Siのうちの少なくとも一種を含む金属または炭化物で被覆されていることが、カーボンナノチューブが焼結中に結合相との接触によって分解して結合相へ溶解することを抑制する点で望ましい。
また、上記工具を工具本体と、該工具本体の取付座にろう付けされた切刃チップとに分離し、該切刃チップを前記ダイヤモンド質焼結体で形成することによって、工具の切刃形状に対するダイヤモンド質焼結体中のカーボンナノチューブの繊維方向を容易に制御することができるとともに、複数のコーナーに切刃を設ける場合のダイヤモンド質焼結体中のカーボンナノチューブの配列も容易に行うことができる。
上記本発明のダイヤモンド工具によれば、ダイヤモンド粒子と結合相から成るダイヤモンド工具に特定量のカーボンナノチューブを複合し、そのカーボンナノチューブを一定方向に配向させることによって、耐溶着性、耐摩耗性および耐フレーキング性に優れたダイヤモンド工具を形成することができる。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
本発明のダイヤモンド工具は、平均粒径50μm以下のダイヤモンド粒子50〜98体積%と、カーボンナノチューブ1〜40体積%と、鉄族金属またはアルカリ土類金属化合物の少なくとも一種、特にCo(コバルト)および/またはNi(ニッケル)の鉄族金属またはMg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)の炭酸塩および酸化物(MgCO、CaCO、SrCO、BaCO、MgO、CaO、SrO、BaO)またはこれが炭化した炭化物の結合相にて結合してなるダイヤモンド質焼結体であり、カーボンナノチューブの配向方向とすくい面とのなす角θが45°〜90°であるダイヤモンド工具からなる。
ここで、上記ダイヤモンド質焼結体中のダイヤモンド粒子の含有量が50体積%よりも少ないと、焼結体としては低硬度となり、工具としての耐摩耗性が低下して工具11が早期に寿命となり、98体積%より多くなるとダイヤモンド粒子を保持できなくなり、ダイヤモンド粒子の脱粒によって摩耗が進行する。ダイヤモンド粒子の望ましい含有量は75〜92体積%である。
さらに、ダイヤモンド質焼結体中のカーボンナノチューブの含有量が1体積%より小さいとカーボンナノチューブを含有する効果が発揮されず、また40体積%より多いとカーボンナノチューブの凝集物が生成し、その凝集物が破壊源となり欠損が発生する。なお、本発明のダイヤモンド工具に含有されるカーボンナノチューブとは直径1μm以下の円筒繊維状をなす炭素管を指す。
ここで、本発明におけるカーボンナノチューブの配向方向は各ナノチューブの繊維方向および長さを特定し、各ナノチューブの方向ベクトルとして一視野におけるナノチューブの方向ベクトルの総和によって定められる。
なお、切削工具11のすくい面15にブレーカが形成されている場合には、角度θの算出に用いるすくい面は切削工具11のホルダと接する着座面を代用して算出する。
また、ダイヤモンド質焼結体中のカーボンナノチューブの平均直径は1〜500nm、アスペクト比が2〜500であることが望ましく、カーボンナノチューブの特長を効果的に発揮させるには平均直径は5〜200nm、アスペクト比が5〜200とすることが焼結体内へのナノチューブの分散性および配向性を高めるとともに、焼結体の強度向上の点で望ましい。
上記カーボンナノチューブの平均直径が1nmより小さいと均一に混合分散させることが困難となり、500nmより大きいと破壊源となる可能性が大きくなる。カーボンナノチューブのアスペクト比が5より小さいと粒子形状に近くなりカーボンナノチューブとしての効果が低下し、500より大きいと通常の混合方法での均一分散が困難になる。
さらに、ダイヤモンド質焼結体中のカーボンナノチューブの表面の一部または全部を周期律表第4a、5a、6a族元素およびAl(アルミニウム)、Si(シリコン)のうちの少なくとも一種を含む金属または炭化物で被覆されていることがカーボンナノチューブの結合相への溶出を抑制して、繊維強化効果が低下することを防止し、また、加工中の耐酸化性を高めるという点で望ましい。特に、上記カーボンナノチューブを被覆する物質としては、製法上の簡便なTi(チタン)、Si(シリコン)が望ましく、より細いカーボンナノチューブに用いると効果的である。
なお、ダイヤモンド質焼結体中の結合剤としてはコバルトを必須として含有することがダイヤモンド粒子の脱粒を抑制できる点で望ましく、また、その含有量は4〜10体積%であることが望ましい。
また、ダイヤモンド質焼結体中には、上記以外にも、周期律表4a、5aおよび6a族金属の炭化物、窒化物および炭窒化物の1種以上からなる硬質粒子を10体積%以下の比率で含有せしめることも可能である。
さらに、上記ダイヤモンド質焼結体を用いたダイヤモンド工具の好適実施態様である切削工具について説明する。
図1は本発明の切削工具を示す概略斜視図であり、図2は、図1の切削工具の要部断面図である。
図1に示す切削工具11は、平板状をなし、工具本体12の角部に形成された取付座13には、裏板19と上述したダイヤモンド質焼結体16とが一体化された切刃チップ14がろう付けされている。また、この切削工具11によれば、すくい面15と横逃げ面との交差稜線部に切刃17が構成されている。さらに、切削工具11の中央部には、バイトなどの工具に取り付けるためのクランプねじ等が挿通される取付孔18が形成されている。
本発明によれば、図1の切削工具の要部断面図である図2に示すように、ダイヤモンド質焼結体16中にはカーボンナノチューブ32が含有され、そのカーボンナノチューブ32が配向した組織からなる。
また、本発明によれば、カーボンナノチューブ32の配向方向とすくい面15とのなす角θが45°〜90°であることが、加工中にすくい面に発生した熱を効果的に逃がし、すくい面の温度上昇を抑制し、加工物の溶着および拡散による摩耗を抑制することができるために必要である。特に、80°〜90°であることが望ましい。
本発明によれば、切削工具としてはソリッドタイプの工具であっても良いが、低コスト、製造の容易さ等の点でスローアウェイ式の工具であることが望ましい。さらに、図1、2のように、工具本体12の切刃部分を切り欠いてダイヤモンド質焼結体16を有する切刃チップ14を取付座13にはめ込んでろう付け等で固定することによって、工具の切刃形状に対するカーボンナノチューブ32の配向方向を容易に制御することができ、また、複数のコーナーに切刃を設ける際にもカーボンナノチューブ32の配列が容易に行えるというメリットがある。
なお、本発明によれば、ダイヤモンド工具としては上述した切削工具以外にも掘削工具や耐摩工具として好適に使用可能である。
(製造方法)
次に、本発明のダイヤモンド工具として用いる場合の製造方法について説明する。図3は、図1乃至2の繊維状のダイヤモンド質焼結体16の製造方法を説明するための工程図である。
ダイヤモンド質焼結体16を作製するにあたり、まず、押出成形体31を作製する。押出成形体31を作製する方法は基本的には公知の粉末冶金法、つまり原料粉末と結合剤(バインダ)とを混合して成形する方法によって作製することができる。
具体的な方法として、上述した押出成形体31の一実施例について説明すると、初めに、平均粒径50μm以下、特に0.1〜10μmのダイヤモンド粉末を50〜98質量%、特に80〜95質量%と、平均粒径0.01〜10μmの鉄族金属粉末またはアルカリ土類金属の炭酸塩および酸化物の少なくとも一種、特にCo(コバルト)および/またはNi(ニッケル)の鉄族金属またはMg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)の炭酸塩および酸化物(MgCO、CaCO、SrCO、BaCO、MgO、CaO、SrO、BaO)を2〜50質量%を秤量する。
これに、平均直径が1〜500nm、アスペクト比が2〜500のカーボンナノチューブを1〜40質量%の割合で添加して混合し、さらに有機バインダ、可塑剤、溶剤を添加して混錬し、所望によって、プレス成形または鋳込み成形等の成形法により円柱形状に成形して円柱成形体33を作製する(図3(a)参照)。
ここで、押出し成形によって均質な成形体を得るためには、前記有機バインダの添加量を30〜70体積部、特に40〜60体積部とすることが望ましい。
有機バインダとしては、パラフィンワックス、ポリスチレン、ポリエチレン、エチレン‐エチルアクリレート、エチレン‐ビニルアセテート、ポリブチルメタクリレート、ポリエチレングリコール、ジブチルフタレート等を使用することができる。
そして、押出機100を用いて上記混練物または円柱成形体33を押出し成形することにより、押出し成形体31を作製することができる(図3(b)参照)。このとき、図4に示す模式図のように、押出し成形体31の繊維方向と配向したカーボンナノチューブ32の繊維方向は同様となっている。また、押出し方向への配向は押出し成形時のせん断速度や吐出口の大きさ等で制御可能であるが、吐出部に電場をつくることによって、より効果的に配向させることもできる。
また、押出し成形体31の形成にあたり、図5に示すように、押出し成形体31を複数本集束した集束体36を再度押出成形することによって、カーボンナノチューブがより配向した押出し成形体31mを作製することができる。なお、押出し成形体31、31mの断面は、円形のみならず、四角形、三角形でもよい。
そして、図6に示したように、この長尺状の押出し成形体31mをさらに束ねて型内で加熱加圧して棒状成形体37を作製し、さらに棒状成形体を円周方向にスライスし、複合ディスク34を得ることができる。
そして、複合体ディスク34を超硬合金製の裏打板22上に載置する。
このとき、複合体ディスク34の具体的な載置方向としては、複合ディスク34の平面を裏打板22の平面に平行に配置することによって、複合体ディスク34の平面方向に垂直に整列した複数の押出し成形体31の繊維方向、すなわち押出し成形体31に含有するカーボンナノチューブ32の繊維方向が、裏打板22と垂直になるように配置する。
そして、300〜700℃、10〜200時間で昇温または保持させて脱バインダ処理し、ついで、超高圧装置内にセットして加圧圧力4〜6GPa、温度1350〜1600℃、時間1〜60分で焼成して一体化することにより裏板19と接合一体化されたダイヤモンド質焼結体16とからなる切刃チップ14を作製することができる。
さらに、所望の形状にワイヤー放電加工機で切断し、切削、研磨等で切刃形状に加工する。
そして、裏板19とダイヤモンド質焼結体16とが一体化された切刃チップ14を、取付座13に銀ろうなどを用いてろう付けする。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
平均粒径1.8μmのダイヤモンド粒子と、平均直径150nmで平均長2〜3μmのカーボンナノチューブおよび平均直径20nmで平均長100〜300nmのカーボンナノチューブを混合し、有機バインダとしてセルロース、ポリエチレングリコールを、溶剤としてポリビニルアルコールを総量で100体積部加えて混練して、直径が20mmの円柱形状にプレス成形して押出用成形体を作製した。ここで、平均直径20nmのカーボンナノチューブは、予めSi/SiO混合粉末を配置したアルミナ坩堝に入れ、1300℃、真空中で被覆処理を行なった。
そして、上記円柱成形体を押出して直径が2mmの伸延された押出し成形体を作製した。さらに、この伸延された押出し成形体を束ねて、直径20mmの円柱形状にプレス成形して押出用成形体を作製し、再度、押出成形し、直径が2mmの伸延された押出し成形体を作製した。なお、伸延された押出し成形体をミクロトームで薄片に切断し、走査透過型電子顕微鏡(STEM)を用いて観察したところ、添加したカーボンナノチューブは明らかに押出し方向(繊維長手方向)に配向していた。
この伸延された押出し成形体を直径10mmの円柱形状にプレス成形して棒状成形体を作製し、円周方向に切断して、複合体ディスクを作製した。
その後、この複合体ディスクの下面に厚さ5mmの超硬合金の焼結体からなる裏板を配し、これを300〜700℃まで100時間で昇温することによって脱バインダ処理を行った後、超高圧装置に配置し、1450℃×5分の条件で焼成し、複合構造体と裏板が一体化された切刃チップを作製した。焼結後、切刃チップ中のカーボンナノチューブは一方向に配向していることが確認された。その後、この切刃チップを加工して、超硬合金からなる工具本体の取付座に、銀ろうを用いて700℃でろう付けした。
ここで、表1にこの切削工具において、前記ダイヤモンド質焼結体中のカーボンナノチューブの繊維方向と切刃チップのすくい面とのなす角θを示した。なお、カーボンナノチューブの繊維方向と切刃チップのすくい面とのなすそれぞれの角度θは、すくい面の垂直断面をカットしてダイヤモンド質焼結体の組織を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し各ナノチューブの繊維ベクトルの総和を算出して求めた。
比較として、カーボンナノチューブを含まない組成のダイヤモンド質焼結体を用いて前述と同様の方法にて切削工具を作製した。
上記のようにして作製した各切削工具を用いて、
切込み量d=1mm、
切削速度V=1000m/分、
送りf=0.1mm/rev
にて複数の被削材(AC4B、4本溝入り)を切削し、溶着、摩耗またはフレーキングが発生するまでの被削材の加工数(最大2000個)を評価した。
Figure 0004313705
表1から明らかなとおり、本発明に従う試料No.1〜6の試料は、範囲外の試料に対して寿命に至るまでの被削材の加工数が多く、高い耐溶着性、耐摩耗性、耐フレーキング性を有することがわかった。
本発明にかかるダイヤモンド質焼結体を切削工具の切刃部に用いた一実施形態を示す概略斜視図である。 図1の切削工具の切刃チップ付近の概略断面図である。 図1の切刃チップのすくい面側から見た平面模式図である。 本発明の他の実施態様について、すくい面側から見た模式図である。 (a)、(b)は本発明のダイヤモンド質焼結体の製造方法について、成形方法を示す工程図である。 図5の成形方法によって得られたダイヤモンド質焼結体の基本となる成形体繊維の構造を説明するための模式図である。
符号の説明
11 切削工具
12 工具本体
13 取付座
14 切刃チップ
15 すくい面
16 ダイヤモンド質焼結体
17 切刃
19 裏板
31 押出成形体
32 カーボンナノチューブ
33 円柱成形体

Claims (4)

  1. 平均粒径50μm以下のダイヤモンド粒子50〜98体積%と、繊維の向きが一方向に配向したカーボンナノチューブ1〜40体積%と、鉄族金属またはアルカリ土類金属化合物の少なくとも一種の結合相と、を含有するダイヤモンド質焼結体からなり、前記カーボンナノチューブの配向方向とすくい面とのなす角θが45°〜90°であることを特徴とするダイヤモンド工具。
  2. 前記ダイヤモンド質焼結体の断面観察において、前記カーボンナノチューブの平均直径が1〜500nm、アスペクト比が2〜500であることを特徴とする請求項1記載のダイヤモンド工具。
  3. 前記カーボンナノチューブの表面の一部または全部が周期律表第4a、5a、6a族元素およびAl、Siのうちの少なくとも一種を含む金属または炭化物、窒化物および炭窒化物の少なくとも1種で被覆されていることを特徴とする請求項1または2記載のダイヤモンド工具。
  4. 工具本体と、該工具本体の取付座にろう付けされた切刃チップとからなり、該切刃チップが前記ダイヤモンド質焼結体からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のダイヤモンド工具。
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