JP4313552B2 - ミシンの内釜 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンにおける耐久性を向上させるための内釜に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4乃至図6において、1は従来のミシンの内釜であり、射出成型された樹脂により形成されており、この内釜1の底面には金属製の内釜吸引板2がモールドして固定されている。また、内釜1から外周方向に突出する鍔部3の下面には内釜レース面4を備え、この鍔部3と内釜1とが一体で形成されている。
【0003】
また、5は前記内釜1を支持する外釜であり、前記内釜1の内釜レース面4と対向して支持する外釜レース面6が一体で形成されている。この外釜5の内部には磁性体からなる外釜低板7が外釜5の低部に吸着しており、この外釜低板7の作用により外釜5にセットされた内釜1の内釜吸引板2を吸引して内釜1のセット状態を保持している。外釜5の下部には図示しない駆動源からの駆動を伝達するためのギヤ部8が設けてある。
【0004】
以上のミシン釜を有する本縫いミシンにおいて、駆動源からギヤ部8を介して外釜5が回転するとき、内釜1は図示しない内釜回り止めに係止されて非回転となっているため、内釜レース面4と外釜レース面6とが摺動しながら外釜5が高速で回転することにより縫製を行なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の内釜レース面4は、外釜レース面6と摺動する摺動面4aと非摺動面4bが一様な面で形成されていたために、長期間の使用により、外釜レース面6との磨耗によって、摺動面4aが後退し、図7に示すように非摺動部4bとの境界部に段部4cが発生することがあった。そうすると、外釜レース面6がこの内釜レース面4の段部4cに当接して、内釜レース面4と外釜レース面6の円滑な摺動が得られず、外釜5の回転中に内釜1が暴れたり、振動音の原因となり、縫い環境を著しく悪化させると共に、縫製中の糸切れの要因になるという、耐久性上の問題があった。
【0006】
この発明は上記課題を解決するものであり、非摺動面4bに対して摺動面4aが磨耗しても、外釜5の回転中に内釜1の暴れや、振動音が発生しないミシンの内釜1を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明によれば、請求項1に記載の発明は、ミシンの水平釜において、回転する外釜5の外釜レース面6に摺動支持される内釜レース面4を備えた非回転の樹脂により形成された内釜1であって、前記内釜レース面4のうち前記外釜レース面6と摺動する摺動面4aと摺動しない非摺動面4bとの境界部に逃げ溝4dを設けたものである。この逃げ溝4dを設けたことにより、内釜レース面4の摺動面4aが磨耗して非摺動面4bとの間に段部4cが発生しても、外釜レース面6は摺動面4aのみと接触しこの段部4cと接触することがないから、内釜1が暴れたり、振動音が発生することがない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0009】
図1及び図2は本願発明に係わるミシンの内釜の一実施例を示すものであり、前記従来技術と同一部分には同一の符号を付してある。即ち、1はミシンの内釜であり、射出成型された樹脂により形成されており、この内釜1の底面には金属製の内釜吸引板2がモールドして固定されている。また、内釜1から外周方向に突出する鍔部3の下面には内釜レース面4を備え、この鍔部3と内釜1とが一体で形成されている。
【0010】
また、5は外釜であり、この外釜5には前記内釜1の内釜レース面4と対向して摺動支持する外釜レース面6とが一体で形成されている。この外釜5の内部には磁性体からなる外釜低板7が外釜5の低部に吸着しており、この外釜低板7の作用により外釜5にセットされた内釜1の内釜吸引板2を吸引して内釜1のセット状態を保持している。外釜5の下部には図示しない駆動源からの駆動を伝達するためのギヤ部8が設けてある。
【0011】
一方、前記内釜1の内釜レース面4のうち前記外釜レース面6と摺動する摺動面4aと摺動しない非摺動面4bとの境界部には前記内釜レース面4の全周に渡って逃げ溝4dを設けたものである。
【0012】
以上のミシン釜を有する本縫いミシンにおいて、駆動源からギヤ部8を介して外釜5が回転するとき、内釜1は図示しない内釜回り止めに係止されて非回転となっているため、内釜レース面4のうち摺動面4aと外釜レース面6とが摺動し、非摺動面4bとは非接触の状態で、外釜5が高速で回転することにより縫製を行なう。
【0013】
そして、図3に示すように、長期の使用により、回転する外釜5の外釜レース面6と前記摺動面4aが磨耗により摺動面4aが後退し、これによって摺動面4aと非摺動面4bとの間に段部4cが発生した場合でも、逃げ溝4dによりこの段部4cが従来よりも非接触面4b側に発生するようになるので、外釜レース面6と段部4cとが接触することがなく、内釜と外釜の摺動する面積の変化等がない。したがって、摺動面4aの磨耗後退後も安定した円滑な回転摺動が得られ、従来のように外釜レース面6と段部4cとが接触することによる、内釜1の暴れや、振動音の発生を防止することができる。
【0014】
【効果】
以上のように本発明によれば、逃げ溝4dを設けたことにより、内釜レース面4の摺動面4aが磨耗して非摺動面4bとの間に段部4cが発生しても、外釜レース面6は摺動面4aのみと接触しこの段部4cと接触することがないから、内釜1が暴れたり、振動音が発生することがないといった極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるミシンの内釜の部分断面図である。
【図2】 図1のAの拡大図であり、段部が発生する前の状態を示す。
【図3】 図1のAの拡大図であり、段部が発生した状態を示す。
【図4】 従来の内釜と外釜の斜視図である。
【図5】 従来のミシンの内釜の部分断面図である。
【図6】 図5のAの拡大図であり、段部が発生する前の状態を示す。
【図7】 図5のAの拡大図であり、段部が発生した状態を示す。
【符号の説明】
1・・・内釜
4・・・内釜レース面
4a・・・摺動面
4b・・・非摺動面
4c・・・段部
4d・・・逃げ溝
5・・・外釜面
6・・・外釜レース面
8・・・ギヤ部
Claims (1)
- ミシンの水平釜において、回転する外釜の外釜レース面に摺動支持される内釜レース面を備えた非回転の樹脂により形成された内釜であって、前記内釜レース面のうち前記外釜レース面と摺動する摺動面と摺動しない非摺動面との境界部に逃げ溝を設けたことを特徴とするミシンの内釜。
Priority Applications (1)
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JP2002228720A JP4313552B2 (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | ミシンの内釜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002228720A JP4313552B2 (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | ミシンの内釜 |
Publications (2)
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JP2004065525A JP2004065525A (ja) | 2004-03-04 |
JP4313552B2 true JP4313552B2 (ja) | 2009-08-12 |
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Family Applications (1)
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Country | Link |
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Families Citing this family (1)
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JP4450198B2 (ja) * | 2004-09-28 | 2010-04-14 | ブラザー工業株式会社 | 水平回転釜 |
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2002
- 2002-08-06 JP JP2002228720A patent/JP4313552B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004065525A (ja) | 2004-03-04 |
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